JPH076287B2 - コンクリート型枠の支持装置のタイ金具およびセパレータ - Google Patents

コンクリート型枠の支持装置のタイ金具およびセパレータ

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JPH076287B2
JPH076287B2 JP14997990A JP14997990A JPH076287B2 JP H076287 B2 JPH076287 B2 JP H076287B2 JP 14997990 A JP14997990 A JP 14997990A JP 14997990 A JP14997990 A JP 14997990A JP H076287 B2 JPH076287 B2 JP H076287B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、コンクリート建築物の施工用の型枠を支持す
る支持装置のうちのタイ金具およびセパレータに係り、
特に壁形成用の外側の型枠の組み付け支持や解体回収が
簡単であるタイ金具およびセパレータに関するものであ
る。
[従来の技術] 従来のこの種のコンクリート型枠の支持装置(特に、タ
イ金具およびセパレータ)を第22図を参照して説明す
る。
図において、10はセパレータで、このセパレータ10は両
端にねじ部100をそれぞれ設けてなる。
11はコーンで、このコーン11は例えば合成樹脂製の円錐
台形状の本体110中に、例えば金属製のねじ部材111を埋
設し、そのねじ部材111の一端(コーン11の小径端面
側)にねじ穴112を設け、かつそのねじ部材111の他端
(コーン11の大径端面側)にボルト113を設ける。
12はタイ金具で、このタイ金具12は一端にねじ部120を
設け、他端に鍔部121を設け、その鍔部121の端面からね
じ穴122を設ける。
13は所謂縦バタとしての鋼管、14は所謂横バタとしての
鋼管、15は座金、16はナットである。
20および21はコンクリート型枠で、20は壁形成用の外側
の型枠、21は同じく壁形成用の内側の型枠である。この
型枠20および21は、合板などからなり、縦が1800mmで、
横が900mmのものが一般的に使用されている。
次に、上述の従来のコンクリート型枠の支持装置(特
に、タイ金具12およびセパレータ10)による壁用の型枠
20および21の一般的な組み付け支持と解体回収の手順に
ついて説明する。
まず、内外両側の型枠20および21の所定の箇所に透孔20
0および210をそれぞれ設ける。
次に、セパレータ10の両端のねじ部100を2個のコーン1
1のねじ穴112にそれぞれねじ込んで、そのセパレータ10
の両端に2個のコーン11をそれぞれ組み付ける。このセ
パレータ10の両端のコーン11のボルト113を内外両側の
型枠20および21の透孔200および210に挿入する。このコ
ーン11のボルト113にタイ金具12をそのねじ穴121におい
てねじ込んで、内外両側の型枠20および21の内面(コン
クリートを打設する側の面)と外面(コンクリートを打
設する側の面と反対側の面)とを、コーン11の大径端面
とタイ金具12の鍔部121の端面とにより、挾持する。そ
の内外両側の型枠20および21の外面に鋼管13および14を
縦横に組み、前記タイ金具12のねじ部120に座金15をセ
ットすると共に、ナット16をねじ込んで、内外両側の型
枠20および21の所定の間隔を保って基礎もしくはスラブ
(図示せず)上に建て込む。
なお、上述の内外両側の型枠20および21の建て込みと共
に、鉄筋組みを行なう。
そして、上述の内外両側の型枠20と21との間に打設した
コンクリートCが硬化して壁が形成されたところで、そ
の壁の内外において、内外両側の型枠20および21を解体
回収する。すなわち、ボルト16および座金15をタイ金具
12のねじ部120から外すと共に、型枠20および21から鋼
管13および14を外し、かつコーン11のボルト113からタ
イ金具12を外す。次に、コンクリート壁から内外両側の
型枠20および21を外し、かつコンクリート壁に埋設され
たセパレータ10の両端のねじ部100からコーン11を外す
ことにより解体が完了する。
なお、コンクリート壁の内外面に形成されたコーン11の
後の凹部は、詰物をして修正したり、またはそのままの
打ち放しの状態にしたりする。
[発明が解決しようとする課題] ところが、上述の従来のタイ金具12およびセパレータ10
からなるコンクリート型枠の支持装置においては、特に
外側の型枠20を建築中のコンクリート建築物の外側にお
いて、組み付け支持したり分解回収したりするものであ
るから、外側の型枠20の組み付けや分解が面倒であるな
どの問題がある。特に、新築する家屋と隣接する家屋と
の間の寸法が狭くて、作業員が入って作業ができない場
合には、外側の型枠20や支持装置などを回収することが
できなくなるなどの問題がある。
本発明の目的は、外側の型枠の組み付けや分解が簡単で
あるコンクリート型枠の支持装置のタイ金具およびセパ
レータを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記の問題を解決するために、タイ金具の一
端に外側の型枠の透孔にねじ込むねじ部を設けと共に、
そのねじ部より他端側に外側の型枠の外面に当接する鍔
部を設け、前記タイ金具の一端からねじ穴を設け、前記
タイ金具の少なくとも他端部にその他の外側の支持装置
を外側の型枠の外面に装着するためのねじ部を設ける。
一方、丸棒形状のセパレータの一端に前記タイ金具のね
じ穴にねじ込むねじ部を設け、そのセパレータの他端に
内側の型枠の透孔に挿通してその他の内側の支持装置を
内側の型枠の外面に装着するねじ部を設け、前記セパレ
ータの他端部に内側の型枠の内面に当接する円形の鍔部
を設け、前記セパレータの一端のねじ部の外径を前記セ
パレータの中間部の外径より小さくしたことを特徴とす
る。
[作用] 本発明は、上記の構成により、外側の型枠の透孔にタイ
金具の一端のねじ部をねじ込むと共に、そのタイ金具の
鍔部を外側の型枠の外面に当接させ、そのタイ金具を介
して、その他の外側の支持装置を外側の型枠の外面に装
着する。それから、上述の外側の型枠を所定の位置に建
て込むことにより、外側の型枠を建築中のコンクリート
建築物の内側において、組み付けることができる。
次に、上述の外側の型枠の透孔にねじ込んだタイ金具の
一端のねじ穴にセパレータの一端のねじ部をねじ込み、
そのセパレータの他端のねじ部に内側の型枠を透孔を介
してセットすると共に、そのセパレータの鍔部に内側の
型枠の内面を当接させ、そのセパレータを介して、その
他の内側の支持装置を内側の型枠の外面に装着すること
により、内側の型枠を所定位置に建て込むと共に、前記
外側の型枠との間の所定の間隔を保って支持することが
できる。
そして、上述の内外両側の型枠の間に打設したコンクリ
ートが硬化したところで、その他の内側の支持装置およ
び内側の型枠をコンクリート壁の内側面から取外し、次
にセパレータを内側から回転させてそのセパレータの一
端のねじ部をタイ金具の一端のねじ穴から外すことによ
り、セパレータとタイ金具との縁を切ることができる。
この結果、タイ金具やその他の外側の支持装置および外
側の型枠をコンクリート壁の外面からスラブに解体回収
することができる。
また、上述のセパレータの中間部の外径が一端のねじ部
の外径より大きいので、このセパレータを内側に引抜く
ことにより、セパレータをも回収することができる。
このように、建築中のコンクリート建築物の内側におい
て、セパレータおよびタイ金具やその他の外側の支持装
置や外側の型枠を、簡単に組み付けたり分解回収したり
することができる。
[実施例] 以下、本発明のコンクリート型枠の支持装置のタイ金具
およびセパレータの一実施例を第1図乃至第21図を参照
して説明する。
図中、第22図と同符号は同一のものを示す。
図において、3は本発明のタイ金具で、このタイ金具3
は第2図に示すように、ねじ棒からなり、一端のねじ部
30より他端側に外側の型枠20の外面に当接する鍔部31を
設ける。前記タイ金具3の一端からねじ穴32を設ける。
前記タイ金具3の他端部のねじ部33をその他の外側の支
持装置を装着するためのねじ部とする。
4は同じく本発明のセパレータで、このセパレータ4は
第3図に示すように、丸棒からなり、その一端に前記タ
イ金具3のねじ穴32にねじ込むねじ部40を設ける。前記
セパレータ4の他端に内側の型枠21の透孔210に挿通し
てその他の内側の支持装置を装着するねじ部41を設け、
かつそのねじ部41に小透孔42を設ける。前記セパレータ
4の他端部に内側の型枠21の内面に当接する円形の鍔部
43を設ける。前記セパレータ4の一端のねじ部40の外径
dを中間部の外径Dより小さくする。
5は鋼管座金で、この鋼管座金5は第1図に示すよう
に、従来の支持装置の鋼管13および14と同様の鋼管から
なる短鋼管50と、その短鋼管50の両端にそれぞれ固定し
た半円形状の縦鋼管受け51と、前記短鋼管50の中央に設
けた透孔52とからなる。なお、前記2個の縦鋼管受け51
の軸方向は相互に平行であり、かつこの2個の縦鋼管受
け51の軸方向と前記短鋼管50の軸方向とは直交し、さら
に前記透孔52の軸方向と前記短鋼管50および前記2個の
縦鋼管受け51の軸方向とは直交する。
この実施例における本発明のコンクリート型枠の支持装
置のタイ金具およびセパレータは、以上の如き構成から
なり、以下壁用の型枠20および21の組み付け支持と解体
回収の手順について説明する。
まず、最初に、外側の型枠20を所定の位置に建て込む。
すなわち、コンクリート建築物の内側において、本発明
のタイ金具3の一端のねじ部30を外側の型枠20の透孔20
0に、型枠20の外面からねじ込むと共に、そのタイ金具
3の鍔部31を外側の型枠20の外面に当接させる。
続いて、前記タイ金具3と外側の型枠20とに後述する止
め金具60をそれぞれ止める。
それから、前記タイ金具3に鋼管座金5の短鋼管50を通
し、かつその鋼管座金5の縦鋼管受け51と外側の型枠20
との間に縦鋼管13を介在させ、次いで前記タイ金具3の
他端のねじ部33にダブルナット16、16をねじ込んで、本
発明のタイ金具3を介して、前記外側の型枠20の外面に
その他の外側の支持装置(鋼管座金5、縦鋼管13、ダブ
ルナット16、16)を装着する。
なお、上述のダブルナット16、16の締付方は、先の(第
1図中の右側の)ナット16を鋼管座金5に当るまで手で
締付け、かつ後の(第1図中の左側の)ナット16を先の
ナット16に当るまでスパナーで軽く締め付ける。これ
は、ダブルナット16、16を強く締め付けると、前記タイ
金具3の一端のねじ部30が外側の型枠20の透孔200から
抜けてくるので、それを防ぐために、ダブルナット16、
16を軽く締め付ける必要がある。
そして、上述の外側の型枠20を所定の位置に建て込むこ
とにより、外側の型枠20を建築中のコンクリート建築物
の内側において、組み付けることができる。
それから、鉄筋を組み付ける。
次に、内側の型枠21を所定の位置に建て込む。
すなわち、上述の外側の型枠20の透孔200にねじ込んだ
本発明のタイ金具3の一端のねじ穴32に同じく本発明の
セパレータ4の一端のねじ部40をねじ込む。
続いて、前記セパレータ4の他端のねじ部41に内側の型
枠21をその透孔210においてセットし、かつその内側の
型枠21の内面を前記セパレータ4の鍔部43に当接させ
る。
それから、前記セパレータ4の他端のねじ部41に従来の
タイ金具をねじ込むと共に、内側の型枠21の外面側に縦
鋼管および横鋼管を縦横に組み込み、かつ前記従来のタ
イ金具に座金を介在させてナットを締め込むことによ
り、本発明のセパレータ4を介して、内側の型枠21の外
面にその他の内側の支持装置(従来のタイ金具や座金や
ナットや縦鋼管および横鋼管など)を装着することがで
きる。この結果、内側の型枠21を所定位置に建て込むと
共に、前記外側の型枠20との間の所定の間隔を保って支
持することができる。
そして、最後に内外両側の型枠20および21を分解回収す
る。
すなわち、上述の内外両側の型枠20および21の間に打設
したコンクリートCが硬化したところで、その他の内側
の支持装置および内側の型枠21をコンクリート壁Cの内
側面から取外す。
次に、セパレータ4の他端のねじ部41にナット45をねじ
込み、かつ小透孔42に係止用の釘44(釘以外に係止用の
ピンなどでも良い。)を挿通し、さらに前記他端のねじ
部41にナット46をねじ込んで、前記釘44を前記ダブルナ
ット45と46との間に挟み込む。
続いて、前記先のナット45を逆回転(左側に回転)させ
ると、セパレータ4が共に回転して、そのセパレータ4
の一端のねじ部40がタイ金具3の一端のねじ穴32から若
干ねじ戻される。
さらに、上述の状態で、セパレータ4の他端を外側に叩
くと、タイ金具3の鍔部31が外側の型枠20の外面から若
干離れるので、鋼管座金5の縦鋼管受け51と縦鋼管13と
外側の型枠20との間が緩む。この結果、縦鋼管13を鋼管
座金5の縦鋼管受け51と外側の型枠20との間からスラブ
上に回収することができる。
次いで、上述のセパレータ4をナット45介して逆回転さ
せると、そのセパレータ4の一端のねじ部40がタイ金具
3の一端のねじ穴32から完全に外れ、セパレータ4とタ
イ金具3との縁を切ることができる。この結果、タイ金
具3やその他の外側の支持装置(ダブルナット16、16や
鋼管座金5)および外側の型枠20をコンクリート壁Cの
外面からスラブ上に解体回収することができる。
このとき、タイ金具3の一端のねじ部30が外側の型枠20
の透孔200から外れたとしても、このタイ金具3と外側
の型枠20とは止め金具60により、連結されているので、
タイ金具3やその他の外側の支持装置が外側の型枠20か
ら落下するような虞はない。
また、その他の外側の支持装置として、短鋼管50からな
る鋼管座金5を使用したので、横鋼管と比較してその長
さが短くその分重量が小さいので、回収がさらに容易と
なる。
一方、上述のセパレータ4の中間部の外径が一端のねじ
部40の外径より大きいので、このセパレータ4を内側に
引抜くことにより、セパレータ4をも回収することがで
きる。
このように、建築中のコンクリート建築物の内側におい
て、本発明のセパレータ4およびタイ金具3やその他の
外側の支持装置(鋼管座金5、縦鋼管13、ダブルナット
16、16)や外側の型枠20を、簡単に組み付け支持したり
解体回収したりすることができる。
第4図は本発明のタイ金具およびセパレータの使用状態
の変形例を示したもので、この図示の例のものは、その
他の外側の支持装置として第1図に示す鋼管座金5の代
りに横鋼管14を使用した例である。
すなわち、外側の型枠20に取り付けた本発明のタイ金具
3を介して、その他の外側の支持装置(縦鋼管13やダブ
ル横鋼管14、14やダブル座金15、15やダブルナット16、
16やナット17)を、外側の型枠20の外面に装着するもの
である。このダブル横鋼管14、14を使用する支持装置
は、コンクリート建築物のうち、第17図、第19図および
第20図に示すコンクリート柱Fの箇所などのようにコン
クリート圧が大きくかかる箇所の外側の型枠20の支持に
最適である。
以下、コンクリート建築物の施工用の補助器具および装
置について第5図乃至第11図を参照して説明する。
第5図は止め金具の正面図である。
この止め金具60は、大円形の透孔600および小円形のビ
ス穴601を設けた第1板602と、同じく小円形のビス穴60
3を設けた第2板604と、その第1板602と第2板604とに
両端をピン606によりそれぞれ連結したチェーン605とか
らなる。
かかる止め金具60の第2板604を外側の型枠20にビス607
により止めておく。一方、この止め金具60の第1板602
を本発明のタイ金具3に嵌合して止めておいたり、また
はこの止め金具60の第1板602をビスにより後述する連
結用の桟木72に止めておく。この結果、タイ金具3の一
端のねじ部30が外側の型枠20の透孔200から外れたとし
ても、または連結用の桟木72を外側の型枠20から外した
りしても、このタイ金具3およびその他の外側の支持装
置、または連結用の桟木72が外側の型枠20から落下する
のを防ぐことができる。なお、この止め金具60の代りに
結束線(針金等)を使用しても良い。
第6図は桟木叩き装置の使用状態の平面図、第7図は同
じく桟木叩き装置の使用状態の側面図である。
この桟木叩き装置61は、左右の(横方向の)外側の型枠
20を繋ぐ連結用の桟木72をその型枠20から叩いて外すも
ので、短鋼管のガイド管610と、そのガイド管610中にス
ライド可能に挿入した長鋼管の叩き管611と、この叩き
管611の下端に固定した叩き部612と、前記叩き管611の
上端に固定し、外径が前記ガイド管610の外径より大き
い抜け止め部613と、前記ガイド管610の上端に固定した
段面コの字形の係合部614と、その係合部614の両端にそ
れぞれねじ込んだ止めねじ615とからなる。
コンクリートCの硬化後、本発明のタイ金具やその他の
外側の支持装置や外側の型枠を解体回収する際には、外
側の型枠20の上端に桟木叩き装置61の係合部614を、叩
き落とす連結用の桟木72の位置と叩き管611との位置が
合うようにセットすると共に、止めねじ615をねじ込ん
で桟木叩き装置61を外側の型枠20に固定する。次に、叩
き管611を上下して連結用の桟木72を叩いて外側の型枠2
0から外す。
このとき、連結用の桟木72と外側の型枠20とに第5図に
示す止め金具60や単なる結束線(針金等)を連結してお
けば、連結用の桟木72が外側の型枠20から外れる際に下
に落下するような虞がない。
また、叩き管611の上端の抜け止め部613の外径がガイド
管610の外径より大きいので、叩き管611を上下して連結
用の桟木72を叩いている際に、何等かの原因で叩き管61
1が手から離れたとしても、その抜け止め部613がガイド
管610の上端に係止して、叩き管611が下に落下するよう
な虞がない。
以上のようにして、連結用の桟木72を外側の型枠20から
叩いて外し、左右の外側の型枠20の縁を切ったところ
で、本発明のタイ金具やその他の外側の支持装置や縁を
切った外側の型枠20をコンクリート壁Cの外面からスラ
ブ上に回収することができる。
第8図は外側の型枠の位置決め金具の使用状態を示した
一部断面図、第9図は同じく外側の型枠の位置決め金具
の使用状態を示した一部平面図である。
この外側の型枠の位置決め金具62は、コンクリート基礎
Dの上に初階(たとえば1階や地下1階等)の壁形成用
の外側の型枠20を位置決めして止める金具であって、細
長い固定板620と、その固定位置620の一端に植設したピ
ン621とからなる。
第8図および第9図中、201は外側の型枠20の下端の外
側面に固定した下部桟木で、この下部桟木201に透孔202
を上下方向に設ける。この透孔202の内径を前記ピン621
の外径より若干大きくする。また、この下部桟木201の
長さを外側の型枠20の横幅の長さより若干小さくする。
かくして、位置決め金具62のピン621を下部桟木201の透
孔202に通し、かつその位置決め金具62の固定板620を外
側の型枠20および下部桟木201の下端面に釘622により固
定する。この釘622は、外側の型枠20をコンクリート基
礎D上に建て込む際に、位置決め金具62が外側の型枠20
から脱落するのを防ぐものであり、しかもコンクリート
壁Cの硬化後、外側で型枠20をコンクリート壁Cから回
収する際に、下部桟木201が位置決め金具62側からある
程度の力で簡単に外れるように下部桟木201に止められ
ている。
次に、上述の位置決め金具62を備えた外側の型枠20をコ
ンクリート基礎D上に、外側の型枠20の内面がコンクリ
ート基礎D上にスミ打ちしたコンクリート壁Cの外面A
と面一となるように、位置決め金具62の固定板620の他
端部をコンクリート基礎Dにコンクリート釘623により
固定する。
なお、上述の位置決め金具62は、コンクリート基礎Dか
らの壁の差し筋(図示せず)を避けて固定する。
このように、上述の位置決め金具62を用いて、外側の型
枠20をコンクリート基礎D上に位置決めするので、外側
の型枠20の位置ずれを防ぐことができ、その結果外側の
型枠20の位置ずれを防ぐために、壁や柱等の内側におけ
る根巻きをする必要がない。
また、コンクリート壁Cの硬化後、下部桟木201をコン
クリート基礎Dとコンクリート壁C中に埋設した位置決
め金具62の釘622から抜くことにより、位置決め金具62
のピン621から外側の型枠20の下部桟木201を抜くことが
でき、その結果外側の型枠20を簡単に回収することがで
きる。
第10図は外側の型枠の受け止め金具の使用状態を示した
一部断面図、第11図は同じく外側の型枠の受け止め金具
の使用状態を示した一部正面図である。
この受け止め金具63は、次の階(例えば2階)の壁形成
用の外側の型枠20を受けるもので、本体630の一端部に
長穴631を上下に設け、この本体630の他端部をL字型に
折り曲げ、その他端部に止めねじ632をねじ込んでな
る。
かくして、下の階のコンクリート壁Cが形成されたとこ
ろで、コンクリート梁H上部の本発明のセパレータ4を
抜き取った後の穴hに、再び本発明のセパレータ4を挿
入する。その本発明のセパレータ4のと従来のタイ金具
12とにより、受け止め金具63の本体630を下の階のコン
クリート壁Cに固定する。
次に、受け止め金具63の止めねじ632と下の階のコンク
リート壁Cとの間に受け木633を、その受け木633の上面
を下の階のコンクリートスラブSの上面より若干下げ
て、固定する。
そして、上述の受け木633の上面に外側の型枠20および
下部桟木201を乗せ、頭なしの釘634を下部桟木201の透
孔202中を通して前記受け木633に打込んで、外側の型枠
20を建て込む。
このように、形成された下の階のコンクリート壁Cを介
して、その上の階の外側の型枠20を受けて建て込むこと
ができる。
また、受け止め金具63および外側の型枠20をセットする
際に、受け止め金具63の本体630と受け木633とタイ金具
12とを外側の型枠20に、予め結束線や止め金具などによ
り連結しておく。すると、型枠の回収の際、すなわち本
発明のセパレータ4をタイ金具12およびコンクリート梁
Hの穴hから引抜いた際に、受け止め金具63や受け木63
3やタイ金具12が下に落下することなく、外側の型枠20
と共にコンクリート壁CからスラブS上に回収すること
ができる。
以下、本発明のセパレータおよびタイ金具と上述の補助
器具および装置とを使用したコンクリート建築物、例え
ば第12図の横断面図および第13図の縦一部断面図に示す
鉄筋コンクリート建築物の施工方法について第12図乃至
第21図を参照して説明する。
図中、第1図乃至第11図と同符号は同一のものを示す。
図において、Bは新築するコンクリート建築物と隣接す
る隣の家屋、Fはコンクリート柱、Gは梁Hの主筋、J
は角締め用の縦鋼管、Oはコンクリート柱Fの中心であ
る。
まず、コンクリート基礎Dが完了したところで、高さが
1階の高さに見合った外側の型枠20を、縦長の1枚もの
として組み立てる。
すなわち、複数枚の長方形の型枠20を縦長に中央の桟木
70により連結し、かつその縦長の型枠20の一端(下端)
に1本の下部桟木201を固定すると共に、その複数枚の
型枠20のうち上端側の型枠20を1階の高さに見合うよう
に適宜長さに切断して、1枚ものの縦長の型枠20を組み
立てる。
それから、前記1枚ものの縦長の型枠20の左辺に連結用
の桟木72の右辺を固定し、この連結用の桟木72(最上の
桟木は除く)と型枠20とに止め金具60を連結しておく。
さらに、前記1枚ものの縦長の型枠20のうち、最初に建
て込む型枠(第15図中右端の型枠)20の右辺に1本の通
しの桟木71を固定する。
なお、前記連結用の中央の桟木70は、第15図に示すよう
に、2本の部分的なもの、または1本の通しのものであ
っても良い。また、前記連結用の桟木72は、上述の縦長
の型枠20に対して5本程度の部分的なものを使用する。
さらに、上述の桟木70、71、72、201は、型枠20の内面
側から釘を打込んで固定される。しかも、上述の連結用
の桟木72は前記桟木叩き装置61の操作で型枠20から簡単
に外れるように型枠20に釘止されている。
次に、第15図中の黒丸に示すように、型枠20の所定位置
に本発明のタイ金具3をセットし、この本発明のタイ金
具3を介してその他の外側の支持装置を外側の型枠20の
外面に装着する。
なお、上述の支持装置のうち、第15図および第18図に示
すようなコンクリート壁Cの箇所には第1図に示す鋼管
座金5を、また第15図、第17図、第19図および第20図に
示すようなコンクリート柱Fの箇所には第4図に示すダ
ブルの横鋼管14をそれぞれ使用する。
上述のように、本発明のタイ金具3および支持装置を装
着した型枠20をコンクリート基礎D上に位置決め金具62
を介して第15図の右側から順に建て込むと共に、右側の
型枠20に固定されている連結用の桟木72に左側の型枠20
を釘により分解可能に固定する。このとき、本発明のタ
イ金具3および支持装置を装着した1枚ものの型枠20
は、長さが1階の高さに見合った長さであるが、横が90
0mmであるから、作業員2人で上述の型枠20を簡単に建
て込むことができる。
なお、上述の型枠20を建て込む前に、梁Hの主筋Gのう
ち下側の主筋Gの下位に位置するセパレータ4G(第21図
中)を予めタイ金具3に取り付けておく。
また、最上の横鋼管14を通しのものとする。
それから、本発明のセパレータ4を上述の本発明のタイ
金具3に取り付け、かつ鉄筋を取り付け、さらに内側の
型枠21などを取り付ける。
なお、上述のセパレータ4の取付や鉄筋の取付や内側の
型枠21の取付などの施工順序は、その現場現場で適宜に
取り決める。
かくして、前記内外両側の型枠20と21との間にコンクリ
ートを打設する。そのコンクリートが硬化したところ
で、内側の型枠21をコンクリートの内面から取外す。次
いで、最上の連結用の桟木72をバールなどで直接スラブ
S上に回収し、かつ桟木叩き装置61を用いて前記最上の
桟木72以下の連結用の桟木72を叩いて外側の型枠20をか
ら外して、外側の型枠20および外側の支持装置などをコ
ンクリート壁Cの外面からスラブS上に回収する。
そして、1階のコンクリートの打設が完了したならば、
第10図および第11図に示す受け止め金具63を用いて2階
の型枠を上述のようにして組み込み、かつコンクリート
の打設を行ない、かつコンクリート硬化後型枠を解体回
収する。以下、同様にして、3階、4階と順にコンクリ
ートを打設していく。
このように、建築中のコンクリート建築物の内側におい
て、外側の型枠20の組み付け建て込みや解体回収を行な
うことができる。
従って、隣の家屋Bとの間の隙間が、作業員が入れない
程度に小さくてもコンクリート建築物を構築することが
できる。
なお、本発明のタイ金具およびセパレータは、上述の鉄
筋コンクリート(RC)の建築物の他に、鉄骨鉄筋コンク
リート(SRC)の建築物の構築にも使用することができ
る。
また、上述の施工例のように、建築物の角、すなわち柱
の箇所においては、ダブル横鋼管14を使用することがで
きるので、角締め用の縦鋼管Jを使用して角締めを確実
にかつ正確に行なうことができる。
さらに、上述の施工例では、地上1階からの施工につい
て説明したが、地下からも施工することができる。しか
も、この場合、地下の掘削面(隣との境界面)とコンク
リート壁Cとの間の隙間が作業員が入れない程度に小さ
くても、上述のように地下コンクリート壁Cを施工する
ことができる。
[発明の効果] 以上から明らかなように、本発明のタイ金具およびセパ
レータは、建築中のコンクリート建築物の内側におい
て、セパレータおよびタイ金具やその他の外側の支持装
置や外側の型枠を、簡単に組み付けたり解体回収したり
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第21図は本発明のタイ金具およびセパレータ
の一1施例を示し、第1図は鋼管座金を用いた場合の使
用状態図、第2図はタイ金具の側面図、第3図はセパレ
ータの側面図、第4図は横鋼管を用いた場合の使用状態
図、第5図は止め金具の正面図、第6図は桟木叩き装置
の使用状態の平面図、第7図は同じく桟木叩き装置の使
用状態の側面図、第8図は位置決め金具の使用状態の側
面図、第9図は同じく位置決め金具の使用状態の平面
図、第10図は受け止め金具の使用状態の側面図、第11図
は同じく受け止め金具の使用状態の正面図、第12図は本
発明のセパレータおよびタイ金具を使用して施工する鉄
筋コンクリート建築物の1例の横断面図、第13図は同じ
く本発明のセパレータおよびタイ金具を使用して施工す
る鉄筋コンクリート建築物の1例の縦一部断面図、第14
図はセパレータの配設状態を示した一部平面図、第15図
は外側の型枠および外側の支持装置の組み付け状態の一
部正面図、第16図はセパレータの配設状態を示した一部
側面図、第17図は型枠の建て込み始めの部分を示した一
部拡大平面図、第18図は型枠の壁の部分を示した一部拡
大平面図、第19図は型枠の柱の部分を示した一部拡大平
面図、第20図は型枠の建て込み終りの部分を示した一部
拡大平面図、第21図はコンクリート壁およびコンクリー
ト梁の部分のセパレータの配設状態を示した一部側面図
である。 第22図は従来のタイ金具およびセパレータを示した使用
状態図である。 20……外側の型枠、21……内側の型枠、3……タイ金
具、30……一端のねじ部、31……鍔部、32……ねじ穴、
33……他端のねじ部、4……セパレータ、40……一端の
ねじ部、41……他端のねじ部、43……鍔部、5……鋼管
座金、60……止め金具、61……桟木叩き装置、62……位
置決め金具、63……受け止め金具、B……隣の家屋、C
……コンクリート壁、D……コンクリート基礎、F……
コンクリート柱、H……コンクリート梁、S……コクリ
ートスラブ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリート型枠の支持装置のタイ金具お
    よびセパレータであって、 前記タイ金具は、一端に設け、外側の型枠の透孔にねじ
    込むねじ部と、そのねじ部より他端側に設け、外側の型
    枠の外面に当接する鍔部と、その一端からその内部に設
    けたねじ穴と、少なくとも他端部に設け、その他の外側
    の支持装置を外側の型枠の外面に装着するためのねじ部
    とを備え、 前記セパレータは、丸棒形状をなし、一端に設け、前記
    タイ金具のねじ穴にねじ込むねじ部と、他端に設け、内
    側の型枠の透孔に挿通してその他の内側の支持装置を内
    側の型枠の外面に装着するねじ部と、その他端部に設
    け、内側の型枠の内面に当接する円形の鍔部とを備え、
    前記一端のねじ部の外径を中間部の外径より小さくした
    ことを特徴とするコンクリート型枠の支持装置のタイ金
    具およびセパレータ。
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