JP2798571B2 - 深色性に優れたポリエステル繊維及びその製造法 - Google Patents
深色性に優れたポリエステル繊維及びその製造法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、深色性に優れたポリエ
ステル繊維及びその製造法に関する。さらに詳細には、
繊維表面に特殊な形態の微細孔を有し、着色した際に改
善された色の深みと鮮明性とを呈し、且つその摩擦耐久
性も良好なポリエステル繊維及びその製造法に関する。
ステル繊維及びその製造法に関する。さらに詳細には、
繊維表面に特殊な形態の微細孔を有し、着色した際に改
善された色の深みと鮮明性とを呈し、且つその摩擦耐久
性も良好なポリエステル繊維及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルは多くの優れた特性を有す
るがゆえに合成繊維として広く使用されている。しかし
ながら、ポリエステル繊維は羊毛や絹の如き天然繊維、
レーヨンやアセテートの如き繊維素系繊維、アクリル系
繊維等に比較して、着色した際に色に深みがないため発
色性、鮮明性に劣る欠点がある。
るがゆえに合成繊維として広く使用されている。しかし
ながら、ポリエステル繊維は羊毛や絹の如き天然繊維、
レーヨンやアセテートの如き繊維素系繊維、アクリル系
繊維等に比較して、着色した際に色に深みがないため発
色性、鮮明性に劣る欠点がある。
【0003】従来、この欠点を解消せんとして、染料の
改善やポリエステルの化学改質等が試みられてきたが、
いずれも充分な効果は得られていない。また、ポリエス
テル繊維表面に透明薄膜を形成させる方法(特開昭53
―111192号公報)や織編物表面に80〜500m
A・sec/cm2 のプラズマ照射を施して繊維表面に微
細な凹凸を形成させる方法(特公昭59―11709号
公報)等が提案されている。しかしながら、これらの方
法によっても、色の深みを改善する効果は不充分であ
り、その上繊維表面に形成された透明薄膜は洗濯等によ
って容易に脱落し、その耐久性も不充分であり、プラズ
マ照射を施す方法では、照射面の影になる繊維部分の繊
維の表面に凹凸が生じないため、着用中に生じる繊維組
織内での糸の転び等によって平滑繊維面が表面にでて色
斑になる欠点がある。
改善やポリエステルの化学改質等が試みられてきたが、
いずれも充分な効果は得られていない。また、ポリエス
テル繊維表面に透明薄膜を形成させる方法(特開昭53
―111192号公報)や織編物表面に80〜500m
A・sec/cm2 のプラズマ照射を施して繊維表面に微
細な凹凸を形成させる方法(特公昭59―11709号
公報)等が提案されている。しかしながら、これらの方
法によっても、色の深みを改善する効果は不充分であ
り、その上繊維表面に形成された透明薄膜は洗濯等によ
って容易に脱落し、その耐久性も不充分であり、プラズ
マ照射を施す方法では、照射面の影になる繊維部分の繊
維の表面に凹凸が生じないため、着用中に生じる繊維組
織内での糸の転び等によって平滑繊維面が表面にでて色
斑になる欠点がある。
【0004】他方、ポリエステル繊維の表面に凹凸を付
与する方法として、ポリオキシエチレングリコール又は
ポリオキシエチレングリコールとスルホン酸化合物を配
合したポリエステルよりなる繊維をアルカリ水溶液で処
理することにより繊維軸方向に配列した皺状の微細孔を
繊維表面に形成させる吸湿性繊維の製造法、又は酸化亜
鉛、リン酸カルシウム等の如き不活性無機質物質の微粒
子をポリエステル反応系内に添加配合せしめてなるポリ
エステル繊維を、アルカリ水溶液で処理して無機微粒子
を溶出することにより微細孔を形成させる吸湿性繊維の
製造法等が提案されている。しかしながら、これらの方
法によって得られる繊維には、色の深みを改善する効果
は認められず、かえって視感濃度の低下が認められる。
即ち、これらの方法において、アルカリ水溶液による処
理が充分でないときは、色の深みを改善する効果は全く
認められず、また、アルカリ水溶液による処理が充分な
ときは、色の深みを改善するどころか、微細孔による光
の乱反射によるためか、視感濃度が低下し、濃色に着色
しても白っぽく見えるようになり、その上得られる繊維
の強度が著しく低下し、容易にフィブリル化するように
なり、実用に耐えない。
与する方法として、ポリオキシエチレングリコール又は
ポリオキシエチレングリコールとスルホン酸化合物を配
合したポリエステルよりなる繊維をアルカリ水溶液で処
理することにより繊維軸方向に配列した皺状の微細孔を
繊維表面に形成させる吸湿性繊維の製造法、又は酸化亜
鉛、リン酸カルシウム等の如き不活性無機質物質の微粒
子をポリエステル反応系内に添加配合せしめてなるポリ
エステル繊維を、アルカリ水溶液で処理して無機微粒子
を溶出することにより微細孔を形成させる吸湿性繊維の
製造法等が提案されている。しかしながら、これらの方
法によって得られる繊維には、色の深みを改善する効果
は認められず、かえって視感濃度の低下が認められる。
即ち、これらの方法において、アルカリ水溶液による処
理が充分でないときは、色の深みを改善する効果は全く
認められず、また、アルカリ水溶液による処理が充分な
ときは、色の深みを改善するどころか、微細孔による光
の乱反射によるためか、視感濃度が低下し、濃色に着色
しても白っぽく見えるようになり、その上得られる繊維
の強度が著しく低下し、容易にフィブリル化するように
なり、実用に耐えない。
【0005】また、粒子径80mμ以下のシリカの如き
無機微粒子を配合したポリエステルよりなる繊維をアル
カリ減量処理して、繊維表面に0.2〜0.7μの不規
則な凹凸を付与すると共にこの凹凸内に50〜200m
μの微細な凹凸を存在せしめることによって色の深みを
改善する方法(特公昭59―24233号公報)が提案
されている。しかしながら、この方法によっても、色の
深みを改善する効果は不充分であり、その上かかる極め
て複雑な凹凸形態によるためか、摩擦等の外部からの物
理作用により凹凸が破壊され、破壊された部分が他の破
壊されていない部分と比べて大きく変色したり光沢の差
を生じたり、更には容易にフィブリル化するという欠点
がある。
無機微粒子を配合したポリエステルよりなる繊維をアル
カリ減量処理して、繊維表面に0.2〜0.7μの不規
則な凹凸を付与すると共にこの凹凸内に50〜200m
μの微細な凹凸を存在せしめることによって色の深みを
改善する方法(特公昭59―24233号公報)が提案
されている。しかしながら、この方法によっても、色の
深みを改善する効果は不充分であり、その上かかる極め
て複雑な凹凸形態によるためか、摩擦等の外部からの物
理作用により凹凸が破壊され、破壊された部分が他の破
壊されていない部分と比べて大きく変色したり光沢の差
を生じたり、更には容易にフィブリル化するという欠点
がある。
【0006】また別の方法として、分子量1000以下
のイミド化合物を主体とする有機低分子化合物を配合し
たポリエステルよりなる繊維をアルカリ減量することに
よって色彩を改良する方法が提案されている。しかしな
がら、かかるイミド化合物はポリエステルと相溶性が良
いため微分散され、形成される繊維表面の凹凸が微細に
すぎるため、深色性に劣り、しかも摩擦等外部からの物
理作用によって凹凸が破壊されやすいという欠点があ
る。
のイミド化合物を主体とする有機低分子化合物を配合し
たポリエステルよりなる繊維をアルカリ減量することに
よって色彩を改良する方法が提案されている。しかしな
がら、かかるイミド化合物はポリエステルと相溶性が良
いため微分散され、形成される繊維表面の凹凸が微細に
すぎるため、深色性に劣り、しかも摩擦等外部からの物
理作用によって凹凸が破壊されやすいという欠点があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解消するためになされたもので、その目的
は、深色性に優れると共に、摩擦による褪色、光沢への
影響が極めて小さく、且つ耐フィブリル性の良好なポリ
エステル繊維及びその製造法を提供することにある。
術の問題点を解消するためになされたもので、その目的
は、深色性に優れると共に、摩擦による褪色、光沢への
影響が極めて小さく、且つ耐フィブリル性の良好なポリ
エステル繊維及びその製造法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、特定のポリアルキレ
ンオキシドグリコール誘導体を配合したポリエステル
を、高ドラフト紡糸・延伸した後170℃以上の高温で
熱セットしてポリエステル繊維となし、次いでアルカリ
減量処理することによって繊維表面に耐摩耗性の良好な
微細凹凸を形成し得ることを見い出し、本発明に到達し
た。
を達成するため鋭意検討した結果、特定のポリアルキレ
ンオキシドグリコール誘導体を配合したポリエステル
を、高ドラフト紡糸・延伸した後170℃以上の高温で
熱セットしてポリエステル繊維となし、次いでアルカリ
減量処理することによって繊維表面に耐摩耗性の良好な
微細凹凸を形成し得ることを見い出し、本発明に到達し
た。
【0009】すなわち、本発明によれば、 1. 下記一般式(I)で表わされるポリオキシアルキ
レングリコール誘導体を含有する、主たる繰り返し単位
がエチレンテレフタレートであるポリエステル繊維であ
って、該繊維表面には前記ポリオキシアルキレングリコ
ール誘導体の除去痕で形成された微細孔が存在すると共
に、該繊維表面の密度(レーザーラマンマイクロプロー
ブ分析法により測定)が1.380g/cm3 以上である
ことを特徴とする深色性に優れたポリエステル繊維、
レングリコール誘導体を含有する、主たる繰り返し単位
がエチレンテレフタレートであるポリエステル繊維であ
って、該繊維表面には前記ポリオキシアルキレングリコ
ール誘導体の除去痕で形成された微細孔が存在すると共
に、該繊維表面の密度(レーザーラマンマイクロプロー
ブ分析法により測定)が1.380g/cm3 以上である
ことを特徴とする深色性に優れたポリエステル繊維、
【0010】
【化3】
【0011】(式中、Zは炭素数5〜10の脂肪族ジオ
ール、炭素数3〜15の脂環族ジオール、ビスフェノー
ル類、及び2価フェノールの群から選ばれた少なくとも
1種の2価のヒドロキシ基含有化合物の残基、Aは炭素
数2〜4のアルキレン基、Xは1価のヒドロキシ基含有
化合物の残基、mは正の整数を示す。) 2. 上記一般式(I)で表わされるポリオキシアルキ
レングリコール誘導体を0.1〜10重量%含有する、
主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートであるポ
リエステル組成物を、紡糸ドラフト500以上で溶融紡
糸し、次いで延伸した後170℃以上の温度で熱処理
し、得られたポリエステル繊維をアルカリ化合物の水溶
液で減量処理することを特徴とする深色性に優れたポリ
エステル繊維の製造法、が提供される。
ール、炭素数3〜15の脂環族ジオール、ビスフェノー
ル類、及び2価フェノールの群から選ばれた少なくとも
1種の2価のヒドロキシ基含有化合物の残基、Aは炭素
数2〜4のアルキレン基、Xは1価のヒドロキシ基含有
化合物の残基、mは正の整数を示す。) 2. 上記一般式(I)で表わされるポリオキシアルキ
レングリコール誘導体を0.1〜10重量%含有する、
主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートであるポ
リエステル組成物を、紡糸ドラフト500以上で溶融紡
糸し、次いで延伸した後170℃以上の温度で熱処理
し、得られたポリエステル繊維をアルカリ化合物の水溶
液で減量処理することを特徴とする深色性に優れたポリ
エステル繊維の製造法、が提供される。
【0012】本発明においては、主たる繰り返し単位が
エチレンテレフタレートであるポリエステルを主たる対
象とする。ここで「主たる繰り返し単位」とは繰り返し
単位の90モル%以上、好ましくは95モル%以上を言
い、10モル%以下であれば第3成分を共重合したポリ
エステルであっても良い。好ましく用いられる共重合成
分としては、イソフタル酸、5―ナトリウムスルホイソ
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカル
ボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、メチルテレ
フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシ
ン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、トリメチレングリコ
ール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリ
コール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレング
リコール、デカメチレングリコール等の如き脂肪族グリ
コール、1,4―シクロヘキサンジメタノール等の如き
脂環族グリコール、ハイドロキノン、ビスフェノールA
等の芳香族ジオール、その他オキシ安息香酸、オキシナ
フトエ酸、β―ヒドロキシエトキシ安息香酸等のオキシ
カルボン酸を例示することができる。また少量(通常ポ
リエステルに対して10重量%以下)のポリオキシアル
キレングリコールが共重合されていても良いし、更にポ
リエステルが実質的に線状である範囲(通常1モル%以
下)でトリメリット酸、ピロメリット酸等のポリカルボ
ン酸、もしくはグリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール等のポリオールが共重合されてい
ても差し支えない。
エチレンテレフタレートであるポリエステルを主たる対
象とする。ここで「主たる繰り返し単位」とは繰り返し
単位の90モル%以上、好ましくは95モル%以上を言
い、10モル%以下であれば第3成分を共重合したポリ
エステルであっても良い。好ましく用いられる共重合成
分としては、イソフタル酸、5―ナトリウムスルホイソ
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカル
ボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、メチルテレ
フタル酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシ
ン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、トリメチレングリコ
ール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリ
コール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレング
リコール、デカメチレングリコール等の如き脂肪族グリ
コール、1,4―シクロヘキサンジメタノール等の如き
脂環族グリコール、ハイドロキノン、ビスフェノールA
等の芳香族ジオール、その他オキシ安息香酸、オキシナ
フトエ酸、β―ヒドロキシエトキシ安息香酸等のオキシ
カルボン酸を例示することができる。また少量(通常ポ
リエステルに対して10重量%以下)のポリオキシアル
キレングリコールが共重合されていても良いし、更にポ
リエステルが実質的に線状である範囲(通常1モル%以
下)でトリメリット酸、ピロメリット酸等のポリカルボ
ン酸、もしくはグリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール等のポリオールが共重合されてい
ても差し支えない。
【0013】上記ポリエステルに配合するポリオキシア
ルキレングリコール誘導体(以下、改質PAG剤と称す
ることがある)は、下記一般式(I)で示されるごと
く、末端の水酸基が1価のヒドロキシル基含有化合物残
基で封鎖されたポリ(オキシアルキレン)グリコール誘
導体であることが大切である。
ルキレングリコール誘導体(以下、改質PAG剤と称す
ることがある)は、下記一般式(I)で示されるごと
く、末端の水酸基が1価のヒドロキシル基含有化合物残
基で封鎖されたポリ(オキシアルキレン)グリコール誘
導体であることが大切である。
【0014】
【化4】
【0015】(式中、Zは炭素数5〜10の脂肪族ジオ
ール、炭素数3〜15の脂環族ジオール、ビスフェノー
ル類、及び2価フェノールの群から選ばれる少なくとも
1種の2価のヒドロキシ基含有化合物の残基、Aは炭素
数2〜4のアルキレン基、mは正の整数、Xは1価のヒ
ドロキシ基含有化合物の残基を示す。)一般式(I)に
おいて、Zは炭素数5〜10の脂肪族ジオール、炭素数
3〜15の脂環族ジオール、ビスフェノール類及び2価
フェノールの群から選ばれる2価のヒドロキシル基含有
化合物の残基であるとは、上記2価のヒドロキシル基含
有化合物から2価のヒドロキシル基を除いた残基をい
う。この残基を構成する2価のヒドロキシル基含有化合
物の具体例としては以下のものが挙げられる。炭素数5
〜10の脂肪族ジオールとしては、ペンタン―1,5―
ジオール、ヘキサン―1,6―ジオールなど、炭素数3
〜15の脂環族ジオールとしてはシクロヘキサン―1,
4―ジメタノールなど、ビスフェノール類としてはビス
(4―ヒドロキシフェニル)メタン、2,2―ビス(4
―ヒドロキシフェニル)プロパン:[ビスフェノール
A]、ビス(4―ヒドロキシフェニル)スルホン:[ビ
スフェノールS]、2,2―ビス(4―ヒドロキシ―
3,5―ジブロモフェニル)プロパンなど及び2価フェ
ノールとしてはハイドロキノン、カテコール、レゾルシ
ン等が挙げられる。
ール、炭素数3〜15の脂環族ジオール、ビスフェノー
ル類、及び2価フェノールの群から選ばれる少なくとも
1種の2価のヒドロキシ基含有化合物の残基、Aは炭素
数2〜4のアルキレン基、mは正の整数、Xは1価のヒ
ドロキシ基含有化合物の残基を示す。)一般式(I)に
おいて、Zは炭素数5〜10の脂肪族ジオール、炭素数
3〜15の脂環族ジオール、ビスフェノール類及び2価
フェノールの群から選ばれる2価のヒドロキシル基含有
化合物の残基であるとは、上記2価のヒドロキシル基含
有化合物から2価のヒドロキシル基を除いた残基をい
う。この残基を構成する2価のヒドロキシル基含有化合
物の具体例としては以下のものが挙げられる。炭素数5
〜10の脂肪族ジオールとしては、ペンタン―1,5―
ジオール、ヘキサン―1,6―ジオールなど、炭素数3
〜15の脂環族ジオールとしてはシクロヘキサン―1,
4―ジメタノールなど、ビスフェノール類としてはビス
(4―ヒドロキシフェニル)メタン、2,2―ビス(4
―ヒドロキシフェニル)プロパン:[ビスフェノール
A]、ビス(4―ヒドロキシフェニル)スルホン:[ビ
スフェノールS]、2,2―ビス(4―ヒドロキシ―
3,5―ジブロモフェニル)プロパンなど及び2価フェ
ノールとしてはハイドロキノン、カテコール、レゾルシ
ン等が挙げられる。
【0016】上記2価のヒドロキシル基含有化合物のう
ち好ましいのはビスフェノール類であり、特に好ましい
のは2,2―ビス(4―ヒドロキシフェニル)プロパン
である。
ち好ましいのはビスフェノール類であり、特に好ましい
のは2,2―ビス(4―ヒドロキシフェニル)プロパン
である。
【0017】一般式(I)において、Aのアルキレン基
としては、炭素数2〜4のアルキレン基、例えばエチレ
ン、プロピレン、ブチレン基等;ならびにそれらの混合
基(例えばエチレンとプロピレンの混合基など)が挙げ
られる。
としては、炭素数2〜4のアルキレン基、例えばエチレ
ン、プロピレン、ブチレン基等;ならびにそれらの混合
基(例えばエチレンとプロピレンの混合基など)が挙げ
られる。
【0018】アルキレン基Aは酸素原子Oとともにオキ
シアルキレン基(AO)を形成する。一分子内に存在す
る複数個のオキシアルキレン基(AO)は同一であって
も異なっていてもよく、その付加形式はブロック付加
型、ランダム付加型あるいは両者の混合型のいずれでも
よい。
シアルキレン基(AO)を形成する。一分子内に存在す
る複数個のオキシアルキレン基(AO)は同一であって
も異なっていてもよく、その付加形式はブロック付加
型、ランダム付加型あるいは両者の混合型のいずれでも
よい。
【0019】mはあまりに大きかったり、逆に小さかっ
たりすると本発明の効果が得難くなるので5〜30、特
に10〜20の範囲内にあることが望ましい。
たりすると本発明の効果が得難くなるので5〜30、特
に10〜20の範囲内にあることが望ましい。
【0020】また1価ヒドロキシル基含有化合物の残基
とは、1価のヒドロキシ基含有化合物からヒドロキシル
基を除いた残基をいう。この残基を構成するヒドロキシ
含有化合物の具体例としては、メタノール、エタノール
等のアルコール類、フェノール、クレゾール等のフェノ
ール類を挙げることができる。
とは、1価のヒドロキシ基含有化合物からヒドロキシル
基を除いた残基をいう。この残基を構成するヒドロキシ
含有化合物の具体例としては、メタノール、エタノール
等のアルコール類、フェノール、クレゾール等のフェノ
ール類を挙げることができる。
【0021】本発明のポリエステル繊維は、上述の改質
PAG剤を含有するポリエステルからなることが必要で
ある。ポリエステルに改質PAG剤を含有せしめるに
は、前記ポリエステルの合成が完了するまでの任意の段
階において、例えばポリエステルの原料中や重合反応混
合物中へ添加混合した後ポリエステルの合成を完了して
もよいし、またポリエステルのチップと改質PAG剤と
を単にドライブレンドしてもよく、予め溶融押出機中で
溶融混合してもよい。また、融点以上に加熱溶融した改
質PAG剤をポリエステルのチップと混合後、該融点以
下に冷却することによって得られる改質PAG剤がポリ
エステルのチップ表面上に付着したものも好ましく用い
られる。
PAG剤を含有するポリエステルからなることが必要で
ある。ポリエステルに改質PAG剤を含有せしめるに
は、前記ポリエステルの合成が完了するまでの任意の段
階において、例えばポリエステルの原料中や重合反応混
合物中へ添加混合した後ポリエステルの合成を完了して
もよいし、またポリエステルのチップと改質PAG剤と
を単にドライブレンドしてもよく、予め溶融押出機中で
溶融混合してもよい。また、融点以上に加熱溶融した改
質PAG剤をポリエステルのチップと混合後、該融点以
下に冷却することによって得られる改質PAG剤がポリ
エステルのチップ表面上に付着したものも好ましく用い
られる。
【0022】かくして得られる組成物中には他の成分と
して、必要に応じて任意の添加剤、例えば触媒、酸化防
止剤、紫外線安定剤、難燃剤、蛍光増白剤、艶消剤、着
色剤等が含まれていてもよく、また溶融紡糸時の高重合
度化又は重合度低下を抑制する観点から2,2′―ビス
(2―オキサゾリン)、2,2′―ビス(3,1―ベン
ゾオキサジン―4―オン)等の鎖伸長剤も好ましく配合
することができる。
して、必要に応じて任意の添加剤、例えば触媒、酸化防
止剤、紫外線安定剤、難燃剤、蛍光増白剤、艶消剤、着
色剤等が含まれていてもよく、また溶融紡糸時の高重合
度化又は重合度低下を抑制する観点から2,2′―ビス
(2―オキサゾリン)、2,2′―ビス(3,1―ベン
ゾオキサジン―4―オン)等の鎖伸長剤も好ましく配合
することができる。
【0023】また本発明のポリエチレン繊維表面には、
前述のポリオキシアルキレングリコール誘導体の除去痕
で形成された微細孔が存在している必要があり、なかで
も、必要に応じて仮撚加工もしくは捲縮加工を施した
後、又はさらに布帛となした後に、例えばアルカリ化合
物の水溶液で処理して、ポリエステルともに除去するこ
とによって、前記改質PAG剤除去痕に加えてポリエス
テル非晶部の溶出痕から形成された微細孔が存在してい
ることが好ましい。この場合には、前述の改質PAG剤
の配合量は0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%
としておくことが好ましく、0.1重量%未満の場合に
は、アルカリ化合物水溶液で処理しても得られるポリエ
ステル繊維表面に微細孔が形成され難く、深色性は不充
分なものとなる。一方10重量%を超える場合には、深
色性及び鮮明性が最早著しい向上を示さず、逆に耐摩擦
耐久性が低下するのみならず溶融粘度の低下が大きくな
って溶融紡糸が困難となる。
前述のポリオキシアルキレングリコール誘導体の除去痕
で形成された微細孔が存在している必要があり、なかで
も、必要に応じて仮撚加工もしくは捲縮加工を施した
後、又はさらに布帛となした後に、例えばアルカリ化合
物の水溶液で処理して、ポリエステルともに除去するこ
とによって、前記改質PAG剤除去痕に加えてポリエス
テル非晶部の溶出痕から形成された微細孔が存在してい
ることが好ましい。この場合には、前述の改質PAG剤
の配合量は0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%
としておくことが好ましく、0.1重量%未満の場合に
は、アルカリ化合物水溶液で処理しても得られるポリエ
ステル繊維表面に微細孔が形成され難く、深色性は不充
分なものとなる。一方10重量%を超える場合には、深
色性及び鮮明性が最早著しい向上を示さず、逆に耐摩擦
耐久性が低下するのみならず溶融粘度の低下が大きくな
って溶融紡糸が困難となる。
【0024】好ましく使用されるアルカリ化合物として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチル
アンモニウムハイドロオキサイド、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム等を挙げることができる。なかでも水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムが特に好ましい。
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチル
アンモニウムハイドロオキサイド、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム等を挙げることができる。なかでも水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムが特に好ましい。
【0025】かかるアルカリ化合物の水溶液の濃度は、
アルカリ化合物の種類、処理条件等によって異なるが、
通常0.01〜40重量%の範囲が好ましく、特に0.
1〜30重量%の範囲が好ましい。処理温度は常温〜1
00℃の範囲が好ましく、処理時間は1分〜4時間の範
囲で通常行われる。また、このアルカリ化合物の水溶液
の処理によって溶出除去する量は、繊維重量に対して2
重量%以上の範囲にするべきである。このようにアルカ
リ化合物の水溶液で処理することによって、繊維表面及
びその近傍に改質PAG剤除去痕からなる特殊な楕円状
微細孔を多数形成せしめることができる。
アルカリ化合物の種類、処理条件等によって異なるが、
通常0.01〜40重量%の範囲が好ましく、特に0.
1〜30重量%の範囲が好ましい。処理温度は常温〜1
00℃の範囲が好ましく、処理時間は1分〜4時間の範
囲で通常行われる。また、このアルカリ化合物の水溶液
の処理によって溶出除去する量は、繊維重量に対して2
重量%以上の範囲にするべきである。このようにアルカ
リ化合物の水溶液で処理することによって、繊維表面及
びその近傍に改質PAG剤除去痕からなる特殊な楕円状
微細孔を多数形成せしめることができる。
【0026】本発明のポリエステル繊維は、上記要件に
加えて、レーザーラマンマイクロプローブ法(A.J.
Helveger,J.Polym.Sci.,10,
317(1972))で求めた繊維表面の密度が1.3
80g/cm3 以上である必要がある。繊維表面の密度が
1.380g/cm3 未満の場合には、結晶化が不充分な
ため、耐摩擦変色性あるいは耐フィブリル性といった特
性が低下するため好ましくない。
加えて、レーザーラマンマイクロプローブ法(A.J.
Helveger,J.Polym.Sci.,10,
317(1972))で求めた繊維表面の密度が1.3
80g/cm3 以上である必要がある。繊維表面の密度が
1.380g/cm3 未満の場合には、結晶化が不充分な
ため、耐摩擦変色性あるいは耐フィブリル性といった特
性が低下するため好ましくない。
【0027】なお、ここで用いられるレーザーラマンマ
イクロプローブ法とは、上記の如くA.J.Helve
gerによってポリエチレンテレフタレート系ポリエス
テルについて開発された結晶化度を求める新規な方法を
応用したもので、位置分解能1μmのオーダーでレーザ
ーを照射した時に観測されるラマンスペクトルの、波数
1730cm-1の炭素・酸素二重結合の伸縮振動によるラ
マンバンドの半値幅から、下記式により密度が求められ
る。 D=−0.004785H+1.45995 (式中、Dは密度、Hは波数約1730cm-1のラマンバ
ンドの半値幅を示す) 以上に述べた本発明のポリエステル繊維を製造するに
は、前述の改質PAG剤を0.1〜10重量%含有する
エチレンテレフタレート系ポリエステルを、通常のポリ
エステル溶融紡糸条件よりも紡糸ドラフトを高くすると
共に、延伸後の熱処理温度を高くすることが大切であ
る。すなわち、前述のポリエステル組成物を、紡糸ドラ
フト500以上で溶融紡糸すると共に、延伸後に170
℃以上、好ましくは180℃以上で熱処理することが大
切である。
イクロプローブ法とは、上記の如くA.J.Helve
gerによってポリエチレンテレフタレート系ポリエス
テルについて開発された結晶化度を求める新規な方法を
応用したもので、位置分解能1μmのオーダーでレーザ
ーを照射した時に観測されるラマンスペクトルの、波数
1730cm-1の炭素・酸素二重結合の伸縮振動によるラ
マンバンドの半値幅から、下記式により密度が求められ
る。 D=−0.004785H+1.45995 (式中、Dは密度、Hは波数約1730cm-1のラマンバ
ンドの半値幅を示す) 以上に述べた本発明のポリエステル繊維を製造するに
は、前述の改質PAG剤を0.1〜10重量%含有する
エチレンテレフタレート系ポリエステルを、通常のポリ
エステル溶融紡糸条件よりも紡糸ドラフトを高くすると
共に、延伸後の熱処理温度を高くすることが大切であ
る。すなわち、前述のポリエステル組成物を、紡糸ドラ
フト500以上で溶融紡糸すると共に、延伸後に170
℃以上、好ましくは180℃以上で熱処理することが大
切である。
【0028】紡糸ドラフトを500以上にする方法とし
ては、溶融紡糸における引取速度を高速化する方法又は
紡糸口金ノズルの孔径を大きくする方法があるが、いず
れか一方のみにより紡糸ドラフトを500以上とすると
引取速度を極めて大きくするか又はノズル孔径を極めて
大きくする必要があり、ノズル直下で紡糸断糸し易く実
用上問題があるので、孔径を大きくすると共に引取速度
も同時に大きくすることが望ましい。具体的には、ノズ
ル孔径が0.5mmφ以上の紡糸口金を使用し、一方引
取速度は2000m/分以上とするのが望ましい。
ては、溶融紡糸における引取速度を高速化する方法又は
紡糸口金ノズルの孔径を大きくする方法があるが、いず
れか一方のみにより紡糸ドラフトを500以上とすると
引取速度を極めて大きくするか又はノズル孔径を極めて
大きくする必要があり、ノズル直下で紡糸断糸し易く実
用上問題があるので、孔径を大きくすると共に引取速度
も同時に大きくすることが望ましい。具体的には、ノズ
ル孔径が0.5mmφ以上の紡糸口金を使用し、一方引
取速度は2000m/分以上とするのが望ましい。
【0029】溶融紡糸された未延伸糸は、紡糸条件に応
じて延伸された後、通常の衣料用ポリエステル繊維製造
に採用されている熱処理条件よりも高い温度、すなわち
170℃以上、好ましくは180℃以上の温度で熱処理
する必要がある。かくすることにより、紡糸ドラフト5
00以上とあいまって繊維表面部のポリエステルの結晶
化が進み、続いて施されるアルカリ化合物の水溶液によ
る減量処理により、繊維表面に耐摩耗性に優れた微細孔
が形成される。
じて延伸された後、通常の衣料用ポリエステル繊維製造
に採用されている熱処理条件よりも高い温度、すなわち
170℃以上、好ましくは180℃以上の温度で熱処理
する必要がある。かくすることにより、紡糸ドラフト5
00以上とあいまって繊維表面部のポリエステルの結晶
化が進み、続いて施されるアルカリ化合物の水溶液によ
る減量処理により、繊維表面に耐摩耗性に優れた微細孔
が形成される。
【0030】減量処理したポリエステル繊維は次いで染
色加工する。この染色条件は特別なものとする必要はな
く、通常ポリエステル繊維を染色するに採用されている
条件、すなわち130℃の高圧下で染色すればよい。
色加工する。この染色条件は特別なものとする必要はな
く、通常ポリエステル繊維を染色するに採用されている
条件、すなわち130℃の高圧下で染色すればよい。
【0031】
【発明の作用・効果】本発明のポリエステル繊維に配合
されている前記ポリオキシアルキレングリコール誘導体
(改質PAG剤)は、ポリエチレンテレフタレート系ポ
リエステルとの相溶性が適度に優れていてポリエステル
分子鎖の運動性が向上し、結晶化速度を向上させるもの
と推定される。また冷却される時には、該剤は一部相分
離して析出するが、この際紡糸ドラフトが500以上と
高い場合には、その詳細な理由は不明であるが、該剤の
繊維表層部存在割合が高くなり、その結果170℃以上
の熱処理で繊維表面部の結晶化を高めることができる。
このようにして得られたポリエステル繊維は、例えばア
ルカリ化合物の水溶液で減量処理すると、高結晶性のポ
リマー部分が残り、一部析出したPAG剤を中心とし
て、一部非晶性のポリエステルが効果的に溶解除却さ
れ、繊維軸方向の長さが短い微細凹凸が形成されると共
に、高い結晶化度(高密度)よりなる繊維表面を形成す
ることができ、その結果耐摩擦耐久性に優れた深色性ポ
リエステル繊維を得ることができると推定される。
されている前記ポリオキシアルキレングリコール誘導体
(改質PAG剤)は、ポリエチレンテレフタレート系ポ
リエステルとの相溶性が適度に優れていてポリエステル
分子鎖の運動性が向上し、結晶化速度を向上させるもの
と推定される。また冷却される時には、該剤は一部相分
離して析出するが、この際紡糸ドラフトが500以上と
高い場合には、その詳細な理由は不明であるが、該剤の
繊維表層部存在割合が高くなり、その結果170℃以上
の熱処理で繊維表面部の結晶化を高めることができる。
このようにして得られたポリエステル繊維は、例えばア
ルカリ化合物の水溶液で減量処理すると、高結晶性のポ
リマー部分が残り、一部析出したPAG剤を中心とし
て、一部非晶性のポリエステルが効果的に溶解除却さ
れ、繊維軸方向の長さが短い微細凹凸が形成されると共
に、高い結晶化度(高密度)よりなる繊維表面を形成す
ることができ、その結果耐摩擦耐久性に優れた深色性ポ
リエステル繊維を得ることができると推定される。
【0032】したがって、本発明のポリエステル繊維
は、深色性に優れると共に耐摩擦変色性及び耐フィブリ
ル性も良好であるといった極めて顕著な効果を奏するの
である。
は、深色性に優れると共に耐摩擦変色性及び耐フィブリ
ル性も良好であるといった極めて顕著な効果を奏するの
である。
【0033】
【実施例】以下に実施例を挙げて更に具体的に説明す
る。実施例中の部及び%は重量部及び重量%を示し、得
られるポリエステル繊維をアルカリ減量した際の繊維中
に残存する改質PAG剤の量及び得られた染色布の色の
深み、摩擦変色、繊維表面密度、ポリマー結晶化速度は
以下の方法で測定した。
る。実施例中の部及び%は重量部及び重量%を示し、得
られるポリエステル繊維をアルカリ減量した際の繊維中
に残存する改質PAG剤の量及び得られた染色布の色の
深み、摩擦変色、繊維表面密度、ポリマー結晶化速度は
以下の方法で測定した。
【0034】改質PAG剤残存量 サンプル布をクロロホルムで処理して抽出量を求め、改
質PAG剤を添加せずに同様に処理して得た抽出量との
差より、残存改質PAG剤を求めた。
質PAG剤を添加せずに同様に処理して得た抽出量との
差より、残存改質PAG剤を求めた。
【0035】色の深み(深色性) 色の深みを示す尺度としては、深色度(K/S)を用い
た。この値はサンプル布の分光反射率(R)を島津RC
―330型自記分光光度計にて測定し、次に示すクベル
カームンク(Kubelka-Munk)の式から求めた。この値が
大きいほど深色効果が大きいことを示す(測定波長50
0mμ)。 K/S=(1−R)2 /2R なお、Kは吸収係数、Sは散乱係数を示す。
た。この値はサンプル布の分光反射率(R)を島津RC
―330型自記分光光度計にて測定し、次に示すクベル
カームンク(Kubelka-Munk)の式から求めた。この値が
大きいほど深色効果が大きいことを示す(測定波長50
0mμ)。 K/S=(1−R)2 /2R なお、Kは吸収係数、Sは散乱係数を示す。
【0036】耐摩擦変色性 摩擦堅牢度試験用の学振型平面摩耗機を使用して、摩擦
布としてポリエチレンテレフタレート100%からなる
ジョーゼットを用い、試験布を500gの加重下で50
0回平面摩耗して、変色の発生の程度を変褪色用グレー
スケールで判定した。耐摩耗性が極めて低い場合を1級
とし、極めて高い場合を5級とした。実用上4級以上が
望ましい。
布としてポリエチレンテレフタレート100%からなる
ジョーゼットを用い、試験布を500gの加重下で50
0回平面摩耗して、変色の発生の程度を変褪色用グレー
スケールで判定した。耐摩耗性が極めて低い場合を1級
とし、極めて高い場合を5級とした。実用上4級以上が
望ましい。
【0037】繊維表面密度 Jobin―Yvon製レーザーラマンマイクロプロー
ブを用い、位置分解能1μmのオーダーで繊維表面(一
部については繊維横断面の中心部)のラマンスペクトル
を測定した。約1730cm-1のラマンバンドの半値幅を
求め、下式 D=−0.004785H+1.45995 (式中、Dは密度(g/cm3 )、Hは波数1730cm-1
のラマンバンドの半値幅を示す) から密度を算出した。
ブを用い、位置分解能1μmのオーダーで繊維表面(一
部については繊維横断面の中心部)のラマンスペクトル
を測定した。約1730cm-1のラマンバンドの半値幅を
求め、下式 D=−0.004785H+1.45995 (式中、Dは密度(g/cm3 )、Hは波数1730cm-1
のラマンバンドの半値幅を示す) から密度を算出した。
【0038】ポリマー結晶化速度 示差走査熱量計(Du Pont 社製 1090型)を使用し、昇
温速度20℃/分で昇温時の結晶化ピーク温度Tci、
及び300℃まで昇温後3分間該温度に保持し次いで自
然降温させた時の結晶化ピーク温度Tcdを求め、ΔT
=Tcd−Tciの大きさを結晶化速度のパラメーター
とした(この値が大きい程、結晶化速度が速いことを示
す)。
温速度20℃/分で昇温時の結晶化ピーク温度Tci、
及び300℃まで昇温後3分間該温度に保持し次いで自
然降温させた時の結晶化ピーク温度Tcdを求め、ΔT
=Tcd−Tciの大きさを結晶化速度のパラメーター
とした(この値が大きい程、結晶化速度が速いことを示
す)。
【0039】
【実施例1〜11、比較例1〜8】テレフタル酸ジメチ
ル100部、エチレングリコール60部、酢酸カルシウ
ム1水塩0.063部(テレフタル酸ジメチルに対して
0.069モル%)及び整色剤として酢酸コバルト4水
塩0.009部(テレフタル酸ジメチルに対して0.0
07モル%)をエステル交換缶に仕込み、窒素ガス雰囲
気下3時間かけて140℃から220℃まで昇温して生
成するメタノールを系外に留去しながらエステル交換反
応させた。その後220℃で20分間攪拌した後、安定
剤としてリン酸トリメチル0.058部(テレフタル酸
ジメチルに対して0.080モル%)を添加し、同時に
過剰エチレングリコールの昇温追出しを開始した。10
分後重縮合触媒として三酸化アンチモン0.04部(テ
レフタル酸ジメチルに対して0.027モル%)を添加
した。続いて得られた生成物に表3に示されたポリオキ
シアルキレングリコール誘導体を表1に示す割合で添加
し、内温が240℃に到達した時点でエチレングリコー
ルの追出しを終了し、反応生成物を重合缶に移した。次
いで昇温しながら内温が260℃に到達するまで常圧反
応させた後、1時間かけて760mmHgから1mmHgまで減
圧し、同時に1時間30分かけて内温を280℃まで昇
温した。1mmHg以下の減圧下、重合温度280℃で固有
粘度[IV]が略0.64になるまで反応を続けた。
ル100部、エチレングリコール60部、酢酸カルシウ
ム1水塩0.063部(テレフタル酸ジメチルに対して
0.069モル%)及び整色剤として酢酸コバルト4水
塩0.009部(テレフタル酸ジメチルに対して0.0
07モル%)をエステル交換缶に仕込み、窒素ガス雰囲
気下3時間かけて140℃から220℃まで昇温して生
成するメタノールを系外に留去しながらエステル交換反
応させた。その後220℃で20分間攪拌した後、安定
剤としてリン酸トリメチル0.058部(テレフタル酸
ジメチルに対して0.080モル%)を添加し、同時に
過剰エチレングリコールの昇温追出しを開始した。10
分後重縮合触媒として三酸化アンチモン0.04部(テ
レフタル酸ジメチルに対して0.027モル%)を添加
した。続いて得られた生成物に表3に示されたポリオキ
シアルキレングリコール誘導体を表1に示す割合で添加
し、内温が240℃に到達した時点でエチレングリコー
ルの追出しを終了し、反応生成物を重合缶に移した。次
いで昇温しながら内温が260℃に到達するまで常圧反
応させた後、1時間かけて760mmHgから1mmHgまで減
圧し、同時に1時間30分かけて内温を280℃まで昇
温した。1mmHg以下の減圧下、重合温度280℃で固有
粘度[IV]が略0.64になるまで反応を続けた。
【0040】このポリマーを常法に従ってチップ化し、
乾燥後表1に示すノズル径からなる円形紡糸孔を36個
穿設した紡糸口金を使用し、285℃で、表1に示すポ
リマー吐出量、巻取速度にて溶融紡糸した。次いで得ら
れた未延伸糸を、最終的に得られる延伸糸の伸度が30
%になる延伸倍率で、84℃の供給ローラと180℃の
プレートヒーターを使って延伸、熱処理して75デニー
ル/36フィラメントの延伸糸を得た。
乾燥後表1に示すノズル径からなる円形紡糸孔を36個
穿設した紡糸口金を使用し、285℃で、表1に示すポ
リマー吐出量、巻取速度にて溶融紡糸した。次いで得ら
れた未延伸糸を、最終的に得られる延伸糸の伸度が30
%になる延伸倍率で、84℃の供給ローラと180℃の
プレートヒーターを使って延伸、熱処理して75デニー
ル/36フィラメントの延伸糸を得た。
【0041】この原糸にS撚2500T/m又はZ撚2
500T/mの強撚を施し、続いて該強撚糸を80℃で
30分間蒸熱処理して撚止めを行なった。該撚止め強撚
糸を経密度47本/cm、緯密度32本/cmでS、Z撚を
2本交互に配して梨地ジョーゼット織物を製織した。
500T/mの強撚を施し、続いて該強撚糸を80℃で
30分間蒸熱処理して撚止めを行なった。該撚止め強撚
糸を経密度47本/cm、緯密度32本/cmでS、Z撚を
2本交互に配して梨地ジョーゼット織物を製織した。
【0042】得られた生機をロータリーワッシャーにて
沸騰温度で20分間リラックス処理を施し、シボ立てを
行ない、常法によりプリセット後、3.5%の水酸化ナ
トリウム水溶液で沸騰温度にて処理し、減量率が20%
の布帛を得た。
沸騰温度で20分間リラックス処理を施し、シボ立てを
行ない、常法によりプリセット後、3.5%の水酸化ナ
トリウム水溶液で沸騰温度にて処理し、減量率が20%
の布帛を得た。
【0043】このアルカリ処理後の布帛をDianix Black
HG―FS(三菱化成工業(株)製品)15%owf
で130℃で60分間染色後、水酸化ナトリウム1g/
リットル及びハイドロサルファイト1g/リットルを含
む水溶液にて70℃で20分間還元洗浄して黒染布を得
た。
HG―FS(三菱化成工業(株)製品)15%owf
で130℃で60分間染色後、水酸化ナトリウム1g/
リットル及びハイドロサルファイト1g/リットルを含
む水溶液にて70℃で20分間還元洗浄して黒染布を得
た。
【0044】得られた処理布の深みと鮮明性を表2に示
した。更に黒染布については摩耗500回後の耐摩耗変
色性もあわせて示した。
した。更に黒染布については摩耗500回後の耐摩耗変
色性もあわせて示した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06M 11/00 - 11/84 D01F 6/92 301 D01F 6/92 307
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされるポリオキ
シアルキレングリコール誘導体を含有する、主たる繰り
返し単位がエチレンテレフタレートからなるポリエステ
ル繊維であって、該繊維表面には前記ポリオキシアルキ
レングリコール誘導体の除去痕で形成された微細孔が存
在すると共に、該繊維表面の密度(レーザーラマンマイ
クロプローブ分析法により測定)が1.380g/cm3
以上であることを特徴とする深色性に優れたポリエステ
ル繊維。 【化1】 (式中、Zは炭素数5〜10の脂肪族ジオール、炭素数
3〜15の脂環族ジオール、ビスフェノール類、及び2
価フェノールの群から選ばれた少なくとも1種の2価の
ヒドロキシ基含有化合物の残基、Aは炭素数2〜4のア
ルキレン基、Xは1価のヒドロキシ基含有化合物の残
基、mは正の整数を示す。) - 【請求項2】 下記一般式(I)で表わされるポリオキ
シアルキレングリコール誘導体を0.1〜10重量%含
有する、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレート
であるポリエステル組成物を、紡糸ドラフト500以上
で溶融紡糸し、次いで延伸した後170℃以上の温度で
熱処理し、得られたポリエステル繊維をアルカリ化合物
の水溶液で減量処理することを特徴とする深色性に優れ
たポリエステル繊維の製造法。 【化2】 (式中、Zは炭素数5〜10の脂肪族ジオール、炭素数
3〜15の脂環族ジオール、ビスフェノール類、及び2
価フェノールの群から選ばれた少なくとも1種の2価の
ヒドロキシ基含有化合物の残基、Aは炭素数2〜4のア
ルキレン基、Xは1価のヒドロキシ基含有化合物の残
基、mは正の整数を示す。)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33609092A JP2798571B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 深色性に優れたポリエステル繊維及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33609092A JP2798571B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 深色性に優れたポリエステル繊維及びその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06184927A JPH06184927A (ja) | 1994-07-05 |
| JP2798571B2 true JP2798571B2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=18295601
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33609092A Expired - Lifetime JP2798571B2 (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 深色性に優れたポリエステル繊維及びその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2798571B2 (ja) |
-
1992
- 1992-12-16 JP JP33609092A patent/JP2798571B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06184927A (ja) | 1994-07-05 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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