JPH077041Y2 - 切削加工装置 - Google Patents

切削加工装置

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JPH077041Y2
JPH077041Y2 JP1989020747U JP2074789U JPH077041Y2 JP H077041 Y2 JPH077041 Y2 JP H077041Y2 JP 1989020747 U JP1989020747 U JP 1989020747U JP 2074789 U JP2074789 U JP 2074789U JP H077041 Y2 JPH077041 Y2 JP H077041Y2
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cutting
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motor
spindle
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は切削加工装置に関するものであり、特に、加工
すべき外周面が単純な円筒面ではない被加工物の切削加
工が可能な切削加工装置に関するものである。
従来の技術 上記被加工物の切削加工には、NC旋盤が一般的に使用さ
れている。NC旋盤においては、ワークがチャック等の保
持装置に保持されて一軸線まわりに回転させられる一
方、外周切削用刃具が移動装置によってそのワークの軸
方向とそれに直交する軸線方向との2軸方向に移動させ
られる。移動装置が、数値制御装置により外周切削用刃
具の切刃がワークの縦断面形状に対応する運動軌跡を描
くように制御されるため、ワークの被加工面がテーパや
突起,溝等の凹凸を含むものであっても、容易に切削す
ることができる。
しかしながら、被加工物の中には回転させることが困難
または望ましくないものがある。例えば、液体機器のホ
ース接続部のように、被加工物全体の形状が複雑で、か
つ被加工部の中心線が被加工物全体の重心を通らないも
のの切削を行う場合には、被加工部の中心線まわりの動
バランスが悪くなる。そのため、被加工物の回転速度を
上げることが困難であって、生産性が悪くなり、加工精
度も確保し難くなる。また、被加工物を保持して回転さ
せるために、複雑な構造の保持装置をコンパクトに、か
つ、動バランスよく製作することが必要であるが、これ
が困難であるという問題もある。
それに対して、特開昭59-24903号公報には、被加工物を
回転させることなく被加工部の外周面を加工し得る切削
加工装置が記載されている。
この装置は、(a)概して中空円筒状を成す主軸と、
(b)その主軸を軸心まわりに回転可能かつ軸方向に相
対移動不能に保持する主軸ハウジングと、(c)主軸を
回転させる回転駆動装置と、(d)主軸の先端部に取り
付けられて主軸と共に回転する外周切削用刃具と、
(e)その外周切削用刃具を主軸の半径方向に移動させ
る第一モータを含む半径方向移動装置と、(f)主軸ハ
ウジングを主軸の軸方向に移動させる第二モータを含む
軸方向移動装置と、(g)それら第一モータと第二モー
タとを同期的に数値制御することにより、主軸の軸心と
外周切削用刃具の切刃とを含む平面上において、切刃に
被加工物の縦断面形状に対応する運動軌跡を描かせる数
値制御装置とを含むものである。
この切削加工装置によれば、軸方向移動装置により外周
切削用刃具の主軸の軸心に平行な方向の移動と、半径方
向移動装置による外周切削用刃具の主軸の半径方向の移
動との組み合わせにより、外周切削用刃具の切刃に被加
工物の縦断面形状に対応する運動軌跡を描かせることが
でき、その上で回転駆動装置により主軸を回転させるこ
とによって外周切削用刃具を回転させ、被加工部の外周
面を所望の形状に切削加工することができる。
したがって、複雑な構造の被加工物保持装置をコンパク
トにかつ動バランスよく製作することが不要となり、加
工が容易となる。しかも、切削用刃具を保持して半径方
向に移動する半径方向移動部材が複数個、主軸の軸心に
対して対称に配設されており、加工時にはこれらが軸対
称性を保って移動させられるため、刃具保持装置の動バ
ランスが良好に保たれ、加工中に発生する振動が少なく
なるため、加工精度を確保することが容易となる。ま
た、主軸ハウジングが主軸の軸方向に移動させられるこ
とにより、外周切削用刃具も同方向に移動させられるた
め、大形や異形の被加工物を被加工部の中心線に平行な
方向に移動させる必要がなくなって、設備コストを低減
させることができる。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、この切削加工装置には、主軸およびその
先端部に設けられる刃具保持装置の小径化が困難である
という問題があった。複雑な形状の被加工物から突出し
た被加工部の外周面の切削加工を行う場合には、その被
加工部の周辺に被加工物の他の部分が突出していること
が多く、これら他の部分と刃具保持装置との干渉を極力
回避するために、刃具保持装置はできる限り小径化する
ことが望ましい。また、複数の被加工部を有する被加工
物を加工する場合に、複数の切削加工装置を同時に作動
させて複数の被加工部を並行して切削加工すれば、加工
能率を向上させ得るのであるが、そのためには、主軸ひ
いては主軸ハウジングを小径化して複数の切削加工装置
の配設ピッチを小さくすることが望ましい。しかるに、
上記公報に記載の切削加工装置においては、半径方向移
動装置の構成上、これら刃具保持装置および主軸の小径
化が困難であったのである。
すなわち、半径方向移動装置が、主軸の先端部に固定さ
れたアダプタを含み、このアダプタには主軸の軸心から
放射状に広がる複数の嵌合溝が形成され、それら嵌合溝
の各々に半径方向移動部材が嵌合溝の長手方向に移動可
能かつ長手方向に直角な全方向に移動不能に嵌合され、
それら半径方向移動部材の各々に刃具取付装置により切
削刃具が取り付けられるのであるが、半径方向移動部材
の移動を十分な精度で案内するためには嵌合溝と半径方
向移動部材との嵌合部の長さを一定長さ以上とすること
が必要であり、そのためにアダプタに主軸の軸心から放
射状に広がって形成された嵌合溝を長くすれば、必然的
にアダプタの直径が大きくなって、アダプタを主体とす
る刃具保持装置の小径化が困難となるのである。
また、上記軸方向移動部材は主軸と一体的に回転するよ
うにされており、この回転する軸方向移動部材に軸方向
の移動を与えるために、主軸内において、係合部材が軸
方向移動部材に相対回転可能かつ軸方向に相対移動不能
に係合させられているため、この係合部を内部に収容す
るために主軸の内径を大きくせざるを得ず、主軸の大径
化、ひいては主軸ハウジングの大径化を避けえない。
本考案はこの問題を解決し、主軸、ひいては主軸ハウジ
ングの小径化が容易な切削加工装置を得ることを課題と
してなされたものである。
課題を解決するための手段 この課題は、前記(a)主軸,(b)主軸ハウジング,
(c)回転駆動装置,(d)外周切削用刃具,(e)第
一モータを備えた半径方向移動装置,(f)第二モータ
を備えた軸方向移動装置および(g)数値制御装置を含
む切削加工装置において、(e)半径方向移動装置を、
前記主軸の先端部に固定され、主軸の軸心と同心に形
成された中心穴と、主軸の軸心に直角な先端面に主軸の
軸心を中心とする一円の互いに平行な一対の弦に沿って
形成されて前記中心穴と一部において干渉し合う一対の
嵌合溝とを備えたアダプタと、それら一対の嵌合溝に
それぞれ嵌合溝の長手方向に移動可能かつ長手方向に直
角な全方向に移動不能に嵌合された一対の移動部材と、
それら一対の移動部材の少なくとも一方に前記外周切
削用刃具を取り付ける刃具取付装置と、主軸内に軸方
向に移動可能かつ相対回転不能に配設されるとともに先
端部がアダプタの中心穴に挿入されたロッドと、その
ロッドの主軸の後端から突出した後端部に、相対回転可
能かつ軸方向に相対移動不能に係合する係合部材を備
え、前記第一モータの回転運動をその係合部材の直線運
動に変換する第一運動変換機構と、前記一対の移動部
材の前記中心穴を間にして互いに対向する部分と、前記
ロッドの前記それら対向する部分との一方に、主軸の軸
心の両側において互いに平行に対向する二平面のそれぞ
れに沿ってかつ主軸の軸心に対して互いに対称に傾斜し
て形成された係合溝と、他方に形成されてそれら係合溝
にそれら係合溝の長手方向に相対移動可能かつ幅方向に
相対移動不能に係合する一対の係合突部とを備えて、ロ
ッドの軸方向運動を一対の移動部材の主軸の軸心に対し
て対称な直線運動に変換する第二運動変換機構とを含む
構成とすることにより解決される。
作用 この構成の半径方向移動装置を備えた切削加工装置にお
いては、第一モータの回転運動が第一運動変換機構によ
り係合部材の直線運動に変換され、その直線運動が第二
運動変換により一対の移動部材の主軸の軸心に大して対
称な直線運動に変換される。この移動部材には刃具取付
装置により外周切削用刃具が取り付けられているため、
刃具は主軸の半径方向に移動させられる。移動部材自体
は主軸の軸心を中心とする円の弦に沿って移動するので
あるが、その弦に平行な直線上へ刃具をオーバハングさ
せて外周切削用刃具を取り付けるように刃具保持装置を
構成すれば、その刃具を正確に主軸の軸心を中心とする
円の半径に沿って移動させることができる。
ただし、被加工部の直径変化が僅かである場合には、外
周切削用刃具が正確に主軸の中心線を中心とする円の半
径に沿って移動せず、弦に沿って移動するようにしても
差し支えない。
なお、一対の移動部材は、上記のように主軸の軸心に対
して対称性を保って移動させられるため、これらの移動
によって刃具保持装置の動バランスが崩れることはな
い。このように、一対の移動部材のうち、外周切削用刃
具の取り付けられていない移動部材に動バランス維持の
機能のみを果たさせることも可能であるが、他の刃具を
取り付けて、その刃具を移動させる機能をも果たさせる
ことも可能である。また、外周切削用刃具が取り付けら
れている移動部材にさらに他の刃具を取り付けてもよ
い。
第二運動変換機構は、一対の移動部材とロッドとの一方
に形成された係合溝と他方に設けられた係合突部とを備
えたものとされ、これら係合溝と係合突部との係合によ
り、ロッドの軸方向の移動が移動部材の弦方向の移動に
変換される。係合溝と係合突部とは、係合溝の長手方向
に相対移動は可能であるが幅方向には相対移動不能に係
合するため、ロッドの軸方向における正逆両方向の移動
が移動部材の弦方向における正逆両方向の移動に変換さ
れる。
考案の効果 本考案に係る切削加工装置においては、半径方向移動装
置の一対の移動部材を案内する嵌合溝が主軸の軸心を中
心とする一円の弦に沿って形成され、アダプタの外径が
同じであれば、そのアダプタに弦に沿って嵌合溝を形成
する方が、半径に沿って嵌合溝を形成するより、嵌合溝
を長くすることが容易である。換言すれば、移動部材の
案内精度を同じとする場合には、案内溝を弦に沿って形
成する方が、アダプタの外径を小さくして、刃具保持装
置を小径化できるのである。
そして、これら一対の移動部材の間にロッドを挿入し、
それらを主軸の軸心に対して対称に傾斜した係合溝と係
合突部とにより互いに係合させれば、ロッドの軸方向の
移動を容易に移動部材の主軸の軸心に対称な移動に変換
することができる。この係合溝と係合突部とを含む第二
運動変換機構は構造が簡単であるため、小形化が容易で
あり、この点からも刃具保持装置の小径化が容易とな
る。
さらに、第一運動変換機構は、ロッドの主軸の後端から
突出した後端部に、相対回転可能かつ軸方向に相対移動
不能に係合する係合部材を備え、前記第一モータの回転
運動をその係合部材の直線運動に変換するものであるた
め、前記公報記載の切削加工装置におけるように、主軸
内において係合部材を軸方向移動部材に相対回転可能か
つ軸方向に相対移動不能に係合させる必要がなく、中空
の主軸内にはロッドを配設すればよく、主軸を小径化す
ることができ、ひいては主軸ハウジングを小径化するこ
とができる。
このように、本考案によれば、主軸の軸心に平行な方向
および直角な方向の外周切削用刃具の移動と、主軸の軸
心まわりの回転との組み合わせによって、外周面が単純
な円筒面ではない被加工部の外周面を加工する切削加工
装置の刃具保持装置および主軸の小径化を図ることがで
きるのであるが、その上、内周面の加工も可能になると
いう効果も得られる。
移動部材に内周切削用刃具を取り付けて切削加工を行う
場合には、切削抵抗によって、移動部材に外周切削用刃
具を取り付けて切削加工を行う場合とは逆向きの力が加
えられるのであるが、傾斜した係合溝と係合突部とを含
む第二運動変換機構は、前述のように、ロッドの軸方向
における正逆両方向の移動を移動部材の弦方向における
正逆両方向の移動に変換するため、内周切削用刃具に加
工に必要な運動を与え続けるとができ、支障なく内週切
削加工を行うことができるのである。
この点、前記公報に記載の切削加工装置においては、半
径方向移動部材を嵌合溝に沿って移動させるために、半
径方向移動部材を付勢手段により半径方向外向きに付勢
する一方、その半径方向移動部材に形成した傾斜面に、
軸方向移動部材の傾斜面を係合させ、斜面の作用により
付勢手段の付勢力に抗して半径方向移動部材を半径方向
内向きに移動させるようにされており、半径方向移動部
材に内周切削用刃具を取り付けて切削加工を行えば、切
削抵抗が半径方向移動部材を付勢手段の付勢力に抗して
移動させてしまうため、内周切削加工を行い得ないのと
対照的である。
実施例 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図において、10は切削加工装置の主軸である。主軸
10はベアリング12,シール13等を介してハウジング14に
回転可能に保持されている。主軸10のハウジング14から
突出した端部にはVプーリ18が相対回転不能に取り付け
られている。第2図に示すように、ハウジング14はスラ
イド20上に載置されており、スライド20の後部には複数
本のボルト22によって高さ調節可能にプレート24が取り
付けられるとともに、そのプレート24上にモータ26が載
置されている。モータ26の出力軸にはVプーリ28が固定
されており、Vプーリ18とVプーリ28とにVベルト30が
巻き掛けられることにより、モータ26によって主軸10が
回転させられるようになっている。すなわち、本実施例
においては、Vプーリ18,モータ26,Vプーリ28,Vベルト3
0等が回転駆動装置を構成しているのである。
主軸10は軸方向に延びる中心穴32を備えており、ロッド
34が軸方向に移動可能に嵌合されている。中心穴32の先
端部は大径とされており、ここに面盤36およびアダプタ
38の嵌合突部40,42が嵌合されている。面盤36が主軸10
の端面44に、アダプタ38が面盤36にそれぞれボルトによ
り固定されて、アダプタ38を主体とする刃具保持装置48
全体が主軸10と共に回転させられるようになっている。
ロッド34の先端部はアダプタ38の中心穴内に嵌入させら
れており、直径方向に隔たった2箇所に一対の係合部4
4,46が形成されている。各係合部44,46は断面形状が矩
形の突条であって、ロッド34の軸心に対して一定角度傾
斜した方向に延びており、かつ、第4図に示すように、
ロッド34の軸心に関して互いに対称に形成されている。
第3図に示すように、アダプタ38にはロッド34を挟んで
一対の嵌合溝50,52が互いに平行に形成されている。嵌
合溝50,52はアダプタ38の先端に向かって開口してお
り、一対の摺動部材54,56が嵌合されている。嵌合溝50,
52の開口部の両縁に沿って矩形断面の押さえ部材58が固
定されることによって嵌合溝50,52はT溝とされてお
り、各摺動部材54,56の断面形状もT字形とされてい
て、各摺動部材54,56は長手方向にのみ移動可能であ
る。各摺動部材54,56の長手方向の中央部の一側面に
は、前記ロッド34の係合部44,46に対応する係合溝64,66
が形成されており、嵌合溝50,52内において係合部44,46
と係合させられている。
また、嵌合溝50のロッド34から遠い側の壁面には、第4
図に示すように、スライドプレート70が介挿されてい
る。スライドプレート70は板厚が徐々に変化するくさび
状の板材であり、嵌合溝50の幅もスライドプレート70の
板厚変化に対応して漸変させられている。スライドプレ
ート70はねじ部材72および74により長手方向の両側から
挟まれることにより、嵌合溝50内の任意の位置に固定可
能とされており、ねじ部材72,74を回転させてスライド
プレート70を長手方向に移動させることにより、嵌合溝
50と摺動部材54,56との隙間を調整することができる。
嵌合溝52にも同様のスライドプレート70およびねじ部材
72,74が設けられている。なお、アダプタ38には、摺動
部材54,56とアダプタ38およびスライドプレート70との
間にダスト等が侵入するのを防止するためのカバー76が
小ねじにより取り付けられている。
各摺動部材54,56の先端にはそれぞれ平板80,82がボルト
により固定されている。第5図から明らかなように、平
板80,82の互いに向き合う側面にそれぞれ台形の突部が
形成されることにより、部分的に幅の広い幅広部84,86
が形成されていて、この幅広部84,86にそれぞれアダプ
タ88,90を介してチップホルダ92,94が固定されている。
アダプタ88,90の後端部には位置決め用の突部96が設け
られており、平板80,82に形成された穴98に嵌合されて
いる。アダプタ88,90の中心部にはそれぞれ、第1図に
破線で示す係合部材100が嵌合されている。係合部材100
は先端に花弁形の係合部を有する一方、チップホルダ9
2,94はこの係合部材100に対応する形状の図示しない係
合凹部を有し、これら係合部材100と係合凹部とを係合
させた上で、係合部材100が図示しない駆動機構によっ
てアダプタ88側へ引き込まれることにより、チップホル
ダ92,94がアダプタ88,90に固定される。チップホルダ9
2,94にはそれぞれ刃具たるチップ102,104,106および108
が固定されており、本実施例においては、チップホルダ
92に取り付けられたチップ102によって第2図に二点鎖
線で示す被加工物Wの外周面の切削が行われ、チップ10
4,106および108によって端面切削が行われる。
前記Vプーリ18の後端部にはケーシング112が固定され
るとともに、ケーシング112には更に別のケーシング114
が固定されている。ロッド34の後端部の外周面には、直
径方向に隔たった4箇所に面取り116が施され、ケーシ
ング114に形成された矩形の貫通穴118に相対回転不能に
嵌合されることによって、ロッド34の主軸10に対する回
転が防止されている。ケーシング114はハウジング14か
ら後方に延び出させられたアーム120に固定のケーシン
グ122と相対回転可能に嵌合されている。
ロッド34には後端面から軸方向穴124が形成されてお
り、ねじ軸126が挿入されている。ねじ軸126は、その後
方に配設されている第一モータ130の出力軸131に連結さ
れている。一方、ケーシング122には軸方向に延びる貫
通穴132が形成されており、貫通穴132の内部には移動部
材134が摺動可能に嵌合されている。移動部材134は軸方
向穴136を備え、その後端部にはねじ軸126と螺合された
ナット138が固定されるとともに、前端部においてベア
リング140,142を介してロッド34を回転可能かつ軸方向
に移動不能に支持している。
したがって、第一モータ130によりねじ軸126が回転させ
られれば、ナット138および移動部材134が貫通穴132内
を移動し、それに伴ってロッド34が軸方向に移動させら
れる。ロッド34が前進させられれば係合部44,46の摺動
部材54,56の係合溝64,66に対する係合位置が変化させら
れ、摺動部材54が第1図において上方へ突出する向きに
移動させられる一方、摺動部材56が摺動部材54と同距離
だけ下方へ突出する向きに移動させられる。それに伴っ
て、チップホルダ92,94がそれぞれ主軸10の一直径に平
行な方向において互いに離間する向きに移動させられ、
各チップホルダ92,94に保持されたチップ102,104,106が
ほぼ主軸10の半径方向に移動させられる。逆に、ロッド
34が後退させられれば、チップホルダ92,94が互いに接
近する向きに移動させられる。すなわち、本実施例にお
いては、ねじ軸126,第一モータ130,移動部材134,ナット
138,ロッド34,摺動部材54,56等が半径方向移動装置を構
成しているのである。
第2図において、ハウジング14が載置されたスライド20
は、ガイドレール150上を移動可能とされている。ガイ
ドレール150は、基台152上に設けられた案内台154上に
主軸10の軸線に平行な方向に配設されている。スライド
20の下側に、ブラケット156によって回転不能かつ軸方
向に移動不能に取り付けられたナット158には、第二モ
ータ160によって回転駆動される送りねじ162が螺合され
ており、スライド20が送りねじ162の回転によって案内
台154上を移動させられることにより、ハウジング14が
主軸10の軸方向に送られるようになっている。すなわ
ち、スライド20,ガイドレール150,ナット158,第二モー
タ160,送りねじ162等によって軸方向移動装置が構成さ
れているのであり、ハウジング14と共に主軸10および主
軸に取り付けられたチップ102等が軸方向に移動させら
れる。
第6図に示すように、第一モータ130および第二モータ1
60は数値制御装置170によって制御される。数値制御装
置170は、CPU172,RAM174およびROM176を備えており、エ
ンコーダ178,180,第一モータ130を駆動するための駆動
回路182および第二モータ160を駆動するための駆動回路
184が接続されている。数値制御装置170は、それぞれエ
ンコーダ178,180により検出される第一モータ130,第二
モータ160の回転量が目標回転量と等しくなるように、
駆動回路182,184を介して第一モータ130,第二モータ160
を制御する。しかも、数値制御装置170はこれら第一モ
ータ130と第二モータ160とを同期的に数値制御するた
め、チップ102の切刃が、その切刃と主軸10の軸心とを
含む平面上において、切削すべき被加工物の縦断面形状
に対応する運動軌跡を描くこととなる。
以上のように構成された切削加工装置によって、被加工
物Wの外周面を切削する場合について説明する。被加工
物Wは流体機器であり、被加工部はホース継手部であっ
て、中空円筒状を成し、先端部が大径とされている。そ
こで、数値制御装置170に被加工部の縦断面形状に関す
るデータを入力すれば、第一モータ130および第二モー
タ160が数値制御されて所定の量ずつ回転し、チップ102
が軸方向移動装置およい半径方向移動装置により被加工
部の縦断面形状に対応する運動軌跡を描きながら切削を
行う。すなわち、軸方向移動装置によりチップ102が被
加工部の大径部側から小径部側へ移動させられるのに同
期して半径方向移動装置が作動させられ、チップホルダ
92,94が互いに接近,離間させられて、チップ102が被加
工部の外周面を所定の形状に切削するのである。なお、
チップ102が被加工部の外周面の大部分の切削を行う間
は、他のチップ104,106および108は被加工部から離間し
た位置にあり、チップ102による切削の終了直前に他の
チップ104,106および108が被加工部の端面に接触し、そ
れぞれ内周縁の面取り,端面削りおよび外周縁の面取り
を行う。チップホルダ92,94のチップ104,106,108の取付
位置が予めそのように設定されているのである。
このように、本実施例の切削加工装置によれば、半径方
向移動装置および軸方向移動装置が数値制御装置170に
より数値制御されるため、被加工物の被加工面が複雑な
形状を有する場合にも、被加工物を静止させた状態で良
好に切削を行うことができる。しかも、2個の摺動部材
54,56は常に主軸の軸心に対して対称な関係を保って移
動し、その状態で刃具保持装置48全体の動バランスが良
好となるようにされているため、高速で回転させても振
動が少なくて済み、加工能率を高めつつ加工精度を確保
することが容易である。
以上の説明から明らかなように、本実施例においては、
チップ102が外周切削用刃具、摺動部材54,56が一対の移
動部材としてそれぞれ機能し、平板を一対の移動部材の
一方たる摺動部材54に取り付ける刃具取付装置を構成し
ている。また、移動部材134が、ロッドの後端部に相対
回転可能かつ軸方向に相対移動不能に係合する係合部材
として機能し、この移動部材134がねじ軸126,ナット13
8,ベアリング140,142等と共にに第一運動変換機構を構
成している。さらに、断面形状が矩形の突条である係合
部44,46が係合溝64,66に係合する係合突部として機能
し、これら係合部44,46および係合溝64,66が第二運動変
換機構を構成している。
なお、本実施例においては、摺動部材54,56のそれぞれ
にチップホルダ92,94が設けられ、それぞれにチップが
取り付けられて切削を行うようにされていたが、摺動部
材54,56のどちらか一方にのみ刃具を取り付けて切削を
行うようにすることも可能である。
また、主軸10を回転させるモータ26も数値制御装置170
に接続し、第一モータ130,第二モータ160と同期して数
値制御するようにすれば、横断面形状が円形以外の形状
である被加工物や偏心カム等の切削を行うことができ
る。
その他、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施
した態様で、本考案を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である切削加工装置の主要部
を示す正面断面図であり、第2図は上記装置の全体を示
す正面図(一部断面)である。第3図は上記装置の刃具
保持装置を示す平面図であり、第4図は第3図における
IV-IV断面図である。第5図は上記刃具保持装置の左側
面図であり、第6図は上記切削加工装置の数値制御部の
ブロック図である。 10:主軸、14:ハウジング 18:Vプーリ、20:スライド 26:モータ、28:Vプーリ 30:Vベルト、34:ロッド 44,46:係合部、54,56:摺動部材 92,94:チップホルダ 102,104,106,108:チップ 126:ねじ軸、130:第一モータ 134:移動部材、138:ナット 150:ガイドレール、158:ナット 160:第二モータ、162:送りねじ 170:数値制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 川村 輝夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トトヨタ自 動車株式会社内 (72)考案者 浅井 隆弘 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トトヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−24903(JP,A) 特開 昭61−56804(JP,A) 特公 昭54−19627(JP,B2)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】概して中空円筒状を成す主軸と、 その主軸を軸心まわりに回転可能かつ軸方向に相対移動
    不能に保持する主軸ハウジングと、 前記主軸を回転させる回転駆動装置と、 前記主軸の先端部に取り付けられて主軸と共に回転する
    外周切削用刃具と、 その外周切削用刃具を前記主軸の半径方向に移動させる
    第一モータを含む半径方向移動装置と、 前記主軸ハウジングを前記主軸の軸方向に移動させる第
    二モータを含む軸方向移動装置と、 それら第一モータと第二モータとを同期的に数値制御す
    ることにより、前記主軸の軸心と前記外周切削用刃具の
    切刃とを含む平面上において、切刃に被加工物の縦断面
    形状に対応する運動軌跡を描かせる数値制御装置と を含む切削加工装置において、 前記半径方向移動装置を、 前記主軸の先端部に固定され、主軸の軸心と同心に形成
    された中心穴と、主軸の軸心に直角な先端面に主軸の軸
    心を中心とする一円の互いに平行な一対の弦に沿って形
    成されて前記中心穴と一部において干渉し合う一対の嵌
    合溝とを備えたアダプタと、 それら一対の嵌合溝にそれぞれ嵌合溝の長手方向に移動
    可能かつ長手方向に直角な全方向に移動不能に嵌合され
    た一対の移動部材と、 それら一対の移動部材の少なくとも一方に前記外周切削
    用刃具を取り付ける刃具取付装置と、 前記主軸内に軸方向に移動可能かつ相対回転不能に配設
    されるとともに先端部が前記アダプタの中心穴に挿入さ
    れたロッドと、 そのロッドの前記主軸の後端から突出した後端部に、相
    対回転可能かつ軸方向に相対移動不能に係合する係合部
    材を備え、前記第一モータの回転運動をその係合部材の
    直線運動に変換する第一運動変換機構と、 前記一対の移動部材の前記中心穴を間にして互いに対向
    する部分と、前記ロッドの前記それら対向する部分との
    一方に、前記主軸の軸心の両側において互いに平行に対
    向する二平面のそれぞれに沿ってかつ主軸の軸心に対し
    て互いに対称に傾斜して形成された係合溝と、他方に形
    成されてそれら係合溝にそれら係合溝の長手方向に相対
    移動可能かつ幅方向に相対移動不能に係合する一対の係
    合突部とを備えて、ロッドの軸方向運動を一対の移動部
    材の主軸の軸心に対して対称な直線運動に変換する第二
    運動変換機構と を含む構成としたことを特徴とする切削加工装置。
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