JPH0770871A - 発色性良好な極細繊維布帛 - Google Patents
発色性良好な極細繊維布帛Info
- Publication number
- JPH0770871A JPH0770871A JP5219804A JP21980493A JPH0770871A JP H0770871 A JPH0770871 A JP H0770871A JP 5219804 A JP5219804 A JP 5219804A JP 21980493 A JP21980493 A JP 21980493A JP H0770871 A JPH0770871 A JP H0770871A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyester
- ultrafine
- formula
- dicarboxylic acid
- fiber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Knitting Of Fabric (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
- Multicomponent Fibers (AREA)
- Woven Fabrics (AREA)
Abstract
構成繊維の少なくとも一部とする布帛であって、極細繊
維を使用しているにも拘らず、発色性に優れ、深みのあ
る色相を有する布帛を提供する。 【構成】 単糸繊度が0.3デニ−ル以下の極細繊維を
10重量%以上含む布帛であって、該極細繊維がテレフ
タル酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレングリコ
−ルを主たるジオ−ル成分とするポリエステル繊維であ
り、特定の化合物を1〜20モル%共重合してなるポリ
エステル極細繊維からなる布帛。
Description
ル極細繊維布帛に関し、詳細には、染色性が良好で、さ
らに染色された繊維の深色性にも優れたポリエステル極
細繊維布帛に関する。
法、多芯芯鞘紡糸による海島繊維の抽出法、複合繊維の
分割法などがあり、極細繊維としての柔軟で滑らかな特
徴を活かして、人工スエ−ド、高級ウ−ル、シルクライ
ク素材等に用いられており、現在脚光を浴びている。し
かしながら、これらの商品は極細繊維を使用しているた
めに、繊維表面の面積の増大で、光の著しい乱反射が生
じ、得られた染色物は白っぽく深みのない色になる欠点
を有している。
を大きくし、染着量を増加させることが行なわれている
が、染着量の増加に伴い、染料の表面吸着量が増大し、
かえって染色堅牢度の低下をきたすこと、黒色等の極濃
色では色の深みに限度があり、それ以上深みのある色が
得られないなどの欠点を有している。
するため、広範に用いられているが、ウ−ル、絹等の天
然繊維、レ−ヨン、アセテ−ト等の半合成繊維に比較し
て色の鮮明性、濃色の深み、とくに黒色の濃さ、発色性
などが劣るという本質的な欠点があった。この欠点の要
因として、ポリエステル繊維が色の鮮明性の乏しい分散
染料で染色されること、ポリエステル繊維の屈折率が
1.7と他の繊維に比較して高く、繊維表面での光の反
射率が高くなり、結果として布の表面からの白色反射散
乱光強度が大きくなることなどが挙げられる。
ル繊維にカチオン染料、酸性染料など色の鮮明な染料が
染着し得る座席を導入する改質が行なわれているが、色
の鮮明性の向上はあっても、ポリエステル繊維の高屈折
率に基づく光反射散乱は減少せず、本質的に色の深みの
改善にはなっていない。一方、繊維方面を屈折率の低い
化合物で被覆すると、色が濃く見え、深みが増すことは
よく知られており、現在までに、有機フッ素化合物、有
機ケイ素化合物などの低屈折率化合物を繊維表面にコ−
ティングする方法が提案されている(特公平2−429
38号公報)。また繊維表面に光の波長よりも細かいピ
ッチの微細な凹凸を形成することで繊維表面の反射を抑
制する方法も提案されている(特公昭59−24233
号公報、特公昭62−20304号公報、特公昭62−
28229号公報)。
物で被覆する方法は、ドライクリ−ニングに対する耐久
性が乏しく、また充分な濃色効果を得るためには通常の
風合加工で使用するよりも多量に該低屈折率化合物を使
用しなければならず、濃色効果が達成されても風合の変
化や染色物の堅牢度低下等の問題が生じる。また繊維表
面に微細な凹凸を形成させる方法では、加工工程におい
て表面凹凸が損傷を受けて濃色効果が低下したり、着用
している間に摩耗等を受けて外観不慮が発生するなどの
問題が生じる。上記のようにポリエステル繊維、とくに
ポリエステル極細繊維に関し、染色性、発色性に優れ、
さらに深色性にも優れ、しかも消費性能上問題のない極
細繊維は今だ提案されていない。
発明者等は、とくに深みがあり発色性が大きい、単糸繊
度が0.3デニ−ル以下の極細繊維からなる布帛を得よ
うと鋭意検討した結果、特定の化合物をポリエステルに
共重合させることにより、ポリエステルの屈折率を低下
させることができ、本発明の目的を達成することができ
た。
0.3デニ−ル以下の極細繊維を10重量%以上含む布
帛であって、該極細繊維がテレフタル酸を主たるジカル
ボン酸成分とし、エチレングリコ−ルを主たるジオ−ル
成分とするポリエステル繊維であり、下記式(I)で表
される化合物を全ジオ−ル成分に対して1〜20モル
%、および/または下記式(II)で表される化合物を全
ジカルボン酸成分に対して1〜20重量%共重合してな
るポリエステル繊維であることを特徴とする極細繊維布
帛である。
は0、1または2を表す。)
テレフタル酸を主たるジカルボン酸成分、およびエチレ
ングリコ−ルを主たるジオ−ル成分する。テレフタル酸
以外のジカルボン酸としてはイソフタル酸、フタル酸、
ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、
4,4′−ジフェニルエ−テルジカルボン酸、4,4′
−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4′−ジフェニ
ルスルホンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルイソプ
ロピリデンジカルボン酸、1,2−ジフェノキシエタン
−4′,4″−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン
酸、2,5−ピリジンジカルボン酸、ジフェニルケトン
ジカルボン酸、スルホイソフタル酸ナトリウム等の芳香
族ジカルボン酸;マロン酸、コハク酸、アジピン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;デカ
リンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂
環族ジカルボン酸;β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、
p−オキシ安息香酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロ
キシアクリル酸等のヒドロキシカルボン酸;またはこれ
らのエステル形成性誘導体から誘導されたカルボン酸、
ε−カプロラクトン等の脂肪族ラクトンを挙げることが
でき、これらの芳香族ジカルボン酸単位は1種類のみま
たは2種類以上、全ジカルボン酸成分に対して10モル
%以下の割合で含まれていてもよい。
分として、トリメチレングリコ−ル、テトラメチレング
リコ−ル、ヘキサメチレングリコ−ル、ネオペンチルグ
リコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ
−ル等の脂肪族ジオ−ル;ヒドロキノン、カテコ−ル、
ナフタレンジオ−ル、レゾルシン、ビスフェノ−ルA、
ビスフェノ−ルAのエチレンオキサイド付加物、ビスフ
ェノ−ルS、ビスフェノ−ルSのエチレンオキサイド付
加物等の芳香族ジオ−ル;シクロヘキサンジメタノ−ル
等の脂環族ジオ−ルなどを挙げることができ、これらの
ジオ−ルは1種類のみまたは2種類以上、全ジオ−ル成
分に対して10モル%以下の割合で含まれていてもよ
い。
ポリエステルが実質的に線状である範囲内でトリメリッ
ト酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリカルバリル
酸等の多価カルボン酸;グリセリン、トリメチロ−ルエ
タン、トリメチロ−ルプロパン、ペンタエリスルト−ル
等の多価アルコ−ルが含まれていてもよい。
(I)で表される化合物および/または下記式(II)で
表される化合物が共重合されていることが必要である。
は0、1または2を表す。)
れる場合、その共重合量はポリエステルを構成する全ジ
オ−ル成分に対して1〜20モル%、好ましくは2〜1
5モル%の範囲である。また式(II)で示される化合物
のみが共重合される場合、その共重合量は全ジカルボン
酸成分に対して1〜20モル%、好ましくは2〜15モ
ル%の範囲である。式(I)および式(II)の化合物を
共重合成分とする場合は、その共重合量はそれらの和に
おいて、全ジカルボン酸成分に対して1〜20モル%で
あり、2〜15モル%の範囲であることが好ましい。
式(II)で示される化合物の共重合量が1モル%未満の
場合、共重合ポリエステル樹脂の結晶化度の低下、屈折
率の低下、繊維化における配向時の複屈折の低下が不十
分であり、繊維の染色性、発色性、深色性等の向上効果
が小さい。一方、該化合物の共重合量が20モル%を越
える場合、結晶性の樹脂が得られにくく、たとえ得られ
たとしてもその融点は低く、ポリエステル繊維に要求さ
れる耐熱性を満足するものではない。また、式(I)で
示される化合物または式(II)で示される化合物の共重
合量が増す程、ポリエステルの結晶化度および融点の低
下が見られ、該ポリエステルからなる繊維の染色性、深
色性は向上するが耐熱性が低下する傾向にあるので、繊
維各用途に要求される耐熱性、染色性、深色性等を考慮
して共重合量を変化させればよい。
〔フェノ−ル/テトラクロロエタン(重量比50/5
0)の混合溶媒を用い、30℃で測定〕は0.4〜1.
5であることが好ましい。
タレ−トなどの通常のポリエステル樹脂を製造するのに
一般的に採用されている通常の方法に準じて製造するこ
とができる。たとえば、テレフタル酸を主とするジカル
ボン酸またはその低級アルキルエステルからなるジカル
ボン酸原料と、エチレングリコ−ルを主とするグリコ−
ル原料とを、エステル化反応またはエステル交換反応さ
せて低重合体を製造した後、この低重合体を、三酸化ア
ンチモン、酸化ゲルマニウム、テトラアルコキシエタン
等の重合触媒を用いて、減圧下230〜300℃で重縮
合反応を行なって所望の粘度のポリエステルを製造す
る。さらに所望により固相重合によって重合度を高め
て、固有粘度の高いポリエステルを製造することができ
る。この製法において、グリコ−ル原料の一部として上
記式(I)で示される化合物を用いるか、ジカルボン酸
原料の一部として上記式(II)で示される化合物を用い
るか、あるいはこれらの両方を用いることにより、本発
明に係わるポリエステルが得られる。
が損なわれない範囲内の量で他の熱可塑性樹脂を添加し
たり、紫外線吸収剤、着色防止剤、耐熱剤、蛍光増白
剤、酸化防止剤、艶消剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助
剤、潤滑剤、可塑剤、無機微粒子等の添加剤が含有され
ていてもよい。
糸繊度が0.3デニ−ル以下の極細繊維を得るには、上
述したような直接紡糸法、海島繊維の抽出法、分割型複
合繊維の分割法などがあり、これらいずれの方法を用い
て製造してもよい。得られた紡糸原糸は通常の方法で延
伸すればよく、例えば、加熱ロ−ラ−で共重合ポリエス
テルのガラス転移温度付近の温度で予熱後、捲き取りロ
−ラ−の速度に応じる延伸倍率で延伸して該ポリエステ
ルの結晶化温度以上の温度で熱処理すればよい。またス
ピンドロ−のような紡糸延伸が直結した方法で延伸して
熱処理してもよい。
は、円形;三葉形〜八葉形などの多葉形、T字形、V字
形、偏平形、方形などの異形の任意の断面形状であるこ
とができ、また中実繊維に限らず中空繊維や多孔質繊維
であってもよい。
織布など二次元構造物をすべて含むものである。本発明
においては、上記の単糸繊度が0.3デニ−ル以下の極
細繊維が布帛を構成する繊維の10重量%以上であるこ
とが必要である。極細繊維の含有量が10重量%未満の
場合、目的とするファインタッチの風合が不足し、発色
性、深色性が不十分である。
常のポリエチレンテレフタレ−トからなる極細繊維に比
較して、発色性が向上する理由は現時点では推定の域を
出ないが、以下のように考えられる。ポリエステル骨格
に脂肪族環状骨格を導入することにより結晶化度を低下
させ、ポリエステルの屈折率を低下させて、繊維軸に平
行方向の屈折率と繊維軸に対して垂直方向の屈折率との
屈折率差を小さくさせる、つまり従来のポリエステル繊
維に比較して複屈折を低下させることにより、繊維表面
の反射に由来する散乱光を抑制させて、従来のポリエチ
レンテレフタレ−トからなる繊維にない発色性に優れた
繊維が得られる。しかも単糸繊度が小さくなるほど、す
なわち極細繊維になるほど布帛を構成する繊維全体の表
面積が大きくなるため、通常のポリエチレンテレフタレ
−トからなる極細繊維布帛は発色性が極端に低下してし
まうのが実情であるが、本発明に係わるポリエステル極
細繊維は、繊維表面の反射に由来する散乱光を抑制する
ことができ、そのため発色性が改良された極細繊維布帛
が得られるのである。本発明においては、極細繊維の単
糸繊度が小さくなるほど発色性、深色性等の効果が充分
発現する。
ト、ステ−プル等の形態で使用され、それらは単独で使
用されてもよく、あるいは他の素材と混繊、混紡等して
使用することができる。本発明の極細繊維布帛は上記の
極細繊維を含み、柔軟で滑らかな特徴を有しており、人
工スエ−ド、高級ウ−ル、シルクライク素材等として好
適である。
が、本発明はこれら実施例に何等限定されるものではな
い。なお、実施例中の測定値は下記の方法により測定し
て得た値である。
化合物の共重合率(モル%) 溶媒として重水素化トリフルオロ酢酸を用い、本発明に
係わるポリエステルの↑1H−NMR測定結果に基づき
算出した。
g) フェノ−ル/テトラクロロエタン(重量比50/50)
の混合溶媒を用い、30℃で測定した。
(℃)、融点(以下Tmと略す)(℃)をDifferential
Scanning Calorimeter (メトラ−TA3000、パ−
キンエルマ−社製)を使用し、試料10mg、昇温およ
び降温速度10℃/分の条件で、窒素置換を行ないなが
ら測定し、同じ試料でこの操作を2回繰り返して2回目
の値を実測値とした。また試料に熱処理を施し、充分に
結晶化させた後の結晶融解熱(J/g)を上記装置によ
り測定し結晶化度として示した。
用いて、染色物の可視部反射率を測定し、各波長の反射
率から三色刺激値Yを求め、下記式から求めた。 L↑*=116(Y/100)↑(1/3)−16 b.洗濯に対する染色堅牢度 JIS L 0844に準拠してA−2法によるテスト
を行った。添布白布としてナイロン布を用い、その汚染
程度について汚染用グレ−スケ−ルにて級判定を行っ
た。 c.深色度(k/s) サンプル布の分光反射率(R)をカラ−アナライザ−
(日立307型、日立製作所製)で測定し、下記式ク−
ベルカ−ムンク(Kubelka-Munk)の式から求めた。この
値が大きいほど深色度が大であることを示す。 k/s=(1−R)↑2/2R Rはサンプル布の可視部反射率曲線の最大吸収波長位置
における反射率である。
で示される化合物においてm=1である化合物〕6.7
モル%、エチレングリコ−ル93.3モル%からなるジ
オ−ル原料と、テレフタル酸とから、ジオ−ル原料:テ
レフタル酸のモル比が1.2:1になるように調整して
スラリ−を形成し、このスラリ−を加圧下(絶対圧2.
5kg/cm↑2)、温度250℃でエステル化率が9
5%になるまでエステル化反応を行ない低重合体を製造
した。次に触媒として350ppmの三酸化アンチモン
を添加し、絶対圧1torrの減圧下に280℃で1.
5時間低重合体を重縮合し、固有粘度が0.65dl/
gのポリエステルを製造した。このポリエステルをノズ
ルからストランド状に押し出して切断し、直径2.8m
m、長さ3.2mmの円柱状チップを製造した。
MRにより分析したところ、該ポリエステルはパ−ヒド
ロジメタノナフタレンジメタノ−ルが全ジカルボン酸単
位中8モル%共重合されていることが確認された。さら
に得られたポリエステルチップのTgは83℃、Tmは
232℃、△Hは28J/gであった。
融押出しし、290℃で0.15Φ×196ホ−ルの丸
孔ノズルから吐出し,1000m/分で巻き取った。つ
いで78℃のホットロ−ラ、120℃のホットプレ−ト
を用い、延伸倍率3.1倍で延伸し、50デニ−ル/1
96フィラメント(単糸繊度:0.26デニ−ル)の極
細マルチフィラメントを得た。このマルチフィラメント
が側糸、50デニ−ル/16フィラメントのポリエチレ
ンテレフタレ−トマルチフィラメントが芯糸になるよう
に、オ−バ−フィ−ド差が15%の同時仮撚で極細カバ
リング糸を作成した。
00T/Mの追撚を施し、経糸、緯糸に用いて2/2ツ
イルの織物を作成した後、80℃、5%の水酸化ナトリ
ウム水溶液に浸漬して7%の減量を行なった。
チレンテレフタレ−トを用い、実施例1と同様にして5
0デニ−ル/196フィラメントの極細マルチフィラメ
ントを得た。このマルチフィラメントを外周糸に用い
て、実施例1と同様なカバリング糸、ツイル織物を作成
し、染色を施した(比較例1)。実施例1で得られた織
物はL↑*値が低く、発色性が非常に良好であり、光の
鏡面反射を抑えて、従来の極細繊維布帛では得られない
深みのあるしっとりした光沢を有していた。また、該織
物は極細繊維独特のヌメリ感と腰があり、かつ極細繊維
が織物表面を覆っているにも拘らず、発色性が良好で、
カシミア、ウ−ル調の織物であった。さらに染着量が多
いにも拘らず、染色堅牢度も汚染4級であり、良好であ
った。一方、比較例1で得られた織物は染着量が多いに
も拘らず、極細繊維特有の光の乱反射が生じ、色相が白
っぽく、L↑*値が大きいものであった。
ステルを島成分に、ポリエチレンが海成分になるよう
に、多芯芯鞘の海島構造繊維(単繊維島数37島)を紡
糸した。得られた紡糸原糸を40万デニ−ルのトウにし
て、水浴延伸し、捲縮を施して切断し、3.5デニ−ル
・64mmのステ−プルを作成した。そして、ロ−ラカ
−ドを用いてウエッブを作成し、4枚のウエッブを重ね
てニ−ドルパンチ−熱固定−2枚のスライスを施した。
ついで80℃のパ−クレンを用いて、海成分であるポリ
エチレンを溶解除去し、単糸繊度が0.08デニ−ルの
極細ポリエステル繊維不織布を得た。
−乾燥した後、4重量%の水酸化ナトリウム水溶液を用
いて、90℃で処理し、7.5%の減量を施した。その
後サンドペ−パ−を用いてバフィングし、以下の条件で
染色を施した。 染色 Dianix Blue BG-FS(C.I.Disper製: Blue 113) 5.5% Dianix Black HG-FS(三菱化成製) 7.0% Disper TL(明成化学社製) 1g/リットル キャリア−(トリクロルベンゼン) 1g/リットル 酢酸(純分98.5%) 0.2cc/リットル 染色時間 90分 染色温度 98℃ 浴 比 1:50 アルカリ還元洗浄 水酸化ナトリウム 1g/リットル アミラジンD(第一工業製薬社製) 1g/リットル ハイドロサルファイド 1g/リットル 洗浄時間 20分 洗浄温度 80℃ 浴 比 1:50
チレンテレフタレ−トを用い、実施例2と同様にして起
毛不織布を作成した(比較例2)。実施例2で得られた
不織布は染着量が比較例2で得られた不織布に比較して
若干多くなっており、しかも多い染着量の割りに発色性
が良好であり、光の鏡面反射を抑制して、従来の極細繊
維不織布では得られない深みのあるしっとりした光沢を
有していた。また、染色堅牢度も優れており、柔軟なス
エ−ドタッチと深みのある色相により、高付加価値商品
となっている。比較例2で得られた不織布は染着量が多
いにも拘らず、極細繊維特有の乱反射が生じ、色相が白
っぽく、深色性も低いものであった。
ステルを島成分に、5−スルホイソフタル酸が5モル
%、分子量2000のポリエチレングリコ−ルが8重量
%共重合されたポリエチレンテレフタレ−トを海成分に
なるように、多芯芯鞘の海島構造繊維(単繊維島数37
島)を紡糸した。得られた紡糸原糸を延伸して50デニ
−ル/16フィラメントのマルチフィラメントを得た。
該延伸糸を緯糸に用い、75デニ−ル/24フィラメン
トのポリエチレンテレフタレ−ト単独糸を経糸に用い
て、緯糸が表面に多くでる朱子織物を作成した。そし
て、水酸化ナトリウム水溶液(濃度20g/リットル)
中に98℃で15分間、該織物を浸漬してアルカリ処理
を施し、緯糸の海成分が完全に除去された、単糸繊度が
0.07デニ−ルの緯糸使いの朱子織物が得られた。つ
いで、実施例1の染色条件において、Dianix Blue BG-F
S およびDianix Black HG-FS の代わりにDianix Red B
N-SE(C.I.Disper製:Red127)7.5%を用い、分散剤
とともに染色を施してアルカリ還元洗浄を行なった。得
られた染色物は色の深みと光沢を有し、きしみに富んだ
絹に酷似した風合と発色性の大きいものであった。
ステルとナイロン6(1013BK、宇部興産製)を交
互に放射状に配置(複合比:1/1重量比)した断面を
有する75デニ−ル/36フィラメントの複合マルチフ
ィラメントを常法により紡糸、延伸した。得られた複合
延伸糸をフロント糸に、50デニ−ル/24フィラメン
トのポリエステルフィラメントをバック糸に用いて24
Gの1/3サテントリコット編地を作成した。この編地
のフロント糸を、ドイツ式の針布起毛機を用いて10回
起毛し、該複合繊維断面の一部を剥離した後、膨潤処理
を施して複合繊維を完全に分割分離して極細化し、単糸
繊度0.25〜0.27デニ−ルの範囲のポリエステル
と単糸繊度0.25〜0.27デニ−ルの範囲のナイロ
ン6が混在した表面起毛を有するスエ−ド調トリコット
編地を得た。ついで、ポリエステルおよびナイロン6を
濃茶に浸染したところ、ファインデニ−ルにも拘らず、
深みのある色相が得られた。なお、編地を構成している
極細ポリエステルの割合は約60重量%であった。
れるような割合でそれぞれ共重合させたポリエステルチ
ップを作成した。該ポリエステルの物性を表2に示す。
このチップを用いて実施例1と同様にして紡糸、延伸
し、ついで織物を作成した。いずれも工程性は良好で、
しかも良好な風合および発色性を有する織物が得られ
た。
れるような割合でそれぞれ共重合させたポリエステルチ
ップを作成し、繊維化を試みたが、ポリマ−が非晶性で
あるため、延伸時に糸切れが多発した。
せることにより、屈折率を低下させたポリエステルから
なる極細繊維、とくに単糸繊度が0.3デニ−ル以下の
極細繊維を構成繊維の少なくとも一部とする布帛は、極
細繊維を使用しているにも拘らず、発色性に優れ、深み
のある色相を有している。
Claims (1)
- 【請求項1】単糸繊度が0.3デニ−ル以下の極細繊維
を10重量%以上含む布帛であって、該極細繊維がテレ
フタル酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレングリ
コ−ルを主たるジオ−ル成分とするポリエステル繊維で
あり、下記式(I)で表される化合物を全ジオ−ル成分
に対して1〜20モル%、および/または下記式(II)
で表される化合物を全ジカルボン酸成分に対して1〜2
0重量%共重合してなるポリエステル繊維であることを
特徴とする極細繊維布帛。 【化1】 (式中、mは0、1または2を表す。) 【化2】 (式中、Rは水素原子または低級アルキル基を表し、n
は0、1または2を表す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21980493A JP3268906B2 (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | 発色性良好な極細繊維布帛 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21980493A JP3268906B2 (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | 発色性良好な極細繊維布帛 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0770871A true JPH0770871A (ja) | 1995-03-14 |
JP3268906B2 JP3268906B2 (ja) | 2002-03-25 |
Family
ID=16741305
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21980493A Expired - Fee Related JP3268906B2 (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | 発色性良好な極細繊維布帛 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3268906B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008169510A (ja) * | 2007-01-11 | 2008-07-24 | Teijin Fibers Ltd | スエード調織編物の製造方法およびスエード調織編物および繊維製品 |
WO2017047555A1 (ja) * | 2015-09-18 | 2017-03-23 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ポリエステル樹脂 |
-
1993
- 1993-09-03 JP JP21980493A patent/JP3268906B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008169510A (ja) * | 2007-01-11 | 2008-07-24 | Teijin Fibers Ltd | スエード調織編物の製造方法およびスエード調織編物および繊維製品 |
WO2017047555A1 (ja) * | 2015-09-18 | 2017-03-23 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ポリエステル樹脂 |
JPWO2017047555A1 (ja) * | 2015-09-18 | 2018-07-05 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ポリエステル樹脂 |
US10889684B2 (en) | 2015-09-18 | 2021-01-12 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc | Polyester resin |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3268906B2 (ja) | 2002-03-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5567796A (en) | Polyester fiber | |
MXPA02005064A (es) | Fibras de poliester modificado con polietilenglicol y metodo para hacer las mismas. | |
KR870000362B1 (ko) | 이염성(易染性)폴리에스테르섬유 및 제조 방법 | |
JP2002038333A (ja) | 易染性ポリエステル繊維 | |
JPH07189036A (ja) | ポリエステル系複合繊維 | |
JP3268906B2 (ja) | 発色性良好な極細繊維布帛 | |
JP2005307395A (ja) | 透け防止ポリエステル系混用品 | |
JPH0441738A (ja) | ポリエステル繊維とポリアミド繊維からなる染色された布帛およびその製造方法 | |
JPH05302211A (ja) | 易染性ポリエステル繊維 | |
JPH1161563A (ja) | 共重合ポリエステル繊維およびその混用布帛 | |
JP3753844B2 (ja) | ポリトリメチレンテレフタレート鞘芯型複合繊維及びそれを用いた布帛 | |
JP2771248B2 (ja) | 鮮明性を呈する超ソフト特殊混繊糸の製造方法 | |
JPH0860442A (ja) | 発色性および光沢に優れた複合繊維 | |
JP3583402B2 (ja) | ポリエステル繊維 | |
JPH1181048A (ja) | ポリエステル複合繊維 | |
JP2005273115A (ja) | 易染性ポリエステル繊維及びその製造方法 | |
JP2018048421A (ja) | 濃染性ポリエステル織編物、及びその製造方法 | |
JPH08209443A (ja) | ポリエステル系異収縮混繊糸 | |
JP3818743B2 (ja) | 易染性ポリエステル繊維およびその混用布帛染色物 | |
JPH1193021A (ja) | 鞘芯ポリエステル繊維 | |
JPH09132832A (ja) | ポリエステル異収縮混繊糸 | |
JP2023184004A (ja) | ポリエステル繊維 | |
JP2798571B2 (ja) | 深色性に優れたポリエステル繊維及びその製造法 | |
JPH06108313A (ja) | カチオン染料可染性分割型複合繊維 | |
JPH0250230B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080118 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090118 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090118 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100118 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110118 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110118 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120118 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |