JPH0768496B2 - 粘着テープ基材 - Google Patents
粘着テープ基材Info
- Publication number
- JPH0768496B2 JPH0768496B2 JP25637388A JP25637388A JPH0768496B2 JP H0768496 B2 JPH0768496 B2 JP H0768496B2 JP 25637388 A JP25637388 A JP 25637388A JP 25637388 A JP25637388 A JP 25637388A JP H0768496 B2 JPH0768496 B2 JP H0768496B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- density polyethylene
- ethylene
- adhesive tape
- silicone oil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Adhesive Tapes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、架橋エチレン系樹脂の独立気泡型発泡体から
なる粘着テープ基材に関する。
なる粘着テープ基材に関する。
(従来の技術) 自動車のサイドモール、電気部品等の固定には、柔軟な
発泡体を基材とした粘着テープが使用されている。この
種の粘着テープ基材として、高圧法の低密度ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、密度が0.915〜0.9
40g/cm3の線状低密度ポリエチレンを用いた架橋エチレ
ン系樹脂の独立気泡型発泡体からなる粘着テープ基材が
汎用されている。
発泡体を基材とした粘着テープが使用されている。この
種の粘着テープ基材として、高圧法の低密度ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、密度が0.915〜0.9
40g/cm3の線状低密度ポリエチレンを用いた架橋エチレ
ン系樹脂の独立気泡型発泡体からなる粘着テープ基材が
汎用されている。
ところが、高圧法の低密度ポリエチレンを用いた粘着テ
ープ基材は、特に機械的強度、柔軟性が不充分である。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体を用いた粘着テー
プ基材は、柔軟性は良好であるが、特に機械的強度、耐
熱性が不充分である。
ープ基材は、特に機械的強度、柔軟性が不充分である。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体を用いた粘着テー
プ基材は、柔軟性は良好であるが、特に機械的強度、耐
熱性が不充分である。
また、密度が0.915〜0.940g/cm3の線状低密度ポリエチ
レンを用いた粘着テープ基材は、機械的強度、破断伸
度、耐熱性は良好であるが、特に柔軟性が不充分で、し
かも表面にミカン肌のような細かい凹凸が発生するとい
う問題がある。さらに、上記のような線状低密度ポリエ
チレンは、その特性状、剪断発熱が大きく押出成形時に
発熱し、これに含有されている熱分解型発泡剤が一次分
解を起しやすいという問題がある。
レンを用いた粘着テープ基材は、機械的強度、破断伸
度、耐熱性は良好であるが、特に柔軟性が不充分で、し
かも表面にミカン肌のような細かい凹凸が発生するとい
う問題がある。さらに、上記のような線状低密度ポリエ
チレンは、その特性状、剪断発熱が大きく押出成形時に
発熱し、これに含有されている熱分解型発泡剤が一次分
解を起しやすいという問題がある。
そこで、これらの樹脂をブレンドすることにより、それ
ぞれの樹脂の有する欠点を補うことも行なわれている。
しかし、この種の発泡体からなる粘着テープ基材として
必要な、機械的強度、破断伸度、柔軟性、耐熱性がとも
に優れたものは得られておらず、現状は、やむを得ずい
ずれかの性能が不充分のまま使用されている。したがっ
て、その使用量も伸び悩みの状態にある。
ぞれの樹脂の有する欠点を補うことも行なわれている。
しかし、この種の発泡体からなる粘着テープ基材として
必要な、機械的強度、破断伸度、柔軟性、耐熱性がとも
に優れたものは得られておらず、現状は、やむを得ずい
ずれかの性能が不充分のまま使用されている。したがっ
て、その使用量も伸び悩みの状態にある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、上記の問題を解決するものであり、その目的
とするところは、微細な気泡構造と滑らかな表面を有
し、機械的強度、破断伸度、柔軟性、耐熱性がともに優
れた架橋エチレン系樹脂の独立気泡型発泡体からなる粘
着テープ基材を提供することにある。
とするところは、微細な気泡構造と滑らかな表面を有
し、機械的強度、破断伸度、柔軟性、耐熱性がともに優
れた架橋エチレン系樹脂の独立気泡型発泡体からなる粘
着テープ基材を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の粘着テープ基材は、密度が0.915g/cm3よりも低
い線状超低密度ポリエチレンを10重量%以上含有し、シ
リコーンオイルがグラフト結合された架橋エチレン系樹
脂の独立気泡型発泡体からなり、そのことにより上記の
目的が達成される。
い線状超低密度ポリエチレンを10重量%以上含有し、シ
リコーンオイルがグラフト結合された架橋エチレン系樹
脂の独立気泡型発泡体からなり、そのことにより上記の
目的が達成される。
本発明に用いる線状超低密度ポリエチレンとは、例えば
中低圧下でのチーグラー系触媒を用いた重合反応によ
り、エチレンにブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル
ペンテン−1、オクテン−1等の炭素数4以上のα−オ
レフィンを共重合させることにより、直鎖状の幹ポリマ
ーに適当数の短鎖分岐を導入して結晶化度を調節し、密
度を0.915g/cm3よりも低く設定したポリマーである。
中低圧下でのチーグラー系触媒を用いた重合反応によ
り、エチレンにブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル
ペンテン−1、オクテン−1等の炭素数4以上のα−オ
レフィンを共重合させることにより、直鎖状の幹ポリマ
ーに適当数の短鎖分岐を導入して結晶化度を調節し、密
度を0.915g/cm3よりも低く設定したポリマーである。
かかる線状超低密度ポリエチレンとしては、密度が0.89
0〜0.915g/cm3未満、メルトインデックスが0.5〜30g/10
分のものが好ましく、特に密度0.890〜0.910g/cm3、メ
ルトインデックスが2〜10g/10分のものがさらに好まし
い。また、差動熱量計で測定した融点ピークが80〜120
℃の範囲にあるものが好ましく、特に110〜120℃の範囲
にあるものがさらに好ましい。例えば、三井石油化学工
業(株)より製造販売されているウルトゼックスUZ−15
20L、UZ−1020L、UZ−1030L、住友化学工業(株)より
製造販売されているエクセレンVL−200、VL−700等があ
る。
0〜0.915g/cm3未満、メルトインデックスが0.5〜30g/10
分のものが好ましく、特に密度0.890〜0.910g/cm3、メ
ルトインデックスが2〜10g/10分のものがさらに好まし
い。また、差動熱量計で測定した融点ピークが80〜120
℃の範囲にあるものが好ましく、特に110〜120℃の範囲
にあるものがさらに好ましい。例えば、三井石油化学工
業(株)より製造販売されているウルトゼックスUZ−15
20L、UZ−1020L、UZ−1030L、住友化学工業(株)より
製造販売されているエクセレンVL−200、VL−700等があ
る。
上記の線状超低密度ポリエチレンは、単独か或いはエチ
レン系樹脂と混合して用いられる。いずれにしても、線
状超低密度ポリエチレンを10重量%以上、好ましくは20
〜90重量%、さらに好ましくは30〜80重量%含有させ
る。線状超低密度ポリエチレンの含有量が10重量%を下
まわると、機械的強度、破断伸度、柔軟性、耐熱性がと
もに優れた発泡体を得ることが困難である。
レン系樹脂と混合して用いられる。いずれにしても、線
状超低密度ポリエチレンを10重量%以上、好ましくは20
〜90重量%、さらに好ましくは30〜80重量%含有させ
る。線状超低密度ポリエチレンの含有量が10重量%を下
まわると、機械的強度、破断伸度、柔軟性、耐熱性がと
もに優れた発泡体を得ることが困難である。
上記の線状超低密度ポリエチレンに混合されるエチレン
系樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン等のエチレン単量体の重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、
エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プ
ロピレン共重合体等のエチレン単量体を主体とする共重
合体、塩素化ポリエチレン等の変成ポリエチレン、及び
これらの混合物が用いられる。
系樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン等のエチレン単量体の重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、
エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プ
ロピレン共重合体等のエチレン単量体を主体とする共重
合体、塩素化ポリエチレン等の変成ポリエチレン、及び
これらの混合物が用いられる。
特に、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン
−メタクリル酸メチル共重合体が好ましい。
合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン
−メタクリル酸メチル共重合体が好ましい。
低密度ポリエチレンは、従来より汎用されている通常の
高圧法の低密度ポリエチレンであり、密度が0.910〜0.9
30g/cm3、メルトインデックスが0.5〜30g/10分のものが
好ましく、特に密度が0.918〜0.925g/cm3、メルトイン
デックスが2.0〜10g/10分のものがさらに好ましい。
高圧法の低密度ポリエチレンであり、密度が0.910〜0.9
30g/cm3、メルトインデックスが0.5〜30g/10分のものが
好ましく、特に密度が0.918〜0.925g/cm3、メルトイン
デックスが2.0〜10g/10分のものがさらに好ましい。
中密度及び高密度ポリエチレンは、従来より汎用されて
いる通常の中低圧法の高密度ポリエチレンであり、密度
が0.940〜0.965g/cm3、メルトインデックスが0.5〜30g/
10分のものが好ましく、特に密度が0.945〜0.960g/c
m3、メルトインデックスが2.0〜10g/10分のものがさら
に好ましい。
いる通常の中低圧法の高密度ポリエチレンであり、密度
が0.940〜0.965g/cm3、メルトインデックスが0.5〜30g/
10分のものが好ましく、特に密度が0.945〜0.960g/c
m3、メルトインデックスが2.0〜10g/10分のものがさら
に好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体は、密度が0.925〜0.970
g/cm3、メルトインデックスが0.5〜30g/10分、酢酸ビニ
ル含有量が5〜30重量%のものが発泡体の柔軟性、接着
性等の面から好ましく、特に密度が0.930〜0.950g/c
m3、メルトインデックスが2.0〜20g/10分、酢酸ビニル
含有量が5〜20重量%のものがさらに好ましい。
g/cm3、メルトインデックスが0.5〜30g/10分、酢酸ビニ
ル含有量が5〜30重量%のものが発泡体の柔軟性、接着
性等の面から好ましく、特に密度が0.930〜0.950g/c
m3、メルトインデックスが2.0〜20g/10分、酢酸ビニル
含有量が5〜20重量%のものがさらに好ましい。
エチレン−アクリル酸エチル共重合体は、密度が0.925
〜0.975g/cm3、メルトインデックスが0.5〜30g/10分、
アクリル酸エチルの含有量が7〜25重量%のものが、発
泡体の柔軟性、接着性等の面から好ましく、特に密度が
0.930〜0.950g/cm3、メルトインデックスが2.0〜10g/10
分、アクリル酸エチルの含有量が7〜25重量%のものが
さらに好ましい。
〜0.975g/cm3、メルトインデックスが0.5〜30g/10分、
アクリル酸エチルの含有量が7〜25重量%のものが、発
泡体の柔軟性、接着性等の面から好ましく、特に密度が
0.930〜0.950g/cm3、メルトインデックスが2.0〜10g/10
分、アクリル酸エチルの含有量が7〜25重量%のものが
さらに好ましい。
エチレン−メタクリル酸メチル共重合体は、密度が0.93
0〜0.950g/cm3、メルトインデックスが0.5〜30g/10分、
メタクリル酸メチルの含有量が10〜25重量%のものが発
泡体の柔軟性、接着性等の面から好ましく、特に密度が
0.930〜0.940g/cm3、メルトインデックスが2.0〜10g/10
分、メタクリル酸メチルの含有量が7〜20重量%のもの
がさらに好ましい。
0〜0.950g/cm3、メルトインデックスが0.5〜30g/10分、
メタクリル酸メチルの含有量が10〜25重量%のものが発
泡体の柔軟性、接着性等の面から好ましく、特に密度が
0.930〜0.940g/cm3、メルトインデックスが2.0〜10g/10
分、メタクリル酸メチルの含有量が7〜20重量%のもの
がさらに好ましい。
また、シリコーンオイルとしては、上記の線状超低密度
ポリエチレンやその他のエチレン系樹脂にグラフト可能
なポリシロキサン系オイルが用いられる。このポリシロ
キサン系オイルには、ジメチルポリシロキサンオイル、
メチルフェニルポリシロキサンオイル、α−オレフィン
変成ポリシロキサンオイルなどがある。また、上記のシ
リコーンオイルは、予め前記の線状超低密度ポリエチレ
ンやその他のエチレン系樹脂にグラフト結合させたもの
を用いてもよい。
ポリエチレンやその他のエチレン系樹脂にグラフト可能
なポリシロキサン系オイルが用いられる。このポリシロ
キサン系オイルには、ジメチルポリシロキサンオイル、
メチルフェニルポリシロキサンオイル、α−オレフィン
変成ポリシロキサンオイルなどがある。また、上記のシ
リコーンオイルは、予め前記の線状超低密度ポリエチレ
ンやその他のエチレン系樹脂にグラフト結合させたもの
を用いてもよい。
本発明においては、例えば、上述の密度が0.915g/cm3よ
りも低い線状超低密度ポリエチレンを10重量%以上含有
するエチレン系樹脂とシリコーンオイルと分解型発泡剤
とを配合し、リボンブレンダー等を使用して均一に混合
した混合物を、押出機又はカレンダーロールによって発
泡剤が実質的に分解しない温度、圧力で混練溶融してシ
ート状に成形し、このシート状成形体に電離性放射線を
照射することによって樹脂を架橋させるとともにシリコ
ーンオイルを樹脂にグラフト結合させ、その後発泡剤の
分解温度以上に加熱し発泡させることにより製造するこ
とができる。
りも低い線状超低密度ポリエチレンを10重量%以上含有
するエチレン系樹脂とシリコーンオイルと分解型発泡剤
とを配合し、リボンブレンダー等を使用して均一に混合
した混合物を、押出機又はカレンダーロールによって発
泡剤が実質的に分解しない温度、圧力で混練溶融してシ
ート状に成形し、このシート状成形体に電離性放射線を
照射することによって樹脂を架橋させるとともにシリコ
ーンオイルを樹脂にグラフト結合させ、その後発泡剤の
分解温度以上に加熱し発泡させることにより製造するこ
とができる。
また、前記のエチレン系樹脂とシリコーンオイルと分解
型発泡剤とに架橋剤を配合し、これを均一に混合した混
合物を、押出機又はカレンダーロールによって発泡剤及
び架橋剤が実質的に分解しない温度、圧力で混練溶融し
てシート状に成形し、これを架橋剤が分解する温度に加
熱することによって樹脂を架橋させるとともにシリコー
ンオイルを樹脂にグラフト結合させ、更に発泡剤の分解
温度以上に加熱し発泡させることにより製造することが
できる。
型発泡剤とに架橋剤を配合し、これを均一に混合した混
合物を、押出機又はカレンダーロールによって発泡剤及
び架橋剤が実質的に分解しない温度、圧力で混練溶融し
てシート状に成形し、これを架橋剤が分解する温度に加
熱することによって樹脂を架橋させるとともにシリコー
ンオイルを樹脂にグラフト結合させ、更に発泡剤の分解
温度以上に加熱し発泡させることにより製造することが
できる。
分解型発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、N,N′
−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等が好ましい。
これらの分解型発泡剤は、一般に上記のエチレン系樹脂
100重量部に対し、2〜20重量部の範囲で発泡倍率に応
じて用いられる。
−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等が好ましい。
これらの分解型発泡剤は、一般に上記のエチレン系樹脂
100重量部に対し、2〜20重量部の範囲で発泡倍率に応
じて用いられる。
樹脂を架橋させる手段として電離性放射線を使用する場
合は、β線、γ線、ニュートロン、電子線等が用いら
れ、その照射量としては1〜20Mradの範囲が好ましい。
また、樹脂を架橋させる手段として架橋剤を使用する場
合は、ジクミルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチ
ルパーオキシイソピロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等の有機
過酸化物が用いられる。これらの架橋剤は、一般に上記
のエチレン系樹脂100重量部に対し、0.1〜5重量部の範
囲で用いられる。
合は、β線、γ線、ニュートロン、電子線等が用いら
れ、その照射量としては1〜20Mradの範囲が好ましい。
また、樹脂を架橋させる手段として架橋剤を使用する場
合は、ジクミルパーオキサイド、1,3−ビス(t−ブチ
ルパーオキシイソピロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等の有機
過酸化物が用いられる。これらの架橋剤は、一般に上記
のエチレン系樹脂100重量部に対し、0.1〜5重量部の範
囲で用いられる。
このようにして、密度が0.915g/cm3よりも低い線状超低
密度ポリエチレンを10重量%以上含有し、シリコーンオ
イルがグラフト結合された架橋エチレン系樹脂の独立気
泡型発泡体からなる本発明の粘着テープ基材を得ること
ができる。かかる粘着テープ基材の厚さは0.5〜3mm程
度、発泡倍率は5〜30倍程度、ゲル分率25〜50重量%程
度が好ましい。また、シリコーンオイルのグラフト率
は、架橋エチレン系樹脂の0.01〜1.0重量%の範囲が好
ましい。
密度ポリエチレンを10重量%以上含有し、シリコーンオ
イルがグラフト結合された架橋エチレン系樹脂の独立気
泡型発泡体からなる本発明の粘着テープ基材を得ること
ができる。かかる粘着テープ基材の厚さは0.5〜3mm程
度、発泡倍率は5〜30倍程度、ゲル分率25〜50重量%程
度が好ましい。また、シリコーンオイルのグラフト率
は、架橋エチレン系樹脂の0.01〜1.0重量%の範囲が好
ましい。
シリコーンオイルとして、予めシリコーンオイルをグラ
フト結合させたエチレン系樹脂を用いることなく、シリ
コーンオイル自体を用いる場合は、前述のように発泡体
の製造過程で、電離性放射線又は有機過酸化物により線
状超低密度ポリエチレンやその他のエチレン系樹脂が架
橋する際に、これらの樹脂にシリコーンオイルがグラフ
ト結合する。この場合、有機過酸化物よりも電離性放射
線を使用した方がグラフト結合が容易に行なわれる。予
めシリコーンオイルをグラフト結合させたエチレン系樹
脂を用いる場合は、このような制約はない。
フト結合させたエチレン系樹脂を用いることなく、シリ
コーンオイル自体を用いる場合は、前述のように発泡体
の製造過程で、電離性放射線又は有機過酸化物により線
状超低密度ポリエチレンやその他のエチレン系樹脂が架
橋する際に、これらの樹脂にシリコーンオイルがグラフ
ト結合する。この場合、有機過酸化物よりも電離性放射
線を使用した方がグラフト結合が容易に行なわれる。予
めシリコーンオイルをグラフト結合させたエチレン系樹
脂を用いる場合は、このような制約はない。
なお、上記のようなエチレン系樹脂の配合物には、ジビ
ニルベンゼン、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト等の多官能性モノマーからなる架橋促進剤、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の発泡助剤、タル
ク、酸化亜鉛、酸化チタン、カーボンブラック等の気泡
調節のための核形成剤、着色剤等各種の添加剤を配合し
てもよい。
ニルベンゼン、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト等の多官能性モノマーからなる架橋促進剤、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の発泡助剤、タル
ク、酸化亜鉛、酸化チタン、カーボンブラック等の気泡
調節のための核形成剤、着色剤等各種の添加剤を配合し
てもよい。
(作用) 本発明の架橋エチレン系樹脂の独立気泡型発泡体からな
る粘着テープ基材は、密度が0.915g/cm3よりも低い線状
超低密度ポリエチレンを10重量%以上含有しており、こ
の線状超低密度ポリエチレンにより、発泡体の表面が平
滑で、しかも発泡体に優れた機械的強度、破断伸度、柔
軟性、耐熱性が賦与される。
る粘着テープ基材は、密度が0.915g/cm3よりも低い線状
超低密度ポリエチレンを10重量%以上含有しており、こ
の線状超低密度ポリエチレンにより、発泡体の表面が平
滑で、しかも発泡体に優れた機械的強度、破断伸度、柔
軟性、耐熱性が賦与される。
一方、上記のような密度が0.915g/cm3よりも低い線状超
低密度ポリエチレンを用いると、この線状超低密度ポリ
エチレンは、その特性上、低分子量物を比較的多く含む
ため、この線状超低密度ポリエチレンを多量に含有する
と、発泡体の自着性が強くなり、ロール状の巻物からの
展開巻戻しに支障をきたす場合がある。
低密度ポリエチレンを用いると、この線状超低密度ポリ
エチレンは、その特性上、低分子量物を比較的多く含む
ため、この線状超低密度ポリエチレンを多量に含有する
と、発泡体の自着性が強くなり、ロール状の巻物からの
展開巻戻しに支障をきたす場合がある。
しかし、本発明においては、発泡体を構成する架橋エチ
レン系樹脂に、シリコーンオイルがグラフト結合してお
り、このようなシリコーンオイルのグラフトにより、シ
リコーンオイルが樹脂中に固定され、発泡体表面にブリ
ードアウトしたり、粘着剤に対する接着性を損なうこと
なしに、発泡体の自着性を防止することができる。ま
た、シリコーンオイルが押出成形時の滑剤となり、樹脂
の押出負荷も軽減され、金型口金への付着物も減少す
る。
レン系樹脂に、シリコーンオイルがグラフト結合してお
り、このようなシリコーンオイルのグラフトにより、シ
リコーンオイルが樹脂中に固定され、発泡体表面にブリ
ードアウトしたり、粘着剤に対する接着性を損なうこと
なしに、発泡体の自着性を防止することができる。ま
た、シリコーンオイルが押出成形時の滑剤となり、樹脂
の押出負荷も軽減され、金型口金への付着物も減少す
る。
(実施例) 以下、本発明の実施例及び比較例を示す。
実施例1 密度0.905g/cm3、メルトインデックス10.0g/10分の線状
超低密度ポリエチレン100重量部と、発泡剤(アゾジカ
ルボンアミド)6重量部と、酸化チタン1.0重量部と、
酸化亜鉛1.0重量部と、α−オレフィン変成シリコーン
オイル(KF−413、信越化学製)0.1重量部とを混合し、
この混合物を押出機で発泡剤の分解しない温度の135℃
で厚味0.5mmのシート状に成形した。得られたシートは
表面がなめらかで気泡もなく良好なものであった。
超低密度ポリエチレン100重量部と、発泡剤(アゾジカ
ルボンアミド)6重量部と、酸化チタン1.0重量部と、
酸化亜鉛1.0重量部と、α−オレフィン変成シリコーン
オイル(KF−413、信越化学製)0.1重量部とを混合し、
この混合物を押出機で発泡剤の分解しない温度の135℃
で厚味0.5mmのシート状に成形した。得られたシートは
表面がなめらかで気泡もなく良好なものであった。
次に、このシートに電子線照射機にて両面より4.0Mrad
の電子線を照射して架橋させ、その後250℃の加熱炉を
連続的に通過させて発泡させ、厚味約1.0mmの架橋発泡
シートを得た。得られた架橋発泡シートは純白に近く表
面が平滑であり、均一な独立気泡を有していた。
の電子線を照射して架橋させ、その後250℃の加熱炉を
連続的に通過させて発泡させ、厚味約1.0mmの架橋発泡
シートを得た。得られた架橋発泡シートは純白に近く表
面が平滑であり、均一な独立気泡を有していた。
実施例2 密度0.905g/cm3、メルトインデックス10.0g/10分の線状
超低密度ポリエチレン70重量部と、密度0.930g/cm3、メ
ルトインデックス3.5g/10分、酢酸ビニル含有量14重量
%のエチレン−酢酸ビニル共重合体30重量部と、メルト
インデックス5.0g/10分、シリコーンオイル40重量%を
グラフト結合した低密度ポリエチレン(ST−300、住友
化学製)2.0重量部と、発泡剤(アゾジカルボンアミ
ド)6重量部と、カーボンブラック1.0重量部と、酸化
亜鉛1.0重量部とを混合し、この混合物を押出機で発泡
剤の分解しない温度の135℃で厚味0.5mmのシート状に成
形した。得られたシートは表面がなめらかで気泡もなく
良好なものであった。
超低密度ポリエチレン70重量部と、密度0.930g/cm3、メ
ルトインデックス3.5g/10分、酢酸ビニル含有量14重量
%のエチレン−酢酸ビニル共重合体30重量部と、メルト
インデックス5.0g/10分、シリコーンオイル40重量%を
グラフト結合した低密度ポリエチレン(ST−300、住友
化学製)2.0重量部と、発泡剤(アゾジカルボンアミ
ド)6重量部と、カーボンブラック1.0重量部と、酸化
亜鉛1.0重量部とを混合し、この混合物を押出機で発泡
剤の分解しない温度の135℃で厚味0.5mmのシート状に成
形した。得られたシートは表面がなめらかで気泡もなく
良好なものであった。
次に、このシートに電子線照射機にて両面より4.0Mrad
の電子線を照射して架橋させ、その後250℃の加熱炉を
連続的に通過させて発泡させ、厚味約1.0mmの架橋発泡
シートを得た。得られた架橋発泡シートは表面が平滑で
あり、均一な独立気泡を有していた。
の電子線を照射して架橋させ、その後250℃の加熱炉を
連続的に通過させて発泡させ、厚味約1.0mmの架橋発泡
シートを得た。得られた架橋発泡シートは表面が平滑で
あり、均一な独立気泡を有していた。
比較例1 実施例1において、線状超低密度ポリエチレン100重量
部を、密度0.921g/cm3、メルトインデックス4.0g/10分
の低密度ポリエチレン100重量部に代えること、及びα
−オレフィン変成シリコーンオイル(KF−413)を全く
配合しないこと、及び電子線を2.5Mrad照射すること以
外は、実施例1と同様に行なった。
部を、密度0.921g/cm3、メルトインデックス4.0g/10分
の低密度ポリエチレン100重量部に代えること、及びα
−オレフィン変成シリコーンオイル(KF−413)を全く
配合しないこと、及び電子線を2.5Mrad照射すること以
外は、実施例1と同様に行なった。
比較例2 実施例2において、線状超低密度ポリエチレン70重量部
を、密度0.921g/cm3、メルトインデックス4.0g/10分の
低密度ポリエチレン70重量部に代えること、及びシリコ
ーンオイルをグラフト結合した低密度ポリエチレン(ST
−300)を全く配合しないこと、及び電子線を2.5Mrad照
射すること以外は、実施例2と同様に行なった。
を、密度0.921g/cm3、メルトインデックス4.0g/10分の
低密度ポリエチレン70重量部に代えること、及びシリコ
ーンオイルをグラフト結合した低密度ポリエチレン(ST
−300)を全く配合しないこと、及び電子線を2.5Mrad照
射すること以外は、実施例2と同様に行なった。
比較例3 密度0.920g/cm3、メルトインデックス8.0g/10分の線状
低密度ポリエチレン30重量部と、密度0.94g/cm3、メル
トインデックス10.0g/10分、酢酸ビニル含有量15重量%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体70重量部と、発泡剤
(アゾジカルボンアミド)6重量部と酸化亜鉛1重量部
と、カーボンブラック1重量部とを混合し、この混合物
を押出機で厚味0.5mmのシート状に成形した。得られた
シートは表面が滑らかであった。
低密度ポリエチレン30重量部と、密度0.94g/cm3、メル
トインデックス10.0g/10分、酢酸ビニル含有量15重量%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体70重量部と、発泡剤
(アゾジカルボンアミド)6重量部と酸化亜鉛1重量部
と、カーボンブラック1重量部とを混合し、この混合物
を押出機で厚味0.5mmのシート状に成形した。得られた
シートは表面が滑らかであった。
次にこのシートに電子線照射機で両面より2.5Mradの電
子線を照射して架橋させ、その後250℃の熱風炉を連続
的に通過させて発泡させ、厚味1.0mmの架橋発泡シート
を得た。得られたシートの表面は一見滑らかであるが、
全面にわたってミカン肌の様な細かな凹凸が認められ
た。気泡は微細な独立気泡を有していた。
子線を照射して架橋させ、その後250℃の熱風炉を連続
的に通過させて発泡させ、厚味1.0mmの架橋発泡シート
を得た。得られたシートの表面は一見滑らかであるが、
全面にわたってミカン肌の様な細かな凹凸が認められ
た。気泡は微細な独立気泡を有していた。
比較例4 実施例1において、線状超低密度ポリエチレン100重量
部の代りに、密度0.920g/cm3、メルトインデックス80g/
10分の線状低密度ポリエチレン100重量部を用いること
以外は、実施例1と同じ配合の混合物で押出を試みた
が、押出スクリューヘッド部での樹脂温度が高くなっ
て、発泡剤の一次分解が起り、発泡体が得られる様な押
出シートは得られなかった。
部の代りに、密度0.920g/cm3、メルトインデックス80g/
10分の線状低密度ポリエチレン100重量部を用いること
以外は、実施例1と同じ配合の混合物で押出を試みた
が、押出スクリューヘッド部での樹脂温度が高くなっ
て、発泡剤の一次分解が起り、発泡体が得られる様な押
出シートは得られなかった。
上記の実施例1〜2及び比較例1〜3で得られた架橋発
泡シートについて、表面状態及び自着性を判定し、ま
た、JIS K 6767に準じた方法で、破断強度(機械的強度
を示す)、破断伸度、曲げ強度(柔軟性を示す)、加熱
収縮率(耐熱性を示す)を測定した。その結果をまとめ
て第1表に示す。
泡シートについて、表面状態及び自着性を判定し、ま
た、JIS K 6767に準じた方法で、破断強度(機械的強度
を示す)、破断伸度、曲げ強度(柔軟性を示す)、加熱
収縮率(耐熱性を示す)を測定した。その結果をまとめ
て第1表に示す。
(発明の効果) 上述の通り、本発明の粘着テープ基材は、微細な独立気
泡の架橋構造を有し、表面が平滑で、しかも機械的強
度、破断伸度、柔軟性、耐熱性ともに優れた性能を併わ
せもっている。また、発泡体表面の自着性も防止され
る。したがって、自動車のサイドモール、電気部品の固
定用の粘着テープ基材として好適に用いられるほか、広
い用途に使用し得る。
泡の架橋構造を有し、表面が平滑で、しかも機械的強
度、破断伸度、柔軟性、耐熱性ともに優れた性能を併わ
せもっている。また、発泡体表面の自着性も防止され
る。したがって、自動車のサイドモール、電気部品の固
定用の粘着テープ基材として好適に用いられるほか、広
い用途に使用し得る。
Claims (1)
- 【請求項1】密度が0.915g/cm3よりも低い線状超低密度
ポリエチレンを10重量%以上含有し、シリコーンオイル
がグラフト結合された架橋エチレン系樹脂の独立気泡型
発泡体からなる粘着テープ基材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25637388A JPH0768496B2 (ja) | 1988-10-11 | 1988-10-11 | 粘着テープ基材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25637388A JPH0768496B2 (ja) | 1988-10-11 | 1988-10-11 | 粘着テープ基材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02102283A JPH02102283A (ja) | 1990-04-13 |
JPH0768496B2 true JPH0768496B2 (ja) | 1995-07-26 |
Family
ID=17291788
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25637388A Expired - Fee Related JPH0768496B2 (ja) | 1988-10-11 | 1988-10-11 | 粘着テープ基材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0768496B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5476901A (en) * | 1993-06-24 | 1995-12-19 | The Procter & Gamble Company | Siloxane modified polyolefin copolymers |
CN106575545B (zh) | 2014-08-15 | 2022-01-25 | 陶氏环球技术有限责任公司 | 聚二甲基硅氧烷接枝的聚乙烯泡沫 |
-
1988
- 1988-10-11 JP JP25637388A patent/JPH0768496B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02102283A (ja) | 1990-04-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4510031A (en) | Heat-foamable olefinic resin composition and process for production of olefinic resin foam from said composition | |
AU682712B2 (en) | Plastic foam material composed of a polyolefin based resin composition and method for making same | |
KR100620862B1 (ko) | 고주파 용접 가능하고 저온에서 가요성인 중합체 혼합물및 그 이용 | |
JPH0768496B2 (ja) | 粘着テープ基材 | |
JPH07258445A (ja) | 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法 | |
JP3382499B2 (ja) | 架橋ポリエチレン系樹脂発泡体及びその製造方法 | |
JPH089708B2 (ja) | 粘着テープ基材 | |
JP3398451B2 (ja) | 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体 | |
JPS5853929A (ja) | 架橋ポリエチレン系樹脂発泡体 | |
JP3012277B2 (ja) | 部分架橋熱可塑性エラストマー発泡体およびその製造方法 | |
JPH032198B2 (ja) | ||
JPS63265935A (ja) | 合成樹脂架橋発泡体 | |
JP3325493B2 (ja) | ポリエチレン系樹脂発泡体 | |
JPH0381345A (ja) | 浮力材 | |
JP3963455B2 (ja) | 架橋ポリエチレン系樹脂発泡体及びその製造方法 | |
JPS5962643A (ja) | 合成樹脂架橋発泡体 | |
JP2853955B2 (ja) | オレフィン系樹脂組成物 | |
JP2548281B2 (ja) | 耐熱性ポリマー成形体の製造方法 | |
JP3186801B2 (ja) | 架橋ポリオレフィン系発泡樹脂組成物 | |
JP3186800B2 (ja) | 発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物 | |
KR880001637B1 (ko) | 가교 폴리올레핀 발포체용 조성물 | |
JP3272021B2 (ja) | ポリプロピレン系架橋発泡体の製造方法 | |
JP2851507B2 (ja) | 発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物 | |
JPH05247247A (ja) | ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体 | |
JP2851509B2 (ja) | 発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |