JP3519744B2 - 複層セラミックスヒーター - Google Patents

複層セラミックスヒーター

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JP3519744B2
JP3519744B2 JP02564692A JP2564692A JP3519744B2 JP 3519744 B2 JP3519744 B2 JP 3519744B2 JP 02564692 A JP02564692 A JP 02564692A JP 2564692 A JP2564692 A JP 2564692A JP 3519744 B2 JP3519744 B2 JP 3519744B2
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ceramic heater
heater
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ceramics
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敦雄 川田
芳宏 久保田
今朝治 原田
佐藤  明
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複層セラミックスヒー
ター、特に、III−V族化合物半導体ウエハ加熱用に好
適である複層セラミックスヒーターに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体プロセスに使用されるヒー
ターとしては、アルミナ、窒化アルミニウム、ジルコニ
アなどの焼結セラミックスからなる支持基材に、モリブ
デン、タングステンなどの高融点金属の線や箔を発熱体
として巻付けるか、またはこれらを接着したものが用い
られてきているが、電気絶縁性セラミックスからなる支
持基材上に導電性セラミックスの発熱層を設けてなるセ
ラミックスヒーターも開発されている。
【0003】しかし、焼結セラミックスに金属製の発熱
体を設けた従来公知のヒーターには、変形や脆化が起り
易いために短寿命であり、組み立てが煩雑であるという
問題点があった。また、これを改良した電気絶縁性セラ
ミックスと導電性セラミックスとからなるものは、発熱
体がセラミックスであることから長寿命であり、発熱体
が支持基材と一体化されているので組み立てが容易であ
るという利点はあるけれども、発熱体が支持基材と一体
化されているために、両者の熱膨張の差によって、温度
が変化すると接合部に熱応力が発生し、発熱体が支持基
材から剥離するという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、上記問題点・欠点を解消することを課題とし、具体
的には、支持基材と発熱体との熱膨張差に基づく剥離を
回避する複層セラミックスヒーターを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、欠点を解決した複層セラミックスヒーターに関する
もので、化学気相蒸着法で製造される、窒化ほう素から
なる支持基材の表面にグラファイトからなる発熱層を接
合してなる複層セラミックスヒーターにおいて、該支持
基材の表面粗さRmaxを10μm以上とする。また、
化学気相蒸着法で製造される、窒化けい素からなる支持
基材の表面に化学気相蒸着法で製造される、炭化ケイ素
またはグラファイトからなる発熱層を接合してなる複層
セラミックスヒーターにおいて、該支持基材の表面粗さ
Rmaxを10μm以上とする。
【0006】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明者らは、従来公
知の複層セラミックヒーターの欠点を解決した複層セラ
ミックスヒーターを開発すべく種々検討した結果、この
複合セラミックスヒーターを構成する支持基材たる電気
絶縁性セラミックスの表面粗さRmaxを10μm以上
のものとなるようにすれば、加熱・冷却を繰り返して
も、この接合部での剥離が起こらなくなることを見出
し、ここに使用する電気絶縁性セラミックス、導電性セ
ラミックスの種類、組合せについての研究を進めて本発
明を完成させた。
【0007】以下にこれをさらに詳述する。本発明の複
層セラミックスヒーターは、電気絶縁性セラミックスか
らなる支持基材と、導電性セラミックスからなる発熱体
とを接合することによって作られるが、この電気絶縁性
セラミックスとしては窒化ほう素、窒化アルミニウム、
窒化けい素などが例示され、この導電性セラミックスと
してはグラファイト、炭化けい素などが例示され得る。
【0008】本発明の複層セラミックスヒーターにおけ
る電気絶縁性セラミックスと導電性セラミックスとの組
合せは、上記した各セラミックスの中から選択すればよ
いが、この電気絶縁性セラミックスからなる支持基材に
ついては、その表面粗さRmaxを10μm以上のもの
とする必要がある。支持基材とこれに接合される導電性
セラミックスからなる発熱層との物理的接合力がアンカ
ー効果によって増大し、接合部での剥離が起らなくなる
という本発明者らの見出した新知見にもとづくものであ
り、この支持基材の表面粗さRmaxは、10μm未満
ではアンカー効果が少なくて、接合力の増加が不充分で
剥離するおそれがあり、100μmより大きくすると、
抵抗値のバラ付きが大きくなるので、好ましくは10〜
100μmの範囲とすることがよい。
【0009】このように作られた積層セラミックスヒー
ターは、電気絶縁性セラミックスからなる支持基材の表
面粗さRmaxが10μm以上とされているので、これ
に導電性セラミックスからなる発熱層を接合すると、そ
の接合力が大きくなり、発熱体として使用しても、その
接合部に発生する熱応力によってこれらがその接合部か
ら剥離するということはなくなる。支持部材を窒化ほう
素としたときには、発熱層は窒化ほう素との付着性のよ
いグラファイトとすることが望ましく、これら全体を窒
化ほう素でコーティングすればIV族元素による汚染が起
こらないので、III-V族化合物半導体の加熱プロセス用
に有用である。
【0010】また、この複層セラミックスヒーターを半
導体プロセスに使用しようとするときには、支持基材を
III族元素を含まない窒化けい素とし、発熱層をIV族化
合物である炭化けい素として、III族元素による汚染の
心配がなくなるようにすることもできる。
【0011】なお、ここに使用される窒化ほう素、窒化
けい素、窒化アルミニウム、グラファイト、炭化けい素
は、いずれも化学気相蒸着法で製造されたものとするこ
とが望ましく、これによれば、公知の焼結法などで製造
されたものにくらべて、高純度で不純物を含まないもの
が得られるので、半導体ウエハ加熱用などの半導体プロ
セスに使用した場合に半導体が不純物によって汚染され
るのを防止することができる。
【0012】
【実施例】つぎに本発明の実施例、比較例をあげる。 実施例1、比較例1 アンモニアと三塩化ほう素とを10トール下に 2,000℃で
反応させて直径80mm、厚さ1mmの熱分解窒化ほう素製円
板を作製したのち、この円板の表面をサンドブラスト処
理してその表面粗さRmaxが10μm であるようにした。つ
いでこの円板の表面でメタンを5トール下に 2,200℃で
熱分解させて厚さ10μm の熱分解グラファイト層を設
け、これにヒーターパターンを加工して発熱層として複
層セラミックスヒーターを作った。
【0013】つぎにこの円板状ヒーターを使用して室温
から 1,100℃まで 100回の昇温、降温をくり返したが、
このものは支持部材としての窒化ほう素円板の表面粗さ
Rmaxが10μm であることから、これらの接合部に剥離は
発生しなかった。しかし、比較のために支持基材の表面
粗さRmaxを5μm としたほかは上記と同じようにして作
ったヒーターを用いて同様の試験を行なったところ、こ
のヒーターは7回の昇温、降温をくり返した時点で接合
部に剥離が発生した。
【0014】実施例2、比較例2 アンモニアと四塩化けい素とを5トール下に 1,400℃で
反応させて直径 110mm、厚さ1mmの化学気相蒸着窒化け
い素円板を作製したのち、この円板の表面をサンドブラ
スト処理してその表面粗さRmaxが15μm であるようにし
た。ついでこの円板の表面でメチルトリクロロシランを
3トール下に 1,250℃で反応させて厚さ5μm の化学気
相蒸着炭化けい素層を設け、これにヒーターパターンを
加工して発熱層として複層セラミックスヒーターを作っ
た。
【0015】つぎにこの円板状ヒーターを使用して室温
から 1,100℃まで 100回の昇温、降温をくり返したが、
このものは支持部材としての窒化けい素の表面粗さRmax
が15μm であることから、これらの接合部に剥離の発生
することはなかった。しかし、比較のためにこの支持部
材の表面粗さRmaxを8μm としたほかは上記と同じよう
にして作ったヒーターを用いて同様の試験を行なったと
ころ、このヒーターは24回の昇温、降温をくり返した時
点で接合部に剥離が発生した。
【0016】実施例3、比較例3 アンモニアと四塩化けい素とを5トール下に 1,400℃で
反応させて直径 110mm、厚さ1mmの熱分解窒化けい素円
板を作製したのち、この円板の表面をサンドブラスト処
理してその表面粗さRmaxを20μm であるようにした。つ
いでこの円板の表面でメタンを8トール下に 1,700℃で
熱分解させて厚さ10μm の熱分解グラファイト層を設
け、これにヒーターパターンを加工して発熱層として複
層セラミックスヒーターを作った。
【0017】つぎにこの円板状ヒーターを使用して室温
から 1,100℃まで 100回の昇温、降温をくり返したが、
このものは支持部材としての窒化けい素の表面粗さRmax
が20μm であることから、その接合部で剥離は発生しな
かった。しかし、比較のためにこの支持部材の表面粗さ
Rmaxを9μm としたほかは上記と同じようにして作った
ヒーターを用いて同様の試験を行なったところ、このヒ
ーターは16回の昇温、降温をくり返した時点で接合部に
剥離が発生した。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、発熱体がセラミックス
であることから、金属のものに比べて長寿命のものとす
ることができるし、発熱体が支持基材と一体化されてい
るので組立ても容易であり、さらには、支持基材の表面
粗さが10μm以上とされていて、電気絶縁性セラミッ
クスと導電性セラミックスとの接合力がアンカー効果に
よって増大されているので、温度変化をくり返しても発
熱体が支持基材から剥離することがなく、長時間使用す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 芳宏 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社 精密機能材料研究所 内 (72)発明者 原田 今朝治 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社 精密機能材料研究所 内 (72)発明者 佐藤 明 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社 精密機能材料研究所 内 (56)参考文献 特開 平2−82484(JP,A) 特開 昭64−45792(JP,A) 特開 平2−289476(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学気相蒸着法で製造される、窒化ほう
    素からなる支持基材の表面に、化学気相蒸着法で製造さ
    れる、グラファイトからなる発熱層を接合してなる複層
    セラミックスヒーターにおいて、該支持基材の表面粗さ
    Rmaxを10μm以上としてなることを特徴とする複
    層セラミックスヒーター。
  2. 【請求項2】 化学気相蒸着法で製造される、窒化けい
    素からなる支持基材の表面に、化学気相蒸着法で製造さ
    れる、炭化ケイ素またはグラファイトからなる発熱層を
    接合してなる複層セラミックスヒーターにおいて、該支
    持基材の表面粗さRmaxを10μm以上としてなるこ
    とを特徴とする複層セラミックスヒーター。
JP02564692A 1992-01-16 1992-01-16 複層セラミックスヒーター Expired - Lifetime JP3519744B2 (ja)

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