JPH0770242A - 側鎖にアリル基を有するビニル共重合体およびその製造方法 - Google Patents

側鎖にアリル基を有するビニル共重合体およびその製造方法

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JPH0770242A
JPH0770242A JP22090193A JP22090193A JPH0770242A JP H0770242 A JPH0770242 A JP H0770242A JP 22090193 A JP22090193 A JP 22090193A JP 22090193 A JP22090193 A JP 22090193A JP H0770242 A JPH0770242 A JP H0770242A
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acrylate
allyl
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methyl
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JP22090193A
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Koichi Okumura
浩一 奥村
Toshiro Endo
敏郎 遠藤
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 分子内に複数個の反応性二重結合を有するモ
ノマーの共重合体およびゲル化することなく共重合する
方法を開発する。 【構成】 (a)一般式I<R1は水素またはメチル基を
表す>で表される構造を有するアリル(メタ)アクリレ
ート、(b)式II<Phはフェニル基を表す>で表され
る、2,4 −ジフェニル−4 −メチル−1 −ペンテン、
(c)上記a、b以外のビニル化合物、とを共重合して
得られる側鎖にアリル基を有するビニル共重合体および
その製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗料、接着剤等に用いら
れる種々の樹脂の原料として産業上有用な、側鎖に反応
性二重結合としてアリル基を有するビニル共重合体およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子工業の著しい発展に伴い、多種多
様な高分子材料が広範囲にわたって用いられるようにな
ってきている。特に近年、工業製品の高機能化、高性能
化に伴ってより優れた高分子材料の開発が進められてい
る。
【0003】その様な材料の中で分子内に複数個の二重
結合を有する反応性オリゴマーあるいはポリマーは、熱
硬化性、光硬化性樹脂として、またそれ以外の反応性樹
脂として広範囲な工業的用途を有し、様々な分野から検
討、開発が行われてきている。 その中でも側鎖に炭素
−炭素二重結合を有するような硬化性樹脂は、主鎖に炭
素ー炭素二重結合及びエステル結合を有する不飽和ポリ
エステル樹脂のような硬化性樹脂と比べて物性上優れた
性能を有するためその用途が各方面に拡大しつつある。
上記のような側鎖に炭素−炭素二重結合を有するような
樹脂は、側鎖に炭素−炭素二重結合を有していない樹脂
の官能基に二重結合を有する化合物を付加させることに
よって製造されている。例えば、特公平1−15211
2号公報にあるような、α、β−不飽和カルボン酸無水
物−ビニル化合物共重合体を骨格とする樹脂の側鎖の酸
無水物基および/またはカルボキシル基を不飽和アルコ
ールによってエステル化した化合物などがあげられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来の製造法としては、官能基を持つビニル単量体の
重合体または共重合体に、エチレン性二重結合を有する
化合物を付加させるといった、多段階の化学反応が必要
であり、従って製品は必然的に高価なものとなる。その
結果、このような化合物は、限定された用途に一部用い
られているにすぎない。言い換えれば、上記のような多
段の反応を経ずに合成される、側鎖にエチレン性二重結
合を有する樹脂の開発は工業的に非常に重要であり、こ
のような樹脂を市場に提供できれば、広く産業界に計り
知れない利益を及ぼすことになり得る。 そこで本発明
の第一の目的は上記のような煩雑な多段の反応操作を経
ることなく、簡便な反応操作によって合成可能な、側鎖
にエチレン性二重結合としてアリル基を有するビニル共
重合体およびその製造方法を提供することにある。
【0005】本発明は、これまで常識的に考えられてい
た、分子内に複数個の反応性二重結合を有するモノマー
を、またはそれと他の重合性モノマーとをラジカル
(共)重合したときにおこるゲル化を防いだ点にある。
【0006】この様なゲル化を防ぐ合成方法としては、
例えば特開平4−252213のような方法があげられ
る。すなわち、分子内に複数個の(メタ)アクリル基を
有するモノマーを、長鎖の置換基を有するような(メ
タ)アクリレートモノマーと共重合させ、置換基の立体
効果を利用することにより、分子間の架橋反応、すなわ
ちゲル化を防ぐといった方法である。
【0007】ところが、この様な方法では、複数個の2
重結合を有するモノマーと共重合させうるモノマーに、
長鎖置換基を有するモノマーの使用が不可欠であり、そ
のため、重合して得られた樹脂の性能は、おのずと限ら
れたものにならざるを得ない。 そこで、特願平4−3
28212において、分子状酸素存在下でアリル(メ
タ)アクリレートを共重合して得られる樹脂およびその
製造方法を開示した。
【0008】ところが、この様な製造方法においては、
モノマー濃度が高い範囲で重合するとゲル化することが
あるため、高固形分濃度の樹脂溶液を得ようとする際に
は重合後に濃縮・脱溶媒するといった工程が必要であ
り、製造効率が悪かった。
【0009】モノマー濃度が高い範囲で重合する際に、
連鎖移動剤を添加して分子量を制御し、ゲル化を抑制す
る方法は以前から良く知られている方法である。ところ
が、連鎖移動剤として、従来より良く知られているラウ
リルメルカプタン等を使用すると、臭気の問題のため、
得られた樹脂または樹脂溶液の使用上の大きな障害とな
る。
【0010】本発明者はアリル(メタ)アクリレート
と、それ以外のビニル化合物とを2,4−ジフェニル−4
−メチル−1 −ペンテン及び分子状酸素含有ガス存在下
でラジカル共重合することによって、アリル(メタ)ア
クリレートのアリル基を残しながら、アクリル基を優先
的に重合し、その結果側鎖にアリル基を有するビニル重
合体を製造することに成功した。
【0011】さらに、本発明によって、従来合成が困難
であった、モノマー濃度が高い範囲での重合を可能にし
た。
【0012】本発明は、これまで常識であった、分子内
に複数個の反応性二重結合を有するモノマーを共重合し
た場合に起こるゲル化を防いだ点にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
「(a)一般式(I) <R1は水素またはメチル基を表す>で表される構造を
有するアリル(メタ)アクリレート (b)式(II) <Phはフェニル基を表す>で表される、2,4 −ジフェ
ニル−4 −メチル−1 −ペンテン (c)上記(a)(b)以外のビニル化合物とを共重合
して得られる側鎖にアリル基を有するビニル共重合体」
および「2,4−ジフェニル−4 −メチル−1 −ペンテン
との存在下、アリル(メタ)アクリレートと、それ以外
のビニル化合物とを共重合することを特徴とする、側鎖
にアリル基を有するビニル共重合体の製造方法」であ
る。
【0014】以下本発明を詳細に説明する。
【0015】アリル(メタ)アクリレートとラジカル共
重合可能なモノマーとしては、反応性二重結合を有して
おればどのような物でもよく、例えばスチレン、2−メ
チルスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニルなどのビニル単
量体、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル
(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート
などの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、カプロカクトン変性2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレートなどの、水酸基を有する(メ
タ)アクリル酸エステル類、メトキシジエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、イソオクチルオキシジエチ
レングリコール (メタ)アクリレート、フェノキシト
リエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ
トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキ
シポリエチレングリコール#400−(メタ)アクリレ
ートなどの(メタ)アクリレート類、2−トリメチルシ
リロキシエチル(メタ)アクリレートなどの、シランま
たはシリル末端のアクリレート類、グリシジル(メタ)
アクリレート、エポキシシクロヘキサンメタノール(メ
タ)アクリル酸エステルなどの末端にエポキシ基を有す
る(メタ)アクリル酸エステル類、無水マレイン酸やそ
の誘導体などの不飽和ジカルボン酸類などがあげられ
る。
【0016】このようなモノマーは単独で用いても、ま
たは混合して用いても良い。
【0017】このようなモノマーは任意に用いることが
できるため、重合して得られる樹脂に様々な性能を付与
させることができる。例えば、(メタ)アクリル酸をア
リル(メタ)アクリレートと共重合させた樹脂は、側鎖
に二重結合と共にカルボキシル基をも有しているため、
アルカリ水溶液に可溶となり、このような樹脂は例えば
アルカリ現像型のフォトレジスト樹脂等への使用が期待
される。
【0018】アリル(メタ)アクリレートの配合比は、
樹脂側鎖のアリル基が0.5〜7.0 mol/kg 、好まし
くは1.3〜3.4 mol/kg になるように決定する。樹
脂側鎖のアリル基の濃度が7.0 mol/kg 以上だと、重
合中にゲル化が起こりやすくなり、逆に0.5 mol/kg
以下だと、重合は容易であるが、得られた重合体は、例
えば光または熱による架橋を形成するのに必要な量のエ
チレン性二重結合を含まず、従って工業的な価値が大き
く低下することになる。
【0019】ラジカル重合は一般的に用いられている方
法、すなわち、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重
合などのいずれの方法でも構わないが、特に溶液重合が
ゲル化を防ぎ、均一な反応を行いやすいなどの点から好
ましい。
【0020】溶媒量は、系中の総モノマー濃度が5〜9
5重量%、特に20〜70重量%が好ましい。総モノマ
ー濃度が5重量%以下だと反応は行いやすいが、溶媒の
回収、設備規模など生産性の点で不利となる。逆に95
%を越えるとゲル化することがある。
【0021】本発明で使用する 2,4−ジフェニル−4 −
メチル−1 −ペンテンは、系中において、一つには連鎖
移動剤の働きをする、すなわち、ラジカル重合時、ラジ
カル成長末端に付加−開裂することによって分子量を制
御する。この 2,4−ジフェニル−4 −メチル−1 −ペン
テンは、しばしば用いられるメルカプタン系の連鎖移動
剤と異なり、臭気や着色が少なく、このことは、得られ
た樹脂の幅広い用途での使用を可能にする。
【0022】さらに、本発明で使用する 2,4−ジフェニ
ル−4 −メチル−1 −ペンテンはラジカル重合時、ラジ
カル成長末端に付加−開裂し、末端にスチレン型の二重
結合を生じさせることをも知られている。(須山、渡
辺、石垣、高分子学会予稿集42巻No.2,194(19
93))これによって、側鎖のアリル基以外にも硬化等
に関与する反応性二重結合が生まれ、得られたビニル共
重合体に予想されなかった性質をもたらすことになる。
【0023】2,4−ジフェニル−4 −メチル−1 −ペン
テンの使用量は、共重合体を構成する全ビニル化合物に
対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部
である。0.1重量部以下では効果が小さく、30重量
部を越える量を加える必要はない。
【0024】本発明で使用したアリル(メタ)アクリレ
ートは分子内に(メタ)アクリル基とアリル基を同時に
有するモノマーである。
【0025】アリル基は(メタ)アクリル基に比べて重
合性・反応性が低く、しかもその重合は分子状酸素によ
って阻害されることが知られている。そこで本発明で
は、分子状酸素含有ガス存在下でアリル(メタ)アクリ
レートをラジカル共重合することによって、アリル(メ
タ)アクリレートの持つ(メタ)アクリル基を優先的に
反応させることができた。
【0026】本発明において、分子状酸素を含むガスと
しては通常空気が用いられ、反応器内に吹き込まれる。
【0027】吹き込み位置は液中に直接吹き込んでも良
いし、また気相中に吹き込んでも同様の効果が得られる
が、液中に直接吹き込むほうがより好ましい。
【0028】吹き込み量は任意に選べるが、多すぎる
と、溶媒ロスが大きくなるので好ましくない。
【0029】また、酸素濃度は高いほど効果があるが、
爆発混合気体形成を回避するために、爆発下限界酸素濃
度より小さいことが好ましい。
【0030】反応温度は通常のラジカル重合が行える温
度、例えば約30〜120℃であればよいが、50〜1
00℃が好ましい溶媒はモノマーおよびポリマーを溶解
するものであれば特に制限なく、例えば、ベンゼン、ト
ルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メタノー
ル、エタノール、2−プロパノールなどのアルコール
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジブチルエ
ーテル、ジオキサンなどのエーテル類、酢酸エチル、酢
酸イソブチル、エチレングリコールモノアセテート、プ
ロピレングリコールモノアルキルアセテート、ジプロピ
レングリコールモノアルキルアセテートなどのエステル
類、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミドな
どのアミド類、四塩化炭素、クロロホルムなどのハロゲ
ン化炭化水素などが用いられる。これらの溶媒は単独
で、または混合して使用しても良い。
【0031】重合開始剤は通常のラジカル重合開始剤を
用いることができ、たとえば、2,2´−アゾビスイソ
ブチロニトリル、2,2´−アゾビス−(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)などのアゾ系、ラウロイルパーオ
キサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ビス(4−
t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネー
ト、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエー
ト)、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイル
パーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、などの
過酸化物系を単独あるいは混合して使用する。
【0032】これらの中でも、ビス(4−t−ブチルシ
クロヘキシル)パーオキシジカーボネートが特に好まし
い。その理由は、この開始剤は分解温度が低いため反応
温度が低くてもモノマーの重合が可能であるからであ
る。
【0033】本発明のビニル重合体は、アリル(メタ)
アクリレートと、他の反応性二重結合を有するモノマー
とを重合して得られるビニル重合体である。
【0034】本発明のビニル共重合体の製造方法は、2,
4 −ジフェニル−4 −メチル−1 −ペンテンおよび分子
状酸素を含むガスの存在下で、アリル(メタ)アクリレ
ートと、それ以外のビニル化合物とをラジカル共重合さ
せることを特徴とする、側鎖にエチレン性二重結合とし
てアリル基を有するビニル重合体の製造方法である。本
発明のビニル重合体は、例えばメチル(メタ)アクリレ
ートなどの(メタ)アクリル酸エステルを含むビニル重
合体を合成し、そのビニル重合体とアリルアルコールと
のエステル交換反応によっても製造され得るが、このよ
うな反応経路だと、どうしても多段階反応となるうえ、
副生成物の除去など、総合的に考えても、工業的には前
述の製造法が明らかに好ましい。
【0035】以下実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるもの
ではない。
【0036】
【発明の効果】
実施例−1 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び空気導入
管を備えた 500ml セパラブルフラスコに、メチルイソ
ブチルケトン 183.3g 、2,2−アゾビスイソブチロニ
トリル 4.5g を仕込み、80℃に昇温後、メタクリル酸
[三菱レーヨン(株)製MAA]23.00g、アリルメタク
リレート[ダイセル化学(株)製ALMA]29.10g、メ
チルメタクリレート[三菱レーヨン(株)製MMA]8
2.9g 、2,4 −ジフェニル−4 −メチル−1 −ペンテン
[日本油脂(株)製ノフマーMSD]15.0g 、およびビ
ス(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネ
ート[日本油脂(株)製パーロイルTCP] 5.85gを、
空気を吹き込んだメチルイソブチルケトン中に4時間か
けて滴下することによって重合させた。
【0037】80℃で4時間熟成させた後、反応液を冷
却し、大過剰のn−ヘキサン中に落として樹脂を沈殿さ
せた。得られた樹脂をアセトンに溶解後再度n−ヘキサ
ン中に落として純粋な樹脂を得た。得られた樹脂の数平
均分子量は 4.1×103、重量平均分子量は 1.3×104(ス
チレン換算)、酸価は 99.8 KOHmg/g であった。
【0038】第1図に得られた樹脂溶液の、GPCによ
って測定した分子量分布を示す。第2図に得られた樹脂
の1H−NMRチャートを示す。
【0039】<1H−NMRチャート> δ 3.6 ppm MMAのエステル −COO−CH
3 δ 4.5 ppm アリル基のエステル −COO−C
2−CH=CH2 δ 4.8〜5.1 ppm ポリマー末端のスチレン型二重結合 δ 5.2〜5.5 ppm アリル基の二重結合 −CH2−C
H=CH2 δ 5.9〜6.1 ppm アリル基 −CH2−CH=CH2 δ 7.0〜7.5 ppm ベンゼン環 δ 5.6ppm および 6.1ppm 付近の小さなピークはアクリ
ル基由来のものである。上記のアリル基のピークが、残
存するアリルメタクリレート由来のものと考えるには、
これらのアクリル基のピーク面積がアリル基のピーク面
積に比べて小さすぎる。このことは、上記アリル基のピ
ークは、ポリマー側鎖のアリル基由来のものであるとい
う証拠となりうる。
【0040】実施例−2 実施例−1と同様の装置に、ジメチルフォルムアミド 2
33.0g 、2,2−アゾビスイソブチロニトリル 3.0g を
仕込み、80℃に昇温後、メタクリル酸[三菱レーヨン
(株)製MAA]15.33g、アリルメタアクリレート[ダ
イセル化学(株)製ALMA]25.23g、スチレン[住友
化学工業(株)製]49.44g、2,4 −ジフェニル−4 −メ
チル−1 −ペンテン 10.0g、およびビス(4-t-ブチルシ
クロヘキシル)パーオキシジカーボネート[日本油脂
(株)製パーロイルTCP] 3.9gを実施例−1と同様
の方法で重合後同様に精製し、純粋な樹脂を得た。
【0041】樹脂の数平均分子量は 3.9×103、重量平
均分子量は 1.2×104(スチレン換算)、酸価は 97.2 K
OHmg/g であった。
【0042】比較例−1 2,4 −ジフェニル−4 −メチル−1 −ペンテンを使用し
なかった以外は、実施例1と同様の仕込み量、重合方法
で重合させたところ、4時間の熟成後、全体がゼリー状
にゲル化した。
【0043】比較例−2 空気を吹き込まなかったこと以外は実施例1と同様の仕
込み量、重合方法で重合させたところ、4時間の熟成の
後、得られた樹脂溶液は非常に高粘度なものであった。
また、非常に高分子量であったために、GPCによる分
子量の測定も不可能であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で得られた樹脂溶液のGPCに
よって測定した分子量分布のチャ−トである。
【図2】図2は実施例1で得られた樹脂の1H−NMR
チャートである。
【符号の説明】
なし (以下余
白)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)一般式(I) <R1は水素またはメチル基を表す>で表される構造を
    有するアリル(メタ)アクリレート (b)式(II) <Phはフェニル基を表す>で表される、2,4 −ジフェ
    ニル−4 −メチル−1 −ペンテン (c)上記(a)(b)以外のビニル化合物とを共重合
    して得られる側鎖にアリル基を有するビニル共重合体。
  2. 【請求項2】2,4−ジフェニル−4 −メチル−1 −ペン
    テンとの存在下、アリル(メタ)アクリレートと、それ
    以外のビニル化合物とを共重合することを特徴とする、
    側鎖にアリル基を有するビニル共重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】共重合体の側鎖のアリル基の濃度が0.5
    〜7.0 mol/kg であることを特徴とする、請求項1ま
    たは2記載の、側鎖にアリル基を有するビニル共重合体
    およびその製造方法。
  4. 【請求項4】分子状酸素含有ガス存在下でラジカル共重
    合することを特徴とする、請求項2〜4いずれかに記載
    の、側鎖にアリル基を有するビニル共重合体の製造方
    法。
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