JPH0759856B2 - 立体格納装置 - Google Patents

立体格納装置

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JPH0759856B2
JPH0759856B2 JP17077891A JP17077891A JPH0759856B2 JP H0759856 B2 JPH0759856 B2 JP H0759856B2 JP 17077891 A JP17077891 A JP 17077891A JP 17077891 A JP17077891 A JP 17077891A JP H0759856 B2 JPH0759856 B2 JP H0759856B2
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JP
Japan
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pallet
wire
guide portion
guide
pulley
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JP17077891A
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貞教 小笠原
秀夫 金子
征三 貴夛
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ヒューマン・エステート株式会社
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車、コンテナー、船
体、各種荷物等を格納する立体格納装置、特にワイヤに
吊り下げられて昇降するパレットを備えた立体格納装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の立体格納装置は、その代表例と
して駐車装置を例にとると、通常、自動車を載せる昇降
パレットが横方向に複数並べられるとともに上下方向に
数段に配置されている。その一例を図20に示す。この
従来駐車装置は、床面91に設けたピット91aの隣
に、前後にそれぞれ左右一対ずつ設けた柱92、92を
含んでいる(後側の一対の柱は図示せず)。前側の一対
の柱92、92には横梁93が2段に設けられている。
また、図示しない後側の一対の柱92、92にも同様に
横梁93、93が2段に設けてある。
【0003】各段の前後の梁93、93には図21に詳
細を示すウインチ94が架設してある。このウインチ9
4の数は、最上段の横梁93、93には三台、下段の梁
93、93には二台である。各ウインチ94は、図21
に示すように、モータ941、該モータにより伝動装置
942を介して駆動される左右一対の駆動プーリ94
3、943、各駆動プーリ前方に配置された左右一対の
従動プーリ944、944を含んでおり、前後に対応す
る各駆動及び従動プーリ943、944には無端ワイヤ
945が巻き掛けてある。
【0004】各無端ワイヤ945には連結具946が固
定してあり、各連結具946から二本のワイヤ947及
び948が延びている。一方のワイヤ947は従動プー
リ944を回り、前側の定滑車949に案内されて下方
へ延び、他方のワイヤ948は従動プーリ944を回
り、後方の定滑車950に案内されて下方へ延びてい
る。
【0005】下方へ延びる前側の一対のワイヤ947、
947の下端は昇降駐車パレット9の前部の左右端部に
連結され、後側で下方へ延びる一対のワイヤ948、9
48の下端は該パレットの後部の左右端部に連結されて
いる。かくして駐車パレット9はウインチ94に吊り下
げられている。これらウインチのうち上段の三台のウイ
ンチは上段の前後の横梁93、93に設けられており、
下段のウインチはそれぞれ台車95に設けられている。
台車95は自動車Aが上下に通過できる矩形枠状のも
ので、下段の各横梁93上に設けたレール952に沿っ
て横方向(左右方向)に走行できる。
【0006】床面に設けたピット91aには自動車Aを
載せて横方向に走行できるパレット96が二台設けてあ
る。この駐車装置によると、自動車の出し入れは次のよ
うに行われる。まず、ピット91a上のパレット96に
ついては、該パレット96の位置がどこであっても、該
パレットに対し車を出し入れできる。
【0007】下段の横梁93、93における昇降駐車パ
レット9については、図19に示す例では、それら横梁
上の台車95を中央スペースまで走行させ、その位置
で、又は下方のパレット96を横移動させて下方にスペ
ースをつくり、その状態でパレット9をピット91aと
の間で昇降させればよい。上段の横梁93、93におけ
る中央部のパレット9に対し自動車を出入させるには、
該パレット9を中央部のスペースを利用して、そのまま
ピット91aとの間で昇降させればよい。
【0008】上段の横梁における右側のパレット9につ
いて自動車を出し入れするには、下段の横梁上にある台
車95及びピット91aのパレット96を中央スペース
まで移動させ、そのあとで上段のパレット9をピット9
1aとの間で昇降させればよい。また、上段の横梁にお
ける左側のパレット9に対する自動車の出し入れは、該
パレットより下にある横梁上の台車95及びピット91
aのパレット96を中央スペースまで移動させ、そのあ
とで該パレット9をピット91aとの間で昇降させれば
よい。
【0009】なお、以上説明した駐車装置におけるウイ
ンチ94及びそれから吊り下げられる昇降駐車パレット
9を一台だけ備え、二台の自動車を、一台は該昇降駐車
パレットに、一台はその下の床面上に収納するというこ
とも考えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来立体
格納装置は、ワイヤに吊り下げられて昇降するパレット
を備えたものとして、代表的なものであるが、次のよう
な問題点がある。 一つのパレットを吊り下げるため
に少なくとも四本のワイヤを必要とし、それだけワイヤ
の管理が面倒である。 昇降パレットを複数備える場
合、それぞれのパレットにつきウインチを設けなければ
ならず、それだけ高価につくとともにウインチの管理が
面倒である。 昇降パレットの昇降時の振れを抑制す
る適当な手段が設けられていないので、昇降動作に支障
がでることがある。
【0011】そこで本発明はワイヤに吊り下げられて昇
降する昇降パレットを備えた立体格納装置において、該
パレットを吊り下げるワイヤの本数が従来より少なく済
み、従ってそれだけワイヤ管理が容易であり、また、昇
降パレットが横方向に複数並べられている場合でも、そ
れぞれのパレットにつきワイヤ操作装置を設ける必要が
なく、それだけ該装置の管理が容易であるとともに全体
の製作費が安価に済み、さらに、パレットの昇降が、振
れが抑制され、円滑に行われる立体格納装置を提供する
ことを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、横方向に1又は2以上並べられ、上下方向に
1又は2段以上配置された昇降パレットと、前記各昇降
パレットに設けられ、該パレットと共に昇降する動滑車
と、前記各パレットの動滑車に対応して配置された定滑
車と、前記各パレット段に対応して設けられ、各パレッ
ト段の前記定滑車に支持されるとともに該定滑車に対応
する前記動滑車に巻き掛けられて該動滑車を有する前記
パレットを吊り下げるワイヤと、前記パレットを昇降さ
せるように前記ワイヤを巻き取り又は繰り出すワイヤ操
作装置と、前記パレットの昇降時、該パレットの振れを
抑制するパレット案内手段とを備え、前記案内手段は、
前記パレットの昇降路に沿って設けられた上案内部と、
該上案内部に連設され、最下段パレットの下方へ格納対
象物を出入させ得るように前記上案内部に納まる位置と
それより下方の位置の間を伸縮できる下案内部と、前記
パレットに設けられ、前記案内部に係合して案内される
案内係合部と、前記パレットがパレット上限位置から予
め定めた位置まで下降してくると前記上案内部に納まっ
た前記下案内部が下方へ伸びることを許し、該パレット
がパレット下限位置から上昇するに伴って前記下案内部
を上方へ縮めて前記上案内部へ納めるための手段とを備
えていることを特徴とする立体格納装置を提供するもの
である。
【0013】なお、前述の「各パレット」及び「最下段
パレット」はパレットが一つのときはそのパレットであ
り、「各パレット段」はパレット段数が1段のときはそ
のパレット段である。また、前述の「横方向に1又は2
以上並べられ、上下方向に1又は2段以上に配置された
昇降パレット」におけるパレットの配置の状態として
は、昇降パレットが一つだけ備わっている場合、昇降パ
レットが横方向に一つ又は複数並べられ、上下方向に1
段又は複数段配置されている場合等が考えられる。
【0014】また、前記昇降パレットが横方向に1又は
2以上並べられ、上下方向に複数段配置されている場
合、前記各部に加え、最上段より下段の各パレット段に
横方向に設けられたガイド部と、前記ガイド部のあるパ
レット段中の各パレットに対応して設けられて該ガイド
部に沿って横走行できるとともに該パレットの動滑車に
対応する前記定滑車を支持する定滑車支持体と、最上段
より下段の各パレット段における前記ワイヤを、該段よ
り上方段の前記パレットが昇降するとき、該昇降を妨げ
ないように変位させる手段とを備えることができる。
【0015】前記ワイヤを変位させる手段は、例えば、
前記案内手段中の上案内部に揺動可能に連結されて前記
ワイヤ上に乗せられ、該ワイヤがあるパレット段より上
段のパレットの下降により駆動されて該ワイヤを押し出
し変位させつつ揺動して該パレットの通過を許すロック
位置に配置されるワイヤ変位部と、前記ロック位置に配
置された前記ワイヤ変位部をその位置にロックし、下降
した該パレットの上昇に伴ってロック解除されて前記ワ
イヤ変位部が当初位置へ復帰することを許すロック装置
とを含むものとすることができる。さらに、定滑車支持
体には、その横走行時に前記ワイヤ変位部をワイヤから
離反させて自身の走行を可能にする手段を設けることが
できる。
【0016】さらに、前記定滑車支持体における前記ワ
イヤ変位部をワイヤから離反させる手段を、該定滑車支
持体に設けられたワイヤ変位部持ち上げ部材を含む構成
とし、前記ワイヤ変位部に、該持ち上げ部材に当接して
回転するローラを含めることができる。また、前記各段
における前記各昇降パレットに対し、該パレットを所定
上昇高さ位置に支持する支持手段を設けることができ
る。
【0017】該支持手段の例としては、所定高さ位置ま
で上昇した前記パレットの動滑車又はその軸に下方から
臨む位置と、該動滑車がパレットとともに上昇下降する
ことを妨げない退避位置とを選択的にとることができる
ストッパを含むものを挙げることができる。この場合、
動滑車軸に該ストッパが係合できるリングやブッシュ等
を回動可能に設けておいてもよい。
【0018】また、前記パレット段数が複数あり、最上
段により下の段に前記定滑車支持体が設けられている場
合、該定滑車支持体が設けられている段においては、前
記支持手段を該定滑車支持体に設けることができる。前
記パレットの例としては、前記動滑車を前後に有し、そ
れぞれの該動滑車に対応させて一対の前記定滑車が設け
られているものが考えられ、この場合、各パレット段の
前記ワイヤは前側の動滑車に対応するワイヤと後側の動
滑車に対応するワイヤとなる。
【0019】さらにこの場合、前記ワイヤ操作装置は、
前記前後のワイヤに対しそれぞれ設けてもよく、或いは
一つ共通に設け、該前後のワイヤを適当なワイヤ案内手
段を介して一つの操作装置で操作してもよい。さらに、
前記いずれの場合でも、ワイヤ操作装置における駆動モ
ータ等を立体格納装置下部に設け、該装置の管理及び該
装置からの騒音の周囲への発散をそれだけ少なくするこ
とができる。
【0020】なお、本発明において、「ワイヤ」とは、
本来のワイヤのほか、チェーン、ロープ等の長尺吊り下
げ手段を意味する。
【0021】
【作用】本発明立体格納装置によると、横方向に1又は
2以上並べられ、上下方向に1又は2段以上配置された
昇降パレットのそれぞれは、ワイヤ操作装置にて該パレ
ットを吊り下げるワイヤを緩める方向に繰り出すことに
より、該パレット上の動滑車がこれに対応する定滑車に
支えられて下降することにより下降できる。また、前記
ワイヤを巻き取れば、パレットはその動滑車がこれに対
応する定滑車に近づくように上昇することにより上昇で
きる。
【0022】パレットの昇降にあたっては、前記振れ抑
制用の案内手段において、パレットに設けた前記案内係
合部が上及び下案内部に係合して案内されることで、パ
レットの振れが抑制される。下案内部は、上案内部に納
められているが、パレットの下降に伴い下方へ延ばさ
れ、案内係合部の案内に供される。パレットがその下降
位置から上昇するときは上方へ縮められて上案内部へ納
められる。
【0023】前記パレット段数が複数あり、最上段より
も下段の各段に、ガイド部材に沿って走行できる定滑車
支持体が設けられ、該定滑車支持体に前記定滑車が支持
されている場合、昇降させようとするパレットの下に他
の昇降パレットがあれば、例えば該下側の昇降パレット
に対応する定滑車支持体を前記ガイド部材に沿って横方
向に移動させることによりスペースを作り、該スペース
を利用して上側のパレットを上下させることができる。
【0024】パレットが上下に複数段設けられており、
最上段より下段の各パレット段における前記ワイヤを変
位させる手段が備わっているときは、該段より上方段の
パレットの昇降は、該変位手段によりワイヤをパレット
昇降の妨げとならない位置へ変位させて行われる。該ワ
イヤ変位手段が、前記上案内部に揺動可能に連結された
前記ワイヤ変位部及びそのロック装置を備えたものであ
るときは、該ワイヤ変位部は、上方からのパレット下降
により駆動されてワイヤを押し出し変位させつつ、パレ
ット通過を許す位置にてロック装置によりロックされ、
下降したパレットの上昇によりロック解除されて当初位
置へ復帰する。
【0025】また、前記定滑車支持体が、その横走行時
に前記ワイヤ変位部をワイヤから離反させて自身の走行
を可能にする手段を備えているときは、定滑車支持体の
横走行に伴い、該手段にてワイヤ変位部がワイヤから離
反され定滑車支持体の走行が許される。該手段がワイヤ
変位部を持ち上げる部材を含み、ワイヤ変位部がそれに
当接するローラを含むときは、その持ち上げ部材がロー
ラに接しつつ移動することで、該ローラが回転しつつワ
イヤ変位部が容易に持ち上げられ、定滑車支持体の走行
が可能となる。
【0026】前記各段における各パレットに対し、該パ
レットを所定上昇高さ位置に支持する手段が備わってい
る場合、昇降させようとするパレット以外のパレット
を、該支持手段により支持して、目的とするパレットの
みを昇降させることができる。また、前記定滑車支持体
が設けられている段において、前記パレットの支持手段
が該定滑車支持体に設けられているときには、それによ
ってパレットを該定滑車支持体に支持した状態で前記ワ
イヤを緩め、該支持体を横方向に自由に移動することが
できる。
【0027】
【実施例】以下本発明の実施例を駐車装置を例にとって
図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例を示
す正面図である。図2はその側面図である。図3は定滑
車支持体5、昇降パレット1の上端部分及びその周辺部
分の正面図、図4は定滑車支持体5、昇降パレット1の
上端部分及びその周辺部分の平面図、図5はパレット支
持装置のパレットを支持していない状態の説明図、図6
はパレット支持装置のパレットを支持している状態の説
明図である。
【0028】この駐車装置は、床面41に設けたピット
41aの隣に、前後にそれぞれ左右一対ずつ設けた柱4
2、42を含んでいる。前側の一対の柱42、42には
横梁43が2段に設けられている。図1には示さない後
側の一対の柱42、42(図2には一本だけ図示)にも
同様に横梁43が2段に設けてある。右側及び左側の前
後の柱42、42には、それぞれ前後方向梁44が連結
してある。
【0029】上段の横梁43と下段の横梁43の間には
三台の昇降駐車パレット1が配置してあり、下段の横梁
43の下に二台の昇降駐車パレット1が配置してある。
また、ピット41aには横方向(左右方向)に走行でき
る駐車パレット4が二台配置してある。パレット1は前
後に延びる長方形状の板状車台11を有し、その前端部
には左右のアーム12が、後端部にも同様に左右のアー
ム13が立設されている。
【0030】アーム12、12の間隔、アーム13、1
3の間隔は、少なくとも一方が自動車の車台11上への
出入を可能にするものでなければならず、本例では、双
方がそのような間隔となっている。図2〜図4に示すよ
うに、右側の前後のアーム12、13及び左側の前後の
アーム12、13には前後に延びるロッド100が固定
され、これら両ロッドの前端及び後端にそれぞれ滑車支
持部材101が固定してあり、これに動滑車140が設
けてある。なお、図中、後側の部材101は省略してあ
る。
【0031】前後の各動滑車140に対しては一対の定
滑車150、150が配置されている。上段の駐車パレ
ット1に対応する各対の定滑車は上段の前後の横梁4
3、43にそれぞれ回転自在に支承されている。下段の
駐車パレット1に対応する各対の定滑車150は上から
2段目の横梁43、43に沿って横方向(左右方向)に
走行できる定滑車支持体5(図1、図3及び図4参照)
に回転自在に支持されている。
【0032】各定滑車支持体5は上から2段目の前後の
横梁43、43の間に延び、前後にそれぞれ一対ずつ車
輪51、51を有し、該車輪51は横梁43上のレール
43a上に載せられ、この上を転動することができ、そ
れによって支持体5が左右方向に走行できる。支持体5
の走行は該支持体上に搭載されたモータ51M(図4参
照)によって一つの車輪51を駆動することにより行わ
れる。
【0033】各支持体5には図3〜図6に示す支持スト
ッパ装置3が前側の動滑車140の上昇位置に対応させ
て設けられているとともに、後側の動滑車140の上昇
位置に対応させて設けられている(前側のもののみ図
示)。各支持ストッパ装置3は、図3から図6に示すよ
うに、モータ31、該モータ軸に連結されたストッパ3
2を備えている。
【0034】ストッパ32はモータ軸に垂直な断面の形
状が円弧状のもので、モータ31の駆動により、図5に
示すように、動滑車140の昇降を妨げない、換言すれ
ば、パレット1の昇降を妨げないための上側へ回り込ん
だ退避位置P1と、図6に示すように、所定の上昇高さ
位置に置かれたパレット1の動滑車140の突出した軸
棒141上の回転自在リング142の下側に回り込んで
これを支持するための位置P2とを選択的にとることが
できる。
【0035】このような支持ストッパ装置3は、上段の
駐車パレット1における前後の動滑車に対しても設けら
れており、該最上段のストッパ装置3におけるモータ3
1は上段の横梁43に支持されている。なお、図3及び
図4は定滑車支持体5等の前側の部分及びそれに関連す
る部分のみを示しているが、後側の部分及びそれに関連
する部分も同様に構成されている。但し、車輪駆動モー
タ51Mについては前側にのみ設けられている。なお、
これに限定されず、モータ51Mは後側の車輪、又は前
及び後側双方の車輪に設けてもよい。
【0036】また、この駐車装置は上段の駐車パレット
1を昇降させるためのウインチ6及び下段の駐車パレッ
ト1を昇降させるためのウインチ7を備えている。ウイ
ンチ6は図1及び図2に示すように、装置一側部の下部
に回転自在に設けたワイヤ巻胴62及びこれを駆動する
モータ61を含んでおり、該巻胴には2本のワイヤ6
3、64が連結されている。
【0037】一方のワイヤ63は上段の駐車パレット1
の前側の動滑車140及びこれに対応する定滑車150
に対応して配置されており、その一端63aは、図1に
示すように、巻胴62と反対側に立っている柱42又は
それに連続する部分に固定され、そこから各駐車パレッ
ト1に対応する一対の定滑車150のうち一方の上側を
通り、動滑車140の下を回り、他方の定滑車の上を通
るように順次延び、最後に方向変換用の案内滑車(一部
のみ図1に示す)を経て巻胴62に連結されている。
【0038】後側のワイヤ64も同様にして上段の駐車
パレット1の後側の動滑車140及びこれに対応する定
滑車150に対応させて配置してあり、その一端は巻胴
62と反対側の後側の柱42又はこれに連続する部分に
固定され、そこから各駐車パレット1に対応する一対の
定滑車150のうち一方の定滑車の上を通り、動滑車1
40の下を回って他方の定滑車の上を通るように順次延
び、方向切り換え用の案内滑車を介してワイヤ巻胴62
に連結されている。
【0039】上から2段目の駐車パレット1を昇降させ
るためのウインチ7は、図1及び図2に示すように、一
つのワイヤ巻胴72及びこれを駆動するモータ71を備
えており、該巻胴には一対のワイヤ73、74が連結さ
れている。モータ71及び巻胴72はウインチ6のモー
タ及び巻胴よりも内側且つ下方に配置されており、これ
によって両ウインチにおけるワイヤの装置側部での衝突
乃至接触が避けられている。
【0040】前側のワイヤ73は上から2段目の駐車パ
レット1における前側の動滑車140及びこれに対応す
る定滑車150に対応させて配置されており、図1に示
すように、その一端73aは巻胴72と反対側にある前
側の柱42又はこれに連続する部分に固定され、そこか
ら各パレット1に対応する一対の定滑車150のうち一
方の上を通り、動滑車140の下を回り、他方の定滑車
の上を通るように順次延び、前記上段のものと同様の方
向切り換え案内滑車を経て巻胴72に連結されている。
【0041】後側のワイヤ74も同様に、その一端が固
定されており、そこから各パレット1に対応する一対の
定滑車150のうち一方の定滑車の上を通り、動滑車1
40の下を回って他方の定滑車の上を通るように順次延
び、最後に前記上段のものと同様の方向切り換え案内滑
車を介して巻胴72に連結されている。この駐車装置
は、また、各パレット1が昇降するに際して前後左右に
振れることを抑制して、昇降を円滑ならしめる案内装置
8を備えている。
【0042】この案内装置8を前記図に加え、さらに、
図7から図13を参照して説明する。図7はパレット1
上の案内係合輪81と案内装置8の上案内部83の係合
状態を示す平面図、図8は上案内部83の一部、一部を
断面で示すワイヤ変位装置900及び定滑車支持体5の
一部の側面図である。図9は上案内部83の一部、一部
を断面で示すワイヤ変位装置900及び下降中のパレッ
トの動滑車140等を示す側面図、図10は図9に示す
上案内部83及びワイヤ変位装置900をパレット側か
ら見た図である。図11は案内装置8の断面図で正面
(前面)側から見て示すもの、図12は図11のA−A
線に沿う断面図である。また、図13は案内装置8の側
面図で、一部を切り欠いて示すものである。
【0043】案内装置8は、図1に示すように、正面か
ら見て縦方向の各パレット列に設けられている。各案内
装置8は同構造である。各案内装置8はパレット1の正
面(前面)側の部分と背面(後面)側の部分とからなる
が、これら両部分は向きが互いに反対であるだけで、構
造は実質上同一であるから、前側の部分に代表させて説
明する。
【0044】装置8の前側の部分は、図3及び図7に示
すように、各パレット1の動滑車支持部材101の表面
101aに左右一対で上下に配設した回転自在の合計4
個の案内係合輪81及びこれら左右輪の間に突設した固
定の案内係合部82を含んでいる。係合部82はその上
端部左右側面82aが上方へ向かって互いに接近する斜
面に形成してあるとともに、上端部正面82bも上方へ
向かって部材表面101aの方へ後退するように斜面に
形成してある。
【0045】係合部82の下端部にも下方へ向かう同様
な斜面82c、82dが形成してある。図1に示す上段
の横梁43から垂下する如く設けられたH型鋼からなる
上案内部83が左右の案内輪81の間に通っており、案
内輪81はこの案内部83を左右から抱くようにしてこ
れに沿い、転動昇降できる。
【0046】この上案内部83は、図8及び図9に示す
ように、2段目のパレット1を吊り下げるワイヤ73に
臨む部分が、後述するワイヤ変位装置900を設けるた
めに、また、横梁43を通すために一部切り欠かれてい
るが、全体として、上から2段目のパレット1の車台1
1(図1参照)近くまで延びている。上案内部83の下
部には、下案内部84が伸縮(昇降)可能に連設してあ
る。下案内部84は、図11及び図12に示すように、
上案内部83の中央リブ831を切り欠いて設けた孔8
32に遊嵌された縦長の断面円形状ロッド841を含
み、このロッドの上下端は連結部材841aを介してリ
ブ831に支持さている。また、下案内部84は、さら
に、リブ831の両側に配置された断面コの字形の縦長
部材842を含み、これら両部材842の上端はリブ孔
832を昇降可能に貫通する部材843にて連結されて
いる。部材843は同時に、ロッド841にも昇降可能
に外嵌している。
【0047】一方、ロッド841の下端部には部材84
4が固定され、前記部材843とこの部材844の間に
は、ロッド841に外嵌した圧縮コイルバネ845が装
着されている。両コの字形部材842はこのバネにて上
案内部83に持ち上げられ、納められている。両コの字
形部材842は上案内部83に納まっているときでも、
下端部842aが上案内部83の下端よりなお下方へ若
干突出しており、この部分842aに、上案内部83を
外れて下降してくる案内係合輪81を案内するためのパ
レット1側へ突出する上下方向に互いに平行な部材84
7が設けてある。両部材847の差し渡し幅WDは、上
案内部83の幅と同一である。また、両コの字形部材の
下端には部材846が固定されている。
【0048】下端部材846は、また、パレット1上の
案内係合部82の昇降軌道にまで突出しており、パレッ
ト1の下降に伴って下降してくる係合部82に当接でき
る。コの字形部材842の縦方向寸法は、パレット1が
車を出し入れできる位置まで係合部82にて下端部材8
46を押し下げ得るように選択してある。次に前述のワ
イヤ変位装置900について図8〜図10を参照して説
明する。
【0049】ワイヤ変位装置900は、ワイヤ変位部9
0A及びロック装置90Bを含む。変位部90Aは、上
端が上案内部83にピン901にて連結された揺動板体
902を含み、該板体の片側には、2本のローラ903
が回転自在に並設してある。板体は上案内部83の切り
欠き部の上下方向長さよりやや短く、上案内部83と同
幅を有する。板体の下端部中央にはピン貫通用の長孔9
02aが設けられ、ここにロック装置90Bのピン90
4が貫通してしいる。ピン904は、バネ905を納め
たピン支持体906に支持されており、通常は、該バネ
力にて、孔902aを貫通し、板体902から突出して
おり、且つ、ピンの肩部904aが板体裏面に当接して
いる。図10に示すように、ピン支持体906は中央部
に下方へ突出する二叉係合部906aを有し、両端部が
ローラ軸903aに昇降可能に支持されている。二叉係
合部906aは上案内部83の中央リブ831に嵌着係
合できるものである。
【0050】このワイヤ変位装置900は、通常は、図
8に2点鎖線で示すように、ローラ903がワイヤ73
の張力により斜めに持ち上げられ、ワイヤ73に自然に
乗った位置Q1をとる。従って、このままでは、定滑車
支持体5の横走行の邪魔になるので、定滑車支持体5に
は、ローラ903に当接してこれを持ち上げるロッド状
部材52を設けてある。支持体5が姿勢Q1にあるワイ
ヤ変位部90Aを通過するとき、図8に示すように、ロ
ッド状部材52がローラ903に当接してこれを持ち上
げることで、ワイヤ変位部90Aが図8に示す位置Q2
をとることができる。ローラ903は持ち上げ部材52
の当接により接触回転して、変位部90Aの持ち上げを
容易にしている。
【0051】また、パレット1が上方から下降してくる
と、板体902は、該パレット1上の案内係合部82に
押され、ローラ903に接しているワイヤ73が外方へ
押しやられつつ、図9に示すパレット昇降を許す位置Q
3をとる。板体901が位置Q3へ下降するに従い、パ
レット1上の案内係合輪81は案内部83から、この板
体901に係合して案内され、板体901を通過すると
再び案内部83に係合して案内される。
【0052】また、このパレットの下降により、ロック
装置90Bのピン905が係合部82にて板体表面より
押し込まれつつ長孔904に沿って下降し、それによっ
てピン支持体906から延びる二叉係合部906aが上
案内部83の中央リブ831に嵌着する。かくして、パ
レット1がこのワイヤ変位装置900を上から下へ通過
したのちは、変位部90Aは位置Q3に保持される。し
かるのち、パレット1が下から上昇してくると、パレッ
ト上の係合部82がピン905を後退させつつ長孔90
4内を上昇させることで、二叉係合部906aがリブ8
31から解放され、パレット1の上方への通過ととも
に、ワイヤ張力にて再び図8に示す位置Q1をとる。
【0053】以上説明した駐車装置によると、各昇降パ
レット1は、これに自動車Aを出し入れしないときは、
所定の高さ位置まで上昇させてその位置に止めておく。
この場合、各昇降駐車パレット1に対応して設けられた
支持ストッパ装置3のストッパ32が対応するパレット
上の動滑車の突出軸141上のリング142の下側に回
り込み、該軸を支えることでパレットが所定の高さ位置
に支持される。そして、このような状態では、ウインチ
6、7の操作によってパレット1を吊り下げている各ワ
イヤが若干緩められ、各ワイヤへの負担がそれによって
軽減され、ワイヤの寿命の長期化が図られる。
【0054】ピット41a上のパレット4に自動車Aを
出し入れするには、該パレットの位置がどこであっても
直ちに該パレットに車を出し入れできる。昇降パレット
1のうち下側の段のパレット1に自動車を出し入れする
場合、図1に示す例では、昇降させようとするパレット
1の下にあるパレット4を中央スペースまで横移動させ
てパレット1の下にスペースを作るか、又は、昇降させ
ようとするパレット1に対応する定滑車支持体5を、そ
の上のモータ51Mの駆動により中央のスペースまで移
動させ、それによってパレット1もそのスペースへ移動
させる。この移動はワイヤ73、74を緩めておくこと
により容易に行える。
【0055】しかるのち、ウインチ7を運転して緩んで
いたワイヤ73及び74を張り、一旦ウインチ7を停止
させ、昇降させるパレット1に対応する定滑車支持体5
上の支持ストッパ装置3におけるストッパ32を動滑車
軸の下側から上側へ退避させ、そのあと再びウインチ7
を運転することによりワイヤ73、74を繰り出し、パ
レット1をピット41aまで下降させ、そこで自動車を
出し入れすることができる。所定の自動車出し入れ操作
が終わったあとは、ウインチ7を逆運転してワイヤ7
3、74を巻胴72に巻き取ることにより、下降してい
たパレット1を再び上昇させ、しかるのち、ストッパ装
置3により動滑車軸を支持し、そのあとワイヤを少し緩
めておけばよい。
【0056】図1において、上段の昇降駐車パレット1
のうち中央のものを昇降させるには、ウインチ6を運転
して今まで緩めてあったワイヤ63、64を張り、その
後一旦ウインチ6を停止させて昇降させようとするパレ
ット1に対応する定滑車支持体用の支持ストッパ3にお
けるストッパ32を動滑車軸の下側から上側へ退避さ
せ、しかるのち再びウインチ6を運転してワイヤ63、
64を繰り出すことにより、該パレット1をピット41
aまで下降させることができる。ピット41aへ下降し
たパレット1に対し自動車の出し入れ操作が終わると、
ウインチ6を逆運転し、ワイヤ63、64を巻胴62に
巻き取ってパレット1を上昇させ、該パレットが所定上
昇高さ位置に達すると、そこで支持ストッパ装置3のス
トッパ32を動滑車軸の下側へ回り込ませ、これによっ
てパレット1をその位置に支持する。しかるのち、ウイ
ンチ6を運転してワイヤ63、64を若干緩めておく。
【0057】上段のパレット1のうち左側又は右側のパ
レットを昇降させるのは、昇降させようとするパレット
1の下側にあるパレット1及びパレット4を中央のスペ
ースまで移動させたのち、目的とするパレット1をウイ
ンチ6の操作により昇降させればよい。前記パレットの
昇降において、パレット1は、それに設けた係合案内輪
81が案内装置8の上案内部83に臨む位置では該案内
輪が該案内部に係合して案内され、また、ワイヤ変位装
置900が有る部分では、それが図10に示す位置Q3
をとることで、ワイヤ変位部90Aの板体902に係合
して案内され、パレットの昇降に伴う振れが抑制され
る。また、ワイヤ変位部90Aが位置Q3をとること
で、ワイヤがパレット昇降の邪魔にならない外側方へ押
しやられる。また、パレット1の下降により係合案内輪
81が上案内部83を外れても、引き続き、下案内部8
4の両コの字形部材の下端部842aに設けた一対の部
材847に係合して案内され、さらに、該パレット上の
案内係合部82がコの字形部材842の下端部材846
に係合してこれを押し下げ、それによって該コの字形部
材842が上案内部83に納まった位置からバネ845
に抗して押し下げられ、且つ、係合案内輪81が部材8
47に係合し、下端部材846がパレットの案内係合部
82にしっかりと当接していることで、パレットは問題
視すべき振れなく自動車出入位置まで下降できる。さら
に、その下降位置から上昇するときも、コの字形部材8
42の下端部材846がバネ845の力でパレットの案
内係合部82にしっかりと当接していることで、パレッ
トは問題視すべき振れなく上昇でき、案内輪81を上案
内部83に引き継ぎ係合させることができる。また、コ
の字形部材842も再び上案内部83に納められ、これ
ら案内部下方に対する車の出し入れが可能となる。
【0058】上から2段目のパレットを横移動させるに
当たっては、移動させようとするパレットを支持した定
滑車支持体5が走行せしめられるが、このとき、邪魔に
なるワイヤ変位部90Aは、既述のとおり支持体5上の
持ち上げ部材52にて、図8に示す位置Q1からQ2へ
持ち上げられ、支持体5の走行が可能となる。以上説明
した駐車装置によると、各パレット1を吊り下げるワイ
ヤは二本で足りるからワイヤの管理がそれだけ容易であ
る。
【0059】パレット1を所定の上昇高さ位置に止める
にあたっては、前記支持ストッパ装置3、3によりパレ
ット1を支持し、ワイヤを緩めておくことができるの
で、ワイヤの負担が少なくなり、それだけワイヤの寿命
が延びる。また、前記ウインチ6、7におけるワイヤ巻
胴62、72のそれぞれは、前後の2本のワイヤのそれ
ぞれに対するものの二つに分割することも可能である
が、既述のとおり一つのワイヤ巻胴とすることにより、
全体の構成が簡略化され、安価に製作できるとともに、
ワイヤ巻胴の管理も容易となる。
【0060】さらに、前記駐車装置においては、ワイヤ
巻胴及びこれを駆動するモータが駐車装置の下部に設け
てあるので、ウインチの管理がそれだけ容易であるとと
もに、ワイヤ巻胴及びモータからの騒音が周囲へ発散す
る割合が少なくなっている。また、前記実施例による
と、各パレット1はその前後が案内装置8に案内されて
昇降するので、昇降に伴うパレットの振れが抑制され、
それだけパレット昇降が円滑に行われる。
【0061】なお、前記実施例においては、一つの駐車
パレット1に対し動滑車を二つ設け、各動滑車に対し一
対の定滑車及びワイヤを設けているが、パレット1を安
定して昇降させることができる位置に一つの動滑車を設
け、この動滑車に対し一対の定滑車及び一本のワイヤを
配置することも可能である。本発明は前記実施例に限定
されるものではなく、他にも様々な態様で実施すること
ができる。
【0062】例えば、前記定滑車支持体5において、定
滑車150の一部又は全部を車輪51と同軸上に配置し
てもよい。この場合、定滑車と車輪の配置位置は全体の
運転に差し支えないように適宜工夫すればよい。このよ
うに構成することにより、動滑車の径を大きくすること
ができ、ワイヤに対する負荷を軽減できる。また、前記
パレットの案内装置8に替えて、図14から図18に示
す案内装置800を採用してもよい。図14は案内装置
の断面図で正面(前面)側から見て示すもの、図15は
図14のB−B線に沿う断面図(但し一部省略して示し
てある。)である。また、図16は案内装置の側面図
で、一部を切り欠いて示すもの、図17は下案内部84
0の側面図で一部を切り欠いて示すもの、図18は下案
内部840の背面図(パレット側の面の図)である。
【0063】この案内装置800は前記実施例の案内装
置8における上案内部83と同一の上案内部83と、こ
れに連設した下案内部840を備えている。下案内部8
40は、図14、図15及び図16に示すように、上案
内部83の中央リブ831を切り欠いて設けた孔832
に遊嵌された縦長の断面円形状ロッド801を含み、こ
のロッドの上下端は連結部材801aを介してリブ83
1に支持さている。また、さらに、リブ831の両側に
配置された断面コの字形の縦長部材802を含み、これ
ら両部材802の上端はリブ孔832を昇降可能に貫通
する部材803にて連結されている。部材803は同時
に、ロッド801にも昇降可能に外嵌している。
【0064】ロッド801の上端部には円周溝801b
が周設され、この溝にボール803bが嵌まり、該ボー
ルは部材803に支持されたバネ803aにて常時、溝
801bへの押し込み力を受けている。一方、各コの字
形部材802の前面側及び後面側にはその下端部よりや
や上部位置で摺動抵抗を与えるスライダ804が一対ず
つ設けられ、これらは上案内部83の内面に摺動可能に
接している。各スライダ804は図17に示すように、
上下2本のねじ804aにて部材802に支持され、内
部に設けたバネ804bにて常時、上案内部内面へ向か
う力を付与されている。このボール抵抗とスライダ抵抗
によりコの字形部材802の落下が防止される。
【0065】各コの字形部材802の下端部802a
は、この部材が図14、図16〜図18に実線で示すよ
うに、上案内部83に納められているときでも、該案内
部83の下端より少し下方へ突出しており、そこにはパ
レット1側へ突出する上下方向に互いに平行な部材80
5が設けてある。これら部材間の上下部分には間隔調整
部材806が2枚ずつ挿入され、その状態で両部材80
5にボルトナット808が挿通され、各部材805の外
側で各ボルトに装着したバネ809の力を受けて、両部
材805は間隔調整部材806を挾着している。
【0066】この挾着状態における部材805間の間隔
α(図18参照)は、パレット1上の案内係合部82の
幅W(図15参照)より若干狭くなっている。下側の間
隔調整部材806は、パレット1上の案内係合部82の
昇降軌道にまで突出する部分807を有しており、パレ
ット1の下降に伴って下降してくる係合部82に当接で
きる。コの字形部材802の縦方向寸法は、パレット1
が車を出し入れできる位置まで係合部82にて部材80
2を下げ得るように選択してある。
【0067】この案内装置800によると、パレット1
は、それに設けた係合案内輪81が上案内部83に臨む
位置では該案内輪が該案内部に係合して案内され、ま
た、ワイヤ変位装置900が有る部分では、それが図9
に示す位置Q3をとることで、ワイヤ変位部90Aの板
体902に係合して案内され、パレットの昇降に伴う振
れが抑制される。
【0068】また、パレット1の下降により、係合案内
部82が下案内部840のコの字形部材802下端部の
平行部材805間に達すると、部材82がこれら部材8
05間に進入する。このとき、係合部82が下側の間隔
調整部材806の突出部807に接するまでは、ロッド
溝801bに嵌合するボール803bの抵抗と、スライ
ダ804と上案内部内面との接触抵抗により、コの字形
部材802は上案内部83に納まった位置をとり、係合
部82が部材805間に十分進入して突出部807に接
触して、これを押し下げ始めると、コの字形部材802
は前記ボール及びスライダの抵抗に抗して下降せしめら
れる。換言すれば、ボール及びスライダの抵抗並びに部
材805による係合部82の挾着力はそのように選択し
てある。
【0069】以後は両部材805が係合部82を挾着す
る力で該係合部にぶら下がった状態で下降する。この下
降においては、パレット上の係合案内輪81が上案内部
83から外れるが、コの字形部材802がロッド801
に案内されるのでパレットは問題視すべき振れなく自動
車出入位置まで下降でき、また、その下降位置からの上
昇も振れを抑制された状態で行われ、案内輪81を上案
内部83に引き継ぎ係合させることができる。また、コ
の字形部材802も再び上案内部83に納められ、これ
ら案内部下方に対する車の出し入れが可能となる。ボー
ル及びスライダの抵抗並びに部材805による係合部8
2の挾着力は、このように、部材802を下方から上案
内部83に納め得るようにも選択してある。
【0070】また、案内装置として、図19に示すもの
を採用することも考えられる。この案内装置8Xは図1
1に示す案内装置8の変形例である。案内装置8Xが装
置8と異なる点は、装置8におけるコの字形部材842
持ち上げ用のバネ845及びこれを下方から支える部材
844に替えて、各コの字形部材842を横梁43等の
固定部分に連結した引っ張りバネ848にて支えるよう
にした点である。他の点は装置8と実質上同構成であ
る。
【0071】なお、前記実施例は駐車装置であるが、本
発明は自動車の格納に限らず、コンテナ、船体、各種荷
物等の格納にも適用できる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、ワ
イヤにより昇降する昇降パレットを備えた立体格納装置
であって、次の利点を有する装置を提供することができ
る。 各昇降パレットを吊り下げるワイヤの本数が従
来装置よりも少なく済み、それだけワイヤ管理が容易で
ある。 昇降パレットが横方向に複数並べられている
ときでも、並べられたそれぞれのパレットにつきワイヤ
操作装置を設ける必要がなく、上下方向の各段の昇降パ
レットにつき共通のワイヤ操作装置を設けることで足
り、従って、ワイヤ操作装置の数が従来よりも少なく済
み、それだけ該装置の管理が容易であるとともに、全体
の製作費も安価に済む。 パレットの案内装置を設け
てあるので、パレットの昇降が、振れなく、円滑に行わ
れる。 該案内装置は伸縮式であり、その下案内部を
上案内部へ収納できるので、1階部への背の高い物品の
出し入れもできる。 パレット段数が複数あり、最上
段よりも下段の各段に、ガイド部材に沿って走行できる
定滑車支持体が設けられ、該定滑車支持体に定滑車が支
持されているときは、昇降させようとするパレットの下
に他の昇降パレットがあれば、その昇降パレットに対応
する定滑車支持体をガイド部材に沿って横方向に移動さ
せることによりスペースを作り、該スペースを利用して
上側のパレットを容易に上下させることができる。
パレットが上下に複数段設けられており、最上段より下
段の各パレット段におけるワイヤを変位させる手段が備
わっているときは、該段より上方段のパレットの昇降
を、該変位手段によりワイヤをパレット昇降の妨げとな
らない位置へ変位させて容易に行える。 該ワイヤ変
位手段が、前記案内装置の上案内部に揺動可能に連結さ
れたワイヤ変位部及びそのロック装置を備えたものであ
り、該ワイヤ変位部が、上方からのパレット下降により
駆動されてワイヤを押し出し変位させつつ、パレット通
過を許す位置にてロック装置によりロックされるとき
は、該変位部のロックによりワイヤを容易にパレット昇
降の邪魔に成らない位置へ変位させることができる。
前記定滑車支持体が、その横走行時に前記ワイヤ変位
部をワイヤから離反させて自身の走行を可能にする手段
を備えているときは、定滑車支持体の横走行に伴い、該
手段にてワイヤ変位部をワイヤから離反させて容易に走
行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す正面図である。
【図2】図1の実施例の側面図である。
【図3】定滑車支持体、昇降パレットの上端部分及びそ
の周辺部分の正面図である。
【図4】定滑車支持体、昇降パレットの上端部分及びそ
の周辺部分の平面図である。
【図5】パレット支持装置のパレットを支持していない
状態の説明図である。
【図6】パレット支持装置のパレットを支持している状
態の説明図である。
【図7】パレット上の案内係合輪と案内装置の上案内部
の係合状態を示す平面図である。
【図8】上案内部の一部、一部を断面で示すワイヤ変位
装置及び定滑車支持体の一部の側面図である。
【図9】上案内部の一部、一部を断面で示すワイヤ変位
装置及び下降中のパレットの動滑車等を示す側面図であ
る。
【図10】図9に示す上案内部及びワイヤ変位装置をパ
レット側から見た図である。
【図11】案内装置の断面図で正面(前面)側から見て
示すものである。
【図12】図11のA−A線に沿う断面図である。
【図13】案内装置の側面図で、一部を切り欠いて示す
ものである。
【図14】案内装置の他の例の断面図で正面(前面)側
から見て示すものである。
【図15】図14のB−B線に沿う断面図(但し一部省
略して示してある。)である。
【図16】図14の案内装置の側面図で、一部を切り欠
いて示すものである。
【図17】図14の案内装置の下案内部の側面図で一部
を切り欠いて示すものである。
【図18】図14に示す案内装置の下案内部の背面図
(パレット側の面の図)である。
【図19】案内装置のさらに他の例の正面図である。
【図20】従来例の説明図である。
【図21】従来例おけるウインチとパレットの関係を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 パレット 140 動滑車 150 定滑車 5 定滑車支持体 52 ワイヤ変位部持ち上げ部材 6、7 ウインチ 63、64、73、74 ワイヤ 8 パレット案内装置 81 案内係合輪 82 案内係合部 83 上案内部 84 下案内部 841 案内ロッド 842 昇降コの字形部材 845 バネ 846 係合部82が係合する突出部 847 案内係合輪のための係合部材 800 案内装置 840 下案内部 801 案内ロッド 801b 円周溝 802 昇降コの字形部材 803a バネ 804 スライダ 805 平行部材 806 間隔調整部材 807 係合部82が係合する突出部 8X 案内装置 848 引っ張りバネ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横方向に1又は2以上並べられ、上下方
    向に1又は2段以上配置された昇降パレットと、 前記各昇降パレットに設けられ、該パレットと共に昇降
    する動滑車と、 前記各パレットの動滑車に対応して配置された定滑車
    と、 前記各パレット段に対応して設けられ、各パレット段の
    前記定滑車に支持されるとともに該定滑車に対応する前
    記動滑車に巻き掛けられて該動滑車を有する前記パレッ
    トを吊り下げるワイヤと、 前記パレットを昇降させるように前記ワイヤを巻き取り
    又は繰り出すワイヤ操作装置と、 前記パレットの昇降時、該パレットの振れを抑制するパ
    レット案内手段とを備え、 前記案内手段は、前記パレットの昇降路に沿って設けら
    れた上案内部と、該上案内部に連設され、最下段パレッ
    トの下方へ格納対象物を出入させ得るように前記上案内
    部に納まる位置とそれより下方の位置の間を伸縮できる
    下案内部と、前記パレットに設けられ、前記案内部に係
    合して案内される案内係合部と、前記パレットがパレッ
    ト上限位置から予め定めた位置まで下降してくると前記
    上案内部に納まった前記下案内部が下方へ伸びることを
    許し、該パレットがパレット下限位置から上昇するに伴
    って前記下案内部を上方へ縮めて前記上案内部へ納める
    ための手段とを備えていることを特徴とする立体格納装
    置。
  2. 【請求項2】 横方向に1又は2以上並べられるととも
    に上下方向に複数段に配置された昇降パレットと、 前記各昇降パレットに設けられ、該パレットと共に昇降
    する動滑車と、 前記各パレットの動滑車に対応して配置された定滑車
    と、 前記各パレット段に対応して設けられ、各パレット段の
    前記定滑車に支持されるとともに該定滑車に対応する前
    記動滑車に巻き掛けられて該動滑車を有する前記パレッ
    トを吊り下げるワイヤと、 前記パレットを昇降させるように前記ワイヤを巻き取り
    又は繰り出すワイヤ操作装置と、 最上段より下段の各パレット段に横方向に設けられたガ
    イド部と、 前記ガイド部のあるパレット段中の各パレットに対応し
    て設けられて該ガイド部に沿って横走行できるとともに
    該パレットの動滑車に対応する前記定滑車を支持する定
    滑車支持体と、 前記パレットの昇降時、該パレットの振れを抑制するパ
    レット案内手段と、 最上段より下段の各パレット段における前記ワイヤを、
    該段より上方段の前記パレットが昇降するとき、該昇降
    を妨げないように変位させる手段とを備え、 前記案内手段は、前記パレットの昇降路に沿って設けら
    れた上案内部と、該上案内部に連設され、最下段パレッ
    トの下方へ格納対象物を出入させ得るように前記上案内
    部に納まる位置とそれより下方の位置の間を伸縮できる
    下案内部と、前記パレットに設けられ、前記案内部に係
    合して案内される案内係合部と、前記パレットがパレッ
    ト上限位置から予め定めた位置まで下降してくると前記
    上案内部に納まった前記下案内部が下方へ伸びることを
    許し、該パレットがパレット下限位置から上昇するに伴
    って前記下案内部を上方へ縮めて前記上案内部へ納める
    ための手段とを備えたことを特徴とする立体格納装置。
  3. 【請求項3】 前記ワイヤを変位させる手段が、前記案
    内手段中の上案内部に揺動可能に連結されて前記ワイヤ
    上に乗せられ、該ワイヤがあるパレット段より上段のパ
    レットの下降により駆動されて該ワイヤを押し出し変位
    させつつ揺動して該パレットの通過を許すロック位置に
    配置されるワイヤ変位部と、前記ロック位置に配置され
    た前記ワイヤ変位部をその位置にロックし、下降した該
    パレットの上昇に伴ってロック解除されて前記ワイヤ変
    位部が当初位置へ復帰することを許すロック装置とを備
    えており、前記定滑車支持体が、その横走行時に前記ワ
    イヤ変位部をワイヤから離反させて自身の走行を可能に
    する手段を備えている請求項2記載の立体格納装置。
  4. 【請求項4】 前記定滑車支持体における前記ワイヤ変
    位部をワイヤから離反させる手段が、該定滑車支持体に
    設けられたワイヤ変位部持ち上げ部材を含み、前記ワイ
    ヤ変位部が、該持ち上げ部材に当接して回転するローラ
    を含んでいる請求項3記載の立体格納装置。
  5. 【請求項5】 前記各段における前記各昇降パレットに
    対し、該パレットを所定上昇高さ位置に支持する支持手
    段を設けた請求項1から4のいずれかに記載の立体格納
    装置。
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