JPH076450U - 吊戸用欄間パネルの保持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吊戸の作動機構を覆う欄間パネルをはね上げ
た状態で保持すること。 【構成】 吊戸６の上方に配設した吊戸作動機構部を覆
う欄間パネル３の上辺部を上部フレーム14に枢着し、欄
間パネル３の内面でその下辺部に支持棒７の一方の端部
を枢着し、通常時はこの支持棒７の中間を前記欄間パネ
ル３の内面に取り付けた係止片11で仮止めし、欄間パネ
ル３を開けた時は支持棒７を係止片11から外してその他
方の端部を前記吊戸作動機構部に設けた係止部13に係止
させて欄間パネル３を開いた状態に保持する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、吊戸の上方に設置されるレールや吊戸作動機構などを覆う欄間パネ ルを、その開放時に開放状態に保持する保持装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、一般の吊戸ではレールやローラ、自動吊戸ではこれらに加えてモータや 配線、コントローラ等の作動に関する機構が吊戸の上方に設置されており、この 作動機構部を隠すために欄間パネルを配設している。また、欄間パネルの取付は 、作動機構の点検保守ができるように嵌着若しくはボルト止めで、取り外しが可 能のようになされている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述のような従来の欄間パネルの取付方法では、点検保守のたびに取 り外さねばならず、その取り外し、再取付の作業が面倒であった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、この問題を解決せんとしてなされたもので、吊戸の上方に配設した 吊戸作動機構部を覆う欄間パネルの上辺部を、天井の下面に配設した上部フレー ムに枢着し、前記欄間パネルの内面でその下辺部に、先端部を吊戸作動機構部に 設けた係止部に係止させることにより欄間パネルを開いた状態で保持する支持棒 の基端部を枢着し、かつ欄間パネルの内面に、支持棒の中間に係合して支持棒を 欄間パネルと平行に仮止めする係止片を設けたことを特徴としている。

【０００５】

【作用】

本考案によれば、欄間パネルの開放時には、その上辺部を中心として下辺部を 上方にはね上げ、かつ欄間パネルの内面の支持棒を係止片から外して、その先端 部を吊戸作動機構部の係止部に係止させることにより、欄間パネルを開いた状態 で保持することができる。

【０００６】

【実施例】

図１は典型的な吊戸構造の立面図である。吊戸(６)は戸袋(１)の中へと側方に 引き込むことができるように、その上部を吊り込んである。この吊り込みおよび 作動機構を収納する空間を隠すのが欄間パネル(３)であって、これはその上辺部 を、天井の下面に配設した上部フレーム(14)に蝶番(２)をもって取り付けられて いる。

【０００７】 図２はこのような吊戸(６)の作動機構部の一例を示す図であって、吊戸(６)に 取り付けられたローラ(９)はガイドレール(５)に乗っている。この吊戸(６)を走 行させるのがリニアモータ(10)であって、これはマイコン付きコントローラ
(４） で制御される。欄間パネル（３)はこの作動機構部を隠している。

【０００８】 さて、欄間パネル(３)とこれを支持する支持棒(３)の一例を、図３を参照して 述べる。欄間パネル(３)は板金の周縁部を折曲げてフランジとして剛性を強めた 構造のもので、図はこれを内面側から見て示している。この欄間パネル(３)の内 側には左右両端部近くに支持棒(７)が格納されている。この支持棒(７)はたとえ ば鋼棒のような金属の棒材を倒立したＶ字形に折曲げて、その開いた両端部を横 方向にさらに折曲げて、欄間パネル(３)の下辺部に取り付けた耳片(８)に枢動可 能に差し込んである。倒立Ｖ字の頂点は欄間パネル(３)の上辺部付近にまで延び 、その中間部は、欄間パネル(３)に取り付けた係止片(11)に仮止めされている。 図４に示すように係止片(11)は側部に開いたポケットを形成する。従って、支持 棒(７)はこれを弾発的に横方向に撓めれば容易にこのポケットに出し入れするこ とができる。すなわち、支持棒(７)は係止片(11)に仮止めしたり、ここから開放 したりできるのである。

【０００９】 このような支持棒(７)を用いて欄間パネル(３)を開放状態に保持した状況が、 図５の左側に例示されている。欄間パネル(３)はその上辺部の蝶番(２)を中心と して大きく上方にはね上げられる。この状態で欄間パネル(３)の内面から支持棒 (７)を係止片(11)から外して、耳片(８)を中心として回動させ、そのＶ字の先端 に固定した先端片(12)を、作動機構部に穿設した係止部(13)に差し込んで止める 。このようにすれば、欄間パネル(３)を簡単に開放状態で保持することができる 。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は上述のごとくしてなるので、吊戸の作動機構を点検保守する際、その 都度欄間パネルを取り外す必要がない。欄間パネルを作動機構部の上方に向けて 回動させ支持棒で係止すれば、欄間パネルを開いた状態に保持することができる ので、作動機構の点検保守がきわめて容易にかつ短時間でできるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】吊戸構造の立面図である。

【図２】吊戸の上部とその作動機構の一例を示す部分斜
視図である。

【図３】欄間パネルを内面側からみた立面図である。

【図４】図３のIV−IV線に沿う断面図である。

【図５】片方の欄間パネルを開いた状態で示す吊戸構造
の上部の縦断面図である。

【符号の説明】

(１) 戸袋 (２) 蝶番 (３) 欄間パネル (４) コント
ローラ (５) ガイドレール (６) 吊戸 (７) 支持棒 (８) 耳片 (９) ローラ (10) リニア
モータ (11) 係止片 (12) 先端片 (13) 係止部 (14) 上部フ
レーム

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 吊戸の上方に配設した吊戸作動機構部を
   覆う欄間パネルの上辺部を、天井の下面に配設した上部
   フレームに枢着し、前記欄間パネルの内面でその下辺部
   に、先端部を吊戸作動機構部に設けた係止部に係止させ
   ることにより欄間パネルを開いた状態で保持する支持棒
   の基端部を枢着し、かつ欄間パネルの内面に、支持棒の
   中間に係合して支持棒を欄間パネルと平行に仮止めする
   係止片を設けたことを特徴とする吊戸用欄間パネルの保
   持装置。
2. 【請求項２】 支持棒がＶ字形をなす金属棒材よりな
   り、その開いた両端部を欄間パネルの下辺部に枢着し、
   欄間パネル内面で上部に位置するＶ字の先端部に突設し
   た先端片を、欄間パネル開放時に吊戸作動機構部に設け
   た係止部に係止させるようにした請求項１記載の吊戸用
   欄間パネルの保持装置。
3. 【請求項３】 支持棒を、側方に弾性撓曲可能なものと
   し、該支持棒を側方に撓めて係止片に仮止めするように
   した請求項１又は２記載の吊戸用欄間パネルの保持装
   置。