JPH0776148B2 - 気相法ダイヤモンドの合成法 - Google Patents

気相法ダイヤモンドの合成法

Info

Publication number
JPH0776148B2
JPH0776148B2 JP62162256A JP16225687A JPH0776148B2 JP H0776148 B2 JPH0776148 B2 JP H0776148B2 JP 62162256 A JP62162256 A JP 62162256A JP 16225687 A JP16225687 A JP 16225687A JP H0776148 B2 JPH0776148 B2 JP H0776148B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diamond
substrate
particles
vapor
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62162256A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS649892A (en
Inventor
邦雄 小巻
勇 山本
隆 藤巻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko KK
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP62162256A priority Critical patent/JPH0776148B2/ja
Publication of JPS649892A publication Critical patent/JPS649892A/ja
Publication of JPH0776148B2 publication Critical patent/JPH0776148B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は気相法によるダイヤモンドの合成法に関する。
本発明におけるダイヤモンドとはダイヤモンド以外にい
わゆるダイヤモンド様炭素(DCL)を含む。
DLCはラマンスペクトルで1500cm-1付近にピークを持つ
炭素で気相法によりダイヤモンドと同様にして得られる
ことが知られている。
〈従来の技術〉 一般にダイヤモンドの気相法による合成法とは炭化水
素、酸素、窒素等を含む有機化合物のガスに水素ガスを
混合し、これらをプラズマ化等の励起状態にし、これか
ら基板等の基材の上にダイヤモンドを析出させる方法で
ある。この方法ではダイヤモンドと共にグラファイト又
はアモルファスカーボンのような非ダイヤモンド炭素を
析出するが、この非ダイヤモンド炭素は、原子状水素等
励起された水素により除去され、ダイヤモンドのみが残
る。
この方法を継続することにより、析出ダイヤモンドは薄
膜状、あるいは粒状となる。これら薄膜状、あるいは粒
状ダイヤモンドは切削用工具やコーティング用として使
用されている。
ダイヤモンドを析出させる基材としてはSi、SiC、Si
O2、W、WC、Wo等が用いられている。そしてとくに基材
としてはSiウェハーが最も一般的である。このSiウェハ
ーは表面状態によって、ダイヤモンドの析出し易さや、
析出状態が異なることが知られている。例えばSiウェハ
ーの表面をダイヤモンドペースト等で研摩し、表面に微
小な傷をつけたものを用いると、膜状ダイヤモンドが析
出し、研摩しない鏡面のSiウェハーを用いると粒状ダイ
ヤモンドを生ずる。又、基材としてクロム、鉄、コバル
ト、ニッケルを用いるとダイヤモンドは全く生成しない
ことが知られている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 前述のように従来の気相法ダイヤモンドの合成方法にお
いては、基材の表面状態により析出するダイヤモンドは
粒状となったり、膜状となったりした。
然しこれらダイヤモンドの生成密度、粒子の場合はその
粒子径等をコントロールすることはむずかしい。この場
合の粒子の生成は偶発的なダイヤモンドの核の生成によ
るものと考えられ再現性が悪い。またこの核が線状に連
なったり、粒子同志が局部的に凝集したりすることが多
く、独立した粒子を得ようとしても狭い粒径分布で得る
ことは不可能であった。
又本発明者は特殊な多結晶ダイヤモンド粒子を気相法に
より製造するためには核としてSiC粒子等を存在させる
ことが必要であると確認して先に特願昭62−98657号、6
2−98658号を出願した。この出願では特殊な表面形状を
もったダイヤモンド粒子を得られることが開示されてい
るが、自形の出た所望の径のダイヤモンド粒をうること
は必ずしも充分には行なうことはできない。
本発明は再現性よく、独立したダイヤモンド粒子を析出
させ、しかもその析出粒子径のコントロールが可能であ
り、さらに自形性のよいダイヤモンド粒子又はその粒子
で構成されたダイヤモンド膜を気相法により製造するこ
とを目的とする。
〈問題点を解決するための手段〉 前記目的を達成するため、本発明者らは、気相法ダイヤ
モンドの製造においては、ダイヤモンド粒の基材への析
出は、基材の表面状態に大きく影響されるという事実に
もとづいて、基材の表面処理手段について種々研究を行
ない、公知の基材に、基材として不適格であるとされて
いるクロム、鉄、ニッケル、コバルト、を組合せた基材
を用いると析出ダイヤモンド粒の大きさをコントロール
できるという知見にもとづいて本発明を完成した。
即ち本発明は有機化合物から気相法によりダイヤモンド
を合成するに際し、クロム、鉄、コバルト、ニッケルか
ら選ばれた少なくとも一種の金属粒子を蒸着によりその
表面に分散付着している基材を使用してダイヤモンド粒
を生成することを特徴とする方法に関する。
本発明における蒸着されるべき基材としては従来の気相
法において使用されるSiC、SiC2、WC等の焼結体基板やS
i、W、Mo等の基板が用いられる。
本発明における蒸着とは、スパッタリング、CVD、真空
あるいは減圧蒸着、イオンプレーティング等をいう。
次に本発明に用いられるスパッタリング、CVD等の蒸着
操作について述べる。
スパッタリングは減圧下で、Ar等のイオンを加速し、ク
ロム、鉄、コバルト、ニッケル、又はそれらの合金組成
のスパッタ材料にあて、スパッタ材から原子又はイオン
を飛び出させ、基板にこれら金属元素の原子又はクラス
ター状粒子を凝着させる方法である。
CVDは鉄、ニッケル等を含む有機化合物、例えばフェロ
セン、ニッケルセン等を熱分解し、基材上にそれぞれ対
応する金属粒子を析出させる方法である。
さらに真空あるいは減圧蒸着は真空、あるいは減圧下で
金属を蒸発させ、基材上に析出させる方法である。
またイオンプレーティングは直流電圧、高周波等の励起
手段で、Arガス等の電離気体によるプラズマを形成し、
その中に金属又は化合物の蒸気を加熱蒸発、又は電子線
加熱等により発生させて導入し、励起状態を経て基材上
に析出させる方法である。
蒸着させる金属はクロム、鉄、コバルト、ニッケル又は
それらの組合せたものである。
以上に示されるように、クロム、鉄、コバルト、ニッケ
ルのいずれか又はそれらの合金組成を凝着した基板を用
いて有機化合物から気相法によるダイヤモンド合成を行
った場合、原料ガスの炭化水素等の分解により生成した
炭素成分、生成中間体の炭素成分が蒸着金属粒中に拡散
し、カーバイト化し、この金属粒表面におけるカーバイ
ト部分がダイヤモンド析出の核となり、ダイヤモンド粒
が生成するものと考えられる。
核形成密度は蒸着条件にもよるが例えば、数10μm間隔
に核形成させれば、成長ダイヤモンド粒は独立した、し
かも粒径分布の狭いものが容易に得られ、しかもその再
現性は非常に良い。このダイヤモンド粒子は研摩材とし
て好適である。
成長ダイヤモンド粒子の大きさは析出時間等によってコ
ントロールできる。そして途中で新しい核の発生はあま
りないので、かなり揃った粒子が多く得られる。
また核形成密度を高め、十分な時間ダイヤモンドを析出
させれば、ダイヤモンド粒子が接触するようになり、さ
らには膜状のダイヤモンドになる。膜状お各々のダイヤ
モンド粒子は自形性がよく、従って結晶性もよいので、
例えば熱的な特性や硬度も優れたものとなる。
本発明は前記基材を用いる外は従来の方法と変りはな
い。即ち、有機化合物としてはメタン、エタン等の炭化
水素、メタノール、エタノール、アセトン等の含酸素有
機化合物を用いることができる。また炭化水素に少量の
O2、CO、CO2、H2Oガスを含有させることができる。これ
らのガスは一般的には水素ガスと混合(有機化合物の濃
度0.2〜10容量%)して使用されるが、その際1部をア
ルゴン、ヘリウム等の不活性ガスで置換することもでき
る。
ガスの圧力は1Torrの減圧から1000Torr程度まで可能で
ある。
水素ガス等のプラズマ化、原子状水素の発生等ガスの励
起は、2000〜2300℃程度に加熱したタングステン等のフ
ィラメントを用いる方法、ガスにマイクロ波、高周波圧
力を作用させる方法、直流アーク放電などすべての方法
を採用することがてきる。
基材としては前記したSi、SiC等が用いられ、これらは
板状にしたものゝ外、SiC、WC等では粒状物を用いるこ
ともできる。これらの基材の温度は通常250〜1000℃で
ある。
〈作 用〉 基板に蒸着により分散付着した金属が、励起された空間
内において、導入された有機化合物ガスの炭素源と反応
して、その表面がカーバイト化し、そのためダイヤモン
ド相析出に対して活性な核として作用するので、ダイヤ
モンド自形性のよい粒子成長が起る。
次に実施例、比較例により本発明を説明する。
〈実 施 例〉 鏡面研摩されたSiウエハーを鉄、ニッケル、コバルト、
クロムの金属板をターゲットとしてArガス圧0.07Torr、
印加電圧電流をそれぞれ1.7KV、0.7mA、1.5KV、2.0mA、
1.5KV、1.2mA、1.8KV、0.9mAで一時間スパッターを施し
た。これによりそれぞれの金属が表面に分散付着した基
板を得た。15mm四方、厚さ0.5mmのそれぞれの基板をW
フィラメントの下方に間隔4mmで、直径15cm、高さ15cm
の合成装置に設置し、アセトン1容量%を含むH2ガスを
流量100Nml/minで流し、Wフィラメント温度2200℃、基
板温度800℃の条件で1.5時間ダイヤモンド合成反応を行
った。
基板冷却後、電子顕微鏡により観察を行った所、各基板
とも、ダイヤモンド自形の出現した粒が多数析出してい
ることが確認された。
その析出粒の粒径は鉄凝着基板では約5μm、ニッケル
凝着基板では15〜18μm、コバルト凝着基板では18〜23
μm、クロム凝着基板では5μmであった。
比較例 基板に鏡面研摩されたSiウェハー15mm四方0.5mm厚のも
のをそのまゝ用いたほかは実施例とまったく同様な条件
下でダイヤモンド合成を試みた。
合成後の結果は電子顕微鏡により観察して調べた。1〜
3μ程度のアモルファスカーボン状球体が点在又はその
数十個が塊となって点在しており、その外にダイヤモン
ド粒子も存在しているが自形の出たダイヤモンド粒は皆
無であった。
〈発明の効果〉 本発明により、気相法ダイヤモンドの製造において所要
の粒度を有る自形の優れたダイヤモンド粒子や、その粒
子で構成された膜状のダイヤモンドを必要により容易に
製造しうるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−202898(JP,A) 特開 昭63−166733(JP,A) 特開 昭63−286575(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機化合物から気相法によりダイヤモンド
    を合成するに際し、クロム、鉄、コバルト、ニッケルか
    ら選ばれた少なくとも一種の金属粒子を蒸着によりその
    表面に分散付着している基材を使用してダイヤモンド粒
    を生成させることを特徴とする方法。
JP62162256A 1987-07-01 1987-07-01 気相法ダイヤモンドの合成法 Expired - Lifetime JPH0776148B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62162256A JPH0776148B2 (ja) 1987-07-01 1987-07-01 気相法ダイヤモンドの合成法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62162256A JPH0776148B2 (ja) 1987-07-01 1987-07-01 気相法ダイヤモンドの合成法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS649892A JPS649892A (en) 1989-01-13
JPH0776148B2 true JPH0776148B2 (ja) 1995-08-16

Family

ID=15750976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62162256A Expired - Lifetime JPH0776148B2 (ja) 1987-07-01 1987-07-01 気相法ダイヤモンドの合成法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0776148B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2502253Y2 (ja) * 1989-10-04 1996-06-19 株式会社アマダ 板材加工機

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0725635B2 (ja) * 1986-02-28 1995-03-22 京セラ株式会社 ダイヤモンド膜の製造方法
JPH0811719B2 (ja) * 1986-12-27 1996-02-07 京セラ株式会社 ダイヤモンド膜の製造方法
JPS63286575A (ja) * 1987-05-19 1988-11-24 Idemitsu Petrochem Co Ltd 硬質炭素膜の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS649892A (en) 1989-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4919974A (en) Making diamond composite coated cutting tools
US4992082A (en) Method of toughening diamond coated tools
US4988421A (en) Method of toughening diamond coated tools
JP2002506786A (ja) ホット・フィラメントdcプラズマを用いたダイヤモンドの核形成および堆積のための装置および方法
JPH0776148B2 (ja) 気相法ダイヤモンドの合成法
JPH10167888A (ja) ダイヤモンド合成方法
JPH03141198A (ja) 多結晶ダイヤモンド層の製造方法
JPH0729877B2 (ja) 気相法ダイヤモンドの合成法
JPH0811719B2 (ja) ダイヤモンド膜の製造方法
JP2585342B2 (ja) ダイヤモンド気相合成法
JP2686970B2 (ja) 膜状ダイヤモンドの製造方法
JP2633968B2 (ja) ダイヤモンド被覆材及びその製造法
JPS63286575A (ja) 硬質炭素膜の製造方法
JPH0667797B2 (ja) ダイヤモンドの合成方法
JPH0725635B2 (ja) ダイヤモンド膜の製造方法
JPH0656585A (ja) ダイヤモンド膜の被覆方法
JPH01103987A (ja) 気相法によるダイヤモンド合成法
JPH0518794B2 (ja)
JP4257425B2 (ja) 新規な無機化合物、それを用いた超硬材料及びその製造方法
JPH0649637B2 (ja) 高硬度窒化ホウ素の合成法
JP2619557B2 (ja) 気相法ダイヤモンドの合成法
JPS6257708B2 (ja)
JPH05247651A (ja) ダイヤモンドの合成法
JPS6335495A (ja) 高効率ダイヤモンド気相合成装置
JP2568542B2 (ja) ダイヤモンドの低圧合成法