JPH0764284A - 溶剤、溶液型キノンジアジド系感光剤、フォトレジスト組成物および洗浄液 - Google Patents

溶剤、溶液型キノンジアジド系感光剤、フォトレジスト組成物および洗浄液

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JPH0764284A
JPH0764284A JP20973993A JP20973993A JPH0764284A JP H0764284 A JPH0764284 A JP H0764284A JP 20973993 A JP20973993 A JP 20973993A JP 20973993 A JP20973993 A JP 20973993A JP H0764284 A JPH0764284 A JP H0764284A
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JP
Japan
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solvent
photosensitizer
quinone diazide
quinonediazide
photosensitive agent
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JP20973993A
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English (en)
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Noboru Shiragami
昇 白神
Kazutoshi Ohashi
一俊 大橋
Masao Minobe
正夫 美濃部
Satsuo Ooi
册雄 大井
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(1)フッ素原子を含む、アルコール類、エス
テル類、エーテル類およびフェノール類から選ばれる少
なくとも一種を主成分とすることを特徴とするキノンジ
アジド系化合物の溶剤。 (2)(1)記載の溶剤にキノンジアジド系化合物を溶
解してなる溶液型キノンジアジド系感光剤。 (3)アルカリ可溶性樹脂、感光剤であるキノンジアジ
ド系化合物および(1)記載の溶剤を含有することを特
徴とするポジ型フォトレジスト組成物。 (4)(1)記載の溶剤を主成分とする、キノンジアジ
ド系化合物を含有するレジスト液通液ラインの洗浄液。 【効果】(1)キノンジアジド系感光剤の良溶媒であ
り、感光剤を溶液化し得ることで感光剤の安定性・安全
性を高め、工程の管理・制御を容易にする。 (2)従来問題となっていたポジ型レジストの微小異物
の析出を抑制し得る。 (3)感光剤としてキノンジアジド系化合物を用いる各
種装置や設備、例えばスピンコータライン等の洗浄液と
して用いることにより、迅速で信頼性の高い洗浄を行う
ことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶剤およびその用途に関
する。特に、ポジ型フォトレジスト用の特定の化合物を
よく溶かすことのできる溶剤、それを用いた溶液型感光
剤、フォトレジスト組成物および洗浄液に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路はフォトリソグラフィープロセ
スによって製造される。このプロセスにおいて本質的に
重要な材料の一つはレジスト組成物である。近年、集積
回路の集積度が飛躍的に高まり、それにともなって用い
られるレジスト組成物にも極めて高い性能が要求される
ようになってきた。
【0003】レジストにはポジ型とネガ型があるが、集
積度を高めるための容易さから、最近はポジ型レジスト
が主流になっている。ポジ型レジスト組成物は、通常ノ
ボラックのようなアルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド
系の感光剤、さまざまな機能付与のための微量の添加
物、およびこれらを溶かす溶剤よりなっている。
【0004】ポジ型レジスト組成物は、例えばスピンコ
ーティング法によりウェハー基板上に塗布され、フォト
リソグラフィー技術によりパターン形成される。1メガ
ビットDRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ
ー)のパターンの線幅は1μm、16メガビットの場合
は0.8μm程度とされ、したがって高性能レジスト組
成物に対する要求性能の一つはこれらのサイズ以上の微
小異物の徹底管理にある。
【0005】ところで、従来のレジスト組成物では、調
製時に精密濾過により微小異物を除いておいたにもかか
わらず、保存中や取扱中にレジスト中より異物が発生
し、集積回路の生産の歩留りを大幅に低下させたり、レ
ジストの品質管理に支障をきたす、などの問題がしばし
ば起こることが知られている。
【0006】この原因は感光剤の析出のためである。キ
ノンジアジド基を含む感光剤、特に結晶性感光剤を溶解
し得る溶媒は、きわめて限定されたものであり、またそ
の溶解度も一般に低い。ポジ型レジスト組成物の溶剤と
して従来用いられているものは、エチレングリコールメ
チルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエ
ーテルアセテート、乳酸エチル、2−ヘプタノン、プロ
ピレングリコールメチルエーテルアセテート等がある
が、結晶性感光剤のこれらの溶剤への溶解度はせいぜい
数%以下である。
【0007】レジスト組成物としては、この程度の溶解
度では必ずしも十分ではないので、実際上は感光剤を非
晶質化するなど、できるだけ溶解性を高める工夫が採用
されている。このように、溶剤の溶解度が十分でないた
めに、レジスト組成物中で感光剤は実質的に過飽和状態
になっており、容易に結晶化して異物となって析出する
わけである。
【0008】このようにレジスト組成物の異物発生は、
キノンジアジド系感光剤、特に結晶性感光剤の溶剤に対
する溶解性が十分でないために生ずるのであるが、感光
剤に対する良溶剤が見出されていないことに起因する問
題はこればかりでない。問題点のその2は、感光剤の保
存とその取扱に関するものである。キノンジアジド系感
光剤は当然アジド基を含有するわけであるが、よく知ら
れているようにアジド系化合物は極めて不安定であり、
固体のままでは場合によっては、加熱やショック等によ
り爆発に至る危険性さえ内包する。したがって固体状態
のままの保存とか取扱をできれば避けて、感光剤を溶液
化することにより安定化したいところであるが、従来の
技術では良溶媒が見出されていなかったために、このよ
うなプロセスを採用することができなかった。
【0009】感光剤が溶液化された場合のメリットは、
安定化ばかりではない。レジスト組成物を生産するに際
して、粉体よりも溶液の方がはるかに取扱が容易であ
り、したがって製造上のエンジニアリングにおいても、
製品の生産性においても感光剤を溶液化することが好ま
しい。
【0010】問題点のその3は、リソグラフィープロセ
スにおけるラインの洗浄に関するものである。例えば、
レジストを使用するスピンコータラインの洗浄におい
て、感光剤、特に結晶性感光剤が残留しない完全なライ
ン洗浄を簡便に実施するには、結晶性の感光剤にも十分
な溶解度および溶解速度を有する溶解力の高い洗浄剤を
使用することが望ましいが、いままでこの目的を充足す
る十分な溶解力を持つ洗浄剤は知られていなかった。レ
ジストを使用するスピンコータラインが完全に洗浄され
ず、結晶化した感光剤等が残留すると、その後スピンコ
ータラインを通過するレジストで異物増加の可能性があ
り、ラインの完全な洗浄が簡便に実施し得る溶解力の高
い洗浄剤が望まれてきた。また、該感光剤を製造する装
置やレジスト液調製装置の洗浄を簡便に実施し得る洗浄
剤も同様に求められていた。
【0011】このように、キノンジアジド系感光剤に対
する良好な溶剤が見出されていないため、フォトリソグ
ラフィープロセスにおいていくつかの問題が生ずる。感
光剤の析出に基づく異物の発生を抑制しようとする手法
については、例えば、特開昭61−260239号公
報、特開平2−63052号公報、特開平2−1324
42号公報、特開平2−247653号公報、特開平3
−200966号公報に記載されているが、上記した諸
問題を同時に解決する技術は従来知られていなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
した従来技術のいくつかの問題、すなわち、つぎに記す
問題を解決することにある。 (イ)レジスト組成物を保存もしくは取扱中に感光剤に
基づく異物が発生すること、(ロ)感光剤は固体状態で
は不安定であり、保存中もしくは取扱中に変質したり爆
発したりするおそれがあること、(ハ)固体状態の感光
剤は、製造工学上取扱が不便であること、(ニ)スピン
コータライン等感光剤を使用するラインや装置に残留す
る感光剤を効率よく洗浄する洗浄剤が知られていないこ
と、
【0013】これらの問題の根本原因は、ひとえに感光
剤であるキノンジアジド系化合物を良く溶かす良溶媒が
見出されていないことであり、したがって本発明の第1
の目的は、キノンジアジド系化合物の良溶媒を見出すこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、つぎの発明か
らなる。 (1)フッ素原子を含む、アルコール類、エステル類、
エーテル類およびフェノール類から選ばれる少なくとも
一種を主成分とすることを特徴とするキノンジアジド系
化合物の溶剤。 (2)(1)記載の溶剤にキノンジアジド系化合物を溶
解してなる溶液型キノンジアジド系感光剤。 (3)アルカリ可溶性樹脂、感光剤であるキノンジアジ
ド系化合物および(1)記載の溶剤を含有することを特
徴とするポジ型フォトレジスト組成物。 (4)(1)記載の溶剤を主成分とする、キノンジアジ
ド系化合物を含有するレジスト液通液ラインの洗浄液。
【0015】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明者らは、後述する評価装置を用いてさまざまな溶媒
に対するキノンジアジド系化合物の溶解度テストを行っ
た結果、特定のフッ素系の溶媒が該化合物を特異的によ
く溶かすことを見出し本発明に到った。
【0016】フッ素原子を含むアルコール類としては、
フッ素原子を有する、室温で液状の脂肪族飽和アルコー
ル類、脂肪族不飽和アルコール類、脂環式アルコール
類、芳香族アルコール類および複素環式アルコール類を
例示することができる。具体的には、例えばトリフルオ
ロエタノール、ヘキサフルオロプロパノール、ヘキサフ
ルオロイソプロパノール、ヘプタフルオロペンタノー
ル、トリフルオロメチルベンジルアルコール等を挙げる
ことができる。
【0017】フッ素原子を含むエステル類としては、上
記のアルコール類を有機酸、例えばギ酸、酢酸、安息香
酸、フタル酸等のカルボン酸によってエステル化したも
のを挙げることができる。カルボン酸としてはトリフル
オロ酢酸のようなフッ素を含有するカルボン酸を用いる
こともできる。
【0018】フッ素原子を含むエーテル類としては、フ
ッ素原子を有する、室温で液状の脂肪族飽和エーテル
類、脂肪族不飽和エーテル類および芳香族エーテル類を
例示することができる。具体的には、例えばパーフルオ
ロプロピルビニルエーテル、トリフルオロメトキシベン
ゼン等を挙げることができる。
【0019】また、フッ素原子を含むフェノール類とし
ては、フッ素原子を有する、室温で液状の一価フェノー
ル類、二価フェノール類および三価フェノール類を例示
することができる。具体的には、例えばペンタフルオロ
フェノール、ヘキサフルオロフェノール、トリフルオロ
メチルフェノール等を挙げることができる。
【0020】上記した各種の化合物をフォトレジスト組
成物の溶剤またはキノンジアジド系感光剤の溶剤として
用いることは、従来知られていない。これらが何故キノ
ンジアジド系化合物を特異的によく溶かすかについて
は、多分その極性が関係しているだろうと思われるが、
現時点では明らかではない。
【0021】実際に用いる溶剤としては、上記した化合
物を単独で用いてもよいが、また、目的や必要に応じ
て、二種以上の化合物を混合して用いてもよい。さらに
は、目的とする効果を損なわない限り、他の一般的な溶
剤、例えば、2−ヘプタノン、乳酸エチル、エチレング
リコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコ
ールメチルエーテルアセテート等と混合して用いること
もできる。
【0022】感光剤として対象となるキノンジアジド系
化合物は、特に限定されないが、例えばo−ベンゾキノ
ンジアジド、o−ナフトキノンジアジド、o−アントラ
キノンジアジド等のスルホニルクロライド誘導体と水酸
基またはアミノ基を有する化合物との反応生成物、すな
わちスルホン酸エステル類およびスルホンアミド類を挙
げることができる。
【0023】ここで、水酸基を有する化合物としては、
ハイドロキノン、フルオログルシン、2,4−ジヒドロ
キシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベン
ゾフェノン、2,2’,3−トリヒドロキシベンゾフェ
ノン、2,2’,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、
2,2’,5−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,
3,3’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,
4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4−
トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,5−トリヒ
ドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキ
シベンゾフェノン、2,4’,5−トリヒドロキシベン
ゾフェノン、2’,3,4−トリヒドロキシベンゾフェ
ノン、3,3’,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、
3,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン等のトリ
ヒドロキシベンゾフェノン類、2,3,3’,4−テト
ラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テト
ラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テ
トラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4−テ
トラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4’−
テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,5,5’
−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4’,
5−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,5,
5’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等のテトラヒド
ロキシベンゾフェノン類、2,2’,3,4,4’−ペ
ンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,
5’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,
3,3’,4−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,
3,3’,4,5’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン
等のペンタヒドロキシベンゾフェノン類、2,3,
3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,2’,3,3’,4,5’−ヘキサヒドロキシ
ベンゾフェノン等のヘキサヒドロキシベンゾフェノン
類、没食子酸アルキルエステル、特開平2−84650
号公報に一般式(I)で記載されているオキシフラバン
類、特開平2−269351号公報に一般式(I)で記
載されているフェノール化合物、特開平3−18544
7号公報に一般式(I)で記載されているフェノール化
合物が挙げられる。
【0024】なかでも、2,3,4,4’−テトラヒド
ロキシベンゾフェノン等のテトラヒドロキシベンゾフェ
ノン類の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン
酸エステルが好ましい。上記のキノンジアジド系感光剤
は単独で、または2種以上混合して用いることができ
る。
【0025】これらのキノンジアジド系感光剤を、前記
した、フッ素原子を含む、アルコール類、エステル類、
エーテル類およびフェノール類から選ばれる少なくとも
一種を主成分とすることを特徴とする溶剤に溶解させ
て、溶液型のキノンジアジド系感光剤として用いること
ができる。組み合わせは特に限定されないが、好ましい
ものとして、例えば、2,3,4,4’−テトラヒドロ
キシベンゾフェノン等のテトラヒドロキシベンゾフェノ
ン類の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸
エステルであるキノンジアジド系感光剤を、ヘキサフル
オロイソプロパノール、ペンタフルオロフェノール等の
フッ素原子を含むアルコール類、フェノール類に溶解し
て用いることができる。
【0026】アルカリ可溶性樹脂、感光剤であるキノン
ジアジド系化合物および前記した本発明の溶剤を含有す
ることを特徴とする本発明のポジ型フォトレジスト組成
物においてアルカリ可溶性樹脂は特に限定されないが、
例えば、ポリビニルフェノール、ノボラック樹脂が挙げ
られる。ノボラック樹脂としては、フェノール、o−ク
レゾール、p−クレゾール、m−クレゾール、2,5−
キシレノール、3,5−キシレノール、3,4−キシレ
ノール、2,3,5−トリメチルフェノール、4−t−
ブチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t
−ブチルフェノール、3−エチルフェノール、2−エチ
ルフェノール、4−エチルフェノール、3−メチル−6
−t−ブチルフェノール、4−メチル−2−t−ブチル
フェノール、2−ナフトール、1,3−ジヒドロキシナ
フタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,7−
ジヒドロキシナフタレン等のフェノール類を単独で、ま
たは2種以上組み合わせて、アルデヒド類と常法により
縮合させた樹脂が挙げられる。
【0027】当該ノボラック樹脂に用いるアルデヒド類
としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ベンズアルデ
ヒド、フェニルアルデヒド、α−フェニルプロピルアル
デヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロ
キシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、グルタルアルデ
ヒド、グリオキサール、o−メチルベンズアルデヒド、
p−メチルベンズアルデヒド等を挙げることができる。
なかでも、特にホルムアルデヒドが好ましい。これらの
アルデヒド類は単独で、または2種以上混合して使用す
ることができる。
【0028】本発明のポジ型フォトレジスト組成物中に
おけるアルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド系感光剤と
の配合の割合は、アルカリ可溶性樹脂100重量部に対
して、通常、キノンジアジド系感光剤5〜100重量
部、より好ましくは10〜50重量部である。またポジ
型フォトレジスト組成物中における溶剤の配合量は、ウ
エハー上に均質で、ピンホールおよび塗りむらの無い塗
布膜ができるような塗布が可能であれば特に制限されな
いが、通常、固形分(すなわち、キノンジアジド系感光
剤、アルカリ可溶性樹脂等)が3〜50重量%になるよ
うにポジ型レジスト液を調製する。
【0029】本発明の前記した溶剤は、キノンジアジド
系化合物の洗浄液としても有用である。すなわち、リソ
グラフィープロセスにおけるスピンコータラインの洗浄
やキノンジアジド系感光剤を製造する装置やレジスト液
調製装置の洗浄を簡便に実施し得る洗浄液として用いる
ことができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明する
が、本発明はこれらにより何らの制限を受けるものでは
ない。
【0031】実施例1 感光剤として、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベ
ンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジド−5−ス
ルホニルクロライドとの縮合反応物(反応モル比1:
2.5)を準備した。このものは結晶性粉末で、その中
心粒径は11μmであった。この感光剤をスライドグラ
スの上に乗せ、室温で、粉末に対して約20倍量の溶剤
を滴下して、偏光顕微鏡(フォトマイクロスコープII
I、Zeiss社)で観察して溶解度の検定を行った。
未溶解の感光剤は複屈折のため輝いて見えるが、溶解
すれば複屈折性がなくなり暗黒になる。溶剤としてヘキ
サフルオロイソプロパノールを滴下したところ、ただち
に溶解が始まり数秒後には完全に溶解が終了した。この
感光剤のヘキサフルオロイソプロパノールの溶解度を別
途目視で調べたところ、16.5重量%であった。
【0032】比較例1 ヘキサフルオロイソプロパノールの代わりに、エチレン
グリコールエチルエーテルアセテートを使用する以外は
実施例1と同様にして溶解度の検定を行った。検体を静
置したまま室温で20分観察を続けたが、ほとんど溶解
が認められなかった。
【0033】実施例2 ヘキサフルオロイソプロパノールの代わりに、ペンタフ
ルオロフェノールを使用する以外は実施例1と同様にし
て溶解度の検定を行った。温度72℃での感光剤の溶解
挙動を観察したところ、18秒で溶解が完了した。
【0034】実施例3 ヘキサフルオロイソプロパノールの代わりに、ヘキサフ
ルオロイソプロパノールとエチレングリコールエチルエ
ーテルアセテートの混合物(重量比 60:40)を使
用する以外は実施例1と同様にして溶解度の検定を室温
で行った。感光剤は溶剤の滴下後急速に溶け始め、36
秒後には未溶解の感光剤は認められなくなった。
【0035】実施例4 ヘキサフルオロイソプロパノール810重量部とエチレ
ングリコールエチルエーテルアセテート540重量部と
の混合溶媒(重量比60:40)にクレゾールノボラッ
ク樹脂(ポリスチレン換算重量平均分子量7200の樹
脂)450重量部および実施例1記載の感光剤120重
量部とを加え、攪拌混合し均一溶液とした。得られた混
合液を孔径0.1ミクロンのテフロン製フィルターで濾
過してポジ型フォトレジスト組成物を調製後、23℃で
30日保存した。該組成物の保存安定性を調製直後およ
び30日保存後の0.25ミクロン以上の粒子数を測定
することにより評価した。測定はリオン(株)社製の自
動微粒子計測器(KL−20型)を用いて行った。その
結果、調製直後の20個/mlに対して、30日保存後
は23個/mlと、粒子数の増加は殆ど認められず保存
安定性に優れていることが分かった。
【0036】実施例5 実施例1記載の感光剤120重量部をヘキサフルオロイ
ソプロパノール810重量部に溶解し感光剤を溶液化し
た。(12.9重量%) 該感光剤溶液は室温で25日保存後も感光剤の析出はな
く、保存安定性に優れていた。感光剤溶液930重量部
にエチレングリコールエチルエーテルアセテート540
重量部および実施例4記載のノボラック樹脂450重量
部を加え攪拌混合し均一溶液とした。実施例4記載の方
法でポジ型フォトレジスト組成物を調製後、23℃で3
0日保存した。実施例4記載と同様の方法により、該組
成物の保存安定性を評価したところ、調製直後の27個
/mlに対して、30日保存後は32個/mlと、粒子
数の増加は殆ど認められず保存安定性に優れていること
が分かった。
【0037】比較例2 エチレングリコールエチルエーテルアセテート1350
重量部に実施例4記載のクレゾールノボラック樹脂45
0重量部および実施例1記載の感光剤120重量部とを
加え、攪拌混合し均一溶液とした。得られた混合液を実
施例4記載の方法によりポジ型フォトレジスト組成物と
した。図1に示すスピンコーターライン配管を模擬スピ
ンコータとして使用した。ポンプはイワキ製作所製のベ
ローズ型ポンプSB−2SH−M〔3〕を、フィルター
ハウジング部は日本ミリポア(株)社製のウエハガード
MP−16〔4〕を、フィルターユニットは日本ミリポ
ア(株)社製のウエハガードF−16(孔径0.2ミク
ロン)を、エアーオペレーションバルブは高砂製作所
(株)社製のPDT−SC1MT〔5〕を各々使用し
た。また、これらの部品を接続するラインおよび吐出用
ノズルはテフロン製チューブ〔2〕を使用した。
【0038】フィルターハウジング部に上記フィルター
を装着した後、前記のポジ型フォトレジスト組成物30
0mlをポンプで送液してフィルターハウジング部を該
レジスト組成物液で満たしフィルターを通過させて濾過
した。ポンプを稼働させながら、スピンコーターライン
配管の先端部の吐出用ノズルまで該レジスト組成物液で
満たした。ついで、フィルターハウジング部を解体して
フィルターを取り外し、フィルターハウジングカップを
エチレングリコールエチルエーテルアセテートで充分洗
浄後、フィルターを装着せずに、フィルターハウジング
部をスピンコーターライン配管に装着した。ついでスピ
ンコーターライン洗浄のために、ポンプによりエチレン
グリコールエチルエーテルアセテートを通液させ、25
0ml毎に分別サンプリングした廃液を400nmにお
ける吸光度分析に供した。廃液中の感光剤濃度が0.0
1ppm以下になるまでに、合計4250mlのエチレ
ングリコールエチルエーテルアセテートを要した。
【0039】実施例6 スピンコーターライン洗浄のために、エチレングリコー
ルエチルエーテルアセテートの代わりに、ヘキサフルオ
ロイソプロパノールを通液させる以外は比較例2と同様
の操作を行った。廃液中の感光剤濃度が0.01ppm
以下になるまでに、合計1200mlのヘキサフルオロ
イソプロパノールを要した。
【0040】
【発明の効果】本発明の提供する溶剤はキノンジアジド
系感光剤の良溶媒であり、感光剤を溶液化し得ることで
感光剤の安定性・安全性を高め、工程の管理・制御を容
易にする。アルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド系感光
剤および該溶剤を含有するポジ型フォトレジスト組成物
は、従来問題となっていたポジ型レジストの微小異物の
析出を抑制し得る。また、該溶剤をキノンジアジド系感
光剤を用いる各種装置や設備、例えばスピンコータライ
ン等の洗浄液として用いることにより、従来の洗浄液に
比べて少量で、迅速で信頼性の高い洗浄を行うことが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】模擬スピンコータとして使用したスピンコータ
ーラインを示す。
【符号の説明】
1.レジスト組成物液瓶(または洗浄溶剤瓶) 2.テフロン製チューブ 3.ベローズ型ポンプ 4.フィルターハウジング 5.エアーオペレーションバルブ 6.クオート瓶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/304 341 L (72)発明者 大井 册雄 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フッ素原子を含む、アルコール類、エステ
    ル類、エーテル類およびフェノール類から選ばれる少な
    くとも一種を主成分とすることを特徴とするキノンジア
    ジド系化合物の溶剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載の溶剤にキノンジアジド系化
    合物を溶解してなる溶液型キノンジアジド系感光剤。
  3. 【請求項3】アルカリ可溶性樹脂、感光剤であるキノン
    ジアジド系化合物および請求項1記載の溶剤を含有する
    ことを特徴とするポジ型フォトレジスト組成物。
  4. 【請求項4】請求項1記載の溶剤を主成分とする、キノ
    ンジアジド系化合物を含有するレジスト液通液ラインの
    洗浄液。
JP20973993A 1993-08-24 1993-08-24 溶剤、溶液型キノンジアジド系感光剤、フォトレジスト組成物および洗浄液 Pending JPH0764284A (ja)

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