JPH0772366B2 - ネッキング点の位置を制御する方法 - Google Patents
ネッキング点の位置を制御する方法Info
- Publication number
- JPH0772366B2 JPH0772366B2 JP58065072A JP6507283A JPH0772366B2 JP H0772366 B2 JPH0772366 B2 JP H0772366B2 JP 58065072 A JP58065072 A JP 58065072A JP 6507283 A JP6507283 A JP 6507283A JP H0772366 B2 JPH0772366 B2 JP H0772366B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cooling
- nozzle
- take
- speed
- yarn
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、5〜9km/分の紡糸引取速度において安定すな
わち糸切れを生ずることなく、その結果、U%と均染性
に優れたポリエステル糸を得るための紡出糸条のネッネ
ッキング点の位置を制御する方法に関するものである。
わち糸切れを生ずることなく、その結果、U%と均染性
に優れたポリエステル糸を得るための紡出糸条のネッネ
ッキング点の位置を制御する方法に関するものである。
溶融紡糸法の冷却手段として、紡出糸条の一側面から冷
却気流を吹きつけて冷却する方法と全周から吹きつけて
冷却する方法がある。そして、前者の方法が一般的であ
るが、この方法は引取速度の上昇に伴つてその冷却効果
が冷却気流の当たる側の糸と当らない側の糸の間で差が
生じ、それが糸の細化状態のバラツキとなり安定紡糸が
得られなくなつたり、引取速度の上昇に伴つて糸の周囲
に随伴気流が生じはじめて周囲の気流を巻き込むように
なつてこれが整流効果を妨げることとなる。かかる片側
冷却方式に対して全周からの均一冷却方式は紡出各糸条
が同一の位置で同一の冷却が成されることをねらいとし
たものである。とくに引取速度が5km/分以上の高速紡糸
になると、、ノズルから出た糸が急激に細くなる点がノ
ズル近くにあるので通常のノズル温度とされている約28
0〜300℃から冷却気流温度約20〜30℃に急激に対応させ
にくいためにノズル直下を約200〜300℃の加熱徐冷雰囲
気とすることが望ましいとされている。このノズル直下
の加熱による緩慢な冷却の結果、紡出糸条に均一な微細
構造が発現形成されるとともに変形速度がゆるやかなた
めに外乱による変動を受けにくくU%に対して好ましい
影響を与える。かかるノズル直下の加熱徐冷に次ぐ冷却
紡糸の従来技術として特開昭54−64132号公報に開示の
技術をあげることができる。かかる技術は、紡糸引取速
度3,000〜4,000m/分で紡糸するに際して、ノズル直下を
255〜350℃に保ち、ついで設けられたポリマーの融点以
下の冷却域で約5m/分(約8.3cm/秒)以上の冷却気流の
存在しない領域で冷却し巻取ろうとするものである。本
発明がかかる技術と相違する点は、同公報には直接記載
のない引取速度5〜9km/分の紡糸に関するものであるこ
とおよび冷却域における冷却気流の速度が同公報の如く
低速ではなく20〜35cm/秒の間にあるという点である。
さらにまた、とくに本発明の知見とするところは、引取
速度に対応して特定の冷却筒長さを規定するものであ
る。すなわち、冷却筒の長さ(lcm)は、引取速度をVkm
/分とするとき、l≦(V−14)2−20であることが必
要である。また、下限長についてはl=(V−14)2−
20として求められた値すなわち冷却筒の上限長の1/3と
する必要がある。より好ましくは1/2であることが冷却
効果から望ましい。これら特開昭54−64132号公報の技
術とのちがいおよびそれによる作用効果の相違について
は以下の実施例、比較例を以つて示したとおりである。
本発明において冷却筒の長さが規定された理由は、本発
明者らの研究の結果、紡出糸条に対して本当に冷却が必
要な領域はネツキングに相当する糸の細化現象が開始さ
れる迄の領域であって、その点より下流では冷却気流を
吹きつけることがむしろ糸に乱流を与え糸切れを生じさ
せ、そのため安定紡糸が損なわれるということがわかつ
たためである。すなわち、本発明として見出された冷却
筒長は、紡出糸条のネツキング点をこの領域内に入れな
いようにせしめたものである。そして、かかるネツキン
グ点を冷却領域に入れないようにする配慮はとくに引取
速度が6km/分以上になると求められる。
却気流を吹きつけて冷却する方法と全周から吹きつけて
冷却する方法がある。そして、前者の方法が一般的であ
るが、この方法は引取速度の上昇に伴つてその冷却効果
が冷却気流の当たる側の糸と当らない側の糸の間で差が
生じ、それが糸の細化状態のバラツキとなり安定紡糸が
得られなくなつたり、引取速度の上昇に伴つて糸の周囲
に随伴気流が生じはじめて周囲の気流を巻き込むように
なつてこれが整流効果を妨げることとなる。かかる片側
冷却方式に対して全周からの均一冷却方式は紡出各糸条
が同一の位置で同一の冷却が成されることをねらいとし
たものである。とくに引取速度が5km/分以上の高速紡糸
になると、、ノズルから出た糸が急激に細くなる点がノ
ズル近くにあるので通常のノズル温度とされている約28
0〜300℃から冷却気流温度約20〜30℃に急激に対応させ
にくいためにノズル直下を約200〜300℃の加熱徐冷雰囲
気とすることが望ましいとされている。このノズル直下
の加熱による緩慢な冷却の結果、紡出糸条に均一な微細
構造が発現形成されるとともに変形速度がゆるやかなた
めに外乱による変動を受けにくくU%に対して好ましい
影響を与える。かかるノズル直下の加熱徐冷に次ぐ冷却
紡糸の従来技術として特開昭54−64132号公報に開示の
技術をあげることができる。かかる技術は、紡糸引取速
度3,000〜4,000m/分で紡糸するに際して、ノズル直下を
255〜350℃に保ち、ついで設けられたポリマーの融点以
下の冷却域で約5m/分(約8.3cm/秒)以上の冷却気流の
存在しない領域で冷却し巻取ろうとするものである。本
発明がかかる技術と相違する点は、同公報には直接記載
のない引取速度5〜9km/分の紡糸に関するものであるこ
とおよび冷却域における冷却気流の速度が同公報の如く
低速ではなく20〜35cm/秒の間にあるという点である。
さらにまた、とくに本発明の知見とするところは、引取
速度に対応して特定の冷却筒長さを規定するものであ
る。すなわち、冷却筒の長さ(lcm)は、引取速度をVkm
/分とするとき、l≦(V−14)2−20であることが必
要である。また、下限長についてはl=(V−14)2−
20として求められた値すなわち冷却筒の上限長の1/3と
する必要がある。より好ましくは1/2であることが冷却
効果から望ましい。これら特開昭54−64132号公報の技
術とのちがいおよびそれによる作用効果の相違について
は以下の実施例、比較例を以つて示したとおりである。
本発明において冷却筒の長さが規定された理由は、本発
明者らの研究の結果、紡出糸条に対して本当に冷却が必
要な領域はネツキングに相当する糸の細化現象が開始さ
れる迄の領域であって、その点より下流では冷却気流を
吹きつけることがむしろ糸に乱流を与え糸切れを生じさ
せ、そのため安定紡糸が損なわれるということがわかつ
たためである。すなわち、本発明として見出された冷却
筒長は、紡出糸条のネツキング点をこの領域内に入れな
いようにせしめたものである。そして、かかるネツキン
グ点を冷却領域に入れないようにする配慮はとくに引取
速度が6km/分以上になると求められる。
このように、本発明は引取速度5〜9km/分のポリエステ
ル糸の紡糸に際して、加熱徐冷領域に次ぐ冷却領域を、
{(V−14)2−20}/3≦l≦(V−14)2−20の冷却
筒とし、そこで冷却気流20〜35cm/秒で冷却せんとする
ものであつて、こうすることによつて紡糸の安定性と得
られる糸の均一性を達することができるのである。それ
故、本発明はこれらの諸点以外は従来のポリエステルの
紡糸冷却技術をそのまま転用可能である。
ル糸の紡糸に際して、加熱徐冷領域に次ぐ冷却領域を、
{(V−14)2−20}/3≦l≦(V−14)2−20の冷却
筒とし、そこで冷却気流20〜35cm/秒で冷却せんとする
ものであつて、こうすることによつて紡糸の安定性と得
られる糸の均一性を達することができるのである。それ
故、本発明はこれらの諸点以外は従来のポリエステルの
紡糸冷却技術をそのまま転用可能である。
以下に本発明について実施例と比較例によつて説明する
が、評価項目のうち紡糸性は紡糸引取中にガイド類に付
着する羽毛および冷却筒下部での単糸切れの発生度合を
目視したもの、均染性は東レエンジニアリング製のFYL
装置にて連続染色した糸の染色斑によつて判定し、FYL
値の分散の度合によつて、分散値0.1以下を良とした。
また風速は、熱線風速計によつて円筒冷却筒中央部の壁
面で糸を通さない状態で測定したものである。これら実
施例、比較例の結果に徴し、本発明の要件とくにl規定
と冷却気流速度との結合の必要性が明らかである。
が、評価項目のうち紡糸性は紡糸引取中にガイド類に付
着する羽毛および冷却筒下部での単糸切れの発生度合を
目視したもの、均染性は東レエンジニアリング製のFYL
装置にて連続染色した糸の染色斑によつて判定し、FYL
値の分散の度合によつて、分散値0.1以下を良とした。
また風速は、熱線風速計によつて円筒冷却筒中央部の壁
面で糸を通さない状態で測定したものである。これら実
施例、比較例の結果に徴し、本発明の要件とくにl規定
と冷却気流速度との結合の必要性が明らかである。
実施例1〜6および比較例1〜10 〔η〕0.65でTiO2を0.5%含有するポリエチレンテレフ
タレートを孔径0.25mmの孔を36孔有するノズルから紡糸
温度295℃で溶融紡糸し、種々の引取速度で巻取つた。
なお、加熱紡糸筒がある場合は、それがノズル面下20cm
間に設けられたものである。
タレートを孔径0.25mmの孔を36孔有するノズルから紡糸
温度295℃で溶融紡糸し、種々の引取速度で巻取つた。
なお、加熱紡糸筒がある場合は、それがノズル面下20cm
間に設けられたものである。
Claims (1)
- 【請求項1】ポリエステルをノズル孔が同心円状に配列
されたノズルから5〜9km/分の引取速度で溶融紡糸し、
ノズル直下に設けた加熱紡糸筒に通し、ついで該筒に連
続し下記式を満足する長さの円筒状冷却筒で冷却風速20
〜35cm/秒で冷却することを特徴とするネッキング点の
位置を制御する方法。 {(V−14)2−20}/3≦l≦(V−14)2−20 ただし、l:冷却筒の長さ(cm) V:引取速度(km/分)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58065072A JPH0772366B2 (ja) | 1983-04-12 | 1983-04-12 | ネッキング点の位置を制御する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58065072A JPH0772366B2 (ja) | 1983-04-12 | 1983-04-12 | ネッキング点の位置を制御する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59192711A JPS59192711A (ja) | 1984-11-01 |
JPH0772366B2 true JPH0772366B2 (ja) | 1995-08-02 |
Family
ID=13276378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58065072A Expired - Lifetime JPH0772366B2 (ja) | 1983-04-12 | 1983-04-12 | ネッキング点の位置を制御する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0772366B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62206018A (ja) * | 1985-11-26 | 1987-09-10 | Toray Ind Inc | ポリエステル繊維の製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS561713A (en) * | 1979-06-18 | 1981-01-09 | Hitachi Ltd | Cable separating device |
ZA81653B (en) * | 1980-02-18 | 1982-03-31 | Ici Ltd | Process for forming a continous filament yarn from a melt spinnable synthetic polymer and novel polyester yarns produced by the process |
JPS56140116A (en) * | 1980-04-04 | 1981-11-02 | Teijin Ltd | Preparation of polyester fiber |
-
1983
- 1983-04-12 JP JP58065072A patent/JPH0772366B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59192711A (ja) | 1984-11-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4276348A (en) | High tenacity polyethylene fibers and process for producing same | |
EP0034880A1 (en) | Process for forming a continuous filament yarn from a melt spinnable polyethylene terephthalat and novel polyester yarns produced by the process | |
JP4101869B2 (ja) | フィラメントの溶融紡糸方法 | |
US6036895A (en) | Process and device for the formation of monofilaments produced by melt-spinning | |
JP2918332B2 (ja) | マイクロフィラメントの製造の為の方法および紡糸装置 | |
JPS6218645B2 (ja) | ||
JP2817812B2 (ja) | 高強度、高モジユラス芳香族ポリアミドの紡糸方法 | |
JPS62243824A (ja) | ポリエステル極細繊維の製造方法 | |
JPH0772366B2 (ja) | ネッキング点の位置を制御する方法 | |
JP3554659B2 (ja) | 極細マルチフィラメント糸条用紡糸装置 | |
JPH03234811A (ja) | ポリエステル繊維の溶融紡糸方法 | |
JPS61194218A (ja) | ポリエステル繊維の製造法 | |
JPH0693512A (ja) | 高速紡糸法 | |
JP3880143B2 (ja) | 溶融紡糸繊維の冷却方法 | |
JPS6229525B2 (ja) | ||
JP3333750B2 (ja) | ポリエステル繊維の製造方法 | |
JPH11279825A (ja) | 多糸条群溶融紡糸装置及びそれを用いてなる溶融紡糸方法 | |
KR0132354B1 (ko) | 경사용 초극세 섬유의 제조장치 및 제조방법 | |
JPH02229210A (ja) | ポリエステル繊維の高速紡糸方法 | |
JP3271401B2 (ja) | ポリエステル繊維の製造方法 | |
JP3613882B2 (ja) | ポリアミド繊維糸条の高速紡糸方法 | |
JP3668004B2 (ja) | 溶融紡糸装置 | |
JPS6149407B2 (ja) | ||
JPH02216213A (ja) | ポリエステル繊維の高速紡糸方法 | |
JPS61282410A (ja) | 高速紡糸方法 |