JPH0776380B2 - 連続焼鈍用アルミニウムキルド鋼板素材の製造法 - Google Patents

連続焼鈍用アルミニウムキルド鋼板素材の製造法

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JPH0776380B2
JPH0776380B2 JP1003512A JP351289A JPH0776380B2 JP H0776380 B2 JPH0776380 B2 JP H0776380B2 JP 1003512 A JP1003512 A JP 1003512A JP 351289 A JP351289 A JP 351289A JP H0776380 B2 JPH0776380 B2 JP H0776380B2
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秀雄 永島
国夫 河村
良邦 徳永
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は連続焼鈍用アルミニウムキルド鋼板素材の製造
法に関し、最終的に冷間圧延・連続焼鈍されてプレス加
工用各種冷延製品に適用される素材の製造法に関する。
(従来の技術) プレス加工性に優れた冷延鋼板の製造法として特公昭56
−38655号公報記載の方法が知られている。この方法
は、低炭素アルミニウムキルド鋼の高温捲取りと連続焼
鈍に関するもので、高温捲取りによってNをAl Nとして
析出固定せしめて時効性を改善するとともに、セメンタ
イトを凝集させて高い深絞り性を確保しようとするもの
である。
しかしながら、この方法で製造した場合、プレス加工時
に鋼板表層部に粗大粒起因による肌荒れが発生し、場合
によってはプレス割れが発生し大きな問題となってい
る。また、熱間圧延時に鋼板表面に微小割れ疵も発生し
歩留低下の原因となっている。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は連続焼鈍用アルミニウムキルド鋼板素材を製造
するに当り、粗大粒の発生および表面微小割れの発生を
防止できる製造法の提供を目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の要旨とするところは、重量%にて、C:0.01〜0.
07%,Si:0.08%以下,Mn:0.1〜0.4%,sol.Al:0.01〜0.1
%,P:0.8%以下,S:0.05%以下,N:0.008%以下を含有
し、残部Feおよび不可避不純物から成る鋼を、Al N溶体
化温度以上MnS溶体化温度以下に加熱し、熱間圧延をAr3
変態点以上で終了し、ひきつづきAr3変態点以上からAr3
−40℃まで20℃/sec以下の冷却速度で徐冷し、次いで水
冷して700〜780℃の温度で捲取ることを特徴とする連続
焼鈍用アルミニウムキルド鋼板素材の製造法にある。
(作 用) 本発明者等はこの粗大粒発生のメカニズムとその対策を
見い出すため種々実験と検討を繰り返した。その結果粗
大粒発生メカニズムは、連続焼鈍では短時間焼鈍とな
り、Al N,Fe3Cの析出が不可能となるので、熱間圧延で
高温捲取を採用してAl N,Fe3Cを析出させていることに
主因があることを見い出した。
そして、結晶粒が粗大粒化する要因として、 Al Nの析出不足または粗大析出により粒の異常成長
が促進されること、 熱間圧延後の結晶粒が混粒,過細粒であったり、結
晶粒に圧延歪が残留して異常粒となる駆動力を備えてい
ること、 の2点が寄与していることを知見するとともに、この対
策として i)前記についてはAl Nを粒界に微細に密に析出させ
て粒成長を抑制すること、 ii)前記については、歪をなくして均一整粒化するこ
と、 が重要であることを見い出した。
しかして本発明者等はこれらの対策i)Al Nを微細に密
に析出させる、ii)歪をなくして均一整粒化させる方法
として、連続焼鈍用アルミニウムキルド鋼を用い、熱間
圧延のスラブ加熱条件,圧延条件,冷却条件を種々変え
てテストしたところ、 (イ)スラブ加熱時粗大Al Nを溶体化すること、 (ロ)熱間圧延後Ar3変態点を徐冷することによって微
細Al Nをα粒界に多数析出できること、 (ハ)熱間圧延の仕上温度をAr3以上に確保して圧延す
ること、及び(ニ)熱間圧延後Ar3変態点を徐冷するこ
と、によって歪のない均一整粒組織が達成できることを
知見し、本発明を完成したものである。
以下、本発明に従って限定される熱延条件について述べ
る。
加熱条件:スラブの段階においてAl Nは粗大に析出して
いる。このスラブを低温加熱により圧延し高温捲取した
場合、粒界へのAl Nの微細析出がないため粒の異常成長
を抑制する力が減少する。したがってスラブ加熱条件は
Al N溶体化温度以上としAl Nの完全溶体化を行う。Al N
溶体化温度は下記レズリーの式で求まる。
log〔%Al〕・〔%N〕=−6770/T+1.033 T:絶対温度 一方、加熱温度を高くすると粗大析出しているMnSが溶
体化し、硫化物が粒界に多く析出し、圧延時表面に微小
な割れ疵が発生する。このため加熱温度の上限を、MnS
の溶体化温度以下とする。ここにMnSの溶体化温度も下
記のレズリーの式で求めることができる。
log〔%Mn〕・〔%S〕=−12800/T+5.86 T:絶対温度 熱間圧延:過細粒、混粒をなくしかつ表層、内部の均一
変態により、歪のない均一整粒を確保するために、圧延
終了温度はAr3変態点以上とする。
冷却条件:本発明の冷却条件は2段階からなり、先ず第
1段は、仕上圧延をAr3変態点以上で終了してからAr3
40℃までを20℃/sec以下の冷却速度で徐冷するが、これ
は変態点を徐冷して通過させることが狙いである。
第1図に冷却パターンを示すが、図中(1)はAr3以上
で長時間徐冷したのちAr3変態点以上から急冷するパタ
ーン、(2)はAr3以上で短時間徐冷してAr3変態点以上
から急冷するパターン、(3)はAr3変態点を徐冷して
から急冷するパターン(本発明)である。
これら3つの冷却パターンで徐冷した熱延鋼板より試料
を採取し組織調査をしたところ、(1),(2)のもの
には粗大粒が発生していたが(3)のものには粗大粒は
認められなかった。
すなわち、変態点を徐冷する(3)のパターンによれ
ば、γ−α変態時のAl N析出エネルギーを有効に活用で
き微細Al Nをα粒界に多数析出させることができること
と、Ar3変態点の徐冷により再結晶時間が十分に確保で
きるため、歪のないしかも大きさの均一な再結晶粒の形
状が可能となり、これによって粗大粒の発生が防止され
たものである。
徐冷をAr3−40℃までとする理由は、この温度範囲で十
分に微細Al Nをα粒界に多数析出させることが可能であ
ることと、再結晶時間も十分確保でき歪のない均一整粒
の形成が可能であり、これ以上低い温度まで徐冷するの
は逆に生産性の低下を招き好ましくないからである。
次に冷却速度は20℃/sec以下とするものであるが、20℃
/secを越える早い冷却速度ではγ→α変態時の変態速度
が早くなりすぎ、粒界にAl Nを微細析出することが困難
であり不都合である。
次に第2段の冷却は、第1段の冷却を行ったのち水冷し
て700〜780℃に冷却し捲取ることからなる。この水冷は
好ましくは40〜130℃/secで急冷するものである。
捲取温度の上限を780℃としたのは、これを越えた高温
で捲取るとAl Nが粗大化することにより異常粒成長が起
り好ましくないからである。
一方、下限を700℃としたのはFe3Cを充分に析出させC
を無害化し最終成品での高い深絞り性を確保するためで
ある。
次に、成分限定理由を述べる。
Cは低過ぎると脱炭コストの上昇を招き、高過ぎると深
絞り性が低下する。このため0.01〜0.07%とする。
Siは鋼の強度を増すが、多いと成形性や成形後の外観を
損うおそれがあるため0.08%以下とする。
Mnは鋼の熱間加工性を改善するほか、安価に強度を向上
できる元素である。しかし多くなると成形性を損うので
0.1〜0.4%とする。
sol.AlはNをAl Nとして析出固定させて時効性を改善す
るとともに、結晶粒が異常成長するのを防止する。Nを
固定するためにAlは0.01%以上が必要である。しかし多
量になると、冷間圧延後に実施する連続焼鈍の再結晶温
度を高めるほか、鋼が硬質となりプレス成形性が損われ
るため、上限は0.1%とする。
Pは強度上昇に有効な元素で高強度を望む場合は積極的
に添加する。しかし多くなりすぎると鋼が脆化するので
上限は0.8%とする。
Sは硫化物系介在物を生成しプレス成形性を劣化させる
ので少ない方がよい。このため0.05%以下とする。
Nは不純物として0.008%以下含有される。少ない方が
高いプレス成形性が得られる。
しかして、上記の方法にて粗大粒のない連続焼鈍用アル
ミキルド鋼板素材が得られるが、最終的には該素材を冷
間圧延と連続焼鈍してプレス加工用の各種冷延鋼板とす
るものである。
冷間圧延や連続焼鈍の条件は特別なものでなく、通常用
いられている範囲のもので充分である。
実施例 供試材の化学成分を第1表に示し、熱延条件と得られた
素材の熱延捲取後の粗大粒の有無、表面微小割れ発生有
無を第2表に示す。
第2表に示す如く、本発明に従うA1,A2,B1,C1,D1,D2,E
1,E2は何れも粗大粒の発生がなくかつ、微小表面割れも
発生せず、極めて良好であった。
一方、その他の板No.の比較例は本発明で限定する要件
を完全に満たさないため、粗大粒の発生が認められた。
就中B4,D5は加熱温度が高いため微小面割れも発生し
た。
(発明の効果) 以上詳細に述べた如く、本発明によれば、連続焼鈍用ア
ルミキルド鋼板素材の製造において、粗大粒の発生を確
実に解消できるとともに、微小表面割れ疵の発生も解消
できるので産業上その効果は多大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における熱間圧延後変態点徐冷パターン
を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳永 良邦 愛知県東海市東海町5―3 新日本製鐵株 式會社名古屋製鐵所内 (72)発明者 五十嵐 泰生 愛知県東海市東海町5―3 新日本製鐵株 式會社名古屋製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭58−6938(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%にて、C:0.01〜0.07%,Si:0.08%以
    下,Mn:0.1〜0.4%,sol.Al:0.01〜0.1%,P:0.8%以下,S:
    0.05%以下,N:0.008%以下を含有し、残部Feおよび不可
    避不純物から成る鋼を、Al N溶体化温度以上MnS溶体化
    温度以下に加熱し、熱間圧延をAr3変態点以上で終了
    し、ひきつづきAr3変態点以上からAr3−40℃まで20℃/s
    ec以下の冷却速度で徐冷し、次いで水冷して700〜780℃
    の温度で捲取ることを特徴とする連続焼鈍用アルミニウ
    ムキルド鋼板素材の製造法。
JP1003512A 1989-01-10 1989-01-10 連続焼鈍用アルミニウムキルド鋼板素材の製造法 Expired - Lifetime JPH0776380B2 (ja)

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