JPH077591U - トイレットペーパー保持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トイレットペーパーの取付及び引出しが容易
であるとともに、紙切りも片手で的確にできるようにし
た。 【構成】正面を開放させた外箱１の左右側板の前下部
に、後面を開放させた内箱２の左右側板後下部を軸３着
し、内箱の頂板前縁に紙切り用歯列１１を設け、外箱を
内箱との間に係止用の枠金４を取付け、外箱左右側板間
に下辺を内箱頂板に対接する紙押え用枠金８の左右に設
けた腕部の上端を軸着し、内箱左右側板後上部間に紙誘
導用ローラ１０を架設した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はトイレットペーパー（以下ペーパー又は紙と略称する）の保持具に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

現在広く使用されているペーパー保持具は、おおむね巻紙を保持する心棒と巻 紙の上部を押える蓋板とより成り、巻紙を所要長さだけ引出して蓋板縁で切断す るようになっている。

【０００３】 また改良案として、巻紙の下部をローラで支承して引出しを容易にしたもの（ 実開平５−１３２９６）、巻紙の心管を特殊の支軸で支承させて繰出時に回転音 の発生を抑制したもの（実開平５−２１７９５）、その他巻紙の切断に特定の機 構を使用したもの等多数の考案がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが前記各公知例の中には、繰出される紙押えが不充分で片手で紙をちぎ る時に他手で蓋板を押えなければならないもの、紙取付時の操作に手間を要する もの、紙切り機構が複雑で操作を誤った時無駄紙を生ずるおそれあるもの等があ り、特に片手の不自由な身障者には使用できないもの等が多かった。

【０００５】 また大多数の在来品は取付けたとき紙の下半部又は側面が露出しているため、 不衛生を招き易く、更にトイレ掃除のとき水がかかり易い等の欠点があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案のトイレットペーパー保持具は、前記の諸問題を解決する目的でなされ たもので、正面を開放させた外箱１の左右側板の前下部に、後面を開放させた内 箱２の左右側板後下半部を軸３着し、内箱の頂板前縁に紙切り用歯列１１を設け 、外箱と内箱との間に係止用の枠金４を、また外箱左右側板間に下辺を内箱頂板 に対接する紙押え用枠金８の左右に設けた腕部の上端を軸着し、内箱左右側板後 上部間に紙誘導用ローラー１０を架設して成るものである。

【０００７】

【作用】

本考案トイレットペーパー保持具の作用を図面について説明すると、図３に示 すように、内箱を開き箱内にペーパー１５を収容して該箱の前部を押し上げると 、図２に示すように内箱は外箱内に頂板を斜前方に向わせて納まり、このとき外 箱の掛脱具（枠金４）が内箱の欠溝７に係合して両箱の閉成位置が確保される。

【０００８】 前記の状態のものとで図２に示すようにペーパーの端部をローラー１０上部、 紙押え枠金８下部、内箱頂板上面を経て歯列１１の前方へ引出し、そのまま下方 へ引張ると歯列位置で切断される。

【０００９】 このとき紙押え用枠金８の中間部ｌは図１（Ｂ）に示すように垂線ｍの後方に あって、その下部を通過するペーパーを頂板面に押えているので、ペーパーが必 要量以上に繰出されるおそれがない。

【００１０】 紙押え用枠金８の作用を、図１（Ｂ）について更に詳しく説明すると、腕ｋの 長さがその軸５着部と頂板ｅ面間の垂直距離ｍより長く設定されているので、ペ ーパー１５を装着したとき該枠金の中間部ｌを頂板上のペーパーの後方面上に配 置させておけば、ペーパーの端部を頂板面より上方へ引上げて引っ張つたとき中 間部ｌは後方に退去して抵抗することなく円滑に引出しが行われるが、必要量引 出して外端部を下方へ引張れば、枠金の中間部ｌはペーパーを頂板面に押しつけ るので、引出しを制止するとともに歯列１１によってペーパーがちぎられる。

【００１１】 ペーパー１６を入替えるときは、図２の位置において枠金４の端部５を引上げ れば、欠溝７との係合が外され内箱は軸３を中心に回動して図３の位置に下降し 、その背面と外箱正面との間が引離されて大きく開口する。

【００１２】

【実施例】

図１（Ａ）は本考案トイレットペーパー保持具一実施例の斜視図、（Ｂ）は要 部の作用説明図、（Ｃ）は内箱の別の実施例の部分図、図２は組立時の中央縦断 面図、図３は図２の内箱を垂下させたときの図である

【００１３】 図において、１は頂板ａ、左右側板ｂ、ｂ、底板ｃ、背板ｄより成り正面を開 放させた外箱、２は頂板ｅ、左右側板ｆ、ｆ、底板ｇ、正面板ｈより成り後面を 開放させた内箱で、該内箱を外箱内部に差込み左右側板の外面後下部を前記外箱 内面前下部に軸３、３着する。

【００１４】 ４は針金を折曲げ、水平の中間部を外箱頂板ａ下面に軸着し、左右を更にＬ字 状に折曲げ端部５を外箱に設けた長孔６に係合させた内箱係止用枠金で、該枠金 の前記各端部の内方を前記内箱左右側板ｆ、ｆの後方頂部に設けた欠溝７、７に 係合させる。

【００１５】 ８は針金を折曲げ、中間部ｌの左右に腕ｋを設け、各腕の端部を外箱の前上端 部に軸９着し、中間部ｌ、を前記内箱頂板ｌに向って垂下させたペーパー押え用 枠金で、腕ｋの長さを軸着部より内箱頂面に達する垂線ｍの長さより大きく設定 し、内箱を閉じたとき中間部ｌが頂板ｅに斜に対接するように設定する。

【００１６】 １０は内箱左右側板ｆ、ｆの上端付近に架設したペーパー誘導用ローラー、１ １は内箱頂板ｅの前端に設けたペーパー切断用歯列、１２は該歯列の直後方に設 けた凹部、１２は内箱を開放したときその底板ｇを係止させるため外箱底板ｃの 前端に設けたストッパーである。

【００１７】 なお図中１３は枠金４及び８の外端部に取付けた摘子、１４は外箱背板に設け た掛孔、１５はトイレットペーパー、１６（図１（ｃ））は紙送り用ローラーで ある。

【００１８】

【考案の効果】

本考案のトイレットペーパー保持具は、ペーパーが全面的に外箱と内箱とによ って密閉され衛生的であり、ペーパーの操作は片手ででき、両箱の開閉も容易で 、ペーパー切断時における係止が的確である等の効果を奏する。

【００１９】 更に歯列の後方において内箱頂板面に凹部を設けておくとペーパー引出時のつ まみを容易にでき、内箱内にローラーを設けておくとペーパー送り出しを軽くで きる等の効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）トイレットペーパー保持具の斜視図、
（Ｂ） 要部作用説明図、（Ｃ）内箱別実施例の部分
図。

【図２】中央縦断面図。

【図３】図２の内箱を垂下させたときの図。

【符号の説明】

１ 外箱（ａ頂板、ｂ、ｂ左右側板、ｃ底板、ｄ背板） ２ 内箱（ｅ頂板、ｆ、ｆ左右側板、ｇ底板、ｈ正面
板） ３ 軸 ４ 内箱係止用枠金 ５ 端部 ６ 長孔 ７ 欠溝 ８ ペーパー押え用枠金 （ｌ中間部、ｋ腕） ９ 軸 １０ ローラー １１ 歯列 １２ 凹部 １３ 摘子 １４ 掛孔 １５ トイレットペーパー １６ ローラー

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 正面を開放させた外箱１の内部に、後面
   を開放させ頂面を前向き傾斜面とした内箱２を差込み、
   外箱の前下部を内箱の後下部に軸３着し、両側板間に掛
   脱具４を取付け、外箱の左右側板間に下辺を内箱頂面に
   対接させた紙押さえ用枠金８の両端に形成させた腕ｋ、
   ｋの上端を軸９着し、各腕の長さを軸着部と内箱頂板面
   間の距離より長く設定し、内箱左右側板後上部間にロー
   ラ１０を架設し、内箱頂板前辺に紙切り用歯列１１を形
   成させて成るトイレットペーパー保持具。
2. 【請求項２】 歯列１１の後方において、内箱頂面に凹
   部１２を形成させた請求項１に記載のトイレットペーパ
   ー保持具。
3. 【請求項３】 掛脱具４として、内箱２左右側板の後方
   頂部に欠溝７、７を形成させ、該溝に、中間部を外箱１
   頂板下面に軸着し両端に腕５を付してこれを外箱左右側
   板頂部に設けた長孔６に係合させた枠金を対向させたも
   のを使用した請求項１に記載のトイレットペーパー保持
   具。
4. 【請求項４】 内箱２の底部に紙送りローラーを取付け
   た請求項１に記載のトイレットペーパー保持具。