JPH0772158A - Uibc測定用試薬 - Google Patents
Uibc測定用試薬Info
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- JPH0772158A JPH0772158A JP23892793A JP23892793A JPH0772158A JP H0772158 A JPH0772158 A JP H0772158A JP 23892793 A JP23892793 A JP 23892793A JP 23892793 A JP23892793 A JP 23892793A JP H0772158 A JPH0772158 A JP H0772158A
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Abstract
ンの不飽和鉄結合能(UIBC)測定用試薬を提供す
る。 【構成】 三価鉄及びキレ−ト剤を含有する第一試薬
と、発色性キレート剤及びヒドラジン誘導体を含有する
第二試薬とからなり、第一試薬のpHが7.5〜9で、
第二試薬のpHがpH7.5〜9で、それぞれ液状試薬
である。 【効果】 液状で長期間安定に保存しておき、使用に際
して溶解操作の必要なく、そのまま自動分析機などに適
用できる。
Description
(UIBC)測定用試薬に関する。より詳細には、長期
間安定なUIBC測定用の改良された液状試薬に関す
る。
るトランスフェリンと結合して存在している。通常、血
清中トランスフェリンの約1/3が鉄と結合しており、
残りの約2/3は鉄を結合していないトランスフェリン
として存在する。この鉄と結合していないトランスフェ
リンがさらに結合することのできる鉄量を不飽和鉄結合
能(以下、UIBCと略称する)、全てのトランスフェ
リンが鉄で飽和されたときの鉄量を総鉄結合能(以下、
TIBCと略称する)とそれぞれ称し、TIBC=UI
BC+血清鉄の関係がある。TIBC、UIBC及び血
清鉄は各種貧血、肝疾患、感染症、栄養障害などの診断
や治療の経過観察の指標として重要な項目の一つであ
る。
を添加した後、結合していない鉄を炭酸マグネシウムな
どで吸着除去して、トランスフェリンと結合した鉄によ
りTIBCを求め、別に測定した血清鉄量を差し引いて
求める方法や、既知量の鉄でトランスフェリンを飽和さ
せ、トランスフェリンと結合しなかった残余の鉄を測定
し、添加した鉄量から差し引いてUIBCを測定する方
法がある。後者の方法は吸着除去等の操作を必要としな
いため、自動分析用として汎用されている。
剤はほとんどが三価の鉄とは反応しないので、予め三価
の鉄を二価に還元しなければならない。その還元剤とし
ては、チオグリコ−ル酸、アスコルビン酸又は塩酸ヒド
ロキシルアミン等が用いられている。一般的に還元剤を
含む試薬は、その保存安定性の面を考慮して、反応に必
要な配合成分を含む凍結乾燥品として提供され、使用時
に緩衝液などで溶解し用いられていた。しかし、作業性
やコストの面から、溶解後の試薬の安定性も要求される
ようになり、例えば特開昭62−32364号公報のよ
うにUIBC試薬の安定性に関する技術が開示されてい
る。
の技術は、特にアスコルビン酸の安定化のために、アス
コルビン酸誘導体(アスコルビン酸リン酸エステル、ア
スコルビン酸スルホン酸エステル等)と酵素(ホスファ
タ−ゼ、サルファタ−ゼ等)を併用・添加してアスコル
ビン酸の還元性の安定化を図ったものである。
供給時から液状とし、ユ−ザ−の作業性を向上させるこ
とが求められている。また、これらの試薬は多くの場
合、自動分析機にて使用されるので、試薬構成を2試薬
系とし、しかも試薬組成物の安定性を長期間(例えば半
年から1年)維持する必要がある。これに対して、前記
の特開昭62−32364号公報記載の技術は、アスコ
ルビン酸誘導体と酵素を使用して安定化を図っている。
しかしながら、自動分析の場合には、この系で使用する
酵素による相互汚染を考慮しなければならず、いまだ不
十分であった。本発明者等はこうした従来の問題点を解
消すべく種々鋭意検討した結果、液状試薬としての充分
な保存安定性を有するUIBC測定試薬組成を見出し
た。本発明は、こうした知見に基づくものである。
鉄結合能(UIBC)の測定法試薬において、少なくと
も三価鉄及びキレ−ト剤を含有する第一試薬と、少なく
とも発色性キレート剤及びヒドラジン誘導体を含有する
第二試薬とからなり、第一試薬のpHが7.5〜9であ
り、第二試薬のpHがpH7.5〜9であり、そしてそ
れぞれ液状試薬であることを特徴とする、血清の不飽和
鉄結合能(UIBC)測定用試薬に関する。
測定で使用する還元剤を安定な条件で維持すると共に、
反応時のpHを、トランスフェリンと結合した三価鉄が
解離しないpHであるpH8.2付近に設定すると、従
来の還元剤は、それ自体の安定性が得られない。本発明
者が見出したところによれば、特に2試薬系で構成する
場合に、還元剤としてヒドラジン誘導体を使用すること
により、液性がアルカリ性であっても、還元剤としての
安定性を維持することができる。
BC測定用試薬と同様に、三価鉄の各種の塩、例えば、
クエン酸鉄(III)アンモニウム、シュウ酸鉄(III)アン
モニウム又は硫酸鉄(III)アンモニウム等を用いること
ができる。
め、キレート剤を共存させる必要がある。キレート剤と
しては、鉄とトランスフェリンの結合や鉄と発色剤の反
応を妨害せず、還元剤によって速やかに二価鉄を遊離す
るキレート剤、例えば、クエン酸ナトリウム又はニトリ
ロ三酢酸等を好適に用いることができる。
〜100μM、好ましくは10〜50μMであり、キレ
ート剤の配合量は、50〜2000μM、好ましくは8
0〜1500μMである。
ては、例えば2−(5−ニトロ−2−ピリジルアゾ)−
5−(N−プロピル−N−スルホプロピルアミノ)フェ
ノ−ル(Nitro−PAPS)等のピリジルアゾ化合
物や、2−ニトロソ−5−(N−プロピル−N−スルホ
プロピルアミノ)フェノール(ニトロソ−PSAP)、
2−ニトロソ−5−(N−プロピル−N−スルホプロピ
ルアミノ)フェノール(ニトロソ−ESAP)等のニト
ロソアミノフェノール誘導体、あるいはバソフェナンス
ロリン等を用いることができる。還元剤としては、チオ
セミカルバシド又はカルボヒドラジド等のヒドラジン誘
導体を用いることができる。
M、好ましくは2〜5mMであり、還元剤であるチオセ
ミカルバジドの配合量は、0.1〜10mM、好ましく
は0.5〜5mMである。また、カルボヒドラジドの配
合量は10〜100mM、好ましくは20〜50mMで
ある。
付近)とし、第二試薬のpHを7.5〜9(特に8.5
付近)に維持することにより、各構成成分を長期間安定
に保存することができる。また、第一試薬と第二試薬と
を被検検体と混合した場合に、トランスフェリンと三価
鉄の反応時のpHをpH7.8〜8.5(特にpH8.
2付近)に設定することができる。
スフェリンと三価鉄の反応時のpHを前記の範囲内にす
ることができれば特に限定されず、従来公知のものを使
用することができる。具体的には、グリシン緩衝液、そ
の他トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等を使用
することができる。また、そのpHは好ましくは7.5
〜9.0、特に好ましくは8.0〜8.8である。
前記の必須の配合成分の他に、必要により、一般的に添
加される成分、例えばアジ化物等の防腐剤、及び各種界
面活性剤等を適宜添加使用することができる。
によって、被検検体にトランスフェリン量よりも過剰の
既知量の三価鉄を作用させると、トランスフェリンは三
価の鉄で飽和される。トランスフェリンと結合しなかっ
た三価鉄はチオセミカルバジドによって二価に還元さ
れ、発色剤とキレ−ト結合して発色する。添加した既知
過剰量の鉄量から、結合しなかった残余鉄量を差し引く
ことによってUIBCを求めることができる。
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例1 ニトリロ三酢酸(1mM)及び硫酸鉄(III)アンモニウ
ム・12水塩(18μM)を1Mグリシン緩衝液(pH
8.5)に溶解し、1N−NaOHでpHを8.50に
調整し、全体を1リットルとして第一試薬とした。Ni
tro−PAPS(2.7mM)と還元剤としてのチオ
セミカルバジド(2mM)を0.1Mグリシン緩衝液
(pH8.5)に溶解し、pHを8.50に調整し、全
体を1リットルとして第二試薬とした。比較用として、
還元剤としてアルコルビン酸(10mM)を用いたもの
を別途調製した。
存し、保存当日、1ヶ月後、及び3ヶ月後の反応曲線を
生理食塩水及び鉄標準液をサンプルとし、そのサンプル
20μlに第一試薬240μlを入れ、37℃で5分間
加温した後、第二試薬60μlを入れ、37℃で5分間
加温し、波長800nmにおける吸光度を測定した。こ
の結果を図1(アスコルビン酸=対照用還元剤)及び図
2(チオセミカルバジド=本発明還元剤)に示した。
した。また、Nitro−PAPS(2.7mM)とチ
オセミカルバジド(2mM)とを0.1Mグリシン緩衝
液(pH8.5)に溶解し、1N−NaOHでpHを
8.50に調整し、全体を1リットルとして第二試薬と
した。検体20μlに第一試薬240μlを入れ、37
℃で5分間加温した後、第二試薬60μlを入れ、37
℃で5分間加温した後、800nmの吸光度を測定して
UIBCを測定した。
の従来法を実施した。即ち、TIBCと血清鉄とを求
め、両者の差からUIBCを測定する方法である。血清鉄測定方法: アルコルビン酸(0.08重量%)を
1.3M酢酸緩衝液(pH4.6)に溶解し、全体を1
リットルとして第一試薬とした。Nitro−PAPS
(0.14mM)を酢酸ナトリウム(0.2M)溶液に
溶解し、全体を1リットルとして第二試薬とした。検体
15μlに第一試薬320μlを入れ、37℃で5分間
加温した後、第二試薬80μlを入れ、37℃で5分間
加温した後、600nmの吸光度を測定して血清鉄を測
定した。
1N−HClに溶解し、全体を1リットルとして鉄溶液
とした。検体200μlに鉄溶液400μlを加えて混
和し、吸着剤である炭酸マグネシウム約0.5gを加え
てよく混和した。室温に5分間以上静置した後、300
0rpmで10分間遠心し、上清をTIBC測定用検体
とした。TIBC検体15μlに血清鉄測定用第一試薬
320μlを入れ、37℃で5分間加温した後、血清鉄
測定用第二試薬80μlを入れ、37℃で5分間加温し
た後、600nmの吸光度を測定してTIBC値を測定
した。両者の差を求めUIBC値とした。前記の従来法
と本発明試薬との相関関係を図3に示した。
ままで、暗所又は明所にて、常温ないし低温下で長期間
(少なくとも半年以上)にわたって安定に貯蔵すること
ができる。従って、臨床検査を実施する現場で長期に保
存しておき、使用に際しては、溶解操作の必要もなく、
そのまま自動分析機などに適用することができる。
ある。
ある。
を差し引く方法の試薬による測定結果の相関関係を示す
グラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 血清の不飽和鉄結合能(UIBC)の測
定法試薬において、少なくとも三価鉄及びキレ−ト剤を
含有する第一試薬と、少なくとも発色性キレート剤及び
ヒドラジン誘導体を含有する第二試薬とからなり、第一
試薬のpHが7.5〜9であり、第二試薬のpHがpH
7.5〜9であり、そしてそれぞれ液状試薬であること
を特徴とする、血清の不飽和鉄結合能(UIBC)測定
用試薬。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23892793A JP3260020B2 (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | Uibc測定用試薬 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23892793A JP3260020B2 (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | Uibc測定用試薬 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0772158A true JPH0772158A (ja) | 1995-03-17 |
JP3260020B2 JP3260020B2 (ja) | 2002-02-25 |
Family
ID=17037351
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23892793A Expired - Lifetime JP3260020B2 (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | Uibc測定用試薬 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3260020B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0786663A1 (en) * | 1996-01-26 | 1997-07-30 | Kyowa Medex Co., Ltd. | Method for storing liquid diagnostic reagents |
WO2020067437A1 (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社 | エタノールアミンリン酸の測定方法 |
CN111257549A (zh) * | 2018-12-03 | 2020-06-09 | 深圳迈瑞生物医疗电子股份有限公司 | 检测血清中的不饱和铁结合力的试剂盒及方法 |
-
1993
- 1993-08-31 JP JP23892793A patent/JP3260020B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP0786663A1 (en) * | 1996-01-26 | 1997-07-30 | Kyowa Medex Co., Ltd. | Method for storing liquid diagnostic reagents |
US5783382A (en) * | 1996-01-26 | 1998-07-21 | Kyowa Medex Co., Ltd. | Method for storing liquid diagnostic reagents |
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CN111257549A (zh) * | 2018-12-03 | 2020-06-09 | 深圳迈瑞生物医疗电子股份有限公司 | 检测血清中的不饱和铁结合力的试剂盒及方法 |
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