JPH0764546B2 - 塗料用艶消し剤の製造法 - Google Patents
塗料用艶消し剤の製造法Info
- Publication number
- JPH0764546B2 JPH0764546B2 JP63127331A JP12733188A JPH0764546B2 JP H0764546 B2 JPH0764546 B2 JP H0764546B2 JP 63127331 A JP63127331 A JP 63127331A JP 12733188 A JP12733188 A JP 12733188A JP H0764546 B2 JPH0764546 B2 JP H0764546B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silica
- heat treatment
- particles
- particle size
- paint
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09C—TREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
- C09C1/00—Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
- C09C1/28—Compounds of silicon
- C09C1/30—Silicic acid
- C09C1/3009—Physical treatment, e.g. grinding; treatment with ultrasonic vibrations
- C09C1/3027—Drying, calcination
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塗料用充填剤、殊に塗料用艶消し剤の新規製造
法に関するものである。
法に関するものである。
従来より塗料用艶消し剤としての微粉状シリカ(二酸化
ケイ素)は公知である。そして、周知のとおりこの塗料
用艶消し剤には、専ら湿式法シリカ、すなわち、水の存
在下にケイ酸ナトリウムを酸で中和、分解して得られる
微粉状シリカが汎用されている。
ケイ素)は公知である。そして、周知のとおりこの塗料
用艶消し剤には、専ら湿式法シリカ、すなわち、水の存
在下にケイ酸ナトリウムを酸で中和、分解して得られる
微粉状シリカが汎用されている。
かかる微粉状シリカを塗料用艶消し剤として使用する場
合には、その粒径(粒度)がきわめて重要であって、塗
料充填剤としてその塗膜表面の艶消し作用を充分に発揮
させるには、該シリカが適度に大きな粒径を持っていな
ければならない。しかしながら、当該シリカの粒径が必
要以上に大きくなると、塗膜中に粗大粒子が形成され
て、これがいわゆる「ブツ」を発生し、塗膜全体の生地
肌を悪くすることが知られている。
合には、その粒径(粒度)がきわめて重要であって、塗
料充填剤としてその塗膜表面の艶消し作用を充分に発揮
させるには、該シリカが適度に大きな粒径を持っていな
ければならない。しかしながら、当該シリカの粒径が必
要以上に大きくなると、塗膜中に粗大粒子が形成され
て、これがいわゆる「ブツ」を発生し、塗膜全体の生地
肌を悪くすることが知られている。
また逆に、当該シリカの粒径が細か過ぎると、目的とす
る塗料の艶消し効果が充分に得られないばかりでなく、
塗料の粘度を上昇させ、分散性および塗装時の作業性を
著しく悪化させるので、これまた好ましくない。
る塗料の艶消し効果が充分に得られないばかりでなく、
塗料の粘度を上昇させ、分散性および塗装時の作業性を
著しく悪化させるので、これまた好ましくない。
さらに、過度に粉砕されたきわめて微細なシリカ粒子
(サブミクロン粒子と呼ばれる)は、その表面が高活性
であるために凝集し易く、特に外部から圧力が加わった
場合にはかなり強固な凝集塊を形成し、このものは塗料
ビヒクル中で分散不良を起こすので、このような微細粒
子の存在は前述の場合と同様に「ブツ」発生の原因とな
る。
(サブミクロン粒子と呼ばれる)は、その表面が高活性
であるために凝集し易く、特に外部から圧力が加わった
場合にはかなり強固な凝集塊を形成し、このものは塗料
ビヒクル中で分散不良を起こすので、このような微細粒
子の存在は前述の場合と同様に「ブツ」発生の原因とな
る。
このような状況から、(これまでのところ一般的には前
記湿式法シリカを粉砕した後精密分級し、よりシャープ
な粒度分布を持ったシリカを得ることである程度の改善
を図っていた。
記湿式法シリカを粉砕した後精密分級し、よりシャープ
な粒度分布を持ったシリカを得ることである程度の改善
を図っていた。
また、常法により湿式製造されたシリカを700〜900℃の
温度で30分以上熱処理(焼成)し、その後粉砕、分級し
て塗料用艶消し剤とすることも公知である(特公昭55−
6669号)。
温度で30分以上熱処理(焼成)し、その後粉砕、分級し
て塗料用艶消し剤とすることも公知である(特公昭55−
6669号)。
しかしながら、この方法で得られたシリカにしても、塗
料充填剤として用いられた時の艶消し性および耐候性に
ついてはほぼ満足できるものの、なお改善されるべきい
くつかの問題点を残している。すなわち、前述したよう
に湿式法シリカに対して、焼成→粉砕→分級の処理を施
して得た塗料充填剤は、前記粉砕時に高活性な新しい破
砕面を持った粒子を発現させると共に過度に微粉砕され
た微細粒子をも生成し、これが塗料中にあって凝集して
前記粗大粒子を形成するので、塗膜の生地肌を劣化させ
るのみならず、塗料ビヒクルへの分散不良といった作業
上の問題をも惹起する。もちろん、この場合その後の分
級を多段階に行うことにより、かかる不都合な微細シリ
カ粒子をある程度除去することは可能であるが、多段階
分級はその設備が過大となるばかりでなく、得られる製
品の歩留りが悪くなるのを避け得ない。
料充填剤として用いられた時の艶消し性および耐候性に
ついてはほぼ満足できるものの、なお改善されるべきい
くつかの問題点を残している。すなわち、前述したよう
に湿式法シリカに対して、焼成→粉砕→分級の処理を施
して得た塗料充填剤は、前記粉砕時に高活性な新しい破
砕面を持った粒子を発現させると共に過度に微粉砕され
た微細粒子をも生成し、これが塗料中にあって凝集して
前記粗大粒子を形成するので、塗膜の生地肌を劣化させ
るのみならず、塗料ビヒクルへの分散不良といった作業
上の問題をも惹起する。もちろん、この場合その後の分
級を多段階に行うことにより、かかる不都合な微細シリ
カ粒子をある程度除去することは可能であるが、多段階
分級はその設備が過大となるばかりでなく、得られる製
品の歩留りが悪くなるのを避け得ない。
他方、シリカ粒子の表面改質のためにシリカに対して例
えばアルミニウムまたはマグネシウム等の無機化合物、
あるいはシラン化合物等の有機ケイ素化合物、その他有
機高分子化合物等を適宜添加、配合して処理することも
一部実用に供されてはいるが、かかる処理を実施するに
はこれまた特別な操作、装置を必要とする。さらに、こ
れらの添加剤はシリカに対して時に不純物的に作用し、
塗料ビヒクルの種類によっては逆に当該シリカの分散性
が悪くなることもあり、その用途によっては思わぬ不都
合を招くことすらあり得る。
えばアルミニウムまたはマグネシウム等の無機化合物、
あるいはシラン化合物等の有機ケイ素化合物、その他有
機高分子化合物等を適宜添加、配合して処理することも
一部実用に供されてはいるが、かかる処理を実施するに
はこれまた特別な操作、装置を必要とする。さらに、こ
れらの添加剤はシリカに対して時に不純物的に作用し、
塗料ビヒクルの種類によっては逆に当該シリカの分散性
が悪くなることもあり、その用途によっては思わぬ不都
合を招くことすらあり得る。
本発明者等はこのような状況に鑑みて、塗料用艶消し剤
としての前記諸問題を解消し得る優れたシリカを提供す
べく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った
ものである。
としての前記諸問題を解消し得る優れたシリカを提供す
べく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った
ものである。
従って、本発明は従来公知の微粉状シリカからなる塗料
用艶消し剤のサブミクロン粒子の凝集による「ブツ」の
発生を極力抑え、塗膜の生地肌を良好に維持し得る優れ
た塗料用艶消し剤を提供しようとするものである。
用艶消し剤のサブミクロン粒子の凝集による「ブツ」の
発生を極力抑え、塗膜の生地肌を良好に維持し得る優れ
た塗料用艶消し剤を提供しようとするものである。
本発明は上記目的を達成するために常法により得られた
湿式法シリカを粉砕した後、熱処理することをその要旨
とするものである。従って、本発明によれば、湿式法に
より得られるシリカを粉砕した後、熱処理することを特
徴とする塗料用艶消し剤の製造法が提供される。
湿式法シリカを粉砕した後、熱処理することをその要旨
とするものである。従って、本発明によれば、湿式法に
より得られるシリカを粉砕した後、熱処理することを特
徴とする塗料用艶消し剤の製造法が提供される。
本発明は前述のとおり湿式法により得られるシリカを粉
砕した後に高温で熱処理することをその最大の特徴とす
るものであるが、このシリカとしては市販の湿式法シリ
カ(例えば塩野義製薬(株)製の「カーブレックス」、
または徳山曹達(株)製の「トクシール」)をそのまま
利用し得る。
砕した後に高温で熱処理することをその最大の特徴とす
るものであるが、このシリカとしては市販の湿式法シリ
カ(例えば塩野義製薬(株)製の「カーブレックス」、
または徳山曹達(株)製の「トクシール」)をそのまま
利用し得る。
ところで、本発明における粉砕は、微粉状シリカの製造
に汎用される一般的な粉砕装置、すなわちハンマーミル
もしくはジェットミル等により、これまた常法に従って
実施される。この場合、当該シリカの粉砕はその平均粒
径が1〜20μm、より好ましくは1〜5μmとなるまで
行うのがよい。もちろん、該シリカの粒度はそれが小さ
ければ小さい程、その後の熱処理効果が高くなるので、
一見好ましいようであるが、前記凝集等の問題から塗料
用艶消し剤としては前記の範囲に調整するのが好まし
い。
に汎用される一般的な粉砕装置、すなわちハンマーミル
もしくはジェットミル等により、これまた常法に従って
実施される。この場合、当該シリカの粉砕はその平均粒
径が1〜20μm、より好ましくは1〜5μmとなるまで
行うのがよい。もちろん、該シリカの粒度はそれが小さ
ければ小さい程、その後の熱処理効果が高くなるので、
一見好ましいようであるが、前記凝集等の問題から塗料
用艶消し剤としては前記の範囲に調整するのが好まし
い。
また、本発明における熱処理は通常の電気炉やロータリ
ーキルン等公知の焼成装置により行われる。この場合の
条件としては、400〜1000℃の温度で30〜120分、好まし
くは600〜950℃で30〜90分、さらに好ましくは700〜900
℃で30〜60分間処理することが挙げられる。この熱処理
温度が400℃より低いと充分な熱処理効果が得られず、
また1000℃を越えると被処理シリカが一部焼結し、目的
とするシリカの粒度を越えて必要以上に大きな粗大粒子
を形成するので共に好ましくない。また、同様に熱処理
時間についても30分未満では充分な熱処理効果を挙げる
ことができず、また120分を越えての処理はその効果に
殆ど差がなく無駄である。
ーキルン等公知の焼成装置により行われる。この場合の
条件としては、400〜1000℃の温度で30〜120分、好まし
くは600〜950℃で30〜90分、さらに好ましくは700〜900
℃で30〜60分間処理することが挙げられる。この熱処理
温度が400℃より低いと充分な熱処理効果が得られず、
また1000℃を越えると被処理シリカが一部焼結し、目的
とするシリカの粒度を越えて必要以上に大きな粗大粒子
を形成するので共に好ましくない。また、同様に熱処理
時間についても30分未満では充分な熱処理効果を挙げる
ことができず、また120分を越えての処理はその効果に
殆ど差がなく無駄である。
次に、この熱処理温度の違いによるシリカ粒子の粒度変
化を見るため、常法により得られた湿式法シリカを通常
のジェットミルで粉砕した後、それぞれ所定の温度によ
る熱処理を行い、第1表に示すような結果を得た。な
お、この場合熱処理はそれぞれ30分間ずつ行い、ジェッ
トミルの粉砕圧を3kgf/cm2と6kgf/cm2の2段階に設定し
た。
化を見るため、常法により得られた湿式法シリカを通常
のジェットミルで粉砕した後、それぞれ所定の温度によ
る熱処理を行い、第1表に示すような結果を得た。な
お、この場合熱処理はそれぞれ30分間ずつ行い、ジェッ
トミルの粉砕圧を3kgf/cm2と6kgf/cm2の2段階に設定し
た。
第1表からも明らかなように熱処理温度の上昇と共に1
μm以下の微細な粒子の割合が急減し、平均粒径は徐々
に大きくなるが、ふるい下97%径は6.0μm以上からは
殆ど変化しなくなる。このようなことから粉砕されたシ
リカを高温で熱処理すると、その最大粒径はある粒径
(6.0μm)以上については殆ど変化しないが、「ブ
ツ」の発生に大きく影響するサブミクロン粒子は減少
し、粒度分布がシャープになることが分かる。また、ジ
ェットミルの粉砕圧を上げて熱処理前のシリカ粒子の粒
度を小さくした場合には、その後の熱処理により1μm
以下の粒子の減少度合が急激であり、初期の粒度が小さ
い程、熱処理効果が高いことが分かる。
μm以下の微細な粒子の割合が急減し、平均粒径は徐々
に大きくなるが、ふるい下97%径は6.0μm以上からは
殆ど変化しなくなる。このようなことから粉砕されたシ
リカを高温で熱処理すると、その最大粒径はある粒径
(6.0μm)以上については殆ど変化しないが、「ブ
ツ」の発生に大きく影響するサブミクロン粒子は減少
し、粒度分布がシャープになることが分かる。また、ジ
ェットミルの粉砕圧を上げて熱処理前のシリカ粒子の粒
度を小さくした場合には、その後の熱処理により1μm
以下の粒子の減少度合が急激であり、初期の粒度が小さ
い程、熱処理効果が高いことが分かる。
一方、熱処理時間の長短によってもシリカ粒子の粒度変
化が予測されるので、その影響を確認するため処理温度
を800℃と900℃に設定し、処理時間を0(未処理)から
150分に変化させたところ第2表のような結果を得た。
化が予測されるので、その影響を確認するため処理温度
を800℃と900℃に設定し、処理時間を0(未処理)から
150分に変化させたところ第2表のような結果を得た。
第2表の結果からも明らかなように本発明における熱処
理時間としては30〜120分の範囲に設定するのが好まし
い。すなわち、本発明ではこの範囲において熱処理前の
シリカ粒度と最終製品の用途とから処理時間を適当に調
整すればよい。ただし、120分を越えての処理は、効率
的に無駄であるばかりでなく、シリカ粒子の焼結による
必要以上の粒子成長を起こし、塗料用艶消し剤としては
好ましくない粗大粒子が生成する。従って、最も好まし
い処理時間としては30〜60分である。
理時間としては30〜120分の範囲に設定するのが好まし
い。すなわち、本発明ではこの範囲において熱処理前の
シリカ粒度と最終製品の用途とから処理時間を適当に調
整すればよい。ただし、120分を越えての処理は、効率
的に無駄であるばかりでなく、シリカ粒子の焼結による
必要以上の粒子成長を起こし、塗料用艶消し剤としては
好ましくない粗大粒子が生成する。従って、最も好まし
い処理時間としては30〜60分である。
なお、本発明においてはかかる熱処理後のシリカをさら
に分級し、よりシャープな粒度分布を持ったシリカとす
ることを妨げない。
に分級し、よりシャープな粒度分布を持ったシリカとす
ることを妨げない。
本発明方法は前述したとおり湿式法により得られたシリ
カを所定の粒度範囲に粉砕した後に熱処理を行うので、
過度に粉砕された微細なシリカ粒子は互いに焼結して熱
力学的に安定な比較的大きな粒子に成長する。また、前
記粉砕時に出現する高活性な新しい破砕面も、その後の
熱処理により表面エネルギーを低下し、塗料との混合時
においても該粒子間の再凝集を抑制することができる。
カを所定の粒度範囲に粉砕した後に熱処理を行うので、
過度に粉砕された微細なシリカ粒子は互いに焼結して熱
力学的に安定な比較的大きな粒子に成長する。また、前
記粉砕時に出現する高活性な新しい破砕面も、その後の
熱処理により表面エネルギーを低下し、塗料との混合時
においても該粒子間の再凝集を抑制することができる。
従って、このようにして得られたシリカはサブミクロン
粒子が少なく、シャーブな粒度分布を持ち、塗料用艶消
し剤として優れた特性を有するものとなる。
粒子が少なく、シャーブな粒度分布を持ち、塗料用艶消
し剤として優れた特性を有するものとなる。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
I.艶消し剤の製造 実施例1 「カープレックス#80」(登録商標)として市販されて
いる塩野義製薬(株)製湿式法シリカをジェットミルで
微粉砕した後(粉砕圧:1kgf/cm2)、電気炉内で900℃、
1時間の熱処理に付し、その後分級を行い粗粒を除去し
た。このようにして得たシリカを塗料用艶消し剤として
後記処方により塗膜試験に供した。
いる塩野義製薬(株)製湿式法シリカをジェットミルで
微粉砕した後(粉砕圧:1kgf/cm2)、電気炉内で900℃、
1時間の熱処理に付し、その後分級を行い粗粒を除去し
た。このようにして得たシリカを塗料用艶消し剤として
後記処方により塗膜試験に供した。
実施例2 実施例1と同様に「カープレックス#80」をジェットミ
ルで3kgf/cm2の粉砕圧下に微粉砕した後、ロータリーキ
ルンにより900℃、1時間の熱処理に行った。このよう
にして得られたシリカについても実施例1と同様の塗膜
試験を実施した。
ルで3kgf/cm2の粉砕圧下に微粉砕した後、ロータリーキ
ルンにより900℃、1時間の熱処理に行った。このよう
にして得られたシリカについても実施例1と同様の塗膜
試験を実施した。
実施例3 前記実施例2で得られたシリカに対して外部から約5kg/
cm2の圧力を均一に掛けて塗料用艶消し剤を得た。
cm2の圧力を均一に掛けて塗料用艶消し剤を得た。
比較例1 前記「カープレックス#80」をロータリーキルンにより
900℃で1時間の熱処理を行い、その後ジェットミルで
微粉砕し(粉砕圧:3kgf/cm2)、次いでこのものを分級
して粗粒を除き、塗料用艶消し剤とした。
900℃で1時間の熱処理を行い、その後ジェットミルで
微粉砕し(粉砕圧:3kgf/cm2)、次いでこのものを分級
して粗粒を除き、塗料用艶消し剤とした。
比較例2 上記比較例1で得られたシリカをさらに外部から約5kg/
cm2の圧力を掛けて別の塗料用艶消し剤を得た。
cm2の圧力を掛けて別の塗料用艶消し剤を得た。
比較例3 塗料用艶消し剤として公知のシリカ「サイロイド244」
(商品名、富士デビィソン化学(株)製)についても、
比較例として前記実施例に準じて塗膜試験を行った。
(商品名、富士デビィソン化学(株)製)についても、
比較例として前記実施例に準じて塗膜試験を行った。
比較例4 上記比較例3のシリカに約5kg/cm2の圧力を掛け、この
ようにして得た試料についても上記と同様に塗膜試験を
行った。
ようにして得た試料についても上記と同様に塗膜試験を
行った。
II.塗膜試験の実施 A.処方 ポリウレタン樹脂(商品名:レタンPG80、関西ペイント
(株)製)150gに対して、前記実施例および比較例で得
られた各シリカ4.5g(3部)を分散させ、塗膜試験用の
試料液とする。
(株)製)150gに対して、前記実施例および比較例で得
られた各シリカ4.5g(3部)を分散させ、塗膜試験用の
試料液とする。
B.試験項目 以下の項目について塗膜試験を実施した。
(1)JISつぶA法 JIS K5400で規定されている方法により、つぶゲージを
用いて上記Aで作成した試料液を引き、A法の目盛りを
読みとる。
用いて上記Aで作成した試料液を引き、A法の目盛りを
読みとる。
(2)つぶ最大径 上記(1)の試験において、つぶゲーシ上に現れる粗大
粒子の最大径をとる。
粒子の最大径をとる。
(3)60度鏡面反射率(60度鏡面光沢度) 塗膜の光沢の程度を入射角と受光角とがそれぞれ60度の
ときの反射率を測定して、鏡面光沢度の基準面の光沢度
を100としたときの百分率。
ときの反射率を測定して、鏡面光沢度の基準面の光沢度
を100としたときの百分率。
75μmのドクターブレード(フィルムアプリケータ
ー)を用いて、前記Aで得た試料液を試験片(LKカラー
黒、三菱製紙(株)製)に引き、塗膜を形成する。
ー)を用いて、前記Aで得た試料液を試験片(LKカラー
黒、三菱製紙(株)製)に引き、塗膜を形成する。
上記で得た試験片を室温で15分乾燥した後60℃で30
分乾燥する。
分乾燥する。
上記の試験片を光沢計((株)村上色彩技術研究所
製GM−3M)にセットし、60度鏡面光沢度を測定する。
製GM−3M)にセットし、60度鏡面光沢度を測定する。
III.試験結果 上記試料についての各塗膜試験結果を第3表にまとめて
示す。
示す。
第3表の結果から明らかなように本発明により得られた
塗料用艶消し剤は、艶消し剤として適度な粒度を持ち、
他の比較例と較べて格段に優れた艶消し効果を有し、つ
ぶゲージ上に現れる粗大粒子の最大径においても他の比
較例より有意に小さくて、前記「ブツ」の発生が抑制さ
れ、生地肌の優れた塗膜を提供し得るものである。特
に、実施例2に対する同3と、比較例1に対する同2、
および比較例3に対する同4とを対比すれば、本発明に
より得られる塗料用艶消し剤は当該シリカに外力(圧
力)を加えても、そのつぶ最大径は僅かしか大きくなら
ず、従ってそれだけ表面活性に乏しくて2次凝集を起こ
しにくいものであることが分かる。
塗料用艶消し剤は、艶消し剤として適度な粒度を持ち、
他の比較例と較べて格段に優れた艶消し効果を有し、つ
ぶゲージ上に現れる粗大粒子の最大径においても他の比
較例より有意に小さくて、前記「ブツ」の発生が抑制さ
れ、生地肌の優れた塗膜を提供し得るものである。特
に、実施例2に対する同3と、比較例1に対する同2、
および比較例3に対する同4とを対比すれば、本発明に
より得られる塗料用艶消し剤は当該シリカに外力(圧
力)を加えても、そのつぶ最大径は僅かしか大きくなら
ず、従ってそれだけ表面活性に乏しくて2次凝集を起こ
しにくいものであることが分かる。
以上詳述したとおり本発明により得られた塗料用艶消し
剤は、サブミクロン粒子が少なくてシャープな粒度分布
を有し、優れた塗料艶消し効果を発揮し得る。また、得
られたシリカ粒子は、その表面活性が低く、該粒子間の
凝集力も小さいので、仮に外部から圧力が加わった場合
でも当該粒子同士が強く凝集することなく、塗料ビヒク
ル中への分散性も良好であり、塗膜を形成したときには
「ブツ」の発生が少なくて生地肌に優れた塗膜を提供し
得る。
剤は、サブミクロン粒子が少なくてシャープな粒度分布
を有し、優れた塗料艶消し効果を発揮し得る。また、得
られたシリカ粒子は、その表面活性が低く、該粒子間の
凝集力も小さいので、仮に外部から圧力が加わった場合
でも当該粒子同士が強く凝集することなく、塗料ビヒク
ル中への分散性も良好であり、塗膜を形成したときには
「ブツ」の発生が少なくて生地肌に優れた塗膜を提供し
得る。
Claims (5)
- 【請求項1】湿式法により得られるシリカを粉砕した
後、熱処理することを特徴とする塗料用艶消し剤の製造
法。 - 【請求項2】前記粉砕を、そのシリカの平均粒径が1〜
20μmとなるまで行うものである請求項(1)記載の製
造法。 - 【請求項3】前記熱処理を、400〜1000℃の温度で30〜1
20分間行うものである請求項(1)または(2)記載の
製造法。 - 【請求項4】前記熱処理が、600〜950℃で30〜90分の条
件下で行われるものである請求項(3)記載の製造法。 - 【請求項5】前記熱処理が、700〜900℃で30〜60分の条
件下で行われるものである請求項(3)記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63127331A JPH0764546B2 (ja) | 1988-05-25 | 1988-05-25 | 塗料用艶消し剤の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63127331A JPH0764546B2 (ja) | 1988-05-25 | 1988-05-25 | 塗料用艶消し剤の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01298014A JPH01298014A (ja) | 1989-12-01 |
JPH0764546B2 true JPH0764546B2 (ja) | 1995-07-12 |
Family
ID=14957279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63127331A Expired - Lifetime JPH0764546B2 (ja) | 1988-05-25 | 1988-05-25 | 塗料用艶消し剤の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0764546B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH061927A (ja) * | 1992-06-19 | 1994-01-11 | Nichiha Kk | 無機質板用塗料および無機質板 |
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JPH01298014A (ja) | 1989-12-01 |
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