JPH0768351B2 - 新規な含硫黄ポリマ−およびその製造方法 - Google Patents
新規な含硫黄ポリマ−およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH0768351B2 JPH0768351B2 JP61113172A JP11317286A JPH0768351B2 JP H0768351 B2 JPH0768351 B2 JP H0768351B2 JP 61113172 A JP61113172 A JP 61113172A JP 11317286 A JP11317286 A JP 11317286A JP H0768351 B2 JPH0768351 B2 JP H0768351B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- containing polymer
- sulfur
- divinylbenzene
- producing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、下記の繰り返し単位を有する新規なポリマー
およびその製造法を提供することを目的とする。
およびその製造法を提供することを目的とする。
本発明の化合物である(1)の繰り返し単位を有するポ
リマーは、耐熱性、難燃性に優れており、又高い屈折率
を有する含硫黄ポリマーであり、高屈折率有機ガラスと
しての利用が期待されるが、従来公知の文献には記載の
無い新規な化合物である。
リマーは、耐熱性、難燃性に優れており、又高い屈折率
を有する含硫黄ポリマーであり、高屈折率有機ガラスと
しての利用が期待されるが、従来公知の文献には記載の
無い新規な化合物である。
(問題を解決するための手段) 芳香族系含硫黄ポリマーは、耐熱性や耐薬品性に優れ、
高機能性エンジニアリングプラスチックとして有用であ
る。又硫黄のもつ大きな原子屈折より含硫黄ポリマーは
高い屈折率をもつことが予想され、高屈折率有機ガラス
用材料としても有用である。
高機能性エンジニアリングプラスチックとして有用であ
る。又硫黄のもつ大きな原子屈折より含硫黄ポリマーは
高い屈折率をもつことが予想され、高屈折率有機ガラス
用材料としても有用である。
本発明者らは、硫黄を含むポリマーの開発に鋭意研究の
結果、ジビニルベンゼンとP−ベンゼンジチオールを反
応させることにより(1)の繰り返し単位を有する新規
なポリマーが得られることを見出し、本発明に至った。
結果、ジビニルベンゼンとP−ベンゼンジチオールを反
応させることにより(1)の繰り返し単位を有する新規
なポリマーが得られることを見出し、本発明に至った。
本発明の要旨は、式(1)で表される繰り返し単位を有
するポリマー 及びその2つの製造方法である。
するポリマー 及びその2つの製造方法である。
第1の製法は、ジビニルベンゼンとP−ベンゼンジチオ
ールを含む溶液を紫外線照射下に反応させる方法であ
り、溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等芳
香族炭化水素溶媒が用いられる。ジビニルベンゼンとP
−ベンゼンジチオールはいずれも精製後、使用するのが
望ましく、それらのモル比は等モル程度が好ましく、こ
れ以外のモル比では低分子量のものしか得られず収率も
低い。
ールを含む溶液を紫外線照射下に反応させる方法であ
り、溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等芳
香族炭化水素溶媒が用いられる。ジビニルベンゼンとP
−ベンゼンジチオールはいずれも精製後、使用するのが
望ましく、それらのモル比は等モル程度が好ましく、こ
れ以外のモル比では低分子量のものしか得られず収率も
低い。
第2の製法は、ラジカル重合開始剤の存在下、溶媒中で
ジビニルベンゼンとP−ベンゼンジチオールを反応させ
ることにより重合物を得る方法である。
ジビニルベンゼンとP−ベンゼンジチオールを反応させ
ることにより重合物を得る方法である。
第2の製法で使用する溶媒は、第1の方法における溶媒
と同じ芳香族炭化水素系溶媒であり、ラジカル重合開始
剤とは、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ−tertブチル等の
過酸化物又は、2、2′−アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビスシクロヘキサンカルボニル等のアゾ化合物
が用いられる。その使用量は、原料であるジビニルベン
ゼンに対し、0.1〜10モル%好ましくは、0.5〜5.0モル
%である。第2の方法においても第1の方法の場合と同
様ジビニルベンゼンとP−ベンゼンジチオールのモル比
は等モル程度が好ましく、これ以外のモル比では低分子
量の重合物しか得られず、収率も低い。原料のジビニル
ベンゼンとしては、P−ジブニルベンゼン、m−ジビニ
ルベンゼン、O−ジビニルベンゼンの単独あるいはそれ
らの混合物を用いてもよい。ただ得られた重合体の物性
から判断するとP−ジビニルベンゼンを用いた場合、好
ましくは結果が得られることが多い。
と同じ芳香族炭化水素系溶媒であり、ラジカル重合開始
剤とは、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ−tertブチル等の
過酸化物又は、2、2′−アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビスシクロヘキサンカルボニル等のアゾ化合物
が用いられる。その使用量は、原料であるジビニルベン
ゼンに対し、0.1〜10モル%好ましくは、0.5〜5.0モル
%である。第2の方法においても第1の方法の場合と同
様ジビニルベンゼンとP−ベンゼンジチオールのモル比
は等モル程度が好ましく、これ以外のモル比では低分子
量の重合物しか得られず、収率も低い。原料のジビニル
ベンゼンとしては、P−ジブニルベンゼン、m−ジビニ
ルベンゼン、O−ジビニルベンゼンの単独あるいはそれ
らの混合物を用いてもよい。ただ得られた重合体の物性
から判断するとP−ジビニルベンゼンを用いた場合、好
ましくは結果が得られることが多い。
(実施例) 以下実施例を挙げて本発明の製造法とその方法により得
られた含硫黄ポリマーの物性について述べる。
られた含硫黄ポリマーの物性について述べる。
実施例1〜7 減圧蒸留(42.5℃/0.9mmHg)により新しく精製したP−
ジビニルベンゼン0.65gと減圧下(70℃/0.5mmHg)で昇
華させることにより精製したP−ベンゼンジチオール0.
71gを重合管内に仕込んだ。管内を3回窒素置換した
後、トルエン10mlを加え凍結脱気した。反応混合液は75
℃に加熱し紫外線(英光社製、300W高圧水銀灯)を所定
の時間照射した。N−フェニル−β−ナフチルアミンを
含むメタノールを添加し、重合を停止した。
ジビニルベンゼン0.65gと減圧下(70℃/0.5mmHg)で昇
華させることにより精製したP−ベンゼンジチオール0.
71gを重合管内に仕込んだ。管内を3回窒素置換した
後、トルエン10mlを加え凍結脱気した。反応混合液は75
℃に加熱し紫外線(英光社製、300W高圧水銀灯)を所定
の時間照射した。N−フェニル−β−ナフチルアミンを
含むメタノールを添加し、重合を停止した。
重合物は、遠心分離により溶媒より分離し、乾燥する。
紫外線照射時間と重合物と収率は、以下の表−1のとお
りであった。
りであった。
を繰り返し単位とすると計算値:23.5% 表−1、No.6の条件で得られた重合物の核磁気共鳴吸収
スペクトル及び赤外線吸収スペクトルを以下に示す。
スペクトル及び赤外線吸収スペクトルを以下に示す。
核磁気共鳴吸収スペクトル(CDCl3内部標準TMS) − PPm δ 2.5−3.3(8H,m) δ 6.8(4H,S) δ 7.0(4H,S) 赤外線吸収スペクトル(KBr法) cm-1 2900、1900、1580、1510、1480、1440、1420、 1390、1100、1000、800、540、500 表−1.No6の条件にて得られた重合物を170℃、35kg/cm2
に1分間加熱、加圧してフィルムとなし、18℃における
屈折率を測定した。その結果を下の表−2に示した。
に1分間加熱、加圧してフィルムとなし、18℃における
屈折率を測定した。その結果を下の表−2に示した。
実施例8〜12 実施例1と同様の原料を用い、下の表−3の仕込みにて
紫外線照射の代わりにラジカル重合開始剤として2,2′
−アゾビスイソブチロニトリルを用い、75℃に保持し、
5時間重合を行なった。その結果を表−3に示した。
紫外線照射の代わりにラジカル重合開始剤として2,2′
−アゾビスイソブチロニトリルを用い、75℃に保持し、
5時間重合を行なった。その結果を表−3に示した。
No.10の条件で得られた重合物の赤外吸収スペクトル
は、実施例1No.6の条件で得た重合物のものと一致し
た。
は、実施例1No.6の条件で得た重合物のものと一致し
た。
(発明の効果) 本発明により の繰り返し単位を有する新規な含硫黄ポリマーを高収率
で取得することができる。このポリマーは高い屈折率を
もち、耐熱性、難燃性などの優れた物性を備えているの
で、有機ガラス材料としての広い用途が期待できる。
で取得することができる。このポリマーは高い屈折率を
もち、耐熱性、難燃性などの優れた物性を備えているの
で、有機ガラス材料としての広い用途が期待できる。
Claims (3)
- 【請求項1】 の繰り返し単位を有する新規な含硫黄ポリマー。
- 【請求項2】紫外線照射下、又はラジカル重合開始剤の
存在下で、ジビニルベンゼンとP−ベンゼンジチオール
を反応させることを特徴とする の繰り返し単位を有する新規な含硫黄ポリマーの製造
法。 - 【請求項3】ラジカル重合開始剤が2、2′−アゾビス
イソブチロニトリルである特許請求の範囲(2)記載の
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61113172A JPH0768351B2 (ja) | 1986-05-16 | 1986-05-16 | 新規な含硫黄ポリマ−およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61113172A JPH0768351B2 (ja) | 1986-05-16 | 1986-05-16 | 新規な含硫黄ポリマ−およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62270627A JPS62270627A (ja) | 1987-11-25 |
JPH0768351B2 true JPH0768351B2 (ja) | 1995-07-26 |
Family
ID=14605378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61113172A Expired - Lifetime JPH0768351B2 (ja) | 1986-05-16 | 1986-05-16 | 新規な含硫黄ポリマ−およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0768351B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63277244A (ja) * | 1987-05-08 | 1988-11-15 | Seitetsu Kagaku Co Ltd | 新規な含硫黄ポリマ−およびその製造方法 |
JP2503087B2 (ja) * | 1989-01-20 | 1996-06-05 | 東レ株式会社 | 光学用樹脂の製造方法 |
AUPO510297A0 (en) * | 1997-02-14 | 1997-03-06 | Sola International Holdings Ltd | Cross-linkable polymeric composition |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61159476A (ja) * | 1984-12-29 | 1986-07-19 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 耐熱性フイルムと金属箔の接着用組成物 |
-
1986
- 1986-05-16 JP JP61113172A patent/JPH0768351B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62270627A (ja) | 1987-11-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Behl et al. | Tailored semiconducting polymers: living radical polymerization and NLO‐functionalization of triphenylamines | |
Wooley et al. | Fullerene-bound dendrimers: soluble, isolated carbon clusters | |
Inoue et al. | Preparation and characterization of head-to-head polymers. 5. Head-to-head polystyrene | |
JPH023417B2 (ja) | ||
CN105198892B (zh) | 一种异山梨醇丙烯酸酯的合成方法及其提高聚合物热性能的应用 | |
Ueda et al. | Synthesis and homopolymerization kinetics of α-methylene-δ-valerolactone, an exo-methylene cyclic monomer with a nonplanar ring system spanning the radical center | |
US2469154A (en) | Preparation of organo-silicon compositions containing rapidly polymerizable olefinicdouble bonds | |
US3179640A (en) | Hydroxyfluoroalkyl-substituted styrenes, their polymers and their preparation | |
JPH0768351B2 (ja) | 新規な含硫黄ポリマ−およびその製造方法 | |
US3058953A (en) | Vinylbenzylhalophenylether and polymers and method of making the same | |
CA1222090A (en) | Process for the elimination of carbonate groups from polymere backbone | |
CN112538004A (zh) | 一种八氟环戊烯基苯并环丁烯官能化单体及其制备与应用 | |
JPS63150324A (ja) | 新規な含硫黄ポリマ−およびその製法 | |
Wenzel et al. | First steps towards alternating copolymers from a functionalized [1.1. 1] propellane and dendronized acrylates | |
JPS63185989A (ja) | 有機けい素化合物 | |
JPS63150323A (ja) | 新規な含硫黄ポリマ−およびその製造法 | |
Nagasaki et al. | Reactivities of 4‐trimethylsilylmethylstyrene and 4‐bis (trimethylsilyl) methylstyrene | |
Yoshida et al. | Polymerization and polymer properties of (p‐tert‐butyl‐o, o‐dimethylphenyl) acetylene | |
JPS62215608A (ja) | アルケニルシリル基含有高分子化合物の製法 | |
JP4332611B2 (ja) | 液晶性高分子化合物 | |
US3010998A (en) | Phosphorus aromatic compounds | |
Qin et al. | Radical polymerization of styrene initiate with a new multifunctional iniferter | |
EP0264240A2 (en) | Piezoelectric or pyroelectric vinylidene cynamide copolymer material | |
JP3593169B2 (ja) | ケイ素含有スチルベン誘導体 | |
Wan | Synthesis and polymerization of silylethylene containing a stereogenic silicon center |