JPH0768174A - 窒素酸化物接触還元用触媒 - Google Patents

窒素酸化物接触還元用触媒

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JPH0768174A
JPH0768174A JP5217527A JP21752793A JPH0768174A JP H0768174 A JPH0768174 A JP H0768174A JP 5217527 A JP5217527 A JP 5217527A JP 21752793 A JP21752793 A JP 21752793A JP H0768174 A JPH0768174 A JP H0768174A
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JP
Japan
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weight
catalyst
alumina
ion
gold
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Application number
JP5217527A
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English (en)
Inventor
Tadao Nakatsuji
忠夫 仲辻
Hiromasu Shimizu
宏益 清水
Ritsu Yasukawa
律 安川
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Cosmo Oil Co Ltd
Sakai Chemical Industry Co Ltd
Japan Petroleum Energy Center JPEC
Original Assignee
Cosmo Oil Co Ltd
Petroleum Energy Center PEC
Sakai Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】炭化水素を還元剤として用いる場合に、酸素の
共存下においても、そして、特に、酸素、イオウ酸化物
及び水分の共存下においても、窒素酸化物が炭化水素と
選択的に反応するため、多量の還元剤を用いることな
く、工場、自動車等から排出される排ガス中の窒素酸化
物を効率よく窒素に還元することができ、しかも、水分
の存在下においても、耐久性にすぐれる窒素酸化物接触
還元用触媒を提供するにある。 【構成】本発明による窒素酸化物接触還元用触媒は、
(a) 金100重量部に対して、(b) 白金、イリジウム、
ロジウム及びルテニウムよりなる群から選ばれる少なく
とも1種の白金族元素が1重量部以上であつて、100
0重量部未満からなる活性成分が固体酸担体に担持され
てなることを特徴とする。ここに、上記固体酸担体は、
周期律表Ib、IIb、IIIa、IIIb、IVa、
IVb、Vb、VIIa又はVIII族の元素のイオン
によつて置換されているか、又は上記元素の酸化物を担
持していることが好ましい。活性成分の担持率は、0.0
01〜10重量%の範囲である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化水素を還元剤とし
て使用する窒素酸化物接触還元用触媒に関し、詳しく
は、工場、自動車等から排出される排ガスの中に含まれ
る有害な窒素酸化物を還元除去するのに好適である窒素
酸化物接触還元用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、排ガス中に含まれる窒素酸化物
は、窒素酸化物を酸化した後、アルカリに吸収させる方
法や、アンモニア、水素、一酸化炭素、炭化水素等の還
元剤を用いて、窒素に変換する方法等によつて除去され
ている。しかしながら、前者の方法によれば、生成する
アルカリ廃液を処理して、公害の発生を防止する方策が
必要である。他方、後者の方法によれば、還元剤として
アンモニアを用いるときは、これが排ガス中のイオウ酸
化物と反応して塩類を生成し、その結果、触媒の還元活
性が低下する問題がある。また、水素、一酸化炭素、炭
化水素等を還元剤として用いる場合でも、これらが低濃
度に存在する窒素酸化物よりも高濃度に存在する酸素と
反応するため、窒素酸化物を低減するためには多量の還
元剤を必要とするという問題がある。
【0003】このため、最近では、還元剤の不存在下に
窒素酸化物を触媒にて直接分解する方法も提案されてい
るが、しかし、従来知られているそのような触媒は、窒
素酸化物分解活性が低いために実用に供し難いという問
題がある。また、炭化水素や含酸素化合物を還元剤とし
て用いる新たな窒素酸化物接触還元用触媒として、H型
ゼオライトやCuイオン交換ZSM−5等が提案されて
いる。特に、H型ZSM−5(SiO2 /Al2 3
ル比=30〜40)が最適であるとされている。しかし
ながら、このようなH型ZSM−5でも、未だ十分な還
元活性を有するものとはいい難く、特に、ガス中に水分
が含まれるとき、ゼオライト構造体中のアルミニウムが
脱アルミニウムして、性能が急激に低下するので、一層
高い還元活性を有し、更に、ガスが水分を含有する場合
にも、すぐれた耐久性を有する窒素酸化物接触還元用触
媒が要望されている。
【0004】他方、白金系触媒も、既に知られている。
この白金系触媒は、耐熱性や耐イオウ酸化物性にはすぐ
れるが、窒素酸化物接触還元反応の生成物が窒素ではな
く、オゾン層破壊規制物質である酸化二窒素(N2 O)
である点に問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな事情に鑑みてなされたものであつて、その目的とす
るところは、炭化水素を還元剤として用いる場合に、酸
素の共存下においても、そして、特に、酸素、イオウ酸
化物及び水分の共存下においても、窒素酸化物が炭化水
素と選択的に反応するため、多量の還元剤を用いること
なく、排ガス中の窒素酸化物を効率よく窒素に還元する
ことができ、しかも、水分の存在下においても、耐久性
にすぐれる窒素酸化物接触還元用触媒を提供するにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による炭化水素を
還元剤として用いる窒素酸化物接触還元用触媒の第1
は、(a) 金100重量部に対して、(b) 白金、イリジウ
ム、ロジウム及びルテニウムよりなる群から選ばれる少
なくとも1種の白金族元素が1重量部以上であつて、1
000重量部未満からなる活性成分が固体酸担体に担持
されてなることを特徴とする。
【0007】また、本発明による炭化水素を還元剤とし
て用いる窒素酸化物接触還元用触媒の第2においては、
固体酸担体が周期律表Ib、IIb、IIIa、III
b、IVa、IVb、Vb、VIIa又はVIII族の
元素のイオンによつて置換されている。更に、本発明に
よる炭化水素を還元剤として用いる窒素酸化物接触還元
用触媒の第3においては、固体酸担体が周期律表Ib、
IIb、IIIa、IIIb、IVa、IVb、Vb、
VIIa又はVIII族の元素の酸化物を担持してい
る。
【0008】本発明における固体酸担体とは、触媒が使
用される温度領域において固体酸性を示す担体をいう。
固体酸性の確認は、アンモニアを用いた昇温脱離法や、
アンモニア又はピリジンを用いる in situ FTIR
(フーリエ変換赤外線吸収スペクトル)法によりなされ
る。固体酸担体としては、次に示すゼオライト系固体酸
担体や酸化物系固体酸担体等を挙げることができる。
【0009】ゼオライト系固体酸担体は、Na−モルデ
ナイト、Na−ZSM−5、Na−USY(USY:ウ
ルトラステイブル又は超安定Y型ゼオライト)、ゼオラ
イト中のアルミニウムの一部又は全部を他の金属元素、
特に、鉄、ガリウム、亜鉛、ランタン、銅、モリブデ
ン、クロム、ゲルマニウム、チタン、ホウ素等にて置換
されたメタロシリケート等、耐熱性にすぐれるゼオライ
トを硫酸アンモニウム等のアンモニウム塩の水溶液又は
硫酸等の酸で処理して、ゼオライト中のアルカリ金属の
一部又は全部をアンモニウムイオン又は水素イオンにて
イオン交換することによつて得ることができる。アンモ
ニウムイオンでイオン交換する方法による場合は、最後
に焼成処理を必要とする。
【0010】ゼオライト系固体酸担体の一例として、例
えば、次式
【0011】
【化1】
【0012】で表わされるモルデナイト型ゼオライトを
酸処理して得られる酸型モルデナイトであつて、SiO
2 /Al2 3 モル比が13〜40であり、且つ、Si
2 /H2 Oモル比が25〜200である酸型モルデナ
イトを挙げることができる。但し、上式中、Mはアルカ
リ金属イオンを示し、rはゼオライトの合成条件により
変動する値である。
【0013】酸化物系固体酸担体としては、Al
2 3 、TiO2 、TiO2 /SO4 2- 、ZrO2 、Z
rO2 /SO4 2- 等の単一金属酸化物や、SiO2 /A
2 3 、TiO2 /Al2 3 、TiO2 /ZrO2
等の複合酸化物等を挙げることができる。これらの中で
は、耐熱性の点から、Al2 3 、ZrO2 、SiO2
/Al2 3 が好ましい。
【0014】固体酸担体の他の例としては、ゼオライト
類似の多孔構造又は層状構造を有する一種の結晶性リン
酸アルミニウム(ALPO)や、その近縁物質である結
晶性ケイ酸リン酸アルミニウム(SAPO)、ALPO
のリン又はリン−アルミニウムの一部をチタン、鉄、マ
グネシウム、亜鉛、マンガン、コバルト等の金属で置換
した結晶性リン酸金属アルミニウム(MAPO)等を挙
げることができる。
【0015】ALPO型のリン酸塩は、上記のリン酸源
及び金属源と、シリカ、シリカゾル、ケイ酸ナトリウム
等のなかから選ばれた所望の組合せに、アミン、第四級
アンモニウム等の所謂テンプレートを混合した原料か
ら、ゼオライトを合成する場合と類似した条件下で、水
熱合成法によつて調製することができる。ゼオライトを
合成する場合との主な相違点は、一般に、より高温(概
ね150℃以上)でpH酸性領域で合成されることであ
る。
【0016】ALPOタイプのリン酸塩の組成は、一般
に、Al2 3 ・(0.8〜1.2)・P2 5 ・nH2
で表わされる。また、SAPO又はMAPOの場合にお
いては、置換するシリカ及び金属の最大量は、アルミニ
ウム及びリンの総量の約1/10程度であるが、本発明
においては、必ずしもこの組成範囲に入つていないも
の、即ち、非晶質を含んでいるものを使用してもよい。
【0017】水熱合成法により得られるALPO型のリ
ン酸塩を担体として使用する場合は、一般に、水洗、乾
燥した後、空気中で焼成して、残存しているテンプレー
トを焼却除去したものが用いられる。
【0018】本発明においては、上記固体酸担体は、周
期律表Ib、IIb、IIIa、IIIb、IVa、I
Vb、Vb、VIIa又はVIII族の元素のイオンに
よつて置換されており(例えば、固体酸担体が酸型ゼオ
ライトであるとき、これを置換酸型ゼオライトというこ
とがある。)、前記活性元素を担持率0.1〜5重量%に
て担持してなるものであることが好ましい。また、本発
明においては、上記固体酸担体は、上記周期律表Ib、
IIb、IIIa、IIIb、IVa、IVb、Vb、
VIIa又はVIII族の元素の酸化物を担持してお
り、前記活性元素を担持率0.1〜10重量%にて担持し
てなるものであることが好ましい。このような触媒は、
一層、選択性及び活性にすぐれている。
【0019】上記周期律表上にて規定した元素を例示す
れば、周期律表第Ib族元素としては、例えば、Cu、
Ag等を、第IIb族元素としては、例えば、Zn、C
d等を、第IIIa族元素としては、例えば、Y、L
a、Nd、Gd等を、第IIIb族元素としては、例え
ば、Al、Ga等を、第IVa族元素としては、例え
ば、Ti、Zr等を、第IVb族元素としては、例え
ば、Ge、Sn等を、第Va族元素としては、例えば、
V、Nb等を、第VIa族元素としては、例えば、C
r、Mo、W等を、第VIIa族元素としては、例え
ば、マンガン等を、また、第VIII族元素としては、
例えば、Fe、Co、Ni等を、それぞれ挙げることが
できる。
【0020】従つて、上記置換酸型ゼオライトの例とし
て、例えば、ジルコニウムイオンにて置換されている酸
型モルデナイトや、ランタンイオンやガリウムイオン等
で置換されている置換酸型モルデナイトを挙げることが
できる。また、上記金属酸化物の代表例として、例え
ば、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化第二銅、酸化第
二鉄、酸化タングステン、酸化ニオブ、酸化ガリウム、
酸化ゲルマニウム等を挙げることができる。
【0021】本発明による前記第1の触媒は、好ましく
は、前記酸型ゼオライトやアルミナ等の担体に、イオン
交換法によつて、前記白金族元素(又は金)を高分散さ
せて、担持させた後、更に、金(又は白金族元素)をイ
オン交換法によつて担持させるか、又はコロイド状の水
酸化金(又は白金族元素)を高分散させて、担持させる
ことによつて得ることができる。
【0022】また、本発明による上記第2及び第3の触
媒は、好ましくは、前記金属イオンを前記担体にイオン
交換によつて担持させるか、又は前記金属酸化物を含浸
法や沈着法によつて前記担体に担持させた後、イオン交
換法によつて、前記白金族元素(又は金)を高分散させ
て、担持させた後、更に、金(又は白金族元素)をイオ
ン交換法によつて担持させるか、又はコロイド状の水酸
化金(又は白金族元素)を高分散させて、担持させるこ
とによつて得ることができる。
【0023】更に、本発明においては、このようにして
得られた触媒をこの後、水素等によつて還元処理するこ
とが好ましい。本発明によれば、このような還元処理に
よつて、金と白金との合金が形成され、これによつて、
特に高い活性と選択性とを触媒に付与することができ
る。上述したような方法によつて、本発明によれば、高
い活性と選択性を有する窒素酸化物接触還元用触媒を調
製することができる。
【0024】即ち、第1の触媒を調製する上記の方法に
よれば、白金錯体イオンや前記その他の白金族元素のイ
オンが酸型ゼオライトやアルミナ等の前記担体の有する
イオン交換基(例えば、アルミナの場合であれば水素イ
オンであり、ゼオライトであれば、多くの場合アルカリ
金属イオン)とイオン交換し、このようにして、白金等
の前記白金族元素が高分散して担持され、更に、そのよ
うな担体に金を高分散させて、担持させることによつ
て、窒素酸化物を活性化すると共に、触媒における白金
族元素の酸化作用を適度に調整することができ、一方、
固体酸担体によつて炭化水素が適度に部分酸化し、活性
化されるので、かくして、高い活性と選択性とを有する
窒素酸化物接触還元用触媒を得ることができるとみられ
る。
【0025】また、上記第2の触媒を調製する方法によ
れば、前記金属イオン交換した固体酸又は固体酸に担持
された金属酸化物のイオン交換基(多くの場合、水酸
基)と白金錯体イオン、イリジウムイオン、ロジウムイ
オン及びルテニウムイオンよりなる群から選ばれる少な
くとも1種のイオンとがイオン交換し、かくして、これ
らの酸化物上に白金族元素が高分散され、これら白金族
元素と前記固体酸との相乗作用と共に、金属酸化物上に
更に金を高分散して、担持させることによつて、触媒に
おける白金族元素の酸化作用を適度に調整することがで
き、一方、前記金属イオン又は金属酸化物を担持した固
体酸によつて炭化水素がより高速に部分酸化し、活性化
するので、このようにして、高い活性と選択性とを有す
る窒素酸化物接触還元用触媒を得ることができるとみら
れる。
【0026】本発明による触媒において、金に対する白
金族元素の比率は、金100重量部に対して、白金族元
素1〜1000重量部未満、好ましくは、2〜500重
量部の範囲であり、一層好ましくは、5〜300重量部
の範囲であり、最も好ましくは10〜250重量部の範
囲である。このような比率にて金と白金族元素とを有す
る触媒によれば、白金族元素が炭化水素及び窒素酸化物
の吸着活性化のサイトとして、また、金が炭化水素の吸
着活性化と酸素の吸着活性化とを調節するサイトとし
て、更に、固体酸担体が炭化水素の吸着活性化のサイト
として、それぞれ機能して、反応が選択的に進行するの
で、炭化水素を還元剤として用いる窒素酸化物の接触還
元反応において、窒素酸化物が窒素に還元されると共
に、広い温度範囲において、高い活性と選択性とを有す
るものとみられる。
【0027】更に、本発明による第3の触媒において、
金に対する前記金属酸化物の比率は、金100重量部に
対して、前記金属酸化物100〜100000重量部の
範囲であり、好ましくは、1000〜50000重量部
の範囲である。このような比率にて金と共に白金族元素
と金属酸化物とを有する触媒によれば、白金族元素及び
金属酸化物が炭化水素及び/又は窒素酸化物の吸着活性
化のサイトとして、また、金が炭化水素の吸着活性化と
酸素の吸着活性化とを調節するサイトとして、それぞれ
機能して、反応が選択的に進行するので、炭化水素を還
元剤として用いる窒素酸化物の接触還元反応において、
窒素酸化物が窒素に還元されると共に、広い温度範囲に
おいて、高い活性と選択性とを有するものとみられる。
【0028】更に、本発明によれば、かかる活性成分を
上述したような固体酸担体に担持させる場合、その担持
率は、通常、0.001〜10重量%の範囲であり、好ま
しくは、0.01〜1重量%の範囲である。ここに、担持
率とは、担体及び触媒活性成分の合計重量に対する触媒
活性成分の重量(%)をいう。本発明による触媒におい
て、活性成分の担持率がそれぞれ上記下限値よりも少な
いときは、触媒に十分な窒素酸化物接触還元活性を有せ
しめることができず、他方、担持率がそれぞれ上限値を
越えても、それに見合う触媒活性の増大を得ることがで
きない。しかし、本発明においては、必要に応じて、上
記上限値を越えて、担体に触媒活性成分を担持させても
よい。
【0029】本発明による触媒は、従来、知られている
成形方法によつて、ハニカム状、ペレツト状、球状等、
種々の形状に成形することができる。この成形の際に、
成形助剤、成形体補強体、無機繊維、有機バインダー等
を適宜配合してもよい。また、予め成形された基材上に
ウオツシユコート法等によつて被覆担持させることもで
きる。更に、従来、知られているその他の触媒の調製法
によることもできる。
【0030】本発明による触媒を用いる窒素酸化物の接
触還元において、炭化水素からなる還元剤としては、例
えば、気体状のものとして、メタン、エタン、プロパ
ン、プロピレン、ブチレン等の炭化水素ガス、液体状の
ものとして、ペンタン、ヘキサン、オクタン、ヘプタ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の単一成分系の炭
化水素、ガソリン、灯油、軽油、重油等の鉱油系炭化水
素等を用いることができる。特に、本発明によれば、上
記したなかでも、アセチレン、メチルアセチレン、1−
ブチン等の低級アルキン、エチレン、プロピレン、イソ
ブチレン、1−ブテン、2−ブテン等の低級アルケン、
ブタジエン、イソプレン等の低級ジエン、プロパン、ブ
タン等の低級アルカン等が還元剤として好ましく用いら
れる。これら炭化水素は、単独で用いてもよく、又は必
要に応じて二種以上併用してもよい。
【0031】上記還元剤としての炭化水素は、用いる具
体的な炭化水素によつて異なるが、通常、窒素酸化物に
対するモル比にて、0.1〜2程度の範囲にて用いられ
る。炭化水素の使用量が窒素酸化物に対するモル比に
て、0.1未満であるときは、窒素酸化物に対して十分な
還元活性を得ることができず、他方、モル比が2を越え
るときは、未反応の炭化水素の排出量が多くなるため
に、窒素酸化物の接触還元処理の後に、これを回収する
ための後処理が必要となる。
【0032】尚、排ガス中に存在する燃料等の未燃焼物
乃至不完全燃焼生成物、即ち、炭化水素類やパテイキユ
レート類等も還元剤として有効であり、これらも本発明
における炭化水素に含まれる。このことから、見方を変
えれば、本発明による触媒は、排ガス中の炭化水素類や
パテイキユレート類等の減少或いは除去触媒としても有
用であるということができる。
【0033】上記還元剤が窒素酸化物に対して選択的還
元反応を示す温度は、アルキン<アルケン<芳香族系炭
化水素<アルカンの順に高くなる。また、同系の炭化水
素においては、炭素数が大きくなるに従つて、その温度
は低くなる。本発明による触媒が窒素酸化物に対して還
元活性を示す最適な温度は、使用する還元剤や触媒種に
より異なるが、通常、100〜800℃である。この温
度領域においては、空間速度(SV)500〜1000
00程度で排ガスを流通させることが好ましい。本発明
において特に好適な温度領域は200〜500℃であ
る。
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
【0035】(1)触媒の調製 実施例1 塩化テトラアンミン白金(II)(Pt(NH3 )4Cl2
・ H2 O)0.162gをイオン交換水50mlに溶解させ
て、〔Pt(NH3 )42+イオンの水溶液を調製した。
これを予め120℃にて24時間乾燥させた径2mmのγ
−アルミナのペレツト(住友化学製NK−324)10
0ml(60g)を含む水200mlに十分な攪拌下に加え
て、上記〔Pt(NH3 )42+イオンとアルミナにおけ
る水素イオンとを交換させた。この間、pHの低下に伴つ
て、0.2重量%のアンモニア水を加え、pHを5.5に保持
した。このようにして、所定量の塩化テトラアンミン白
金(II)水溶液を上記γ−アルミナのペレツトを含む水
に加えた後、70℃にて2時間攪拌した。次いで、この
ようにして、〔Pt(NH3 )42+イオンとイオン交換
させたγ−アルミナのペレツトを濾過し、pH5.5の硝酸
水溶液にて水洗し、120℃で18時間乾燥させた後、
500℃で4時間焼成して、白金0.15重量%を担持さ
せたγ−アルミナを得た。
【0036】一方、塩化金酸水溶液(金として12.6g
/l)14.3mlをイオン交換水100mlに加え、これに
上記した白金を担持させたγ−アルミナを十分な攪拌下
に加え、γ−アルミナに塩化金酸水溶液を含浸させて、
塩化金イオンをγ−アルミナに担持させた。次いで、こ
のγ−アルミナを濾過し、120℃で18時間乾燥させ
た後、500℃で4時間焼成し、更に、この後、窒素/
水素(容量比4/1)混合気流中、400℃で1時間還
元処理した。このようにして、γ−アルミナに白金0.1
5重量%と金0.3重量%が担持された触媒をA−1を得
た。
【0037】実施例2 実施例1において、塩化テトラアンミン白金(II)0.0
32gを用いた以外は、実施例1と同様にして、γ−ア
ルミナに白金0.03重量%と金0.3重量%が担持された
触媒A−2を得た。
【0038】実施例3 実施例1において、塩化テトラアンミン白金(II)0.0
03gを用いた以外は、実施例1と同様にして、γ−ア
ルミナに白金0.003重量%と金0.3重量%が担持され
た触媒A−3を得た。
【0039】実施例4 実施例1において、塩化テトラアンミン白金(II)0.3
24gを用いた以外は、実施例1と同様にして、γ−ア
ルミナに白金0.3重量%と金0.3重量%が担持された触
媒A−4を得た。
【0040】実施例5 実施例1において、塩化テトラアンミン白金(II)0.3
24gを用いると共に、塩化金酸水溶液(金として12.
6g/l)7.1mlを用いた以外は、実施例1と同様にし
て、γ−アルミナに白金0.3重量%と金0.15重量%が
担持された触媒A−5を得た。
【0041】実施例6 実施例1において、塩化テトラアンミン白金(II)0.1
08gを用いると共に、塩化金酸水溶液(金として1.2
6g/l)47.6mlを用いた以外は、実施例1と同様に
して、γ−アルミナに白金0.1重量%と金0.1重量%が
担持された触媒A−6を得た。
【0042】実施例7 実施例1において、塩化テトラアンミン白金(II)0.5
04gを用いると共に、塩化金酸水溶液(金として12.
6g/l)11.9mlを用いた以外は、実施例1と同様に
して、γ−アルミナに白金0.5重量%と金0.25重量%
が担持された触媒A−7を得た。
【0043】実施例8 硝酸セリウム(Ce(NO3)3 ・ 6H2 O)28.5gを
イオン交換水100mlに溶解させた。これに予め120
℃にて24時間乾燥させた径2mmのペンタシル型酸型ゼ
オライトのペレツト(VAWアルミニウムAG社製SM
−27をシリカゾルにてペレツトに成形したもの)約1
00ml(60g)を投入し、30分間放置して、上記硝
酸セリウム溶液を上記ゼオライトのペレツトの細孔内に
十分に含浸させた。次いで、このゼオライトのペレツト
を上記溶液から取出し、ペレツトの表面に付着した過剰
の上記溶液を除去した後、ゼオライトのペレツトを6重
量%のアンモニア水200mlに投入し、1時間放置し
て、ゼオライトの細孔内で硝酸セリウムを中和加水分解
させた。
【0044】次いで、このようにして得られた酸化セリ
ウムを担持させたゼオライトをイオン交換水で十分に洗
浄した後、500℃で3時間焼成して、酸化セリウムを
担持率10重量%にて担持させたゼオライトのペレツト
を得た。この酸化セリウムを担持させたゼオライトのペ
レツトをイオン交換水250ml中に投入した。このとき
のpHは7.1であつた。これに1/10Nの硝酸を加え
て、pHを5.5とした。
【0045】別に、塩化テトラアンミン白金(II)0.1
08gをイオン交換水50mlに溶解させて、〔Pt(N
3 )42+イオン交換水溶液を調製し、これを上記酸化
セリウムを担持させたゼオライトのペレツトを含む水溶
液に十分な攪拌下に加えて、〔Pt(NH3 )42+とゼ
オライト又は酸化セリウムにおける水素イオンとを交換
させた。この間、pHの低下に伴つて、2重量%のアンモ
ニア水を加え、pHを5.5に維持した。このようにして、
所定量の塩化テトラアンミン白金(II)水溶液を加えた
後、70℃にて2時間攪拌した。
【0046】次いで、このようにしてイオン交換させた
酸化セリウム担持ゼオライトのペレツトを濾過し、pH5.
5の硝酸水溶液にて水洗し、120℃で18時間乾燥さ
せた後、500℃で4時間焼成して、ゼオライトに酸化
セリウム10重量%と白金0.1重量%を担持させた。更
に、塩化金酸水溶液(金として1.26g/l)47.6ml
を用いた以外は、このゼオライトを実施例1と同様に処
理して、ゼオライトに酸化セリウム10重量%、白金0.
1重量%及び金0.1重量%が担持されてなる触媒A−8
を得た。
【0047】実施例9 硝酸セリウム(Ce(NO3)3 ・ 6H2 O)28.5gを
イオン交換水100mlに溶解させた。これに予め120
℃にて24時間乾燥させた径3mmのγ−アルミナのペレ
ツト(住友化学製N4−324)100ml(60g)を
投入し、30分間放置して、上記硝酸セリウム溶液をγ
−アルミナの細孔内に十分に含浸させた。次いで、γ−
アルミナのペレツトを上記溶液から取出し、ペレツトの
表面に付着した過剰の上記溶液を除去した後、γ−アル
ミナのペレツトを6重量%のアンモニア水300mlに投
入し、1時間放置して、γ−アルミナの細孔内で硝酸セ
リウムを中和加水分解させた。
【0048】次いで、このようにして得られた酸化セリ
ウムを担持させたγ−アルミナをイオン交換水で十分に
洗浄した後、500℃で3時間焼成して、酸化セリウム
を担持率20重量%にて担持させたγ−アルミナのペレ
ツトを得た。この酸化セリウムを担持させたγ−アルミ
ナのペレツトをイオン交換水250ml中に投入した。こ
のときのpHは7.1であつた。これに1/10Nの硝酸を
加えて、pHを5.5とした。
【0049】別に、塩化テトラアンミン白金(II)0.1
08gをイオン交換水50mlに溶解させて、〔Pt(N
3 )42+イオン交換水溶液を調製し、これを上記酸化
セリウムを担持させたγ−アルミナのペレツトを含む水
溶液に十分な攪拌下に加えて、〔Pt(NH3 )42+
アルミナ又は酸化セリウムにおける水素イオンとを交換
させた。この間、pHの低下に伴つて、2重量%のアンモ
ニア水を加え、pHを5.5に維持した。このようにして、
所定量の塩化テトラアンミン白金(II)水溶液を加えた
後、70℃にて2時間攪拌した。この後、実施例8と同
様にして、γ−アルミナに酸化セリウム10重量%、白
金0.1重量%及び金0.1重量%を担持させた触媒をA−
9を得た。
【0050】実施例10 (Zr−モルデナイトの調製)酸型モルデナイト(Si
2 /Al2 3 比16、日本化学社製HM−23)1
00gを硝酸ジルコニル水溶液(ZrO2 として100
g/l濃度)に浸漬し、攪拌しながら、70℃に1時間
保持し、水素イオンをジルコニウムイオンとイオン交換
させた。濾過、水洗して得たゼオライトケーキを乾燥さ
せた後、650℃で4時間焼成した。このゼオライト
(Zr−モルデナイト)のZr含量は3.3重量%であ
り、また、比表面積は391m2/gであつた。このよう
にして、ジルコニウムイオンを担持させたモルデナイト
をイオン交換水250ml中に投入した。
【0051】別に、塩化テトラアンミン白金(II)0.1
08gをイオン交換水50mlに溶解させて、〔Pt(N
3 )42+イオン水溶液を調製し、これを上記ジルコニ
ウムイオンを担持させたZr−モルデナイトのペレツト
を含む水溶液に十分な攪拌下に加えて、〔Pt(NH
3 )42+とZr−モルデナイトの水素イオンとを交換さ
せた。この間、pHの低下に伴つて、2重量%のアンモニ
ア水を加え、pHを5.5に維持した。このようにして、所
定量の塩化テトラアンミン白金(II)水溶液を加えた
後、70℃にて2時間攪拌した。この後、実施例8と同
様にして、Zr−モルデナイトに白金0.1重量%及び金
0.1重量%を担持させた触媒をA−10を得た。
【0052】実施例11 (La−モルデナイトの調製)酸型モルデナイト(Si
2 /Al2 3 比16、日本化学社製HM−23)1
00gをイオン交換水250ml中に投入し、これに(1
+5)塩酸を加えて、pHを6.0とした。
【0053】十分な攪拌下に、上記酸型モルデナイトの
スラリーに、硝酸ランタン(La(NO3 3 ・6H2
O)3.12gをイオン交換水50mlに溶解させてなるラ
ンタンイオン(La3+)水溶液を加え、ランタンイオン
交換を行なつた。この間、pHの低下に伴つて、2重量%
のアンモニア水を加え、pHを6.0に維持した。このよう
にして、所定量のランタンイオン水溶液を上記酸型モル
デナイトのスラリーに加えた後、2時間攪拌を続けた。
この後、得られたスラリーから固形分を濾取して、ラン
タンイオン担持率1重量%のランタンイオン交換モルデ
ナイト粉末を得た。
【0054】別に、塩化テトラアンミン白金(II)0.1
08gをイオン交換水200mlに溶解させて、〔Pt
(NH3 )42+イオン水溶液を調製し、これを上記ラン
タンイオンを担持させたモルデナイトを含む水溶液に十
分な攪拌下に加えて、〔Pt(NH3 )42+とLa−モ
ルデナイトの水素イオンとをイオン交換させた。この
間、pHの低下に伴つて、2重量%のアンモニア水を加
え、pHを5.5に維持した。このようにして、所定量の塩
化テトラアンミン白金(II)水溶液を加えた後、70℃
にて2時間攪拌した。この後、実施例8と同様にして、
La−モルデナイトに白金0.1重量%を担持させた。
【0055】更に、塩化金酸水溶液(金として12.6g
/l)4.76mlを用いた以外は、このLa−モルデナイ
トを実施例1と同様に処理して、La−モルデナイトに
白金0.1重量%及び金0.1重量%が担持された触媒A−
11を得た。
【0056】実施例12 (Cu−モルデナイトの調製)硝酸銅(Cu(NO3
2 ・3H2 O)2.28gをイオン交換水50mlに溶解さ
せて、銅イオン(Cu2+)水溶液を調製した。この水溶
液に、実施例10において用いたと同じ酸型モルデナイ
ト粉末60gを投入し、攪拌しながら、70℃に1時間
保持し、水素イオンを銅イオン(Cu2+)とイオン交換
させた。
【0057】次いで、固形分を濾取、水洗して得たゼオ
ライトケーキを乾燥させた後、650℃で4時間焼成し
た。このようにして得られたCu−モルデナイトにおけ
る銅含量は0.80重量%であつた。このようにして得ら
れたCu−モルデナイトを用いて、実施例11と同様に
して、Cu−モルデナイトに白金0.1重量%及び金0.1
重量%を担持させてなる触媒A−12を得た。
【0058】実施例13 硝酸ネオジム(Nd(NO3)3 ・ 6H2 O)46.9gを
イオン交換水100mlに溶解させた。以下、実施例8と
同様にして、担持率30重量%にて酸化ネオジムを担持
させたγ−アルミナのペレツトを得た。これをイオン交
換水250ml中に投入した。このときのpHは7.5であつ
た。これに1/10Nの硝酸を加えて、pHを5.5とし
た。以下、実施例6と同様にして、γ−アルミナに酸化
ネオジム30重量%、白金0.1重量%及び金0.1重量%
を担持させた触媒をA−13を得た。
【0059】実施例14 実施例8と同様にして、酸化セリウムを担持率20重量
%にて担持させたγ−アルミナのペレツトを得た。この
酸化セリウムを担持させたγ−アルミナのペレツトをイ
オン交換水250ml中に投入した。このときのpHは7.1
であつた。これに1/10Nの硝酸を加えて、pHを3.0
とした。
【0060】別に、塩化ルテニウム(RuCl3 )0.0
12gを0.1N塩酸に溶解させて、Ru3+イオン交換水
溶液を調製し、これを上記酸化セリウムを担持させたγ
−アルミナのペレツトを含む水溶液に十分な攪拌下に加
えて、Ru3+とアルミナ又は酸化セリウムにおける水素
イオンとを交換させた。この間、pHの低下に伴つて、2
重量%のアンモニア水を加え、pHを3.0に維持した。こ
のようにして、所定量の塩化ルテニウムの塩酸水溶液を
加えた後、70℃にて2時間攪拌した。
【0061】この後、実施例8と同様にして、γ−アル
ミナに酸化セリウム20重量%とルテニウム0.01重量
%とを担持させた。更に、塩化金酸水溶液(金として1
2.6g/l)23.8mlを用いた以外は、このγ−アルミ
ナを実施例9と同様に処理して、γ−アルミナに酸化セ
リウム20重量%、ルテニウム0.01重量%及び金0.5
重量%が担持された触媒A−14を得た。
【0062】実施例15 硝酸ガリウム(Ga(NO3)3 ・ nH2 O、Gaとして
18.9重量%)59.6gをイオン交換水100mlに溶解
させた。これに予め120℃にて24時間乾燥させた径
3mmのγ−アルミナのペレツト(住友化学製NK−32
4)100ml(60g)を投入し、30分間放置して、
上記硝酸ガリウム溶液をγ−アルミナの細孔内に十分に
含浸させた。次いで、γ−アルミナのペレツトを上記溶
液から取出し、ペレツトの表面に付着した過剰の上記溶
液を除去した後、γ−アルミナのペレツトを6重量%の
アンモニア水200mlに投入し、1時間放置して、γ−
アルミナの細孔内で硝酸ガリウムを中和加水分解させ
た。
【0063】次いで、このようにして得られたガリウム
イオンを担持させたγ−アルミナをイオン交換水で十分
に洗浄した後、500℃で3時間焼成して、酸化ガリウ
ムを担持率10重量%にて担持させたγ−アルミナのペ
レツトを得た。この酸化ガリウムを担持させたγ−アル
ミナのペレツトをイオン交換水250ml中に投入した。
このときのpHは7.1であつた。これに1/10Nの硝酸
を加えて、pHを5.5とした。
【0064】別に、塩化テトラアンミン白金(II)0.1
08gをイオン交換水50mlに溶解させて、〔Pt(N
3)4 2+イオン交換水溶液を調製し、これを上記酸化
ガリウムを担持させたγ−アルミナのペレツトを含む水
溶液に十分な攪拌下に加えて、〔Pt(NH3)4 2+
アルミナ又は酸化ガリウムにおける水素イオンとを交換
させた。この間、pHの低下に伴つて、2重量%のアンモ
ニア水を加え、pHを5.5に維持した。このようにして、
所定の塩化テトラアンミン白金(II)水溶液を加えた
後、70℃にて2時間攪拌した。
【0065】次いで、このようにしてイオン交換させた
酸化ガリウム担持γ−アルミナペレツトを濾過し、pH5.
5の硝酸水溶液にて水洗し、120℃で18時間乾燥さ
せた後、500℃で4時間焼成して、γ−アルミナに酸
化ガリウム10重量%と白金0.1重量%を担持させた。
更に、塩化金酸水溶液(金として12.6g/l)23.8
mlを用いた以外は、このγ−アルミナを実施例8と同様
に処理して、γ−アルミナに酸化ガリウム10重量%、
白金0.1重量%及び金0.1重量%が担持された触媒A−
15を得た。
【0066】実施例16 四塩化ゲルマニウム(GeCl4 )50.0gをエタノー
ル105mlに溶解させた。これに予め120℃にて24
時間乾燥させた径3mmのγ−アルミナのペレツト(住友
化学製NK−324)100ml(60g)を投入し、3
0分間乾燥デシケータ中に放置して、上記四塩化ゲルマ
ニウム溶液をγ−アルミナの細孔内に十分に含浸させ
た。
【0067】以下、実施例8と同様にして、酸化ゲルマ
ニウムを担持率20重量%にて担持させたγ−アルミナ
のペレツトを得た。この酸化ゲルマニウムを担持させた
γ−アルミナのペレツトをイオン交換水250ml中に投
入した。このときのpHは7.1であつた。これに1/10
Nの硝酸を加えて、pHを5.5とした。
【0068】別に、塩化テトラアンミン白金(II)0.1
08gをイオン交換水50mlに溶解させて、〔Pt(N
3)4 2+イオン交換水溶液を調製し、これを上記酸化
ゲルマニウムを担持させたγ−アルミナのペレツトを含
む水溶液に十分な攪拌下に加えて、〔Pt(NH3)4
2+とアルミナ又は酸化ゲルマニウムにおける水素イオン
とを交換させた。この間、pHの低下に伴つて、2重量%
のアンモニア水を加え、pHを5.5に維持した。このよう
にして、所定の塩化テトラアンミン白金(II)水溶液を
加えた後、70℃にて2時間攪拌した。
【0069】この後、実施例1と同様にして、γ−アル
ミナに酸化ゲルマニウム20重量%と白金0.1重量%を
担持させた。更に、塩化金酸水溶液(金として1.26g
/l)47.6mlを用いた以外は、このγ−アルミナを実
施例8と同様に処理して、γ−アルミナに酸化ゲルマニ
ウム20重量%、白金0.1重量%及び金0.1重量%が担
持された触媒A−16を得た。
【0070】実施例17 実施例8と同様にして、酸化ランタンを担持させたγ−
アルミナのペレツト98gを得た。塩化ロジウム(Rh
Cl3 ・ nH2 O、Rhとして37.24重量%)0.13
4gをイオン交換水50mlに溶解させて、Rh3+イオン
交換水溶液を調製し、これを上記酸化ランタンを担持さ
せたγ−アルミナのペレツトを含む水溶液中に十分な攪
拌下に加えて、Rh3+イオンとアルミナ又は酸化ランタ
ンにおける水素イオンとをイオン交換させた。この間、
pHの低下に伴つて、2重量%のアンモニア水を加え、pH
を5.5に維持した。このようにして、所定の塩化ロジウ
ム水溶液を加えた後、70℃にて2時間攪拌した。
【0071】この後、実施例8と同様にして、γ−アル
ミナに酸化ランタン30重量%及びロジウム0.05重量
%を担持させた。以下、実施例16と同様にして、γ−
アルミナに酸化ランタン30重量%、ロジウム0.05重
量%及び金0.1重量%が担持された触媒A−17を得
た。
【0072】実施例18 硝酸ガリウム(Ga(NO3)3 ・ nH2 O、Gaとして
18.9重量%)11.81gをイオン交換水100mlに溶
解させた。H−モルデナイト(日本化学製HM−23)
の径3mmのペレツト100ml(70g)を含む温度70
℃、pH2.5に調節したスラリー中に上記硝酸ガリウムの
水溶液を十分な攪拌下に加えて、イオン交換させた。こ
の間、pHの低下に伴つて、2重量%のアンモニア水を加
え、pHを2.5に維持した。このようにして、所定の硝酸
ガリウム水溶液を加えた後、2時間攪拌した。
【0073】次いで、このようにしてイオン交換させた
ガリウムイオン交換モルデナイトを濾過し、イオン交換
水にて洗浄し、120℃で18時間乾燥させた後、70
0℃にて5時間焼成した。このようにして、Gaイオン
5重量%を担持させたモルデナイトのペレツトを得た。
【0074】別に、塩化イリジウム(IrCl4 、塩化
イリジウムとして98.9重量%)0.053gを80℃の
イオン交換水100ml中に投入し、溶解させた。これに
上記のモルデナイトのペレツトを投入し、30分間放置
して、モルデナイトの細孔内に十分に含浸させ、次い
で、ペレツトを上記溶液から取出し、ペレツトの表面に
付着した過剰の水溶液を除去した後、10重量%のヒド
ラジン冷えにて還元処理し、120℃で18時間乾燥さ
せた。これを500℃にて3時間焼成して、イリジウム
2重量%を担持させたGaイオン交換モルデナイトを得
た。以下、実施例8と同様にして、Gaイオン交換モル
デナイトにイリジウム0.02重量%と金0.1重量%が担
持された触媒A−18を得た。
【0075】比較例1 日本モービル社製のナトリウム型ZSM−5(SiO2
/Al2 3 モル比=34)を水素置換して、H型ZS
M−5とし、これをシリカゾル(日産化学製スノーテツ
クスN)をバインダーとして用いて、直径2.4mmの球状
体に成形した。これを120℃で18時間乾燥させた
後、500℃で4時間焼成して、触媒B−1を得た。
【0076】比較例2 塩化白金酸(H2 PtCl6 ・ 6H2 O)1.59gをイ
オン交換水100mlに溶解させた。これに実施例1と同
じγ−アルミナ100mlを投入し、1時間放置した後、
γ−アルミナから過剰の溶液を除去した。次いで、γ−
アルミナを120℃で18時間乾燥させた後、500℃
で4時間焼成し、更に、窒素/水素(4/1)混合気流
中、400℃で1時間還元処理した。かくして、γ−ア
ルミナに白金1重量%を担持させた触媒をB−2を得
た。
【0077】比較例3 硝酸セリウム(Ce(NO3)3 ・ 6H2 O)28.5gを
イオン交換水100mlに溶解させた。これに予め120
℃にて24時間乾燥させた径3mmのγ−アルミナのペレ
ツト(住友化学製NK−324)100ml(60g)を
投入し、30分間放置して、上記硝酸セリウム溶液をγ
−アルミナの細孔内に十分に含浸させた。次いで、γ−
アルミナのペレツトを上記溶液から取出し、ペレツトの
表面に付着した過剰の上記溶液を除去した後、γ−アル
ミナのペレツトを6重量%のアンモニア水200mlに投
入し、1時間放置して、γ−アルミナの細孔内で硝酸セ
リウムを中和加水分解させた。
【0078】次いで、このようにして得られたセリウム
イオンを担持させたγ−アルミナをイオン交換水で十分
に洗浄した後、500℃で3時間焼成して、酸化セリウ
ムを担持率10重量%にて担持させたγ−アルミナのペ
レツトを得た。この酸化セリウムを担持させたγ−アル
ミナのペレツトをイオン交換水250ml中に投入した。
このときのpHは7.1であつた。これに1/10Nの硝酸
を加えて、pHを5.5とした。
【0079】別に、塩化テトラアンミン白金(II)(P
t(NH3 )4Cl2 ・ H2 O)1.08gをイオン交換水
50mlに溶解させて、〔Pt(NH3 )42+イオン交換
水溶液を調製し、これを上記酸化セリウムを担持させた
γ−アルミナのペレツトを含む水溶液に十分な攪拌下に
加えて、〔Pt(NH3 )42+とアルミナ又は酸化セリ
ウムにおける水素イオンとを交換させた。この間、pHの
低下に伴つて、2重量%のアンモニア水を加え、pHを5.
5に維持した。このようにして、所定量の塩化テトラア
ンミン白金(II)水溶液を加えた後、70℃にて2時間
攪拌した。
【0080】次いで、このようにしてイオン交換させた
酸化セリウム担持γ−アルミナペレツトを濾過し、pH5.
5の硝酸水溶液にて水洗し、120℃で18時間乾燥さ
せた後、500℃で4時間焼成し、更に、窒素/水素
(容量比4/1)気流中、400℃で1時間還元処理し
て、γ−アルミナに酸化セリウム10重量%と白金1重
量%が担持された触媒B−3を得た。
【0081】比較例4 塩化テトラアンミン白金(II)1.08gをイオン交換水
50mlに溶解させて、〔Pt(NH3 )42+イオンの水
溶液を調製した。これを予め120℃にて24時間乾燥
させた径3mmのγ−アルミナのペレツト(住友化学製N
K−324)100ml(60g)を含む水200mlに十
分な攪拌下に加えて、上記〔Pt(NH 3 )42+イオン
とアルミナにおける水素イオンとを交換させた。この
間、pHの低下に伴つて、0.2重量%のアンモニア水を加
え、pHを5.5に保持した。このようにして、所定量の塩
化テトラアンミン白金(II)水溶液を上記γ−アルミナ
のペレツトを含む水に加えた後、70℃にて2時間攪拌
した。次いで、このようにして、〔Pt(NH3 )42+
イオンとイオン交換させたγ−アルミナのペレツトを濾
過し、pH5.5の硝酸水溶液にて水洗し、120℃で18
時間乾燥させた後、500℃で4時間焼成して、白金1
重量%を担持させたγ−アルミナを得た。
【0082】一方、塩化金酸水溶液(金として0.126
g/l)4.76mlをイオン交換水100mlに加え、これ
に上記した白金を担持させたγ−アルミナを十分な攪拌
下に加え、γ−アルミナに塩化金酸水溶液を含浸させ
て、塩化金イオンをγ−アルミナにイオン交換によつて
担持させた。次いで、このγ−アルミナを濾過し、イオ
ン交換水にて水洗し、120℃で18時間乾燥させた
後、500℃で4時間焼成し、更に、この後、窒素/水
素(容量比4/1)混合気流中、400℃で1時間還元
処理した。このようにして、γ−アルミナに白金1重量
%と金0.001重量%が担持された触媒をB−4を得
た。
【0083】(2)評価試験 上記した本発明による触媒(A−1〜18)及び比較例
の触媒(B−1〜4)を用いて、下記の試験条件にて、
窒素酸化物含有ガスの窒素酸化物接触還元を行ない、窒
素の生成率をガスクロマトグラフイーにて求めた。窒素
の生成率は、(反応器の入口における窒素酸化物量/反
応器の出口における窒素量)×100(%)で定義され
る。 (試験条件) (1)ガス組成 NO 500 ppm O2 10容量% SO2 100 ppm 還元剤 500 ppm 水 6容量% ヘリウム 残部 (2)空間速度 10000又は20000(Hr
-1) (3)反応温度 200℃、250℃、300℃、
350℃又は400℃ 結果を表1及び表2に示す。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】表1及び表2に示す結果から明らかなよう
に、本発明による触媒は、いずれも窒素の生成率が高い
のに対して、比較例による触媒は、総じて、窒素の生成
率が低い。
【0087】
【発明の効果】以上のように、本発明による窒素酸化物
接触還元用触媒は、炭化水素を還元剤として用いて、酸
素及び水分の共存下においても、酸素、イオウ酸化物及
び水分の共存下においても、排ガス中の窒素酸化物を広
い温度範囲において効率よく窒素に接触還元することが
でき、更に、耐久性にすぐれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 23/66 ZAB A 8017−4G 29/44 ZAB A 9343−4G 29/82 ZAB A 9343−4G B01D 53/36 102 H (72)発明者 清水 宏益 大阪府堺市戎島町5丁1番地 堺化学工業 株式会社中央研究所内 (72)発明者 安川 律 大阪府堺市戎島町5丁1番地 堺化学工業 株式会社中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 金100重量部に対して、 (b) 白金、イリジウム、ロジウム及びルテニウムよりな
    る群から選ばれる少なくとも1種の白金族元素が1重量
    部以上であつて、1000重量部未満からなる活性成分
    が固体酸担体に担持されてなることを特徴とする炭化水
    素を還元剤として用いる窒素酸化物接触還元用触媒。
  2. 【請求項2】固体酸担体が周期律表Ib、IIb、II
    Ia、IIIb、IVa、IVb、Vb、VIIa又は
    VIII族の元素のイオンによつて置換されている請求
    項1記載の窒素酸化物接触還元用触媒。
  3. 【請求項3】固体酸担体が周期律表Ib、IIb、II
    Ia、IIIb、IVa、IVb、Vb、VIIa又は
    VIII族の元素の酸化物を担持している請求項1記載
    の窒素酸化物接触還元用触媒。
  4. 【請求項4】活性成分が担持率0.001〜10重量%に
    て固体酸担体に担持されてなることを特徴とする請求項
    1、2又は3に記載の窒素酸化物接触還元用触媒。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999032223A1 (fr) * 1997-12-22 1999-07-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Catalyseur d'epuration des gaz d'echappement, procede de fabrication correspondant et procede d'epuration des gaz d'echappement
US6440378B1 (en) 1997-12-22 2002-08-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Catalyst for purifying exhaust gases, a method of producing the same, and a method of purifying exhaust gases

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