JPH0774242B2 - 水性フレキソインキ用樹脂バインダ−の製造方法 - Google Patents

水性フレキソインキ用樹脂バインダ−の製造方法

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JPH0774242B2
JPH0774242B2 JP61021031A JP2103186A JPH0774242B2 JP H0774242 B2 JPH0774242 B2 JP H0774242B2 JP 61021031 A JP61021031 A JP 61021031A JP 2103186 A JP2103186 A JP 2103186A JP H0774242 B2 JPH0774242 B2 JP H0774242B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は水性フレキソインキ用樹脂バインダーの製造方
法、より詳しくは段ボール箱用原紙、殊に撥水ライナー
紙の印刷に適した水性フレキソインキ用樹脂バインダー
の製造方法に関する。
従来の技術 近年、包装用材料として段ボール箱の受容が増加してお
り、なかでも食品、生果物、水産物等の包装用としての
需要は著しいものである。しかして食品等の包装の場
合、包装用材料としての段ボール箱には撥水性が要求さ
れるため、通常該段ボール箱用の原紙としてはその方面
を撥水加工したいわゆる撥水ライナー紙が賞用されてい
る。従来、このような段ボール箱用原紙の印刷には、主
として用材型フレキソインキが使用されてきたが、イン
キ製造時や印刷時に該インキの必須成分である有機溶剤
に起因する毒性や危険性等の多くの問題があつた。その
ために当業界において、近年、水性フレキソインキ等の
水性印刷インキの開発が切望され、該水性インキ用のバ
インダーも種々研究されてきている。
上記水性インキ用樹脂バインダーとしては、例えばシエ
ツクやマレイン酸変性ロジン等の天然系樹脂のアルカリ
水溶液、スチレン−マレイン酸系共重合体、アクリル系
共重合体等の合成系樹脂のアルカリ水溶液等の水溶性バ
インダーや、アクリル系、スチレン系樹脂エマルジヨン
等の樹脂エマルジヨン型バインダーが知られている。上
記水溶性バインダーを利用する水溶性ワニスは、一般に
顔料分散性や撥水ライナー紙への転移性、付着性はかな
り良好であるが、溶剤系バインダーと比較して粘度が高
いために印刷時に一定粘度に調節しようとすれば、イン
キ中の樹脂分が少なくなり、その結果、塗膜(印刷面)
の光沢性、乾燥性等に劣る傾向がある。これに対しエマ
ルジヨン型バインダーの場合、顔料分散性、撥水ライナ
ー紙への転移性、付着性等が不充分である反面、溶剤系
バインダーと比較して何ら遜色なく固形分含量の高いイ
ンキを提供でき、該インキは高光沢で乾燥性に優れると
いう傾向が認められる。従って、従来撥水ライナー紙を
対象とする水性インキ用バインダーとしては、上記水溶
性ワニスとエマルジヨンとを併用して、できるだけ要求
性能を満足させている現状にある。
しかしながら、このように水溶性ワニスとエマルジヨン
とを併用する場合、二剤型となるためインキ化時の混練
作業が煩雑となったり、両者の相溶性が不充分で得られ
るインキはその経日的安定性が問題となる等の不利があ
る。
発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、上記実状に鑑み、従来の水溶性ワニスと
エマルジヨンとの各々の欠点を解消し、しかも両者の長
所を兼備えた一液型の水性フレキソインキ用樹脂バイン
ダーを提供することを目的として鋭意研究を重ねた。そ
の結果、特定の共重合体の水溶性塩を保護コロイドとし
て使用して、その存在下に特定の単量体を乳化重合させ
るときには、上記目的に合致する乳化重合物の分散液が
得られ、ここに従来技術の欠点を悉く解消した新しい水
性フレキソインキ用樹脂バインダーを製造できることを
見い出した。本発明はこの知見に基づいて完成されたも
のである。
問題点を解決するための手段 即ち、本発明は、スチレン類、マレイン酸モノエステル
並びにアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステ
ル(以下これらを「(メタ)アクリル酸エステルと表記
する)及び/又はマレイン酸の共重合体から選択される
酸価50〜300の共重合体の水溶性塩を保護コロイドとし
て存在させて、該共重合体水溶性塩の固形物100重量部
に対して10〜1000重量部のエチレン性不飽和単量体を乳
化重合させることを特徴とする水性フレキソインキ用樹
脂バインダーの製造方法に係わる。
本発明においては、上記特定の単量体を用いて得られ、
且つ特定酸価を有する共重合体の水溶性塩水溶液を保護
コロイドとして用いることが重要である。
上記水溶性塩の形態で保護コロイドとして用いられる共
重合体を構成する各単量体としては、各々以下のものを
例示できる。即ち、スチレン類としては、スチレンの
他、メチルスチレン等の低級アルキルスチレンを例示で
きる。マレイン酸モノエステルとしては、例えばマレイ
ン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モ
ノ(n−プロピル)、マレイン酸モノ(イソプロピ
ル)、マレイン酸モノ(n−ブチル)、マレイン酸モノ
(イソブチル)、マレイン酸モノ(n−アミル)、マレ
イン酸モノ(n−ヘキシル)、マレイン酸モノ(2−エ
チルヘキシル)、マレイン酸モノ(n−オクチル)、マ
レイン酸モノ(n−デシル)、マレイン酸モノ(イソデ
シル)、マレイン酸モノ(n−ラウリル)、マレイン酸
モノ(トリデシル)、マレイン酸モノ(n−ステアリ
ル)、マレイン酸モノ(メトキシエチル)、マレイン酸
モノ(エトキシエチル)、マレイン酸モノ(イソプロポ
キシエチル)、マレイン酸モノ(n−ブトキシエチ
ル)、マレイン酸モノ(ステアロキシエチル)、マレイ
ン酸モノ(メトキシエトキシエチル)、マレイン酸モノ
(エトキシエトキシエチル)、マレイン酸モノ(イソプ
ロポキシエトキシ)、マレイン酸モノ(ブトキシエトキ
シエチル)、マレイン酸モノ(ステアロキシエトキシエ
チル)等の、炭素数1〜18の脂肪族モノアルコール、炭
素数3〜20のエチレングリコールモノアルキルエーテル
もしくは炭素数5〜22のジエチレングリコールモノアル
キルエーテルとマレイン酸とのエステルを例示できる。
また、(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクルリ酸n−プ
ロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、ア
クリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、ア
クリル酸n−デシル、アクリル酸n−ラウリル、アクリ
ル酸n−ステアリル、アクリル酸メトキシエチル、アク
リル酸エトキシエチル、アクリル酸イソプロポキシエチ
ル、アクリル酸n−ブトキシエチル、アクリル酸ステア
ロキシエチル、アクリル酸メトキシエトキシエチル、ア
クリル酸エトキシエトキシエチル、アクリル酸ブトキシ
エトキシエチル、アクリル酸ステアロキシエトキシエチ
ル等の、炭素数1〜18の脂肪族1価アルコール、炭素数
3〜20のエチレングリコールモノアルキルエーテルもし
くは炭素数5〜22のジエチレングリコールモノアルキル
エーテルとアクリル酸とのエステル、及び之等に対応す
るメタクリル酸のエステルを例示できる。
上記各単量体の使用量は、得られる共重合体の酸価が50
〜300の範囲となるように適宜選択される。通常スチレ
ン類30〜60モル%、マレイン酸モノエステル20〜60モル
%、(メタ)アクリル酸エステル0〜20モル%及びマレ
イン酸0〜20モル%の範囲とするのが好ましい。従って
本発明に用いる共重合体には、スチレン類、マレイン酸
エステル及び(メタ)アクリル酸エステル3元共重合
体、スチレン類、マレイン酸エステル及びマレイン酸3
元共重合体並びにスチレン類、マレイン酸エステル、
(メタ)アクリル酸エステル及びマレイン酸4元共重合
体が包含される。いずれの共重合体の場合も、その酸価
は、上記50〜300の範囲であることが重要であって、こ
れが50未満の場合、後記する中和操作によっても得られ
る塩は水溶性塩とはならず保護コロイドとして使用不適
である。また酸価が300を越える場合、該共重合体の水
溶性塩は保護コロイドどしての性能はよいが、これを用
いてエチレン性不飽和単量体を乳化重合させても、得ら
れる重合体分散液は水性インキ用樹脂バインダーとして
は耐水性が低すぎ好ましくない。
上記共重合体及びその水溶性塩の製造は、特に制限され
るものではなく、該共重合体は従来よりよく知られてい
る塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法等
に従い製造することができる。例えば溶液重合法による
場合、共重合体は、その構成単量体の所定量を適当な有
機溶媒の存在下に共重合させることにより容易に製造で
きる。また上記4元共重合体は、まずスチレン類、無水
マレイン酸及び(メタ)アクリル酸エステルを上記と同
様にして共重合させた後、得られる共重合体に、対応す
るアルール類を加えて部分エステル化させることによっ
ても収得できる。
上記共重合反応につき更に詳述すれば、該反応は、通常
慣用される重合開始剤、例えば過酸化ベンゾイル、過酸
化ジ−t−ブチル等の過酸化物触媒又はアゾビスイソブ
チロニトリル、アゾビスイソ酪酸ニトリル等のアゾ系触
媒を用いて常法に従い実施できる。また反応系には、必
要に応じてメルカプタン類等を添加することでき、これ
により適宜重合度を調節することができる。
上記のごとくして得られる共重合体は、共重合反応終了
後に、反応系内にアンモニア水や各種の有機アミン類を
添加して中和させることにより所望の水溶性塩とするこ
とがきる。ここでアンモニア水等の添加量は、共重合体
中のカルボキシル基の中和度が約70〜110%となる範囲
とするのが好適である。この中和尾があまりに少なすぎ
る場合、得られる水溶性塩水溶液はその保護コロイド性
能が低下するため好ましくない。
かくして得られる共重合体水溶性塩は、得られる水溶液
形態のままで本発明に保護コロイドとして使用すること
ができるが、必要に応じて適宜精製したり、希釈乃至濃
縮することもできる。
上記により得られる共重合体の水溶性塩を保護コロイド
として利用する本発明水性フレキソインキ用樹脂バイン
ダーの製造は、保護コロイドの存在下に、該保護コロイ
ド固形分100重量部に対してエチレン性不飽和単量体10
〜1000重量部、好ましくは約100〜1000重量部を乳化重
合させることにより実施される。
上記において乳化重合に供せられるエチレン性不飽和単
量体は、得られる水性フレキソインキ用樹脂バインダー
の耐水性、顔料分散性、乾燥性、撥水ライナー紙への転
移性、付着性等を考慮して選択されたものであり、その
具体例としては、例えばアルキル基の炭素数が1〜22の
(メタ)アクリル酸エステル、水酸基、アミノ基等を有
する(メタ)アクリル酸エステル、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン、アク
リル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸モ
ノエステル、イタコン酸、イタコン酸モノエステル等を
例示できる。中でも、スチレン、アクリロニトリル、ア
ルキル基の炭素数が1〜22の(メタ)アクリル酸エステ
ル、アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド等は好ましい。上記単量体
は、その1種を単独で用いることもでき、また2種以上
を組合せて用いることもできる。
上記エチレン性不飽和単量体は、前記の通り保護コロイ
ドに対して特定量用いられることが重要であって、これ
が10重量部に満たない量で用いられる場合、保護コロイ
ド成分の含有量が大となりすぎ、得られるバインダー中
に水溶性樹脂成分が多量存在することとなり、その結果
低固形分、高粘度となりやすく、従ってインキ化した場
合に得られるインキの光沢、耐水性及び乾燥性が劣るこ
ととなる。一方、1000重量部を越える量で用いる場合、
得られるバインダーを用いた水性フレキソインキは、前
記インキ性能の内、殊に転移性、再溶解性等の点で不満
足となりやはり好ましくない。
本発明方法に従う上記エチレン性不飽和単量体の乳化重
合は、一段重合、分割添加、連続滴下等の各種方法によ
り行なうことができる。その際、水溶性の重合開始剤及
び油溶性の重合開始剤を各々単独で又は組合せて使用で
き、いずれの場合も好適に所望のエマルジヨンを得るこ
とができる。但し、重合速度が早いこと及び得られるエ
マルジヨンの粘度が低いことに着目すれば、水溶性重合
開始剤と油溶重合開始剤との併用が好ましい。該併用の
具体例としては、例えば初期重合時に水溶性重合開始剤
と単量体の一部を添加して、予め重合体粒子を形成さ
せ、引続き残余の単量体に油溶性重合開始剤を溶解させ
たものを添加して上記重合体粒子を中心としてその粒子
径を増大させる、いわゆるシード重合法を好ましい方法
として例示することができる。この場合、初期重合する
単量体と後重合する単量体とは、同一である必要はな
く、上記した各種単量体のうちの異なるものを用いるこ
ともでき、2種以上を組合せて用いる場合にはそれらの
組成比を適宜変化させることもできる。
上記水溶性重合開始剤としては、具体的には過硫酸アン
モニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩触媒や之等に酸
性亜硫酸塩等を組合せたレドツクス系触媒を例示でき
る。また油溶性重合開始剤としては、例えば過酸化ベン
ゾイル、t−ブチルヒドロパーオキサイド等の過酸化物
触媒、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系触媒等を
例示できる。
また、本発明の乳化重合反応系内には、必要に応じて前
記保護コロイドの製造の際に使用されると同様の各種分
子調節剤を同様に添加することもできる。乳化重合反応
の条件及び重合すべき単量体濃度は特に制限されない
が、通常該単量体濃度は約10〜65%、好ましくは約20〜
55%とするのがよく、反応温度は、通常約20〜95℃、好
ましくは約30〜90℃とするのがよい。尚、本発明方法で
は、上記乳化重合反応に何ら界面活性剤を使用せずとも
所望の安定な分散物を収得することができるが、要すれ
ばかかる界面活性剤を添加することもできる。
かくして得られる本発明の水性フレキソインキ用樹脂バ
インダーは、一般の水性樹脂バインダーと同様にして、
例えばボールミル、アトライター、サンドミル等の練肉
機を使用し、着色剤として一般に無機顔料又は有機顔料
を、溶剤として水、アルコール類等を配合し、更に要す
ればその他の各種添加剤を配合して練肉することにより
水性フレキソインキとすることができる。
発明の効果 本発明によれば、水溶性ワニスとエマルジヨンの各々の
欠点を解消して、両者の長所を具備し、しかも一液型の
水性フレキソインキ用樹脂バインダーを容易に得ること
ができる。本発明方法により得られる乳化重合体の分散
液は、高固形分且つ低粘度であるため乾燥性、乾燥塗膜
の光沢性が優れると共に、顔料分散性や撥水ライナー紙
への転移性、付着性の点でも従来のこの種水性フレキソ
インキ用樹脂バインダーと比較して格段に優れるもので
ある。従ってその利用によれば、段ボール用原紙、特に
撥水処理を施したライナー紙用原紙の印刷に適した水性
フレキソインキを提供することができる 実施例 以下、本発明に用いられる保護コロイドの製造例を参考
例として挙げ、次いで本発明水性フレキソインキ用樹脂
バインダー製造の実施例を挙げて本発明方法を更に詳し
く説明するが、本発明は之等に限定されるないことはも
とよりである。尚、各例において部とあるは重量部を示
す。
参考例1 攪拌装置、温度計、滴下漏斗及び還流冷却器を備えた反
応容器にキシレン1894部を仕込み、内温が125〜130℃に
達するまで昇温した。次いでスチレン624部、マレイン
酸モノブチルセロソルブエステル1097部、アクリル酸エ
チルカルビトールエステル173部及びジ−tert−ブチル
パーオキサイド84部からなる混合液を滴下漏斗より4時
間を要して滴下した後、同温度で3時間保温して重合反
応を完結させた。更に180℃に昇温し、減圧下でキシレ
ンを完全に除去した。
かくして得られた共重合体は、酸価130.3、軟化点102℃
を有するものであった。
上記共重合体にアンモニア水及び脱イオン水を加えて中
和度100、固形分濃度30%の共重合体塩水溶液を得た。
以下、これを保護コロイド(1)とする。
実施例1 参考例1と同様の反応容器に、保護コロイド(1)197
g、スチレン37g、アクリロニトリル5g、ステアリルメタ
クリレート4g及び濃度1.24%の過硫酸カリウム水溶液12
0.8gを仕込み、窒素気流下に10分間攪拌して乳化させ、
次いで80℃に昇温して2時間反応させた後、室温まで冷
却した。更に、得られた分散液に、スチレン101g、アク
リロニトリル12g、ステアリルメタクリレート11g、75%
過酸化ベンゾイル5.3g及び脱イオン水66gを添加し、窒
素気流下に10分間攪拌して乳化させた。これを再度、80
℃に昇温して同温度で3時間保温して反応を完結させて
エマルジヨンを得た。
得られたエマルジヨンは、固形分濃度41.6%、pH7.5、
粘度130cpを有するものであった。以下、このエマルジ
ヨンを本発明バインダー(1)とする。
実施例2 参考例1と同様の反応容器に、保護コロイド(1)191
g、スチレン26g、アクリロニトリル5g、ブチルアクリレ
ート16g及び濃度1.18%の過硫酸カリウム水溶液126.8g
を仕込み、窒素気流下に10分間攪拌して乳化させ、次い
で80℃に昇温して2時間反応させた後、室温まで冷却し
た。更に、得られた分散液に、スチレン112g、アクリロ
ニトリル12g、75%過酸化ベンゾイル5.3g及び脱イオン
水66gを添加し、窒化気流下に10分間攪拌して乳化させ
た。これを再度、80℃に昇温して同温度で3時間保温し
て反応を完結させてエマルジヨンを得た。
得られたエマルジヨンは、固形分濃度41.0%、pH7.3、
粘度70cpを有するものであった。以下、このエマルジヨ
ンを本発明バイダー(2)とする。
上記各実施例で得た本発明水性フレキソインキ用樹脂バ
インダーを用いて以下の通り水性インキを作成し、その
性能を試験した。
〈インキの作成〉 仕上がりインキ中の顔料濃度が20%及び25%においてザ
ーンカップNo.4により測定される粘度が14〜16秒となる
ように、上記各実施例で得たバインダーとシアニンブル
ー及び脱イオン水とを配合し、ペイントシエーカーにて
2時間混練して、仕上がりインキを調製した。
尚、比較のため、市販の水溶性スチレン−マレイン酸樹
脂ワニス(荒川化学工業株式会社製、「アラスター700
S」)と脱イオン水を配合し、これに予めシアニンブル
ーをペイントシエーカーにて2時間混練させた後、市販
のスチレン化シエラツクエマルジヨン(日本セラツク株
式会社製、「ラツクコートSS6」)を添加することによ
り、顔料濃度が20%で、ザーンカップNo.4により測定し
た粘度(25℃)が14〜16秒で、且つインキ中の水溶性ワ
ニスとエマルジヨンとの固形分重合比が1対4である比
較仕上がりインキを調製した。
〈インキ特性試験〉 上記で作成した各仕上がりインキの各々を、撥水ライナ
ー紙(本州製紙株式会社製、「スーパーK」)にハンド
プリンターを用いて展色し、得られた印刷物の印刷部の
光沢及び撥水ライナー紙への転移性を目視判定により評
価した。
また、上記各仕上がりインキについて、之等をザーメン
カップNo.4により測定した粘度(25℃)が10〜11秒にな
るように各々脱イオン水で希釈した後、それぞれをバー
コーターNo.6にて展色し、印刷部に指で触れてその乾燥
性を評価した。上記展色後10〜15秒で乾燥するものを良
好、25〜30秒で乾燥するものを普通及び乾燥に30秒以上
を有するものを不良と判定した。
上記各試験の結果を、第1表に示す。
第1表より、本発明水性フレキソインキ用樹脂バインダ
ーを利用して作成したインキは、いずれも印刷部の光
沢、転移性、乾燥性が非常に良好であり、之等の効果
は、従来の水溶性ワニスとエマルジヨンとを併用した二
液型バインダーを利用したものと比べてもより優れたも
のであることが判る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン類、マレイン酸モノエステル並び
    にアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル及
    び/又はマレイン酸の共重合体から選択される酸価50〜
    300の共重合体の水溶性塩を保護コロイドとして存在さ
    せて、該共重合体水溶性塩の固形物100重量部に対して1
    0〜1000重量部のエチレン性不飽和単量体を乳化重合さ
    せることを特徴とする水性フレキソインキ用樹脂バイン
    ダーの製造方法。
  2. 【請求項2】マレイン酸モノエステルが、炭素数1〜18
    の脂肪族モノアルコール、炭素数3〜20のエチレングリ
    コールモノアルキルエーテルもしくは炭素数5〜22のジ
    エチレングリコールモノアルキルエーテルとマレイン酸
    とのエステルである特許請求の範囲第1項に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸
    エステルが、炭素数1〜18の脂肪族1価アルコール、炭
    素数3〜20のエチレングリコールモノアルキルエーテル
    もしくは炭素数5〜22のジエチレングリコールモノアル
    キルエーテルとアクリル酸もしくはメタクリル酸とのエ
    ステルである特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】エチレン性不飽和単量体がスチレン類10〜
    100重量%、含窒素系エチレン性不飽和単量体0〜50重
    量%及びその他のエチレン性不飽和単量体0〜50重量%
    からなる特許請求の範囲第1項に記載の方法。
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