JPH075819Y2 - ミシンのクランプ制御装置 - Google Patents

ミシンのクランプ制御装置

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JPH075819Y2
JPH075819Y2 JP7204488U JP7204488U JPH075819Y2 JP H075819 Y2 JPH075819 Y2 JP H075819Y2 JP 7204488 U JP7204488 U JP 7204488U JP 7204488 U JP7204488 U JP 7204488U JP H075819 Y2 JPH075819 Y2 JP H075819Y2
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cloth
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安彦 渡辺
滋 阿部
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【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、例えば玉縁縫いミシンの縫製作業に当たっ
てダーツ部分が形成された見頃布などの加工布を平坦に
引き伸ばした状態でミシンテーブル上に押圧保持するた
めのクランプ制御装置に関するものである。
〈従来の技術〉 この種の玉縁縫いミシン及びそのクランプ装置の一般的
な構成については、例えば特公昭60−40313号公報によ
って開示されている。このクランプ装置は玉縁縫いなど
の縫製作業に際し、第一加工布をミシンテーブル上に押
圧可能な大押え板、この第一加工布に重ねられる第二加
工布を所定の形状に折込むための折込み板、第三加工布
であるフラップ布を押圧保持するためのフラップ押え板
を備えている。また、クランプ装置とは別に配置された
バインダは、前記折込み板の作動に先立って第二加工布
を第一加工布の上に押圧すべく下降するようになってい
る。
なお、前記第一加工布にはその一部にダーツ部分が形成
されている場合がある。この場合には、第一加工布がダ
ーツ部分の箇所で浮上った状態となる。このため、前記
クランプ装置の大押え板によって第一加工布を押圧保持
する前に、ダーツ部分を平坦に引き伸す必要がある。そ
こで、このように第一加工布にダーツ部分が形成されて
いる場合には、ダーツ押え板を設け、このダーツ押え板
によって第一加工布におけるダーツ部分の一側を押圧保
持した状態で、この第一加工布を作業者側に引張ってダ
ーツ部分を平坦に伸ばし、そののちに前記クランプ装置
及びバインダによって所定のクランプ作業を行なってい
る。
なお、第10図及び第11図で示すように前記クランプ装置
及びバインダは、多段スイッチの操作によって作動さ
せ、前記ダーツ押え板はその使用スイッチと多段スイッ
チとのコンビネーションによって作動させるようになっ
ている。つまり、第一加工布にダーツ部分がなく、前記
ダーツ押え板を使用しない場合には第10図で示すよう
に、ダーツ押え板使用スイッチをオフのままとし、多段
スイッチを一段目から五段目まで段階的に踏込むことで
クランプ作業が行なわれ、その後にスタートスイッチを
オンにすることで縫製作業が開始される。
これに対し、第一加工布にダーツ部分が形成されるいる
場合には、第11図で示すようにダーツ押え板使用スイッ
チをオンさせたのち、多段スイッチを一段目まで踏込む
ことで、前記ダーツ押え板が下降する。その後は多段ス
イッチを二段目から五段目まで段階的に踏込むことでク
ランプ作業が行なわれ、スタートスイッチをオンにする
ことで縫製作業が開始される。
〈考案が解決しようとする課題〉 前記の第10図及び第11図で示す操作手段によれば、ダー
ツ押え板を使用するか否かの選別のために専用スイッチ
(ダーツ押え板使用スイッチ)が必要となり、装置の構
造が複雑になるとともにコストの増加を招く。また、多
段スイッチの操作とそれに基づくクランプ装置及びバイ
ンダとの作動との関連が、ダーツ押え板を使用しない第
10図の場合とダーツ押え板を使用する第11図との場合に
おいて異なるパターンとなる。
例えば第10図で示す多段スイッチとクランプ動作との関
連パターンが、操作性を考慮したうえで最適に設定され
ているとすれば、第11図で示すパターンでは操作性が損
われる結果となる。また、第10図で示す場合と第11図で
示す場合とでは、多段スイッチを一段目まで操作した時
点で、それに伴って作動する部材がすでに異なるため、
誤操作も招き易い。
〈課題を解決するための手段〉 前記課題を解決するために、本考案におけるミシンのク
ランプ制御装置はつぎのように構成されている。
すなわちダーツ部分が形成された第一加工布を、クラン
プアームの回動に基づいてミシンテーブル上に押圧可能
な大押え板、この第一加工布に重ねられる第二加工布を
所定の形状に折込むための動作が可能な折込み板を主要
部材として構成されたクランプ装置と、この折込み板の
作動に先立って前記第二加工布を第一加工布上に押圧す
るバインダと、前記クランプ装置及びバインダを順次作
動させるための多段スイッチと、ミシンの縫製を開始さ
せるためのスタートスイッチとを備えたミシンのクラン
プ制御装置において、前記クランプ装置のクランプアー
ムに対して昇降動作可能に取付けられ、その下降によっ
て前記第一加工布におけるダーツ部分の一側を押圧可能
なダーツ押え板と、このダーツ押え板を昇降動作させる
ためのアクチュエータと、前記スタートスイッチの操作
時期がクランプ装置及びバインダのクランプ動作完了前
であるときにはそれに基づく信号を受けて前記アクチュ
エータの駆動回路に前記ダーツ押え板を上昇あるいは下
降させるための信号を出力する第一指令手段と、同じく
前記スタートスイッチの操作時期がクランプ装置及びバ
インダのクランプ動作完了後であるときには、それに基
づく信号を受けて縫製を開始するための起動信号を出力
する第二指令手段とを備えている。
〈作用〉 上記の構成によれば、多段スイッチの操作に基づくクラ
ンプ装置及びバインダのクランプ動作完了前においては
前記スタートスイッチの操作によってダーツ押え板を昇
降動作させることができ、クランプ装置及びバインダの
クランプ動作完了後においてスタートスイッチを操作す
れば、縫製作業を開始できる。すなわち、縫製作業を開
始させるための既存のスタートスイッチを、クランプ装
置及びバインダのクランプ動作完了前においてはダーツ
押え板を昇降動作させるためのスイッチとして利用でき
る。この結果、ダーツ押え板を昇降動作させるための専
用スイッチが不要とする。
また、ダーツ押え板は前記スタートスイッチの操作によ
ってのみ昇降動作可能であるから、前記多段スイッチの
動作とそれに基づくクランプ装置及びバインダの作動と
の関連は、ダーツ押え板を使用するか否かにかかわら
ず、常に同一パターンとなる。
〈実施例〉 次に本考案の一実施例を第1図〜第9図によって説明す
る。
まず、玉縁縫いミシンの概要を外観斜視図によって表し
た第1図において、ミシン本体2はミシンテーブル4の
上方位置に配置されている。このミシン本体2のアーム
部2aには、針棒6が周知のように所定の駆動源によって
上下動作可能に設けられており、この針棒6の下端には
二本の針8がそれぞれ取付けられている。そして、これ
らの針8がミシン本体2のベット部(図示しない)に設
けられた糸輪捕捉器(図示しない)と協働して、後述す
る第一〜第三加工布W1〜W3に二本の平行な縫目を形成す
るのである。
なお、この実施例の玉縁縫いミシンにおいては例えば前
記針棒6に対し、二本の針8の間に一本のカッター(図
示しない)が設けられている。このカッターは、前記針
8による二本の平行な縫目の形成と同時に、これら縫目
の間において加工布を切断するように機能する。
クランプ装置10は前記ミシンテーブル4の上面側におい
て、第1図の仮想線で示す準備位置(針8よりも作業者
側の位置)から第1図の実線で示す縫製完了位置までの
間を直線的に移動できるように配置されている。また、
このクランプ装置10は一対のクランプアーム12を備えて
いる。そして、これらの各クランプアーム12はそれぞれ
のアクチュエータ16の作動により、支持ピン13を支点と
して個々に回動(昇降動)するように構成されている。
各クランプアーム12において、前記支持ピン13とは反対
側の先端寄りには、大押え板14がそれぞれ設けられてい
る。これらの大押え板14は、前記アクチュエータ16の作
動に基づく各クランプアーム12の回動により、ミシンテ
ーブル4上に向けて下降することとなる。
前記大押え板14の上面にはそれぞれ折込み板18が設けら
れている。これらの折込み板18はそれぞれのアクチュエ
ータ20の作動に基づき、左右の大押え板14の間に向かう
進出動作あるいは後退動作可能となっている。
さらに、前記クランプ装置10の準備位置の上方には、バ
インダ24が図示しないアクチュエータの作動によって昇
降動作可能に配置されている。このバインダ24はその断
面形状がほぼ逆T字状をなし、準備位置にあるクランプ
装置10の両大押え板14の間に向けて下降可能となってい
る。
前記クランプ装置10及びバインダ24による第一〜第三加
工布W1〜W3のクランプ状態を一部拡大断面で表した第2
図において、クランプ装置10の両大押え板14は前述した
下降動作により、第一加工布としての見頃布W1の縫製す
べき箇所の両側をミシンテーブル4上に押圧保持する。
また、前記バインダ24はその下降動作により、見頃布W1
の上に重ねてセットされる第二加工布としての玉縁布W2
を、両大押え板14の間におけるミシンテーブル4上に押
圧保持する。
さらに、クランプ装置10の前記折込み板18はバインダ24
が下降した後に進出し、玉縁布W2をその両側からバイン
ダ24に沿わせて折曲げるように機能するのである。な
お、必要に応じて前記玉縁布W2の上に載置される第三加
工布としてのフラップ布W3は、前記クランプ装置10に備
え付けられている一対のフラップ押え板22(第2図参
照)により、前記折込み板18上に押圧保持される。
さて、第一加工布である前記見頃布W1に第3図で示すよ
うなダーツ部分W1aが形成されていて、このダーツ部分W
1aを横切って玉縁縫いを行なう場合には、前記クランプ
装置10の各大押え板14による見頃布W1のクランプに先立
ち、まず前記ダーツ部分W1aを平坦に伸ばす必要が生じ
る。そこで、このダーツ部分W1aを平坦に引き伸ばすた
めの構成について説明する。
まず、前記クランプ装置10を構成する左右一対のクラン
プアーム12のうちの一方(第2図の右側のクランプアー
ム)を平面で表した第4図、第4図を正面から見た第5
図、第4図及び第5図の主要部材を分解斜視図によって
表した第6図から明らかなように、前記クランプアーム
12の一側面には、取付け板32が複数本(図面では二本)
のボルト34によって固定されている。この取付け板32に
は前記大押え板14よりも後方の位置、つまりクランプア
ーム12の回動支点である前記支持ピン13寄りの位置にお
いて、ダーツ押え板30が昇降動作可能に取付けられてい
る。すなわち、このダーツ押え板30は、これと一体に曲
げ形成された垂直片31の一部に固定されたスリーブ状の
軸支部31aを有し、この軸支部31aが前記取付け板32に対
し、支持ボルト36によって回動(昇降動)可能に組付け
られているのである。
また、前記取付け板32と一体に曲げ形成された水平片33
の上面には、例えばソレノイドを利用したダーツ押え板
用アクチュエータ38がボルトなどによって固定されてい
る。そして、このアクチュエータ38の作動杆40は、取付
け板32の水平片33に形成された貫通孔33aを通って前記
ダーツ押え板30の上面に当接している(主として第5図
参照)。
前記ダーツ押え板30と取付け板32の水平片33との間に
は、リターンスプリング42が掛けられている。したがっ
て、通常状態でのダーツ押え板30は前記大押え板14の後
方位置(つまりクランプアーム12の支持ピン13寄りの位
置)において、この大押え板14とほぼ同一平面位置に保
持されている。そこで、前記アクチュエータ38に対する
通電により、その作動杆40が下方向へ突出すると、ダー
ツ押え板30はリターンスプリング42の弾力に抗し、前記
支持ボルト36を回動支点として第5図の実線で示す状態
から仮想線で示す状態に回動(下降)するのである。
なお、第4図〜第6図で示すダーツ押え板30及びその関
連部品の構成は、左右の両クランプアーム12のうち第2
図の右側のものについて説明したが、第2図の左側のも
のについても同様の構成となっているのは言うまでもな
い。
第1図で示されている多段スイッチ44は、ミシンテーブ
ル4下方のフロア上などに配置され、これが段階的に踏
込み操作されることにより、前記クランプ装置10及びバ
インダ24を作動させる複数個のアクチュエータ(16,20
を含む)の駆動を制御するための信号が出力される。同
じく第1図に示されているスタートスイッチ46はミシン
テーブル4下方の内側面に配置され、これを押すことに
よってオン・オフ操作されるようになっている。また、
このスタートスイッチ46がオンされると、基本的にはミ
シンによる縫製作業を開始するための信号が出力され
る。ただし、後で詳細に述べるように前記クランプ装置
10及びバインダ24によるクランプ動作完了前においてス
タートスイッチ46がオン・オフ操作されたときには、前
記ダーツ押え板30のアクチュエータ38を駆動させるため
の信号が出力されるのである。
次に前記クランプ装置10,バインダ24及びダーツ押え板3
0の駆動を制御するための制御回路を第7図によって説
明する。まず、この第7図に示されている中央処理装置
(CPU)50には、リードオンリメモリ(ROM)52及びラン
ダムアクセスメモリ(RAM)54がそれぞれ接続されてい
る。ROM52には第8図で示すフローチャートと対応する
ミシン全体の作動制御のためのプログラムが記憶され、
RAM54にはこのプログラムに必要な変数、つまり前記ダ
ーツ押え板30を含むクランプ装置10及びバインダの作動
スイップや作動時間に関するデータが記憶可能である。
また、前記CPU50には前記多段スイッチ44、スタートス
イッチ46及びフラップ縫いのときに操作されるフラップ
縫いスイッチ48が、入力インターフェース56を通じて接
続され、これらの各スイッチ44,46,48からCPU50に各種
の信号が入力されるようになっている。同じくCPU50に
は、ダーツ押え板30を含むクランプ装置10及びバインダ
24を作動させるための各アクチュエータ(16,20,38を含
む)と、ミシンを縫製のために駆動させるミシンモータ
に対するそれぞれの駆動回路60,62が出力インターフェ
ース58を通じて接続され、これらの駆動回路60,62に対
してCPU50から駆動または停止の信号が出力されるよう
になっている。
次に第8図で示すフローチャートについて説明する。
まず、ミシンの電源スイッチ(図示しない)がオンされ
ると、前記CPU50がプログラムの実行を開始する。これ
により、第8図のステップ100においてフラグをゼロと
したのち、ステップ101に進んで前記スタートスイッチ4
6がオンされたか否かが判別される。YESの場合にはステ
ップ106に進み、ここで前記ダーツ押え板30が下降す
る。
ダーツ押え板30が下降したのちは、第8図のステップ10
7においてフラグを1とし、ダーツ押え板30が下降した
ことを記憶する。引き続いてステップ102において前記
多段スイッチ44の一段目がオンされたか否かが判別され
る。多段スイッチ44が一段目まで踏込まれている場合に
はYESと判断され、ステップ108において左大押え板14が
下降する。
次にステップ109において多段スイッチ44の二段目がオ
ンされたか否かが判別される。多段スイッチ44が二段目
まで踏込まれている場合にはYESと判別され、ステップ1
10において石大押え板14が下降する。
以下同様に第8図のステップ111において多段スイッチ4
4の三段目がオンされたか否かが判別され、YESの場合に
はステップ112において前記バインダ24が下降するとと
もに、これに続いて折込み板18が進出する。また、ステ
ップ113において多段スイッチ44の四段目がオンされた
か否かが判別され、YESの場合にはステップ114において
左のフラップ押え板22が下降する。さらにステップ115
において多段スイッチ44の五段目がオンされたか否かが
判別され、YESの場合にはステップ116において右のフラ
ップ押え板22が下降する。
次に第8図のステップ117においてスタートスイッチ46
がオンされたか否かが判別される。ここでスタートスイ
ッチ46がオンされている場合にはYESと判断され、ステ
ップ118においてミシンによる縫製作業が開始される。
第8図のステップ101において、前記スタートスイッチ4
6がオンされていない場合にはNOと判別されてステップ1
02に進み、このステップ102においてYESと判別された場
合には、前述したと同様にクランプ装置10及びバインダ
24によるクランプ動作が行なわれたのち、縫製作業が開
始される。つまり、この場合には第一加工布である見頃
布W1にダーツ部分W1aが形成されておらず、前記ダーツ
押え板30を下降させる必要がない場合のクランプ作業が
行なわれることとなる。
第8図のステップ102において多段スイッチ44が一段目
まで踏込まれていない場合にはNOと判別され、ステップ
103において左の大押え板14が上昇する。続いてステッ
プ104に進み、ここでフラグが1であるか否かが判別さ
れ、YESの場合にはステップ101にリターンして以下循環
処理を続ける。また、このステップ104においてNOと判
断された場合にはステップ105へ進み、ここでダーツ押
え板30が上昇したのち、ステップ101にリターンし、以
下同様の循環処理を続ける。
多段スイッチ44の二段目がオンされたか否かが判別され
るステップ109において、NOと判断された場合にはステ
ップ119に進み、ここで右大押え板14が上昇し、ステッ
プ120においてフラグをゼロとしたのち、ステップ102に
リターンして循環処理を続ける。
以下同様に多段スイッチ44の三段目がオンされているか
否かを判別するステップ111においてNOと判断された場
合には、ステップ121で折込み板18が後退するととも
に、バインダ24が上昇し、ステップ109にリターンす
る。多段スイッチ44の四段目がオンされているか否かを
判別するステップ113においてNOと判断された場合に
は、ステップ122において左フラップ押え板22が上昇し
たのち、ステップ111にリターンする。多段スイッチ44
の五段目がオンされているか否かを判別するステップ11
5においてNOと判断された場合には、ステップ123で右フ
ラップ押え板22が上昇したのち、ステップ113にリター
ンする。
また、クランプ作業を終了したのち、スタートスイッチ
46がオンされたか否かを判別するステップ117においてN
Oと判断された場合には、縫製作業を開始することなく
再びステップ115にリターンし、以下循環処理を続け
る。
なお、第8図におけるステップ101〜107により、前記ス
タートスイッチ46の操作時期がクランプ装置10及びバイ
ンダ24によるクランプ動作完了前であるときは、ダーツ
押え板30を上昇あるいは下降させる信号を出力する第一
指令手段が構成されている。
また、同じく第8図のステップ117により、前記スター
トスイッチ46の操作時期がクランプ装置10及びバインダ
24によるクランプ動作完了後であるときには、縫製作業
を開始するための信号を出力する第二指令手段が構成さ
れている。
上記の制御装置によれば、いま前記クランプ装置10が第
1図の仮想線で示す準備位置にあり、かつミシンテーブ
ル4上には例えば第3図で示すようにダーツ部分W1aが
形成された第一加工布である見頃布W1がセットされてい
るものとする。そこで、前記スタートスイッチ46がオン
されると、各ダーツ押え板30が下降し、見頃布W1におけ
るダーツ部分W1aの一側(作業者側とは反対)がミシン
テーブル4上に押圧保持される。この状態で作業者が見
頃布W1を手前に引張れば、ダーツ部分W1aは平坦に伸ば
される。
こののち、前記多段スイッチ44が一段目及び二段目と踏
込まれると、クランプ装置における左右の大押え板14が
順次下降し、第一加工布である見頃布W1の縫製すべき箇
所の両側が押圧保持される。
前記第一加工布である見頃布W1上に第二加工布である玉
縁布W2を載置したのち、多段スイッチ44が三段目まで踏
込まれると、前記バインダ24が下降して左右の大押え板
14の間において玉縁布W2を見頃布W1上に押圧保持する。
また、このバインダ24の動作に少し遅れて前記折込み板
18がそれぞれ進出し、玉縁布W2は第2図で示すように折
曲げられてその状態に保持される。
第三加工布であるフラップ布W3を必要とする場合には、
このフラップ布W3を前記折込み板18の上に載置する。こ
ののち、多段スイッチ44が四段目及び五段目まで踏込ま
れることで、左右のフラップ押え板22が順次下降し、第
2図で示す場合においては右側のフラップ押え板22のみ
がフラップ布W3を押し圧保持することとなる。
このようにして第一〜第三加工布W1〜W3に対するクラン
プ作業を終了したのち、前記スタートスイッチ46がオン
されると、クランプ装置10が第1図の仮想線で示す準備
位置からバインダ24のみを残して実線で示す位置へ移動
する。これと同時に、ミシンによる縫製作業が行なわれ
る。なお、玉縁縫いにおいては二本の平行な縫目による
縫製と同時に、図示しないカッタによって第一加工布で
ある見頃布W1と第二加工布である玉縁布W2とが切断され
るのは周知の通りである。
以上説明したように前記クランプ装置10及びバインダ24
によるクランプ作業は、第9図の左の欄で示す順序で行
なわれる。つまり、クランプ動作の完了前(開始前)に
おいて前記スタートスイッチ46がオンされればダーツ押
え板30が下降し、このスタートスイッチ46がオンされな
ければダーツ押え板は上昇したままに保持される。そし
て、多段スイッチ44が一段目から五段目まで踏込まれる
ことに伴う大押え板14、バインダ24、折込み板18及びフ
ラップ押え板22の作動パターンは、ダーツ押え板30が下
降されたか否かに関係なく常に同一パターンとなる。
なお、第9図の右の欄で示すように、縫製作業の開始前
において前記多段スイッチ44に対する踏力が解除され、
これによって例えば五段目及び四段目がオフされた場合
には、右及び左の各フラップ押え板22が順次上昇し、三
段目がオフされた場合にはバインダ24が上昇するととも
に左右の折込み板18がそれぞれ後退する。また、二段目
がオフされた場合には右の大押え板14が上昇するととも
に、第8図のステップ120で説明したようにフラグがゼ
ロとされるため、ここにおいて前記ダーツ押え板30が上
昇する。なお、多段スイッチ44の一段目がオフされると
左の大押え板14も上昇する。
このようにクランプ作業中のどの段階においても、多段
スイッチ44の踏力を解除することで、常にその前の段階
に戻すことができる。このことは第一〜第三加工布W1〜
W3に対するクランプ作業をどの段階においても必要に応
じて再度やり直すことが可能となる。
〈考案の効果〉 本考案は、多段スイッチの操作に基づくクランプ装置及
びバインダのクランプ動作完了前においては既存のスタ
ートスイッチの操作によってダーツ押え板を昇降動作可
能としたことにより、ダーツ押え板を昇降動作させるた
めの専用スイッチを設ける必要がなく、簡易な構成とな
ってコストの低減を図ることができる。
しかも、本考案では前記多段スイッチの操作とそれに基
づくクランプ装置及びバインダの作動との関連が、ダー
ツ押え板を使用するか否かにかかわらず常に同一パター
ンとなり、クランプ装置及びバインダの操作性がよく、
また誤操作も防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第9図は本考案を具体化した一実施例を示し、
第1図は玉縁縫いミシンの要部を表した外観斜視図、第
2図はクランプ装置及びバインダによる加工布のクラン
プ状態を拡大して表した部分断面図、第3図は加工布の
一例を部分的に表した外観斜視図、第4図はクランプ装
置の一方のクランプアームを表した平面図、第5図は第
4図の正面図、第6図はダーツ押え板及びそのアクチュ
エータの組付け構成を分解して表した外観斜視図、第7
図はミシン制御回路のブロック図、第8図はクランプ動
作を表したフローチャート、第9図はクランプ作業の行
程説明図である。第10図及び第11図は従来の装置による
クランプ作業の行程図である。 4…ミシンテーブル 10…クランプ装置 14…大押え板 18…折込み板 24…バインダ 30…ダーツ押え板 38…アクチュエータ 44…多段スイッチ 46…スタートスイッチ W1…第一加工布 W2…第二加工布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 阿部 滋 愛知県名古屋市瑞穂区堀田通9丁目35番地 ブラザー工業株式会社内 (72)考案者 河口 秀夫 愛知県名古屋市瑞穂区堀田通9丁目35番地 ブラザー工業株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダーツ部分が形成された第一加工布を、ク
    ランプアームの回動に基づいてミシンテーブル上に押圧
    可能な大押え板、この第一加工布に重ねられる第二加工
    布を所定の形状に折込むための動作が可能な折込み板を
    主要部材として構成されたクランプ装置と、この折込み
    板の作動に先立って前記第二加工布を第一加工布上に押
    圧するバインダと、前記クランプ装置及びバインダを順
    次作動させるための多段スイッチと、ミシンの縫製を開
    始させるためのスタートスイッチとを備えたミシンのク
    ランプ制御装置において、 前記クランプ装置のクランプアームに対して昇降動作可
    能に取付けられ、その下降によって前記第一加工布にお
    けるダーツ部分の一側を押圧可能なダーツ押え板と、 このダーツ押え板を昇降動作させるためのアクチュエー
    タと、 前記スタートスイッチの操作時期がクランプ装置及びバ
    インダのクランプ動作完了前であるときにはそれに基づ
    く信号を受けて前記アクチュエータの駆動回路に前記ダ
    ーツ押え板を上昇あるいは下降させるための信号を出力
    する第一指令手段と、 同じく前記スタートスイッチの操作時期がクランプ装置
    及びバインダのクランプ動作完了後であるときにはそれ
    に基づく信号を受けて縫製を開始するための起動信号を
    出力する第二指令手段とを備えたミシンのクランプ制御
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010104395A (ja) * 2008-10-28 2010-05-13 Juki Corp 自動玉縁縫いミシン

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