JPH0759595B2 - 酵母内でb型肝炎ウイルス蛋白を生産する方法 - Google Patents

酵母内でb型肝炎ウイルス蛋白を生産する方法

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JPH0759595B2
JPH0759595B2 JP62019679A JP1967987A JPH0759595B2 JP H0759595 B2 JPH0759595 B2 JP H0759595B2 JP 62019679 A JP62019679 A JP 62019679A JP 1967987 A JP1967987 A JP 1967987A JP H0759595 B2 JPH0759595 B2 JP H0759595B2
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Description

【発明の詳細な説明】 B型肝炎ウイルスは数種のヒト肝臓疾患の原因となる感
染因子である。HBVの感染した多くの個体は疾患の急性
期を経て快復する。しかしながら多数の個体でその感染
を除去することが出来ず、それにより該感染の慢性保持
者となる。HBV感染は世界の多くの部位において特有の
ものであり、慢性的に感染している母体からその新生児
に高頻度で周産期感染が生じる。世界中の慢性保持者は
3億人以上と算定されている。この保持者群から慢性B
型肝炎の長期間の結末(肝硬変または肝細胞癌)として
年間数十万が死亡している。
HBヴイリオンは2群の構造蛋白、コア蛋白および外殻ま
たは表層(“S")蛋白からなつている。ヴイリオンすな
わちデーン粒子の主要表層蛋白であるのに加えて、該
“S"蛋白はオーストラリア(Australia)抗原、または2
2nm粒子の唯一の構成成分である。該“S"蛋白は血清型
により389-400アミノ酸をコードする大開放読み取り枠
(ORF)の翻訳産物である。このORFは3つのドメインに
画されておりその各々は生体内において翻訳開始部位と
して機能しうるATGコドンで始まつている。これらドメ
インは遺伝子中でのそれら相互の5′−3′順でプレS
−1(108-119アミノ酸)、プレS−2(55アミノ
酸)、およびS(226アミノ酸)と表示される。このORF
から由来する6種の産物は以下の組成を有する: 1) gp 42(42,000ダルトン糖蛋白)=プレS−1/プ
レS−2/S(プレS−1、プレS−2に隣接、Sに隣接
を意味する) 2) p39(p=蛋白)=プレS−1/プレS−2/S 3) gp 36=プレS−2/S(2つの糖付加部位) 4) gp 33=プレS−2/S(1つの糖付加部位) 5) gp 27=S(1つの糖付加部位) 6) p24=S 全6種の蛋白はデーン粒子内で等分子量存在する。22nm
粒子内では4種のより低分子の蛋白がほぼ等分子量存在
するがgp42およびp39は粒子あたり多くて1あるいは数
分子存在する。
該22nm粒子あるいはHB表層抗原(HBsAg)は、慢性保持
者の血漿から精製されている。これらの血漿が粒子−陽
性であることにより、これら慢性抱持者はHBs+と表示さ
れる。これら保持者が充分な免疫反応を起こすと感染を
除くことができHBs-となる。彼らがHBsに対する抗体を
形成することによりこれら個体は抗−HBs+と表される。
このようにして抗−HBs+は疾病からの快復と関連してい
る。従つて、HBワクチンによる抗−HBs+の促進または形
成がHBV感染に対する保護をもたらすことが期待され
る。
この仮説は実験的に検討可能である。ヒト以外では、HB
s+、肝臓酵素の血清中量の上昇などのような定量可能な
指標に反映されるように、チンパンジーがHBV感染に完
全に感受性をもつ唯一の種である。チンパンジーが3投
与量の精製HBsAg粒子でワクチン処理されついで多量の
感染性HBVを投与された。為−ワクチン処理された動物
は急性HBV感染の兆候を示したが、HBsAg−ワクチン処理
動物は感染の如何なる兆候からも完全に保護された。従
つてこの実験系においてはgp27およびp24(Sドメイン
のみ)からなるHBsAg粒子は保護免疫を誘導するのに十
分であつた。これら観察に勇気ずけられて、いくつかの
製造業者がHBsAg粒子からなるHBワクチンを生産した。
最近のデータは、プレS−1およびプレS−2ドメイン
がHBV感染に対する免疫において重要な役割を演じてい
ることを示唆している。プレS−1に対する抗体(プレ
S−1のアミノ酸残基10-32からなるペプチドによる免
疫によつて引き出された)およびプレS−2に対する抗
体(プレS−2のアミノ酸残基1−26からなるペプチド
による免疫によつて引き出された)の両者は試験管内に
おいてHBVのヒト肝臓癌細胞への結合を阻止することが
出来る;抗−HBs(プレS−1またはプレS−2を欠くH
BsAgでワクチン処理された患者からの血清)はこの阻止
現象をもたらすことが出来ない。もしこの試験管内の現
象が生体内感染を映すものならプレ−S(すなわちプレ
S−1およびプレS−2が全体としてたがいに結合して
いる)ドメインがHBVの肝細胞受容体への結合部位を代
表しており、抗−プレ−SがHBV結合及び感染の開始を
阻止するであろう。さらに、抗−プレ−Sの力価が急性
HBV感染からの快復期に上昇することが見いだされてお
り、これら抗体の快復における役割を示している。最後
に、チンパンジーを108アミノ酸プレ−Sポリペプチド
(プレS−2の1−16と隣接するプレS−1の残期27-1
19)でワクチン処理すると、HBV投与に対しある程度の
保護をもたらすことができることが示されている。まと
めると、これら実験的観察はプレ−Sドメインが現在の
HBワクチンに対する有用な追加物であることを示唆して
いる。
HBワクチンの入手可能な供給量を増大するために製造業
者は“S"蛋白の発現をもたらす組換えDNA技術を指向し
た。微生物系において、多くの組換え由来蛋白の発現の
ためにエシエリシア コリ(Escherichia coli)および
サツカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisi
ae)がもつとも一般に用いられてきた。E.コリにおいて
免疫学的に活発なHBsAg粒子を発現させる多くの試みは
不成功であつた。しかしながら、S.セレビシエは免疫学
的に活発なHBsAg粒子を発現する能力に大変優れている
ことが示された。これら粒子は、ワクチンに剤形される
と、生HBVによる挑戦に対しチンパンジーを完全に保護
することが出来ることを示した。更に、酵母−由来HBsA
gはヒト臨床試験において血漿−由来HBsAgと免疫学的に
同程度有効であつた。従つて、S.セレビシエの組換えHB
sAgの剛性を指示するための宿主としての有用性は確立
された。この背景のもとに、Sドメインと連結した全プ
レ−Sドメインを免疫粒子として発現することは望まし
いであろう。
種々の組換え微生物発現系において、多くの異なるポリ
ペプチドの合成が宿主細胞に有害であることが示され
た。結果として、そのようなポリペプチドの発現に反対
する選択圧がかかり、そのような組換え体培養の大規模
化において異種ポリペプチドを発現しなくなつたか、該
ポリペプチドの供給源として経済的に成り立たないくら
いの少量しか発現しないような細胞のみが集積するよう
になる。ある場合には、有害効果が余りに強くて、発現
が強力な構成定なプロモーターにおり動かされたときに
は、新たに形質転換された細胞が選択培地において増殖
し集落を形成することができなくなる。これらの有害効
果はそのようなポリペプチドの合成を指示する誘導可能
なプロモーターを用いることにより乗り越えることが出
来る。S.セレビシエには多くの誘導可能な遺伝子があ
る。3種のよく特性付けされた誘導可能な系はガラクト
ース(GAL〕利用遺伝子、アルコール デヒドロゲナー
ゼ2(ADH2)遺伝子、およびアルフア接合因子遺伝子で
ある。
S.セレビシエは、生育のための炭素源としてガラクトー
スを利用するために必要な酵素をコードする3遺伝子を
有する。GAL1、GAL7およびGAL10遺伝子は各々ガラクト
キナーゼ、α−D−ガラクトース−1−燐酸 ウリジル
トランスフエラーゼおよびウリヂン ジフオスフオガラ
クトース−4−エピメラーゼをコードする。ガラクトー
スのないときにはこれら酵素の非常に僅かな発現が認め
られる。細胞がグルコース上で生育され、次いで培養に
ガラクトースが添加されるとこれら3種の酵素はRNA転
写の段階において同等に少なくとも1,000倍誘導され
る。該GAL1およびGAL10遺伝子は分子としてクローンさ
れ配列決定された。各々のコード領域の5′側にある制
御及びプロモーター配列は1acZ遺伝子のコート領域の近
傍におかれた。これら実験は、ガラクトース誘導に必要
十分なプロモーターおよび制御配列を明らかにした。
S.セレビシエは、各々ADHのアイソザイムをコードする
3遺伝子も有する。これら酵素の一つADHIIはS.セレビ
シエが酸化的生育のあいだにエタノールを炭素源として
利用するのに働いている。ADHIIアイソザイムをコード
するADH2遺伝子の発現はグルコースによりカタボライト
抑制を受けその結果グルコース量が0.1%存在すると発
酵生育のあいだADH2遺伝子の転写は事実上ない。グルコ
ースを除去し、非抑制炭素源が存在するとADH2遺伝子の
転写は100から1000倍誘導される。この遺伝子は分子と
してクローンされ配列決定されており、転写の抑制解除
に必要十分な該制御およびプロモーター配列が明らかに
されている。
アルフア接合因子はMATαおよびMATa細胞のあいだの接
合に要求されるS.セレビシエの性フエロモンである。こ
のトリデカペプチドは粗面小胞体中に移行し、糖付加さ
れ蛋白分解を受けて細胞から分泌される最終成熟型にプ
ロセスされるプレプロフエロモンとして発現される。こ
の生化学的な過程は異種蛋白の発現戦略として利用され
た。該アルフア接合因子遺伝子は分子的にクローンされ
そのプロモーターはプレプロリーダー配列と共に種々の
ポリペプチドの発現及び分泌に利用されてきた。その粗
面小胞体からゴルジ器官への横断から期待されるように
異種蛋白はN−およびO−結合糖付加反応を受ける。該
アルフアー接合因子プロモーターは表現形質がである細
胞内でのみ活性である。S.セレビシエにはSIRとして知
られる4遺伝子座位があり他の通常発現していないaお
よびα情報コピーの抑制に要求される蛋白を合成する。
この抑制現象を妨害する温度感受性(ts)欠損がこれら
座位の少なくとも一つの遺伝子産物内に存在する。この
変異株では35℃の生育で抑制を妨害しアルフア接合因子
プロモーターが不活性な表現系がa/αである細胞を生じ
る。23°に温度移行するとプロモーターが活性となり表
現型がαに復帰する。tsSIR欠損を有する株の利用は数
種の異種蛋白の制御された発現に示されてきた。
本発明の目的は、処理できるようにSドメインに連結し
たプレS−1およびプレS−2ドメインを酵母内で免疫
原性粒子として発現させるための発現ベクター及び方法
を与えることである。他の目的は、プレS−1およびプ
レS−2ドメインの酵母内での発現のためのベクター及
び方法を与えることである。さらに他の目的はそのよう
なベクターで形質転換された組換え体宿主細胞の生育の
大規模化のための条件を特定し、プレS含有ポリペプチ
ドの精製のためにそのペプチドの最大収率が大量および
高濃度で得られるようにすることである。本発明のこれ
ら及び他の目的が以下の記述により明らかになるだろ
う。
B型肝炎ウイルス表層抗原遺伝子に一つの隣接する読み
取り枠で連結した全B型肝炎ウイルスプレ−S抗原遺伝
子がサツカロミセスセレビシエで発現された。該発現さ
れた蛋白は両ドメインによりコードされた主要抗原部位
を表す粒状に凝結し、それによりプレ−Sドメインの発
現のための宿主としての酵母の利用性を明らかにした。
この蛋白は、試験管内診断系およびB型肝炎ウイルスの
誘起する疾患、および/または感染の治療、または予防
のためのワクチンとして有用である。
本発明は、隣接するポリペプチドとしてSドメインに連
結したプレ−Sドメイン(またはその部分)またはプレ
−Sドメインそれ自体(またはその部分)の酵母種にお
ける発現の方法に向けられたものである。より特定する
と、このドメインの発現が強力な構成的なプロモーター
により支配された際の宿主に対するプレ−Sドメインの
示す毒性効果を打ち消すために、サツカロミセス属の種
におけるこれらドメインの発現を指示するためのガラク
トース−誘導プロモーター、グルコース−抑制プロモー
ターおよび温度−誘導プロモーターの利用に向けられて
いる。さらに、プレ−S−含有ポリペプチドを粒子形で
発現する組換え体細胞を大量に調整するための条件に向
けられている。当業者には、活性が生理的に制御されて
いる(すなわち誘導可能な)他のプロモーターが、上に
指摘したプレ−Sドメインの毒性効果を打ち消すために
酵母種におけるプレ−S−含有ポリペプチドの発現を指
示するために利用し得ることは明白であろう。
プレS−1/プレS−2/S ORFの単離のためのHBV核酸の源
としてデーン粒子が用いられた。HBビリオン中に生来存
在するニツクまたはギヤツプの入つた形からHBVゲノム
の共有結合により閉環した二本鎖DNAを調製するため
に、内在性のポリメラーゼ反応が用いられた。修復され
たDNAが単離されそしてEcoRIで完全消化された。E.コリ
ーのクローニング ベクターであるpBR322もまたEcoRI
で消化されHBV DNAと連結され、そしてE.コリーを形質
転換するのに用いられた。組換え体プラスミドが選択さ
れる。これらは、HBVゲノムを環状に入れ替えた形で含
んでおり、そこではEcoRI切断部位が、完全なプレS−1
/プレS−2/Sコード領域を0.4キロ塩基対(kbp)の5′
ドメインと0.8kbpの3′ドメインに分ける。これら二つ
のドメインは偶発的な全ゲノムの再配列を目的としてサ
ブクローンされる。3′ドメインについてはpUC19がEco
RIおよびBamHIにより消化され、次いでコード領域の最
後の5ヌクレオチド、停止コドン、HindIII部位およびB
amHI末端からなる合成オリゴヌクレオチドに連結され
る。0.8kbpEcoRI-AccI断片からなるプレS−1/プレS−
2/S遺伝子の3′部分がこのベクター中にクローンされ
る。0.3kbp BamHI-EcoRI断片からなる5′部分は(1)
完全なORFが発現されるべきか、または(2)推定状の
疏水的シグナル配列(アミノ酸2−15)が除かれるべき
か、により二通りの方法のどちらかでpUC18中にサブク
ローンされる。最初の戦略では、pUC18はHindIIIおよび
EcoRIで消化され、72bpの合成オリゴヌクレオチドと連
結され、BamHI部位上流から末端ATGおよび10bp非翻訳リ
ーダー配列を過ぎてHindIII対応末端までの完全ORFを再
構成する。第二の戦略では同じ機能を持つがアミノ酸配
列2−15のコード領域をなくした30bpオリゴヌクレオチ
ドが連結される。5′ドメインの0.3kbp BamHI-EcoRI断
片が次いでこれらオリゴヌクレオチド連結クローニング
ベクターのどちらかの中に連結される。該5′pUC18
および3′pUC19クローンは、E.コリ中での生育により
増幅され、コード領域は、単離されたプラスミドからHi
ndIII-EcoRI断片として消化される。該5′および3′
断片は連結され、HindIIIで消化され、HindIII末端を持
つた完全ORFは、HindIIIで予め消化されたpUC13中にク
ローンされる。HindIII断片としての完全ORFは、GAPD
H、ADH2またはGAL10プロモーター発現系中にクローンす
るために、調製用ゲル電気泳動により精製される。GAPD
H発現カセツトを含む該pBR322プラスミドはGAPDHプロモ
ーターとADHI転写終結のあいだに唯一のHindIII部位を
有し、その中に上に述べたpUC13からの完全ORFが適当な
配向性で挿入される。この3.0kbpの発現カセツトは次い
でSphI消化により除かれ小SphI断片と置き換えるために
シヤトルベクターpC1/1中に連結される。この方法で構
築されたベクターはS.セレビシエ2150−2−3株〔(バ
レンツエラ(Valenzuela)等、バイオテクノロジー、
3、317-320、1985年4月に記載)本株は、既知の株であ
り、容易に入手可能である。〕を形質転換するのに用い
られる;しかしながら該形質転換混合物を平板に広げる
と安定な集落は出現しない。発現された産物の推定され
た毒性はプレS1−プレS−2/Sコード領域の大部分の除
去およびBamHIによるフレームシフト変異の創製とプラ
スミドの再連結により確認される;このように調製され
たDNAは酵母細胞を効率よく形質転換する。
該YEp52 E.コリ/S.セレビシエシヤトル ベクターは、
唯一のHindIII部位に挿入された異種遺伝子のガラクト
ース誘導可能なGAL10プロモーターからの発現を行わせ
る。上に述べたプレS−1/プレS−2/S ORF(HindIII末
端を持つ)は、ベクターのHindIII部位に連結される。
この組換え体プラスミドはS.セレビシエBY-19株〔(ブ
ロウチ(Broarh)等、セル(Cell)、21、501-508 1980
年に記載)本株は、既知の株であり、容易に入手可能で
ある。又本株はDC04としても知られている。〕に導入さ
れ形質転換されたクローンが選択される。細胞は、グリ
セロール−乳酸を含む合成選択培地で生育される。その
後発現を誘導するために、培養にガラクトースが添加さ
れる。容菌液が調製され、ドデシル硫酸ナトリウム−ポ
リアクリルアミド ゲル電気泳動(SDS-PAGE)で分析さ
れ、ニトロセルロースにウエスタン(Western)ブロツ
トされる。誘導された形質転換体にのみ存在すること、
および回復期のヒトHB血清との反応性の点からp39産物
がプレS−1/プノS−2/Sに特異的であることが見いだ
されている。さらに、形質転換体の容菌液はラジオイム
ノアツセイによりHBsAg陽性であり、プレ−S領域に特
異的であることが示されている結合である、重合したヒ
ト アルブミンとの結合の点でプレS陽性であるが、野
性型S.セレビシエではそうでない。粒状のHBsAgを認識
する山羊抗体を結合した免疫アフイニチー カラムが、
形質転換されたS.セレビシエからのプレS−1/プレS−
2/Sを精製するのに利用された。溶出された産物は、ラ
ジオイムノアツセイでHBsAg陽性、重合したヒト アル
ブミン結合においてプレ−S陽性であり、電子顕微鏡で
粒子状である。これらのデータは全プレS−1/プレS−
2/S蛋白がS.セレビシエ内で粒子状に存在するp39として
発現されることを示す。HBsおよびプレ−S抗原の両方
を含むその様な粒子形はHBワクチンおよび診断試薬とし
て有効である。
pADH2Δ67(−1)E.コリ クローニングベクターは、
S.セレビシエにおいて唯一のHindIII部位に挿入された
異種遺伝子のADH2(グルコース−抑制のかかる)プロモ
ーターからの発現を指示することができる。pADH2Δ67
(−1)がBamHIおよびEcoRIで消化され、DNAポリメラ
ーゼIのクレノー(Klenow)断片により平滑末端化され
ADH2プロモーターおよび終結配列を含む4.9kbpの断片が
調製用アガロースゲル電気泳動により精製される。pUC7
がPstIで消化され、T4 DNAポリメラーゼにより平滑末端
化され、該4.9lbp断片と連結される。出来たプラスミド
はSaIIで消化され、4.9kbp断片が調製用アガロースゲル
電気泳動により精製される。pUC18はHindIIIで消化さ
れ、DNAポリメラーゼIのクレノー断片で平滑末端化さ
れ、自己連結される。出来たプラスミドはSalIで消化さ
れ4.9kbpSalI断片に連結される。上に述べた1.2kbp Pre
S−1/PreS−2/S ORF(HindIII末端を持つ)はこのベク
ターのHindIII部位に連結される。出来たプラスミドはS
alIで消化され、該6.1kbpの断片はシヤトルベクターのp
C1/1のSalI部位に連結される。プラスミドpC1/1はpJDB2
19内の細菌プラスミドpMB9に対応する領域がpBR322で置
換されたpJDB219の誘導体である。この組換えプラスミ
ンドはS.セレビシエ中に導入され、性質転換されたクロ
ーンが選択される。細胞は0.3%(w/v)グルコースを含
む合成選択培地に生育させられる。48時間後に、グルコ
ース除去に続いて、容菌液が調製され、SDS-PAGEで分析
されニトロセルロースにウエスタン(Western)ブロツ
トされる。p39産物が、形質転換体にのみ存在するこ
と、および回復期ヒトHB血清と反応することから、プレ
S−1/プレS−2/Sに特異的であることが見いだされ
る。さらに、形質転換体の容菌液は、ラジオイムノアツ
セイでHBsAg陽性であり、そして重合したヒトアルブミ
ンと結合することによりプレ−S陽性であるが、野生型
S.セレビシエのではそうでない。粒子状のHBsAgを認識
する山羊抗体を結合した免疫アフイニチーカラムが、形
質転換されたS.セレビシエからプレS−1/プレS−2/S
を精製するのに利用される。溶出した産物は、ラジオイ
ムノアツセイでHBsAg陽性、重合したヒトアルブミン結
合によりプレ−S陽性、そして電子顕微鏡で粒状であ
る。
アルフア接合因子遺伝子MFα1はS.セレビシエ ゲノム
DNAからプラスミド ベクター上にクローンされた。得
られたプラスミドpKH2はEcoRIで消化され、アルフア接
合因子を保持している1.7kbp断片は調製用アガロースゲ
ル電気泳動により精製される。プラスミドpRJ148(Hind
III部位を欠く改変されたpBR322)がEcoRIで消化され、
その1.7kbp断片と連結されpRJ159を与える。このDNA
は、HindIIIにより消化され、自己連結されてプラスミ
ドpRJ167を形成する。このプラスミドは、唯一のHindII
I部位を有する。プラスミドpRJ167はHindIIIで消化さ
れ、合成オリゴヌクレオチドアダプターの挿入により改
変され、3種の読み取り枠総てにプロモーターおよびプ
レプロリーダーの3′側で翻訳終結シグナルの5′側に
存在する唯一のHindIII部位を含む新たなプラスミド(p
RJ178)を与える。該HindIII部位は、HinIIIによる消
化、DNAポリメラーゼIのクレノー(Klenow)断片によ
る平滑末端化、BamHIリンカーの付加、自己連結によりB
amHI部位に変換され、プラスミドpJC193を形成する。こ
のプラスミドは、EcoRIで消化され、DNAポリメラーゼI
のクレノー断片により平滑末端化され、BclIリンカーの
付加により改変され、BclIで消化され、アルフア接合因
子遺伝子を保持する1.5kbp断片が、調製用ゲル電気泳動
により単離される。こうして得られたBclI断片は子牛腸
アルカリ性フオスフアターゼにより処理され、次いでpC
1/1の唯一のBamHI部位に挿入され、この過程で元来のBa
mHI部位を破壊する(プラスミドpJC194)。このDNAは、
過剰のBamHIリンカーを除くためにBamHIで消化され自己
連結されることにより新たなアルフア接合因子発現ベク
タープラスミドpJC197となる。上に述べたpUC13中のプ
レS−1/プレS−2/S ORFはHinfIおよびAvaIにより消化
され、0.5kbp ORFは調製用アガロースゲル電気泳動によ
り精製される。pUC18はSalIおよびBamHIで消化され、次
いで2合成オリゴヌクレオチドと連結される。該5′オ
リゴヌクレオチドはSalI末端、HindIII部位、KEX2開裂
部位をコードするヌクレオチド、プレS−1の2および
3アミノ酸をコードするヌクレオチド、およびHinfI末
端からなる。該3′オリゴヌクレオチドはAvaI部位、プ
レS−2の最後の8アミノ酸をコードするオリゴヌクレ
オチド、停止コドン、HindIII部位、およびBamHI末端を
含む。該0.5kbpORFはこのオリゴヌクレオチド連結pUC18
ベクター中にクローンされる。できたベクターはHindII
Iで消化されDNAポリメラーゼIのクレノー断片で平滑末
端化される。できた0.5kbpプレS−1/プレS−2 ORFは
調整用アガロースゲル電気泳動により精製され、BamHI
で消化されDNAポリメラーゼIのクレノー断片で平滑末
端化されたpJC197中にクローンされ、アルフア接合因子
のプレ−プロ−リーダー配列に機能するように連結され
たプレS ORFとなる。
アルフア接合因子プロモーターは表現型αである細胞内
でのみ活性となる。S.セレビシエにはSIRとして知られ
る4座位が知られておりaおよびα情報の他の通常休止
しているコピーの抑制に必要な蛋白を合成している。JR
Y188株細胞〔(ブレーク(Brake)等、プロク、ナト
ル、アカド、サイ、(Proc.Natl.Acad.Sci.)、USA、8
1、4642-4646、1984年に記載)本株は、既知の株であ
り、容易に入手可能である。〕(MATα、sir3−8、leu
2−3、leu2−112、trpl、ura3−52、his4)はSIR3遺伝
子産物内にts欠損を含む。その結果、35℃で生育したJR
Y188細胞は表現型がa/αでありアルフア接合因子プロモ
ーターは活性でない;他方、23℃で生育した細胞は表現
型がαでありしたがつてアルフア接合因子プロモーター
により支配される発現を誘導することが出来る。組換え
体プレS−1/プレS−2含有アルフア接合因子プラスミ
ドがS.セレビシエJRY188株の形質転換に用いられ、形質
転換クローンが選択される。細胞は合成選択培地(le
u-)に35°で生育させられる;その後構胞はA600=0.5
で同じ培地に23℃生育させられる。溶菌液が調製され、
SDS-PAGEで分析され、ニトロセルロースにウエスタンブ
ロツトされる。それが形質転換株にのみ存在すること、
および回復期のヒト血清と反応することからp21産物が
プレS−1/プレS−2に特異的であることが見いだされ
る。
プレS−1/プレS−2/Sを構成的なGAPDHプロモーターか
ら発現させるベクターがS.セレビシエを安定に形質転換
できないことは、構成的また高レベルのプレ−S発現の
S.セレビシエにたいする悪い生理的な効果を明らかにす
る;この同じプロモーターからのSポリペプチドの発現
をさせるプラスミドpHBS56-GAP347/33はS.セレビシエを
効果的に形質転換し、そのような形質転換したS.セレビ
シエは生産規模まで効率的に生育する。この観察結果
は、S.セレビシエ中でプレS−含有ポリペプチドの発現
をさせるのに、誘導可能、脱抑制の可能、あるいは活性
の弱い構成的なプロモーターを利用するシヤトルベクタ
ーの有用性を明らかにする。特にこのことは、S.セレビ
シエ中でプレS−1/プレS−2/Sの発現をさせるのにGAL
10プロモーターを利用する発現ベクターの有用性を明ら
かにする。該分野の熟練者にとつて、同じような様式で
機能する制御可能なGAL10プロモーターあるいはGAL1、G
AL2、GAL7またはMEL1プロモーターが、宿主細胞に対す
る負の効果を最小にするようにして、組換え体蛋白の合
成が始まる前に組換え体S.セレビシエ培養の生育を生産
規模体積にまで拡大させることができるということは明
白である。さらに該分野の熟練者にとつて、ADH2および
アルフア接合因子を含むがそれに限定されない、生理的
に誘導可能なまたは他の方法により脱抑制の可能なほか
の制御可能なプロモーターを含む発現ベクターがプレ−
S−含有ポリペプチドの発現をさせるのに利用され得る
ことは明白である。さらに該分野の熟練者にとつては、
CYC1を含むがそれに限定されない、GAPDHより強力でな
い構成的なプロモーターが、過剰発現による負の生理的
効果が回避されるように、プレ−S−含有ポリペプチド
の発現を細胞蛋白の低いパーセントにしてしまうという
ことは明白である。該分野の熟練者にとつて、例えばウ
エスタンブロツトまたはラジオイムアツセイのような適
当な検定系が、最大の収率を得るための培養収穫時が最
適になるように、この系におけるプレ−S−含有ポリペ
プチドの発現を検定するために利用されるべきであると
いうことは明白である。
サツカロミセス属は種々の種からなつている。種々の異
種ポリペプチドの組換えDNA−仲介発現のための宿主と
して最も普通に用いられるのは、サツカロミセス セレ
ビシエ、またはパン酵母、である。しかしながら、サツ
カロミセス属の他の種のあいだの分別は、常によく定め
られているとはいえない。これら種の多くはS.セレビシ
エと交雑可能であり、GAL10、ADH2、そして/またはア
ルフア接合因子プロモーターを含むがそれに限定されな
い、S.セレビシエ内のプロモーターと類似或は同一の制
御可能なプロモーターを有しているようである。従つ
て、該分野の熟練者にとつて、プレ−S−含有ポリペプ
チドの発現のための宿主株の選択はカルスベルゲンシス
(carlsbergensis)、ウバルム(uvarum)、ルクシ(ro
uxii)、モンタナス(montunus)、クルベリ(kluyver
i)、エロンギスポラス(elongisporus)、ノルベンシ
ス(norbensis)、オビフオルミス(oviformis)、およ
びジアスタチカス(diastaticus)を含むがそれに限定
されないサツカロミセス属の他の種にまで及ぶというこ
とは明白である。
ハンセヌラ(Hansenula)、カンヂダ(Candida)、トル
ロプシス(Torulopsis)、およびピキア(Pichia)のよ
うないくつかの酵母属は、生育のための唯一炭素源とし
てメタノールを利用するための同様な代謝系を含むこと
が示されている。この代謝系に関与している酵素である
アルコール オキシダーゼの遺伝子はピキア パストリ
ス(Pichia pastoris)から単離されている。P.パスト
リス アルコール オキシダーゼ プロモーターが単離
され発現のメタノール誘導に感受性であることが示され
ている。そのような誘導可能なプロモーターは、酵母内
で負に選択されるポリペプチドの発現に有用である。特
に、このプロモーターはプラスミド上でP.パストリスに
おけるSドメインの粒状での誘導発現に活性であること
が示されている。この観察は、他の酵母属が組換えDNA
−仲介の免疫学的に活発な形でのSポリペプチドの発現
のための宿主として機能する能力があることを明らかに
した。従つて、該分野の熟練者にとつて、プレ−S−含
有ポリペプチドの発現のための、宿主株の選択がピキ
ア、カンヂダ、ハンセヌラ、トルロプシス、クルベロミ
セス(Kluyveromyces)、およびサツカロミセスを含む
がそれに限定されない、サツカロミセスおよびクリプト
コカス科からの酵母の他の属からの種にまで広がるとい
うことは明白である。
近年、酵母より高等な真核細胞、特に棒状ウイルス(ba
culovirus)発現ベクターでトランスフエクトされた哺
乳動物細胞系および昆虫細胞における組換え蛋白の発現
の目ざましい成功が報告されている。Sドメインに連結
したプレS−2ドメインとともにSドメインそれ自体の
両者の、免疫原性粒子としての成功裡の発現が達成され
ている。それ故に、該分野の熟練者にとつて、酵母にお
いて完全なプレS−1/プレS−2/Sドメインを免疫原性
粒子として発現させるという考えが、これら連結ドメイ
ンをベロ(vero)、GH3、Ltk-およびCHOのような哺乳動
物細胞を含むがそれに限定されない高等真核生物の細胞
内での発現にまで容易に広がるということは明白であ
る。
以下の例示は本発明を説明するがどれだけに限定するも
のではない。以下の例示に指摘されている各参照例の開
示はここに参考として取り入れられている。
実施例1 プレS−1/ピレS−2/S遺伝子のクローン化 デーン粒子(サブタイプayw)が、感染個体の血漿から
確立された方法(ランダース他、ジヤーナル オブ ヴ
イロロジー(Landers etal.,Virology)23巻、368頁197
7年)により精製された。該ゲノムDNAはニツクの入つた
ギヤツプを有有する形でヴイリオン中に存在する(ルス
カ(Hruska)他、ジヤーナル オブ ヴイロロジー21
巻、666頁1977年)。このDNAを分子クローニング用に調
製する目的で、共有結合閉環二本鎖DNAを生産するため
に内在性ポリメラーゼ反応が利用された(ランダース
他、ジヤーナル オブ ヴイロロジー23巻、368頁、197
7年)。該DNAは、ドデシル硫酸ナトリウムおよびプロテ
イナーゼKを含む緩衝液中でインキユベートした後フエ
ノール:クロロフオルム:イソアミル アルコール(2
5:24:1)による抽出およびエタノール沈殿による濃縮に
より除蛋白された。この精製DNAはEcoRIにより完全消化
された。E.コリ クローニング用ベクターpBR322もまた
EcoRIで消化され、消化されたHBV DNAと連結されE.コリ
に形質転換するのに用いられた。HBVゲノムを、完全な
プレS−1/プレS−2/Sコード領域を0.4kbpの5′ドメ
インと0.8kbpの3′ドメインに分ける唯一のEcoRI部位
のところで環状に入れ替わつた配向性で含む組換えプラ
スミド(pHBV/AYW−1、第1図)が単離された(ガリバ
ート(Galibert)他、ネイチヤー281巻、646頁1979
年)。これら二つのドメインは、全遺伝子の偶発的な再
会合の目的でサブクローンされた。pUC19はEcoRIおよび
BamHIで消化され、次いでコード領域の最後の5ヌクレ
オチド、停止コドン、HindIII部位およびBamHI末端から
なる合成オリゴヌクレオチドに連結された。このオリゴ
ヌクレオチドは ATACATTTAAAGCTTG TGTAAATTTCGACCTAG である。0.8kbp EcoRI-AccI断片からなる、プレS−1/
プレS−2/S遺伝子の3′部分がこのベクターにクロー
ン化された(pUC19/DSD、第1図)。
5′部分は、完全なORFが発現されるべきか、あるいは
推定上の疏水性シグナル領域(アミノ酸2−15)が除去
されるべきかにより、二つのどとらかの方法でpUC18中
にサブクローン化された。第一の戦略では、pUC18はHin
dIIIおよびEcoRIで消化され、末端ATG上流のBamHI部位
から10bpの非翻訳リーダー配列を経てHindIII対応末端
までの完全ORFを再構成する72bp合成オリゴヌクレオチ
ドに連結された。このオリゴヌクレオチドの構造は: (*天然配列はTではなくCを含む;上の変更はコード
されるアミノ酸を変えることなくHinfI部位をなく
す。)第二の戦略では、72bpオリゴヌクレオチドと同一
の機能を持つがアミノ酸2−15のコード領域を失つた30
bpオリゴヌクレオチドが連結された。このオリゴヌクレ
オチドの構造は AGCTTACAAACAAATGGACCACCAGTTG ATGTTTGTTTACCTGGTGGTCAACCTAG である。
5′ドメインの0.4kbp BamHI-EcoRI断片は次いで、これ
らオリゴヌクレオチド連結クローニング ベクター(pU
C18/USDΔ、pUC18/USDC、第1図)のどちらかに連結さ
れた。該5′pUC18および3′pUC19クローンは、E.コリ
ー中での増殖により増幅され、コード領域は単離された
プラスミドからHindIII-EcoRI断片として消化された。
これら断片は、連結され、HindIIIで消化され、HindIII
末端を有する完全ORFは、HindIIIで消化されたpUC13中
にクローン化された(pUC13/PSSΔ、pUC13/PSSC:第1
図)。このベクターからの完全ORFは、実施例2、3お
よび4に記載されているようなGAPDHまたはGAL10プロモ
ーター(YEp52)またはADH−2プロモーター発現系中に
クローン化するために、調製用アガロース ゲル電気泳
動により精製された。
実施例2 S.セレビシエ中でプレS−1/プレS−2/Sの発現をさせ
るためのGAPDHプロモーターの利用 GAPDH発現カセツトを含むpBR322プラスミド(ホーラン
ドおよびホーランド、ジヤーナル オブ バイオロジカ
ル ケミストリー(Holland and Holland,J.Biol.Che
m.)255巻、2596頁1980年)は唯一のHindIIIクローニン
グ部位を有しており、そこにHindIII末端を持つ1.1kbp
プレS−1/プレS−2/S ORP(実施例1に記載)がクロ
ーン化された(pEGAP/PSSΔ、pEGAP/PSSC、第1図)。
該発現カセツト(HBV遺伝子含有)はプラスミドpBR322
よりSphI消化および調製用アガロースゲル電気泳動によ
り除かれた。該発現カセツトは次いで、前もつてSphIで
消化されていたシヤトルベクターpC1/1(ベクス(Begg
s)、ネイチヤー275巻、104頁1978年;ローゼンバーグ
他、ネイチヤー312巻、77頁1984年)中にクローン化さ
れたpYGAP/PSSΔ、pYGAP/PSSC、第1図)。発現カセツ
トを含む該pC1/1プラスミドが、S.セレビシエ2150−2
−3株を形質転換するのに用いられた;しかしながら、
形質転換混合物を平板に広げた後にほんの少数の安定な
組換え体酵母クローンが選択平板から回収された。プレ
−Sを含む物産のS.セレビシエに対する予想された毒性
は、プレ−S1/プレS−2/Sコード領域の除去およびBamH
I消化およびプラスミドの再連結によるフレームシフト
変異の創造により確認された;このようにして調製され
たDNAは効率よく酵母を形質転換した。
実施例3 S.セレビシエ中でプレS−1/プレS−2/Sの発現をさせ
るためのGAL10プロモーターの利用 YEp52 E.コリ/S.セレビシエ シヤトルベクターは、唯
一のHindIII部位に挿入された異種遺伝子の発現を、ガ
ラクトースにより誘導可能なGAL10プロモーターから行
わせる(ブローチ(Broach)他、エクスペリメンタル
マニレーシヨン オブ ジーン エクスプレツシヨン中
(In Experimental Manipulation of Gene Expressio
n)、83頁、アカデミツク プレス1983年)。加えて、
このベクターは、S.セレビシエ中で増えるための部分的
な2μ環配列(oriおよび一つの逆繰り返し)、S.セレ
ビシエ中で選択するためのLEU2、およびE.コリ中でそれ
ぞれ増幅および選択するためのoriおよびbla配列を含
む。HindIII末端をもつ該1.1kbpプレS−1/プレS−2/S
ORF(実施例1記載)が唯一のHindIII部位にクローン
され(pYGAL/PSSΔ、pYGAL/PSSC、第1図)、できたプ
ラスミドはS.セレビシエBY-19株を形質転換するのに用
いられた。組換え体クローンが単離されpreS−1/プレS
−2/Sポリペプチドの発現に関して検討された。クロー
ンは合成選択(leu-)グリセロール−乳酸培地(0.67%
(w/v)酵母無アミノ酸窒素基、0.004%アデニン、0.00
4%ウラシル、1%琥珀酸、0.005%チロシン、0.002%
アルギニン、0.006%イソロイシン、0.004%リジン、0.
001%メチオニン、0.006%フエニルアラニン、0.006%
スレオニン、0.004%トリプトフアン、0.001%ヒスチジ
ン、0.6%水酸化ナトリウム、2%(v/v)乳酸、3%
(v/v)グリセロール)中で生育させられた。該遺伝子
産物の生産は、酵母がA600=0.3にまで生育した後にガ
ラクトースを2%(w/v)まで添加することにより誘導
された。望みの抗原の発現はオーストリアR(アボツト
(AusriaR(Abbott))反応性の検出、重合ヒトアルブ
ミン結合活性(マチダ他、ガストロエンテロロジ−86巻
910頁1984年)および回復基ヒト血清と放射能標識した
スタフイロコカス アウレウス(Staphylococcus aureu
s)A蛋白を用いて明らかにされたウエスタンブロツト
におけるp39の存在により確かめられた。これら組換え
体クローンは、実施例6に記載される大規模発酵および
単離のための種培養として使われた。
実施例4 S.セレビシエ中でのプレS−1/プレS−2/Sの発現をさ
せるためのADH2プロモーターの利用 pADH2Δ67(−1)E.コリ クローニングベクターは、
S.セレビシエ中で、唯一のHindIII部位に挿入された異
種遺伝子の発現をADH2脱抑制可能プロモーターからさせ
ることができる(ラツセル(Russell)他、ジヤーナル
オブ バイオロジカル ケミストリー258巻:2674頁19
83年;ヤングE.T.投稿中)。該唯一のHindIII部位は、
5′非翻訳隣接配列のヌクレオチド−1とADH2遺伝子の
転写終結部位との間に位置する。pADH2Δ67(−1)
は、BamHIおよびEcoRIで消化され、DNAポリメラーゼI
のクレノー断片で平滑末端化され、ADH2プロモーターと
終結部位を含む4.9kbp断片は調製用アガロースゲル電気
泳動により精製された。pUC7はPstIで消化され、T4 DNA
ポリメラーゼにより平滑末端化され、該4.9kbpADH2断片
に連結された。できたプラスミドはSalIで消化され、4.
9kbp断片は調製用アガロースゲル電気泳動により精製さ
れた。pUC18はHindIIIで消化され、DNAポリメラーゼI
のクレノー断片で平滑末端化され、自己連結された。で
きたプラスミドはSalIで消化され、4.9kbySalI断片に連
結されベクターpUC18ΔHindIII-ADH2(第1図)をつく
つた。HindIII末端をもつ二つの異なる1.1kbpプレS−1
/プレS−2/S ORF(実施例1で記載)は、このベクター
のHicdIII部位に連結された。できたプラスミド(pEADE
2/PSSΔ、pEADH2/PSSC、(第1図)はSalIで消化され、
6.1kbp断片はpC1/1のSalI部位中に連結されプラスミドp
YADH2/PSSΔ、pYADH2/PSSCをつくつた(第1図)。これ
ら組換え体プラスミドは、S.セレビシエ2150−2−3株
を形質転換するのに用いられた。組換え体クローンが単
離され、プレS−1/プレS−2/Sポリペプチドの発現に
ついて検討された。クローンは、0.3%(w/v)グルコー
スを含む合成選択(leu-)培地中に生育させられた。細
胞は30℃48時間でA600=1.5まで生育させられ、その間
グルコース枯渇がADH2プロモーターを脱抑制した。そう
でない場合は、該クローンは炭素源として2%グルコー
スを含む合成選択(leu-)培地中に生育させられた。細
胞は30℃24時間でA600が0.1または1.0まで生育させら
れ、この時点で炭素源として1.6%グルコース(glycos
e)をふくむ複合培地の入つた大きなフラスコまたは発
酵槽に植菌された(植菌量=10%vol/vol)。細胞はさ
らに45時間上述のようにA600=12.0-14.0まで生育させ
られた。この間にグルコース枯渇がADH2プロモーターを
脱抑制していた。望みの抗原の発現はオーストリア
R(アボツト)反応性による検出、重合ヒトアルブミン
結合活性、および回復期ヒト血清と放射標識したスタフ
イロコカス アウレウスA蛋白を用いて明らかにされた
ウエスタンブロツトにおけるp39の存在により確かめら
れた。選択された組換え体クローンは、実施例7に記載
される大規模発酵および単離のための種培養として使わ
れた。
実施例5 S.セレビシエ中でのプレS−1/プレS−2の発現をさせ
るアルフア接合因子プロモーターおよびプレ−プロ−リ
ーダーの利用 アルフア接合因子遺伝子MFα1がS.セレビシエ ゲノム
DNAからのプラスミドベクター上にクローンされていた
(カージヤン(Kurjan)他、セル30巻:933頁1982年;シ
ン他、ヌクレイツク アシツド リサーチ11巻:4049頁1
983年)。できたプラスミドpKH2はEcoRIで消化され、ア
ルフア接合因子遺伝子を保持する1.7kbp断片が調製用ア
ガロースゲル電気泳動により精製された。プラスミドpR
J148(HindIII部位を欠いた修飾pBR322)がEcoRIで消化
され、該1.7kbp断片と連結されプラスミドpRJ159を生成
した。このDHAは、HindIIIで消化され自己連結されプラ
スミドpRJ167を形成した。このプラスミドはこれで唯一
のHindIII部位を有する。プラスミドpRJ167はHindIIIで
消化され、3種の読み取り枠の全てにおいてプロモータ
ーおよびプレ−プロ−リーダーの3′側および翻訳終結
シグナルの5′側に唯一のHindIII部位を含む、新たな
プラスミド(pRJ178)を生成するように、合成オリゴヌ
クレオチドの挿入により修飾された(第2図)。該Hind
III部位は、HindIIIによる消化、DNAポリメラーゼIの
クレノー断片による平滑末端化、BamHIリンカーの付加
および自己連結によりBamHI部位に変換されプラスミドp
JC193を形成した。このプラスミドはEcoRIで消化、DNA
ポリメラーゼIのクレノー断片による平滑末端化、BclI
リンカーの付加による修飾、BelIでの消化をうけ、アル
フア接合因子遺伝子を保持する1.5kbp断片が調製用ゲル
電子泳動により単離された。この1.5kbp断片(BclI断
片)は子牛腸アルカリ性フオスフアターゼで処理されpC
1/1の唯一のBamHI部位に挿入された。この過程で本来あ
るBamHI部位が破壊された(プラスミドpJC194)。このD
NAは過剰のBamHIリンカーを除くためにBamHIで消化され
自己連結され、新たなアルフア接合因子発現プラスミド
pJC197となつた(第3図)。pUC13/PSSCプラスミド(実
施例1に記載)がHicfIおよびAvaIIで消化され、0.45kb
pのORFが調製用アガロースゲル電気泳動により精製され
た(第4図)。pUC18がSalIおよびBamHIで消化され、次
いで2合成オリゴヌクレオチドと連結された。該5′オ
リゴヌクレオチドは、SalI末端、HindIII部位、KEX2開
裂部位をコードするヌクレオチド、プレS−1のアミノ
酸2および3をコードするヌクレオチド、およびHinfI
末からなる。このオリゴヌクレオチドの構造は TCGACAAGCTTGGATAAGAGAGGGCAG GTTCGAACCTATTCTCTCCCGTCTTA である。該3′オリゴヌクレオチドは、AvaI部位、プレ
S−2の最後の8アミノ酸をコードするヌクレオチド、
停止コドン、HindIII部位、およびBamHI末を含む。この
オリゴヌクレオチドの構造は TCGAGGATTGGGGACCCTGCGCTGAACTAAAGCTTG CCTAACCCCTGGGACGCGACTTGATTTCGAACCTAG である。該0.5kbp ORFがこのオリゴヌクレオチド連結pU
C18ベクター中にクローン化された(第4図)。できた
ベクターはHindIIIで消化され、DNAポリメラーゼIのKl
enow断片により平滑末端化された。結果的にプレS1/プ
レS2 ORFとなる該0.5kbpプレS−1/(pydMF/PSS第4
図)が機能するようにアルフア接合因子プレプロ−リー
ダーに連結した。プレS−2 ORFは、調製用アガロース
ゲル電気泳動により精製され、BamHIで消化されDNAポリ
メラーゼIのクレノー断片により平滑末端化されたpJC1
97中にクローン化され(pYαMF/PSΔS、第4図)、機
能するようにアルフア因子プレ−プロ−リーダーに連結
したプレS1/プレS2 ORFとなつた。
アルフア接合因子プロモーターは表現型がαである細胞
内でのみ活性である(ブレイク他、モレキユラー アン
ド セルラー バイオロジー(Brake etal.,Mol.Cell B
iol.)3巻:1440頁1983年)。S.セレビシエには、他の
通常発現していないaおよびα情報のコピーの抑制に必
要な蛋白を合成するSIRとして知られる4座位がある
(ライン他、ジエネチツクス(Rine etal.,Genetics)9
3巻:877頁1979年)。JRY188株細胞(MATα、sir3−8、
leu2−3、leu2-112、trp1、ura3-52、his4)は、SIR3
遺伝子産物中に温度感受性欠損を含む。結果として、35
℃で生育したJRY188細胞は表現型がa/αであり、アルフ
ア接合因子プロモーターは活性でない;他方、23℃で生
育した細胞は表現型がαであり従つてアルフア接合因子
プロモーターにより指示される発現を誘導することが出
来る(ブレイク他、プロシーヂングス オブ ザ ナシ
ヨナル アカデミー オブ サイエンス(Brake etal.,
Proc.Natl.Acad.Sci.)USA 81巻;4642頁1984年)。該組
換え体プレS−1/プレS−2−保持アルフア接合因子プ
ラスミドがS.セレビシエ株JRY188を形質転換するのに用
いられ、形質転換されたクローンが選択された。細胞は
合成選択(leu-)培地中で37℃で生育させられた;その
後、A600=0.5の細胞は同じ培地で23℃で生育させられ
た。溶菌液が調製され、SDS-PAGFで解析され、ニトロセ
ルロースにウエスタンブロツトされた。p21産物が、形
質転換株にのみ存在することおよび回復期ヒトHB血清と
の反応性の点でプレS−1/プレS−2に選択的であるこ
とが見いだされた。
実施例6 免疫アフイニチー クロマトグラフイー法によるプレS
−1/プレS−2/Sの粒状での精製 実施例3で記載されたように構築された組換え体S.セレ
ビシエ(アミノ酸2−15を含む完全プレS配列)が、実
施例3で記載されたように配合した9.0リツトルの合成
選択グリセロール−乳酸培地を充填した16リツトルのニ
ユー ブルンスウイツク サイエンチフイツク発酵槽中
で生育させられた。発酵条件は、250rpm攪拌、2.5リツ
トル エア/分30℃であつた。A660=0.25にまで生育の
後、産物の合成がガラクトース(2%(w/v))の添加
により誘導され、発酵はさらに33時間最終A660=2.40ま
で続けられた。該酵母細胞はアミコンDC-10ユニツト中
でミクロろ過により集菌され、30mlのバツフアーA(0.
1M Na2HPO4、pH7.2、0.5M NaCl)に懸濁され、スタンス
テツド圧力容器中で平方インチあたり75-85ポンドで7
回通過させることにより破壊された。該破壊細胞懸濁液
(31gm湿細胞重量)は、120mlのバツフアーAで希釈さ
れ、トリトン(Triton)X−100 が終濃度0.5%(w/
v)になるように添加され、10,000xg20分間4℃の遠心
により清澄化された。該清澄化した培養液は注がれ、抗
原が樹脂上に吸着するように19時間4℃でHBaAgに対す
る抗体を結合させたセフアロース4B(マクアリア(Mc A
leer)他、ネイチヤー307巻:178頁1978年)とインキユ
ベートされた。インキユベーシヨン期間の後、スラリー
は以後の全段階のために室温まで暖められ真空下で15分
間脱気された。脱気されたスラリーは、2.5x40cmカラム
中へ注がれた。カラムが一杯まで充填されたら、結合し
ていない蛋白はバツフアーAで洗い出された。該抗原は
バツフアーA中の3M KSCNで溶出された。抗原を含む分
画は、4℃で0.007M Na2HPO4、pH7.2、0.15M NaClに対
して透析され、20ml中に1.08mgの蛋白を含む透析アフイ
ニチー プール(Dialysed Affinity Pool)を形成する
ように貯められた,16mlの透析アフイニチー プール
は、5.6mlの0.006M Na2HPO4、pH7.2、0.15M NaClで40mc
g/mlに希釈された。該産物はMillex-GV0.22μm膜を通
すろ過により除菌された。透析アフイニチー プール中
の産物の正体は、オースリアR反応性によるHBsAgの検出
および重合ヒトアルブミン結合活性により確認された。
実施例7 免疫アフイニチー クロマトグラフイー法によるプレS
−1/プレS−2/Sの粒状での精製 実施例4で記載されたように構築された組換え体S.セレ
ビシエ(アミノ酸2−15を含む完全プレS)がハイソイ
(アンバー)(Hysoy(amber))をもつてペプトンに替
えたことを除き記載(メソツド イン イースト ジエ
ネチツクス(Methods in Yeast Genetics)61頁コール
ド スプリング ハーバー ラボラトリー、コールド
スプリング ハーバー、ニユーヨーク中のYPD)された
ように作られた9.0リツトルの複合培地の充填された16
リツトルのニユー ブルンスウイツク サイエンチフイ
ツク発酵槽内で生育させられた。発酵条件は、A600=0.
65からA600=9.50まで500rpm攪拌、5.0リツトル エア
ー/分30℃44時間であつた。該酵母細胞は集菌され溶菌
され、プレS−1/プレS−2/S産物は実施例6に記載さ
れたように精製された。産物の正体は、(オースリ
)反応性によるHBsAgの検出、重合ヒトアルブミン
結合活性、そして回復期ヒト血清および放射能標識した
スタフイロコカス アウレウスA蛋白を用いて示された
ウエスタンブロツトでのp39の存在により確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図A、B及びCはプラスミドpYGAP/PSSΔ、pYGAP/P
SSC、pYGAL/PSSΔ、pYGAL/PSSC、pYADH2/PSSΔ、pYADH2
/PSSC、およびpUC13/PSSCの構築を模式的に説明した図
である。 第2図及び第3図は、α−接合因子ベクターpJC197の構
築を模式的に説明した図である。 第4図A及びBはプラスミドpYαMF/PSΔSの構築を模
式的に説明した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/09 ZNA (C12P 21/02 C12R 1:85) (C12P 21/02 C12R 1:645) (72)発明者 ピーター ジエー.ニスカーン アメリカ合衆国,19446 ペンシルヴアニ ア,ランスデール,パターソン ドライヴ 841 (56)参考文献 特開 昭58−77823(JP,A) 特開 昭59−74985(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2−15位のアミノ酸を欠いたpreS1ドメイ
    ンとpreS2ドメインおよびSドメインとからなる、組換
    えB型肝炎ウイルス(HBV)ポリペプチド。
  2. 【請求項2】他のHBVポリペプチドを含まない特許請求
    の範囲第1項記載のポリペプチド。
  3. 【請求項3】(1) 2−15位のアミノ酸を欠いたpreS
    1ドメインとpreS2ドメインおよびSドメインとからな
    る、B型肝炎ウイルス(HBV)ポリペプチドをコードす
    るDNA部分、サッカロミセスまたはクリプトコッカス科
    に属する酵母種内でのプラスミドの選択ならびに増幅に
    必要な酵母由来の配列、酵母プロモーター、酵母転写終
    結配列を含むプラスミド発現ベクターでサッカロミセス
    またはクリプトコッカス科から選択された酵母株を形質
    転換し、 (2) 形質転換細胞を培養し、 (3) 得られた培養細胞または生育培地からポリペプ
    チドを回収する、 ことからなる2−15位のアミノ酸を欠いたpreS1ドメイ
    ンとpreS2ドメインおよびSドメインとからなる、組換
    えHBVポリペプチドを得る方法。
  4. 【請求項4】ポリペプチドが他のHBVポリペプチドを含
    まない特許請求の範囲第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】酵母プロモーターがGAL10、ADH2またはα
    接合因子である特許請求の範囲第3項記載の方法。
  6. 【請求項6】得られるポリペプチドが球状である特許請
    求の範囲第3項記載の方法。
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