JP3632922B2 - ばね用鋼材の製鋼精錬方法とその製鋼精錬方法を用いて得られるばね用鋼線 - Google Patents

ばね用鋼材の製鋼精錬方法とその製鋼精錬方法を用いて得られるばね用鋼線 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非金属介在物量と大きさを制御できるばね用鋼材の製鋼精錬方法と、この精錬方法を含むばね用鋼線の製造方法と、それにより得られるばね用鋼線に関するものである。特に、ばね用鋼線の製造に好適なばね用鋼材の製鋼精錬方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまで自動車エンジン弁ばね用などの高疲労強度を要求される部材の鋼線としてはJIS G3561で規定されるSWOSC−V相当成分(以下SiCr鋼と言う)のものが使用されている。一般的に鋼線の疲労強度は引張り強度と比例して向上すると言われている。このためより高い疲労強度を要求されるばねなどの構造用部材には、より高い引張り強度が狙える成分の鋼線が開発されている。その具体例を以下に示す。
【0003】
(従来技術1)
特開平9−71843号公報(特許第3233188号)で代表される高Si−SiCr鋼は、従来のSiCr鋼よりさらに高い引張り強度が得られ、より高い疲労強度(例えば10回線返し疲労で800MPa)を達成ができるとされている。
【0004】
(従来技術2)
特開平6−306542号公報には、鋼中成分、含有する介在物の成分および大きさを特定することで、高い引張り強度が得られ、疲労強度を向上できる鋼材が開示されている。
【0005】
(従来技術3)
特公平6−104844号公報および第126・127回西山記念館講座『高清浄鋼:高清浄線材製造技術の最近の進歩』では、鋼中Si成分が0.5〜1.5質量%の範囲のSiCr鋼で製鋼精錬の条件を開示している。さらに、SiCr鋼の疲労性能に影響を及ぼす介在物の組成制御および削減の効果を示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来技術では、必ずしも十分な疲労性能の改善が実現されておらず、より一層の疲労特性改善が求められていた。
【0007】
「従来技術1」では、従来のSiCr鋼よりさらに高い引張り強度が得られ、より高い疲労強度が得られるとされている。しかし、疲労強度は引張り強度と比例する反面、より微細な欠陥に対しての切り欠き感受性が増すことによって期待される所定の疲労強度が得られないことも実証されている。つまり、ある程度の強度以上になると疲労強度のばらつきが大きくなる。その原因の主なものとしては鋼線内部に、その材料を製造する製鋼段階で発生する非金属介在物の存在が挙げられる。
【0008】
「従来技術2」では、含有する介在物の成分および大きさを鋼中成分のコントロールにより実現しようとするものであり、成分コントロールだけでは十分な疲労強度の改善が得られているわけではない。
【0009】
「従来技術3」では、鋼中Si成分が0.5〜1.5質量%の範囲の一般的なSiCr鋼などでは十分な疲労強度が得られる。しかし、より高強度を狙った高Si−SiCr鋼などでは介在物の量およびその個々の大きさから、介在物が起因となる折損により所定の高い疲労強度が得られない。
【0010】
つまり、これまで開示された製鋼精錬技術では、鋼中Si成分が1.0〜1.5質量%の範囲でのSiCr鋼では、その疲労性能に影響を及ぼす非金属介在物について制御および低減が可能であった。ところが、より疲労強度が高い鋼中のSi成分が1.8%以上であるSiCr鋼では、Siが高い分だけ酸化による珪素酸化物(SiO)の介在物が増加し、これが疲労性能に悪影響を及ぼし、所定の疲労性能が得られないという問題があった。
【0011】
従って、本発明の主目的は、より引張り強度の高い高Si−SiCr鋼での製鋼段階で発生する非金属介在物の量および個々の大きさを削減できるばね用鋼材の製鋼精錬方法を提供することにある。
【0012】
また、本発明の他の目的は、非金属介在物の量および個々の大きさを削減して高い疲労強度が得られるばね用鋼線とその製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ばね用鋼材を溶解精錬する工程において、添加するスラグの化学組成を特定することで上記の目的を達成する。
【0014】
すなわち、本発明ばね用鋼材の製鋼精錬方法は、C:0.50〜0.90質量%、Si:1.80〜3.00質量%、Mn:0.5〜1.0質量%、Cr:0.10〜0.90質量%、V:0.05〜0.15質量%、Ni:0.30質量%以下を含有する溶鋼とスラグとを反応させて溶鋼中の非金属介在物量を制御する溶鋼の精錬方法である。前記スラグは合計含有量が50〜90質量%以下のCaOおよびSiOを含み、CaOおよびSiOの含有量の比率である塩基度(CaO/SiO)が0.8以上1.60以下であることを特徴とする。
【0015】
溶鋼とともに添加するスラグの組成を上記のように限定することで、溶鋼中のSiOがスラグ中のSiOと平衡状態になり、SiO非金属介在物の発生を抑制する。さらに、わずかに発生したSiO非金属介在物は当該スラグと反応することによって、後工程である圧延などの熱間加工によって鋼材とともに変形・破砕され小径化する。その結果、非金属介在物の組成を、CaO:10〜60質量%、SiO:30〜70質量%、Al:40質量%以下、MnO:20質量%以下、MgO:20質量%以下とした鋼材を得ることができる。
【0016】
図4に、本発明方法により組成制御した代表的な介在物組成範囲をCaO−SiO−A1の三元系状態図上に斜線部で示す。この斜線部では介在物の融点が1200〜1500℃と低く、圧延などの熱間加工によって鋼材とともに介在物が変形・破砕され小径化することによって疲労性能に影響を及ぼさなくなるのである。
【0017】
さらに前記スラグ中にA1が5.0〜20質量%含有されていることも好ましい。A1を前記規定量含有することで、より低融点の介在物に制御でき、後工程の熱間圧延で変形されやすい介在物とできる。それにより、介在物の疲労性能への影響を最小限にし、高い疲労性能を得ることができる。その他、上記スラグに含まれる成分としては、CaF、MgO、MnO、FeO、Cr、Vなどが挙げられる。
【0018】
添加スラグの塩基度の上限を1.60以下としたのは、スラグ中のCaO成分の増加により、SiOより酸化物として安定なCaOまたはA1が増加し過ぎることで、介在物の組成が図2の斜線部から外れることを制御するためである。
【0019】
また、溶鋼中に不活性ガスを吹き込んで攪拌することにより、スラグと溶鋼との反応をさらに促進させることができる。不活性ガスの具体例としてはアルゴンガスや窒素ガスが挙げられる。
【0020】
以上の精錬方法を経て鋼線を製造することで、高い疲労性能を有するばね用鋼線を得ることができる。すなわち、本発明ばね用鋼線の製造方法は、精錬工程、鋳造工程、圧延工程、伸線工程および熱処理工程を具えるばね用鋼線の製造方法である。この精錬工程は、溶鋼とスラグとを反応させて溶鋼中の非金属介在物量を制御する。ここで、溶鋼はC:0.50〜0.90質量%、Si:1.80〜3.00質量%、Mn:0.5〜1.0質量%、Cr:0.10〜0.90質量%、V:0.05〜0.15質量%、Ni:0.30質量%以下を含有する。そして、スラグはCaOおよびSiOを主成分とし、このスラグ中に占めるCaOおよびSiOの合計含有量が50〜90質量%以下であり、CaOおよびSiOの含有量の比率である塩基度(CaO/SiO)が0.8以上1.60以下であることを特徴とする。
【0021】
一般に、鋼線を製造する場合、まず溶解・精錬工程により鋼材中の不純物を除去した溶鋼を得る。次に、連続鋳造などの鋳造工程により、溶鋼からビレットなどの鋳片を得る。この鋳片を圧延により加工して圧延材を得る。さらに穴ダイスなどで伸線して細径化する。伸線材には、パテンティングなどの熱処理を施して微細なパーライト組織の鋼線とする。
【0022】
上記のような方法により得られる本発明ばね用鋼線は、C:0.50〜0.90質量%、Si:1.80〜3.00質量%、Mn:0.5〜1.0質量%、Cr:0.10〜0.90質量%、V:0.05〜0.15質量%、Ni:0.30質量%以下と非金属介在物と不可避的不純物とからなるばね用鋼線である。そして、非金属介在物は、CaO:30〜60質量%、SiO:20〜60質量%、A1:30質量%以下、MnO:20質量%以下、MgO:20質量%以下を含有することを特徴とする。
【0023】
本発明鋼線では、ばね用として高い疲労強度が期待できる。特に、鋼中のSi成分が1.80〜3.00質量%と高い場合に疲労性能の改善が図れることが特徴である。
【0024】
本発明における鋼材の化学成分の限定根拠を以下に説明する。
(C:0.50〜0.90質量%)
Cは一般に鋼材の強度を得るために添加する。0.50質量%未満ではばね用として十分な強度が得られない。逆に、0.90質量%を超えると、パテンチング処理などの熱処理によって旧オーステナイト粒界に網目状のセメンタイトが発生し、その後の加工に悪影響を及ぼす。
【0025】
(Si:1.80〜3.00質量%)
Siはフェライトを固溶強化するために有効であり、特に熱処理後の強度低下を抑制する。また、Siの存在により一定の強度を維持しつつ靭性も確保することができる。1.80質量%未満では一定の強度は確保できるものの、熱処理による強度低下が大きい。逆に3.0質量%を超えると、特に製鋼工程での鋳片表面割れが増加し、疲労性能に悪影響を及ぼす。
【0026】
(Mn:0.5〜1.0質量%)
Mnは鋼の焼入れ性を上げる元素であり、0.5質量%未満では十分な強度が得られない。また、1.0質量%を超えると、偏析しやすい元素であるので偏析部でマルテンサイトが発生し、線加工時に悪影響を及ぼす。
【0027】
(Cr:0.10〜0.90質量%)
CrはMn同様、鋼の焼入れ性を向上させると共に、焼入れ後の焼き戻し軟化抵抗性を高め、高強度化に寄与する元素である。0.1質量%未満では、この効果が十分得られない。また、0.9質量%を超えると焼入れ性の過度の増大となって靭性の低下をもたらす。
【0028】
(V:0.05〜0.15質量%)
Vは焼き戻し時に炭化物を形成し、軟化抵抗を増大させる元素である。0.05質量%未満では、その効果が少ない。一方、0.15質量%を超えると焼入れ時に炭化物を多く形成して靭性の低下を招く。
【0029】
(Ni:0.30質量%以下)
NiはSiと同様にフェライト中に固溶し、材料の破壊靭性を向上させる元素である。望ましくは0.10質量%以上でより効果が出せる。一方、0.30質量%を超えるとパテンチング時あるいは加工中にマルテンサイトが発生し、加工性に悪影響を及ぼす。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(試験例)
ここで試作に用いた鋼種およびスラグの化学成分を表1に示す。この鋼種を大きく分けると下記A、B、Cの3種類に分類される。本発明実施例はC−4、C−6、C−7である。
【0031】
(A)JIS G3561で規定されるSWOSC−V相当成分のもの(表1のサンプルA−1〜A−5)。
(B)Cを0.64〜0.65質量%、Vを約0.11〜0.12質量%を添加したもの(表1のサンプルB−1〜B−5)。
(C)Cを0.62〜0.64質量%、Vを約0.11〜0.13質量%、Siを1.97〜2.08質量%としたもの(表1のサンプルC−1〜C−6)、さらにNiを約0.1質量%添加したもの(表1のサンプルC−7)。
【0032】
【表1】
Figure 0003632922
【0033】
一方、スラグにはCaO、SiOを含有し、その含有量を表1のように調整して塩基度(CaO/SiO)を0.34から1.80まで変化させた。また、一部のスラグにはA1を12.0質量%加えたスラグも用いた。
【0034】
電気炉で所定の成分とし、約1600℃前後にまで加熱した溶鋼を炉外精錬用の容器(レードルまたは取鍋)に移す。その際、スラグを形成する造滓剤は、電気炉あるいはレードルに投入する。そして、真空精錬装置による0.1〜100torr(133hPa)の減圧下で底部ポーラスレンガまたは上部上吹きランスによりアルゴンガスなどの不活性ガスを吹き込み、溶鋼とスラグを撹拌反応させて精錬する。その後、精錬した溶鋼を鋳造して鋳片を製造した。
【0035】
これら各成分、精練スラグ条件で作製した鋳片から熱間圧延により圧延線材としたものを公知の条件で伸線−熱処理−表面処理して3.3mmφの線とした。その後、得られた線材に中村式回転曲げ試験を実施し、折損した線破面から検出できる非金属介在物の量を出現率で定量指標化する。非金属介在物はSEMで観察し、そのとき観察される最大介在物の長さを介在物最大径とした。出現率と介在物最大径を表1に、最大径の介在物の組成を表2に示す。また、スラグ塩基度と出現率との関係を図1のグラフに示す。
【0036】
【表2】
Figure 0003632922
【0037】
このグラフからわかるように、通常SiCr鋼(鋼種A、B)ではスラグ塩基度が0.5から1.0ぐらいまでの範囲で介在物指標(出現率)が低い良好な値となっているが、その範囲から外れた場合では50以上と介在物指標が悪い値となっている。
【0038】
また、本発明ではスラグによる組成制御により、後加工である熱間加工により介在物は線方向に引き延ばされ、線断面では小径化する。そのため、線断面では最大径介在物の大きさが30μm以下となり、疲労破壊の起点となり難くなる。
【0039】
一方、高Si−SiCr鋼(鋼種C)ではスラグ塩基度が0.9から1.6ぐらいまでの範囲で介在物指標が低い良好な値となっている。
【0040】
また、精練スラグ中にA1を12質量%添加したサンプル鋼種C−6については出現率は約12%と良好な結果となっている。
【0041】
以上のように本発明である製鋼精錬工程において溶鋼とともに添加するスラグにCaO、SiOを含有し、その合計含有量を50〜90質量%以下とし、かつ塩基度(CaO/SiO)を0.8以上1.60以下とすれば、疲労試験における介在物の出現率が20%前後と低くなり、疲労性能を向上させることができる。特に、A1を5質量%以上20質量%以下含有していれば一層好ましい結果が得られる。
【0042】
次に、実施例であるサンプルC−4と従来例であるサンプルC−2の疲労特性を図2および図3のS−N線図に示す。
【0043】
これらの図でわかるように介在物の出現率が少ないC−4では疲労限が1000万回以上の繰返しで1100N/mmと高い値を示す。これに対してC−2では、介在物による折損が多く、このために疲労限は1000万回以上の繰返しで1060N/mm程度と低い。このことから、本発明方法およびその方法により作製した線材は介在物が少なく、疲労性能の大幅な向上が見込まれる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明製鋼精錬方法では、溶鋼中に添加されるスラグの組成を限定することで、精錬工程で鋼中の介在物を低減し、さらには介在物の組成をコントロールすることができ、得られるばね用鋼線の疲労強度を向上させることができる。従って、本発明方法により得られたばね用鋼線を、自動車エンジン用弁ばね又はクラッチ用ばねなど疲労強度が要求される部品の素材などとして利用すれば最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】各鋼種のスラグ塩基度と介在物出現率の関係を示すグラフである。
【図2】本発明実施例鋼線の疲労特性を示すS−N線図である。
【図3】従来例鋼線の疲労特性を示すS−N線図である。
【図4】CaO−SiO−A1の三元系状態図である。

Claims (5)

  1. C:0.50〜0.90質量%、Si:1.80〜3.00質量%、Mn:0.5〜1.0質量%、Cr:0.10〜0.90質量%、V:0.05〜0.15質量%、Ni:0.30質量%以下を含有する溶鋼とスラグとを反応させて溶鋼中の非金属介在物量を制御するばね用鋼材の製鋼精錬方法であって、
    前記スラグは合計含有量が50〜90質量%のCaOおよびSiO2を含み、CaOおよびSiO2の各含有量の比率である塩基度(CaO/SiO2)が1.23以上1.60以下であることを特徴とするばね用鋼材の製鋼精錬方法。
  2. さらに前記スラグ中にA1203が5.0〜20質量%含有されていることを特徴とする請求項1に記載のばね用鋼材の製鋼精錬方法。
  3. 溶鋼中に不活性ガスを吹き込んで攪拌することを特徴とする請求項1に記載のばね用鋼材の製鋼精錬方法。
  4. 請求項1に記載のばね用鋼材の製鋼精錬方法を用いて得られるばね用鋼線であって、
    C:0.50〜0.90質量%、Si:1.80〜3.00質量%、Mn:0.5〜1.0質量%、Cr:0.10〜0.90質量%、V:0.05〜0.15質量%、Ni:0.30質量%以下と非金属介在物とを含み、前記非金属介在物は、CaO:30〜60質量%、SiO2:20〜60質量%、A1203:30質量%以下、MnO:20質量%以下、MgO:20質量%以下を含有することを特徴とするばね用鋼線。
  5. 精錬工程、鋳造工程、圧延工程、伸線工程および熱処理工程を具えるばね用鋼線の製造方法であって、
    前記精錬工程は、溶鋼とスラグとを反応させて溶鋼中の非金属介在物量を制御し、
    前記溶鋼はC:0.50〜0.90質量%、Si:1.80〜3.00質量%、Mn:0.5〜1.0質量%、Cr:0.10〜0.90質量%、V:0.05〜0.15質量%、Ni:0.30質量%以下を含有し、
    前記スラグは合計含有量が50〜90質量%以下のCaOおよびSiO2を含み、CaOおよびSiO2の各含有量の比率である塩基度(CaO/SiO2)が1.23以上1.60以下であることを特徴とするばね用鋼線の製造方法。
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