JPH0767588A - 藻類入り加工食品およびその製造法 - Google Patents
藻類入り加工食品およびその製造法Info
- Publication number
- JPH0767588A JPH0767588A JP4263931A JP26393192A JPH0767588A JP H0767588 A JPH0767588 A JP H0767588A JP 4263931 A JP4263931 A JP 4263931A JP 26393192 A JP26393192 A JP 26393192A JP H0767588 A JPH0767588 A JP H0767588A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- algae
- processed food
- food
- pressure
- alga
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 色調・風味を損なわない藻類入り加工食品の
提供。 【構成】 生の海藻および/または破砕・混合した藻類
を配合し、1000気圧以上の圧力下で処理した藻入り加工
食品。 【効果】 加工食品中、藻類の色調・風味を損なわず、
長期保存が可能である。
提供。 【構成】 生の海藻および/または破砕・混合した藻類
を配合し、1000気圧以上の圧力下で処理した藻入り加工
食品。 【効果】 加工食品中、藻類の色調・風味を損なわず、
長期保存が可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生の海藻および/また
は破砕・混合した藻類の色調・風味を損なうことなく添
加配合した加工食品およびその製造方法に関する。
は破砕・混合した藻類の色調・風味を損なうことなく添
加配合した加工食品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】藻類、特に海藻類は古来より多く食用に
供せられている。例えば緑藻類に属するあおさ、あおの
り、ひとえぐさ、褐藻類としてのもずく類、はばのり
類、昆布、あらめ、わかめ類、ひじき、紅藻類のあまの
り、とさかのり、うみぞうめん、てんぐさ、おごのりな
ど多くの種類があり、それぞれの色調・独特の風味を生
かすような調理法・加工法が用いられている。これら、
藻類または藻類入り加工食品は、従来、保存性を高める
ために、原料として添加する藻類等に対し乾燥または加
熱処理を行うのが一般的であった。
供せられている。例えば緑藻類に属するあおさ、あおの
り、ひとえぐさ、褐藻類としてのもずく類、はばのり
類、昆布、あらめ、わかめ類、ひじき、紅藻類のあまの
り、とさかのり、うみぞうめん、てんぐさ、おごのりな
ど多くの種類があり、それぞれの色調・独特の風味を生
かすような調理法・加工法が用いられている。これら、
藻類または藻類入り加工食品は、従来、保存性を高める
ために、原料として添加する藻類等に対し乾燥または加
熱処理を行うのが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加工食
品の保存性向上のために、原料の藻類等を乾燥または加
熱する従来の処理方法は、保存性向上という点に関して
は有効であったが、他方、加熱処理による藻類の著しい
変色や、本来具備されていた風味 (香気・味覚)の劣
化、ビタミン類・アミノ酸成分等の分解が起こり、少な
からず品質劣化は避けることができないものであった。
品の保存性向上のために、原料の藻類等を乾燥または加
熱する従来の処理方法は、保存性向上という点に関して
は有効であったが、他方、加熱処理による藻類の著しい
変色や、本来具備されていた風味 (香気・味覚)の劣
化、ビタミン類・アミノ酸成分等の分解が起こり、少な
からず品質劣化は避けることができないものであった。
【0004】これらの品質劣化防止のため、加熱温度を
低下させたり、加熱時間を短縮することなども試みられ
たが、この場合には、藻類入り加工食品の流通過程にお
いて、食品中に微生物が増殖して不良品となることによ
る苦情の発生や、不良製品回収等に発展する恐れもあ
り、このような事態が起った際の信用失墜や経済的損失
は計り知れないものがある。
低下させたり、加熱時間を短縮することなども試みられ
たが、この場合には、藻類入り加工食品の流通過程にお
いて、食品中に微生物が増殖して不良品となることによ
る苦情の発生や、不良製品回収等に発展する恐れもあ
り、このような事態が起った際の信用失墜や経済的損失
は計り知れないものがある。
【0005】このため、加工食品製造業界では、藻類本
来の色調・風味を損なわず、かつ長期の保存が可能な藻
類入り加工食品およびその製造方法の確立が望まれてい
た。本発明は前記の点に鑑み、従来技術における問題点
を解消すると共に、色調・風味を損なわず、しかも長期
保存が可能な藻類入り加工食品およびその製造方法を提
供することを目的としている。
来の色調・風味を損なわず、かつ長期の保存が可能な藻
類入り加工食品およびその製造方法の確立が望まれてい
た。本発明は前記の点に鑑み、従来技術における問題点
を解消すると共に、色調・風味を損なわず、しかも長期
保存が可能な藻類入り加工食品およびその製造方法を提
供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、対象物を一定
以上の圧力下で処理することが有効であることを知見
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、 (1) 生の海藻および/または破砕・混合した藻類を配
合し、1000気圧以上の圧力下で処理したことを特徴とす
る藻類入り加工食品。
め、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、対象物を一定
以上の圧力下で処理することが有効であることを知見
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、 (1) 生の海藻および/または破砕・混合した藻類を配
合し、1000気圧以上の圧力下で処理したことを特徴とす
る藻類入り加工食品。
【0007】(2) 調味料、香辛料、着色料、保存料等
食品添加物の1種以上が配合された前記 (1) 記載の藻
類入り加工食品。 (3) 生の海藻および/または破砕・混合した藻類を、
他の食品原料に添加配合した後1000気圧以上の圧力下で
所定時間保持し、目的とする食品に仕上げ加工すること
を特徴とする藻類入り加工食品の製造方法。
食品添加物の1種以上が配合された前記 (1) 記載の藻
類入り加工食品。 (3) 生の海藻および/または破砕・混合した藻類を、
他の食品原料に添加配合した後1000気圧以上の圧力下で
所定時間保持し、目的とする食品に仕上げ加工すること
を特徴とする藻類入り加工食品の製造方法。
【0008】(4) 調味料、香辛料、着色料、保存料等
食品添加物の1種以上を配合する前記(3) 記載の藻類
入り加工食品の製造方法。の各発明を要旨としている。
食品添加物の1種以上を配合する前記(3) 記載の藻類
入り加工食品の製造方法。の各発明を要旨としている。
【0009】
【作用】本発明の構成と作用を説明する。本発明に係る
加工食品としては、種々のものが考えられるが、一般に
広く流通している藻類を主原料とするかあるいは藻類を
他の食料原料と共に加工して得られる食品すべてが該当
する。例えば海藻を主原料とする佃煮、ふりかけ、菓子
類、昆布巻等の惣菜類などである。
加工食品としては、種々のものが考えられるが、一般に
広く流通している藻類を主原料とするかあるいは藻類を
他の食料原料と共に加工して得られる食品すべてが該当
する。例えば海藻を主原料とする佃煮、ふりかけ、菓子
類、昆布巻等の惣菜類などである。
【0010】本発明により、藻類入り加工食品を製造す
るにあたっては、原料となる藻類から、塵埃、砂礫、そ
の他不要物を除去した生のままの状態で、これをそのま
ま、あるいは他の食品原料と組合せ配合したものを高圧
処理装置に収容し、藻類等に付着している細菌あるいは
微生物が増殖ないしはその生活機能を発揮できない状態
となるまで、所定の時間、前記圧力を適用する。
るにあたっては、原料となる藻類から、塵埃、砂礫、そ
の他不要物を除去した生のままの状態で、これをそのま
ま、あるいは他の食品原料と組合せ配合したものを高圧
処理装置に収容し、藻類等に付着している細菌あるいは
微生物が増殖ないしはその生活機能を発揮できない状態
となるまで、所定の時間、前記圧力を適用する。
【0011】適用圧力は1000気圧以上の範囲であり、10
00気圧未満では、細菌等の活性を停止させることが殆ん
どできず、目的とする加工食品の長期保存は達成されな
い。好ましくは4000〜5000気圧の範囲であり、対象とな
る加工食品の種類により圧力の大きさと適用時間の長さ
をきめて高圧処理を行なえばよい。一般に圧力が高いほ
ど処理時間は短かくても効果が奏される。
00気圧未満では、細菌等の活性を停止させることが殆ん
どできず、目的とする加工食品の長期保存は達成されな
い。好ましくは4000〜5000気圧の範囲であり、対象とな
る加工食品の種類により圧力の大きさと適用時間の長さ
をきめて高圧処理を行なえばよい。一般に圧力が高いほ
ど処理時間は短かくても効果が奏される。
【0012】藻類と共に使用される調味料等の食品添加
物は、従来の加工食品に使用されているものであればす
べて使用可能であるが、保存性の上からは醤油、味噌、
酢、果汁、クエン酸調味液等の酸性添加物が好ましい。
物は、従来の加工食品に使用されているものであればす
べて使用可能であるが、保存性の上からは醤油、味噌、
酢、果汁、クエン酸調味液等の酸性添加物が好ましい。
【0013】
【実施例】本発明を実施例によって具体的に説明する
が、これによって本発明が限定されるものではない。 実施例1. 精製した生海苔50gを破砕し、各種アミノ酸および0.3
%酢酸を含む調味液30gとを混合して、高圧処理装置MC
T-150F (三菱重工株式会社製) により4000気圧で20分間
15℃ (室温) で高圧処理を行い、海苔の佃煮を得た。で
きた製品は生海苔本来の色調および風味をそのまま残し
ていた。大腸菌検査の結果、対照である高圧処理をしな
かった製品からは大腸菌が検出され、2日後には腐敗が
始まった。しかし高圧処理をした本発明加工食品は大腸
菌が検出されず、また生菌数も対照品の1000分の1以下
であった。 実施例2 洗浄脱塩した生海苔60gを破砕し、ペクチン及びクエン
酸を含む調味液80gと混合して高圧処理装置MCT-150Fで
4000atm 20min 処理した。できた製品は生海苔の色と風
味を残した粘性をもつペーストであった。室温で保存し
たところ、高圧処理を施していないものは1週間後容器
内でガスが発生し黴等の発生を確認したが、処理品は異
常なかった。 実施例3 海藻(生海苔、青海苔、わかめ)を1%酢酸に30min 漬
け込んだあと0.5 %クエン酸で洗浄して4℃まで冷却し
た。また、寒天0.07%クエン酸0.5 %を加熱して溶かし
込んだ調味液をいったん加熱殺菌した後に55℃に冷却し
た。そして、150 mlの容器に75gの冷却した海藻をい
れ、そこに容器が満杯になるまで調味液を加え、シール
して密閉後ただちに冷却して寒天を固めた。この様にし
て作製したゼリーを高圧処理機MCT-150Fで4000atm 30mi
n 処理して製品とした。
が、これによって本発明が限定されるものではない。 実施例1. 精製した生海苔50gを破砕し、各種アミノ酸および0.3
%酢酸を含む調味液30gとを混合して、高圧処理装置MC
T-150F (三菱重工株式会社製) により4000気圧で20分間
15℃ (室温) で高圧処理を行い、海苔の佃煮を得た。で
きた製品は生海苔本来の色調および風味をそのまま残し
ていた。大腸菌検査の結果、対照である高圧処理をしな
かった製品からは大腸菌が検出され、2日後には腐敗が
始まった。しかし高圧処理をした本発明加工食品は大腸
菌が検出されず、また生菌数も対照品の1000分の1以下
であった。 実施例2 洗浄脱塩した生海苔60gを破砕し、ペクチン及びクエン
酸を含む調味液80gと混合して高圧処理装置MCT-150Fで
4000atm 20min 処理した。できた製品は生海苔の色と風
味を残した粘性をもつペーストであった。室温で保存し
たところ、高圧処理を施していないものは1週間後容器
内でガスが発生し黴等の発生を確認したが、処理品は異
常なかった。 実施例3 海藻(生海苔、青海苔、わかめ)を1%酢酸に30min 漬
け込んだあと0.5 %クエン酸で洗浄して4℃まで冷却し
た。また、寒天0.07%クエン酸0.5 %を加熱して溶かし
込んだ調味液をいったん加熱殺菌した後に55℃に冷却し
た。そして、150 mlの容器に75gの冷却した海藻をい
れ、そこに容器が満杯になるまで調味液を加え、シール
して密閉後ただちに冷却して寒天を固めた。この様にし
て作製したゼリーを高圧処理機MCT-150Fで4000atm 30mi
n 処理して製品とした。
【0014】製品は生の海藻の風味を残しており4℃で
1ヶ月の保存試験で異常を認められなかった。なお、高
圧処理を施してない製品は、保存1週間目で微生物の繁
殖、それに伴うガスの発生が生じた。
1ヶ月の保存試験で異常を認められなかった。なお、高
圧処理を施してない製品は、保存1週間目で微生物の繁
殖、それに伴うガスの発生が生じた。
【0015】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるから、生のままの藻類をそのまま加工食品とした
り、あるいは加工食品の原料として製造しても製品は長
期保存が可能であり、藻類の有する色調・風味を損なう
ことなく活用することができるという効果が奏され、産
業上極めて有用である。
いるから、生のままの藻類をそのまま加工食品とした
り、あるいは加工食品の原料として製造しても製品は長
期保存が可能であり、藻類の有する色調・風味を損なう
ことなく活用することができるという効果が奏され、産
業上極めて有用である。
【0016】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 甲田 英樹 熊本県玉名市寺田367 浦島食品工業株式 会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 生の海藻および/または破砕・混合した
藻類を配合し、1000気圧以上の圧力下で処理したことを
特徴とする藻類入り加工食品。 - 【請求項2】 調味料、香辛料、着色料、保存料等食品
添加物の1種以上が配合された請求項1記載の藻類入り
加工食品。 - 【請求項3】 生の海藻および/または破砕・混合した
藻類を、他の食品原料に添加配合した後1000気圧以上の
圧力下で所定時間保持し、目的とする食品に仕上げ加工
することを特徴とする藻類入り加工食品の製造方法。 - 【請求項4】 調味料、香辛料、着色料、保存料等食品
添加物の1種以上を配合する請求項3記載の藻類入り加
工食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4263931A JPH0767588A (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | 藻類入り加工食品およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4263931A JPH0767588A (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | 藻類入り加工食品およびその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0767588A true JPH0767588A (ja) | 1995-03-14 |
Family
ID=17396254
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4263931A Pending JPH0767588A (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | 藻類入り加工食品およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0767588A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03130054A (ja) * | 1989-10-16 | 1991-06-03 | Takara Shuzo Co Ltd | 海藻類の加圧処理物の製造方法 |
JPH04121172A (ja) * | 1990-09-10 | 1992-04-22 | Oomoriya:Kk | 海藻惣菜の製造方法 |
-
1992
- 1992-10-01 JP JP4263931A patent/JPH0767588A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03130054A (ja) * | 1989-10-16 | 1991-06-03 | Takara Shuzo Co Ltd | 海藻類の加圧処理物の製造方法 |
JPH04121172A (ja) * | 1990-09-10 | 1992-04-22 | Oomoriya:Kk | 海藻惣菜の製造方法 |
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