JPH0767347B2 - 苗移植装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、野菜や花卉類の苗を育苗器に移植する苗移
植装置に関する。

〔従来の技術〕

従来の技術としては、特開昭63−68014号公報に開示さ
れているように、育苗器を載せて移送するコンベアと、
苗を収容して繰り出す苗繰出装置と、該苗繰出装置によ
り繰り出される苗を前記コンベアの育苗器へ移植する苗
植装置とを備えた苗移植装置において、前記コンベアを
間歇的に作動する構成とするとともに、間歇移送されて
停止する育苗器内に苗が植付けられるように前記苗植装
置を作動する構成とした苗移植装置があった。

〔発明が解決しようとする課題〕

従来の苗移植装置は、育苗器を移動するコンベアが移送
と停止を交互に繰り返す間歇移送の構成なので、移植作
業を高速にすると、間歇移送作動も速くなって、育苗器
内の床土がずれたり植付られた苗が倒れたりする問題が
生じる。よって、苗移植装置を構成するにあたっては、
移植作業の高速化を可能とし作業能率の向上を図る課題
があった。

〔課題を解決するための手段〕

この発明は、前記課題を解決するために、育苗器を載せ
て移送するコンベアと、苗を収容して繰出す苗繰出装置
と、該苗繰出装置により繰り出される苗を前記苗植装置
とを備えた苗移植装置において、育苗器を連続移送する
よう前記コンベアを連続回転する構成とするとともに、
連続移送中の育苗器内に苗が植付けられるよう前記コン
ベアによる育苗器の移送に同期して前記苗植装置を作動
する構成としたことを特徴とする苗移植装置、とした。

〔発明の作用〕

この発明の苗移植装置によると、コンベアが育苗器を連
続移送し、その連続移送中の育苗器内に苗が植付けられ
るようコンベアによる育苗器の移送に同期して苗植装置
が作動して苗繰出装置から繰り出される苗をコンベア上
の育苗器へ移植する。

〔発明の効果〕

よって、この発明の苗移植装置は、移植作業を高速にし
ても、育苗器内の床土がずれたり植付けられた苗が倒れ
たりしにくくなり、移植作業の高速化が可能となって、
作業能率の向上が図れる。

〔実施例〕

以下、図面に基づいて、この発明の一実施例を具体的に
説明する。

５は機台で、水平状にベルトコンベア２を張設する。こ
のコンベア２は、機台５下側のモータ６によって伝動す
る。７は、コンベア２のベルトを張設するプーリであ
り、これらプーリ７間には受板８を設けて、コンベア２
のベルトの下面をを摺動させて撓みを防止する。このコ
ンベア２のベルト周面には、鉢からなる育苗器１の底部
を嵌合して支持する受板９を一定の間隔に配設してい
る。

機台５上には、左右の支枠14によって苗繰出装置３を支
持している。苗繰出装置３は、コンベア２に対して左右
方向へ往復移動する苗タンク10と、底部苗繰出ベルト21
と、この苗タンク10の傾斜前端側開口部11の下にあって
繰出される苗を受ける苗案内枠12と、苗タンク10の左右
方向移動や苗繰出ベルト21の間歇回転等の伝動装置13等
によって構成している。所定形態の箱形育苗等により床
付苗としてマット状に育苗された苗床を、苗タンク10内
に供給すると、この苗床の開口部11側が苗植装置４で分
離されるに伴って、苗床全体がこの開口部11側へ繰出さ
れ、苗の連続的繰出供給を行うことができる。なお。こ
の苗は、予め育苗器で育苗して、床付部を各植付苗単位
毎に分離した状態のものを、苗タンク10に並べて載せる
もよい。

また、機台５の上方には支枠14から伝動ケース15を架設
して、苗植装置４を伝動構成する。苗植装置４は左右一
対の苗保持片16を昇降動するように設け、この苗保持片
16を開口部11に介入させて苗床部を分離し、下動により
この苗ロの苗床部ニを保持して、コンベア２上の育苗器
１内へ挿植して開放し、移植する構成である。17はこの
苗保持片16をほぼ楕円軌跡（イ）に連動する植付ケース
で、内部に伝動機構を設けている。18は苗保持片16間に
位置して、分離保持された苗（ロ）の苗床部（ニ）を植
付時に床上（ハ）へ押込む苗押出子である。

伝動ケース15内の伝動装置や、苗繰出装置３の伝動装置
13等は、前記モータ６からプーリ７の軸19や、伝動ケー
ス20内のチェン伝動等によって伝動される。この伝動関
係は、コンベア２の回転と苗植装置４の昇降動が同期し
て、育苗器１が開口部11の直下の位置したとき、苗保持
片16がこの育苗器１内に下降介入する関係に設けてい
る。

尚、育苗器１には床土（ハ）を充填するが、このために
はこのコンベア２の始端側に土詰装置を設け、土詰と同
時に苗移植を行う構成とするもよい。

以上の苗移植装置によれば、コンベア２が育苗器１を連
続移送し、その連続移送中の育苗器１内に苗（ロ）が植
付けられるようコンベア２による育苗器１の移送に同期
して苗植装置４が作動して苗繰出装置３から繰り出され
る苗（ロ）をコンベア２上の育苗器１へ移植する。従っ
て、苗繰出装置３に苗（ロ）を収容し、コンベア２に育
苗器１を載せていけば、育苗器１への苗（ロ）の移植が
自動的に連続的に行われていく。

よって、上述の苗移植装置は、育苗器を載せて移送する
コンベアと、苗を収容して繰出す苗繰出装置と、該苗繰
出装置により繰り出される苗を前記苗移植装置とを備え
た苗移植装置において、育苗器を連続移送するよう前記
コンベアを連続回転する構成とするとともに、連続移送
中の育苗器内に苗が植付けられるよう前記コンベアによ
る育苗器の移送に同期して前記苗植装置を作動する構成
としたので、移植作業を高速にしても、育苗器内の床土
がずれたり植付けられた苗が倒れたりしにくくなり、移
植作業の高速化が可能となって、作業能率の向上が図れ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示す。 第１図：苗移植装置の斜視図。 第２図：苗移植装置の側面図。 第３図：移送中の育苗器の一部を示す側断面図。 以下に主な符号を説明する。 1:育苗器 2:コンベア 3:苗繰出装置 4:苗植装置 （ロ）：苗

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】育苗器を載せて移送するコンベアと、苗を
   収容して繰出す苗繰出装置と、該苗繰出装置により繰り
   出される苗を前記コンベア上の育苗器へ移植する苗植装
   置とを備えた苗移植装置において、育苗器を連続移送す
   るよう前記コンベアを連続回転する構成とするととも
   に、連続移送中の育苗器内に苗が植付けられるよう前記
   コンベアによる育苗器の移送に同期して前記苗植装置を
   作動する構成としたことを特徴とする苗移植装置。