JPH0763959B2 - 薄帯体の切断方法 - Google Patents

薄帯体の切断方法

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JPH0763959B2
JPH0763959B2 JP61054106A JP5410686A JPH0763959B2 JP H0763959 B2 JPH0763959 B2 JP H0763959B2 JP 61054106 A JP61054106 A JP 61054106A JP 5410686 A JP5410686 A JP 5410686A JP H0763959 B2 JPH0763959 B2 JP H0763959B2
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thin strip
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cutting blade
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昭雄 寺西
孝志 橋本
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帝人製機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は薄帯体の切断方法に関する。より詳しくは、本
発明は、オーディオカセット、業務用ビデオ、ホームビ
デオ、デジタルコンピュータテープ、写真フィルム、感
光性フィルム、タイプライターリボン等の、プラスチッ
クフィルム、紙等の薄帯体に乾燥、コーティング、キュ
アリング等の処理を施し巻取装置に巻取るに当って、1
個の巻芯に巻取中の薄帯体をその走行を停止させること
なく空の巻芯へ巻付け、巻取りを継続することを可能と
する薄帯体の切断方法に関し、厚さが3〜20μ程度、特
に3〜10μ、中でも3〜5μ程度の極薄い薄帯体の切断
方法に関する。
〔従来の技術〕
極薄い薄帯体を切断する場合には、切断開始時の刃物速
度が高過ぎても、また低過ぎても、帯体端部が折曲り、
切断ミスが生じ易い。
帯状物切断装置として、特公昭58−3943号公報には、長
手方向に移送する合成樹脂フィルム等の帯状物の幅方向
の外側に一対の鎖輪を回転可能に支承し、該鎖輪に切断
刃物を担持した無端チェンを張架しており、帯状物を巻
替えの際に巻取位置の空巻心に接触させた状態となして
横移動する切断刃により空巻心の近くで横切断した後、
前記空巻芯に巻付かせる巻取機において、前記切断刃を
空巻芯上に、あるいは帯状物の走行方向を基準とした空
巻芯よりも稍々下流位置に横方向の往復動可能に配設し
て、2段速度が得られる駆動装置により切断刃を往動せ
しめ、切断開始時には切断線のバイアス角度が鈍角とな
る第1段速度で、爾後は該第1段速度に比して速く切断
線のバイアス角度が鋭角となる第2段速度で前記切断刃
を往動し得る如くなしたことを特徴とする巻取機の帯状
物切断装置が開示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
この従来装置においては、低速の第1段速度で帯状物の
切断を開始し、帯状物の切断中に切断刃の移動速度を第
1段速度から更に高速の第2段速度に変化させている。
このため、この切断速度の変化時に帯状体の切断線が急
激に変化する。その結果、切断速度の変化位置におい
て、バイアス角度が鈍角から鋭角へ変化し、極薄い帯状
物はこの速度変化部の近傍で破れ易く、円滑な切断が行
えないことがある。
また、上記の従来装置にあっては、2段速度が得られる
駆動装置が必要なため、第1段速度設定器、第2段速度
設定器を備えた速度比例制御手段が必要であり、制御装
置が複雑になるという問題もある。
更に、この方法では、鎖輪に掛けた無端チェンにより切
断刃物を移動させるために、切断速度を充分に高めるこ
とができない。このため、帯状物の移動速度を高速化す
ると、帯状物の切断面がその長手方向に大きく傾斜する
こととなる。このように傾斜して切断された帯状物の切
断面を巻芯に巻取ると、切断面が何重にも重なってしま
う。このために、帯状物が薄いフィルムの場合には巻芯
上に巻取られたフィルムに皺が入り商品価値が著しく低
下するという問題もある。
上述の問題点に鑑み、本発明は、薄い薄帯体の切断を確
実に行える方法を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明においては、長手方向に走行する薄帯体を挾んで
該薄帯体の幅方向の外側に一対のプーリを回転可能に支
承し、前記薄帯体の走行方向に交差して該薄帯体の走行
域の近傍に延在する可撓性ベルトを前記プーリに張架
し、該可撓性ベルトに前記薄帯体の切断刃物を担持し、
前記プーリの少なくとも一方を電動機に連結し、該電動
機により前記切断刃物を定常切断速度まで加速する間
に、該切断刃物による薄帯体の切断を開始させることを
特徴とする薄帯体の切断方法が提供される。
〔作用〕
本発明方法においては、電動機により前記切断刃物を定
常切断速度まで加速する間に、該切断刃物による薄帯体
の切断を開始するので、切断開始時の速度を高過ぎたり
低過ぎたりすることなく適正な値とでき、切断開始時に
薄帯体の端面が折曲ることなく円滑に切断を開始でき
る。また、薄帯体の切断中に切断刃の移動速度が滑らか
に加速される。このため、この切断速度は切断開始時か
ら定常切断速度まで変化しているにもかかわらず、帯状
体の切断線が急激に変化することがなく、極薄い帯状物
でも破れず、円滑な切断が行える。定常速度まで加速し
た状態で薄帯体の相当量を切断するので切断時間を短く
することができ、巻芯の長手方向に帯状物の切断面が重
ならず、巻芯上に巻取られた薄帯体に皺が入らず商品価
値の高いものが得られる。
また、本発明にあっては、従来装置のような2段速度が
得られる駆動装置が必要なく、制御装置が複雑にならな
い。
また、本発明においては、前述の従来装置のような重い
チェンではなく、タイミングベルトのような軽量な可撓
性ベルトに切断刃物を取着しているので切断刃物の定常
切断速度を前述のチェンを用いた装置より大幅に高める
ことができ、しかも軽量のため定常切断速度への昇速時
間も短縮でき、帯状物の高速処理装置に適用可能であ
る。
〔実施例〕
以下、図示した実施例に基づき本発明を詳細に説明す
る。
第2図において、例えばアンワインド装置(図示せず)
から解舒され、コーター(図示せず)等の適宜な手段に
より乾燥、コーティング、キュアリング等の所望の処理
を施されたプラスチックフィルム、紙等の薄帯体Fは、
機枠(図示せず)に回転可能に支承されたガイドローラ
1を経て巻付けロール支持アーム2に回転可能に支承さ
れた巻芯3′に巻取られる。なお、ガイドローラ1は薄
帯体の張力を検出して巻取速度を調節するためのテンシ
ョンローラとしてもよい。
巻付けロール支持アーム2は支持軸2aに回動可能に支承
されており、該巻付けロール支持アーム2に連結された
公知の構造の回動手段(図示せず)により、第2図に示
すように反時計方向に半回転ずつ回動される。
該巻付けロール支持アーム2の両端部には巻芯3、3′
を回転可能に支承している。巻芯3、3′はセンター部
を駆動する方式とすることも、またはサーフェイス部を
駆動する方式とすることもできる。
巻芯3′の外径をセンサ(図示せず)により測定して、
巻芯3′に巻取られる薄帯体Fの長さをカウンター(図
示せず)等により測定して、または薄帯体Fの巻取時間
をタイマー(図示せず)により測定して、巻芯3′上の
薄帯体Fの巻量が所定量に達したことを検出すると、第
3図に示すように、巻付けロール支持アーム2を回動手
段により支持軸2aの回りに回動して、巻芯3′を巻芯3
と入替える。次いで、第4図に示すようにして、薄帯体
Fを新しい巻芯3に巻付ける。
すなわち、逆L字状をした一対のアーム4は、その下端
が支持軸4aに回動可能に支承されており、上端部は2本
の平行する固定軸5a、6a(第1図)により連結されてい
る。固定軸5a、6aにはそれぞれ軸受(図示せず)を介し
てゴム製の巻込みロール5、タッチロール6が回転可能
に支承されている。第4図に示すように、アーム4が支
持軸4aの回りに回動されると、ゴム製の巻込みロール
5、タッチロール6が巻芯3の上流側から周面に沿い、
薄帯体Fを巻芯3に巻付けるように構成されている。
また、後述するアーム9にプレート10が支承され、該プ
レート10には一対のブラケット30および逆L字状をした
ブラケット31が固定設置されている。該一対のブラケッ
ト30の先端部間には押込みロール32が回転可能に支承さ
れている。
また、ブラケット31の先端部の近傍には、スライド部材
(図示せず)が上下方向に移動可能に設けられ、該スラ
イド部材には押えロール33の一端部が回転可能に且つ傾
動可能に支承されている。押えローラ33は傾動時には第
3図に鎖線で示すように先端が上向きとなり、薄帯体の
端部側方を接触することなく通過可能である。
押えローラ33の先端部は第3図に鎖線で示すように先細
り形状となっており、円柱部と先細り部との接続部は滑
らかな曲面としており、該押えローラ33が薄帯体に接触
した場合に押えローラ33の端部により薄帯体を傷付けな
いようにしている。
引っ張りコイルバネ34がブラケット31のL字状先端の押
えロール33の間に張架されており、回転を阻害しないよ
うにして該押えロール33に係合しており、薄帯体の非切
断時には押えロール33を上方に引っ張り上げて該押えロ
ーラ33を薄帯体に接触させないようにしている。
一方、押えロール33の下方に設置された電磁石35は薄帯
体の切断時に押えロール35を磁気吸引して該押えロール
33を薄帯体に接触させ、該接触部の薄帯体に張力を付加
する。
第4図に示すように、アーム9が支持軸9aの回りに回動
されると、ゴム製の押込みロール32が巻芯3の下流側か
ら薄帯体Fを持合げて、薄帯体Fの巻芯3への巻付け角
度を増して、薄帯体が巻芯3に確実に巻付くように構成
されている。
本実施例の薄帯体切断装置は、巻芯3と押込みロール32
との間で薄帯体を高速で横方向に切断するものであり、
支持軸9aに回動可能に支承された一対のL字状をしたア
ーム9に支持されている。両アーム9の先端間にプレー
ト10の支持突起10aを支持し、長方形形状をしたプレー
ト10をアーム9に支承している。
第1図に示すように、プレート10の一端部の下側には公
知の構造のインダクションモータ11が設けられ、プレー
ト10を挾んで該インダクションモータ11の上側には公知
の構造のクラッチブレーキ15が設けられている。なお、
インダクションモータ11に代えて後述する実施例のよう
にサーボモータを用いてもよい。インダクションモータ
11の出力軸には歯付プーリ12が取着され、また、クラッ
チブレーキ15の入力軸には歯付プーリ13が取着され、両
プーリ12、13間には歯付ベルト14が張架されている。ク
ラッチブレーキ15の出力軸には歯付プーリ16が取着され
ている。
プレート10の他端部には、プーリ支持用ブラケット21が
取着され、歯付プーリ17が回転可能に支承されている。
歯付プーリ16、17は好ましくはアルミニウム等の軽量金
属またはプラスチック等の軽量部材で製作して高速回転
を可能とする。歯付プーリ16、17間に歯付ベルト18を張
架している。
前記プレート10にブラケット22を設け、該ブラケット22
に、樹脂からなり歯付ベルト18を案内するレール20を、
第5図に示すように、ボルト23により螺着している。
案内レール20は、第1図に示すように、歯付ベルト18に
沿って歯付ブーリ16、17に延在しており、表面には第5
図に示すように歯付ベルト18案内用の溝20aが歯付ベル
ト18の移動方向に形成されている。
第6図に示すように、歯付ベルト18の歯18aが1個削り
取られ、該箇所にはL字状をした切断刃物27の保持具26
が止めビス24、ナット25により取着されている。
保持具26の屹立部26aの表面は第7図に示すように傾斜
しているとともに、その表面には第6図に示すように切
断刃物装着溝26bが形成されている。
切断刃物27が切断刃物装着溝26bに装着され、止めビス2
8により固定されている。切断刃物27はくの字状切断面2
7a(その拡開角度が80〜100゜)を有しており、第6図
で矢印方向に走行して該くの字状切断面27aの凹部で薄
帯体Fを切断する。第4図に示すように、薄帯体が巻芯
3から押えロール32に向かって斜め上方に走行している
場合に、切断面の下部角度、すなわち、切断面の下辺と
薄帯体Fとの成す角度αは、10〜35゜とすることが好ま
しい。また、切断面の上部角度、すなわち、切断面の上
辺と薄帯体Fとの成す角度βは前記拡開角度から上記下
部角度αを引いた値となる。従って、下部角度αは上部
角度βよりより小さく設定されており、切断時に自重に
より垂れ下がる傾向がある薄帯体を下部切断面により保
持しつつ確実に切断することができる。なお、くの字状
切断面27aは両面刃とすることが好ましい。
前述のように保持具26を介して切断刃物27を歯付ベルト
18に取着しているので、アーム9を第4図に示すように
回動させた場合に、歯付ベルト18は薄帯体F巻取用巻芯
3の近傍に位置しており、前記プーリ16、17の回転面は
該巻芯3の接線に対して交差するよう巻芯3側に傾斜し
て位置しており、一方、該歯付ベルト18に担持された刃
物27は切断刃物保持具26によりその先端が前記巻芯3の
接線に平行するよう外向きに傾斜されている。
クラッチブレーキ15の近傍位置には第8図に示すように
薄帯体の切断を終了した切断刃物27が薄帯体Fの幅外に
到達したことを検出するためのリミットスイッチ36、光
電センサ等の適宜のセンサが設けられている。また、薄
帯体の切断開始側の外側には切断刃物27を薄帯体Fの幅
外に待機させるためのリミットスイッチ37、光電センサ
等の適宜のセンサが設けられている。上記リミットスイ
ッチ36、37等のセンサは、長孔付のブラケット38を介し
てプレート10またはブラケット22に取着されている。従
って、薄帯体の厚さや走行速度、刃物速度に応じてセン
サを最適な待機位置および切断完了検知位置に調節する
ことができる。切断刃物27の待機位置と切断開始位置と
の間の距離は100〜200mm程度が好ましい。なお、リミッ
トスイッチ36等の適宜のセンサにより切断刃物27が薄帯
体Fの幅外に到達したことを検出すると、例えばインバ
ータによりモータ周波数を低下させるインバータ制御等
の方法によりインダクションモータ11の回転速度を極低
速とし、切断刃物27を低速で移動させて切断刃物27がリ
ミットスイッチ37等のセンサにより待機位置に到達した
ことを検知するとインダクションモータ11を停止させる
ようになっている。
以上の構成からなる本発明においては、例えばアンワイ
ンド装置(図示せず)から解舒され、コーター(図示せ
ず)等の適宜な手段により乾燥、コーティング、キュア
リング等の所望の処理を施したプラスチックフィルム、
紙等の薄帯体Fを第2図に示すようにガイドローラ1を
経て巻芯3′に巻取る。
巻芯3′の外径をセンサ(図示せず)により測定して、
巻芯3′に巻取られる薄帯体Fの長さをカウンター(図
示せず)等により測定して、または薄帯体Fの巻取時間
をタイマー(図示せず)により測定して、巻芯3′上の
薄帯体Fの巻量が所定量に達したことを検出すると、第
3図に示すように、巻付けロール支持アーム2を回動手
段により支持軸2aの回りに回動して、巻芯3′を巻芯3
と入替える。
次いで、第4図に示すように、アーム4が支持軸4aの回
りに回動され、ゴム製の巻込みロール5、タッチロール
6が巻芯3の上流側から周面に沿い、薄帯体Fを巻芯3
に巻付ける。
押えロール33が第3図に鎖線で示すように上向きとさ
れ、この状態でアーム9が支持軸9aの回りに回動され、
押えロール33は薄帯体の上方に達し、またゴム製の押込
みロール32が巻芯3の下流側から薄帯体Fを持上げて、
薄帯体Fの巻芯3への巻付け角度を増して、薄帯体を巻
芯3に確実に巻付けるとともに、歯付ベルト18を薄帯体
F巻取用巻芯3の近傍に位置させる。その状態で押えロ
ール33を水平な状態とするが引っ張りバネ34により押え
ロール33が薄帯体に接触しない状態としておく。
前記プーリ16、17の回転面は該巻芯3の接線に対して巻
芯3側に傾斜して位置しており、一方、該歯付ベルト18
に担持された刃物27は切断刃物保持具26によりその先端
が前記巻芯3の接線に平行するよう外向きに傾斜され
る。
この状態では切断刃物27は第8図に示す待機位置に位置
している。クラッチブレーキ13のクラッチを断ちブレー
キを掛けたまま、モータ11を駆動する。モータ11がほぼ
定常切断速度まで加速された時点でブレーキを解きクラ
ッチを接続する(第10図のt0)と、モータ11からプーリ
12、歯付ベルト14、プーリ13、クラッチブレーキ15を経
て歯付プーリ16が回転され、歯付ベルト18とともに切断
刃物が移動される。従って、切断刃物27は、待機位置か
ら定常切断速度に向けて加速され、加速中に点A(時点
t1)に切断刃物27が薄帯体Fの切断を開始するようにリ
ミットスイッチ37等のセンサ位置(切断刃物27の待機位
置)を調節する。切断開始後も切断刃物27は定常速度ま
で加速され、その後定常速度で薄帯体Fの切断を行い、
点C(時点t2)でリミットスイッチ36等のセンサにより
検知されるとモータ11の速度は極低速とされ、その後、
プーリ16およびプーリ17を回り、リミットスイッチ37等
により検知されるまで移動され続ける。なお、インダク
ションモータを用いている場合には、無負荷時に比べて
負荷時の定常速度は若干低めとなる。
薄帯体Fの切断軌跡を第9図に示している。点Aで薄帯
体Fの一端部から切断を開始し、切断刃物27が定常速度
に達する点Bまでは、切断刃物27が加速されているため
切断軌跡は滑らかな曲線となり、切断刃物27が定常速度
に達した後はBCで示されるように真直ぐな直線となる。
従って、切断刃物27の切断開始時には薄帯体Fに対する
切断線の方向が充分に傾斜しており薄帯体Fの端面が折
曲ることがなく円滑に切断を開始できる。
しかも、切断速度は切断開始時から定常切断速度まで滑
らかに変化しており、帯状体の切断線が急激に変化する
ことがなく、極薄い帯状物でも破れず、円滑に切断が行
える。定常速度まで加速した状態で薄帯体の相当量を切
断するので切断時間を短くすることができ、切断面が重
ならずまたは重なりを非常に少なくでき、巻芯上に巻取
られた薄帯体に皺が入らず商品価値の高いものが得られ
る。
本発明においては、前述の従来装置のような重いチェン
ではなく、タイミングベルトのような軽量な可撓性ベル
ト18に切断刃物27を取着しており、このため、極めて短
時間でほぼ定常速度まで昇速させることができる。
薄帯体Fの切断開始直前に電磁石35に通電し、磁力によ
り押えロール33を薄帯体Fの表面に平行したまま下方に
吸引して薄帯体Fに接触させることが好ましい。これに
より、薄帯体Fの切断開始端部の張力が上昇し、薄帯体
の切断端部が折曲げられることなく切断される。このよ
うに薄帯体Fの切断時に張力を高めることは、特に、厚
さが10μ以下の薄い薄帯体の切断に効果的である。押え
ロール33の押付け量は、押えロール33により押えない場
合の薄帯体の走行ラインより2〜20mm下方または上方に
薄帯体が移動する程度とすることが好ましい。このよう
にすることによって、薄帯体Fが巻芯3の周長分だけ移
送される間またはそれ以下の時間内に走行している薄帯
体Fを幅方向に高速で切断することができる。
なお、上記実施例では、薄帯体の切断完了を検知するた
めにリミットスイッチ36等を設置していたが、切断開始
のためのクラッチ入力信号またはモータ軌道信号からタ
イマーを起動して、薄帯体の切断を完了するまでに必要
な所定時間経過後に極低速に落してもよい。
上記実施例ではモータ11としてインダクションモータを
用いていたが、モータ11はサーボモータとしてもよく、
この場合には、クラッチブレーキ13を省略し、第11図に
示すように、サーボモータにより時間t0から切断刃物27
を起動し、加速中に点Aで薄帯体の切断を開始し、薄帯
体の切断中に点Bで定常速度に達するようにする。
前述のように本実施例の切断刃物27はくの字状切断面27
aを有しており、該くの字状切断面27aの凹部で薄帯体F
を保持し、薄帯体Fの切断端部の上下の揺れを抑制しつ
つ切断凹部により確実に切断することができる。
また、本実施例のように、可撓性の歯付ベルト18が薄帯
体巻取用巻芯3の近傍に位置しており、歯付プーリ16、
17の回転面が巻芯3の接線に対して巻芯3側に傾斜して
位置しており、歯付ベルト18に担持された刃物27の先端
が巻芯3の接線に平行するよう外向きに傾斜されている
と、歯付ベルト18が高速で回転することにより可撓性の
歯付ベルト18は遠心力により外向きに拡がって、弾性の
ない切断刃物27にあっても、切断刃物27の先端が巻芯3
の接線方向に巻芯3に近付き軽く接触され、薄帯体を確
実に切断することができる。
なお、上記実施例では電磁石で押えローラを磁気吸引し
て薄帯体に押込ませて張力を高めていたが、押えローラ
の重量により薄帯体の切断端部の張力を高めてもよい。
また、薄帯体端部近傍の張力を高める手段としては、薄
帯体に接離可能にローラを設け、該ローラを機械的に薄
帯体に接触させて張力を高めるものの外、薄帯体の表面
に圧縮空気を吹き付けまたは空気を吸引する装置を薄帯
体の切断開始端部の近傍に設置して、流体的に薄帯体の
切断開始端部の近傍に張力を付与してもよい。
また、上述の実施例では薄帯体端部の張力付与手段を押
込みローラ32の下流位置に設けていたが、設置スペース
等によっては適宜押込みローラ32と巻芯3の間の切断刃
物の近傍に設置してもよい。
〔発明の効果〕
本発明方法においては、電動機により前記切断刃物を定
常切断速度まで加速する間に、該切断刃物による薄帯体
の切断を開始するので、切断開始時の速度を高過ぎたり
低過ぎたりすることなく適正な値とでき、切断開始時に
薄帯体の端面が折曲ることなく円滑に切断を開始でき
る。また、薄帯体の切断中に切断刃の移動速度が滑らか
に加速される。このため、この切断速度は切断開始時か
ら定常切断速度まで変化しているにもかかわらず、帯状
体の切断線が急激に変化することがなく、極薄い帯状物
でも破れず、円滑な切断が行える。定常速度まで加速し
た状態で薄帯体の相当量を切断するので切断時間を短く
することができ、切断面が重ならず、巻芯上に巻取られ
た薄帯体に皺が入らず商品価値の高いものが得られる。
また、本発明にあっては、従来装置のような2段速度が
得られる駆動装置が必要なく、制御装置が複雑にならな
い。
また、本発明においては、前述の従来装置のような重い
チェンではなく、タイミングベルトのような軽量な可撓
性ベルトに切断刃物を取着しているので切断刃物の定常
切断速度を前述のチェンを用いた装置より大幅に高める
ことができ、しかも軽量のため定常切断速度への昇速時
間も短縮でき、帯状物の高速処理装置に適用可能であ
る。また、軽量化により、モータ11としてサーボモータ
を用いた場合の定常速度までの立上がり時間を短縮する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を実施する薄帯体の切断装置の要部
斜視図、第2図から第4図は第1図に示した薄帯体切断
装置の薄帯体巻取用巻芯の切替え動作を示す側面図、第
5図は可撓性ベルトの案内部の断面図、第6図は切断刃
物の可撓性ベルト取り付け状態を示す正面図、第7図は
第6図の横断面図、第8図はセンサの設置状態を示す概
略正面図、第9図は薄帯体の切断状況を示す平面図、第
10図および第11図は切断状況を示す時間−速度線図であ
る。 3、3′……巻芯、4、9……アーム、 11……モータ、12、13……歯付プーリ、 14……歯付ベルト、15……クラッチブレーキ、 16、17……歯付プーリ、 18……歯付ベルト。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長手方向に走行する薄帯体を挾んで該薄帯
    体の幅方向の外側に一対のプーリを回転可能に支承し、
    前記薄帯体の走行方向に交差して該薄帯体の走行域の近
    傍に延在する可撓性ベルトを前記プーリに張架し、該可
    撓性ベルトに前記薄帯体の切断刃物を担持し、前記プー
    リの少なくとも一方を電動機に連結し、該電動機により
    前記切断刃物を定常切断速度まで加速する間に、該切断
    刃物による薄帯体の切断を開始させることを特徴とする
    薄帯体の切断方法。
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