JPH0760816A - 多層発泡シート - Google Patents
多層発泡シートInfo
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- JPH0760816A JPH0760816A JP5229421A JP22942193A JPH0760816A JP H0760816 A JPH0760816 A JP H0760816A JP 5229421 A JP5229421 A JP 5229421A JP 22942193 A JP22942193 A JP 22942193A JP H0760816 A JPH0760816 A JP H0760816A
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Abstract
面に発泡シートを位置させて、ソフトな感触を呈しさせ
るとともに、用途の拡大をも図る多層発泡シートを提供
する。 【構成】 共押出により一度に押出されてなる多層発泡
シートであって、高発泡シート1の少なくとも一方の面
に微発泡シート2が接触されている。微発泡シート2が
接触されている面と反対側の面に、非発泡シート3が接
触されていてもよい。高発泡シート1の発泡倍率が1.
2〜5倍、微発泡シート2の発泡倍率が1.01〜1.
1倍であることが好ましい。
Description
多層発泡シートに関し、特に、表面に発泡シートが位置
してソフトな触感を呈する多層発泡シートに関する。
量で、かつ表面の感触がソフトであることから、種々の
分野において多用されている。この発泡シートを押出成
形により製造しようとすると、押出ダイスから出た直後
から波打ち現象が発生してしまい、平滑な状態で得るこ
とは極めて困難である。
トの押出成形法として、共押出法(例えば、T型の押出
ダイスを高さ方向に複数段重ね、各ダイスからそれぞれ
異なるまたは同一の合成樹脂原料を同時に押出し、各層
の合成樹脂原料が異なるまたは同一の多層シートを、一
度に製造する押出技術を言う)を利用し、上下面を非発
泡シートにより挟持した状態の言わば多層発泡シート
を、製造する方法も行われている。
が押出された直後に、中間に位置する合成樹脂層が発泡
して発泡シートとなるとともに、該シートは、上下面の
非発泡シートにより挟持されて、その波打ちが防止され
る。したがって、この方法では、平滑なシート状態で、
長尺の発泡シートを連続して得ることができる。
共押出法を利用する場合は、上下面に非発泡のシートが
存在するため、触感(肌触り)が、ソフトではなく、硬
質で、しかも冷たい感触のものとなってしまい、ソフト
で温かい感触と言う発泡シートの最大の利点が没却され
ている。
り、優れた機械的強度を得ることができる反面、相手材
との接着性の問題や、成形加工性の問題が生じるなど、
用途の制約を受けることも多い。
よる多層発泡シートの製造技術において、広範囲な用途
を確保するには、未だ開発する必要がある部分の多い技
術でもある。
押出法による多層発泡シートであって、表面に発泡シー
トを位置させて、ソフトな感触を呈しさせるとともに、
用途の拡大をも図る多層発泡シートを提供することを目
的とする。
達成するために研究を重ねた結果、(1)発泡倍率の小
さい言わゆる微発泡シートであれば、上記した従来の共
押出法による多層発泡シートにおける非発泡シートと同
様の波打ち現象を抑制する作用を発現すること、(2)
しかも、この微発泡シートは、発泡倍率の高い言わゆる
高発泡シートの片面のみに設けられていても、波打ち現
象を効果的に抑制する作用を発現すること、の知見を得
た。
たもので、共押出により一度に押出されてなる多層発泡
シートであって、高発泡シートの少なくとも一方の面に
微発泡シートが接触されていることを特徴とする多層発
泡シートを要旨とする。このとき、高発泡シートの発泡
倍率は1.2〜5倍、微発泡シートの発泡倍率は1.0
1〜1.1倍であることが好ましい。
トの母体となる合成樹脂原料は、それぞれ異なるもので
あってもよいし、同一のものであってもよい。なお、異
なるものを使用する場合は、相溶性のあるもの同志を使
用したり、接着剤を中間に介在させればよい。
ン、ポリプロピレン、エチレンと他のモノマーとの共重
合体、プロピレンと他のモノマーとの共重合体などのポ
リオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと他
のモノマーとの共重合体などの塩化ビニル系樹脂;ポリ
スチレン、スチレンと他のモノマーとの共重合体などの
スチレン系樹脂;などの通常の押出成形法に適用できる
合成樹脂が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あ
るいは相溶性のある樹脂同志を2種混合して使用するこ
ともできるし、また他のポリマーとのブレンド体として
も使用することができる。
使用される発泡剤としては、アゾジカルボンアミド(A
DCA)、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスホル
ムアミド、ジニトロソペンタメチルテトラミン、パラト
ルエンスルホニルヒドラジド、重炭酸ナトリウム、ジア
ゾアミノベンゼン、ベンゼンスルホニルヒドラジド、オ
キシビスベンゼンスルホニルヒドラジドなどのような、
上記した通常の合成樹脂を発泡させる際に使用される通
常の発泡剤が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、
あるいは2種以上を混合して使用することができる。
合割合により、微発泡シートとなったり、高発泡シート
となる。具体的には、高発泡シートとする場合、特に、
発泡倍率を1.2〜5倍とする場合は、発泡剤の種類や
母体となる合成樹脂の種類などによって多少異なるが、
一般には、合成樹脂100重量部に対して、発泡剤を
0.5〜15重量部程度配合する。微発泡シートとする
場合、特に、発泡倍率を1倍より大きく1.1倍以下と
すする場合は、同様に、発泡剤の種類や合成樹脂の種類
により多少異なるが、一般には、合成樹脂100重量部
に対して、発泡剤を0.01〜2重量部程度配合する。
うな発泡剤の他に、必要に応じて、可塑剤、着色剤、安
定剤、充填剤、造核剤などの添加剤を、適宜の量で配合
することができる。
必要に応じての各種添加剤を配合した合成樹脂原料を、
高発泡シートの少なくとも一方の面に微発泡シートが位
置するようにして、共押出すれば、本発明の多層発泡シ
ートを得ることができる。
よいし、複数層とすることもできる。複数層とする場合
は、各層の発泡倍率、あるいは合成樹脂の種類を、同一
のものとしてもよいし、異なるものとすることもでき
る。このとき、各層間に接着性がない場合は、接着剤を
各層間に介在させることができる。また、複数層とする
場合は、最外層となる2枚の高発泡シートの少なくとも
いずれか一方のシートの表面に微発泡シートが位置する
ようにすればよい。
層とすることもできる。微発泡シートを複数層とする場
合は、各層の発泡倍率、あるいは合成樹脂の種類を同一
としてもよいし、異なるものとすることもできる。この
場合において、各層間に接着性がない場合は、接着剤を
各層間に介在させることができる。
一方の面または双方の面に、それぞれ単層で、あるいは
それぞれ複数層で設ける。なお、高発泡シートの一方の
面のみに設ける場合は、高発泡シートが上記程度(すな
わち、1.2〜5倍程度)の発泡倍率を有する場合に限
られる。高発泡シートの発泡倍率がこれより高い場合
は、微発泡シートを高発泡シートのいずれか一方の面に
設けるのみでは、充分な波打ち抑制効果を得ることがで
きないからである。
一方の面に微発泡シート、他方の面に非発泡シートを設
けるような構成とすることもでき、このような構成のも
のも本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
料は、上記の高発泡シートや微発泡シートの母体となる
合成樹脂原料と同様のものが使用でき、非発泡シート
と、高発泡シートや微発泡シートとは、それぞれ異なる
ものであってもよいし、同一のものであってもよい。異
なるものを使用する場合は、相溶性のあるもの同志を使
用したり、接着剤を中間に介在させればよい。
原料に、上記の発泡剤は配合せず、上記の各種の添加剤
を、必要に応じて、適宜の量で配合することができる。
高発泡シートや微発泡シートと同様に、単層としてもよ
いし、複数層とすることもできる。複数層とする場合
は、各層の合成樹脂の種類を同一としてもよいし、異な
るものとすることもできる。この場合において、各層間
に接着性がない場合は、接着剤を各層間に介在させるこ
とができる。
の厚さは(複数層の場合は、各層の厚さも、合計の厚さ
も)、特に限定されず、用途に応じて適宜の厚さのもの
とすることができる。
合は、各層の厚さも、合計の厚さも)、高発泡シートの
波打ち現象を抑制することができれば、特に限定され
ず、どのような厚さであってもよく、一般には、0.0
3〜1mm程度の厚さで使用される。
たり、該シートの厚さが大きい場合には、やや厚手のも
のでないと波打ち現象を効果的に抑制することができな
い場合がある。したがって、高発泡シートの発泡倍率に
応じて、適宜の厚さのものが選定されることとなる。具
体的には、高発泡シートの発泡倍率が2〜5倍程度で、
厚さが0.5〜5mm程度の場合、微発泡シートの厚さ
は0.05〜1mm程度とする必要がある。
ても、厚さは(複数層の場合は、各層の厚さも、合計の
厚さも)特に制限されず、一般には、数μm程度〜1m
m程度の厚さで使用されるが、上記のように、高発泡シ
ートの発泡倍率が2〜5倍程度あるいはそれ以上、厚さ
が1〜5mm程度あるいはそれ以上の場合には、0.0
5〜1mm程度とすることが、微発泡シートとの相乗作
用で波打ち現象を抑制する上で好ましい。
一方の面に接触して設けられている微発泡シートが、共
押出直後に発泡する高発泡シートの波打ち現象を効果的
に抑制する作用を発現する。
トと同様に、共押出直後に発泡するが、微発泡シートの
発泡倍率は、高発泡シートの発泡倍率に比して、極めて
小さく、微発泡シートが波打ち現象を起こすことはな
い。ただし、微発泡シートの共押出直後の波打ち現象を
効果的に抑制するためには、該シートの発泡倍率の上限
を1.1倍程度とすることが好ましい。下限は、特に限
定されず、微発泡シートの範疇に入る程度の発泡倍率、
具体的には1倍程度より大きければよい。
発泡シートの少なくとも一方の面に接触されている微発
泡シートにより、共押出法によっても、平滑なシート状
態で製することができるとともに、本発明の多層発泡シ
ートの表面には、微発泡シートまたは高発泡シートが必
ず存在することとなるため、これらの発泡シートによる
ソフトな感触を得ることができ、発泡シートの最大の利
点であるソフト感が失われることはない。
した。
イス温度を200℃とし、表層および裏層が表1の
(1)の配合の合成樹脂原料で構成され、中間層が表1
の(2)の配合の合成樹脂原料で構成されるように、こ
れら各合成樹脂原料を押出して、図1(A)に示す3層
構造の本発明の発泡シート(シート全体の厚さ1.2m
m)を得た。
2.50倍、厚さが0.8mmの高発泡シートであり、
表層および裏層2,2は、発泡倍率が1.04倍、厚さ
が0.2mmの微発泡シートである。
たところ、波打ち現象は見られず、平滑な状態の多層発
泡シートであった。また、表層および裏層(微発泡シー
ト)2,2の肌触りも、充分なソフト感があり、良好な
製品状態であった。
イス温度を200℃とし、上層が表1の(1)の配合の
合成樹脂原料で構成され、下層が表1の(2)の配合の
合成樹脂原料で構成されるように、各合成樹脂原料を押
出して、図1(B)に示す2層構造の本発明の発泡シー
ト(シート全体の厚さ1.2mm)を得た。
95倍、厚さが1.0mmの高発泡シートであり、上層
2は、発泡倍率が1.06倍、厚さが0.2mmの微発
泡シートである。
たところ、実施例1で得られた3層構造の発泡シートと
同様に、波打ち現象は少なく、平滑な状態の多層発泡シ
ートであった。また、下層(高発泡シート)1はもとよ
り、上層(微発泡シート)2の肌触りも、充分なソフト
感があり、良好な製品状態であった。
イス温度を200℃とし、表層は表1の(1)の配合の
合成樹脂原料で構成され、中間層は表1の(2)の配合
の合成樹脂原料で構成され、裏層は表1の(3)の配合
の合成樹脂原料で構成されるように、各合成樹脂原料を
押出して、図1(C)に示す3層構造の本発明の発泡シ
ート(シート全体の厚さ1.2mm)を得た。
1.95倍、厚さが1.0mmの高発泡シートであり、
表層2は、発泡倍率が1.04倍、厚さが0.2mmの
微発泡シートであり、裏層3は、厚さが0.2mmの非
発泡シートである。
たところ、実施例1で得られた3層構造の発泡シートと
同様に、波打ち現象は見られず、平滑な状態の多層発泡
シートであった。また、微発泡シートからなる表層2の
表面の肌触りは、良好であった。
イス温度を200℃とし、表層および裏層は表1の
(4)の配合の合成樹脂原料で構成され、中間層は表1
の(2)の配合の合成樹脂原料で構成されるように、各
合成樹脂原料を押出して、図示省略の3層構造の比較の
発泡シート(シート全体の厚さ1.2mm)を得た。
泡倍率が2.45倍、厚さが1.0mmの高発泡シート
であり、表層および裏層は、発泡倍率が1.21倍、厚
さが0.2mmの中発泡シートである。
ト)の肌触りは、充分なソフト感があったが、外観を肉
眼で観察したところ、波打ち現象が生じており、平滑な
状態の多層発泡シートとは言えず、良好な製品状態とは
なっていなかった。
度200℃として、表1の(2)の配合の合成樹脂原料
を押出して、単層構造の高発泡シートを得た。この高発
泡シートの発泡倍率は1.90倍で、厚さは1.2mm
であった。この高発泡シートの外観は、大きな波打ち現
象が見られ、表面の肌触りは、この大きな波打ち現象に
よるものと推測される理由により、ソフト感がやや劣っ
ており、良好な製品状態とは言えなかった。
〜2で得られた多層ないしは単層の発泡シートについて
の上記した考察結果(波打ち現象の有無、および表面の
肌触り感)をまとめて表2に示す。
「◎」は波打ち現象が全くない状態のもの、「○」は◎
程ではないが、波打ち現象がないと言ってよい状態のも
の、「△」は波打ち現象が見られる状態のもの、「×」
は大きな波打ち現象が見られ状態のものを指し、表面肌
触りについての「◎」は充分なソフト感を有するもの、
「○」は◎程ではないが、充分ソフト感を有すると言っ
てよいもの、「△」はソフト感に劣るもの、「×」はソ
フト感は全くないものを指している。
がなく、肌触りも良好な多層発泡シートが得られる(た
だし、実施例3のものは、一方の面の肌触りが良好とは
言えない)のに対し、比較例1〜2では肌触りは一応良
好であるが、波打ち現象があり、製品とはなり得ない多
層または単層発泡シートが得られることが明らかであ
る。
次のような効果を奏することができる。 (1)押出成形法により発泡シートを製造する場合に一
般的に生じる波打ち現象を、効果的に抑制することがで
き、良好な平滑性を有する発泡シートを得ることができ
る。 (2)煩雑な製造工程を要せず、しかも特殊な機器類な
どをも必要とせず、一度の押出操作により、良好な製品
状態の発泡シートを得ることができるため、該シートを
低コストで提供することができる。 (3)表面の肌触りが充分なソフト感を有する多層発泡
シートを提供することができ、発泡シートの最大の利点
である優れたソフト感が消失することはない。
めの説明図で、(A)は本発明の実施例1で得られるシ
ートの構造を示し、(B)は本発明の実施例2で得られ
るシートの構造を示し、(C)は本発明の実施例3で得
られるシートの構造を示している。
Claims (2)
- 【請求項1】 共押出により一度に押出されてなる多層
発泡シートであって、高発泡シートの少なくとも一方の
面に微発泡シートが接触されていることを特徴とする多
層発泡シート。 - 【請求項2】 高発泡シートの発泡倍率が1.2〜5
倍、微発泡シートの発泡倍率が1.01〜1.1倍であ
ることを特徴とする請求項1記載の多層発泡シート。
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---|---|---|---|
JP22942193A JP3645577B2 (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 多層発泡シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP22942193A JP3645577B2 (ja) | 1993-08-23 | 1993-08-23 | 多層発泡シートの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0760816A true JPH0760816A (ja) | 1995-03-07 |
JP3645577B2 JP3645577B2 (ja) | 2005-05-11 |
Family
ID=16891967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3645577B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1993
- 1993-08-23 JP JP22942193A patent/JP3645577B2/ja not_active Expired - Fee Related
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