JPH076684A - ヒューズ抵抗組成物及びヒューズ抵抗器 - Google Patents
ヒューズ抵抗組成物及びヒューズ抵抗器Info
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- JPH076684A JPH076684A JP5146493A JP14649393A JPH076684A JP H076684 A JPH076684 A JP H076684A JP 5146493 A JP5146493 A JP 5146493A JP 14649393 A JP14649393 A JP 14649393A JP H076684 A JPH076684 A JP H076684A
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Abstract
できる薄形のヒューズ抵抗器を得ることを目的とする。 【構成】 樹脂、導電粒子及び熱膨張性マイクロカプセ
ルから成るヒューズ抵抗組成物層1を金属電極2a及び
2b間に設けたものである。
Description
スペースに実装できる薄形のヒューズ抵抗器及びこのヒ
ューズ抵抗器を得るためのヒューズ抵抗組成物に関す
る。
電池の技術的進歩はめざましく、一般家庭用に普及して
いる電池においても、1次電池から充放電が可能な2次
電池が使用されるようになっている。この2次電池とし
てはニッケル・カドミウム電池、ニッケル・水素電池、
リチウムイオン電池等が市販されている。
流を流すため、充電器の故障等により過電流が流れる場
合が考えられ、このようなときに、この2次電池の内部
抵抗等によりジュール熱が発生し、やがて爆発する等の
危険性がある。
用の保護素子であるヒューズ抵抗器を実装することが考
えられる。従来、このヒューズ抵抗器として金属線を用
いたもの等があるが、この2次電池の内部の限られたス
ペースに実装し得るヒューズ抵抗器は未だ提案されてい
ない。
限られたスペースに実装できる薄形のヒューズ抵抗器を
得ることを目的とする。
物は樹脂、導電粒子及び熱膨張性マイクロカプセルから
なるものである。
如く樹脂、導電粒子及び熱膨張性マイクロカプセルから
成るヒューズ抵抗組成物層1を金属電極2a及び2b間
に設けたものである。
に示す如く、樹脂、導電粒子及び熱膨張性マイクロカプ
セルからなるヒューズ抵抗組成物層1aが回路基板3上
に形成した複数の電極パターン4a,4b上に設けられ
たものである。
に示す如く、多孔質金属板5の両面に金属箔電極6a及
び6bを熱膨張性マイクロカプセルを含有する接着剤7
で積層被着したものである。
示す如く、基板8上に形成した複数の電極パターン9
a,9b間に熱膨張性マイクロカプセルを含有してなる
物質層10を設けると共にこの物質層10を跨ぎ、この
電極パターン9a及び9bを接続する如く導電塗料層1
1を形成したものである。
膨張性マイクロカプセルが膨張し、導電路を断つのでヒ
ューズ抵抗器として動作すると共に電池の内部のような
限られたスペースに実装できる薄形のヒューズ抵抗器を
得ることができる。
物及びヒューズ抵抗器の実施例につき説明しよう。図1
において、1は本例によるヒューズ抵抗組成物の層を示
し、本例によるヒューズ抵抗器は図1に示す如く、この
ヒューズ抵抗組成物層1を例えばニッケル、アルミ等の
金属電極2a及び2b間に設けたものである。
ューズ抵抗組成物は熱可塑性の樹脂12中に金属粒子、
カーボン粒子等の導電粒子13及び熱膨張性マイクロカ
プセル14を分散したものである。
の樹脂粒子中に低沸点の炭化水素を内包した粒径が10
μm〜30μmの微小球である。この場合、この熱膨張
性マイクロカプセル14の膨張温度は中空の樹脂粒子の
軟化温度を調整することによりコントロールすることが
できる。また、熱可塑性の樹脂12はこの熱膨張性マイ
クロカプセル14の膨張温度で軟化もしくはゴム状であ
ることが望ましく、アクリル、ポリエステル、ウレタン
等が使用できる。
実施例1〜10及び比較例1につき説明する。この実施
例1〜10及び比較例1の夫々の金属電極2a及び2b
は福田金属箔粉社製の電解Ni箔(65μm)を用いる
と共にヒューズ抵抗組成物の樹脂12としてユニチカ社
製のポリエステルUE3220を用いた。
樹脂12の溶液中に表1に示した各導電粒子13及び熱
膨張性マイクロカプセル14を分散し、金属電極2a,
2bであるNi箔にコーティング後乾燥し、この熱膨張
性マイクロカプセル14の膨張温度以内の温度をかけ
て、表1の素子総厚とした。
ブラック社製の粒径が0.03μmのカーボン粒子XC
−72を用いると共に熱膨張性マイクロカプセル14と
して松本油脂社製の膨張温度が100℃〜105℃のF
50Dを用い、この樹脂12の100重量部に対し、こ
の導電粒子13を150重量部及びこの熱膨張性マイク
ロカプセル14を20重量部を分散し、その素子総厚を
250μmとした。
カーボン社製の粒径が30μmのカーボン粒子PC−3
020を用いると共に熱膨張性マイクロカプセル14と
して松本油脂社製の膨張温度が100℃〜105℃のF
50Dを用い、この樹脂12の100重量部に対し、こ
の導電粒子13を200重量部及びこの熱膨張性マイク
ロカプセル14を20重量部を分散し、その素子総厚を
200μmとした。
和鉱業社製の粒径が0.57μmの銀粒子G−15を用
いると共に熱膨張性マイクロカプセル14として松本油
脂社製の膨張温度が100℃〜105℃のF50Dを用
い、この樹脂12の100重量部に対し、この導電粒子
13を400重量部及びこの熱膨張性マイクロカプセル
14を20重量部を分散し、その素子総厚を200μm
とした。
鉱業社製の粒径が0.57μmの銀粒子G−15を用い
ると共に熱膨張性マイクロカプセル14として松本油脂
社製の膨張温度が100℃〜105℃のF50Dを用
い、この樹脂12の100重量部に対し、この導電粒子
13を400重量部及びこの熱膨張性マイクロカプセル
14を20重量部を分散し、その素子総厚を300μm
とした。
鉱業社製の粒径が0.57μmの銀粒子G−15を用い
ると共に熱膨張性マイクロカプセル14として松本油脂
社製の膨張温度が100℃〜105℃のF50Dを用
い、この樹脂12の100重量部に対し、この導電粒子
13を400重量部及びこの熱膨張性マイクロカプセル
14を20重量部を分散し、その素子総厚を500μm
とした。
鉱業社製の粒径が0.57μmの銀粒子G−15を用い
ると共に熱膨張性マイクロカプセル14として松本油脂
社製の膨張温度が80℃〜85℃のF30Dを用い、こ
の樹脂12の100重量部に対し、この導電粒子13を
400重量部及びこの熱膨張性マイクロカプセル14を
20重量部を分散し、その素子総厚を300μmとし
た。
鉱業社製の粒径が0.57μmの銀粒子G−15を用い
ると共に熱膨張性マイクロカプセル14として松本油脂
社製の膨張温度が140℃〜145℃のF85Dを用
い、この樹脂12の100重量部に対し、この導電粒子
13を400重量部及びこの熱膨張性マイクロカプセル
14を20重量部を分散し、その素子総厚を300μm
とした。
鉱業社製の粒径が40μmの銀粒子Ag350を用いる
と共に熱膨張性マイクロカプセル14として松本油脂社
製の膨張温度が100℃〜105℃のF50Dを用い、
この樹脂12の100重量部に対し、この導電粒子13
を400重量部及びこの熱膨張性マイクロカプセル14
を20重量部を分散し、その素子総厚を300μmとし
た。
金属社製の粒径が40μmの銀粒子Ag350を用いる
と共に熱膨張性マイクロカプセル14として松本油脂社
製の膨張温度が100℃〜105℃のF50Dを用い、
この樹脂12の100重量部に対し、この導電粒子13
を400重量部及びこの熱膨張性マイクロカプセル14
を100重量部を分散し、その素子総厚を300μmと
した。
和鉱業社製の粒径が0.57μmの銀粒子G−15を用
いると共に熱膨張性マイクロカプセル14として松本油
脂社製の膨張温度が100℃〜105℃のF50Dを用
い、この樹脂12の100重量部に対し、この導電粒子
13を400重量部及びこの熱膨張性マイクロカプセル
14を10重量部を分散し、その素子総厚を200μm
とした。
鉱業社製の粒径が0.57μmの銀粒子G−15を用い
ると共に熱膨張性マイクロカプセル14として松本油脂
社製の膨張温度が100℃〜105℃のF50Dを用
い、この樹脂12の100重量部に対し、この導電粒子
13を400重量部及びこの熱膨張性マイクロカプセル
14を5重量部を分散し、その素子総厚を200μmと
した。
カBは日本カーボン社製PC−3020、メーカCは同
和鉱業社製G−15、メーカDは福田金属箔粉社製Ag
350、メーカEは松本油脂社製である。
々1cm角に切った素子を表1に示す各温度下に2分間
放置し、その抵抗値を測定した。実施例1〜10におい
ては熱膨張性マイクロカプセル14の膨張温度に達した
ときに、この熱膨張性マイクロカプセル14の体積が急
激に大きくなり完全な絶縁状態(108 Ω以上)となっ
た。またこの実施例1〜10の全ての素子は10Aの過
電流によって発熱膨張し絶縁状態となった。
セル14の膨張温度に達しても絶縁状態とならず、1
2.0Ω程度の抵抗値であった。また過電流を流したと
きも同様であった。これはこの比較例1においては、導
電粒子13の400重量部に対し熱膨張性マイクロカプ
セル14が5重量部と、この熱膨張性マイクロカプセル
14の量が比較的少ないためである。
れ、発熱したときに熱膨張性マイクロカプセル14の体
積が急激に膨張し、導電路を断つのでヒューズ抵抗器と
して動作すると共に電池の内部のように限られたスペー
スに実装できる薄形本例では200μm〜500μm厚
のヒューズ抵抗器を得ることができる。
説明しよう。図2において、3は例えば210μm厚の
ガラエポ基板より成る回路基板を示し、この回路基板3
上に例えば2μm間隔離して平行に2つの電極パターン
4a及び4bを設ける。この電極パターン4a,4bは
18μm厚の銅箔上に0.5μm厚のNiメッキを施し
たものである。
4bを跨いで所定範囲例えば電極パターン4a,4bの
長さ方向に例えば1.5cm、この電極パターン4a,
4bを跨ぐ方向に1.0cmに亘って、このヒューズ抵
抗組成物層1aを設ける如くする。
ヒューズ抵抗組成物は図1のヒューズ抵抗組成物と同様
に熱可塑性の高分子樹脂12中にニッケル、銀等の金属
粒子13及び熱膨張性マイクロカプセル14を分散した
ものである。
の樹脂粒子中に低沸点の炭化水素を内包した粒径が10
μm〜30μmの微小球である。また、この熱可塑性の
樹脂12はこの熱膨張性マイクロカプセル14の樹脂温
度で軟化もしくはゴム状であることが望ましく、アクリ
ル,ポリエステル,ウレタン等が使用できる。
例11〜15及び比較例2につき説明する。
14として、ユニチカ社製ポリエステルUE3220を
用いると共に導電粒子13として、同和鉱業社製の銀粒
子G−15(粒径0.57μm)を用い、溶媒にトルエ
ンを用い、この樹脂14と導電粒子13とを重量比で1
0:90で配合し、3本ロールで分散し、この中に、こ
の中の樹脂量の100重量部に対して、熱膨張性マイク
ロカプセル14として松本油脂社製のマイクロスフェア
ーF−50D(マイクロバルーン、膨張温度100℃〜
105℃)を1.0重量部の割合で配合し、ディゾルバ
ーで10分間攪拌した、このインクを図2に示す如く回
路基板3の所定範囲に電極パターン4a及び4bを跨い
で、バーコーターを用いて塗布し、80℃で10分間乾
燥し、回路基板3上の乾燥膜厚(ヒューズ抵抗組成物層
1aの厚さ)が48μmとした。
ロカプセル14の添加量を樹脂量100重量部に対して
5.0重量部の割合で配合し、その他は実施例11と同
様とし、回路基板3上の乾燥膜厚即ちヒューズ抵抗組成
物層1aの厚さを51μmとした。
ロカプセル14の添加量を樹脂量100重量部に対して
10.0重量部の割合で配合し、その他は実施例11と
同様とし、回路基板3上の乾燥膜厚即ちヒューズ抵抗組
成物層1aの厚さを52μmとした。
基板3上の乾燥膜厚即ちヒューズ抵抗組成物層1aの厚
さを5μmとした。
基板3上の乾燥膜厚即ちヒューズ抵抗組成物層1aの厚
さを512μmとした。
クロカプセル14の添加量を樹脂量100重量部に対し
て0.5重量部の割合で配合し、その他は実施例11と
同様とし、回路基板3上の乾燥膜厚即ちヒューズ抵抗組
成物層1aの厚さを49μmとした。
25℃,50℃,80℃,100℃,120℃,140
℃及び160℃に調整した恒温槽に2分間放置し、その
時の電極パターン4a及び4b間の抵抗値を測定し、ま
た100℃で抵抗値が108Ω以上(Open)となる
までの時間も測定し、その結果を表2に示す。
ては100℃で電極パターン4a及び4bよりヒューズ
抵抗組成物層1aが浮き上がり導電路が断たれ(Ope
n)たが、比較例では40KΩ程度となるが108 以上
の抵抗値とはならなかった。
に10Aの過電流を流したところ、この実施例11〜1
5及び比較例2は夫々発熱し、実施例11〜15は夫々
100℃で表2で示す如く抵抗値が108Ω以上(Op
en)となった。
14を樹脂12の100重量部に対して1重量部以上の
割合で配合すればヒューズ抵抗器として満足するが、あ
まり多量に添加すると初期抵抗値が高くなるため目標と
する初期抵抗に応じて適量配合することが好ましい。
い程遮断速度は速いが、この厚みが増しても時間はかか
るが、遮断されないということはない。上述実施例にお
いてはヒューズ抵抗組成物層1aをバーコーターにより
塗布したが、この代わりにスクリーン印刷等種々の方法
が使用できる。
流れ、発熱したときに熱膨張性マイクロカプセルの体積
が急激に膨張し、導電路を断つので、ヒューズ抵抗器と
して動作すると共に電池の内部のように限られたスペー
スに実装できる薄形のヒューズ抵抗器を得ることができ
る。
の図3において、5は例えば2mm以下の多孔質金属板
を示す。この多孔質金属板5は多孔質金属板5の両面が
特に貫通させる必要はなく、その両面もしくは片面に電
極となる金属箔電極6a,6bとこの多孔質金属板5と
を充分に接着しうる凹部があれば良い。
面に接着剤7を介して夫々金属箔電極6a及び6bを積
層被着する。この場合金属箔電極6a,6bの一部はこ
の多孔質金属板5と接触するようにすると共にこの多孔
質金属板5の凹部に存する接着剤7によりこの多孔質金
属板5と金属箔電極6a,6bとが接着される如くす
る。
ミ,ニッケル,銅等金属又は合金類等電気の良導体であ
れば良い。
シ系、ゴム系、ポリエステル系の樹脂12を主成分とす
る接着剤中に熱膨張性マイクロカプセル14を配合した
ものである。この熱膨張性マイクロカプセル14として
は塩化ビニリデン共重合物を殻壁とし、低沸点の炭化水
素化合物を内包したもの等が市販されている。
温度、例えば100℃で内包してある低沸点の炭化水素
化合物が気化し、更に殻壁を形成している高分子樹脂が
軟化して膨張するものである。
剤中への配合量は0.1重量%以上が望ましい。これは
接着剤中の熱膨張性マイクロカプセル14の配合量がこ
の0.1重量%を下回ると導通を接断するのに充分な接
着剤7層の体積膨張がおこらないことによる。
配合量が、あまり多すぎると、単位体積当りの接着剤成
分の減少により、電極となる金属箔電極6a,6bと多
孔質金属板5との接着不良を引き起こす不都合がある。
施例16〜18及び比較例3,4につき説明する。
重合物(シエル化学社製 TR1184)の30%トル
エン溶液に固形分比が重量比で7:3となるようにタッ
キファイヤー(トーネックス社製、エスコレッツ530
0)を添加し、次いで膨張温度105℃の熱膨張性マイ
クロカプセル(松本油脂社製 F−50D)を0.1重
量%の割合で配合した。
社製65μm厚)にバーコーターを用いて、ウエット膜
厚300μmとなるように塗布し、熱風循環式オーブン
中で80℃で10分間乾燥し(このときの乾燥膜厚は5
0μmであった。)、これを図3に示した構成になるよ
うに、多孔質金属板5と90℃、4kgf/cm2 ,6
0秒の条件で熱圧着し、これを1cm角に打ち抜き、厚
み1.0mmのヒューズ抵抗器を得た。
(ユニチカ社製 UE−3220)の30%トルエン溶
液に膨張温度145℃の熱膨張性マイクロカプセル(松
本油脂社製F−85D)を10重量%の割合で配合し、
これを電解ニッケル箔(福田金属箔粉工業社製65μm
厚)にバーコーターを用いて、ウェット膜厚300μm
となるように塗布し、熱風循環式オーブン中で、80℃
で10分間乾燥し(このときの乾燥膜厚は65μmであ
った。)、これを図3に示した構成になるように多孔質
金属板(住友電工社製 セルメット(発泡金属)#7)
5と90℃、10kgf/cm2 、60秒の条件で熱圧
着して、厚み0.8mmのヒューズ抵抗器を得た。
成社製 Yp−50)のトルエン:ブタノールが7:3
の混合溶剤25%溶液に、膨張温度145℃の熱膨張性
マイクロカプセルを40重量%の割合で配合し、これを
電解ニッケル箔(福田金属箔粉工業社製 65μm厚)
にバーコーターを用いて、ウエット膜厚300μmとな
るように塗布し、熱風循環式オーブン中で、80℃で1
0分間乾燥し(このときの乾燥膜厚は50μmであっ
た。)、これを図3に示した構成になるように多孔質金
属板5と90℃、4kgf/cm2 、60秒の条件で熱
圧着し、厚み1.0mmのヒューズ抵抗器を得た。
キシ樹脂溶液に50重量%の割合で、熱膨張性マイクロ
カプセルを配合し、実施例16で示した方法で多孔質金
属板5に熱圧着したところ、ニッケル箔の金属箔電極6
a,6bと多孔質金属板5との間で接着強度が得られ
ず、打ち抜き工程ではがれを生じ、ヒューズ抵抗器を得
ることができなかった。
抗特性及び電流−抵抗特性を夫々図5及び図6に示す。
即ち、図5の温度−抵抗特性において実施例16におい
ては、105℃までは抵抗は極めて小さいが105℃に
て熱膨張性マイクロカプセルが膨張して金属箔電極6
a,6bと多孔質金属板5との導電路を断つので、この
電極6a及び6b間の抵抗は無限大のオープン(Ope
n)となり、また実施例17及び18においても同様に
して、膨張温度145℃で抵抗は無限大のオープン(O
pen)となる。
例16においては、8.5Aまでは抵抗は極めて小さい
が8.5Aになると急に電流による発熱により熱膨張性
マイクロカプセルが膨張して金属箔電極6a,6bと多
孔質金属板5との導電路を断つので、この電極6a及び
6b間の抵抗は無限大のオープン(Open)となり、
また実施例17及び18においても同様にして、電流が
9Aで熱膨張性マイクロカプセルが膨張し、金属箔電極
6a及び6b間の抵抗は無限大のオープン(Open)
となる。
ヒューズ抵抗器は温度ヒューズ及び電流ヒューズとして
優れた特性を持ち、更に形状も小型化、薄形化すること
ができる。
例を説明しよう。図4において、8は例えば厚さが21
0μmのガラスエポキシ基板よりなる回路基板を示し、
この回路基板8上に互いに所定距離例えば2mm離して
2個の電極パターン9a及び9bを形成する。
極パターン9a及び9b間の回路基板8上に熱膨張性マ
イクロカプセル14を含有してなる物質層10を所定幅
W0例えば10mmで設ける。
子樹脂例えばユニチカ社製ポリエステルUE3220に
熱膨張性マイクロカプセル14例えば松本油脂社製マイ
クロバルーン マイクロフェアー F−50D(膨張温
度100℃〜105℃)をこの高分子樹脂に対して例え
ば20重量%の割合で添加し、溶媒にトルエンを用いて
ディゾルバーで10分間攪拌して得た。
クロカプセル14の膨張温度で軟化しているかもしくは
ゴム状領域であることが好ましく、アクリル、ポリエス
テル、ウレタン等種々の樹脂が使用できる。
9a及び9bを電気的に接続する如く導電塗料層11を
形成する。この導電塗料層11を形成する導電塗料の例
としては高分子樹脂例えばユニチカ社製ポリエステルU
E3220に導電粒子(同和鉱業社製銀粒子G−15一
次粒子径0.57μm)を樹脂に対して900重量%の
割合で添加し、溶媒にトルエンを用いて、3本ロールで
分散して得た。
ン、ニッケル、銀等が使用できる。
物質層10及び導電塗料層11はスクリーン印刷等の方
法で形成できるが、粘着性のある樹脂を用いればフィル
ム状にした後に貼付することもできる。
1の厚さd1 との関係はd0 /d1≧0.2であること
が望ましく、これ以下であると熱膨張性マイクロカプセ
ルが導電塗料層11を突き破って膨張することが困難に
なる。またこの導電塗料層11の厚さd1 が500μm
を超えるようになると、この熱膨張性マイクロカプセル
がこの導電塗料層11を突き破って膨張することが困難
になる。
質層10の幅W0 と導電塗料層11の幅W1 との関係は
W0 ≧W1 が好ましく、そうでない場合は導通切断され
ない部分が残る不都合がある。
又は過電流により電極パターン9a及び9b間の温度が
熱膨張性マイクロカプセルの熱膨張温度例えば100℃
となったときに図4C,Dに示す如く、この熱膨張性マ
イクロカプセルが膨張して導電塗料層11を突き破って
導電路を断ち、電極パターン9a及び9b間を電気的に
不導通とするのでヒューズ抵抗器として動作する。また
この場合薄形のヒューズ抵抗器とすることができる。
明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が採り
得ることは勿論である。
きに熱膨張性マイクロカプセルが膨張し、導電路を断つ
のでヒューズ抵抗器として動作すると共に電池の内部の
ような限られたスペースに実装できる薄形のヒューズ抵
抗器を得ることができる利益がある。
である。
4Aの平面図、Cは本例の動作の説明に供する断面図、
Dは図4Cの平面図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 樹脂、導電粒子及び熱膨張性マイクロカ
プセルから成ることを特徴とするヒューズ抵抗組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載のヒューズ抵抗組成物にお
いて、 前記熱膨張性マイクロカプセルを樹脂100重量部に対
し、10重量部以上の割合で含有させたことを特徴とす
るヒューズ抵抗組成物。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のヒューズ抵
抗組成物において、 前記熱膨張性マイクロカプセルが中空の樹脂粒子中に低
沸点の炭化水素が内包された平均粒径が10μm〜30
μmの微小球であることを特徴とするヒューズ抵抗組成
物。 - 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載のヒューズ抵
抗組成物において、 前記樹脂が前記熱膨張性マイクロカプセルの膨張温度付
近で軟化することを特徴とするヒューズ抵抗組成物。 - 【請求項5】 樹脂、導電粒子及び熱膨張性マイクロカ
プセルから成るヒューズ抵抗組成物層を金属電極間に設
けたことを特徴とするヒューズ抵抗器。 - 【請求項6】 樹脂、導電粒子及び熱膨張性マイクロカ
プセルからなるヒューズ抵抗組成物層が回路基板上に形
成した複数の電極パターン上に設けられたことを特徴と
するヒューズ抵抗器。 - 【請求項7】 多孔質金属板の両面に金属箔電極を熱膨
張性マイクロカプセルを含有する接着剤で積層被着した
ことを特徴とするヒューズ抵抗器。 - 【請求項8】 基板上に形成した複数の電極パターン間
に熱膨張性マイクロカプセルを含有してなる物質層を設
けると共に該物質層を跨ぎ前記複数の電極パターンを接
続する如く導電塗料層を形成したことを特徴とするヒュ
ーズ抵抗器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14649393A JP3409190B2 (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | ヒューズ抵抗器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14649393A JP3409190B2 (ja) | 1993-06-17 | 1993-06-17 | ヒューズ抵抗器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH076684A true JPH076684A (ja) | 1995-01-10 |
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