JPH0778559B2 - 放射光.X線反射用SiCミラー - Google Patents
放射光.X線反射用SiCミラーInfo
- Publication number
- JPH0778559B2 JPH0778559B2 JP63054694A JP5469488A JPH0778559B2 JP H0778559 B2 JPH0778559 B2 JP H0778559B2 JP 63054694 A JP63054694 A JP 63054694A JP 5469488 A JP5469488 A JP 5469488A JP H0778559 B2 JPH0778559 B2 JP H0778559B2
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- JP
- Japan
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- sic
- mirror
- film
- synchrotron radiation
- base material
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は放射光・X線の反射用ミラーに関するものであ
る。
る。
[従来の技術] 従来の放射光・X線の反射用ミラーとしては、カーボン
基材にSiC(炭化珪素)膜をコーテイングしたものが知
られている。
基材にSiC(炭化珪素)膜をコーテイングしたものが知
られている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このものは放射光.X線のエネルギーが強
くなるにしたがって、カーボンとSiC膜の材質の違いに
よってコーテイングした炭化珪素膜が剥離し、変形する
おそれがあった。
くなるにしたがって、カーボンとSiC膜の材質の違いに
よってコーテイングした炭化珪素膜が剥離し、変形する
おそれがあった。
課題を解決するための手段 本発明者は、上記事情に鑑み、種々研究した結果、一定
範囲の気孔率を有する再結晶質SiCをSiC基材として使用
することにより、SiC膜とSiC基材の密着性を向上させる
ことができることを見出し、本発明をなすに至ったもの
である。
範囲の気孔率を有する再結晶質SiCをSiC基材として使用
することにより、SiC膜とSiC基材の密着性を向上させる
ことができることを見出し、本発明をなすに至ったもの
である。
すなわち、本発明は、気孔率が3%以上、30%以下の再
結晶質SiCよりなるSiC基材と、前記SiC基材の表面を覆
うように化学蒸着法で成膜されたSiC膜とを備えてな
り、前記SiC膜の表面はミラー研磨してあることを特徴
とする放射光・X線反射用SiCミラーである。
結晶質SiCよりなるSiC基材と、前記SiC基材の表面を覆
うように化学蒸着法で成膜されたSiC膜とを備えてな
り、前記SiC膜の表面はミラー研磨してあることを特徴
とする放射光・X線反射用SiCミラーである。
気孔率を3%以上、30%以下とするのは、3%より小さ
いと、十分な密着性が得られないからであり、30%を越
えると、気孔量が多すぎて吸蔵ガスが増加し、ピンホー
ルの発生によりミラー面が得られないおそれがあるから
である。
いと、十分な密着性が得られないからであり、30%を越
えると、気孔量が多すぎて吸蔵ガスが増加し、ピンホー
ルの発生によりミラー面が得られないおそれがあるから
である。
SiC基材の材料としては、SiCにSiを含滲したSiC−Si
や、ほう素−炭素(B−C)等の焼結助剤を用いて焼結
した焼結SiCが一般的に知られている。しかし、これら
のSiC材は気孔をほとんど持たないため、化学蒸着法に
よりSiC膜をその上に成膜すると、そのSiC膜とSiC材と
の密着性が悪く、SiC膜が剥離する恐れが高い。
や、ほう素−炭素(B−C)等の焼結助剤を用いて焼結
した焼結SiCが一般的に知られている。しかし、これら
のSiC材は気孔をほとんど持たないため、化学蒸着法に
よりSiC膜をその上に成膜すると、そのSiC膜とSiC材と
の密着性が悪く、SiC膜が剥離する恐れが高い。
これに対し、本発明によれば、気孔を持つ再結晶質SiC
を基材として用い、且つその気孔率を3%以上、30%以
下に限定するので、SiC膜がSiC基材の気孔に食い込み、
良好な密着性が得られる。
を基材として用い、且つその気孔率を3%以上、30%以
下に限定するので、SiC膜がSiC基材の気孔に食い込み、
良好な密着性が得られる。
従来のように、カーボン基材などのSiCとは異なる材料
を基材として用い、その表面に化学蒸着法によりSiC膜
を成膜する場合、そのカーボン基材の熱膨張率をSiC膜
の熱膨張率4.5×10-6/℃に合わせることは非常に困難
であるが、本発明では基材として同じ材料であるSiCを
用いるので、このような熱膨張率の差異によるSiC膜の
剥離を確実に防止できる。
を基材として用い、その表面に化学蒸着法によりSiC膜
を成膜する場合、そのカーボン基材の熱膨張率をSiC膜
の熱膨張率4.5×10-6/℃に合わせることは非常に困難
であるが、本発明では基材として同じ材料であるSiCを
用いるので、このような熱膨張率の差異によるSiC膜の
剥離を確実に防止できる。
次に、本発明を添付図面に基づいて説明する。
第1図において、1は気孔率が3〜30%の再結晶質SiC
基材で、2はその再結晶質SiC基材1が持つ気孔であ
る。このような気孔2を多数含む再結晶質SiC基材1の
表面には、SiC膜3が化学蒸着法により成膜してある。
このSiC膜3の表面は、ダイヤモンド研磨剤を用いてミ
ラー研磨してある。
基材で、2はその再結晶質SiC基材1が持つ気孔であ
る。このような気孔2を多数含む再結晶質SiC基材1の
表面には、SiC膜3が化学蒸着法により成膜してある。
このSiC膜3の表面は、ダイヤモンド研磨剤を用いてミ
ラー研磨してある。
次に本発明の実施例について説明する。
[実施例] 実施例1 気孔率18%で大きさ40×170×400mmの再結晶質SiC基材
に、温度1350℃でSiCl4とトルエンとH2のガスを用いて
化学蒸着法により、厚さ500μのSiC膜の成膜を実施した
後、ダイヤモンド研磨材を用いてミラー研磨を行なっ
た。
に、温度1350℃でSiCl4とトルエンとH2のガスを用いて
化学蒸着法により、厚さ500μのSiC膜の成膜を実施した
後、ダイヤモンド研磨材を用いてミラー研磨を行なっ
た。
得られたSiCミラーに10時間、X線照射を行なったが、S
iC膜の剥離がなく使用条件を満たした。
iC膜の剥離がなく使用条件を満たした。
これに対して気孔率1%の焼結SiC基材に上記と同じ方
法条件でSiC膜を成膜し、ミラー研磨した後、得られたS
iCミラーに5時間X線照射を行なったところ、SiC膜の
一部が剥離した。
法条件でSiC膜を成膜し、ミラー研磨した後、得られたS
iCミラーに5時間X線照射を行なったところ、SiC膜の
一部が剥離した。
また、気孔率40%の再結晶質SiC基材に上記と同じ方
法.条件でSiC膜を成膜し、ミラー研磨したところ、気
孔が多く、かつ吸蔵ガスが多いため、ピンホールが全面
に発生しミラー面にならなかった。
法.条件でSiC膜を成膜し、ミラー研磨したところ、気
孔が多く、かつ吸蔵ガスが多いため、ピンホールが全面
に発生しミラー面にならなかった。
[発明の効果] 本発明の放射光・X線反射用SiCミラーによれば、再結
晶質SiC基材とその表面に成膜されたSiC膜との密着性が
よく、そのSiC膜が剥離・変形することがないという効
果が得られる。
晶質SiC基材とその表面に成膜されたSiC膜との密着性が
よく、そのSiC膜が剥離・変形することがないという効
果が得られる。
第1図は本発明の断面図である。 1……SiC基材、2……気孔 3……SiC膜
Claims (1)
- 【請求項1】気孔率が3%以上、30%以下の再結晶質Si
CよりなるSiC基材と、前記SiC基材の表面を覆うように
化学蒸着法で成膜されたSiC膜とを備えてなり、前記SiC
膜の表面はミラー研磨してあることを特徴とする放射光
・X線反射用SiCミラー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63054694A JPH0778559B2 (ja) | 1988-03-08 | 1988-03-08 | 放射光.X線反射用SiCミラー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63054694A JPH0778559B2 (ja) | 1988-03-08 | 1988-03-08 | 放射光.X線反射用SiCミラー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01228000A JPH01228000A (ja) | 1989-09-12 |
JPH0778559B2 true JPH0778559B2 (ja) | 1995-08-23 |
Family
ID=12977905
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63054694A Expired - Lifetime JPH0778559B2 (ja) | 1988-03-08 | 1988-03-08 | 放射光.X線反射用SiCミラー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0778559B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0416401U (ja) * | 1990-05-28 | 1992-02-10 | ||
JPH0774839B2 (ja) * | 1991-09-30 | 1995-08-09 | 東芝セラミックス株式会社 | Sor用ミラー |
JP2684927B2 (ja) * | 1992-06-16 | 1997-12-03 | 日本鋼管株式会社 | 光学素子基板 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6444898A (en) * | 1987-08-13 | 1989-02-17 | Canon Kk | Reflecting mirror or its base plate fox x ray and vacuum ultraviolet ray, and manufacture thereof |
-
1988
- 1988-03-08 JP JP63054694A patent/JPH0778559B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01228000A (ja) | 1989-09-12 |
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