JPH076037B2 - 疲労強度の優れたばね鋼 - Google Patents
疲労強度の優れたばね鋼Info
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- JPH076037B2 JPH076037B2 JP61284206A JP28420686A JPH076037B2 JP H076037 B2 JPH076037 B2 JP H076037B2 JP 61284206 A JP61284206 A JP 61284206A JP 28420686 A JP28420686 A JP 28420686A JP H076037 B2 JPH076037 B2 JP H076037B2
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- Japan
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- fatigue
- less
- fatigue strength
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、特に疲労強度の優れたばね鋼に関するもので
ある。
ある。
[従来の技術] 従来、自動車用等の懸架装置に用いられるばね用鋼とし
てはSUP6,SUP7,SUP9,SAE9254,が主なものであった。近
年自動車の軽量化が要請され、懸架装置自体の軽量化も
強く求められるようになってきた。これに対して懸架装
置全般にわたって各種の手段が試みられているが、その
中でもばねの設計応力を高くすることが効果的とされて
いる。
てはSUP6,SUP7,SUP9,SAE9254,が主なものであった。近
年自動車の軽量化が要請され、懸架装置自体の軽量化も
強く求められるようになってきた。これに対して懸架装
置全般にわたって各種の手段が試みられているが、その
中でもばねの設計応力を高くすることが効果的とされて
いる。
このような高応力設計にともない、従来の上記ばね用鋼
を素材としてばねを製作した場合、へたりが増大すると
いう問題が発生した。これに対処する技術として、特開
昭57−13148,特開昭58−27956,特開昭58−27957,特開昭
58−27959,特開昭58−27960,特開昭58−42754,および特
願昭61−38225に、耐へたり性の優れたばね鋼が提案さ
れている。しかしながら、これらの技術は耐へたり性に
優れたばね鋼を提供しているものの、ばね用鋼として必
要な疲労強度は必ずしも十分ではない。
を素材としてばねを製作した場合、へたりが増大すると
いう問題が発生した。これに対処する技術として、特開
昭57−13148,特開昭58−27956,特開昭58−27957,特開昭
58−27959,特開昭58−27960,特開昭58−42754,および特
願昭61−38225に、耐へたり性の優れたばね鋼が提案さ
れている。しかしながら、これらの技術は耐へたり性に
優れたばね鋼を提供しているものの、ばね用鋼として必
要な疲労強度は必ずしも十分ではない。
即ち、ばね用鋼としては耐へたり性と共に疲労強度が要
求されている。疲労強度は材料の引張強さと共に増加す
るが、高強度材となると引張強さの増加に対する疲労強
度の増加割合は減少してくる。これは材料の高強度化に
伴って非金属介在物を主とする材料欠陥に対する疲労感
受性が高くなるためである。材料欠陥の大きさが同程度
であっても、引張強さ180kgf/mm2程度を越えるばね鋼で
あっては疲労強度の向上は困難となる。即ち、従来許容
されていた程度の大きさの非金属介在物であっても、材
料が高強度化されたために非金属介在物の大きさを更に
小さくする必要がある。
求されている。疲労強度は材料の引張強さと共に増加す
るが、高強度材となると引張強さの増加に対する疲労強
度の増加割合は減少してくる。これは材料の高強度化に
伴って非金属介在物を主とする材料欠陥に対する疲労感
受性が高くなるためである。材料欠陥の大きさが同程度
であっても、引張強さ180kgf/mm2程度を越えるばね鋼で
あっては疲労強度の向上は困難となる。即ち、従来許容
されていた程度の大きさの非金属介在物であっても、材
料が高強度化されたために非金属介在物の大きさを更に
小さくする必要がある。
従って、高い疲労強度を必要とするばね鋼において、従
来の非金属介在物は圧延工程及び伸線工程でほとんど変
化しない硬質介在物であり疲労破断の起点となっている
ことは良く知られている。この対策として介在物を減少
させ、さらに微細化させるとともに軟質化することによ
り熱間圧延または伸線工程でこの介在物を更に延伸さ
せ、小型化させることが可能である。例えば、特公昭54
−7252号公報では、介在物をスペサライトを主成分と
し、Al2O3/SiO2+Al2O3+MnO=0.15〜0.40とすることが
示されている。
来の非金属介在物は圧延工程及び伸線工程でほとんど変
化しない硬質介在物であり疲労破断の起点となっている
ことは良く知られている。この対策として介在物を減少
させ、さらに微細化させるとともに軟質化することによ
り熱間圧延または伸線工程でこの介在物を更に延伸さ
せ、小型化させることが可能である。例えば、特公昭54
−7252号公報では、介在物をスペサライトを主成分と
し、Al2O3/SiO2+Al2O3+MnO=0.15〜0.40とすることが
示されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、前記公報に示された介在物はコランダム
を初晶とする領域にまたがっているため、実際の製造に
おいては極めて硬質で有害なコランダムの発生を防止す
ることが困難であり、十分な効果が得られていない。
を初晶とする領域にまたがっているため、実際の製造に
おいては極めて硬質で有害なコランダムの発生を防止す
ることが困難であり、十分な効果が得られていない。
本発明の目的は、介在物を少なくすると共に、該介在物
の低融点化を図って、熱間圧延による介在物の断面縮小
を行うことにより、疲労特性の優れた高清浄度鋼を提供
することにある。
の低融点化を図って、熱間圧延による介在物の断面縮小
を行うことにより、疲労特性の優れた高清浄度鋼を提供
することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明の要旨は、 重量%でC:0.50〜0.80%,Si:1.00〜4.00%,Mn:0.50〜1.
50%,Cr:0.05〜1.50%であり、かつNb:0.01〜0.50%,V:
0.01〜0.50%,Ti:0.005〜0.10%,Al:0.0001〜0.05%,
の1種又は2種以上を含有し、かつCa:0.1〜20ppm,Mg:
0.1〜20ppm,La+Ce:0.01〜20ppmの1種又は2種以上を
含有し、かつ非金属介在物の平均的組成の構成比が、 SiO2 25〜75%, MnO 60%以下, Al2O3 35%以下,で MgO 40%以下 CaO 50%以下、 の一方又は両方を含有することを特徴とする疲労強度の
優れたばね鋼である。
50%,Cr:0.05〜1.50%であり、かつNb:0.01〜0.50%,V:
0.01〜0.50%,Ti:0.005〜0.10%,Al:0.0001〜0.05%,
の1種又は2種以上を含有し、かつCa:0.1〜20ppm,Mg:
0.1〜20ppm,La+Ce:0.01〜20ppmの1種又は2種以上を
含有し、かつ非金属介在物の平均的組成の構成比が、 SiO2 25〜75%, MnO 60%以下, Al2O3 35%以下,で MgO 40%以下 CaO 50%以下、 の一方又は両方を含有することを特徴とする疲労強度の
優れたばね鋼である。
以下に、本発明を詳細について説明する。
[作用] 本発明の最大の特徴は、Ca,Mg,La+Ce,の1種又は2種
以上を20ppm以下の範囲で添加して疲労性を向上させた
点にある。
以上を20ppm以下の範囲で添加して疲労性を向上させた
点にある。
これら、Ca,Mg,La+Ce,は最終の脱酸剤として、ばね鋼
の清浄性を得るための元素である。即ち、Ca,Mg,La,Ce
は溶鋼中の介在物を浮上させると共に、鋼中介在物の形
状の微細化を図る元素であり、Ca,Mgは鋼中で各々0.1pp
m以上で効果を示すが、20ppmを越えると、その効果が飽
和し、かつ介在物の硬質化を来し、疲労強度が低下する
ので、Ca,Mg,の範囲を0.1〜20ppmとした。La+Ceは0.01
ppm以上で効果を示すが、20ppmを越えるとその効果が飽
和し、かつLa及びCeの酸化物、硫化物系の大型介在物が
現れ、疲労強度を著しく低下させるので、La+Ceの範囲
を0.01〜20ppmとした。この結果非金属介在物の総含有
量はJIS法で0.20%以下となる。該介在物の総量が0.20
%を越えると非金属介在物が巨大化し、低融点化しても
熱間圧延で該介在物の断面積を十分縮小できない。なお
この場合のJIS法とは、JIS G 0555−1977「鋼の非金属
介在物の顕微鏡試験方法」に準拠する測定法を指すもの
である。
の清浄性を得るための元素である。即ち、Ca,Mg,La,Ce
は溶鋼中の介在物を浮上させると共に、鋼中介在物の形
状の微細化を図る元素であり、Ca,Mgは鋼中で各々0.1pp
m以上で効果を示すが、20ppmを越えると、その効果が飽
和し、かつ介在物の硬質化を来し、疲労強度が低下する
ので、Ca,Mg,の範囲を0.1〜20ppmとした。La+Ceは0.01
ppm以上で効果を示すが、20ppmを越えるとその効果が飽
和し、かつLa及びCeの酸化物、硫化物系の大型介在物が
現れ、疲労強度を著しく低下させるので、La+Ceの範囲
を0.01〜20ppmとした。この結果非金属介在物の総含有
量はJIS法で0.20%以下となる。該介在物の総量が0.20
%を越えると非金属介在物が巨大化し、低融点化しても
熱間圧延で該介在物の断面積を十分縮小できない。なお
この場合のJIS法とは、JIS G 0555−1977「鋼の非金属
介在物の顕微鏡試験方法」に準拠する測定法を指すもの
である。
つぎに、本発明の特徴とするところは非金属介在物の量
及び種類を特定したところにあるが、これは熱間圧延中
に変形し断面積が縮小するような低融点の非金属介在物
を含有するように規定したものであり、このためには、
その組成としてAl2O3−SiO2−MnO系にMgO又はCaOの一方
又は両方を含ませることが必要である。
及び種類を特定したところにあるが、これは熱間圧延中
に変形し断面積が縮小するような低融点の非金属介在物
を含有するように規定したものであり、このためには、
その組成としてAl2O3−SiO2−MnO系にMgO又はCaOの一方
又は両方を含ませることが必要である。
まず、Al2O3については介在物総量中に35%以下含まれ
ることが必要である。35%超ではアルミナ系の介在物が
多発し、疲労強度が低下する。
ることが必要である。35%超ではアルミナ系の介在物が
多発し、疲労強度が低下する。
次にMnOについては介在物総量中に60%以下含まれるこ
とが必要である。又60%超ではMnOのみを組成とする介
在物が発生する。この介在物は単体で高融点であるた
め、疲労強度を低下させる。
とが必要である。又60%超ではMnOのみを組成とする介
在物が発生する。この介在物は単体で高融点であるた
め、疲労強度を低下させる。
次にSiO2については介在物総量中に25〜75%含まれるこ
とが必要である。25%未満では鋼中の酸化物が増加し、
又75%超ではSiO2系の介在物が多発し疲労強度が低下す
る。
とが必要である。25%未満では鋼中の酸化物が増加し、
又75%超ではSiO2系の介在物が多発し疲労強度が低下す
る。
さらに、MgO又はCaOの1方又は両方を含有せしめること
によって、アルミナ系非金属介在物及びシリケイト系非
金属介在物に対してMnO系介在物と共に塩基性成分とし
て作用し、これらを低融点化する効果があり、熱間圧延
中の介在物断面積の縮小効果を有する。
によって、アルミナ系非金属介在物及びシリケイト系非
金属介在物に対してMnO系介在物と共に塩基性成分とし
て作用し、これらを低融点化する効果があり、熱間圧延
中の介在物断面積の縮小効果を有する。
まず、MgOを40%以下としたのは、4%以下であればア
ルミナ系、シリケイト系の介在物に対しMnOと共に低融
点化をもたらし、疲労向上に効果があるが、40%超では
MgOを主とする非金属介在物が発生し微細ではあるが、
融点が高く、その結果ばね鋼の疲労低下をもたらすため
である。
ルミナ系、シリケイト系の介在物に対しMnOと共に低融
点化をもたらし、疲労向上に効果があるが、40%超では
MgOを主とする非金属介在物が発生し微細ではあるが、
融点が高く、その結果ばね鋼の疲労低下をもたらすため
である。
次にCaOを50%以下としたのは、50%以下であればアル
ミナ系、シリケイト系の介在物に対しMnOと共に低融点
化をもたらし、疲労向上に効果があるが、50%超ではCa
Oが主となる非金属介在物が発生し微細ではあるが、融
点が高く、その結果ばね鋼の疲労低下をもたらすためで
ある。
ミナ系、シリケイト系の介在物に対しMnOと共に低融点
化をもたらし、疲労向上に効果があるが、50%超ではCa
Oが主となる非金属介在物が発生し微細ではあるが、融
点が高く、その結果ばね鋼の疲労低下をもたらすためで
ある。
次に本発明の鋼材の成分限定理由を述べる。Cは熱処理
による高応力ばね鋼として十分な強度を得るための元素
であり、耐へたり性を確保するために0.50%以上必要で
あるが、0.80%を超えると過共析となり、靭性の低下が
著しくなるため、その範囲を0.50〜0.80%とした。
による高応力ばね鋼として十分な強度を得るための元素
であり、耐へたり性を確保するために0.50%以上必要で
あるが、0.80%を超えると過共析となり、靭性の低下が
著しくなるため、その範囲を0.50〜0.80%とした。
つぎにSiはフェライト中に固溶することにより素地の強
度を上げると共に析出炭化物の微細化を促進し、更に結
晶粒の微細化を計るための元素であり、耐へたり性を確
保するために1.00%以上必要であるが、4.00%を超える
と延性及び靭性の低下が著しくなるため、その範囲を1.
00〜4.00%と定めた。特にSiの範囲が2.5%超〜4.0%以
下の範囲では高強度領域のばねの耐へたり性及び延性、
靭性の確保の効果を有する。
度を上げると共に析出炭化物の微細化を促進し、更に結
晶粒の微細化を計るための元素であり、耐へたり性を確
保するために1.00%以上必要であるが、4.00%を超える
と延性及び靭性の低下が著しくなるため、その範囲を1.
00〜4.00%と定めた。特にSiの範囲が2.5%超〜4.0%以
下の範囲では高強度領域のばねの耐へたり性及び延性、
靭性の確保の効果を有する。
つぎにMnは焼入れ性を高め、ばね用鋼としての強度を得
るための元素であり0.5%以上必要であるが1.50%を超
えて含有させると靭性を阻害するため、その範囲を0.5
から1.50%とした。
るための元素であり0.5%以上必要であるが1.50%を超
えて含有させると靭性を阻害するため、その範囲を0.5
から1.50%とした。
更にCrは0.05%未満ではCの黒鉛化が進み、疲労強度を
低下させるため、また1.50%超ではCrの大きな炭化物が
発生し、ばねへたり性に悪影響を与えるので、Crの範囲
を0.05〜1.50%とした。
低下させるため、また1.50%超ではCrの大きな炭化物が
発生し、ばねへたり性に悪影響を与えるので、Crの範囲
を0.05〜1.50%とした。
以上が本発明の対象とする鋼の基本成分であるが、本発
明においては前述のCa,Mg,La+Ceの外にばねの耐へたり
性改善の目的でNb,V,Ti,Alの1種または2種以上を含有
する。これらNb,V,Ti,Alは結晶粒微細化及び微細炭化物
の析出によりばねへたり性を向上させるための元素であ
り、Nb,Vは各々0.01%以上で効果を示すが0.50%を越え
るとその効果が飽和し、Tiは0.005%以上で効果を示す
が0.10%を越えるとその効果が飽和し、Alは0.0001%以
上で効果を示すが0.05%を越えるとその効果が飽和し、
かつオーステナイト中に溶解されない合金炭化物が増加
し、これがばね鋼の疲労を低下させるため、Nb,Vの範囲
を各々0.01〜0.50%とし、Tiの範囲を0.005〜0.10%,Al
の範囲を0.0001〜0.05%とした。なおこれら4成分の合
計としてはほぼ0.70%以下が望ましい。
明においては前述のCa,Mg,La+Ceの外にばねの耐へたり
性改善の目的でNb,V,Ti,Alの1種または2種以上を含有
する。これらNb,V,Ti,Alは結晶粒微細化及び微細炭化物
の析出によりばねへたり性を向上させるための元素であ
り、Nb,Vは各々0.01%以上で効果を示すが0.50%を越え
るとその効果が飽和し、Tiは0.005%以上で効果を示す
が0.10%を越えるとその効果が飽和し、Alは0.0001%以
上で効果を示すが0.05%を越えるとその効果が飽和し、
かつオーステナイト中に溶解されない合金炭化物が増加
し、これがばね鋼の疲労を低下させるため、Nb,Vの範囲
を各々0.01〜0.50%とし、Tiの範囲を0.005〜0.10%,Al
の範囲を0.0001〜0.05%とした。なおこれら4成分の合
計としてはほぼ0.70%以下が望ましい。
本発明は上述の如く、鋼材の高清浄化を実現し、残存介
在物の微細化を実現し、更に該介在物の軟質化を実現し
た。このことにより熱間圧延工程において、更に残存す
る微細介在物の断面積を縮小することができ、良好なへ
たり性を得ると共に、疲労強度を大幅に向上することが
できた。
在物の微細化を実現し、更に該介在物の軟質化を実現し
た。このことにより熱間圧延工程において、更に残存す
る微細介在物の断面積を縮小することができ、良好なへ
たり性を得ると共に、疲労強度を大幅に向上することが
できた。
[実施例] 第1表は供試鋼の化学成分を示したものである。第1表
においてA1〜A8鋼は本発明例であり、B1〜B6は比較材で
ある。供試ばねは、鋼塊の鋳造後圧延比50以上で熱間圧
延、ピーリング、ばね成形し、最終硬さHRC51となるよ
うに焼入れ焼戻しをおこなった。
においてA1〜A8鋼は本発明例であり、B1〜B6は比較材で
ある。供試ばねは、鋼塊の鋳造後圧延比50以上で熱間圧
延、ピーリング、ばね成形し、最終硬さHRC51となるよ
うに焼入れ焼戻しをおこなった。
第2表は供試ばねの諸元である。
供試ばねはアークハイト0.5mmのショットピーニングを
実施したのち、素線のねじり応力τmax=126.5kgf/mm2
の条件のセッチングを行った後、ばね疲労試験を行っ
た。
実施したのち、素線のねじり応力τmax=126.5kgf/mm2
の条件のセッチングを行った後、ばね疲労試験を行っ
た。
第3表はばね疲労試験の結果である。
第3表の結果から明らかな如く、本発明例はばね疲労試
験において全て35万回以上を達成したのに対し、比較鋼
は全て25万回未満で破断した。また疲労破面にはフイッ
シュアイを伴う介在物が 観察された。
験において全て35万回以上を達成したのに対し、比較鋼
は全て25万回未満で破断した。また疲労破面にはフイッ
シュアイを伴う介在物が 観察された。
[発明の効果] 本発明は鋼材の高清浄化を実現し、残存する介在物の微
細化および軟質化を実現した。このことにより熱間圧延
で更に介在物断面の縮小化が実現した。この結果本発明
によるばねの疲労強度が著しく向上した。
細化および軟質化を実現した。このことにより熱間圧延
で更に介在物断面の縮小化が実現した。この結果本発明
によるばねの疲労強度が著しく向上した。
Claims (1)
- 【請求項1】重量%で C:0.50〜0.80%,Si:1.00〜4.00%, Mn:0.50〜1.50%,Cr:0.05〜1.50%, であり、かつ V:0.01〜0.50%,Ti:0.005〜0.10%, Nb:0.01〜0.50%,Al:0.0001〜0.05%, の1種又は2種以上を含有し、かつCa:0.1〜20ppm,Mg:
0.1〜20ppm,La+Ce:0.01〜20ppmの1種又は2種以上を
含有し、かつ非金属介在物の平均的組成の構成比が、 SiO2 25〜75%, MnO 60%以下, Al2O3 35%以下,で MgO 40%以下 CaO 50%以下 の一方又は両方を含み、残部はFe及び不可避的不純物か
らなることを特徴とする疲労強度の優れたばね鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61284206A JPH076037B2 (ja) | 1986-12-01 | 1986-12-01 | 疲労強度の優れたばね鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61284206A JPH076037B2 (ja) | 1986-12-01 | 1986-12-01 | 疲労強度の優れたばね鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63140068A JPS63140068A (ja) | 1988-06-11 |
JPH076037B2 true JPH076037B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=17675534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61284206A Expired - Lifetime JPH076037B2 (ja) | 1986-12-01 | 1986-12-01 | 疲労強度の優れたばね鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH076037B2 (ja) |
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KR101106871B1 (ko) | 2006-06-09 | 2012-01-19 | 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 | 피로 특성이 우수한 고청정도 스프링용 강 및 고청정도 스프링 |
KR101108334B1 (ko) | 2006-12-28 | 2012-01-25 | 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 | 피로 특성이 우수한 Si 킬드강 선재 및 스프링 |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS63140068A (ja) | 1988-06-11 |
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