JPH0760283B2 - 静電写真像形成装置 - Google Patents

静電写真像形成装置

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JPH0760283B2
JPH0760283B2 JP62166759A JP16675987A JPH0760283B2 JP H0760283 B2 JPH0760283 B2 JP H0760283B2 JP 62166759 A JP62166759 A JP 62166759A JP 16675987 A JP16675987 A JP 16675987A JP H0760283 B2 JPH0760283 B2 JP H0760283B2
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    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/65Apparatus which relate to the handling of copy material
    • G03G15/6532Removing a copy sheet form a xerographic drum, band or plate
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は一般に静電写真像形成装置に関し、さらに詳細
には、ストリッパーフィンガーおよび該ストリッパーフ
ィンガーの静電写真像形成装置での使用方法に関する。
静電写真像形成部材を用いて静電潜像を形成し現像する
ことは周知である。最も広汎に使用されている方法の1
つは米国特許第2,297,691号にカールソンによって開示
されているような静電複写法である。この方法において
は、静電写真像形成部材上に形成させた静電潜像に検電
トナー粒子を適用し静電潜像に相応する可視トナー像を
形成することによって現像している。現像は多くの公知
の方法、例えば、カスケード現像、粉末被覆現像、磁性
ブラシ現像、液体現像等により行うことができる。像形
成部材上に付着したトナー像は通常紙のような受け入れ
部材に転写させ、転写したトナー像は受け入れ部材を、
定着ロールの加熱表面と接触させることによって定着さ
せる。
トナー像を静電写真像形成装置の像形成表面から通常切
断シート形状の受け入れ部材に転写する場合、シートは
像形成表面に付着しがちである。同様に、静電写真トナ
ー像を有するシートは定着中の定着ロール表面にも付着
しがちである。像形成表面または定着ロールからのシー
トの分離は静電写真像形成技術において“ストリッパー
フィンガー”と称される装置によって行なわれる。これ
らのストリッパーフィンガーは通常受け入れシートと像
形成部材また定着ロール表面との間に挿入される。
金属ストッパーフィンガーは像形成部材または定着ロー
ル表面からシートをはぎ取るのに用いられる。金属スト
リッパーフィンガーの製造上の欠陥により、ストリッパ
ーフィンガーはある場合には鋭った端部即ちバリを有
し、この端部またはバリは像形成部材または定着ロール
表面の摩耗しがちである。そのような摩耗は、特に像形
成部材が光導電性部材からなるとき、例えば、像形成部
材表面の電気的性質を変化させる。構成材料の相対的硬
度の結果として、研摩して鋭った端部即ちバリを取り除
いた金属ストリッパーフィンガーも、数千、数万回サイ
クル操作させる感光体に接触させる場合、依然としてま
だ研摩性を有する。ストリッパーフィンガーによる摩耗
は光励起体のような臨界的感光体層を摩損し、摩損領域
の感光性を低下させる。即ち、摩耗によりストリッパー
フィンガーの下に存在する光励起体層の厚さの大部分が
摩損し感光体の感度を低下させる。感光体層の摩耗によ
る感光度の局部的変化は受け入れシート上に現われる暗
バンドをもたらす。光励起体層の全体的摩損も感光性を
消失させ受け入れシート上に暗バンドの形成をもたら
す。摩耗はまた局部的結晶化または感光体の絶縁厚さの
低下も生じ得る。コピー品質の欠陥もまた避けられない
であろう。定着ロールの摩耗は表面を荒くし、この荒さ
は定着ロールの接着特性に悪影響を及ぼし、また受け入
れシートから定着ロールへのトナーの望ましくない転写
を生じさせ得る。
オーバーコーティング型感光体の電気的性質もまたスト
リッパーフィンガーと接触したオーバーコーティング領
域の急速摩耗により悪影響を受ける。ストリッパーフィ
ンガー摩耗による不均一なオーバーコーティングを有す
る感光体は像形成表面を横切って測定したとき不均一な
電気的性質を示す。
金属ストリップフィンガーはポリマーでコーティングし
て摩耗を制限できるが多くのポリマーは像形成表面の摩
擦電気特性と異なる摩擦電気特性を有し、その結果、摩
擦帯電はストリッパーフィンガーが像形成表面と接触し
ているところで生ずる。この摩擦帯電は像形成表面上の
他の位置での電荷と異なる電荷を与える。このことは、
例えば、セレン合金感光体からなる像形成表面の“背景
サイクルアップ(cycle up)”と称される現象によって
証明される。ストリッパーフィンガー上のポリマーコー
ティングはストリッパーフィンガーが像形成表面と接触
する領域で負帯電を与える傾向にある。注入電荷は背景
領域での像形成電位のサイクルアップの増大を生じ、こ
のサイクルアップの増大は受け入れシート上での暗バン
ドとして見ることができる。
従来技術 1969年6月17日発行のウェイラー(Weiler)に付与され
た米国特許第3,450,402号は複数のくさび形フィンガー
からなるシートストリッパーを開示している。このフィ
ンガーはプラスチック、スチールまたは他の金属のよう
な任意の適当な材料からなり得る。ドラム表面と接触す
るフィンガー部分は光導電性層よりも実質的に軟質の材
料で被覆されている。そのような材料の1つはテトラフ
ルオロエチレン樹脂(テフロン)である。
1975年5月27日発行のシュマルツボイヤー(Schmazbaue
r)に付与された米国特許第3,885,786号は硬質化工具ス
チールから作製した長いストリッパーフィンガーからな
る枢軸旋回性ストリッパーを開示している。また、フィ
ンガーがプラスチック材料から作製されているあるいは
プラスチックコーティングした従来技術も記載してい
る。
1975年6月24日発行のバーオン(Bar−On)に付与され
た米国特許は好ましくはポリトリフルオロエチレンの薄
層をコーティングした硬質プラスチック材料の単一片か
ら構成されたシートストリッパーを開示している。
1971年5月18日発行のスティーリングス(Stillings)
に付与さえた米国特許第3,578,859号は非粘着性または
接着性を有する比較的薄い材料からなり非摩擦接触でド
ラム表面に自由に乗せることのできるシートストリッパ
ーを開示している。
1974年9月24日発行のノートン(Norton)等に付与され
た米国特許第3,837,640号はエアークッション上に乗せ
たシートストリッパーを開示している。そのストリッパ
ーフィンガーは金属、セラミックまたは両者の混合物の
ような任意の適当な材料からから作製し得る。好ましい
材料はフォトセラム(Foto ceram)である。また、フィ
ンガーがプラスチック材料で作製されたあるいはプラス
チックコーティングされた従来技術も記載している。
1986年2月7日に発行されたニーザー(Knieser)に付
与された米国特許第4,072,307号は末端部領域上のベア
リング部分からストリッパーフィンガーをカンチレバー
支持することによって像形成領域上連続的に間隔を置い
て支持したフィンガーからなるシートストリッパーを開
示している。このストリッパー装置は金属または硬質お
よび/または強化プラスチックの固形ブロックから形成
され得る。ベアリング部分のテフロンコーティングまた
は他の適当な低摩擦表面材料を有する。また、フィンガ
ーが像形成表面との摺動ドラム上乗せ直接係合のベアリ
ング表面からなり、形状誘導端を像形成表面に対しある
いはそれよりわずかに上に保持した従来技術も記載して
いる。
1986年6月17日発行のシャンク(Schank)に付与された
米国特許第4,565,602号はオーバーコーティングを架橋
性シロキサノール−コロイド状シリカハイブリッド材料
とアルコキシシランの加水分解アンモニア塩とから調製
したオーバーコーティング型電子写真像形成部材を開示
している。
1984年3月27日発行のシャック(Schank)に付与された
米国特許第4,565,602号はオーバーコーティングが架橋
性シロキサノール−コロイド状シリカハイブリッド材料
からなるオーバーコーティング型電子写真像形成部材を
開示している。
1986年1月21日発行のシャンクに付与された米国特許第
4,565,760号オーバーコーティングがアルコール媒質中
のコロイド状シリカとヒドロキシル化シリセスキノンと
の分散体から製造されたオーバーコーティング型電子写
真像形成部材を開示している。
1986年10月13日発行のハーゲンバッハ(Hagenbach)等
に付与された米国特許第3,533,835号キャリヤービース
の少なくとも外表面が電導性粒子を含むマトリックス材
料からなるトナー粒子とキャリヤービーズとからなる電
子写真現像剤混合物を開示している。
1976年11月16日発行のマーチン(Martin)に付与された
米国特許第3,992,000号は間隔を置いておかれたベアリ
ング表面を有するシートストリッパーが開示されてい
る。このベアリング材料としては銀、クロム合金、ニッ
ケル、銅−鉛−亜鉛合金、およびタングステンカーバイ
ドがある。
1976年4月6日発行のスタンジ(Stange)に付与された
米国特許第3,948,507号は感光体のような可動性支持表
面と接触したりあるいは離れたりする可動性のシートス
トリッパーを開示している。
1975年3月19日公開のリコー(Richo)の英国特許明細
書第1,387,686号金属を薄いシートまたは合成樹脂材料
から作製したシートストリッパーを開示している。
1974年4月16日発行のスタンジに付与された米国特許第
3,804,401号はエアークッション上に乗せてはぎ取り中
はドラム表面と接触しないようにしたシートストリッパ
ーを開示している。このストリッパーは陽極化硬質コー
ティング、セラミックまたはそれらの混合物を含むバケ
ライト(BaKelite)アルミニウムのような任意の適当な
材料から作製できる。
上述の公知の各ストリッパーフィンガーを含む静電写真
像形成装置はその意図する目的には適するけれども、複
写機、プリンターの像形成表面と定着ロール表面との寿
命を延ばす改良されたストリッパーフィンガーおよびそ
のような改良されたストリッパーフィンガーを用いる方
法の開発が求められている。
発明の目的 従って、本発明の目的は改良されたストリッパーフィン
ガーを提供することである。
本発明の別の目的は移動表面から紙をストリッパーフィ
ンガーによって分離する改良された方法を提供すること
である。
本発明のさらに別の目的は移動表面から紙をストリッパ
ーフィンガーによって分離するための簡単で、より速
い、より経済的で延長された寿命の方法を提供すること
である。
本発明のさらに別の目的は顧客の機械設置場所で容易に
作製できるコーティングストリッパーフィンガーを提供
することである。
本発明さらに別の目的は顧客の機械設置場所で容易に修
繕できるストリッパーフィンガーを提供することであ
る。
本発明のさらに別の目的は設計および構造上簡単で作製
するのに安価であるストリッパーフィンガーを提供する
ことである。
本発明のさらに別の目的は屈曲等に関して金属フィンガ
ーの機械的性質と高分子フィンガーの低摩耗特性を有す
るストリッパーフィンガーを提供することである。
本発明のさらに別の目的は感光体の電気的性質を最小に
しそれによってコピー品質への影響を最小によるストリ
ッパーフィンガーを提供することである。
発明の要約 本発明の上記および他の目的はフレーム、受け入れシー
トを受け入れるのに適した移動表面の有する部材、受け
入れシートを移動表面から分離するためのシートはぎ取
り手段とからなり、該シートはぎ取り手段が支持要素と
はぎ取り要素からなり、該はぎ取り要素が上記移動表面
と接触し受け入れシートを上記移動表面からはき取るの
に適する誘導端部を有し、該誘導端部フィルム形成性ポ
リマーと電導性添加物からなる電導性から静電複写像形
成装置を提供することによって達成される。
本発明の上記および他の目的は、また、フレーム、受け
入れシートを受け入れるのに適した移動表面を有する部
材、受け入れシートを移動表面から分離するためのシー
トはぎ取り手段とからなり、このシートはぎ取り手段が
支持要素とはぎ取り要素からなり、このはぎ取り要素が
上記移動表面と接触し上記移動表面から受け入れシート
をはぎ取るのに適した誘導端部を有し、この誘導端部が
架橋シロキサン−シリカハイブリッド材料、ポリイミド
およびポリ(アミド−イミド)からなる群より選ばれた
耐熱性ポリマーからなる静電写真像形成装置を提供する
ことによっても達成される。
本発明のシートばき取り手段は予じめ形成させたはぎ取
り要素の誘導端部をコーティングすることによって作製
できる。
本発明の他の局面は添付図面に関連して以下の説明によ
って明らかとなるであろう。
詳細な説明 静電写真像形成装置のストリッパーフィンガーに関する
技術は周知であるので図面で示す静電写真像形成装置中
で用いる種々の加工ステーションはほんの簡単に説明す
る。
第1図においては、静電写真像形成装置が略図的に示さ
れている。図示したタイプの静電複写装置のようなすべ
ての静電装置におけるように、複写すべき原稿の光像は
静電複写感光体の均一帯電表面上に投射させてその上に
静電潜像を形成する。その後、潜像は反対荷電の現像剤
材料で現像しプレート表面上の潜像に相当する静電トナ
ーまたは粉末像を形成させる。トナー像は次いで感光体
から受け入れ部材に静電的に転写させる。受け入れ部材
はその後感光体から分離し、粉末像を加え熱定着ロール
により受け入れ部材に定着し、それによって、粉末像を
支持表面に永久的に付着せしめる。定着トナー像を有す
る受け入れ部材はその後定着ロールから分離させる。
図示した装置において、コピーすべき原稿は照射アッセ
ンブリ(図示せず)上の通常の透明支持プラテン(図示
せず)上に乗せ、像光線と光学装置(図示せず)によっ
て投射しドラム10の形の静電複写プレートの感光性表面
を露光する。ドラム10は機械のフレーム(図示せず)上
に据え付けられ一定速度で矢印方向に回転するように設
計されている。ドラム10のこの移動中に、ドラム10は均
一な静電荷がドラム10の表面に適用される荷電ステーシ
ョン12を通る。露光ステーション(図示せず)の次に
は、光像へドラム表面を露光させることにより静電噴射
ドラム10を光で照射した領域において放電させて原稿か
らの投射光像に相当する静電潜像を形成させる。ドラム
10が動き続ける間、静電像は現像ステーション14を通り
そこでドラム10の上部に現像剤に付着した静電像を現像
し粉末像を形成させる。現像した静電潜像をドラム10に
より転写ステーション16に移送し、そこで受け入れシー
ト18をドラム10の移動と同じ速度で移動させて受け入れ
シート18への粉末像のの転写を行う。転写ステーション
16の隣りには受け入れシート18のドラム10の表面への静
電付着を低減させるようにしたシート脱粘ステーション
20が設けられている。受け入れシート18はドラム10から
支持要素22とはぎ取り要素即ちフィンガー24からなるシ
ートはぎ取り手段によってはぎ取る。各フィンガー24は
ドラム10の移動表面と削り落し角度で接触しシート18を
移動表面からはぎ取るようにした誘導端部26をする。誘
導端部26は、通常、静電複写サイクル中ドラム10と接触
して維持させるが装置をコピーするのに作動させないと
きには回転ソレノイド30によりドラム10の表面から回転
して離れる。はぎ取ったシート18は定着装置32に運ば
れ、そこでシート18上の転写粉末像が回転中の加熱定着
ロール34との接触により永久的にシートに定着される。
定着後、シート18は定着ロール34から支持要素36とはぎ
取り要素即ちフィンガー38からなるシートはぎ取り手段
によってはぎ取られる。各フィンガー38は定着ロール34
の移動表面と削り落し角度で接触しシート18を移動表面
からはぎ取るようにした誘導端部40を有する。誘導端部
40は、通常、静電複写サイクル中は定着ロール34と接触
して維持されるが、装置をコピーするのに用いないとき
は回転ソレノイド42により定着ロール34から回転して離
れる。フィンガー24またはフィンガー18に用いられる好
ましい削り落し角度はドラム10またはロール34の表面そ
れぞれに対しおよそ正接であるが、他の角度も受け入れ
部材の張り強度、移動表面の弧、ストリッパーフィンガ
ーの誘導端部がドラム表面での正接点に対して延びる距
離等の諸要因によっては使用できる。最終コピーは装置
から収集ビン44中に放出される。
適当な駆動手段を配置させてコピーすべき原稿の時間調
整した露光に関連してドラム10を駆動させ、現像ステー
ション14でトナー材料の適用を行い、供送紙シートを分
離し、紙シートを転写ステーション16を通って移送し、
さらに紙シートを時間調整した順序で定着装置32を通し
て搬送して原稿のコピーを生産させる。この説明は、本
発明の目的において、本発明により構成し照射装置を用
いる静電複写機の一般的操作を十分に示すものと信じて
いる。代表的な静電複写機の具体的構成に関するさらに
詳細については、オズボーン(Osborne)等の名儀で196
4年9月30日に出願された米国特許第3,301,126号を参照
してされたい。
第2図においては、支持要素52およびはぎ取り要素即ち
フィンガー54、56、58、60、62および64とからなるシー
トはぎ取り手段50が示されている。各フィンガーは静電
複写ドラム(図示せず)の移動表面と接触し受け入れシ
ートを移動表面からはぎ取るのに適した誘導端部を有し
ている。フィンガー60はコーティグした誘導端部66を有
するように図示している。誘導端部66上のコーティング
は、シートはぎ取り手段を感光体または定着ロールから
の受け入れシートのはぎ取りに用いる場合には、フィル
ム形成ポリマーと導電性添加剤とからなる導電性材料か
らなり、シートはぎ取り手段を定着ロールのみからの受
け入れシートのはぎ取りに用いる場合は架橋シロキサン
−シリカハイブリッド、ポリイミドおよびポリ(アミド
−イミド)からなる群から選ばれた耐熱性ポリマーから
なる。
本発明のストリッパーフィンガー上で用いる電導性組成
物はフィルム形成性ポリマーと電導性添加剤とからな
る。任意の適当なフィルム形成性ポリマーを用いる得
る。フィルム形成性ポリマーは耐摩性であるべきで好ま
しくは鋭いだ4H以上のエンピツによるひっかきに十分に
耐える硬度を有すべきである。組成物を電導性支持基体
上に適用するときには、ポリマーコーティング組成物は
支持基体に湿潤し付着して電荷の接地への十分な逸散
(leak off)を確保すべきである。本発明のストリッパ
ーフィンガーは、必要に応じて、ストリッパーフィンガ
ーが受け入れシートを分離すべき移動表面と接触する領
域のみにおいて電導性ポリマーからなり得る。基体への
接着は一般にコーティング組成物による基体の湿潤(濡
れ)を必要とする。ある場合には、プライマーコーティ
ングを用いて基体の湿潤およびポリマーコティングの十
分な接着を促進させ得る。任意の適当なフィルム形成性
プライマーコーティングを使用し得る。代表的なフィル
ム形成性プライマーコーティングにはポリアクリル類、
ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタ
クリレートおよびポリウレタン、これらの相溶性混合物
等がある。後程より詳細に説明する架橋性シロキサノー
ル−コロイド状シリカハイブリッド材料のようなある種
のポリマー組成物の場合には、そのようなプライマーは
コーティングをステンレススチールのようなある種の特
定の基体に適用する場合に望ましい。多くの場合、その
ようなプライマー使用の決定は経験的試みに基づくもの
である。シロキサノール−コロイド状シリカハイブリッ
ド組成物と共に用いる代表的なフィルム形成性プライマ
ーには、上記の各プライマー物質およびカップリング剤
として知られている変性オルガノシロキサン化合物のよ
うな物質がある。オルガノシロキサンカップリング剤の
例には、例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシロ
キサン、トリメチルエトキシシリルプロピルジエチレン
トリアミン、2−(ジフェニルホスフィノ)エチルトリ
エトキシシラン、ビニルトリス(メチルエチルケトンシ
ミン)シラン等がある。
プライマーコーティングは一般にサブミクロンの厚さで
あり、従って、多くの場合、電気接地性基体上に用いる
ときは電導性添加剤を必要としない。しかしながら、必
要ならば、電導性添加剤もプライマーに添加してもよ
い。後述する代表的な添加剤物質は用いるプライマーと
相溶する場合に用いることができる。プライマーに混入
する電導性添加剤の最大量は最終固化プライマー混合物
の一体性またはプライマーの他の機械性質に悪影響を及
ぼす量より少なくあるべきである。電導性添加剤物質は
プライマー中に溶解、分散あるいは懸濁させ得る。プラ
イマーコーティング組成物は任意の適当な方法で適用し
得る。代表的なコーティング法にはスプレー法、デップ
ング法、はけ塗り法等がある。必要ならば、プライマー
は粉末、分散体、溶液、エマルジョン、ホットヘルト等
として適用してもよい。溶液として適用するときには、
任意の適当な溶媒を用い得る。比較的低沸点を有する溶
媒が基体への適用後の溶媒の除去に必要なエネルギーと
時間を少なくするので好ましい。
電導性添加剤物質が粒状形である場合には、粒子は好ま
しくはプライマーコーティングを硬化または乾燥により
固化した後のプライマーコーティング組成物の厚さより
も小さい粒度を有すべきである。一般に、最高平均粒度
は好ましくは約15ミクロン以下であって最終プライマー
コーティングに電導性を付与するのに必要な電導性物質
の量を最小にし、プライマー材料との混合を容易にしか
つ固化プライマー層上に平滑な表面を形成すべきであ
る。
本発明のコーティング組成物を基体またはプライマー層
にコーティングとして適用する代りに、導電性材料をフ
ィルムまたは他の適当な予備成型形に予備成形ししかる
後ラミネートし、接着し、溶接し、型成形等を行ってこ
の予備成形導電性ポリマー組成物を予備成形したストリ
ッパーフィンガーに固定させてもよい。
低摩擦係数を有する代表的なフィルム形成性ポリマーに
は、天然ゴム、コロホニー、コパール、ダマール、ヤラ
ッパおよびエゴノキ樹脂のような天然樹脂;およびポリ
エチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロ
ロスルホン化ポリエチレンのようなポリオレフィン類;
ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ポリメチルメタク
リレート、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化
ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル
およびポリビニルケトンのようなポリビニル類およびポ
リビニリデン類;ポリエトラフルオロエチレン、ポリフ
ッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフ
ルオロエチレンのようなフルオロカーボン類;ポリヘキ
サメチレンおよびポリアジパミドのようなポリアミト
類;ポリイミド;ポリ(アミド−アミド);ポリエチレ
ンテレフタレートのようなポリエステル;ポリウレタ
ン;ポリスルフィド;ポリカーボネート;フェノール−
ホルムアルデヒド、フェノール−フルフラールおよびレ
ゾルシノールホルムアルデヒドようなフェノール樹脂;
尿素ホルムアルデヒドおよびメラミンホルムアルデヒド
のようなアミノ樹脂;エポキシ樹脂;オルガノシラン樹
脂およびゴム等を包含する合成樹脂がある。ポリアクリ
ルエマルジョン例えばナショナルスターチアンドケミカ
ル社より入手できるデュロークリル720(Duro−Cry172
0)およびダウコーニング社より入手できる架橋性シロ
キサノール−コロイド状シリカハイブリッド材料は、そ
れらの予備成形ストリッパーフィンガーへの適用しやす
さおよび耐摩耗特性故に特に好ましい。
電導性添加剤を含むあるいは含まない架橋性シロキサノ
ール−コロイ状シリカハイブリッド材料、ポリイミド樹
脂またはポリ(アミド−イミド)樹脂も定着ロール用の
ストリッパーフィンガーに適用して定着ロール表面の摩
耗を低減させ得る。架橋性シロキサノール−コロイド状
シリカハイブリッド材料、ポリイミド樹脂およびポリ
(アミド−イミド)樹脂は耐熱性であり定着ロールの高
操作温度に容易に耐得る。“耐熱”なる表現は少なくと
も約180℃の分解温度を有するものとして定義される。
架橋性シロキサノール−コロイド状シリカハイブリッド
材料の調整方法は、例えば、米国特許第3,986,997号、
第4,027,073号、第4,439,509号および第4,595,602号に
記載されており、これら米国特許の各々の記載はすべて
参考として本明細書に引用する。必要ならば、米国特許
第3,986,997号、第4,027,073号および第4,439,509号に
記載の方法を修正して調製中酸を用いないようにするこ
とができる。
本発明で使用できる架橋性シロキサノール−コロイド状
シリカハイブリッド材料の例はベスタール(Vestar)Q9
−6503としてダウコーニング社よりまたSHC−1000およ
びSHC−1010としてジェネラルエレクトリック社より商
業的に入手できる材料と本質的に同じものであるが、あ
る実施態様においては、架橋性シロキサノール−コロイ
ド状シリカハイブリッド材料組成物は酸、有機または無
機酸の金属塩等のようなイオン性化合物を実質的に含ま
ない。これらの架橋性シロキサノール−コロイド状シリ
カハイブリッド材料はコロイド状シリカとシラノールの
部分縮合物とのアルコール−水媒体中の分散体として特
徴付けられている。
これらの架橋性シロキサノール−コロイド状シリカハイ
ブリッド材料は好ましくは次の構造式: (式中、R1は1〜8個の炭素原子をするアルキルまたは
アレン基であり、R2、R3およびR4は、それぞれ、メチル
およびエチルからなる群より選ばれる。) を有する3官能重合性シランから調製されるものと信じ
られる。
3官能重合性シランのOR基は水で加水分解し、加水分解
材料をコロイド状シリカ、アルコールおよび少量の酸で
安定化しそれによって得られる混合物の酸価を約1以下
とする。アルコールの少なくともあるものはシランのア
ルコキシ基の加水分解から得られ得る。安定化材料はス
トリッパーフィンガー上のコーティングとして適用する
前にプレポリマーとして部分的に重合させる。その重合
度は十分なケイ素結合ヒドロキシ基を有してオルガノシ
ロキサンプレポリマーを溶媒ありまたはなしの液状形で
静電写真像形成部材に適用できるように十分低くあるべ
きである。一般に、このプレポリマーは各3個の−SiO
−単位毎に少なくとも1個のケイ素結合ヒドロキシ基を
有するシロキサノールポリマーとして特徴付けできる。
代表的な3官能重合性シランにはメチルトリエトキシシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキ
シシラン、プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリ
エトキシシラン等がある。必要に応じ、3官能シランの
混合物を用いて架橋性シロキサノール−コロイド状シリ
カハイブリッドを形成させることもできる。メチルトリ
アルコキシシランがそれから形成した重合コーティング
がより耐久性であるので好ましい。
コーティング混合物のシリカ成分はコロイド状シリカと
して存在する。コロイド状シリカは粒度が直径で約5〜
約150ミリミクロンである水性分散体の形で入手でき
る。平均粒度約10〜約30ミリミクロンを有するコロイド
状シリカ粒子が最大の安定性を有するコーティングを与
える。架橋性シロキサノール−コロイド状シリカハイブ
リッド材料の調製方法の例は米国特許第3,986,997号、
第4,027,073号および第4,439,500号に記載されている。
分散体1ミクロンフィルターで濾過して大きいシリカ粒
子を除去する。安定剤を添加して室温でのゲル化あるい
は硬化を防止できる。
縮合触媒を、通常、架橋性シロキサノール−コロイド状
シリカハイブリッド材料を含むコーティング混合物中に
ストリッパーフィンガー基体への適用する前に混入させ
る。必要ならば、縮合触媒はコーティング混合物より省
くこともできる。縮合触媒を用いる場合、コーティング
混合物に加える量は架橋性シロキサノール−コロイド状
シリカハイブリッド材料の重量基準で約10重量%以下で
ある。シロキサノール−コロイド状シリカハイブリッド
材料を架橋させる硬化温度の選定は用いる触媒の量およ
び種類、並びにオーバーコーティングする感光体熱安定
性による。一般に、満足できる硬化は触媒を用いるとき
は約30℃〜約100℃の硬化温度でまた触媒を用いないと
きは約100℃〜約140℃の温度で達成できる。硬化時間は
用いる触媒の量および種類、および使用温度による。架
橋性シロキサノールの硬化、即ち、シラノール部分縮合
中、残留ヒドロキシ基が縮合してシルセスキノオキサ
ン、RSiO3/2を形成する。オーバーコーティングを適当
に架橋させた場合、イソプロピルアルコールによっては
溶解しない硬質の固形コーティングを形成する。この架
橋コーティングは例外的に硬質であり、鋭いだ5Hまたは
6Hエンピツによるひっかきに耐える。任意の適当な溶媒
または溶媒混合物を用いて所望コーティングフィルム厚
の形成をし易くすることもできる。メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、
イソブタノール等のアルコール類を用いてすぐれた結果
を得ることができる。溶解または希釈剤の添加はまたミ
クロゲルの形成を最小にするようである。必要ならば、
2−メトキシエタノールのような溶媒をコーティング混
合物に加えてコーティング操作中の蒸発速度を調整する
こともできる。
ストリッパーフィンガーを定着ロール用に用いるべきと
きには、ストリッパーフィンガーを電導性添加剤物質を
含まないあるいは電導性添加剤物質を加えた架橋性シロ
キサノール−コロイド状シリカハイブリッド材料でコー
ティングし得る。電導性添加物質を含まない架橋性シロ
キサノール−コロイド状シリカハイブリッド材料のコー
ティングは、定着ロールストリッパーフィンガーに、定
着ロールの高温操作温度特性に耐える能力を加えた耐摩
耗性のような改良された機械的性質を与える。
熱可塑性ポリイミド樹脂は次の一般構造式によって表わ
し得る: ポリイミド樹脂は例えばアモコ(AMOCO)ケミカル社よ
り入手できる。熱可塑性ポリ(アミド−イミド)樹脂は
次の一般構造式によって表わし得る: (式中、Rはフェニレン基である) ポリ(アミド−イミド)樹脂は例えばAL−10およびAL−
11としてアモコケミカル社より入手できる。
任意の適当な電導性添加剤物質を本発明の電導性組成物
中で使用できる。用いる電導性材料は好ましくは約1010
オーム・cm以下の容量抵抗性を有すべきである。何故な
らば、この電導性添加剤とマトリックスポリマーとの混
合物が感光体の望ましくない摩擦荷電を防止するのに必
要な電導性を有する複合材料を与えるからである。
約23℃で約1010オーム・cm以下の容量抵抗性を有する任
意の適当な有機または無機電導性材料を用いてフィルム
形成性ポリマー組成物を電導性にすることができる。最
適な結果は23℃で約1オーム・cm以下の容量抵抗性を有
する粒状電導性材料で達成される。何故ならば、相対的
に少量の電導性材料しか混合物を電導性にするに必要と
しないからである。好ましいのは粒状添加剤の電導性は
周囲の相対湿度条件に依存すべきである。
22℃で約1010オーム・cm以下の容量抵抗性を有する代表
的な物質には、トリメトキシシリプロピル−N,N,N−ト
リメチルアンモニウムクロライド第4級塩((CH303S
i(CH23N(CH33Cl−)のようなアンモニウム塩、オ
ーリントリカルボン酸、インダスロンブラック、シアン
アンスロン、カーボンブラック、グラファイト、塩化カ
ルシウム、臭化カルシウム、硫酸銀、塩化ナトリウム、
塩化リチウム、ヨー化銀、臭化リチウム、臭化セシウ
ム、ヨー化ナトリウム、酸化ニケル、酸化第2鉄、アン
チモン−錫酸化物、フェロセン、ニッケロセン、チタノ
セン、ビニルフェロセン、ジフェロセニルホスフィン、
1,1′−フェロセン−ビス−(ジフェニルホスフィ
ン)、アセチルフェロセン、ジベンズフェロン、ジメチ
ルアミノエチルフェロセン、メチルアミノエチルフェロ
セン、メチルアミノメチルフェロセン、フェロセニルア
セトニトリル、フェロセニルカルボナル、フェロセンス
ルホン酸、ジフェロセニルメタン、ジフェロセニルエタ
ン、フェニルフェロセン、フェニルシクロペンタフェロ
セン、ベンゾイルフェロセン、アセチルフェロセン、お
よびこれらの混合物等がある。好ましい電導性添加物は
次式を有するアルコキシシランの適当なアンモニウム塩
である: 式中、R1、R2およびR3は、それぞれ、1〜20個の炭素原
子を有する脂肪族および置換脂肪族基からなる群より選
ばれ、R4は脂肪族基、置換脂肪族基および次の基: からなる群から選ばれる。式中、yは2〜4の数であ
り、R5は水素またはアルキル基であり、Zは1〜5の数
であり、Xはアニオンである。1〜4個の炭素原子を有
する代表的な脂肪族および置換脂肪族基にはメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘ
キシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ペンタ
デシル等がある。代表的なアニオンにはクロライド、ブ
ロマイド、フルオライドまたはイオダイドのようなハラ
イド;硫酸塩;亜硝酸塩;硝酸塩;プロピオン酸塩;酢
酸塩;ギ酸塩等がある。構造式: で示される代表的な基にはメタクリロキシエチル、アク
リロキシエチル等がある。
アルコキシシランの代表的アンモニウム塩には、トリメ
トキシシリルプロピル−N,N−N−トリメチルアンモニ
ウムクロライド、トリメトキシシリルプロピル−N,N,N
−トリメチルアンモニウムアセテート、メタアクリロキ
シエチル−ジメチル〔3−トリメトキシシリルプロピ
ル〕アンモニウムクロライド、N−ビニルベンゼン−N
−2−〔トリメトキシシリルプロピルアミノ〕エチルア
ンモニウムクロライド、アクリロキシエチルジメチル
〔3−トリメトキシシリルプロピル〕アンモニウムクロ
ライド、オクタデシルジメチル〔3−トリメトキシシリ
ルプロピル〕アンモニウムクロライド等がある。これら
アルコキシシランのアンモニウム塩はメタノールまたは
エタノールのような適当なアルコール中で希釈して所望
の固形分濃度例えば、10〜30%としさらに周囲温度で幾
分過剰の水を加えてアルコキシシランのケイ素原子に結
合したアルコキシ基を加水分解することによって加水分
解する。
種々のファクターがフィルム形成性バインダー混合物中
に混入すべき電導性添加剤物質の相対量に影響する。こ
れらのファクターには加える物質の電導性、加える電導
性物質の平均粒度等がある。十分な導電性添加剤物質を
電導性コーティング組成物中で用いて乾燥または硬化後
の混合物に約1013オーム・cm以下のバルク(嵩)抵抗性
を与え感光体の摩擦荷電およびストリッパーフィンガー
上への電荷の集積を防止すべきである。電導性ポリマー
混合物中に混入させる電導性添加剤の最大量は最終の固
化混合物の一体性に悪影響を及ぼすあるいは得られたフ
ィルムの機械特性に悪影響を及ぼす量を越えるべきでな
い。
電導性添加剤物質はフィルム形成性バインダー混合物中
に溶解、分散あるいは懸濁させ得る。好ましいのは電導
性添加剤物質がより均一な電気的性質得るためにはフィ
ルム形成性ポリマー中で可溶性であることである。分散
体または懸濁体は任意の適当な通常の方法によって調製
できる。理解すべきことはマトリックスを形成するのに
用いるフィルム形成性材料がホットメルト、溶液、エマ
ルジョン、液状モノマーまたは分散体のような任意の適
当な形であり得ということである。本発明の電導性コー
ティング組成物をコーティングすべきときには、スプレ
ー、ディッピング、はけ塗り等のような通常の方法によ
り適用できる。必要に応じ、コーティング組成物は粉
末、分散体、溶液、エマルジョンまたはホットメルトと
して適用できる。溶液として適用するときには、任意の
適当な溶液を用いる。比較的低沸点を有する溶媒が基体
にコーティング適用後の溶媒の除去に必要なエネルギー
と時間が少なくて済むので好ましい。必要に応じて、コ
ーティングは基体表面上でその場で重合させる樹脂モノ
マー中に分散させた電導性添加剤物質からなり得る。任
意の適当なコーティング厚を用い得る。厚さは使用する
ポリマーの耐久性および操作サイクルの回数によりある
程度決定される。
電導性添加剤物質が粒状形である場合には、粒子は電導
性コーティング組成物が硬化または乾燥により固化した
のちの電導性コーティング組成物の厚さよりも小さい粒
度を有すべきである。一般に、最大平均粒度は約15マイ
クロメーターより小であって最終混合物を電導性にする
のに必要な電導性物質の量を最小にし、フィルム形成性
バインダーとの混合を容易にし、かつ固化電導性フィル
ム形成性バインダー混合物の外表面上に突出する比較的
大直径の電導性粒子の部分によって実質的に妨げられな
い固化電導混合物の平滑な外表面を与えるものであるべ
きである。最適表面特性は電導性添加剤が約0.1マイク
ロメーター以下の平均粒度を有して低摩耗性と摩擦特性
を有する平滑外表面を与えるときに得られる。典型的に
は、電導性添加剤物質は静電写真形成部材表面に浸透せ
ず汚染せずかつ像形成表面に対し化学的、電気的に不活
性である。
本発明のストリッパーフィンガーの構造全体が本発明の
電導性高分子混合物からなり得るけれども、予備形成し
た電導性ストリッパーフィンガーを電導性ポリマー組成
物で単にコーティングすることができる。電導性添加剤
物質をコーティングとして支持基体に適用するときに
は、コーティング混合物は、現場で予備形成ストリッパ
ーフィンガーに適用するときのより安全な操作のため
に、水性エマルジョンからなることが好ましい。また、
室温で硬化または乾燥するコーティング組成物も、現場
で予備形成ストリッパーフィンガーに適用するときに好
ましいものである。
任意の適当な周知の予備成形ストリッパーフィンガーを
本発明のストリッパーフィンガーの基体として使用でき
る。ストリッパーフィンガーは硬質、可撓質、感光体ま
たは定着ロール表面と絶えず接触しているもの、または
定着ロールまたは感光体表面から引っ込め可能なもので
あり得る。代表的なストリッパーフィンガーはマーチン
に付与された米国特許第3,992,200号、スティーリング
スに付与された米国特許第3,578,859号、ウェイラーに
付与された米国特許第3,450,402号、バーオンに付与さ
れた米国特許第3,891,206号、シュマルツボイヤーに付
与された米国特許第3,885,789号およびニーザーに付与
された米国特許第4,072,307号に例示されている。これ
ら米国特許の記載はすべて参考として本明細書に引用す
る。これらストリッパーフィンガーのすべては受け入れ
シートと移動表面との間に挿入して移動表面から受け入
れシートを分離する誘導端部を有する。移動表面と接触
しようとするストリッパーフィンガーの誘導端部の少な
くともその部分は、移動表面が像形成表面かまたは定着
機表面である場合にはフィルム形成性ポリマーと電導性
添加剤物質との電導性コーティング組成物であり、ある
いは移動表面が定着機表面である場合には前述した架橋
シロキサノール−コロイド状シリカハイブリッド材料の
コーティング組成物からなるべきである。
代表的な好ましいストリッパーフィンガーには可撓性ま
たは硬質の予備成形フィンガーがある。フィンガーは金
属のような電導性材料、複合材料等からなり得る。代表
的な金属にはステンレススチール、銅−ベリリウム合
金、ニッケル等がある。
必要に応じて、予備成形ストリッパーフィンガーは電導
性層の電気的接地を可能にする適当な設備を有した絶縁
性であってもよい。例えば、裸の電気的に接地した金属
線を電導性コーティング組成物適用前に絶縁性予備成形
ストリッパーフィンガー支持基体の外表面に固定でき
る。電導性層を予備成形基体に固定するときは、この層
は電導性材料の十分量が予備成形基体に存在して像形成
表面から予備成形基体を隔離している限りは不連続であ
り得る。好ましいのは、電導性コーティング組成物の層
を予備成形ストリッパーフィンガー上で用いるとき、こ
の層は摩耗性を考慮して少なくとも約0.5マイクロメー
ターの最小厚さを有すべきである。
一般に、感光体または定着ロールの移動表面に対するス
トリッパーフィンガーの誘導端部による圧力は移動表面
から受け入れシートを分離するのに十分であるべきであ
る。過剰の圧力は摩耗を最小にするために避けるべきで
ある。
フィルム形成性ポリマーと電導性添加剤とからなる電導
性材料の外表面を有する本発明のストリッパーフィンガ
ーは任意の適当な無機または有機感光体表面から紙をは
ぎ取るのに用いることができる。代表的な形状にはウェ
ブ、ベルト、可撓性または硬質円筒体等であり得る。
1層またはそれ以上の感光体用の代表的な感光性材料に
は、セレン、ひ素セレンおよびテルルセレン合金のよう
なセレン合金、ハロゲンド−ピングセレン、ハロゲンド
−ピングセレン合金、無定形ケイ素等がある。他の代表
的な感光性材料には、例えば、ミッドルトン等に付与さ
れた米国特許第3,121,006号に記載されているようなフ
ィルム形成バインダー中に分散させた無機光導電性材
料、および例えばストルカ等に付与された米国特許第4,
265,990号に記載されているような励起層と移送層から
なる多層型装置がある。上記2つの米国特許の記載はす
べて参考として本明細書に引用する。
架橋シロキサン−シリカハイブリッド材料およびポリイ
ミドからなる群より選ばれたフィルム形成性ポリマーか
らなる材料を有する本発明のストリッパーフィンガーは
任意の適当な定着機表面から紙をはぎ取るのに用いるこ
とができる。代表的な定着機表面にはポリテトラフロオ
ロエチレン、PFA、バイトン(Viton)、ポリシロキサ
ン、シリコーン油を用いた充填ポリマー等がある。
要約すれば、本発明のストリッパーフィンガーは未コー
ティング電導性ポリマー組成物または電導性ポリマー組
成物でコーティングした基体からなる。この電導性ポリ
マー組成物製造工程中にあるいは現場で技術者または顧
客により予備成形即ち予じめ成形されたストリッパーフ
ィンガーに適用できる。この電導性高分子ストリッパー
フィンガーコーティング材料は安価であり製造が容易で
ある。換言すれば、その摩耗特性以外は、現存の機械的
ストリッパーフィンガーの機械特性を変える必要がな
い。しかも、本発明のコーティング材料の多くは損傷ス
トリッパーフィンガーを現場で修繕するのに用いること
ができる。必要ならば、あるコーティング材料において
は、現在使用の金属ストリッパーフィンガーをコーティ
ング液中に浸漬し吊して乾燥させるだけでよい。ある場
合には、コーティングは室温で硬化あるいは乾燥させ得
る。乾燥または硬化はオーブンまたは通常の熱送風機か
らの熱および空気によって促進させ得る。即ち、本発明
のストリッパーフィンガーは工場でまたは電子写真複写
機の設置場所での技術者または顧客によりコーティング
された従来公知のストリッパーフィンガーからなる。即
ち、安価で、簡単でありかつ効果的な試みが開示されて
現在の問題を克服している。
実施例 以下、本発明を特定の好ましい実施態様に関連して具体
的に説明するが、これらの実施例は単に例示を目的とす
るものであることを理解されたい。本発明を実施例中で
示した材料、条件、またはプロセスパラメーターに限定
する積りはない。すべての部およびパーセントは特に断
わらない限り重量による。
実施例1 第1図で示したのと同様な電子写真複写機を比較テスト
に用いた。複写機は第2図で示したのと同じような6ケ
の可撓性ストリッパーフィンガーを有していた。これら
のフィンガーは約0.010インチ(254ミクロン)の厚さ、
約1cmの厚さ、自由末端部での約1mmの曲率半径および各
フィンガーを連結している連続ストリップから延びた約
2.5cmの長さを有していた。ステンレススチールストリ
ッパーフィンガーを円筒状セレン合金感光体接触させて
この感光体表面から受け入れ紙シートを分離させた。感
光体は上部層がセレン−テルル合金光励起層からなる2
層からなっていた。このセレン−テルル光励起体層は約
100オングストロームの厚さを有する酸化テルルの外表
面を有していた。複写サイクル中、ステンレススチール
ストリッパーフィンガーは酸化テルル層を摩損させ、酸
化テルル層の除去に基づく摩損領域での光励起体の感度
を増大させた。約10回の像形成サイクル後、この感光性
の局部的増大はそれ自体が周辺的に摩損した領域に相当
する受け入れ紙シートコピー上での灰色ないし黒色領域
で受け入れられない光ストライプとして表われていた。
実施例2 第1図に示すのと同じような電子写真複写機を比較試験
に用いた。複写機は第2図に示すのと同様な6ケの可撓
性ステンレススチールストリッパーフィンガーを有して
いた。これらのフィンガーは約0.010インチ(254ミクロ
ン)の厚さ、約1cmの幅、自由末端部での約1mmの曲率半
径、および各フィンガーを連結している連続ストリップ
から延びている約2.5cmの長さとを有していた。
3ケの隣接ストリッパーフィンガーを電導性組成物で浸
漬コーティングし、残りの3ケの隣接ストリッパーフィ
ンガーはコーティングしないでそのまゝにした。適用し
たコーティングはポリアクリル樹脂の水性15重量%固形
分エマルジョン(デュロクリル720、ナショナルスター
チアンドケミカル社より入手できる)とコーティング組
成物の総重量基準で10重量%のトリメトキシシリプロピ
ル−N,N,N,−トリメチルアンモニウムクロライド第4級
塩〔(CH3O)3Si(CH23N+(CH33Cl-〕とからなる電
導性コーティング組成物であった。約80℃で約15分間乾
燥後、コーティングは約1012オームcmのバルク電気抵抗
値を有し高耐摩耗性であった。静電複写サイクル後、ス
トリッパーフィンガーすべてを直径約3.3cmを有する円
筒状セレン合金感光体と接触維持しこと感光体表面から
受け入れ紙シートを分離した。感光体は上部層がセレン
テルル合金光励起層からなる2層からなっていた。この
セレンテルル光励起体層は約100オングストロームの厚
さを有する酸化テルルの外部層を有していた。複写機を
通常の方法で静電複写サイクル操作を行い、その間に感
光体を均一に帯電させ、像形状に活性光に露光して静電
潜像を形成させ、現像して上記潜像に相当するトナー像
を形成し、得られたトナー像を受け入れ紙シートに静電
的に転写させた。200回の像形成サイクル後、コピー品
質に変化のないすぐれた像がコーティングしたストリッ
パーフィンガーと接触させた感光体表面の領域に相当す
る受け入れシートの部分上で観察できたが、コーティン
グしていないストリッパーフィンガーと接触させた感光
体表面の領域に相当する受け入れシートの部分には灰色
〜黒色固形領域中の受け入れられない光ストライプが見
い出された。即ち、この試験結果は、延長した静電複写
サイクル後に、コーティングしたフィンガーの領域から
は何ら品質欠陥がなくオーバーコーティングしていない
フィンガーには通常の欠陥が伴うことを示した。
実施例3 第1図に示すのと同じような電子写真複写機を比較試験
に用いた。複写機は第2図に示すのと同様な6ケの可撓
性ステンレススチールストリッパーフィンガーを有して
いた。これらのフィンガーは約0.010インチ(254ミクロ
ン)の厚さ、約1cmの幅、自由末端部での約1mmの曲率半
径、および各フィンガーを連結している連続ストリップ
から延びている約2.5cmの長さとを有していた。3ケの
隣接ストリッパーフィンガーを電導性組成物で浸漬コー
ティングし、残りの3ケの隣接ストリッパーフィンガー
はコーティングしないでそのまゝにした。適用したコー
ティングはイソブタノール/イソプロパノール中に10重
量%の固形分で含むダウコーニング社より入手できる架
橋性シロキサノール−コロイド状シリカハイブリッド材
料のコーティング組成物の総重量基準で10重量%のトリ
メトキシシリプロピル−N,N,N,−トリメチルオアンモニ
ウムクロライド第4級塩〔(CH3O)3Si(CH23N+(C
H33Cl-〕とからなる電導性コーティング組成物であっ
た。約80℃で約1時間乾燥後、コーティングは約1012
ームcmのバルク電気抵抗値を有し高耐摩耗性であった。
静電複写サイクル後、ストリッパーフィンガーすべてを
直径約3.cmを有する円筒状セレン合金感光体と接触維持
しこの感光体表面から受け入れ紙シートを分離した。感
光体は上部層がセレンテルル合金光励起層からなる2層
からなっていた。このセレンテルル光励起体層は約100
オングストロームの厚さを有する酸化テルルの外部層を
有していた。複写機を通常の方法で静電複写サイクル操
作を行いその間に感光体を均一に帯電させ、像形状に活
性光に露光して静電潜像を形成させ、現像して上記潜像
に相当するトナー像を形成し、得られたトナー像を受け
入れ紙シートに静電的に転写させた。200回の像形成サ
イクル後、コピー品質に変化のないすぐれた像がコーテ
ィングしたストリッパーフィンガーと接触させた感光体
表面の領域に相当する受け入れシートの部分上で観察で
きたが、コーティングしていないストリッパーフィンガ
ーと接触させた感光体表面の領域に相当する受け入れシ
ートの部分には灰色〜黒色固形領域中の受け入れられな
い光ストライプが見い出された。即ち、この試験結果
は、延長した静電複写サイクル後に、コーティングした
フィンガーの領域からは何ら品質欠陥がなくオーバーコ
ーティングしていないフィンガーには通常の欠陥が伴う
ことを示した。
実施例4 第1図に示すのと同じような電子写真複写機を比較試験
に用いた。複写機は第2図に示すのと同じ様な6ケの可
撓性ステンレススチールストリッパーフィンガーを有し
ていた。これらのフィンガーは約0.010インチ(254ミク
ロン)の厚さ、約1cmの幅、自由末端部での約1mmの曲率
半径、および各フィンガーを連結している連続ストリッ
プから延びている約2.5cmの長さとを有していた。6ケ
のストリッパーフィンガーすべてを塩化メチレン溶媒中
に0.1wt%固形分のポリエステル(グッドイヤーケミカ
ル社より入手できるPE−200)とポリメチルメタクリレ
ート(ポリサイエンシス社より入手できる)との80/20
重量比溶液からなるプライマー溶液で先ず浸漬コーティ
ングした。プライマーを風乾してサブミクロンフィルム
を得た。その後、このプライマー層をイソブタノール/
イソプロパノール中に10重量%の固形分で含む架橋性シ
ロキサノール−コロイド状シリカハイブリッド材料(ダ
ウコーニング社より入手できる)とコーティング組成物
の総重量基準で10重量%のトリメトキシシルプロピル−
N,N,N,−トリメチルアンモニウムクロライド第4級塩
〔(CH3O)3Si(CH23N+(CH33Cl-〕とからなる電導
性コーティング組成物でオーバーコーティングした。約
80℃で約1時間乾燥後、コーティングは約1012オームcm
のバルク電気抵抗値を有し高耐摩耗性であった。静電複
写サイクル後、ストリッパーフィンガーすべてを直径約
3.3cmを有する円筒状セレン合金感光体と接触維持しこ
の感光体表面から受け入れ紙シートを分離した。感光体
は上部層がセレンテルル合金光励起層からなる2層から
なっていた。このセレンテルル光励起体層は約100オン
グストロームの厚さを有する酸化テルルの外部層を有し
ていた。複写機を通常の方法で静電複写サイクル操作を
行い、その間に感光体を均一に帯電させ、像形状に活性
光に露光して静電潜像を形成させ、現像して上記潜像に
相当するトナー像を形成し、得られたトナー像を受け入
れ紙シートに静電的に転写させた。5,000回の像形成サ
イクル後、コピー品質に変化のないすぐれた像がコーテ
ィングしたストリッパーフィンガーと接触させた感光体
表面の領域に相当する受け入れシートの部分上で観察で
きたが、コーティングしていないストリッパーフィンガ
ーと接触させた感光体表面の領域に相当する受け入れシ
ートの部分には灰色〜黒色固形領域中の受け入れられな
い光ストライプが見い出された。即ち、この試験結果
は、延長した静電複写サイクル後に、コーティングした
フィンガーの領域からは何ら品質欠陥がなくオーバーコ
ーティングしていないフィンガーには通常の欠陥が伴う
ことを示した。
本発明を特定の好ましい実施態様について説明して来た
が、本発明をこれらに限定する積りはなく、むしろ当業
者ならば、種々の変形および修正が本発明の精神および
本発明の範囲内においてなし得ることは理解されるであ
ろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は静電写真像形成装置を示す立面図である。 第2図は支持要素とはぎ取り要素とからなるシートはぎ
取り手段を示す。 10……ドラム、 12……荷電ステーション、 14……現像ステーション、 16……転写ステーション、 18……受け入れシート、 20……シート脱粘ステーション、 22……支持要素、 24……はぎ取り要素、 26……誘導端部、 32……定着装置、 34……定着ロール、 36……支持要素、 38……はぎ取り要素、 40……誘導端部、 50……はぎ取り手段、 52……支持要素、 54,56,58,60,62,64……はぎ取り要素(フィンガー)、 66……誘導端部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ケニス エイ ケンプ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14568 ウォルワース ウォーターフォード ロ ード 1532 (56)参考文献 特開 昭61−277985(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フレームと、受け入れシートを受け入れる
    ように構成された移動表面を有する部材と、前記受け入
    れシートを前記移動表面から分離するシートはぎ取り手
    段とを備え、前記シートはぎ取り手段は、支持要素と、
    複数のはぎ取り要素とを備え、前記はぎ取り要素は、前
    記移動表面と接触しかつ前記シートを該移動表面からは
    ぎ取るように構成された誘導端部を有し、前記誘導端部
    は、金属基板と、該基板上のフィルム形成性下塗りと、
    該フィルム形成性下塗り上の導電性コーティングを備
    え、前記導電性コーティングは、約1013オーム・センチ
    メートル以下の体積抵抗率、少なくとも約0.5マイクロ
    メートルの厚みを有し、かつフィルム形成性ポリマーと
    導電性添加剤とを備え、前記フィルム形成性ポリマー
    は、架橋シロキサノール−コロイドシリカハイブリッド
    材料、ポリイミド及びポリ(アミド−イミド)からなる
    群から選ばれ、前記導電性添加剤は、約1010オーム・セ
    ンチメートル以下の体積抵抗率及び約0.1マイクロメー
    トル以下の平均粒径を有することを特徴とする静電写真
    像形成装置。
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