JPH0773418A - 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド

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JPH0773418A
JPH0773418A JP21830093A JP21830093A JPH0773418A JP H0773418 A JPH0773418 A JP H0773418A JP 21830093 A JP21830093 A JP 21830093A JP 21830093 A JP21830093 A JP 21830093A JP H0773418 A JPH0773418 A JP H0773418A
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JP
Japan
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layer
head
lead
adhesion enhancing
conductive lead
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JP21830093A
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Inventor
Hidetoshi Matsumoto
秀俊 松本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 MRヘッド製造時にアニール工程等の加熱処
理を行っても、導電性リード層の電気抵抗値が上昇する
ことがなく、再生ヘッドのSN比を向上させることがで
き、歩留りが高く生産性に優れ、ジュール熱の発生を減
少させてMRヘッドの破壊を防止することができる信頼
性に優れたMRヘッドの提供。 【構成】 外部磁界の変化を検出するMR素子層5と、
センス電流を流すためのリード部23a,23bと、を
備えたMRヘッドであって、MR素子層5上に積層され
たTa,Taを主とする合金からなる第1の下部密着性
強化層25と、センス電流を流すためのAuからなる導
電性リード層20と、Ta,Taを主とする合金からな
る上部密着性強化層26と、を有するリード部23a,
23bを備えた構成からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録装置等に用いら
れる磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド(以下MRヘッドと
略す)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスク等の磁気記録装置
の小型化・大容量化を目的として、特開平2−6870
6号公報に開示されたもの等、磁気記録媒体の速度によ
らずデータの再生を行うことができるMRヘッドが種々
開発されている。特に、USP4503394号公報に
は、磁気抵抗効果素子(以下MR素子と略す)にセンス
電流を流すためのリード部を、3層構造にしたものが開
示されている。
【0003】以下に従来のMRヘッドについて説明す
る。図7は従来のMRヘッドの構成を示す要部断面図で
あり、図8は従来のMRヘッドの再生ヘッド部の要部断
面図であり、図9は図8のA−A線における要部断面図
である。1はMRヘッドの基板、2は基板1上に積層さ
れる下地絶縁層、3は下地絶縁層2上に積層される下部
シールド層、4は下部シールド層3上に積層される第1
絶縁層、5は第1絶縁層4上に積層されて磁気記録媒体
(図示せず)からの入力磁界を電気抵抗値の変化として
検出するMR素子層、6a,6bは第1絶縁層4,MR
素子層5上に積層されてMR素子層5にセンス電流を流
すためのリード部、7は第1絶縁層4,MR素子層5,
リード部6a,6b上に積層される第2絶縁層、8は第
2絶縁層7上に積層される上部シールド層、9は上部シ
ールド層8上に積層される第3絶縁層、10は第3絶縁
層9上に形成される下部磁気コア層、11は下部磁気コ
ア層10上に形成される磁気ギャップ層、12は下部磁
気コア層10上に磁気ギャップ層11を介して積層され
る上部磁気コア層、13は第3絶縁層9,磁気ギャップ
層11,上部磁気コア層12上に積層される保護層、1
4はMR素子層5,リード部6a,6b等からなり磁気
記録媒体(図示せず)上の情報を再生するための再生ヘ
ッド、15は下部磁気コア層10,磁気ギャップ層1
1,上部磁気コア層12等からなり磁気記録媒体(図示
せず)上に情報を記録するための記録ヘッドである。図
8に示すように、MR素子層5の両端部にはリード部6
a,6bが電気的に接続されている。図9において、1
6は磁気抵抗材料(以下MR材料と略す)よりなるMR
材料層、17は軟磁性体よりなりMR材料層16へバイ
アス磁界を印圧するための軟磁性体層、18はMR材料
層16と軟磁性体層17とを磁気的に分離するためのス
ペーサ層、19は反強磁性体よりなりMR材料層16と
電気的に接続されてMR材料層16の上部にセンス電流
の方向に磁気的な交換バイアスを印加する反強磁性体バ
イアス層、20はセンス電流を流すためのAuよりなる
導電性リード層、21は導電性リード層20を反強磁性
体バイアス層19へ強固に密着させて導電性リード層2
0の剥離,端子(図示せず)間の抵抗値の上昇等を防止
するためのTi,Crよりなる下部密着性強化層、22
は下部密着性強化層21と同様な導電性リード層20と
端子(図示せず)とを強固に密着させる上部密着性強化
層である。
【0004】ここで、導電性リード層20の材質とし
て、Auを用いると、比抵抗が小さいためにMRヘッド
全体の抵抗値を下げることができるが、これを直接反強
磁性体バイアス層19上に積層すると、Auと、反強磁
性体バイアス層19を構成する反強磁性体及び端子(図
示せず)との密着性が悪いために、剥離が生じたり、端
子(図示せず)間の抵抗値が高くなったりして、MRヘ
ッドの動作が不安定になり信頼性・耐久性に欠けるとい
う問題点を有していた。そこで、導電性リード層20の
下面及び上面に、Ti,Cr等からなる下部密着性強化
層21,上部密着性強化層22を形成し、これらを介し
て導電性リード層20を反強磁性体バイアス層19,端
子(図示せず)と密着させることで、密着性を向上させ
てMRヘッドの動作を安定させている。
【0005】以上のように構成された従来のMRヘッド
について、以下その再生ヘッド部の動作を説明する。初
めに、リード部6a,6b間に定格電流であるセンス電
流を流す。このセンス電流は、一方のリード部6aを通
り、MR素子層5を流れ、他方のリード部6bを通って
電源(図示せず)に戻る。このMR素子層5を流れるセ
ンス電流によって、センス電流の方向とは直角な方向に
磁界が発生する。この磁界によって、軟磁性体層17と
反強磁性体バイアス層19とにバイアス磁界が誘起さ
れ、MR材料層16を、センス電流の方向とは直角にバ
イアスする。次に、MR材料層16がバイアスされた状
態で、MR素子層5が磁気記録媒体(図示せず)からの
外部磁界を受けると、MR材料層16の電気抵抗値が、
外部磁界の変化に伴って変化する。次に、このMR材料
層16の電気抵抗値の変化を出力信号として得ることに
よって、磁気記録媒体(図示せず)上の情報を再生す
る。ここで、MRヘッドの再生ヘッド14から出力信号
として実際に得られるのは、MR材料層16の電気抵抗
値に、リード部6a,6b各々の電気抵抗値を加えたリ
ード部6a,6b間の電気抵抗値である。従って、リー
ド部6a,6bの電気抵抗値が大きいと再生ヘッド14
全体の電気抵抗値が増加してSN比が悪化するため好ま
しくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、リード部6a,6bのAuからなる導電性
リード層20に、Tiからなる下部密着性強化層21,
上部密着性強化層22が直接密着しており、MRヘッド
製造時に、このリード部6a,6bがアニール工程等に
おいて何回も加熱処理されるために、下部密着性強化層
21,上部密着性強化層22中のTiが導電性リード層
20中に拡散し、導電性リード層20の電気抵抗値が上
昇してリード部6a,6b全体の抵抗値が上昇してしま
う。そのために再生ヘッド14の抵抗値も上昇し、SN
比が悪化して歩留りが低下して生産性に欠けるという問
題点を有していた。また、リード部6a,6bの抵抗値
が上昇することによって、センス電流によって発生する
ジュール熱が増大し、再生ヘッド14の温度が上昇して
MRヘッドが破壊されることがあり信頼性に欠けるとい
う問題点を有していた。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、MRヘッド製造時にアニール工程等の加熱処理を行
っても、導電性リード層の電気抵抗値が上昇することが
なく、再生ヘッドのSN比を向上させることができ、歩
留りが高く生産性に優れるとともに、ジュール熱の発生
を減少させてMRヘッドの破壊を防止することができる
信頼性に優れたMRヘッドを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1に記載されたMRヘッドは、外部磁
界の変化を電気抵抗値の変化として検出する磁気抵抗効
果素子と、磁気抵抗効果素子にセンス電流を流すための
リード部と、を備えた磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドで
あって、磁気抵抗効果素子上に積層されたTa,Taを
主とする合金からなる第1の下部密着性強化層と、第1
の下部密着性強化層上に積層されてセンス電流を流すた
めのAuからなる導電性リード層と、導電性リード層上
に積層されたTa,Taを主とする合金からなる上部密
着性強化層と、を有するリード部を備えた構成を有して
おり、請求項2に記載されたMRヘッドは、請求項1に
おいて、磁気抵抗効果素子と第1の下部密着性強化層と
の間に積層されるTiからなる第2の下部密着性強化層
を有するリード部を備えた構成を有している。
【0009】ここで、Ta系合金としては、TaHf,
TaW等が用いられる。
【0010】
【作用】この構成によって、電気抵抗値の低いAuから
なる導電性リード層の上面及び下面に直接形成される第
1の下部密着性強化層及び上部密着性強化層が、Ta,
Taを主とする合金よりなり、加熱処理を行っても、こ
れらの融点が高いために、Auの中にTaが拡散するこ
とがなく、導電性リード層及びリード部の電気抵抗値が
MRヘッド製造中に上昇することを防止でき、再生ヘッ
ドのSN比を向上させてMRヘッドの歩留りを高くする
ことができる。また、同様に導電性リード層及びリード
部の抵抗値がMRヘッド製造中に上昇しないために、セ
ンス電流によって発生するジュール熱を減少させて、再
生ヘッドの温度上昇を防ぎ、MRヘッドの破壊を防止す
ることができる。更に、Ta,Taを主とする合金から
なる第1の下部密着性強化層と反強磁性体バイアス層と
の間にTiからなる第2の下部密着性強化層を形成する
ことによって、第1の下部密着性強化層だけでは導電性
リード層を反強磁性体バイアス層に十分に密着させるこ
とができない場合であっても、これらを強固に密着さ
せ、剥離等を防止してMRヘッドを安定動作させること
ができるとともに、再生ヘッドの電気抵抗値をより減少
させてMRヘッドの破壊を防止することができる。ま
た、Tiよりなる第2の下部密着性強化層がTa,Ta
を主とする合金からなる第1の下部密着性強化層を介し
てAuよりなる導電性リード層を密着させているため
に、同様に加熱処理を行ってもTiがAuの中に拡散す
ることがなく、MRヘッド製造中に導電性リード層及び
リード部の電気抵抗が上昇することを防止できる。
【0011】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の一実施例におけるMRヘッド
について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明
の一実施例におけるMRヘッドの構成を示す要部断面図
であり、図2は図1のB−B線における要部断面図であ
り、図3は本発明の一実施例におけるMRヘッドの再生
ヘッド部の要部断面図であり、図4は図3のC−C線に
おける要部断面図である。1は基板、2は下地絶縁層、
3は下部シールド層、4は第1絶縁層、5はMR素子
層、7は第2絶縁層、8は上部シールド層、9は第3絶
縁層、10は下部磁気コア層、11は磁気ギャップ層、
12は上部磁気コア層、13は保護層、14は再生ヘッ
ド、15は記録ヘッド、16はMR材料層、17は軟磁
性体層、18はスペーサ層、19は反強磁性体バイアス
層、20は導電性リード層であり、これらは従来例と同
様なものなので、同一の符号を付し説明を省略する。2
3a,23bは第1絶縁層4,MR素子層5上に積層さ
れてMR素子層5へセンス電流を流すためのリード部で
ある。図2において、24は上部磁気コア層12を囲繞
するように形成され入力信号を磁界に変換する導体コイ
ル、9′は導体コイル24間の絶縁を行うコイル部絶縁
層である。図3に示すように、MR素子層5の両端部に
はリード部23a,23bが電気的に接続されている。
図4において、25は反強磁性体バイアス層19上に形
成されて導電性リード層20を反強磁性体バイアス層1
9へと強固に密着させるTa,Taを主とする合金から
なる第1の下部密着性強化層、26は導電性リード層2
0上に形成されて導電性リード層20と端子(図示せ
ず)とを強固に密着させる第1の下部密着性強化層25
と同様な上部密着性強化層である。
【0012】以上のように構成された本発明の一実施例
におけるMRヘッドについて、以下その製造方法を説明
する。初めに、基板1上に下地絶縁層2を成膜する。次
に、下地絶縁層2上に下部シールド層3を成膜し、これ
をレジストやフォトリソグラフィ法を用いて所定形状に
加工する。次に、下部シールド層3上に第1絶縁層4を
成膜する。次に、第1絶縁層4上に、軟磁性体層17を
300Å,スペーサ層18を300Å,MR材料層16
を300Åの厚さで順次積層する。次に、これらをレジ
スト,フォトリソグラフィ法,ミリング法を用いて図3
に示すような所定のMR素子層5の形状に加工する。次
に、レジストを用いて図3に示すようなリード部23
a,23bの形状を作製し、この上に反強磁性体バイア
ス層19,第1の下部密着性強化層25,導電性リード
層20,上部密着性強化層26を順次成膜して、このレ
ジストを除去することによって、MR素子層5上に、図
3に示すようなリード部23a,23bを所定形状に形
成する。この時の温度は80℃である。次に、MR素子
層5等の上に、第2絶縁層7を成膜する。次に、第2絶
縁層7上に上部シールド層8を成膜し、これをレジスト
やフォトリソグラフィ法を用いて所定形状に加工して再
生ヘッド14を作製する。この時、レジストを硬化させ
るためにアニールが行われる。その温度は120℃であ
る。次に、この上部シールド層8上に記録ヘッド15と
なる第3絶縁層9,コイル部絶縁層9′,下部磁気コア
層10,磁気ギャップ層11,上部磁気コア層12,導
体コイル24を各々形成する。この時、第3絶縁層9,
磁気ギャップ層11等を形成する際に、約4時間のアニ
ールを行う。その温度は250℃である。次に、第3絶
縁層9等の上に保護層13を形成して、MRヘッドを完
成させる。
【0013】以上のように製造される本発明の一実施例
におけるMRヘッドと、従来のMRヘッドについて性能
比較試験を行った。以下その結果について説明する。
【0014】(実験例1)本発明の一実施例におけるM
Rヘッドの、再生ヘッド14の端子(図示せず)間の電
気抵抗値と、再生ヘッド14のSN比をそれぞれ測定し
た。その結果を(表1)に示す。
【0015】
【表1】
【0016】(比較例1)図8に示すような、従来のM
Rヘッドを用いた他は、実験例1と同様にして電気抵抗
値,SN比をそれぞれ測定した。その結果を(表1)に
示す。
【0017】(実験例2)本発明の一実施例におけるM
Rヘッドの耐久性,信頼性を調べるために、再生ヘッド
14のセンス電流−MR素子層温度特性を測定した。そ
の結果を図5に示す。図5は本発明の一実施例における
MRヘッドと従来のMRヘッドとの性能比較試験に用い
たセンス電流−MR素子層温度特性を示すグラフであ
る。
【0018】(比較例2)図8に示すような、従来のM
Rヘッドを用いた他は、実験例2と同様にしてセンス電
流−MR素子層温度特性を測定した。その結果を図5に
示す。
【0019】(表1)から明らかなように、実験例1の
電気抵抗値は比較例1の5分の1であり、実験例1は比
較例1に対して電気抵抗値が著しく低いことがわかる。
加えて、実験例1のSN比は比較例1を5dBも上回っ
ており、本発明の一実施例におけるMRヘッドは、ノイ
ズが少なく、磁気記録媒体(図示せず)上の情報を正確
に再生することができるといえる。更に、図5から明ら
かなように、同一のセンス電流を流した時の実験例2の
MR素子層5の温度は、比較例2に対して著しく小さい
ことがわかる。これは、リード部23a,23bの抵抗
値が著しく減少し、リード部23a,23b自体での発
熱量が小さくなったために、電気抵抗体であるMR素子
層5で発生したジュール熱が、リード部23a,23b
を介して効率よく放熱されるためと考えられる。
【0020】以上のように本実施例によれば、MRヘッ
ド製造時にアニール工程等の熱処理を行っても、導電性
リード層20の電気抵抗値が上昇することがなく、再生
ヘッド14の電気抵抗値を低減させて、再生ヘッド14
のSN比を向上させることができるとともに、センス電
流によるジュール熱を減少させて、再生ヘッド14の温
度上昇を防ぎ、MRヘッドの破壊を防止することができ
る。
【0021】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
おけるMRヘッドについて、図面を参照しながら説明す
る。図6は本発明の第2の実施例におけるMRヘッドの
MR素子層部の要部断面図である。5はMR素子層、1
6はMR材料層、17は軟磁性体層、18はスペーサ
層、19は反強磁性体バイアス層、20は導電性リード
層、25は第1の下部密着性強化層、26は上部密着性
強化層であり、これらは実施例1と同様なものなので同
一の符号を付し説明を省略する。27a,27bは導電
性リード層20等からなりMR素子層5へセンス電流を
流すためのリード部、28は反強磁性体バイアス層19
と第1の下部密着性強化層との間に形成されて導電性リ
ード層20,第1の下部密着性強化層25を反強磁性体
バイアス層19へと強固に密着させるためのTiからな
る第2の下部密着性強化層である。
【0022】ここで、第1の下部密着性強化層25,上
部密着性強化層26,第2の下部密着性強化層28の厚
みはそれぞれ100Å、導電性リード層20の厚みは1
000Åとなるように、各々形成される。
【0023】以上のように構成された本発明の第2の実
施例におけるMRヘッドについて、以下その動作を説明
する。本発明の第2の実施例におけるMRヘッドは、第
1の下部密着性強化層25だけでは導電性リード層20
の密着性が不十分な場合等であっても、第2の下部密着
性強化層28を設けることによって、導電性リード層2
0,第1の下部密着性強化層25が反強磁性体バイアス
層19へとより強固に密着させられるために、リード部
27a,27bの電気抵抗値が実施例1よりも一層減少
する。また、Tiよりなる第2の下部密着性強化層28
がTa,Taを主とする合金からなる第1の密着性強化
層25を介してAuよりなる導電性リード層20を密着
させているために、加熱処理を行ってもTiがAuの中
に拡散することがなく、MRヘッド製造中にリード部2
7a,27bの電気抵抗が上昇することを防止できる。
【0024】以上のように本実施例によれば、第1の下
部密着性強化層25だけでは導電性リード層20の密着
性が不十分な場合等であっても、導電性リード層20,
第1の下部密着性強化層25を反強磁性体バイアス層1
9へより強固に密着させて、剥離等を防止しMRヘッド
を安定使用することができる。また、リード部27a,
27bの電気抵抗値を更に低減させてMRヘッドのSN
比を向上させることができるとともに、再生ヘッド14
の温度上昇を防ぎ、MRヘッドの破壊を防止することが
できる。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明は、電気抵抗の低い
Auからなる導電性リード層の上面及び下面に直接形成
される第1の下部密着性強化層及び上部密着性強化層が
Ta,Taを主とする合金よりなり、加熱処理を行って
も、これらの融点が高いためにAuの中にTaが拡散す
ることがなく、導電性リード層及びリード部の電気抵抗
値がMRヘッド製造中に上昇することを防止でき、再生
ヘッドのSN比を向上させてMRヘッドの歩留りを高く
することができ生産性に優れるとともに、導電性リード
層及びリード部の抵抗値がMRヘッド製造中に上昇しな
いために、センス電流によって発生するジュール熱を減
少させて、再生ヘッドの温度上昇を防ぎ、MRヘッドの
破壊を防止することができ耐久性に優れ、Taからなる
第1の下部密着性強化層と反強磁性体バイアス層との間
にTiからなる第2の下部密着性強化層を形成すること
によって、第1の下部密着性だけでは導電性リード層を
反強磁性体バイアス層に十分に密着させることができな
い場合であっても、これらを強固に密着させることがで
き、剥離等を防止してMRヘッドを安定動作させること
ができ信頼性に優れるとともに、再生ヘッドの電気抵抗
値をより減少させてMRヘッドの破壊を防止することが
できる耐久性に優れたMRヘッドを実現できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるMRヘッドの構成を
示す要部断面図
【図2】図1のB−B線における要部断面図
【図3】本発明の一実施例におけるMRヘッドの再生ヘ
ッド部の要部断面図
【図4】図3のC−C線における要部断面図
【図5】本発明の一実施例におけるMRヘッドと従来の
MRヘッドとの性能比較試験に用いたセンス電流−MR
素子層温度特性を示すグラフ
【図6】本発明の第2の実施例におけるMRヘッドのM
R素子層部の要部断面図
【図7】従来のMRヘッドの構成を示す要部断面図
【図8】従来のMRヘッドの再生ヘッド部の要部断面図
【図9】図8のA−A線における要部断面図
【符号の説明】
1 基板 2 下地絶縁層 3 下部シールド層 4 第1絶縁層 5 MR素子層 6a,6b リード部 7 第2絶縁層 8 上部シールド層 9 第3絶縁層 9′ コイル部絶縁層 10 下部磁気コア層 11 磁気ギャップ層 12 上部磁気コア層 13 保護層 14 再生ヘッド 15 記録ヘッド 16 MR材料層 17 軟磁性体層 18 スペーサ層 19 反強磁性体バイアス層 20 導電性リード層 21 下部密着性強化層 22 上部密着性強化層 23a,23b リード部 24 導体コイル 25 第1の下部密着性強化層 26 上部密着性強化層 27a,27b リード部 28 第2の下部密着性強化層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部磁界の変化を電気抵抗値の変化として
    検出する磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子に
    センス電流を流すためのリード部と、を備えた磁気抵抗
    効果型薄膜磁気ヘッドであって、前記磁気抵抗効果素子
    上に積層されたTaやTa系合金からなる第1の下部密
    着性強化層と、前記第1の下部密着性強化層上に積層さ
    れてセンス電流を流すためのAuからなる導電性リード
    層と、前記導電性リード層上に積層されたTaやTa系
    合金からなる上部密着性強化層と、を有する前記リード
    部を備えたことを特徴とする磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘ
    ッド。
  2. 【請求項2】前記磁気抵抗効果素子と前記第1の下部密
    着性強化層との間に積層されるTiからなる第2の下部
    密着性強化層を有する前記リード部を備えたことを特徴
    とする請求項1記載の磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド。
JP21830093A 1993-09-02 1993-09-02 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド Pending JPH0773418A (ja)

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JP (1) JPH0773418A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5883764A (en) * 1997-10-03 1999-03-16 International Business Machines Corporation Magnetoresistive sensor having multi-layered refractory metal conductor leads
US5958612A (en) * 1996-11-28 1999-09-28 Nec Corporation Magnetoresistive read transducer
US6433970B1 (en) * 1999-06-07 2002-08-13 Read-Rite Corporation Structure and method for redeposition free thin film CPP read sensor fabrication

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