JPH0757801B2 - 新規ポリエ−テル・エステル・アミド・ブロック・コポリマ− - Google Patents

新規ポリエ−テル・エステル・アミド・ブロック・コポリマ−

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JPH0757801B2
JPH0757801B2 JP13623087A JP13623087A JPH0757801B2 JP H0757801 B2 JPH0757801 B2 JP H0757801B2 JP 13623087 A JP13623087 A JP 13623087A JP 13623087 A JP13623087 A JP 13623087A JP H0757801 B2 JPH0757801 B2 JP H0757801B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) ポリオキシアルキレン・グリコールをソフト・セグメン
ト成分としたポリエーテル・エステル・アミド・ブロッ
ク・コポリマーはエラストマーとして優れた物性を示す
と共に、血小板の粘着性を抑制する機能を発現すること
が知られており、血液適合性を持つ材料として有用であ
る。また、これらの材料はミクロ相分離構造をとると共
に高い凝集力を示すアミド結合を持つブロック即ちハー
ド・セグメント成分としてのポリアミド・ブロックによ
り耐熱性と強靱な機械的特性が与えられ、耐熱性,強靱
性を持った膜分離材料としても有用な素材を提供する。
(従来技術) ポリエーテル・エステル・アミド・ブロック・コポリマ
ーのソフト・セグメント成分を構成するポリオキシアル
キレン・グリコールとしては、ポリオキシ・テトラメチ
レン・グリコールや親水性のポリ(エチレン・オキサイ
ド)ブロック鎖と相対的に疎水性であるポリ(プロピレ
ン・オキサイド)ブロック鎖から成るABA型ブロック・
コポリエーテル・グリコールが用いられている。
併しながらこれらの血小板粘着性抑制機能また膜分離機
能の発現にはその要因として、ハード・セグメントとソ
フト・セグメントを構成する化学組成は勿論、ソフト・
セグメントを構成するABA型ブロック・コポリエーテル
の親水性ブロックと疎水性ブロックの割合、更には親水
性ブロックと疎水性ブロックの長さが重要な要因であ
る。これらの要因は上記機能と密接に関連するいわゆる
ミクロ相分離構造を決定する要因であるからである。即
ちミクロ相分離機構によって形成されるモルフォロジー
及び相分離したミクロドメインの相対的な親水性,疎水
性の程度が血小板粘着性を抑制する機能発現に対し重要
な因子になることは良く知られている。
これらの間の定量的な関連については学術的にも逐次明
らかにされつつあるが、本発明は親水性ブロック部とし
てポリ(エチレン・オキサイド)ブロック鎖、疎水性ブ
ロック部としてポリ(オキシ−2−メチル・トリメチレ
ン)ブロック鎖から成るABA型ブロック・コポリエーテ
ル・グリコールを少なくともソフト・セグメントの1成
分とし、ポリアミド・ブロックをハード・セグメント成
分とするポリエーテル・エステル・アミド・ブロック・
コポリマーであって、以下に述べる如く制御されたミク
ロ相分離構造を与える方法を提供する。
(発明の構成) すなわち本発明は、繰返し単位が (nは5〜11の正の整数) 及び/又は (lは6〜20の正の整数、mは4〜20の正の整数) で示されるポリアミド・ブロックを形成する両末端カル
ボキシル基のポリアミド形成性成分とポリオキシ・アル
キレン・グリコールから成るポリエーテル・エステル・
アミド・ブロック・コポリマーにおいてポリオキシ・ア
ルキレン・グリコールのうち少なくともその10重量%以
上は、(I)式で示されるポリ(エチレングリコール)
ブロック(ブロックA)とポリ(2−メチル・トリメチ
レングリコール)ブロック(ブロックB)から成るABA
型ブロック・コポリエーテル・グリコールであることを
特徴とする新規ポリエーテル・エステル・アミド・ブロ
ック・コポリマーの製造法であって、 (I)式においてaとbは共に正の整数で、このABA型
ブロック・コポリエーテル・グリコールの数平均分子量
は300〜10,000の範囲にある。
次に本発明について詳細に説明する。
本発明におけるポリアミド・ブロックとは を繰返し単位とするもの、 を繰返し単位とするもの、 がブロック又はランダムに結合したものを言い、これら
のポリアミド・ブロックを形成する両末端カルボキシル
基のポリアミド形成性成分と(I)式で表されるABA型
ブロック・コポリエーテル・グリコールを含むポリオキ
シ・アルキレン・グリコールを同時又は逐次に反応させ
ることによりポリエーテル・エステル・アミド・ブロッ
ク・コポリマーが形成される。具体的にはポリアミド形
成性成分としてそのモノマーであるラクタム,α,ω−
アミノカルボン酸及び/又はジアミンとジカルボン酸の
塩又は等量混合物が両末端カルボキシル基にするために
必要な量のジカルボン酸と共に開環ないしは重縮合反応
により両末端カルボキシル基のポリアミド・プレポリマ
ーをつくり、続いて(I)式で表されるABA型ブロック
・コポリエーテル・グリコールを1成分として含むポリ
オキシ・アルキレン・グリコールとの縮合反応によりエ
ステル結合を生成せしめて、ポリエーテル・エステル・
アミド・ブロック・コポリマーとする方法と、ラクタム
又はα,ω−アミノカルボン酸及び/又はジアミンとジ
カルボン酸の塩又は等量混合物に少量のジカルボン酸と
(I)式で表されるABA型ブロック・コポリエーテル・
グリコールを1成分として含むポリオキシ・アルキレン
・グリコールの存在の下で開環ないしは重縮合反応によ
りアミド結合とエステル結合を同時に生成させてポリエ
ーテル・エステル・アミド・ブロック・コポリマーを得
る方法がある。
ポリアミド・ブロックの構成成分である のnは5〜11の正の整数を表し、これを構成する具体的
に入手可能なモノマーとしてε−カプロラクタム,α,
ω−アミノウンデカン酸,ラウリルラクタム,α,ω−
アミノドデカン酸等が挙げられる。
のlは6〜20の正の整数、mは4〜20の正の整数でそれ
ぞれ対応するジアミンとジカルボン酸の組み合わせによ
って得られるが、具体的にはジアミンとしてヘキサメチ
レン・ジアミン,デカメチレン・ジアミン,ドデカメチ
レン・ジアミンが、またジカルボン酸としてはアジピン
酸,ドデカン・ジカルボン酸,テトラデカン・ジカルボ
ン酸,オクタデカン・ジカルボン酸等が容易に入手でき
る。但し、ポリオキシ・アルキレン・グリコールとの縮
合によりエステル結合を生成させる反応は、溶融状態で
行われるので、ポリアミド・ブロック部の融点は200℃
以下であることが望ましく、具体的にはナイロン12ブロ
ック,ナイロン11ブロック,ナイロン12/ナイロン6/ナ
イロン66のコポリアミド・ブロック、ナイロン12/ナイ
ロン6/ナイロン6・12のコポリアミド・ブロック、ナイ
ロン12/ナイロン6・10のコポリアミド・ブロック等が
用いられる。
ポリアミド・ブロック部のブロック長をコントロール
し、このブロック両末端をカルボキシル基になし、ポリ
オキシ・アルキレン・グリコールと反応させてエステル
結合を生成せしめるために用いられるジカルボン酸には
脂肪族ジカルボン酸,芳香族ジカルボン酸,脂環式ジカ
ルボン酸等を用いることが出来、具体的にはアジピン
酸,アゼライン酸,セバシン酸,ドデカン・ジカルボン
酸,テレフタル酸等を挙げることが出来る。なお、ここ
で言う同時反応とはポリアミド・ブロック形成性成分と
してのポリアミド形成性モノマー,ポリオキシ・アルキ
レン・グリコール両者の連結成分としてのジカルボン酸
から同時にアミド結合とエステル結合を作ってポリエー
テル・エステル・アミド・ブロック・コポリマーを得る
反応を意味し、逐次反応とはポリアミド形成性モノマー
とジカルボン酸から先ず両末端カルボキシル基のポリア
ミド・プレポリマーを合成し、次にポリオキシ・アルキ
レン・グリコールとの縮合反応でポリエーテル・エステ
ル・アミド・ブロック・コポリマーを得る反応を意味す
る。
連結成分としてのジカルボン酸は重縮合反応の分野で用
いられている公知の計算方法によりポリアミド・ブロッ
ク部の数平均分子量が約300〜10,000、好ましくは約500
〜6,000の範囲になるように用いられる。
更にこれらの反応でポリアミド・ブロック部を得るため
のアミド化反応でα,ω−アミノカルボン酸を用いる場
合は特に触媒を必要としないが、ラクタムを用いる場合
は、水や燐酸等の触媒を用い、エステル化反応では酢酸
亜鉛やテトラアルコキシ・チタネート等のポリエステル
製造用の公知の触媒を使用する。なお、エステル化反応
は220℃〜270℃,1mmHg以下、好ましくは0.5mmHg以下の
減圧下で行う。
次に、ソフト・セグメント成分としてのポリオキシ・ア
ルキレン・グリコールのうち本発明に用いられるABA型
ブロック・コポリエーテル・グリコールは、3−メチル
・オキセタンの開環重合によって得られるポリ(2−メ
チル・トリメチレン・グリコール)とポリ(エチレン・
グリコール)から合成されるが、ポリ(2−メチル・ト
リメチレン・グリコール)は3−メチル・オキセタンの
カチオン開環重合によって得られる。即ち、過塩素酸と
無水酢酸、又は過塩素酸と発煙硫酸のような超強酸を重
合開始剤として用いることにより得られる反応生成物を
鹸化処理を行って末端ジオールとして得られる。
このポリ(2−メチル・トリメチレン・グリコール)を
Bブロックとし、ポリ(エチレン・グリコール)をAブ
ロックとするABA型ブロック・コポリエーテル・グリコ
ールはポリ(2−メチル・トリメチレン・グリコール)
の両末端水酸基に常法によりエチレン・オキサイドを付
加重合させることによっても得られるが、本発明の目的
とする血液適合性材料や膜分離材料に用いられるポリエ
ーテル・エステル・アミド・ブロック・コポリマーを得
るためには、抑制されたミクロ相分離構造を持つポリエ
ーテル・エステル・アミド・ブロック・コポリマーを得
ることが必要であり、そのため具体的には実施例に示さ
れるように所定の数平均分子量を持つポリ(2−メチル
・トリメチレン・グリコール)と所定の数平均分子量を
持つポリ(エチレン・グリコール)を直接結合すること
により得ることが望ましい。
ポリ(エチレン・グリコール)ブロックとポリ(2−メ
チル・トリメチレン・グリコール)ブロックの割合はAB
A型ブロック・コポリエーテル・グリコール以外の同時
に混合使用される他のポリ(オキシ・アルキレン)ジオ
ールとの混合割合にも依存するが、特にその目的用途に
応じた疎水性,親水性のバランスによって定められる。
但し、ABA型ブロック・コポリエーテル・グリコールの
数平均分子量が300以下になると、ソフト・ドメインと
しての特徴が出現しにくくなり、また10,000以上になる
とエラストマーとしての物性、特にゴム弾性が低下する
ため好ましくない。また、ソフト・セグメント成分の分
子量が大になると、一般には他成分との相溶性が低下す
るため高分子量のポリエーテル・エステル・ブロック・
コポリマーを得ることが難しくなる。例えばソフト・セ
グメント成分としてポリオキシ・テトラメチレン・グリ
コールを用いた場合、ソフト・セグメント成分の分子量
が2,000を越えるとポリエーテル・エステル・ブロック
・コポリマーの合成時に相分離傾向が現れて高分子量の
ブロック・コポリマーを得ることが難しくなる。これに
対し、本発明のABA型ブロック・コポリエーテル・グリ
コールを用いると、実施例において具体的に説明するよ
うに、顕著な相分離傾向が緩和されるため、容易に高分
子量のポリエーテル・エステル・アミド・ブロック・コ
ポリマーが得られるが、前述の如く物性面からABA型ブ
ロック・コポリエーテル・グリコールの数平均分子量は
300〜10,000の範囲好ましくは500〜6,000の範囲が望ま
しい。
ポリ(オキシ−2−メチル−1,3−プロパン)ジオール
以外の併用し得るポリオキシ・アルキレン・グリコール
としては特に限定されるものではないが、工業的に容易
に入手し得るポリオキシ・アルキレン・グリコールとし
てポリオキシ・エチレン・グリコール及びエチレン・オ
キサイドとプロピレン・オキサイドのブロック・ポリマ
ー,ポリ(オキシ−1,2−プロピレン)グリコール,ポ
リオキシ・テトラメチレン・グリコール等を挙げること
が出来る。
ポリエーテル・エステル・アミド・ブロック・コポリマ
ー中に占めるソフト・セグメント成分としての全ポリオ
キシ・アルキレン・グリコールの量は特に限定されるも
のではないが、一般に物性面から見て30〜60重量%が適
当であり、これらの値は目的とする最終製品の要求物性
によって定まる。但し、ポリエステル樹脂やポリカーボ
ネート樹脂等他の樹脂の改質剤として使用される時は60
重量%以上のソフト・セグメント成分を含むポリエーテ
ル・エステル・アミド・ブロック・コポリマーも使用す
ることが出来る。
ポリエーテル・エステル・アミド・ブロック・コポリマ
ー製造中ないしは製造後の任意の時点で、重縮合時ない
しは成形加工時の熱劣化を防止する目的で酸化防止剤が
加えられるが、これらの酸化防止剤としては燐酸,亜燐
酸の脂肪族、芳香族又はアルキル基置換芳香族エステル
やフェノール系誘導体特に高度に立体障害を示す基を持
ついわゆるヒンダード・フェノール類が用いられる。最
終的には得られたポリエーテル・エステル・アミド・ブ
ロック・コポリマーは、その用途に応じて更に酸化防止
剤、その他カオリン,シリカ,マイカ,タルク,二酸化
チタン,アルミナ,ガラス繊維,炭素繊維等の充填剤や
補強剤、ステアリン酸亜鉛やステアリン酸ビスアミドの
ような滑剤ないしは離型剤、紫外線吸収剤、着色のため
の染顔料、オクタブロモ・ジフェニル,テトラブロモ・
ビスフェノール・ポリカーボネート等の難燃化剤等各種
添加剤を用いることが出来る。
次に、実施例により本発明の内容を具体的に説明する。
実施例1 先ず本発明のABA型ブロック・コポリエーテル・グリコ
ールの製造について述べる。
ポリ(2−メチル・トリメチレン・グリコール)(以
下PMTGと略称する)の合成 新しく粒状苛性カリを加え一晩脱水乾燥を行った3−メ
チル・オキセタンに金属ナトリウムを加え、環流脱水後
常圧蒸留して得た無水の3−メチル・オキセタン100ml
に無水酢酸2.8mlを加え、ドライアイス−メタノールの
寒剤を用いて−70℃に冷却した。この系に70%過塩素酸
2.8mlを約20分にわたって激しい撹はん下に滴下した。
滴下終了後更に−70℃で約1時間撹はんを続けてから約
1時間にわたって徐々に昇温して室温にもたらした。こ
の間反応は吸湿を防ぐため大気との接触を避け、乾燥窒
素雰囲気下で行われた。その後反応系を密封し室温で50
時間放置した。反応系は無色透明な粘ちょう液になっ
た。
約100mlの純水を加えて反応を停止させ、撹はん下に約9
0℃に約1時間加温して未反応のモノマーを除去した。
水層を除去してから1/2N苛性カリ・エタノール溶液を20
0ml加え、約90℃で2時間加熱撹はんして鹸化を行っ
た。エタノールを留去しエーテルを加えエーテル溶液に
してから活性炭及び活性白土を加え数時間放置した。後
固形分をろ別してエーテルを留去すると、無色透明な粘
ちょう液状としてPMTG約71.7g(収率85.0%)が得られ
た。Knauer社のVapor Pressure Osmometerで溶媒にテト
ラヒドロフランを用いて測定された数平均分子量は770
であった。
α−トシル−ω−トシル・オキシポリ(2−メチル・
トリメチレン・グリコール)(以下DTs-PMTGと略称す
る)の合成 PMTG(数平均分子量770)の50g(6.49×10-2モル)をベ
ンゼンに溶解して全量を500mlとなし、反応系を窒素雰
囲気に保って約4℃に冷却し、撹はん下にブチル・リチ
ウムのヘキサン溶液122ml(ブチル・リチウム0.195モ
ル)を速やかに加え、その後p−トルエン・スルホニル
・クロライド37.2g(0.195モル)を約50mlのベンゼンに
溶解した溶液を滴下した。反応系更に室温で約12時間続
けた。反応終了後、反応溶液をろ過し、ろ液からベンゼ
ンを留去した。
この反応生成物中には未反応のp−トルエン・スルホニ
ル・クロライド,未反応のPMTG及び低分子のトシル化物
が含まれるためカラム・クロマトグラフィによる精製を
行った。
カラム・クロマトグラフィには内径2.5cm,高さ80cmのガ
ラス製カラムを使用し、担体にはシリカゲルNo.II-A
(半井化学薬品(株))250gを用いた。溶離液の組成
は、0〜1.5lの範囲はn−ヘキサン,酢酸エチル,塩化
メチレン=700/250/70(vo1),1.5〜2.5lの範囲はn−
ヘキサン,酢酸エチル,塩化メチレン,アセトン=700/
250/70/50(vo1),2.5〜3.0lの範囲はn−ヘキサン,酢
酸エチル,アセトン=400/400/200(vol),の混合溶離
液を用いた。流速は約50ml/hrに調節した。
目的物DTs-PMTGの分離は流出画分の薄層クロマトグラフ
ィにより確認して行った。この条件では溶離液溶出量が
0.3〜1.5lの範囲でDTs-PMTGが分離される。
またDTs-PMTGのVapor Pressure Osmometerによる数平均
分子量(Mn)[溶媒としてテトラヒドロフランを使用]
は1,078である。
ポリ(エチレン・グリコール)(ブロックA)とポリ
(2−メチル・トリメチレン・グリコール)(ブロック
B)から成るABA型ブロック・コポリエーテル・グリコ
ール(以下PEMGと略す)の合成 苛性ソーダ17.85gを細かく砕いて1の三つ口フラスコ
に入れ、乾燥窒素雰囲気下でポリ(エチレン・グリコー
ル)(数平均分子量400)の60.0gをテトラヒドロフラン
500mlに溶かした溶液をフラスコ中に加え、湯浴上で撹
はんしながら環流温度に保った。一方、予め合成したDT
s-PMTG(数平均分子量1,078)30.0gをテトラヒドロフラ
ン140mlに溶かし、反応系に滴下した。反応を24時間続
けた後室温まで冷却し、沈殿物をろ過して除き、ろ液を
1/2N塩酸で中和、分液漏斗で水相を除き、約15mlのベン
ゼンを加えて撹はん、後静置により溶液はベンゼンとテ
トラヒドロフランからなる相と、水とテトラヒドロフラ
ンからなる相の2層に分れた。ベンゼンとテトラヒドロ
フランからなる相を取り出し溶媒をエバポレーターで留
去し、更に残留物を水200mlに溶解してからベンゼン10m
lを加えて撹はんした。溶液はベンゼンとミセルの2層
に分離するのでミセル層を取り出し、溶媒をエバポレー
ターで留去してPEMG37.1g(収率85.2%)を得た。
得られたPEMGのVapor Pressure Osmometer(Knauer社)
による数平均分子量(溶媒としてテトラヒドロフラン使
用)は1,570であり、ピクノメーターを用いて得られた1
5℃における比重は1.053であった。
ポリエーテル・エステル・アミド・ブロック・コポリ
マーの合成 ラウリル・ラクタム310.8g,ドデカン二酸89.2g及び水9.
9gを2l容のステンレス・スチール製オートクレーブに仕
込み、完全に窒素置換を行った。引き続き昇温を開始
し、撹はん下に適宜内圧を抜くことによって290℃,19kg
/cm2Gに7時間保持し、後250℃迄温度を下げると同時
に内圧を大気圧まで戻し、更に窒素を通しながら250℃
で5時間反応を続けた。得られた末端カルボキシル基の
ポリアミド・プレポリマーは白色不透明の脆い固体で、
カルボキシル基定量による数平均分子量は995であっ
た。
次にこの末端カルボキシル基のポリアミド・プレポリマ
ー22.18gと予め合成した上述の数平均分子量1,570のPEM
G35.0g、更に安定剤としてイルガノックス1010(チバ・
ガイギー社製耐熱安定剤)0.1gと触媒としてのテトラブ
トキシ・チタネート0.15gを100ml容のヘリカルタイプ撹
はん機付きステンレス・スチール製反応缶に仕込み、十
分窒素置換を行ってから反応を開始した。反応系の温度
が220℃に達すると撹はんを開始、同時に徐々に減圧度
を高め、約1時間で260℃,0.3mmHgになし、この条件で
7時間反応を続けた。反応終了後、生成物をストランド
状で取り出し、ペレットにした。
このようにして得られた反応生成物はソフト・セグメン
ト成分61重量%のポリエーテル・エステル・アミド・ブ
ロック・コポリマーであって、0.5%m−クレゾール溶
液の25℃における相対溶液粘度は1.95であった。
融点及びガラス転移温度は示差走査型熱量計(以下DSC
と略称する)を用い、昇温速度20℃/分で測定した。ソ
フト・セグメント成分によるガラス移転温度は−66℃
に、またハード・セグメント成分による融解温度は153
℃に見られた。
引張強伸度特性は約1mm厚のプレスシートからJISに準拠
したダンベル型試験片を打抜き、23℃,65%RH条件下で
調湿後、テンシロン万能引張試験機を用い、クロスヘッ
ド速度50mm/分で測定し、次の値を得た。
実施例2 実施例1に示した方法によって数平均分子量800のポリ
(2−メチル・トリメチレン・グリコール)と数平均分
子量1,100のポリ(エチレン・グリコール)から合成し
た数平均分子量3,000のABA型ブロック・ポリエーテル・
グリコールを30g、α,ω−アミノ・ドデカン酸19.7g及
びドデカン二酸2.3gを200ml容のステンレス・スチール
製ヘリカル・タイプ撹はん機付きの反応缶に仕込み、更
に酸化防止剤としてイルガノックス1010(チバ・ガイギ
ー社製)を0.1g、エステル化反応の触媒としてテトラブ
トキシ・チタネート0.05gを加えた。反応系を完全に窒
素置換してから昇温し、缶内温度が220℃になった時点
より撹はんを開始した。この間反応系に乾燥窒素を流し
た220℃で2時間反応させてから系の減圧と昇温を行
い、約30分で250℃,0.5mmHgに達せしめ、更にこの条件
で5時間反応を続けた。反応終了後更にイルガノックス
1010を0.2g添加し、ストランド状で取り出してペレット
にした。
実施例1と同様に測定した値は次の通りであった。
実施例3 実施例1に示した方法によって数平均分子量740のポリ
(2−メチル・トリメチレン・グリコール)と数平均分
子量630のポリ(エチレン・グリコール)から合成した
数平均分子量2,000のABA型ブロック・ポリエーテル・グ
リコールを合成した。
また、別にラウリルラクタム354.7g,ドデカン二酸45.3
g,水11.3gより2l容のステンレス・スチール製オートク
レーブを用いて実施例1と同様に数平均分子量2,015の
末端カルボキシル基のポリアミド・プレポリマーを合成
した。
このポリアミド・プレポリマー30gと前述の予め合成し
た数平均分子量2,000のABA型ブロック・ポリエーテル・
グリコール29.8gから実施例1と同様に100ml容のヘリカ
ルタイプ撹はん機付きステンレス・スチール製反応缶を
用いて得たポリエーテル・エステル・アミド・ブロック
・コポリマーの物性は次の通りであった。
比較例1 比較のために実施例3で合成した両末端カルボキシル基
のポリアミド・プレポリマー30g(数平均分子量2,015)
と数平均分子量2,000のポリ(オキシ・テトラメチレン
・グリコール)29.8gから同様にポリエーテル・エステ
ル・アミド・ブロック・コポリマーを得た。その物性は
次の通りであった。
数平均分子量2,000のポリ(オキシ・テトラメチレン・
グリコール)を用いた場合、反応系の相溶性がやや悪
く、得られたポリマーの相対溶液粘度は若干低く、物性
もやや劣る傾向が見られた。
(発明の効果) 本発明の新規ポリエーテル・エステル・アミド・ブロッ
ク・コポリマーはラクタム又はα,ω−アミノカルボン
酸から構成される繰返し単位及び/又はジアミンとジカ
ルボン酸等のモルより構成される繰返し単位を持つ両末
端カルボキシル基のポリアミド形成性成分とポリオキシ
・アルキレン・グリコールから成るポリエーテル・エス
テル・アミド・ブロック・コポリマーにおいてポリオキ
シ・アルキレン・グリコールのうち少なくとも10重量%
以上のポリ(エチレン・グリコール)ブロック(ブロッ
クA)とポリ(2−メチル・トリメチレン・グリコー
ル)ブロック(ブロックB)とから成るABA型ブロック
・コポリエーテル・グリコールであり、優れた物性を持
つポリエーテル・エステル・アミド・ブロック・コポリ
マーで、ABA型ブロック・コポリエーテル・グリコール
のブロックA及び/又はブロックBのブロック長を任意
に変えることによりミクロ相分離構造を容易に制御し得
る血液適合性を持つ医用材料や、優れた機械特性を持つ
分離膜としても有用な材料を与える。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繰返し単位が (nは5〜11の正の整数) 及び/又は (lは6〜20の正の整数、mは4〜20の整数) で示されるポリアミド・ブロックを形成する両末端カル
    ボキシル基のポリアミド形成性成分とポリオキシ・アル
    キレン・グリコールから成るポリエーテル・エステル・
    アミド・ブロック・コポリマーにおいて前記ポリオキシ
    ・アルキレン・グリコールのうち少なくともその10重量
    %以上は、(I)式で示されるポリ(エチレン・グリコ
    ール)ブロック(ブロックA)とポリ(2−メチル・ト
    リメチレン・グリコール)ブロック(ブロックB)から
    成るABA型ブロック・コポリエーテル・グリコールであ
    ることを特徴とする新規ポリエーテル・エステル・アミ
    ド・ブロック・コポリマー 但し(I)式においてaとbは共に正の整数であって、
    このABA型ブロック・コポリエーテル・グリコールの数
    平均分子量は300〜10,000の範囲にある。
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