JPH0759484B2 - 難嚥下性粒状農薬組成物の製法 - Google Patents

難嚥下性粒状農薬組成物の製法

Info

Publication number
JPH0759484B2
JPH0759484B2 JP61035280A JP3528086A JPH0759484B2 JP H0759484 B2 JPH0759484 B2 JP H0759484B2 JP 61035280 A JP61035280 A JP 61035280A JP 3528086 A JP3528086 A JP 3528086A JP H0759484 B2 JPH0759484 B2 JP H0759484B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
water
added
paraquat
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61035280A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62195302A (ja
Inventor
司 渡辺
憲一 小松原
守 ▲吉▼田
Original Assignee
株式会社エス・デイ−・エス バイオテツク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社エス・デイ−・エス バイオテツク filed Critical 株式会社エス・デイ−・エス バイオテツク
Priority to JP61035280A priority Critical patent/JPH0759484B2/ja
Publication of JPS62195302A publication Critical patent/JPS62195302A/ja
Publication of JPH0759484B2 publication Critical patent/JPH0759484B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は難嚥下性粒状農薬組成物の製法に関し、更に詳
しくは汎用の除草剤1,1′−ジメチル−4,4′−ビピリジ
リウム塩(以下、単にパラコート塩という)又は1,1′
−エチレン−2,2′−ビピリジリウム塩(以下、単にジ
クワット塩という)を活性成分とした農薬を誤って又は
故意に飲むこと(以下、単に誤飲等という)による中毒
事故を防止するため、かかる農薬を簡単に嚥下できない
ようにした難嚥下性農薬粒剤の製法に関する。
従来技術 近代農業に於ける殺虫剤、殺菌剤、除草剤などの農薬の
重要性は広く認識され、各種の分野で多くの農薬が実用
に供されているが、一般に用いられている農薬は法令に
基づいてその安全性についての厳しい審査を経て登録さ
れており、従って、その使用基準を守って適正に使用す
れば何ら人体に対して危害を及ぼすものではない。しか
し、農薬の適正な取扱い、人体に対する危害防止につい
ての関係者の永年に亘る注意、啓蒙活動が行われてきた
にも拘らず、一部の農薬活性化合物、特にパラコート塩
等による中毒事故があとを断たないのが現状であり、不
注意による誤飲を招き易く、時として服毒自殺に用いら
れるなど中毒事故の例も多い。これはパラコート塩やジ
クワット塩(以下、単にパラコート等ということがあ
る)が非常に強い急性毒性を有し、比較的高濃度の水溶
液として市販されているからである。
例えば、パラコートは通常24%(W/V)パラコートジク
ロライド水溶液として市販されており、使用に当りこの
原液を水で300〜1500倍に希釈して10アール当り100〜15
0相当分を駆除しようとする雑草に散布している。パ
ラコートジクロライドの経口急性毒性はラットLD50値と
して166〜217mg/kg体重であり、人での致死量は20%パ
ラコート水溶液で15ml内外(パラコートカチオンとして
約3g)と言われている(救急医学4(4),399,198
0)。一方、通常成人の1口飲料は40ml前後と言われて
おり、(月刊薬事25(8),147,1983)、成人が仮に市
販のパラコート原液を誤って又は故意に飲んだとき、1
口で充分致死量に達することとなる。
このことはジクワットの場合にもほぼ同様でジクワット
カチオンの経口急性毒性は、ラットLD50値として230mg/
kg体重であり、パラコートの場合と同じような問題を含
んでいる。
ところで、かかる中毒事故は、これらの毒性化合物が日
常生活において容易にしかも致死量飲みやすい形態で我
々の周囲に存在するから誤飲又は服毒自殺などが起るの
である。従って、これらの毒性化合物が周囲に存在して
も、これらの致死量が飲みやすい形態で存在しなければ
多くの事故を未然に防ぐことができる。従来から中毒事
故を防ぐために、着臭剤や着色剤などを混入し、臭気や
色によって誤飲を避けることが試みられているが、幼児
や故意の服毒者に対しては効果が乏しく、また催吐剤を
配合し仮に飲まれても致死量が体内に吸収される前に胃
や他の消化器系統から迅速に除くような配慮もなされて
いるが、急性毒性の非常に高いものや吸収の速いものに
ついては、残念乍ら一担嚥下された後では、飲んだ量に
もよるが、早期に吐瀉させたとしても必ずしも確実、有
効な方法とはいい難く、結局、これまで種々の対策が講
じられているものの有効適切な手段が見当らないのが現
状である。経口摂取による中毒を防止するためには、パ
ラコート等の市販品の有効成分濃度を下げ、多量に飲ま
なければ致死量とならないようにすることが考えられる
が、これは輸送や貯蔵上難があり、これら化合物の農薬
としての使い易さが損われることとなる。一方、液状の
形態を止め固体状として市販すれば飲み難くなり、誤飲
により致死量を摂取するという事故は防ぐことができる
ことが考えられるが、パラコート等は水に溶け易いため
容易に水で抽出でき、そのため自殺目的の故意による服
毒まで防ぐことは難しい。
然るに、本発明者らは、固体状のパラコート塩又はジク
ワット塩に増粘剤を配合することによって、その強力な
除草活性を損うことなく、これらの誤飲等を効果的に防
止できることを先きに見出したのである。
発明が解決しようとする問題点 かかる固体状農薬組成物は、粉剤(水和剤)の形態で市
販した場合実際の使用時に埃立ちが多くて作業性を損う
と同時に安全上にも問題のあることが判明した。そこで
粒剤の形態で市販することが考えられるが、粒剤を製造
する場合には、その製造工程において、粉体の取り扱い
に基因する埃立ちの問題があり、また造粒方法によって
は本質的に埃立ちを防止することが困難な場合があり、
更に上記組成物の粒剤化においては増粘剤の存在のため
か良好な粒子が得られず、また仮に粒剤とすることがで
きてもその貯蔵及び輸送時に粒子が崩壊して粉化した
り、逆に粒子が固くなり過ぎて水中への分散溶解性が不
良になったり、散布の際に散布ノズルに目詰まりを起し
たりするという問題があった。
従って、本発明は前記した難嚥下性粒状農薬組成物の問
題点を解決し、製造工程及び使用時において埃立ちせ
ず、しかもパラコート及びジクワット本来の除草活性を
損なうことなく、水中への分散溶解性及び散布性の良好
な難嚥下性粒状農薬組成物を製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
問題点を解決するための手段及びその作用効果 本発明に従えば、使用時に水にて希釈した際には散布に
十分な流動性を有し、一方40mL前後の水を加えた時全体
が非流動性となるに足る量の増粘剤の添加により難嚥下
性を付与された1,1′−ジメチル−4,4′−ビピリジリウ
ム塩又は1,1′−エチレン−2,2′−ビピリジリウム塩の
粒状農薬組成物を製造するにあたり、液状の1,1′−ジ
メチル−4,4′−ビピリジリウム塩又は1,1′−エチレン
−2,2′−ビピリジリウム塩に吸水性無機質微粉を加え
て実質的に固体状とし、これに増粘剤を加えて更にメタ
ノール、エタノール、アセトン及びアセトニトリルから
選ばれた少なくとも一種の溶媒の存在下に造粒すること
を特徴とする難嚥下性粒状農薬組成物の製法が提供され
る。
本発明に従えば、更に前記溶媒の存在下に造粒すること
に加えて造粒すべき固体混合物に多価アルコール及びそ
のオリゴマーから選ばれた少なくとも一種の発塵防止剤
を添加して造粒する難嚥下性粒状農薬組成物の製法が提
供される。
本発明に係る粒状農薬組成物は固体状であるため、その
ままでは飲み難く、仮に、グラス一杯程度の水で致死量
以上のものを溶かそうとしても全体が増粘して非流動性
となり嚥下することは出来ない。一方、比較的多量の水
では或る程度流動性を生じ無理に飲んで飲めないことは
ないが、前記パラコート等の濃度も低くなるため可成り
多量に飲まなければ致死量には達せず、また、催吐剤等
の効果も大きく死に至る例は大巾に少なくなる。因み
に、通常成人の一口飲料は前記した通り4ml前後と言わ
れており、本発明に係る粒剤に40ml程度の水を加えた場
合、全体が非流動性となり致死量のパラコート等を嚥下
することはできないよう配合されている。尚、流通や使
用上は従来の市販品と実質的には差異はなく、通常のガ
ラスやプラスチック製の容器に入れて輸送することがで
き、使用に際しては所定量の水で稀釈して従来通り使用
することができる。即ち、増粘剤の種類の選択や配合量
の加減により、本発明に係る粒剤をコップ一杯程度の水
で希釈した場合には増粘して非流動性となるが、通常の
使用時におけるように、大量の水で希釈した場合には実
際の使用に支障ない程度の低粘度溶液となるように配合
されているため、従来市販の水溶液状のものと比較して
取扱い方法の変更に伴う使用上のトラブル発生の恐れも
殆どない。更に、従来の市販品と同様に本発明の粒剤に
は着色剤や着臭剤、催吐剤等の安全性向上に役立つ添加
物や界面活性剤、或いは他の活性成分等薬効向上や適用
範囲の拡大に役立つ添加物等を配合することもでき、そ
れによって尚一層の実用的効果が増大する。
本発明の粒剤に配合される前記したパラコート塩等は固
形状のものもあるが、除草剤として一般に市販されてい
るものは殆ど水溶液である。しかしながら、農薬原液と
しての工業製品や液状の市販品等であっても、それらに
吸水性無機質微粉を加えることによって見掛上水分のな
い流動性の固体状とすることができる。かかる目的に用
いられる吸水性無機質微粉としてはパラコート等の薬効
や増粘剤の性能に悪影響を及ぼさない限り、特に制限は
ないが、実用的な見地からは、例えばホワイトカーボ
ン、ケイソウ土、微粉カルシウムシリケート、パーライ
ト、焼成カオリン、ゼオライト等を代表的なものとして
挙げることができる。これらの中で粒剤化のためには、
特にホワイトカーボンの使用が好ましい。これら吸水性
無機質微粉の使用量についても少なくとも液状のパラコ
ート等を見掛上固体化するに足る量であれば特に制限は
ない。例えば40%パラコートジクロライド水溶液を使用
する場合について一例をあげれば、ホワイトカーボン、
微粉カルシウムシリケート及びパーライトなどでは前記
水溶液中の水の量とほぼ等量、ケイソウ土、焼成カオリ
ン、ゼオライトなどでは前記水溶液中の水の量の2倍量
以上の量を用いればよく、上限については特に限定はな
いが、主に経済的理由から前記水の量の10倍量程度が最
大量となろう。
尚、粒剤中のパラコート等の濃度には特に制限はない
が、低過ぎる場合には除草用としての使用に当って所定
濃度に希釈する際の希釈倍率が小さくなり、粘度及び量
の両方の面から使用性が悪化し、また、輸送、保管の効
率も悪くなる。
一方、濃度が高過ぎる場合には上記問題は生じないが、
中毒防止の目的からは安全上の許容範囲が狭くなり好ま
しくない。実用的には一般にパラコート等のカチオンを
基準として3〜30重量%程度が適当である。
本発明の粒剤中に配合される増粘剤としては比較的少量
の水で常温にて短時間に増粘剤したり、ゲルを形成する
物質であれば特に制限はなく、天然物、合成品などの各
種のものを用いることができる。そのような増粘剤の代
表的なものを示せば、例えばアルギン酸塩、アルギン酸
エステル、カラギーナン、グァーガム、ザンサンガム、
ザンサンガム変成物、繊維素グリコール酸塩、ヒドロキ
シアルキルセルロース、ペクチン、ローカストビーンガ
ム、澱粉グリコール酸塩、澱粉グリコール酸エステル、
プルラン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、
ポリアクリルアミドなどをあげることができる。これら
の中で粒剤化のためには特にグァーガム又はザンサンガ
ス及びその変成物の使用が好ましい。これらのものは単
独で用いてもよく混合物として用いてもよい。またこれ
らの物質のゲル化ないしは増粘性を増強するために酸や
塩を加えることもよく、また無機塩を添加することによ
りさらにゲル化等を増強することもできる。
本発明に係る粒剤中の増粘剤の量については、増粘剤の
種類やパラコート等の濃度により異なるため一律には規
定できないが、一つの目安として当該粒剤を水で希釈し
た場合、粒剤中のパラコートイオン量が約3g(即ちパラ
コートの致死量)の場合にこれを前記した一口飲料の水
(即ち約40ml)で希釈した場合にゲル化するような相当
量を用いると良い。即ち、粒剤中のパラコート濃度が3
〜30重量%であったとき、粒剤を4/10倍量(3%のと
き)乃至4倍量(30%のとき)の水で希釈した場合には
全体が増粘したりゲル状となったりして嚥下困難となる
ような量の増粘剤を添加するのが好ましい。
以上パラコート塩の場合について説明したが、ジクワッ
ト塩の場合にも実質的に同じである。
ところで、本発明に従えば、前記したように、パラコー
ト塩又はジクワット塩と増粘剤、及びこれらに必要に応
じて添加される吸水性無機質微粉、更には界面活性剤、
催吐剤、着色剤、着臭剤、着味剤、増量剤、安定剤、そ
の他の汎用添加剤を含む混合物を粒状化する。農薬粒剤
の製造にあたっては、製造工程における埃立ちを防止し
て作業環境を良好かつ安全に保ったり、貯蔵及び輸送時
の崩壊や粉化を防止したり、使用時に水で希釈する際の
水への分散性及び溶解性が良好であり、かつ散布時に散
布ノズル詰りなどのトラブルが起らないようにすること
が肝要である。
粉体の造粒法としては種々知られているが、これらの要
件のすべてを満足する造粒方法を確立することは非常に
困難である。例えば、崩壊や粉化を防止するためには丈
夫な固い粒子を作れば良いが、余り固過ぎると使用時に
水を溶かす際に溶け難かったり不溶物が残ったりする。
本剤は通常多量の水に希釈して散布ノズル等を介して霧
状にして散布するが、不溶物の残存は散布ノズルの閉塞
を来すので好ましくない。また、ノズル不通過の不溶物
が無く均一な溶液が得られても、散布後ノズルが乾燥す
るに従い、固く固着して掃除に非常に手数がかかる場合
も多い。逆に水中への分散、溶解性が良い場合には崩壊
や粉化が十分に防止できなかったりする。特に、本剤は
比較的多量の増粘剤を含むため崩壊、粉化防止と、水へ
の分散、溶解性、ノズルの目詰り防止の要件を調度具合
良くバランスさせるのが非常に難しい。この比較的多量
の増粘剤の存在は、また造粒に際し更に別の問題も生じ
る。
即ち、一般に造粒に際しては結合剤またはその溶媒とし
て通常水が用いられるが、本剤では水の添加は増粘剤が
膨潤したり、組成物が増粘して作業性が著しく低下し、
甚だしいときは造粒できないという問題が起る。従っ
て、結合剤及びその溶媒の選択が非常に難しく、この他
にも種々の問題点があり、前記要件の充たす方法を工夫
する必要がある。
然るに、本発明に従えば、造粒に際し、メタノール、エ
タノール、アセトン及びアセトニトリルなどの除草剤活
性及び増粘剤の性能に悪影響を及ぼすことのない安定で
水との親和性が良好な有機溶媒を単独又は混合物として
用いて造粒することにより前記要件を充たした粒剤の製
造方法を確立することに成功した。これらの溶媒は比較
的廉価でしかも乾燥も容易なので工業的にも有利であ
る。
本剤の粒状化に際し使用される前記有機溶媒の使用量に
は必ずしも制限はないが、一般には造粒される粉体混合
物10重量部に対し、好ましくは10〜45重量部、更には好
ましくは15〜40重量部使用する。有機溶媒の使用量が少
な過ぎると所望の効果が得られず、逆に多過ぎるとベタ
つきが起きて造粒が難しくなる場合がある。
本発明に係る粘剤の造粒に際しては、通常の造粒方法に
おけるように、除草剤の活性や増粘剤の性能に悪影響を
及ぼすことのない結合剤、例えばグァーガム変成物、セ
ルロース変成物、ポリビニルピロリドン等を用いること
によって得られる粒剤の性能、例えば崩壊性が更に改良
される。かかる結合剤の使用量にも特に限定はないが、
一般には粉体100重量部に対し、0.01〜10重量部、好ま
しくは0.1〜5重量部の量で配合する。この配合量が多
過ぎると、得られる粒剤が固過ぎて水分散性が悪くなる
傾向にある。
本発明に従えば、更にエチレングリコール、プロピレン
グリコール、グリセリン、ソルビトールなどの多価アル
コール及びポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ポリエチレンポリプロピレングリコールなど
のオリゴマーを発塵防止剤として更に添加することがで
きる。かかる発塵防止剤の添加量にも特に制限はない
が、一般には粉体100重量部に対し0.1〜30重量部、好ま
しくは1〜20重量部配合される。この配合量が多過ぎる
とベタつきが起きて造粒が難しいと共にできた粒剤がベ
タつき互いに固着する場合がある。
この発塵防止剤の添加によりできた粒剤の性能は著しく
改良され、仮に激しい振動等により粒剤の一部が粉化し
たとしても粉状物の埃立ちは大巾に防止される。
なお、本発明に従って前記粒剤を造粒するに際しては、
除草剤の活性、増粘剤の性能及び粒剤の造粒性を損わな
い限り、その他の添加剤、例えばアルカリ、アルカリ土
類金属又は第4アンモニウムの中性又は弱酸性の水溶性
無機塩、例えばNaCl、KCl、NH4Cl、(NH42CO3、Na2SO
4、NaHSO4、(NH42SO4、KNO3、NaNO2、CaCl2、MgC
l2、MgSo4などの無機塩を、例えば粉体100重量部当り0.
5〜20重量部、好ましくは1〜15重量部添加すると、散
布ノズル部の固着を防止したり、運搬の作業性を良好に
するため嵩比重を増大させたりするのに効果的である。
或いはNaHCO3とクエン酸を組合せた発泡剤等を添加する
ことにより希釈時の溶解を更に促進することができる。
本発明に従って前記粒剤を製造するには、前記要件を満
足する限り従来公知の任意の造粒方法によることがで
き、実用的には、例えば押出造粒法、撹拌造粒法などが
適当である。本剤の粒径にも特に制限はないが、崩壊防
止や良好な溶解性を考慮すれば0.5〜1mm程度が適当であ
る。
実施例 以下に、本発明組成物の代表的な例を示して本発明を更
に具体的に説明するが、こられは単なる説明のための例
示であって、本発明の範囲をこれらの例によって限定す
るものでないことはいうまでもない。なお、以下の例に
おいて「部」は特にことわらない限り「重量部」を示
す。
実施例1 パラコートジクロライド37重量%水溶液53部にノニオン
系界面活性剤4部及びメタノール35部を加えて混合溶解
し、これにホワイトカーボン34部を加えて混練した後更
に粉状の未変性グァーガム9部(以下、単にグァーガム
という)を加えて充分混練した後押出し造粒機を用いて
粒径0.6mmの造粒物とし、これを50℃で温風乾燥して粒
剤を得た。得られた粒剤の組成は以下の通りである。
パラコートジクロライド 30部 グァーガム 13部 ホワイトカーボン 52部 界面活性剤 5部 実施例2 パラコートジクロライド37重量%水溶液55部にノニオン
系界面活性剤4部を混合し、これに発塵防止剤としてポ
リエチレングリコール(分子量約4,000)4部をメタノ
ール36部に溶解した液を加え、更にホワイトカーボン32
部及びグァーガム9部を順次加えて充分混練した後、実
施例1と同様に押出し造粒、温風乾燥して以下の組成の
粒剤(粒径0.6mm)を得た。
パラコートジクロライド 29部 グァーガム 14部 ホワイトカーボン 47部 界面活性剤 5部 ポリエチレングリコール 5部 実施例3 パラコートジクロライド37重量%水溶液55部とノニオン
系界面活性剤4部を混合し、これに発塵防止剤としてポ
リエチレンポリプロピレングリコール(分子量約4,00
0)(以下、ポリアルキレングリコールという)4部を
エタノール36部に溶解した液を加え、更にホワイトカー
ボン32部及びグァーガム9部を順次加えて充分混練した
後、実施例1と同様に押出し造粒、温風乾燥して以下の
組成の粒剤(粒径0.6mm)を得た。
パラコートジクロライト 29部 グァーガム 14部 ホワイトカーボン 47部 界面活性剤 5部 ポリアルキレングリコール 5部 実施例4 パラコートジクロライド37重量%水溶液53部とノニオン
系界面活性剤4部を混合し、これに結合剤としてポリビ
ニルピロリドン(和光純薬工業(株)製PVP−K90、以下
同じ)1部をアセトン36部に溶解した液を加え、更にホ
ワイトカーボン34部及びグァーガム9部を順次加えて充
分混練した後、実施例1と同様に押出し造粒、温風乾燥
して以下の組成の粒剤(粒径0.6mm)を得た。
パラコートジクロライド 30部 グァーガム 13部 ホワイトカーボン 51部 界面活性剤 5部 ポリビニルピロリドン 5部 実施例5 パラコートジクロライド37重量%水溶液54部とノニオン
系界面活性剤2部を混合し、これに発塵防止剤としてポ
リアルキレングリコール(分子量約4,000)4部と結合
剤としてPVP−K90 0.5部をアセトニトリル37部に溶解し
た液を加え、更にホワイトカーボン35部及びグァーガム
9部を順次加えて充分混練した後、実施例1と同様に押
出し造粒、温風乾燥して以下の組成の粒剤(粒径0.6m
m)を得た。
パラコートジクロライド 29部 グァーガム 13部 ホワイトカーボン 50部 界面活性剤 3部 ポリビニルピロリドン 1部 ポリアルキレングリコール 6部 実施例6 パラコートジクロライド37重量%水溶液65部とノニオン
系界面活性剤2部をメタノール36部に混合溶解し、これ
にホワイトカーボン23部、グァーガム10部及び硫酸ナト
リウム4部を順次加えて充分混練した後、実施例1と同
様に押出し造粒、温風乾燥して以下の組成の粒剤(粒径
0.6mm)を得た。
パラコートジクロライド 39 部 グァーガム 15.5部 ホワイトカーボン 37 部 界面活性剤 3 部 硫酸ナトリウム 5.5部 実施例7 パラコートジクロライド37重量%水溶液56部とノニオン
系界面活性剤2部及びメタノール36部を加えて混合溶解
し、これにホワイトカーボン32部、ザンサンガム(ケル
ザン:ケルコ社製、以下単にザンサンガムという)10部
及び硝酸カリウム8部を順次加えて充分混練した後、実
施例1と同様に押出し造粒、温風乾燥して以下の組成の
粒剤(粒径0.6mm)を得た。
パラコートジクロライド 28 部 ザンサンガム 13.5部 ホワイトカーボン 45 部 界面活性剤 2.5部 硝酸ナトリウム 11 部 実施例8 パラコートジクロライド37重量%水溶液58部とノニオン
系界面活性剤2部及びメタノール37部を加えて混合溶解
し、これにホワイトカーボン30部、グァーガム10部及び
硫酸マグネシウム7部を順次加えて充分混練した後、実
施例1と同様に押出し造粒、温風乾燥して以下の組成の
粒剤(粒径0.6mm)を得た。
パラコートジクロライド 30部 グァーガム 14部 ホワイトカーボン 43部 界面活性剤 3部 硫酸マグネシウム 10部 実施例9 パラコートジクロライド37重量%水溶液58部及びノニオ
ン系界面活性剤2部を混合し、これにポリビニルピロリ
ドン(PVP−K90)0.5部及びポリアルキレングリコール
(PAG)4部をメタノール37部に溶解した液を加え、更
にホワイトカーボン30部、硫酸マグネシウム7部及びグ
ァーガム10部を順次加えて充分混練した後、実施例1と
同様に押出し造粒、温風乾燥して以下の組成の粒剤(粒
径0.6mm)を得た。
パラコートジクロライド 29 部 グァーガム 13 部 ホワイトカーボン 40 部 界面活性剤 3 部 硫酸マグネシウム 10 部 ポリビニルピロリドン 0.5部 ポリアルキレングリコール 4.5部 実施例10 パラコートジクロライド水溶液に代えてジクワットジブ
ロマイド52重量%水溶液を用いた他は実施例9と同様に
して以下の組成の粒剤(粒径0.6mm)を得た。
ジクワットジブロマイド 30 部 グァーガム 13 部 ホワイトカーボン 39 部 界面活性剤 3 部 硫酸マグネシウム 10 部 ポリビニルピロリドン 0.5部 ポリアルキレングリコール 4.5部 比較例1 パラコートジクロライド37重量%水溶液53部にノニオン
系界面活性剤4部を混合し、これにホワイトカーボン34
部を加えて混練し、更にグァーガム9部を加えて充分混
練した後、これを50℃で温風乾燥して水和剤(80メッシ
ュパス)を得た。得られた水和剤の組成は以下の通りで
ある。
パラコートジクロライド 30部 グァーガム 13部 ホワイトカーボン 52部 界面活性剤 5部 なお、造粒の際の使用量は以下の通りである。
ジクワット濃厚液(ジクワットジブロマイド52重量部含
有する溶液) 76.5部 グァーガム 14 部 ホワイトカーボン 43 部 界面活性剤 3 部 硫酸マグネシウム 11 部 ポリビニルピロリドン 1 部 ポリアルキレングリコール 6 部 メタノール 35 部 試験例 (1)埃立ち試験 微粒剤有効成分の剥離率測定法(全農法)に準ずる装置
を用いて有効成分の剥離率を測定した。
(測定法) 試料3gを精秤し、グラスフィルター中に移し風量30/m
inの割合で正確に2分間空気を通じた。装置のグラスフ
ィルターより先の部分を蒸留水で充分洗浄し、洗液をト
ラップ用蒸留水と併せ適当量に定容し、剥離した有効成
分(パラコートジクロライド又はジクワットジブロマイ
ド)を定量した。
剥離率=〔剥離有効成分量(重量) /試験前粒剤有効成分量(重量)〕×100 (2)崩壊性試験 粒剤約8gを容積100mlのスクリュー管に精秤し、容器を
垂直振盪器に水平に固定した。40mmの振幅で毎分170〜2
80回振盪を30分間行なった後32メッシュのふるいにて崩
壊した粉体を除去し、残存した粉剤の重量を精秤するこ
とにより崩壊率を求めた。
(3)噴霧試験 実施例1〜10で示す粒剤50gを水で10に希釈し、先端
部に80メッシュのストレーナーを装着したノズル(NN−
Y−8、ヤマホ工業株式会社製)を使用して噴霧試験を
実施した。噴霧後、噴霧器を洗浄せず2日間放置し、再
度噴霧した。分散促進剤を添加しない実施例1、2、
3、4及び5は、4〜5回目の噴霧で噴霧状態が悪くな
ったが、分散促進剤を添加した実施例6、7、8、9及
び10では6回以上の噴霧においても正常な噴霧ができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲吉▼田 守 東京都大田区多摩川2−24−25 株式会社 エス・デイー・エスバイオテツク東京研究 所内 (56)参考文献 特開 昭56−59701(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】使用時に水にて希釈した際には散布に十分
    な流動性を有し、一方40mL前後の水を加えた時全体が非
    流動性となるに足る量の増粘剤の添加により難嚥下性を
    付与された1,1′−ジメチル−4,4′−ビピリジリウム塩
    又は1,1′−エチレン−2,2′−ビピリジリウム塩の粒状
    農薬組成物を製造するにあたり、液状の1,1′−ジメチ
    ル−4,4′−ビピリジリウム塩又は1,1′−エチレン−2,
    2′−ビピリジリウム塩に吸水性無機質微粉を加えて固
    体状とし、これに増粘剤を加えて更にメタノール、エタ
    ノール、アセトン及びアセトニトリルから選ばれた少な
    くとも一種の溶媒の存在下に造粒することを特徴とする
    難嚥下性粒状農薬組成物の製法。
  2. 【請求項2】前記溶媒の使用量が造粒すべき固体混合物
    100重量部当り10〜45重量部である特許請求の範囲第1
    項記載の製法。
  3. 【請求項3】使用時に水にて希釈した際には散布に十分
    な流動性を有し、一方40mL前後の水を加えた時全体が非
    流動性となるに足る量の増粘剤の添加により難嚥下性を
    付与された、1,1′−ジメチル−4,4′−ビピリジリウム
    塩又は1,1′−エチレン−2,2′−ビピリジリウム塩及び
    増粘剤を含む難嚥下性粒状農薬組成物を製造するに当
    り、メタノール、エタノール、アセトン及びアセトニト
    リルから選ばれた少なくとも一種の溶媒の存在下に造粒
    する際、造粒すべき固体混合物に更に多価アルコール及
    びそのオリゴマーから選ばれた少なくとも一種の発塵防
    止剤を添加することを特徴とする難嚥下性粒状農薬組成
    物の製法。
JP61035280A 1986-02-21 1986-02-21 難嚥下性粒状農薬組成物の製法 Expired - Lifetime JPH0759484B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61035280A JPH0759484B2 (ja) 1986-02-21 1986-02-21 難嚥下性粒状農薬組成物の製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61035280A JPH0759484B2 (ja) 1986-02-21 1986-02-21 難嚥下性粒状農薬組成物の製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62195302A JPS62195302A (ja) 1987-08-28
JPH0759484B2 true JPH0759484B2 (ja) 1995-06-28

Family

ID=12437369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61035280A Expired - Lifetime JPH0759484B2 (ja) 1986-02-21 1986-02-21 難嚥下性粒状農薬組成物の製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0759484B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3834875A1 (de) * 1988-10-13 1990-04-19 Sandoz Ag Staubfreie zusammensetzungen

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5659701A (en) * 1980-01-30 1981-05-23 Nippon Nohyaku Co Ltd Powdery agricultural chemical composition containing little dust and its preparation

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62195302A (ja) 1987-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102805080B (zh) 一种可用于防治农业病虫害的可溶性粒剂
JPH03255001A (ja) 殺菌・殺カビ製品の分散性粒剤
JP5375336B2 (ja) 顆粒状農薬製剤
JP3180359B2 (ja) 錠剤様発泡性農薬組成物の製造法
HUT77367A (hu) Lamotrigint tartalmazó gyógyszerkészítmény
US4950653A (en) Solid iodophor composition
US20050187109A1 (en) Process for producing granules
JP4073001B2 (ja) 顆粒状水和剤
JP2002322003A (ja) 粒状組成物及びその製造方法
JPH0692803A (ja) 水溶性農薬顆粒剤およびその製造法
JPH0759484B2 (ja) 難嚥下性粒状農薬組成物の製法
JP2843819B2 (ja) 固体植物保護処方物用の分散剤
JP3996672B2 (ja) 崩壊性の優れた顆粒状農薬組成物
JP5207262B2 (ja) 顆粒状水和剤
JP3533404B2 (ja) 顆粒状農薬組成物
JP2001192302A (ja) 農薬顆粒剤およびその製造法
JP3588530B2 (ja) 改良された農薬粒状水和剤
US4840909A (en) Method of preparing a sulfonamide-food color additive for detection of sulfonamides in animal feeds and pharmaceuticals preparations
JPH07291804A (ja) 水溶性農薬顆粒剤
JPH07291803A (ja) 水溶性農薬顆粒剤
EP2892350A1 (en) Encapsulated bioavailable and pesticidal iron formulations
JPH11199416A (ja) 生物防除用粒状土壌処理剤
JP3660450B2 (ja) 農薬粒状水和剤
CA3181296A1 (en) Particulate laundry composition
JP2002255703A (ja) 農薬顆粒剤およびその製造方法