JP3254061B2 - 多層シート及び該シートよりなる多層容器 - Google Patents

多層シート及び該シートよりなる多層容器

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JP3254061B2 JP22661493A JP22661493A JP3254061B2 JP 3254061 B2 JP3254061 B2 JP 3254061B2 JP 22661493 A JP22661493 A JP 22661493A JP 22661493 A JP22661493 A JP 22661493A JP 3254061 B2 JP3254061 B2 JP 3254061B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、剛性,断熱性,成形性
等に優れた容器を与え得る多層シートと、この多層シー
トを熱成形してなる多層容器に関するものであって、食
品包装分野,建材分野において有効に利用することがで
きる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、断熱性等を考慮して、種々の樹脂を発泡させたシー
トが知られている。しかしながら、発泡樹脂を用いる場
合には、シートの剛性等が低下する。そこで、このよう
な発泡シートの欠点を是正するために、剛性の高い樹脂
を用いたり、フィラーを入れたり、シートを厚くした
り、発泡倍率を下げたり、或いは非発泡層と積層するな
どの方法が行なわれている。
【0003】しかしながら、剛性の高い樹脂を用いた
り、シートを厚くしたり、発泡倍率を低下させたりする
と、成形性が劣るものとなったり、製品が高価になった
りするという問題が生ずる。また、フィラーを入れる
と、フィラーが核剤となるために、少量ならば効果があ
るが、多量に添加した場合には、セルの制御が難しくな
り、発泡性が低下して断熱性に劣るものとなるという問
題が生ずる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来のこの
ような問題を解決すべく鋭意研究を進めた結果、発泡層
には、フィラーを添加せず、非発泡層にフィラーを添加
したものを用い、これらが交互に積層された3層以上の
積層物の両面に、フィラーを添加しない非発泡層をさら
に積層して5層以上の多層シートとしたものが、上記従
来の問題を解消しうるものであることを見出し、この知
見に基づいて本発明を完成するに到った。
【0005】すなわち請求項1に係る本発明は、無機質
充填剤含有熱可塑性樹脂非発泡層と、無機質充填剤を含
有しない熱可塑性樹脂発泡層とが交互に積層された3層
以上の積層物の両面に、無機質充填剤を含有しない熱可
塑性樹脂非発泡層が積層されているものであって、前記
無機質充填剤含有熱可塑性樹脂非発泡層及び前記無機質
充填剤を含有しない熱可塑性樹脂非発泡層をそれぞれ構
成する熱可塑性樹脂がいずれもポリオレフィン系樹脂で
あり、かつ、前記無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹
脂発泡層を構成する熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹
脂とポリスチレンとの混合物であることを特徴とする多
層シートを提供するものである。
【0006】請求項2に係る本発明は、前記無機質充填
剤含有熱可塑性樹脂非発泡層及び前記無機質充填剤を含
有しない熱可塑性樹脂非発泡層をそれぞれ構成するポリ
オレフィン系樹脂が、ポリエチレン40〜60重量%、
ポリプロピレン60〜40重量%の割合で混合したもの
である請求項1記載の多層シートを提供するものであ
る。 請求項3に係る本発明は、前記無機質充填剤を含有
しない熱可塑性樹脂発泡層を構成する熱可塑性樹脂が、
ポリオレフィン系樹脂と40重量%以上の割合のポリス
チレンとの混合物である請求項1又は2記載の多層シー
トを提供するものである。 請求項4に係る本発明は、前
記無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂発泡層を構成
する熱可塑性樹脂のうちのポリオレフィン系樹脂が、ポ
リエチレン40〜60重量%、ポリプロピレン60〜4
0重量%の割合で混合したものである請求項1〜3のい
ずれかに記載の多層シートを提供するものである。 請求
項5に係る本発明は、前記無機質充填剤含有熱可塑性樹
脂非発泡層を構成する無機質充填剤が、タルク単独、又
はタルクと炭酸カルシウムとを併用したものである請求
項1〜4のいずれかに記載の多層シートを提供するもの
である。 さらに、請求項6に係る本発明は、請求項1〜
5のいずれかに記載の多層シートを熱成形してなる多層
容器をも提供するものである
【0007】上記したように、本発明の多層シートは、
無機質充填剤含有熱可塑性樹脂非発泡層と、無機質充填
剤を含有しない熱可塑性樹脂発泡層とが交互に積層され
た3層以上の積層物を基体とし、この積層物の両面に、
無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂非発泡層が積層
されていることを特徴とするものである。
【0008】本発明においては、前記無機質充填剤含有
熱可塑性樹脂非発泡層及び無機質充填剤を含有しない熱
可塑性樹脂非発泡層をそれぞれ構成する熱可塑性樹脂と
して、いずれも、例えばポリエチレン,ポリプロピレン
等のポリオレフィン系樹脂を用いる。一方、前記無機質
充填剤を含有しない熱可塑性樹脂発泡層を構成する熱可
塑性樹脂として、例えばポリエチレン,ポリプロピレン
等のポリオレフィン系樹脂と、ポリスチレンとの混合物
を用いる。ポリスチレンとしては一般用(GP)ポリス
チレンであると、耐衝撃性(HI)ポリスチレンである
とを問わない。これら熱可塑性樹脂のメルトインデック
ス(MI)は、成形品の用途等を考慮して適宜選択すれ
ばよく、特に制限はないが、通常、0.3〜10g/1
0分程度のものが用いられる。
【0009】本発明においては、上記したように、非発
泡層(無機質充填剤含有熱可塑性樹脂非発泡層と、無機
質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂非発泡層のいずれ
も)には、ポリオレフィン系樹脂を用い、とりわけポリ
エチレンとポリプロピレンとの混合物を用いるのが食品
衛生上やコストの点からみて好ましい。ポリエチレンと
ポリプロピレンとの混合物を用いる場合には、通常、前
者40〜60重量%、後者60〜40重量%の割合で混
合したものを用いればよい。
【0010】一方、発泡層(無機質充填剤を含有しない
熱可塑性樹脂発泡層)には、ポリオレフィン系樹脂とポ
リスチレンとの混合物を用いることが必要であり、とり
わけポリエチレンとポリプロピレンとポリスチレンとの
混合物を用いることが好ましい。ここでポリオレフィン
系樹脂とポリスチレンとの混合物において、両者の混合
割合は特に制限はないが、通常はポリスチレンを40重
量%以上、好ましくは50〜70重量%程度とする。な
お、この場合に、ポリオレフィン系樹脂としてポリエチ
レンとポリプロピレンとの混合物を用いる場合には、上
記と同様に、通常、前者40〜60重量%、後者60〜
40重量%の割合で混合したものを用いればよい。
【0011】また、無機質充填剤含有熱可塑性樹脂非発
泡層に含有させる無機質充填剤としては、熱可塑性樹脂
に添加することにより成形品の剛性を向上させ得るもの
であれば、特に限定はなく、例えばタルク,クレー等を
挙げることができる。剛性の面からは特にタルクが好ま
しいが、タルクは巻取り性などの加工性が充分ではない
ため、タルクと炭酸カルシウムとを併用することが好ま
しい。なお、炭酸カルシウムのみを用いた場合には、結
晶構造の違いにより、剛性等が不充分となるため、タル
クと併用することが好ましい。このような無機質充填剤
としては、平均粒径が1〜15μmのものが好ましい。
【0012】本発明において、無機質充填剤は、無機質
充填剤含有熱可塑性樹脂非発泡層中において、通常は2
5〜60重量%、好ましくは30〜50重量%の割合
と、比較的多量に用いられている。また、無機質充填剤
は、多層シート全体を構成する成分の15重量%以上、
好ましくは15〜50重量%となるように比較的多量に
用いられており、剛性や燃焼性に優れたものとなってい
る。この無機質充填剤の添加量が、15重量%未満であ
ると、多層シートの剛性が低くなったり、燃焼性が不充
分となったりするため好ましくない。なお、あまりに多
量に用いると、強度が低下したりするため、通常は上限
を50重量%とする。
【0013】上記したように、本発明の多層シートは、
無機質充填剤含有熱可塑性樹脂非発泡層と、無機質充填
剤を含有しない熱可塑性樹脂発泡層とが交互に積層され
た3層以上の積層物を基体としている。ここで発泡層
(無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂発泡層)とす
るために、上記した如き熱可塑性樹脂に発泡剤が添加さ
れる。この発泡剤としては、特に制限はなく、通常の押
出発泡で用いるパーオキサイド,炭酸塩などの化学発泡
剤やブタン,ペンタン,ヘキサン,フレオン等の揮発性
の発泡剤を用いることができる。これらの発泡剤は、発
泡層の発泡倍率が1.5〜5倍程度となるように添加さ
れる。具体的には発泡剤の添加量は、発泡層の樹脂成分
に対して、通常2〜10重量%程度である。なお、この
ような発泡層には、必要に応じて、核剤として炭酸カル
シウムを少量添加することもできる。
【0014】本発明においては、上記の如き積層物(基
体)の両面に、無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂
非発泡層が積層されている。前記したように、本発明に
おいては、非発泡層(無機質充填剤含有熱可塑性樹脂非
発泡層と、この無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂
非発泡層のいずれも)には、いずれもポリオレフィン系
樹脂を用いることが必要であり、とりわけポリエチレン
とポリプロピレンとの混合物を用いるのが食品衛生上や
コストの点からみて好ましい。この無機質充填剤を含有
しない熱可塑性樹脂非発泡層は、容器を成形した際に
は、通常、容器の内面と外面とを構成することになるた
め、食品衛生上から、或いは印刷性の点から、タルクや
炭酸カルシウムなどの無機質充填剤を含有しないもので
あることが必要となる。
【0015】なお、各層には、使用目的等に応じて、酸
化チタンなどの着色剤をはじめ、酸化防止剤、界面活性
剤、分散剤、滑剤等の各種添加剤を添加することも可能
である。
【0016】本発明の多層シートは、上記した如き無機
質充填剤含有熱可塑性樹脂非発泡層と、無機質充填剤を
含有しない熱可塑性樹脂発泡層とが交互に積層された3
層以上の積層物を基体とし、この積層物の両面に、無機
質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂非発泡層が積層され
ているものである。
【0017】積層の方法には、各層シートを成形した後
に、各層シートを熱圧着や各層を接着剤を挟んで接着す
る方法もあるが、各層をそれぞれの押出機を用い、共通
のダイを用いて共押出する方法が、効率上及び食品衛生
上などからみて最も好ましい。すなわち、各層の構成成
分を予め公知のバンバリーミキサー、単軸・二軸混練機
等を用いて溶融混練し、得られたペレットを、各層それ
ぞれの押出機を用い、共通のダイを用いて共押出すれば
よい。このような共押出法は、熱圧着による貼り合わせ
法に比べて、成形の際に亀裂が生じたり、シートが破断
することが少なく、また効率的であって、食品衛生上も
極めて好ましいものである。
【0018】各層の厚みは、層数や用途により異なる
が、通常、無機質充填剤含有熱可塑性樹脂非発泡層を各
々60〜200μmとし、無機質充填剤を含有しない熱
可塑性樹脂発泡層を通常、各々400〜2200μmと
する。なお、前記発泡層の数が少ない場合(例えば1層
のみの場合など)には、発泡層の厚みを厚くし、数が多
くなるにつれて、発泡層の厚みをこれより薄くすること
が好ましい。このような無機質充填剤含有熱可塑性樹脂
非発泡層と、無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂発
泡層とが交互に積層された3層以上(3層,5層,7層
などの奇数がよい。)の積層物を基体とし、この積層物
の両面に、無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂非発
泡層が、通常、各々100〜200μmの厚さで積層さ
れている。
【0019】なお、シート全体の厚みは、層数により異
なるが、通常、1000〜4000μm程度である。ま
た、無機質充填剤含有熱可塑性樹脂非発泡層を4層以上
設けた構造のものとした場合には、奥(内部)の無機質
充填剤含有熱可塑性樹脂非発泡層については、回収され
たものを再利用することもできる。
【0020】このようにして本発明の多層シートが得ら
れる。本発明の多層シートの構造を具体的に例示する
と、無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂非発泡層を
A層とし、無機質充填剤含有熱可塑性樹脂非発泡層をB
層とし、無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂発泡層
をC層とすれば、以下のような5層以上の多層シートが
挙げられる。 5層構造のもの:A−B−C−B−A 7層構造のもの:A−B−C−B−C−B−A 9層構造のもの:A−B−C−B−C−B−C−B−
A なお、本発明の多層シートは、これらの構造のものに限
定はされず、例えば上記層構造において、B層とC層と
をそれぞれ入れ替えた構造のものとすることもできる。
【0021】本発明は、このようにして得られた多層シ
ートを、さらに熱成形してなる多層容器をも提供するも
のである。
【0022】本発明の多層容器は、上記した如き多層シ
ートを熱成形してなるものである。ここで熱成形方法と
しては特に制限はなく、真空プレス成形,プラグアシス
ト真空成形,真空成形,圧空成形等が挙げられるが、特
に真空プレス成形が好ましい。なお、成形条件としては
特に制限はなく、通常の成形条件でよい。
【0023】このようにして得られる多層容器の形状は
特に制限はないが、本発明によれば、絞り比、すなわち
高さ/平均径(容器がコップ状の場合)或いは高さ/平
均辺長(容器が箱状の場合)が0.5以上、好ましくは
1.0以上の深絞り容器を得ることができる。
【0024】
【実施例】次に本発明を、実施例により詳しく説明す
る。
【0025】実施例1 ポリプロピレン(出光石油化学製、商品名:出光E−1
05GM、MI=0.5g/10分)25重量部、ポリ
エチレン(出光石油化学製、商品名:出光540B、M
I=0.5g/10分)40重量部、無機質充填剤とし
てのタルク(勝光山製、平均粒径=12μm)30重量
部と炭酸カルシウム(日東粉化工業製、平均粒径=1μ
m)5重量部の合計100重量部に対し、着色剤として
酸化チタン(石原産業製、アナターゼ型)4重量部、酸
化防止剤(リン系PEP─8)0.5 重量部及び界面活性
剤(東邦化学製、商品名:ソルボンT−60)0.5 重量
部を配合したものを、高速混合ミキサー(川田製作所製
ヘンシェルミキサー)で混合した後、ベント式単軸混練
機に投入し、ペレットを得た。このペレットを、無機質
充填剤含有熱可塑性樹脂非発泡層(B層)用とした。
【0026】また、ポリプロピレン(出光石油化学製、
商品名:出光E−105GM、MI=0.5g/10
分)25重量部、ポリエチレン(出光石油化学製、商品
名:出光FZ−038、MI=0.4g/10分)25
重量部、ポリスチレン(出光石油化学製、商品名:出光
ET−60、MI=2.1g/10分)50重量部の合
計100重量部に対し、核剤(炭酸カルシウム)3重量
部及び化学発泡剤を1.0重量部の割合で配合したもの
を用意し、これを上記と同様にしてペレットを得た。こ
のペレットを、無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂
発泡層(C層)用とした。
【0027】さらに、ポリプロピレン(出光石油化学
製、商品名:出光E−105GM、MI=0.5g/1
0分)40重量部及びポリエチレン(出光石油化学製、
商品名:出光540B、MI=0.5g/10分)60
重量部を配合したものを用意し、これを上記と同様にし
てペレットを得た。このペレットを、無機質充填剤を含
有しない熱可塑性樹脂非発泡層(A層)用とした。
【0028】上記各ペレットを、それぞれの押出機(B
層,C層用は、それぞれ直径50mmの押出機、A層用
は直径30mmの押出機)に投入し、通常のTダイを用
い、押出機温度230℃にて共押出を行ない、次いでロ
ールで冷却しながら巻き取って、シート厚み2500μ
m(A層が各々120μmであり、B層が各々100μ
mであり、C層が2060μmであって、A−B−C−
B−Aの層構造を有するもの)の5層積層シートを得
た。この5層積層シートを真空成形して、口径130m
m、高さ150mmのコップ状容器を得た。この容器
は、外観が良好であり、しかも断熱性,剛性に優れたも
のであった。物性の測定結果を第1表に示す。
【0029】実施例2 実施例1において、シート厚み2490μm(A層が各
々120μmであり、B層が各々120μmであり、C
層が590μmであって、A−B−C−B−C−B−C
−B−Aの層構造を有するもの)の9層積層シートとし
たこと以外は、実施例1と同様にして行ない、容器を
得、物性を評価した。結果を第1表に示す。
【0030】比較例1 実施例2において、B層(無機質充填剤含有熱可塑性樹
脂非発泡層)に無機質充填剤を配合せず、かつ、C層
(無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂発泡層)に無
機質充填剤を配合して、A層と、無機質充填剤を含有し
ない熱可塑性樹脂非発泡層(B’層という。)と、無機
質充填剤含有熱可塑性樹脂発泡層(C’層という。)と
からなる9層積層シート(A−B’−C’−B’−C’
−B’−C’−B’−Aの層構造を有するもの)とした
こと以外は、実施例2と同様にして行ない、容器を得、
物性を評価した。結果を第1表に示す。
【0031】比較例2 実施例1において、B層を使用せず、かつ、C層(無機
質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂発泡層)に無機質充
填剤を配合して、A層と、無機質充填剤含有熱可塑性樹
脂発泡層(C’層という。)とからなる、シート厚み2
500μm(A層が各々120μmであり、C’層が2
260μmであって、A−C’−Aの層構造を有するも
の)の3層積層シートとしたこと以外は、実施例1と同
様にして行ない、容器を得、物性を評価した。結果を第
1表に示す。
【0032】比較例3 実施例1において、B層を使用せずに、A層とC層とか
らなる、シート厚みが2500μm(A層が各々120
μmであり、C層が2260μmであって、A−C−A
の層構造を有するもの)の3層積層シートとしたこと以
外は、実施例1と同様にして行ない、容器を得、物性を
評価した。結果を第1表に示す。
【0033】比較例4 実施例1において、A層とB層を使用せずに、C層のみ
からなる、シート厚み2500μmの単層シートとした
こと以外は、実施例1と同様にして行ない、容器を得、
物性を評価した。結果を第1表に示す。
【0034】
【表1】
【0035】〔第1表の脚注〕 *1 : 容器側壁中央部を圧縮したときの荷重 *2 : 発泡セルの均一性を評価することにより判断し
た。具体的には、容器を透視することと、顕微鏡にてセ
ルの大きさを見ることとにより判断した。 *3 : 95℃の湯を容器に注入し、容器側壁を持ってい
られる時間を調べた。3分がめどである。
【0036】
【発明の効果】本発明の多層シートは、発泡層を用いて
いるにもかかわらず、剛性に優れ、しかも発泡層の存在
により断熱性もよく、さらに成形性、二次加工性などに
も優れていて、深絞り容器を容易に得ることができるも
のである。また、本発明の多層シートは、無機質充填剤
を、多層シート全体を構成する成分の15重量%以上、
好ましくは15〜50重量%となるように比較的多量に
用いているため、剛性や燃焼性に優れたものとなってい
る。さらに、本発明の多層シートは、最外層に無機質充
填剤を含有しない熱可塑性樹脂非発泡層を用いているた
め、炭酸飲料用の容器として用いたときに、泡立ちが少
なく、飲料中の炭酸ガスの損失がない。また、本発明の
多層容器は、剛性に優れ、しかも断熱性にも優れている
ため、高温の液状物等の収納容器として極めて適したも
のである。従って、本発明は、食品包装分野,建材分野
(コンクリート枠板代替、合板、壁紙などの用途)等で
極めて有効に利用することができる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 5/18 B29C 51/14 B32B 7/02 B32B 27/20 B65D 1/09

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質充填剤含有熱可塑性樹脂非発泡層
    と、無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂発泡層とが
    交互に積層された3層以上の積層物の両面に、無機質充
    填剤を含有しない熱可塑性樹脂非発泡層が積層されてい
    ものであって、前記無機質充填剤含有熱可塑性樹脂非
    発泡層及び前記無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂
    非発泡層をそれぞれ構成する熱可塑性樹脂がいずれもポ
    リオレフィン系樹脂であり、かつ、前記無機質充填剤を
    含有しない熱可塑性樹脂発泡層を構成する熱可塑性樹脂
    がポリオレフィン系樹脂とポリスチレンとの混合物であ
    ことを特徴とする多層シート。
  2. 【請求項2】 前記無機質充填剤含有熱可塑性樹脂非発
    泡層及び前記無機質充填剤を含有しない熱可塑性樹脂非
    発泡層をそれぞれ構成するポリオレフィン系樹脂が、ポ
    リエチレン40〜60重量%、ポリプロピレン60〜4
    0重量%の割合で混合したものである請求項1記載の多
    層シート。
  3. 【請求項3】 前記無機質充填剤を含有しない熱可塑性
    樹脂発泡層を構成する熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン
    系樹脂と40重量%以上の割合のポリスチレンとの混合
    物である請求項1又は2記載の多層シート。
  4. 【請求項4】 前記無機質充填剤を含有しない熱可塑性
    樹脂発泡層を構成する熱可塑性樹脂のうちのポリオレフ
    ィン系樹脂が、ポリエチレン40〜60重量%、ポリプ
    ロピレン60〜40重量%の割合で混合したものである
    請求項1〜3のいずれかに記載の多層シート。
  5. 【請求項5】 前記無機質充填剤含有熱可塑性樹脂非発
    泡層を構成する無機質充填剤が、タルク単独、又はタル
    クと炭酸カルシウムとを併用したものである請求項1〜
    4のいずれかに記載の多層シート。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の多層シ
    ートを熱成形してなる多層容器。
JP22661493A 1993-08-20 1993-08-20 多層シート及び該シートよりなる多層容器 Expired - Fee Related JP3254061B2 (ja)

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