JPH076148U - 袋口の開閉構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 〔目 的〕ビニール製袋の袋口を開閉する口蓋に、
エンボス加工を施すと共に一面に、剥離爪と剥ぎ取り紙
を貼着してなる合成樹脂製シート素材の両面貼着片を取
付けることにより、口蓋を損なうことなく袋口を反復開
閉でき、併せて通孔性を賦与するようにすることであ
る。 〔構 成〕テープ状の台紙Ａと同一の幅及び短小定
寸長で、両面に貼着面２、２′を有する両面貼着片１
を、予じめエンボス加工を施した合成樹脂製シート素材
をもって形成し、この両面貼着片１の貼着面２′には剥
離爪３と摘み部分４を有した大きい表面積の剥ぎ取り紙
５を貼着して前記台紙Ａに併列に多数片を貼着して貼着
片綴り６を構成し、この貼着片綴り６を所定の取付器具
Ｂを介して両面貼着片１の１片又は複数片を、搬送コン
ベヤＤ上に待機する前記袋Ｃの口蓋１０の端縁１３に、
前記剥離爪３が平行するようにして剥ぎ取り紙５と一体
的に貼着するようにしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

〔０００１〕 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ビニール製包装用袋の袋口に於ける開閉自在な封止の構造に関する ものである。 〔０００２〕 〔従来の技術〕 従来この種包装用袋の封止装置としては、特公昭４６−３５７１２号公報の第 ５図及び第８図（本願図面の図８及び図９）のものがある。上記図８及び図９に 就いて簡単に説明すると、封緘テープ４０の裏面に強感圧の接着剤４１を表面に 、弱感圧の接着剤４２を裏面にそれぞれ塗布機を介して塗布され、別に設けた離 型テープ４３は封緘テープ４０と共にロール巻きにされてサイドウエルダー機に 架装され、該機の接合ロール４６、４６を介して前記封緘テープ４０の接着剤４ １の面を袋体４４の開口縁４５に沿って全長に亘り接着し、該開口縁４５を強靱 に補強するようにしたものである。上記のものにあっては、袋体の開口縁の全長 に亘って封緘テープを接着してあるがために、開口縁を強靱にできる反面には、 反復して口蓋を開閉できない不都合があった。また袋体内部を密閉の状態にする ので、収容される物品は生物以外に限定されたり、積重ねによる圧力で破損する など利用範囲に著しく制約される不都合があり、加えて口蓋を開放する際にほと んど袋口周辺を破損していまうなど極めて不経済であった。 〔考案が解決しようとする課題〕 本考案が解決しようとする問題点は、合成樹脂製袋の袋口を両面貼着片を有し た口蓋により通気的に封止し得られるのと同時に、口蓋を損傷させないで反復し て開閉できるようにすることである。 〔０００４〕 〔課題を解決するための手段〕 本考案は、合成樹脂製の剥離爪と、予じめエンボス加工を施した剥ぎ取り紙及 び両面貼着片とを重ねてテープ状の台紙に連続的に貼着すると共に、これら剥離 爪、剥ぎ取り紙及び両面貼着片を、短小の定寸長さごとの切線と爪孔を設けて貼 着片綴りを作り、この貼着片綴りを送り爪のある有刺ベルトを備えた取付器具に 装着して搬送コンベアの上方に臨ませ、該搬送コンベヤ上に在って間欠停止する 袋の口蓋に、前記爪孔と送り爪との係合によって前記両面貼着片を、剥ぎ取り紙 と一体的に貼り付けるようにしたものである。 〔０００５〕 〔作 用〕 間欠的に移送される搬送コンベヤ上に口蓋を開いた袋が送入されて停止すると 、取付器具の有刺ベルトが始動してその送り爪群と貼着片綴りの爪孔との係合に より、両面貼着片の一片又は複数片を前記口蓋の端縁に沿うようにして剥ぎ取り 紙を付けたまま一体的に貼着しこの動作を反復して継続する。次に袋に物品（図 示省略）を詰めて袋口を閉じるには剥ぎ取り紙を排除してから口蓋を閉じ、この 口蓋を再び開放するには両面貼着片の外縁に沿って予じめ取付けてある剥離爪を 爪先で引起すと、この剥離爪が口蓋に接着していないのと、両面貼着片に施され ているエンボス加工面の非密着性との相乗作用によって口蓋は無理なく容易に開 放し得られる。 〔０００６〕 〔実 施 例〕 図１、図２及び図３に示すように両面貼着片は、予じめエンボス加工を施した 合成樹脂のシート素材を用いてテープ状にした後記の台紙Ａと同一の幅員のもの を作り、この両面貼着片１に剥離爪３として利用される細幅テープ状の同一素材 と、一端に摘み部分を有する広幅で剥ぎ取り紙５となる広幅テープ状の同一素材 とを重ね合せて紙製の前記台紙Ａに連続的に貼着すると共に、これら剥離爪３及 び剥ぎ取り紙５を両面貼着片１と一体になるように短小の定寸長さごとに切線１ ５をもって分離するようにして貼着片綴り６を構成し、この貼着片綴り６は前記 各両面貼着片１ごとに爪孔８を設けて後記の送り爪７に対応させてある。別に設 けた取付器具Ｂは、口蓋１０を開いた状態の袋Ｃを一体ごとに間欠移送する搬送 コンベヤＤの上方に臨ませられており、この取付器具Ｂは、対のプーリ１２、１ ２′の間に前記爪孔８と対応する送り爪７を共通の同一間隔で突設し、前記搬送 コンベヤＤの間欠停止するごとに前記両面貼着片１の長さだけ移動するように連 繋しており、この動作で両面貼着片１を、剥ぎ取り紙５と一体的に前記袋Ｃの開 いた口蓋１０の端縁１３に、一片又は複数片を連続的に貼着するように構成する 。 〔０００７〕 前記袋Ｃは、図４及び図５に示すように合成樹脂のシート素材で、袋口９を開 閉する口蓋１０を一体的に形成されており、この袋Ｃは、搬送コンベヤＤ上に口 蓋１０を開いて一体ずつ載せられて前記取付器具Ｂの下方に図６及び図７のよう に袋Ｃの一体ごとを間欠送りされるように供給されており、取付器具Ｂの下方に 袋Ｃが停止すると、有刺ベルト１１が作動して該有刺ベルト１１表面の前記送り 爪７群と対応している台紙Ａの爪孔８群とが順次に係合して台紙Ａを同一方向へ 移送するように連繋しており、両面貼着片１の先行のものが有刺ベルト１１の反 転位置に達すると、台紙Ａは図６及び図７に示すプーリ１２′に追従して反転す るが、台紙Ａと貼着面２を介して平面的な貼着関係にある両面貼着片１は、広い 平面積のある前記剥ぎ取り紙５との重合による平面的な硬直性とにより、反転す る台紙Ａから自動的に分離して直線的に送出され、その直線延長上に待機する袋 Ｃの口蓋１０の図４に示す端縁１３に沿って前記剥離爪３及び剥ぎ取り紙５と一 体的に取付けられるように連繋している。この場合両面貼着片１は、前記剥ぎ取 り紙５を貼着面２′側に貼着した状態であるのと、両面貼着片１の前記剥離爪３ が前記口蓋１０の外縁と平行して貼着されていなければならない。また前記台紙 Ａは、図１に示す両面貼着片１、剥離爪３及び剥ぎ取り紙５との対応関係による 貼着片綴り６を、図６に示す巻戻し用のロール１４に巻装されており、前記取付 器具Ｂを経て両面貼着片１と分離したものから図６に示す屑入れＥに投入するよ うに配置してある。 〔０００８〕 取付器具Ｂを介して両面貼着片１を取付けられた袋Ｃの袋口９から物品（図示 省略）を詰めて口蓋１０を封止するには、剥ぎ取り紙５を摘み部分４から引剥が すことにより、貼着面２′及び剥離爪３を図５のように露出させ、前記口蓋１０ を鎖線１０′のように袋口９側へ折曲して加圧することで貼着面２′が袋口９の 外側を１個所又は２個所に分離して貼着することで袋口９を通気的に封止するよ うに対応させてある。また口蓋１０の開放は、図５に鎖線で示す口蓋１０′の端 縁１３′に平行している剥離爪３の表面と端縁１３′との合せ面が分離している ので、その中間に爪先を押し入れることにより剥離爪３を中心に両面貼着片１を 経て口蓋１０′を簡単に開放できるように対応させてある。この場合両面貼着片 １は全面に予じめエンボス加工が施されているので、その細かい凹凸面によって 貼着面２′の剥離性を高めるように対応させてある。なお前記取付器具Ｂの構造 は図示及び説明のものに限定されないものとする。

〔０００９〕 〔効 果〕 この考案は、上記の構成であるから、次の利点を有する。 貼着面を両面に備えると共に、一面の端縁に枕状の剥離爪と、全面に大きい平 面積の剥ぎ取り紙とを合せた両面貼着片を重合してテープ状の台紙に貼着し、こ れら両面貼着片、剥ぎ取り紙及び台紙に、該台紙に間欠送りを与える爪孔を穿設 したので、両面貼着片を取付器具を介して袋口の定位置に確実に貼着することが でき、併せて両面貼着片をエンボス加工を施した合成樹脂のシート素材をもって 形成したので、その凹凸面によって両面貼着片の貼着面と、袋の口蓋の表面とが 微細な空間によって全面的に密着しないため、口蓋の反復開閉が容易であり、口 蓋が破れたり、貼着部分が強い引き剥がしによって部分的に伸びたり、膨張した りして変形するのを確実に防止できる。また口蓋を閉じる両面貼着片は、１個所 又は２個所に分離しているので袋内部が通気性に優れている。

【図面の簡単な説明】

〔図１〕本案の両面貼着片を貼着してなる貼着片綴りの
拡大正面斜視図である。 〔図２〕本案両面貼着片の拡大平面図である。 〔図３〕同じく両面貼着片の図２に於けるＺ――Ｚ線の
側面図である。 〔図４〕本案両面貼着片を袋の口蓋に貼着した状態の袋
の平面図である。 〔図５〕口蓋に取付けた両面貼着片から剥ぎ取り紙を除
き、口蓋の開閉要領を示す袋の平面図である。 〔図６〕本案両面貼着片を袋の口蓋に取付ける取付要領
の説明図である。 〔図７〕取付器具の一実施例の部分拡大説明図である。 〔図８及び図９〕従来技術の説明図である。 〔符号の説明〕 １ 両面貼着片 ２、２′貼 着 面 ３ 剥 離 爪 ４ 摘み部分 ５ 剥ぎ取り紙 ６ 貼着片綴り ７ 送 り 爪 ８ 爪 孔 ９ 袋 口 １０ 口 蓋 １１ 有刺ベルト Ａ 台 紙 Ｂ 取付器具 Ｃ 袋

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 〔請求項１〕（イ） 袋Ｃの口蓋１０の内側に、剥離爪
   ３及び大きい平面積の剥ぎ取り紙５を有した両面貼着片
   １を貼着してなる袋口９の開閉構造。 （ロ） エンボス加工を施した合成樹脂製シート素材に
   よりなる両面貼着片。 （ハ） 剥離爪３を有する両面貼着片１の貼着面２′
   に、摘み部分４を設けて貼着してなる剥ぎ取り紙。 （ニ） テープ状に連続する台紙Ａに、該台紙Ａと同一
   の幅及び短小の定寸長さで、貼着面２、２′を有する両
   面貼着片１群を長手方向の併列に貼着してなる貼着片綴
   り。
2. 〔請求項２〕（イ） 合成樹脂製の袋Ｂの口蓋１０に、
   剥離爪３及び剥ぎ取り紙５と一体に貼着される両面貼着
   片。 （ロ） 剥ぎ取り紙５を除去した貼着面２′を袋Ｂの袋
   口９を覆って貼着される両面貼着片。 （ハ） 取付器具Ｂの有刺ベルト１１に設けた送り爪７
   群と係合する爪孔８群を介して間欠送りされる台紙。