JP3533196B2 - 高疲労強度ばね用鋼線とその製法 - Google Patents
高疲労強度ばね用鋼線とその製法Info
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ンジンなどの弁ばね等として使用される疲労強度の改善
されたばね用鋼線とその製法に関するものである。
観点から弁ばね等はますます小型化する傾向にあり、よ
り過酷な条件、即ちより高い応力負荷のかかる状態で使
用されるようになってきている。本発明はこうした状況
に対処するもので、過酷な使用条件にも耐え得るよう、
鋼中に存在する酸化物系介在物の小径化と個数低減を図
ることによって、より高レベルの疲労特性を有するばね
用鋼線を提供すると共に、その様な高性能のばね用鋼線
を確実に得ることのできる製法を提供するものである。
しては、転炉精練や電気炉精錬を行なった後、炉外精
錬、例えば溶鋼搬送容器内でのスラグ精錬を行い、得ら
れる溶鋼を連続鋳造工程や造塊工程へ送って鋳造する方
法が採用される。この場合、優れた疲労特性を得るに
は、疲労破壊の起点となる酸化物系介在物を可及的に低
減することが望ましい。
アルミナ系介在物の抑制については、例えば特公平6−
104844号、特公平7−103416号、特開平6
−212237号公報などに見られる如く、A1添加量
を一定量以下に抑え、A1の混入を極力低減することに
よってアルミナ系介在物を少なくする方法が知られてい
る。この方法を採用する場合は、Alの混入を抑えるた
め溶鋼の脱酸にAlを使用せず、SiやMnで脱酸を行
なうのが一般的である。この脱酸処理で溶鋼中に生じる
シリカ系介在物については、CaO含有スラグを用いた
スラグ精錬によってCaO−SiO2系介在物に改質
し、介在物を圧延中に展伸し易い組成とすることにより
その害を可及的に抑えている。
は、鋼中に含まれる酸化物系介在物の個数を20個/1
000mm2以下に抑制することによって、疲労特性を
高めた高清浄度圧延鋼材が開示されている。しかし、一
般的な転炉/電気炉→炉外スラグ精錬→鋳造を経る方法
では、処理炉の耐火物や副生スラグから鋼内への酸化物
の混入が避けられず、安定して酸化物系介在物の個数を
抑制することは難かしい。
−177139号公報には、A1およびA12O3規制の
下で、真空誘導炉溶解(以下、「VIM」という)やア
ルゴン−酸素脱炭(以下、「AOD」という)によって
精錬し、引き続いてエレクトロスラグ再溶解精錬(以
下、「ESR」という)を行なった後、真空アーク再溶
解(以下、「VAR」という)処理を施すことにより、
アルミナ系介在物を極度に低減する方法が開示されてい
る。
しない精錬法であるため、確かにアルミナ系介在物を極
限まで低減することができる。しかしESR法では、通
常CaO−CaF2系スラグが使用されるため、該スラ
グの一部が鋼中に混入する。しかもCaOは、VAR法
によっても還元分解され難く最後まで鋼中に酸化物系介
在物として残存するため、より高レベルの疲労強度が要
求されるばね用鋼では、該介在物が疲労折損の起点にな
ることがあり、高い応力負荷環境下で使用される自動車
用弁ばね鋼に供するには問題がある。
使用しない精錬法であり、例えば特願平11−1642
05号公報には、VAR法のみで疲労特性に優れた高清
浄度鋼を得る方法が開示されている。しかし該公報に開
示された方法では、VAR精錬後における鋼塊中のA1
含有量を2.3〜6ppmに限定しているため、VAR
に供する鋼材の選択自由度が非常に狭められるという問
題が指摘される。
事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、疲労強
度低下の起因となる酸化物系介在物の鋼中存在量を可及
的に低減し、高レベルの疲労特性を有するばね用鋼を提
供すると共に、その様な高品質のばね用鋼を確実に得る
ことのできる製法を提供することにある。
明に係る高疲労強度ばね用鋼線とは、C:0.4〜1.
3%、Si:0.1〜2.5%、Mn:0.1〜1.2
%を含有すると共に、A1が0.10%以下である圧延
鋼線であって、縦断面に観察される酸化物系介在物のう
ち、幅方向のサイズが5μm以上のものが2個/100
mm2以下であるところに要旨が存在する。
Ni:1%以下、Cu:1%以下、Cr:2.5%以
下、Mo:1%以下、およびV:0.5%以下よりなる
群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有するもの
は、高疲労特性に加えて強度や靭・延性にも優れたもの
となるので好ましい。
性に優れたばね用鋼線を確実に得ることのできる方法と
して位置付けられるもので、質量%で、C:0.4〜
1.3%、Si:0.1〜2.5%、Mn:0.1〜
1.2%を含み、A1が0.10%以下であり、鋼中介
在物中のCaO含有量を低減した鋼材を、真空アーク再
溶解法により1回以上溶解精錬してから鋳造し、圧延す
るところに要旨を有している。
解精錬に付される前記鋼材に含まれる介在物中の平均C
aO含量を25%以下とすれば、得られるばね用鋼線中
の酸化物系介在物の一層の小径化と個数低減を増進する
ことができ、その結果として疲労特性をより確実に高め
ることができるので好ましい。また上記鋼材として、N
i:1%以下、Cu:1%以下、Cr:2.5%以下、
Mo:1%以下、およびV:0.5%以下よりなる群か
ら選ばれる少なくとも1種を含むものを使用すれば、疲
労特性に加えて、強度や靭・延性にも優れたばね用鋼線
を得ることができるので、本発明の好ましい実施形態と
して推奨される。
下で、鋼材中に含まれる介在物個数と疲労寿命との関係
について検討を行なった。その結果、図1に示す如く、
VAR精錬を実施することにより、直径3〜10mmに
圧延された鋼線の縦断面中に現れる幅方向のサイズが5
μm以上の酸化物系介在物の個数を100mm2当たり
2個以下に抑えれば、例えば中村式回転曲げ疲労試験で
の折損率が著しく低下し、卓越した疲労強度を示すもの
になることが確認された。ここで圧延線材の直径を3〜
10mmの範囲としたのは、ばね用に供せられる鋼線材
の直径は該範囲のものが一般的あり、しかもばね用鋼線
としての性能評価は、ばねへのコイリング工程前で的確
に評価できるからである。
4〜1.3%、Si:0.1〜2.5%、Mn:0.1
〜1.2%を基本成分とし、Alは0.10%を超えな
い範囲に抑制し、更に介在物中の平均CaO濃度を25
%以下、好ましくは20%以下、更に好ましくは15%
以下に抑えた鋼を使用し、これをVAR法により1回以
上溶解精錬して得た鋼塊を圧延することによって得るこ
とができる。ここで用いる鋼材として、Ni:1%以
下、Cu:1%以下、Cr:2.5%以下、Mo:1%
以下、およびV:0.5%以下よりなる群から選ばれる
少なくとも1種を選択元素として含む鋼材を使用すれ
ば、得られるばね用鋼線は、疲労特性に加えて強度や靭
・延性にも優れたものとなるので好ましい。
由を説明する。
鋼として有効に発揮させるには、0.4%以上、より好
ましくは0.5%以上含有させることが望ましい。しか
し、C量が多くなり過ぎると鋼が脆化して靱性が損なわ
れるので、1.3%以下、より好ましくは1.0%以下
に抑えるのがよい。
1%以上、好ましくは0.2%以上含有させることが好
ましい。但しSi含量が多過ぎると、脱酸生成物として
生成するSiO2の量が多くなり過ぎて疲労破壊の起点
となるため、2.5%以下、より好ましくは2.2%以
下に抑えることが望ましい。
ぼす鋼中のSを固定してその悪影響を阻止する上でも重
要な元素であり、0.1%以上、より好ましくは0.2
%以上含有させることが好ましい。但し、Mn含量が多
過ぎると熱間圧延時の焼入れ性が増大し、金属組織が靭
・延性を欠くベイナイトやマルテンサイト組織になる可
能性が高まり、伸線性が劣化するばかりでなくばね用鋼
線としての靱・延性も低下してくるので、1.2%以
下、より好ましくは1.0%以下に抑えることが望まし
い。
れるA1量の上限を定めた理由は次の通りである。通
常、脱酸剤としてA1を添加していない鋼材中に含まれ
る酸化物系介在物の主成分はSiO2であり、一方、脱
酸剤としてA1を用いた鋼材中の介在物の主成分はA1
2O3であるが、これらの鋼材を母材としてVAR精錬す
ると、SiO2もA12O3もVAR処理による高減圧
(例えば、約10pa)条件下で、下記の反応により還
元される。
により脱酸を行なった鋼材を母材としてVAR精錬を行
ない、VAR処理前後における鋼塊の単位断面に現れる
介在物の面積比率と介在物組成を測定することによっ
て、SiO2、A12O3およびCaOの還元率を調べた
ところ、図2に示す結果を得た。なお還元率は下記
(3)式によって求めた。
かった鋼材でも又A1を添加した鋼材でも、Al含量が
少ない場合は、VAR処理前後におけるSiO 2の還元
率には殆ど差が認められず、且つ殆どが還元されること
を確認できる。しかし、Al2O3含量についてはその傾
向がやや異なり、鋼材中のAl含量が比較的少ない場合
は、VAR処理によってAl2O3の殆どが還元される
が、鋼材中のAl含量が相対的に多くなると、相当量の
Al2O3が未還元状態で鋼中に残存してくる。
に付される鋼材中のAl含量を0.10%レベル以下に
抑えてやれば、VAR処理時のAl2O3還元率を充分高
レベルに保つことができ、処理後のAl2O3量は十分に
低減できると判断される。よって本発明を実施するに当
たっては、VAR処理に供される母鋼材中のAl含量は
0.10%以下に抑えることが望ましい。
にその目的を果たすことができるが、前記(1),
(2)式の反応をさらに右方向に進め、酸化物系介在物
であるSiO2,Al2O3およびCaOの還元を促進さ
せるため、2回以上実施することも有効である。
在する介在物中の平均CaO濃度を定めた理由は次の通
りである。まず第1の理由は、上記図2でも明かにした
通り、酸化物系介在物の中でCaOはSiO2,A12O
3に比べて還元率が低く、VAR処理後も一部は酸化物
として残存し易い。従って、VAR精練による低減の期
待が少ないCaOについては、被処理母鋼材そのものか
ら介在物中のCaO含量を低減しておくことが望ましい
からである。
は、VAR精錬に供される母鋼材に含まれる介在物中の
平均CaO濃度と、VAR精錬の有無による鋼線材中に
生じる介在物の面積減少率の間には、図3に示す様な関
係を有することが確認された。即ち、この図からも明ら
かな様に、VAR精錬の有無による介在物の面積減少率
は、VAR被処理母鋼材に含まれる介在物中の平均Ca
O濃度によって著しく変わり、該平均CaO濃度が25
%を超える場合は、VAR精錬による介在物の面積減少
率で85%未満の値しか得られないが、該平均CaO濃
度を25%レベル以下に低減してやれば、介在物の面積
減少率を安定して85%以上に高めることができ、同濃
度を20%以下、更に好ましくは15%以下に抑えてや
れば、VAR精錬による前記面積減少率で95%以上の
高い値を確保できることが分かる。
AR精錬の有無による介在物の面積減少率が顕著に変わ
ってくるのは、介在物中のCaOがSiO2やAl2O3
の還元にも影響を及ぼし、CaO濃度が高まるとVAR
精錬時の還元効率が低下し、ひいては酸化物系介在物低
減作用が著しく損なわれるためと考えられる。
錬後の酸化物系介在物量を極力低減して疲労特性を高め
るには、VAR精錬に供される被処理母鋼材に含まれる
酸化物系介在物中の平均CaO濃度を極力低減し、好ま
しくは25%以下、更に好ましくは20%以下、特に好
ましくは15%以下に抑えておくことが望ましい。な
お、該介在物中の平均CaO濃度を低減するための手段
は特に制限されないが、一般的な方法としては、溶鋼精
練時のスラグ中CaO濃度を低下させる方法、溶鋼脱酸
にAlを用いて介在物中のAl2O3濃度を高める方法な
どが例示される。
素の種類と含有率を定めた理由について説明する。
2.5%以下、Mo:1%以下、およびV:0.5%以
下よりなる群より選ばれる1種以上 Niは、ばね用鋼線の強度上昇にはあまり関与しない
が、靱性を高める作用を有している。しかしその効果は
約1%で飽和するので、それ以上に含有量を増やすこと
は経済的に不利益を招くだけである。
度化に寄与する元素である。しかし過剰に添加すると結
晶粒界に偏析し、鋼材の熱間圧延工程で割れやキズを発
生させる原因になるので、1%以下、より好ましくは
0.8%以下に抑えるべきである。
炭防止に有効に作用する。しかし、多量に含有させ過ぎ
ると、Mnと同様に熱処理時の焼入れ性が増大して靱・
延性を劣化させるので、2.5%以下、より好ましくは
2.0%以下に抑えるべきである。
度化に寄与する元素であるが、多過ぎると靱・延性を極
端に悪化させるので、1%以下、より好ましくは0.8
%以下に抑えるべきである。
る結晶粒の微細化に寄与し、靱・延性の向上に有効に作
用する。しかし多過ぎると、焼入れ加熱時に粗大な炭化
物が生成して靱・延性を却って低下させ、疲労特性にも
悪影響を及ぼすようになるので、0.5%以下、より好
ましくは0.4%以下に抑えなければならない。
るが、P、Sなどの不可避的不純物の混入は勿論許容さ
れるし、必要によっては、前述した本発明の作用効果を
阻害しない範囲で延性向上効果を有するCoなど、結晶
粒微細化効果を有するTi,Nbなど、を少量含有する
ものであっても構わない。
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるわけではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範
囲で適当に変更して実施することも可能であり、それら
はいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
転炉→取鍋加熱精錬→連続鋳造工程によりばね用として
製造された鋼塊を用いた。鋼塊の成分調整は取鍋精錬段
階で行ない、また、介在物中の平均CaO濃度の調整
は、取鍋加熱精錬時に用いるCaO−SiO2系スラグ
のCaO濃度を増減することにより行なった。具体的に
は、ウォラステナイト(CaO・SiO2)を基本スラ
グ組成とし、CaO濃度を高める場合には、主成分がC
aOである焼石灰を追加し、またCaO濃度を低くする
場合は、主成分がSiO2である珪石を追加した。表1
に、VAR精錬に供する前の鋼材の成分と介在物中の平
均CaO濃度を示す。
ってVAR用消耗電極1.5〜2.1トン(直径340
〜360mm×長さ2300〜2700mm)を作製
し、それぞれについてVAR精錬を行なった後、得られ
たVAR鋳塊を熱間圧延して直径5.5mmの鋼線材と
し、660℃で低温焼鈍を行なった後、直径4.8mm
にまで冷間伸線した。また比較用として、VAR精錬を
行なわなかった鋼材についても同様に熱間圧延、低温焼
鈍および冷間伸線を行ない、直径4.8mmの鋼線材を
得た。得られた直径4.8mmの各線材から、断面介在
物観察用のサンプルを採取した。
所製の「EPMA−8705」を使用し、加速電圧20
kV、試料電流0.01μAで特性X線の波長分散分光
により介在物中央部の定量解析を行なった。また介在物
のサイズと個数は、組成定量と同時に上記EPMAに付
帯する走査型電子顕微鏡によって観察し、単位断面当た
りに存在する幅方向サイズが5μm以上の介在物個数を
求めた。なお定量対象元素はAl,Mn,Si,Mg,
Ca,Zr,O,Sである。
とし、X線強度と元素濃度との関係を検量線として予め
作成しておき、観察対象介在物から得たX線強度から各
元素の濃度を定量した。更に、各元素がA12O3,Mn
O,SiO2,MgO,CaO,ZrO2,Sの形で存在
すると仮定し、EPMAによって分析された各元素濃度
から、介在物中のA12O3,MnO,SiO2,Mg
O,CaO,ZrO2,Sの構成比を算出した。
材について、オイルテンパー処理→歪取焼鈍→ショット
ピーニング処理→再度の歪取焼鈍を施した後、中村式回
転曲げ疲労試験機を用いて折損率を評価した。該疲労試
験の条件は、試験片長さ;650mm、試験片本数;3
0〜50本、試験荷重;95.8kgf/mm2、回転
速度;4500rpm、試験中止回転数;2×107回
とした。また、折損率は下記(4)式により算出した。
数]×100(%)……(4)表2に、VAR精錬で得
た鋼線材の成分、断面に観察される長さ5μm以上の介
在物個数、および中村式回転曲げ疲労試験による折損率
を示す。なお、VAR精錬に供さなかった非処理鋼塊を
使用し、上記と同様にして得た鋼線材の介在物個数と折
損率については、表1に示した。
る。No.1〜7は、本発明の規定要件を満たす実施例
であり、VAR精錬を実施することによって粗大な酸化
物系介在物個数が少なくなり、優れた疲労強度のものが
得られている。これらに対し、No.8〜11は、母鋼
材成分と母鋼材中介在物の平均CaO濃度のうち、いず
れかが本発明の規定要件を外れており、VAR精錬を施
すことで酸化物系介在物個数は減少しているが、折損率
は比較的高くて疲労強度が乏しい。
1濃度および介在物の平均CaO濃度を規定した鋼材を
VAR精錬に供することにより、鋼線材中の酸化物系介
在物を極少化することができ、優れた疲労強度を有する
ばね用鋼線を提供し得ることになった。
5μm以上の酸化物系介在物の個数と、回転曲げ疲労試
験による折損率との関係を示すグラフである。
る介在物の面積比率と介在物組成から求めたSiO2、
A12O3およびCaOの還元率を示すグラフである。
中の平均CaO濃度と、VAR精錬の有無による鋼線材
中に生じる介在物の面積減少率の関係を示すグラフであ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 質量%で、C:0.4〜1.3%、S
i:0.1〜2.5%、Mn:0.1〜1.2%を含有
すると共に、Alが0.025〜0.10%である圧延
鋼線であって、縦断面に観察される酸化物系介在物のう
ち、幅方向のサイズが5μm以上のものが2個/100
mm2以下であることを特徴とする高疲労強度ばね用鋼
線。 - 【請求項2】 鋼が、他の元素として、Ni:1%以
下、Cu:1%以下、Cr:2.5%以下、Mo:1%
以下、およびV:0.5%以下よりなる群から選ばれる
少なくとも1種の元素を含むものである請求項1に記載
のばね用鋼線。 - 【請求項3】 質量%で、C:0.4〜1.3%、S
i:0.1〜2.5%、Mn:0.1〜1.2%を含
み、Alが0.027〜0.10%であり、鋼中介在物
中のCaO含有量を低減した鋼材を、真空アーク再溶解
法により1回以上溶解精錬してから鋳造し、圧延するこ
とを特徴とする高疲労強度ばね用鋼線の製法。 - 【請求項4】 溶解精錬される前記鋼材に含まれる介在
物中の平均CaO含量を4%以下とする請求項3に記載
の製法。 - 【請求項5】 鋼が、他の元素として、Ni:1%以
下、Cu:1%以下、Cr:2.5%以下、Mo:1%
以下、およびV:0.5%以下よりなる群から選ばれる
少なくとも1種の元素を含むものである請求項3または
4に記載の製法。
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JP3912186B2 (ja) | 耐疲労特性に優れたばね鋼 |
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