JPH0774298B2 - ふっ素系共重合体組成物 - Google Patents

ふっ素系共重合体組成物

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JPH0774298B2
JPH0774298B2 JP30367589A JP30367589A JPH0774298B2 JP H0774298 B2 JPH0774298 B2 JP H0774298B2 JP 30367589 A JP30367589 A JP 30367589A JP 30367589 A JP30367589 A JP 30367589A JP H0774298 B2 JPH0774298 B2 JP H0774298B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は可とう性の優れたふっ素系共重合体組成物に関
し、さらに詳しくはエチレン−クロロトリフルオロエチ
レン系共重合体に柔軟性のあるエチレン−クロロトリフ
ルオロエチレン系グラフト共重合体を押出成形等の溶融
状態で混合し、ペレット化してなるふっ素系共重合体組
成物に関するものである。
エチレン−クロロトリフルオロエチレン系共重合体(以
下ECTFEと略す)は耐熱性、耐薬品性、耐候性、電気的
特性および機械的特性に優れ、溶融成形が容易なふっ素
樹脂として広汎に使用されている。たとえば、押出成形
によるチューブ、シート、射出成形による異形品、また
回転成形や粉体塗装による製品等が市場で利用されてい
る。
ECTFEの特徴のある性質の一つとして、その機械的特性
があげられる。市販の各種のふっ素系樹脂の中でも、EC
TFEは引張強さや弾性率が最も高く、硬さも大きい。こ
のような特性は高強度の成形品を得るために有利である
が、前記性質のために柔軟性に乏しく、耐屈曲性が悪い
という欠点がある。たとえば、移動電気機器(ロボット
用等)のリード線や配線などに使用される電線にはしな
やかさと屈曲に対する強じん性が要求される。この可と
う性の面からするとECTFEは電線被覆材としては制限が
ある。すなわち、大口径、肉厚のケーブルにおいて、最
小許容屈曲直径(ケーブル仕上がり直径に対する倍率、
一般的に10〜20)が大きいため、屈曲直径を小さくしよ
うとする被覆材にき裂が発生する。またガラスクロス裏
うちECTFEシートによるライニング施工において、ECTFE
は剛性が大きいため、エッジ部のアールを小さくとれ
ず、さらにタンクの鏡板部等のアールにシートが密着せ
ず接着が不充分な場合があり、剥離や浮きあるいはふく
れの原因となる。
本発明者らは、前記欠点を改良するために、種々の研
究、検討を重ねた結果、ECTFEへ柔軟性のあるECTFE系グ
ラフト共重合体を添加することによりECTFEの可とう性
が改善されることを見出し、問題を解決するに到った。
本発明の組成物はECTFE系グラフト共重合体を添加して
いるため、ECTFEの耐熱性、耐薬品性、電気的性質、耐
候性、溶融流動性などの優れた性質の低下が殆んど認め
られず、また、ECTFEに比較して剪断弾性率や硬度はや
や低下しているものの可とう性に優れているため押出成
形、射出成形などの各種成形方法により、電線被覆、シ
ート、フィルム、チューブ、異形品などをECTFEと同様
に容易に成形することができる。
(従来の技術) 本発明のようにECTFEへ可とう性を持たせ、ストレスク
ラック性や耐屈曲性を改善する試みが、いくつか行われ
てきた。例えば特開昭53−10633号、米国特許第3,847,8
81号(1974)や特開昭58−145710号ではECTFEを製造す
る際に第3モノマーとして3,3,3−トリフルオロ−2−
トリフルオロメチル−プロペンやふっ素系のビニルエー
テルを0.1〜10モル%添加して三元共重合を行い、ECTFE
のストレスクラック性を改良している。一方特公昭52−
22376号ではECTFEをふっ素系ゴムを溶融温度以上で均一
混合して、耐屈曲性の優れたECTFE組成物を得ている。
前者の例ではECTFEの特性を損なわずに改良を行うため
には第3モノマーの添加量が少量に限られる。そのため
に、ストレスクラックの改良は可能であるが、硬度の低
下は小さく、本発明の目的に適う可とう性は得られな
い。後者の例ではふっ素系ゴムの添加量を大きくできる
ため、かなりの可とう性ある成形品を得ることができる
が、成形特性に問題がある。すなわち、ECTFEとふっ素
系ゴムはそれらの化学構造からくる溶融度指数(SP値)
も異なり、また結晶性ポリマー(融点241℃)と非晶性
ポリマー(融点なし)の差異のため通常は相溶系ではな
い。従って均一混合するためには、加熱ロールによる溶
融混合に時間を要し、またロール表面上に溶融ECTFEが
付着するなどの作業上の問題もある。一方押出機により
均一混合を図る方法は、組成物の生産性の面から有用と
考えられるが、ふっ素ゴムの凝集形状が原因となる押出
機入口へのくい込みの悪さや、その溶融流動性のECTFE
との相溶性の悪さからメルトフラクチャーを生じ、良好
なペレットおよび成形品が得られない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の骨子は上記の問題点を探索して、ECTFEの可と
う性を解決したことにある。すなわち、ECTFEと均一混
合し易く、しかも溶融流動性のよい柔軟性樹脂を探索
し、これをECTFEとブレンドすることにより、成形性の
よいECTFE組成物とする検討を行い所期の目的を達成し
たものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明によればECTFEへ柔軟性のあるECTFEグラフト共重
合体を添加することにより、ECTFEの弾性率および硬度
などが低下し可とう性のある成形品が得られる。しか
も、ECTFEグラフト共重合体はふっ素ゴムへECTFEをグラ
フト共重合した樹脂であるため、溶融流動性およびECTF
Eとの相溶性がよく、ECTFEペレットと同時に押出成形機
へ供給でき良好な成形品を得ることができる。このこと
より、本発明の組成物は単にECTFEの可とう性を改良し
たのみではなく、その加工性および生産性の面からも工
業的に有用な組成物である。
(作用) 本発明におけるエチレン−クロロトリフルオロエチレン
系共重合体とは、融点が200〜260℃程度MI値(メルトフ
ロー値、275℃、ASTM−D1238)は大略0.5〜40g/10minの
範囲であり、エチレン/クロロトリフルオロエチレンの
各構造単位の含有モル比が60/40〜40/60範囲の共重合体
を意味するが、前記の性質を大きく損なわない範囲、す
なわち第3モノマーを0.1〜10モル%添加した三元共重
合体をも含むことができる。エチレンおよびクロロトリ
フルオロエチレンの共重合に添加される第3モノマーと
してはふっ素系モノマー、例えばふっ化ビニル、ふっ化
ビニリデン、三ふっ化エチレン、四ふっ化エチレン、六
ふっ化プロピレン、ヘキサフルオロイソブテン、パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル、ふっ化ブタジエンおよ
び炭化水素系モノマー、例えばプロピレン、イソブテ
ン、イソプレン、ブタジエン、アクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステル、ビニルエステル類などを含むこと
もできる。
本発明に係るECTFEグラフト共重合体とは、具体的には
特公昭62−34324号に示されるような、すくなくとも一
種の含ふっ素単量体を含む一種類以上の単量体と、分子
内に二重結合とペルオキシ結合を同時に有する単量体と
を共重合せしめて得られた、その分子内にペルオキシ基
を含有しかつそのガラス転移温度(Tg)が室温以下であ
るゴム状共重合体の存在下、エチレンとクロロトリフロ
オロエチレンおよび任意に第3モノマーを添加してグラ
フト共重合を行い得られた樹脂である。
ここで分子内にペルオキシ基を含有し、かつそのガラス
転移温度(Tg)が室温以下であるゴム状共重合体の重合
に用いられる含ふっ素単量体としては、ふっ化ビニリデ
ン、ヘキサフルオロプロペン、テトラフルオロエチレ
ン、クロロトリフルオロエチレン、含ふっ素ビニルエー
テルなどの一種以上が挙げられ、含ふっ素単量体の組み
合わせとしては、従来ふっ素ゴムとして知られている、
ふっ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンとの共重合
体、ふっ化ビニリデンとヘキサフルオロプロペンおよび
テトラフルオロエチレンの三元共重合体、ふっ化ビニリ
デンとクロロトリフルオロエチレンとの共重合体、テト
ラフルオロエチレンとプロピレンの共重合体、テトラフ
ルオロエチレンと含ふっ素ビニルエーテルとの共重合体
ならびに炭化水素系のジエン化合物と含ふっ素単量体と
の共重合体などの組み合わせが例示できるが、特にその
組成と限定するものではない。
ECTFEグラフト共重合体の融点は200〜245℃、MI値(メ
ルトフロー値250℃、ASTMD−1238)は2〜50g/10minの
ものが好ましい。なお、グラフト共重合体中のECTFE構
造を有する部分の含量は限定されないが好ましくは15〜
50重量%である。
ECTFEとECTFEグラフト共重合体は両者の融点以上の加工
温度において加熱ロールあるいは押出機により混合が行
われる。この場合、それらの仕込み形状に粉体およびペ
レットのとちらでもよい。組成物の作業性および生産性
の面から押出機による混合が適当であり、混合と同時に
シートあるいはチューブなどの成形品を得ることができ
る。しかし射出成形、電線被覆、フィルム押出などを行
う場合には、押出機により混合した組成物ペレットを製
造して、これを供した方がよい。
組成物の可とう性を得るための組成はECTFE100重量部に
対してECTFEグラフト共重合体5〜200重量部であるが、
実用的な見地から20〜200重量部が好ましい。5重量部
以下であると、可とう性が大きく改良されず200重量部
以上であると引張強さが150kgf/cm2以下となる場合があ
る。
以下、参考例および実施例等により本発明を具体的に説
明するが、これらによって本発明が限定されるものでは
ない。
参考例1 300ステンレス製オートクレーブに純水120kg、過硫酸
カリウム0.4kg、パーフルオロオクタン酸アンモニウム
0.05kg、リン酸2水素カリウム0.5kgおよびフロンR113
によって5%に希釈したt−ブチルオキシアリルカーボ
ネート0.2kgを加え排気および窒素置換を繰り返した
後、ふっ化ビニリデン15kgおよびクロロトリフルオロエ
チレン12.2kgを各々6回分割して仕込み、撹拌しながら
10〜13kg/cm2 G50℃で10時間重合を行った。
生成物として、固形分濃度16.5重量%のラテックス147.
5kgが得られた。このラテックスに食塩水溶液を加えた
塩析を行い、ゴム状の固形分を得た。ゴム分はミキサー
にて粉砕して80℃2日間乾燥を行った。ゴム状共重合体
のふっ化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレン各構
造単位のモル組成比は68:32であることを元素分析によ
りわかった。またジメチルホルムアミド中30℃における
極限粘度は1.44dl/gであった。
共重合体を4インチ二本ロール(ロール温度200℃)で
混練してその後プレス形成(プレス温度200℃)を行
い、2mm厚の平滑なシートを作成した。このシートの23
℃における引張り強さは7kg f/cm2、引張伸びは2900
%、JIS−A硬度は47であった。(JISK−6301に準じて
測定)。またシートより5mm角の片を多数切りとり高化
式フローテスターにより200℃、150kgでフロー値(溶融
流出速度)を測定したところ、10.9×10-3cc/minであっ
た(JISK−7210に準じて測定)。しかし、ノズルから吐
出されたストランドはメルトフラクチャーを生じた断続
条の不定形流出物であった。
参考例2 300ステンレス製オートクレーブに参考例1のラテッ
クス136.7kg(固形分22.56kg)、純水45.5kg、パーフル
オロオクタン酸アンモニウム0.05kgを加え、排気および
窒素置換を繰り返した後、5%亜硫酸ソーダ水溶液1
を加え、クロロトリフルオロエチレン15.4kgおよびエチ
レン3.7kgを各々3回分割して仕込み、撹拌しながら3
〜12kg/cm2 G、40℃で16時間重合を行った。
生成物として、スラリーが得られた。このスラリーを遠
心分離機により濾過し、含水重合体を80℃で2日間乾燥
した。重合体の収量は35.7kg、重合体に占めるECTFE構
造を有する部分は36.8重量%であった。
得られた重合体と参考例1のゴム状共重合体の各元素分
析値と前記した重合体中のECTFE構造を有する部分の含
量から求めた、重合体中のECTFE構造を有する部分のク
ロロトリフルオロエチレンとエチレン各構造単位のモル
組成比は53:47であった。またDSCによる融点は223℃、
X線回析により2θで18.1゜に明瞭なピークを示した。
ソックスレー抽出器により、重合体中のメチルイソブチ
ルケトン溶融物を抽出した。1日で重合体中の13重量%
がメチルイソブチルケトンによって抽出されたが、以後
6日間継続して抽出を行ってもメチルイソブチルケトン
抽出物は認められなかった。赤外吸収スペクトルにより
抽出物は主として参考例1のゴム状共重合体であること
がわかったが、抽出残渣は、ゴム状共重合体とECTFEの
混合スペクトルを示した。従って前記生成重合体を主と
してECTFEグラフト共重合物であることがわかった。
このECTFEグラフト共重合体を4インチ二本ロール(ロ
ール温度230℃)で混練して、その後プレス成形(プレ
ス温度230℃)を行い、2mm厚の平滑なシートを作成し
た。このシートの23℃における引張強さは、65kg f/c
m2、引張伸びは220%であった。また、JIS−A硬度は85
を示した(JISK−6301に準じて測定)。
シートより5mm角の片を多数切りとり、高化式フローテ
スターにより230℃、100kgでフロー値(溶融流出速度)
を測定したところ22×10-3cc/minであった(JISK−7210
に準じて測定)。ノズルから吐出されたストランドは表
面が平滑であり良好な形状を示した。
同様にして、メルトインデクサーにより250℃、10kgでM
I値を測定したところ、16g/10minであった(ASTMD−123
8に準じて測定)。
L/D=22の30mm押出機を用いて、190〜235℃にて2mmφの
ストランド3本を押出した。ストランドの表面性は良好
であった。また、このストランドをカットすることによ
り2mmφ×3mmのペレットとした。
参考例3 参考例2と同様にして、クロロトリフルオロエチレン1
9.5kgおよびエチレン3.1kgを各々3回分割して仕込み、
撹拌しながら3〜10.5kg/cm2G、40℃で10時間重合を行
った。重合体の収量は36.9kg、重合体に占めるECTFE構
造を有する部分は38.9重量%であった。
得られた重合体と参考例1のゴム状共重合体の各元素分
析値と前記した重合体中のECTFE構造を有する部分の含
量から求めた、重合体中のECTFE構造を有する部分のク
ロロトリフルオロエチレンとエチレン各構造単位のモル
組成比は67:33であった。またDSCによる融点は198℃、
X線回析により2θ=17.6゜にブロードなピークを示し
た。
このECTFEグラフト共重合体を4インチ二本ロール(ロ
ール温度210℃)で混練して、その後プレス成形(プレ
ス温度230℃)を行い、2mm厚の平滑なシートを作成し
た。このシートの230℃における引張強さは76kg f/c
m2、引張伸びは280%であった。また、JISA−硬度は87
を示した(JISK−6301に準じて測定)。
シートより5mm角の片を多数切りとり、高化式フローテ
スターにより230℃、100kgでフロー値を測定したところ
2×10-3cc/minであった(JISK−7210に準じて測定)。
しかしノズルから吐出されたストランドはメルトフラク
チャーを生じ、表面性の悪いものであった。
L/D=22の30mm押出機を用いて190〜235℃にて2mmφのス
トランド3本を押出した。ストランドの表面性は悪く平
滑性のないものであった。このストランドをカットする
ことにより2mmφ×3mmのペレットとした。
実施例1〜3 市販のECTFE(商品名:ヘイラー、米国アウジモント社
製品、グレード300番、クロロトリフルオロエチレンと
エチレンが1:1モル比の共重合体、MI値5g/10min275℃、
2.16kg、融点241℃)と参考例2のECTFEグラフト共重合
体を各々100/50、100/100、100/200重量比の割合でペレ
ット混合し、L/D=22の30mm押出機を用いて240〜270℃
にて厚さ1.3mm巾50mmのシートを押出した。成形品は表
面が平滑で良好なものであった。
これらのシートの物性を以下の比較例と合わせて第1表
に示した。
比較例1 市販のECTFE(商品名:ヘイラー、グレード300番)を用
いて加熱時の加工性を200〜240℃で調べたところ良くな
った。またL/D=22の30mm押出機を用いて240〜270℃で
シート成形を行った。厚さ1.3mm巾50mmの表面性良好な
シートが得られた。
比較例2 参考例2のECTFEグラフト共重合体のみを比較例1と同
様にしてシート成形を行った。
比較例3 市販のECTFE(商品名:ヘイラー、グレード300番)と参
考例1のゴム状共重合体を100/100の割合で混合し、L/D
=22の30mm押出機を用いて240〜270℃にてシート押出成
形を試みたが、メルトフラクチャーおよびサージングが
ひどく、成形シートができなかった。
比較例4 市販のECTFE(商品名:ヘイラー、グレード300番)と参
考例3のECTFEグラフト共重合体を100/100の割合でペレ
ット混合し、L/D=22の30mm押出機を用いて240〜270℃
にシート押出成形を行った。厚さ1.3mm巾50mmのシート
が得られたが、メルトフラクチャーが出て表面はザラつ
きのあるものであった。
比較例5〜6 比較例3〜4と同様にして市販のECTFE(商品名:ヘイ
ラー、グレード300番)と市販ふっ化ビニリデングラフ
ト共重合体(商品名:セフラルソフト、セントラル硝子
社製品 グレード150番:ふっ化ビニリデンとクロロト
リフルオロエチレンとペルオキシ基含有単量体から得ら
れるゴム状共重合体にふっ化ビニルデンをグラフト重合
させたグラフト重合体)および市販ゴム状共重合体(商
品名:Kel−Fエラストマー3700番、米国スリーエム社製
品、ふっ化ビニリデンとクロロトリフルオロエチレン共
重合体)を各々ECTFEと1:1重量比でブレンドして、加熱
ロール混合および押出混合を行ったが、良好な成形品は
得られなかった。
以上の参考例、実施例および比較例をまとめて第1表に
示した。
但し、 加工性:加熱ロール4インチ二本ロール 押出成形
30mm押出機(L/D=22)によりシート成形性を評価。
表面性:成形シートの表面性(ザラつき)等を評価。
*)◎:優れる、○:良好、△:少し劣る、×:劣る 硬度:厚み1.3mmシートを6枚重ねてASTM D2240に準じ
て測定。
引張強さ、引張伸び:厚み1.3mmのシートを200mm/minの
引張速度でASTM D−1708に準じて測定。
弾性率:捩れ自由減衰型粘弾性測定装置(レスカ社製RD
−1100 AD型)試験片80mm×10mm×1.3mm厚さにて25℃に
おける剪断弾性率を測定。
第1表より、成形性においてECTFEへFCTFEグラヘト共重
合体を混合したものが好適である。しかし、ECTFEグラ
フト共重合体中のグラフト成分であるエチレンとクロロ
トリフルオロエチレンのモル比が40/60〜60/40以外の重
合体はECTFEと混和性が悪い。
ECTFE100重量部へ混合するECTFEグラフト共重合体はそ
の添加する量が増加するに従い、ショアーD硬度や弾性
率が低下し、可とう性が生じてくる。しかし200重量部
以上になると引張強さが低下するため実用上好ましくな
いことがある。
(発明の効果) 上記実施例および比較例から、本発明に係るECTFE系共
重合体は従来の大きな問題とされていた、ECTFEの柔軟
性および屈曲性の欠点を著しく改善させたものであり、
押出成形、射出成形における加工性および表面性の改良
に極めて有用であり、その工業的価値は大である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン−クロロトリフルオロエチレン系
    共重合体(ECTFE)100重量部に対して、すくなくとも一
    種の含ふっ素単量体を含む一種類以上の単量体と、分子
    内に二重結合とペルオキシ結合を同時に有する単量体と
    を共重合せしめた、その分子内にペルオキシ基を含有し
    かつそのガラス転移温度(Tg)が室温以下であるゴム状
    共重合体の存在下、エチレンおよびクロロトリフルオロ
    エチレンをグラフト共重合することにより得られたECTF
    Eグラフト共重合体5〜200重量部を混合してなるふっ素
    系共重合体組成物であって、該ECTFEグラフト共重合体
    のECTFE構造を有する部分の組成についてエチレンおよ
    びクロロトリフルロエチレン各構造単位のモル比が60/4
    0〜40/60であるふっ素系共重合体組成物。
  2. 【請求項2】ECTFE構造を有する部分がECTFEグラフト共
    重合体の15〜50重量%であることを特徴とする請求項1
    記載のふっ素系共重合体組成物。
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