JPH0769718A - 感温フェライトの製造方法 - Google Patents

感温フェライトの製造方法

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JPH0769718A
JPH0769718A JP5238766A JP23876693A JPH0769718A JP H0769718 A JPH0769718 A JP H0769718A JP 5238766 A JP5238766 A JP 5238766A JP 23876693 A JP23876693 A JP 23876693A JP H0769718 A JPH0769718 A JP H0769718A
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JP
Japan
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temperature
ferrite
molded body
sensitive
buried
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Pending
Application number
JP5238766A
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English (en)
Inventor
Masao Shigihara
政夫 鴫原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キューリー温度のばらつきが小さく、キュー
リー温度付近での飽和磁束密度の変化量が大きい感温フ
ェライトの製造方法を提供すること。 【構成】 Mn−Zn系感温フェライト成形体を、この
成形体と同一組成の、粒径が50μmから1mmの仮焼
成粉末に、深さを少なくとも10mm以上埋没して焼結
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、温度センサ等に使用さ
れる感温フェライトの製造方法に関し、詳しくは、その
焼結方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感温フェライトは、環状に成形した感温
フェライトとマグネットの中央孔に、リードスイッチを
挿入組み合わせて製作した感温リードスイッチや、環状
に成形した感温フェライトに絶縁銅線を巻回してコイル
を作り、電子回路と組み合わせた温度センサに応用さ
れ、これらのセンサや感温リードスイッチは、主に自動
車部品や家庭用電気製品、産業用電子装置の温度計測、
並びに温度制御用に広く利用されている。この感温フェ
ライトは、感温フェライトを構成している基本の組成比
率を変えることにより、所望する動作温度を決めるキュ
ーリー温度の値を任意に設定できること、温度センサや
温度制御装置における取り扱いが容易で、信頼性が高い
こと、及び安価に量産可能であるという種々の利点を有
している。
【0003】ところで、この感温フェライトは、所定量
の原料物質をボールミル等の混合機で混合、粉砕し、そ
の後、仮焼成を施し、更に微粉砕し、次いでこの微粉砕
した粉末を環状にプレス成形後、このプレス成形体をタ
イル上にて直に焼結することにより製造される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近、感温フ
ェライトの応用技術が高度化し、感温素子としての精度
の向上が要求されている。ところが、これらの要求に対
し従来の製造方法では、キューリー温度のばらつきが大
きく、又キューリー温度付近での飽和磁束密度の変化が
小さいという問題が生じてきた。
【0005】このキューリー温度付近での磁束密度の変
化について、図面を用いて詳しく説明すると、図1に示
すように、環状の感温フェライトに巻線を施し、温度T
0で作動させようとすると、B0の近傍、例えばB1とB2
の範囲でB−T曲線が急峻なほど、即ち△B/△T=
(B1−B2)/(T2−T1)の値が大きいほど、温度セ
ンサとしての動作特性の狭帯域化が可能となる。又、温
度T0の変動が小さいほど、△B/△Tのばらつきも小
さいということになる。
【0006】従って、本発明は、感温素子としての精度
向上を計るため、焼成工程を改善したもので、キューリ
ー温度のばらつきが小さく、かつキューリー温度付近で
の飽和磁束密度の変化が大きい感温フェライトの製造方
法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、Mn−Zn系
感温フェライト成形体を、該成形体と同一組成の、粒径
が50μmないし1mmの仮焼成粉末に、深さを少なく
とも10mm以上埋設して焼結することを特徴とするM
n−Zn系感温フェライトの製造方法である。
【0008】
【作用】本発明による感温フェライトは、フェライト成
形体と同一組成からなる粒径が50μmないし1mmの
仮焼成粉末により、フェライト成形体の上面及び側面
を、深さが少なくとも10mm以上になるよう覆い、焼
結することにより得られる。粒径を50μmないし1m
mとしたのは、50μm以下の粒径の粉末では焼結後の
仮焼成粉末の除去の際、成形体に微粉末が付着してきれ
いに除去することができず、又1mm以上では成形体の
まわりの空隙が大きくなり、仮焼成粉末で成形体を覆う
効果が少なくなるためである。焼結時、仮焼成粉末によ
りフェライト成形体を覆う本発明の手段により、成形体
中の酸化亜鉛の蒸発による焼結体表面と内部の組成ずれ
に起因する組成変動を少なくし、従って、キューリー温
度のばらつきが少なく、かつキューリー温度付近での飽
和磁束密度の変化が大きい感温フェライトが得られる。
【0009】
【実施例1】本発明の実施例について、以下に図及び表
を用いて説明する。酸化鉄(Fe23)50mol%、
酸化マンガン(MnO)25mol%、酸化亜鉛(Zn
O)25mol%の組成となるように秤量した原料を混
合し、仮焼成した後、微粉砕し、更に圧縮成形し、環状
の圧粉成形体を作製した。その後、この成形体を粒径が
50μmないし1mmの埋没用仮焼成粉末で表1に示す
深さに覆い、所定の酸素分圧中で1250℃の温度で3
時間焼成した。なお、焼結工程で使用した埋没用仮焼成
粉末は、成形体と同一工程で作られたもので、前記工程
において、微粉砕後の粉末でバインダーを含まないもの
を用いた。得られた焼結体の評価結果を測定数20とし
た時のキューリー温度付近における温度に対する飽和磁
束密度の変化量、キューリー温度及びキューリー温度の
ばらつき(σ:標準偏差)について表1に示した。併せ
て仮焼成粉末による埋没をしない場合を比較例として示
した。
【0010】
【表1】
【0011】表1に示すように、仮焼成粉末で埋没して
焼成された焼結体は、埋没しない場合よりキューリー温
度付近における温度に対する磁束密度の変化が大きく、
かつキューリー温度のばらつきも小さくなることが確認
された。このことは、10mm以上の厚さの仮焼粉末で
埋没した場合に特に顕著であった。
【0012】ところで、表1の結果のように、仮焼粉で
埋没した時と、しない時の特性差がみられたが、その要
因は酸化亜鉛の蒸発による焼結体表面と内部の組成ずれ
に起因する磁気特性の低下と考えられた。そこで、酸化
亜鉛の蒸発の有無の確認を行った。図2に焼結後の成形
体の表面から内部にわたる酸化亜鉛の変化量を示した。
仮焼成粉末に10mmの厚さで埋没し焼結した場合の試
料3は、成形体表面からの亜鉛量の蒸発が一点鎖線で示
す埋没しない場合の試料5より少ないことがわかる。
【0013】
【実施例2】酸化鉄(Fe23)50mol%、酸化マ
ンガン(MnO)22mol%、酸化亜鉛(ZnO)2
8mol%の組成となるように秤量した原料を、実施例
1と同様な工程で製造し、測定した結果を表2に示す。
実施例1と同様に本発明による改善が明かである。
【0014】
【表2】
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、感
温フェライトの焼成工程において、フェライト成形体と
同一組成の一定範囲の粒径の仮焼成粉末を使用して、感
温フェライト圧粉成形体を一定以上の深さで埋没し、焼
結する製造方法により、キューリー温度のばらつきを小
さくし、かつキューリー温度付近での飽和磁束密度の変
化を大きくすることが可能となり、十分に特性が向上し
た感温フェライトが得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る感温フェライトの温度に
対する磁束密度の変化を示す特性図。
【図2】中心部の酸化亜鉛量を基準に100%として、
表面からの距離に対する酸化亜鉛量の変化の特性図。
【符号の説明】
3 フェライト成形体を仮焼成粉末で10mmの深さ
で埋没した場合の焼結体の分析値 5 フェライト成形体を埋没しない場合の焼結体の分
析値 T0 温度 T1,T2 温度T0付近の任意の温度 B0 温度T0での飽和磁束密度 B1 任意の温度T1での飽和磁束密度 B2 任意の温度T2での飽和磁束密度

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mn−Zn系フェライト成形体を、該成
    形体と同一組成の粒径が50μmないし1mmの仮焼成
    粉末に、深さを少なくとも10mm以上埋設して焼結す
    ることを特徴とするMn−Zn系感温フェライトの製造
    方法。
JP5238766A 1993-08-30 1993-08-30 感温フェライトの製造方法 Pending JPH0769718A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111116188A (zh) * 2019-12-30 2020-05-08 江门安磁电子有限公司 一种锰锌高磁导率高居里温度高频高磁通材料及其制备方法

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