JPH0764778B2 - α,β―不飽和カルボニル化合物の製造法 - Google Patents

α,β―不飽和カルボニル化合物の製造法

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JPH0764778B2 JP29369789A JP29369789A JPH0764778B2 JP H0764778 B2 JPH0764778 B2 JP H0764778B2 JP 29369789 A JP29369789 A JP 29369789A JP 29369789 A JP29369789 A JP 29369789A JP H0764778 B2 JPH0764778 B2 JP H0764778B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、α,β−不飽和カルボニル化合物の製造法
に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、ア
ルケニルエステルとアリル型炭酸エステルとの反応によ
る、医薬品、農薬、香料等の化学品製造に有用なα,β
−不飽和カルボニル化合物の製造法に関するものであ
る。
(従来の技術とその課題) 2−シクロペンテノン、2−シクロヘキセノン、2−シ
クロドデセノン等のα,β−不飽和カルボニル化合物
は、医薬品、農薬、香料等々の化学品分野において極め
て有用な化学物質である。
従来より、このα,β−不飽和カルボニル化合物の製造
方法としては、たとえば、次式で示されるように、1−
シクロペンテニルアセテート等のアルケニルエステルと
炭酸アリルメチル等のアリル型炭酸エステルとを白金族
金属化合物触媒の存在下に反応させて製造する方法が知
られている。
この方法は、入手容易な化合物を原料とし、かつ、比較
的効率よくα,β−不飽和カルボニル化合物を製造する
ことができる方法であるが、実際の反応生成物中には目
的とするα,β−不飽和カルボニル化合物の他に、出発
原料であるアリル型炭酸エステルと、反応副生物である
酢酸アリルエステルが混在することから、反応生成物の
α,β−不飽和カルボニル化合物の選択的な分離精製が
必要となる。
原料化合物としてのアリル型炭酸エステルについては、
反応生成物中への残存量を減らすためには反応使用量そ
のものを減らすことが考えられるが、上記のα,β−不
飽和カルボニル化合物の製造のためには、このアリル型
炭酸エステルを当量以上用いることが必須であることか
ら、アリル型炭酸エステルの反応生成物中への残存は避
けられない。
一方、反応生成物からのα,β−不飽和カルボニル化合
物の分離精製については、蒸留によって分離する方法が
まず考えられる。しかしながら、未反応原料化合物とし
て残存するアリル型炭酸エステルと目的生成物である
α,β−不飽和カルボニル化合物の沸点が近似している
場合には、これらを蒸留によって分離することは困難と
なる。このため、蒸留以外の方法によって効率よく、し
かも高純度で、α,β−不飽和カルボニル化合物を分離
するための方法が必要になる。
このための方法に関する知見として、炭酸アリルエステ
ルにトリフェニルホスフィン1モルに対し酢酸パラジウ
ム5モルとを加熱下に作用させることにより炭酸アリル
エステルを分解することができることもすでに知られて
いる(テトラヘドロンレタース、12,3591(1981))。
しかしながら、この発明の発明者らが詳しく検討したと
ころによると、上記の知見を反応副生物である酢酸アリ
ルエステルの分解に試みたところこの方法によって分解
することができないことが明らかになっている。
副生物であるこの酢酸アリルエステルは、強酸または強
アルカリによる加水分解または高温加熱によって分解で
きるが、α,β−不飽和カルボニル化合物製造のための
反応系にこの分解方法を適用しようとすると、目的物で
あるα,β−不飽和カルボニル化合物の分解が避けられ
ないという問題がある。
このため、これまでに知られている方法によっては、ア
ルケニルエステルとアリル型炭酸エステルとの反応によ
って得られる反応生成物からのα,β−不飽和カルボニ
ル化合物の高効率、高精度での分離精製は極めて困難で
あるのが実情であった。
この発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたもので
あり、従来技術の欠点を克服し、反応生成混合物より
α,β−不飽和カルボニル化合物を高効率および高純度
で取得することのできる新しいα,β−不飽和カルボニ
ル化合物の製造法を提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) この発明は、上記の課題を解決するものとして、一般式
(I) (R1,R2,R3およびR4は、各々、水素原子、または鎖状も
しくは環状炭化水素残基を示し、任意の組合せにより環
を形成していてもよく、Xはアシル基を示す) で表わされるアルケニルエステルとアリル型炭酸エステ
ルとを白金族金属化合物触媒の存在下に接触反応させ、
次いでリン化合物を添加して加熱することを特徴とする
一般式(II) (R1,R2,R3およびR4は、各々、上記と同様のものを示
す) で表わされるα,β−不飽和カルボニル化合物の製造法
を提供する。
この発明の製造方法においては、出発原料として従来法
と同様に容易に入手できる化合物を使用することができ
る。出発原料のアルケニルエステルとしては、次の一般
式(I) で表わされる化合物を使用する。式中のR1,R2,R3および
R4は、それぞれ、水素原子または鎖状もしくは環状炭化
水素残基を示している。炭化水素残基としては、たとえ
ばメチル基、エチル基、プロピル基、ペンチル基等のア
ルキル基やフェニル基、トリチル基等を例示することが
できる。これらR1,R2,R3およびR4は任意の組合せによっ
て環を形成していてもよい。たとえば、R1,R2,R3または
R4と結合し環を形成して、シクロペンタン環、シクロペ
ンテン環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、シク
ロドデカン環、シクロドデセン環等を形成することがで
きる。また、上記の式中のXはアシル基を示している。
このような式(I)アルケニルエステルの具体例として
は、1−シクロペンテニルアセテート、1−シクロヘキ
セニルアセテート、6−メチル−1−シクロヘキセニル
アセテート、6−エチル−1−シクロヘキセニルアセテ
ート、1−シクロヘプテニルアセテート、1−シクロド
デセニルアセテート、1−シクロヘキセニルプロピオネ
ート、1−シクロヘキセニルブチレート、1−シクロヘ
キセニルベンゾエート、1−フェニル−1−ブテニルア
セテート、1−プロペニルアセテート、1−ヘキセニル
アセテート、3−メチル−1−プロペニルアセテート、
3−フェニル−1−プロペニルアセテート等を例示する
ことができる。これらのうち環状オレフィンのエステル
が好ましく、特に、5〜7員環または12員環オレフィン
のエステルが好ましい。これらアルケニルエステルは、
常法により合成したものを使用することができる。たと
えば、1−シクロペンテニルアセテートは、シクロペン
タノンとイソプロペニルアセテートとの酸の存在下での
反応によって、あるいは、シクロペンタノンと無水酢酸
との反応によって容易に得ることができる。
この発明の製造方法における、もう一つの出発原料であ
るアリル型炭酸エステルは、少なくとも一つのアリル型
残基を有する炭酸エステルであり、次式(III)で表わ
すことができる。
(式中、R5は炭化水素残基を表し、R6、R7、R8およびR9
はそれぞれ水素原子または炭化水素残基を示す) このようなアリル型炭酸エステルの具体例としては、炭
酸アリルメチル、炭酸アリルプロピル、炭酸アリルブチ
ル、炭酸アリルペンチル、炭酸クロチルメチル、炭酸メ
タリルエチル、炭酸ジアリル等を例示することができ
る。特に、R5が炭素数4以下の低級アルキル基からなる
アリルエステル、クロチルエステル、メタリルエステル
を使用するのが好ましい。
以上のようなアルケニルエステルとアリル型炭酸エステ
ルとの使用割合は、通常、アルケニルエステル1モル当
りアリル型炭酸エステル0.8〜5モル、好ましくは1〜
3モルとする。
アルケニルエステルとアリル型炭酸エステルとを反応さ
せるに際しては、白金族金属化合物触媒を使用する。こ
の場合の白金族金属化合物触媒としては、白金族金属化
合物そのもの、またはそれらと配位子からなるもののい
ずれも使用することができる。
たとえば、パラジウム、白金、ロジウム、イリジウム、
ルテニウムの種々の無機酸塩、有機酸塩または錯体を使
用することができ、より具体的には、トリス(ジベンジ
リデンアセトン)二パラジウム(0)、トリス(トリベ
ンジリデンアセチルアセトン)三パラジウム(0)、酢
酸パラジウム、プロピオン酸パラジウム、酪酸パラジウ
ム、安息香酸パラジウム、パラジウムアセチルアセトナ
ート、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、塩化パラジウ
ム、酢酸第一白金、白金アセチルアセトナート等を例示
することができる。これらの白金族金属化合物は一種を
使用してもよいし、複数種を併用してもよい。
また、これら白金族金属化合物のうち白金族金属元素と
しては、反応性の点からパラジウムを使用するのが特に
好ましい。0価のオレフィン錯体または2価の有機金属
化合物も好適なものとして例示される。
白金族金属化合物触媒として無機強酸塩を使用する場合
には、酢酸カリウム、ナトリウムアルコラート、第三級
アミン等を共存させることが好ましい。
また、配位子としては、周期率第V族元素、すなわち窒
素、リン、ヒ素またはアンチモンを有する単座または多
座の電子供与性化合物を用いることができる。
たとえば、ピリジン、キノリン、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、トリブチルアミン、α,α′−ジピリ
ジン、1,10−フェナントロリン、N,N,N′,N′−テトラ
メチルエチレンジアミンなどの窒素化合物;トリエチル
ホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−n−
ドデシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ−
o−トリルホスフィン、トリ−p−ビフェニルホスフィ
ン、トリ−o−メトキシフェニルホスフィン、フェニル
ジフェノキシホスフィン、トリエチルホスファイト、ト
リ−n−ブチルホスファイト、トリ−n−ヘキシルホス
ファイト、トリフェニルホスファイト、トリ−o−トリ
ルホスファイト、トリフェニルチオホスファイト、α,
β−エチレンジ(ジフェニル)ホスフィン、α,β−エ
チレンジ(ジブチル)ホスフィン、α,γ−プロピレン
ジ(ジフェニル)ホスフィン等のリン化合物、トリエチ
ルヒ素、トリブチルヒ素、トリフェニルヒ素等のヒ素化
合物;トリプロピルアンチモン、トリフェニルアンチモ
ン等のアンチモン化合物等を例示することができる。こ
のうち窒素化合物およびリン化合物が反応の活性、選択
性、経済性の面から好ましい。
勿論、このような配位子は触媒成分として必ずしも必要
なものではない。しかし、使用量を適宜調整することに
より触媒の安定性を大巾に向上させることができる。通
常は、配位子の使用量としては、白金族金属化合物1モ
ル当り2.5モル以下、好ましくは約0.1〜約2モルとす
る。
なお、配位子を使用するに際し、白金族金属化合物と配
位子は予め反応させておいてもよく、反応系内に別個に
添加し、その反応系中で触媒が調製されるようにしても
よい。
このような白金族金属化合物触媒の使用量は、アルケニ
ルエステルや触媒の種類に応じて適宜定めるが、通常
は、アルケニルエステル100モル当り白金族金属化合物
が0.01〜10モル、好ましくは0.1〜5モルとする。
この発明において、アルケニルエステルとアリル型炭酸
エステルを白金族金属化合物触媒の存在下に接触反応さ
せるにあたっては、反応系に希釈剤を存在させることも
できる。
希釈剤としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、
ベンゾニトリル等のニトリル類;ジメチルホルムアミ
ド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジ
メチルプロピオアミド、N−メチルピロリドン等のアミ
ド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジブチルエー
テル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸エチル等
のエステル類;エタノール、プロパノール、tert−ブタ
ノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のアルコー
ル類;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等
のスルホキシド類;n−ヘキサン、シクロヘキサン等のア
ルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素類などを例示することができる。通常はこれらの
うち、非プロトン性極性溶剤、特に、ニトリル類、アミ
ド類、エーテル類、ケトン類、エステル類を使用する。
このような希釈剤を使用することにより反応の活性、選
択性、触媒の安定性を向上させることが可能となる。
希釈剤の使用量は出発原料や触媒の種類等にもよるが、
通常は、アルケニルエステルとアリル型炭酸エステルの
濃度が1〜50重量%となるような割合で使用するのが好
ましい。
反応温度は、通常は50℃以上、好ましくは55〜150℃と
する。また、反応時間は、通常は10分〜20時間とする。
また、この発明の製造方法においては、前述のごとく反
応をさせた後に、反応系にリン化合物を添加して加熱す
ることを特徴としてもいる。これにより反応生成物系内
に残存している未反応のアリル型炭酸エステルと副生物
とを同時に分解除去することができ、目的とするα,β
−不飽和カルボニル化合物のみを容易に分解精製するこ
とが可能となる。
この場合に添加するリン化合物としては、たとえば、前
述の白金族金属化合物触媒の配位子として挙げたリン化
合物を使用することができる。
リン化合物の添加量は、前段の接触反応と後段の加熱反
応で用いたリン化合物の合計がリン化合物/白金族金属
化合物≧3(モル比)となるようにするのが好ましい。
リン化合物の添加量は前述のモル比以上であれば特に限
定されないが、あまり多量に使用することは経済的でな
いので、上限としては、モル比が10以下であることが好
ましい。
かかる後段の加熱反応により未反応のアリル型炭酸エス
テルだけでなく、副生物も完全に分解除去できるように
なる。なお、リン化合物の添加量を調整するにあたり、
前段の接触反応時に既に触媒の配位子としてリン化合物
が存在している場合には、後段の加熱反応時にさらにリ
ン化合物を加え、全体としてリン化合物と白金族金属化
合物とのモル比を調整すればよい。
反応条件 温度:通常50℃以上、好ましくは55〜150℃ 時間:30分〜10時間 以上の反応によって未反応原料化合物と反応副生物とは
効果的に分解されるため、蒸留によって効率的、かつ高
純度での目的物α,β−不飽和カルボニル化合物の分離
精製が可能となる。
以下、この発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
実施例1 1−シクロペンテニルアセテート20ミリモルと炭酸アリ
ルメチル24ミリモルを、酢酸パラジウム(Pd(OA
C))0.2ミリモルの存在下に、アセトニトリル10ml中
において還流温度で2時間接触反応させた。この生成物
中の成分をガスクロマトグラフにより分析したところ、
面積%で2−シクロペンテノンの他に、炭酸アリルメチ
ル9.28%、酢酸アリル3.88%が含まれているのが確認さ
れた。
次に、反応系内にトリフェニルホスフィン(PPh3)0.6
ミリモルを添加し、還流温度で4時間加熱した。
得られた生成物の成分を上記と同様にガスクロマトグラ
フにより分析したところ、炭酸アリルメチルおよび酢酸
アリルは検出されなかった。
以上の結果を表1に示した。
次いで40mmHg.67℃の条件下に蒸留して2−シクロペン
テノンを93%の収率で得た。
これにより、この発明の後段の反応、すなわちリン化合
物の添加による加熱が未反応出発原料や副生成物の分解
除去に有効であることが確認された。
実施例2 前段の接触反応時にトリフェニルホスフィン0.2ミリモ
ルを添加し、後段の加熱反応時のトリフェニルホスフィ
ンの添加量を0.4ミリモルとし、後段の加熱反応時間を
3時間とした他は実施例1と同様に操作した。生成物の
分析を行った結果を同様に表1に示した。
この実施例においても、後段の加熱反応の生成物には未
反応出発原料や副生成物は検出されず、2−シクロペン
テノンが94%の収率で得られた。
比較例1 前段の接触反応時にトリフェニルホスフィンの添加量を
0.2ミリモル、反応時間を3.5時間とし、後段の加熱反応
時のトリフェニルホスフィンの添加量を0.2ミリモル、
後反応時間を5時間とした他は実施例1と同様に操作し
た。生成物の分析を行った結果を表1に示した。
リン化合物の添加量が少ないと酢酸アリルは分解されず
に残存することが確認された。
参考例 反応容器に酢酸アリル10ミリモル、酢酸パラジウム0.1
ミリモル、トリフェニルホスフィン0.5ミリモル、およ
びアセトニトリル10mlを入れ、50℃の温度において2時
間反応させた。
反応は進行せず、酢酸アリルは分解しなかった。
実施例3 前段の接触反応時にピリジン0.4ミリモルを添加し反応
時間を10時間とすること以外は実施例1と同様に接触反
応及び後段の加熱反応を行なった。反応生成物を分析し
たところ、炭酸アリルメチル及び酢酸アリルは検出され
ず、2−シクロペンテノンが90%の収率で得られた。
(発明の効果) この発明の製造方法により、反応生成物中の未反応出発
原料や副生成物を後段反応により有効に分解除去できる
ので、α,β−不飽和カルボニル化合物を容易に分離精
製することができる。高効率および高純度でのα,β−
不飽和カルボニル化合物の製造が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (R1,R2,R3およびR4は、各々、水素原子、または鎖状も
    しくは環状炭化水素残基を示し、任意の組合せにより環
    を形成していてもよく、Xはアシル基を示す) で表わされるアルケニルエステルとアリル型炭酸エステ
    ルとを白金族金属化合物触媒の存在下に接触反応させ、
    次いで、リン化合物を添加して加熱することを特徴とす
    る一般式(II) (R1,R2,R3およびR4は、各々、上記と同様のものを示
    す) で表わされるα,β−不飽和カルボニル化合物の製造
    法。
JP29369789A 1989-06-22 1989-11-11 α,β―不飽和カルボニル化合物の製造法 Expired - Lifetime JPH0764778B2 (ja)

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JP29369789A JPH0764778B2 (ja) 1989-11-11 1989-11-11 α,β―不飽和カルボニル化合物の製造法
DE1990608671 DE69008671T2 (de) 1989-11-11 1990-11-09 Verfahren zur Herstellung von alpha,beta-ungesättigten Carbonylverbindungen.
EP19900312269 EP0428343B1 (en) 1989-11-11 1990-11-09 A process for producing an alpha,beta-unsaturated carbonyl compound
US07/758,995 US5118863A (en) 1989-06-22 1991-09-05 Process for producing an α,β-unsaturated carbonyl compound

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US4575570A (en) * 1983-08-02 1986-03-11 Nippon Zeon Co., Ltd. Process for producing alpha, beta-unsaturated ketones

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DE69008671D1 (de) 1994-06-09
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