JPH02283730A - ポリアミドイミド系エラストマー及びその製造方法 - Google Patents

ポリアミドイミド系エラストマー及びその製造方法

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JPH02283730A
JPH02283730A JP10350789A JP10350789A JPH02283730A JP H02283730 A JPH02283730 A JP H02283730A JP 10350789 A JP10350789 A JP 10350789A JP 10350789 A JP10350789 A JP 10350789A JP H02283730 A JPH02283730 A JP H02283730A
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JP
Japan
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weight
carbon atoms
average molecular
glycol
molecular weight
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Application number
JP10350789A
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English (en)
Inventor
Yoshio Suzuki
良雄 鈴木
Shigeo Shiibashi
椎橋 重夫
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規な透明性を有するポリアミドイミド系エ
ラストマー及びその製造方法に関するものである。さら
に詳しくいえば、本発明は、特に柔軟性と透明性が要求
される成形材料、例えばホース、チューブ、シートなど
の材料として好適なポリアミドイミドから成るハードセ
グメントと、ポリオキシアルキレングリコールやσ、ω
−ジヒドロキシ炭化水素から成るソフトセグメントを含
む高強度を有し、かつ離型性及び耐熱性に優れた柔軟で
透明なポリアミドイミド系エラストマー、及びこのもの
を効率よく製造する方法に関するものである。
従来の技術 近年、ポリアミドエラストマーやポリエステルエラスト
マーなとの熱可塑性エラストマーは、耐水性、耐熱性、
機械的強度、低温特性などの物性に優れ、かつ成形しや
すくて生産性の向上が期待できるなどの点から、例えば
工業部品、シート、ホースなどの用途に急速に使用され
はじめている。
前記熱可塑性エラストマーの中でポリアミドエラストマ
ーとしては、ポリエーテルエステルアミド型やポリエー
テルアミド型のものが知られており、このポリアミド成
分としては12−ナイロンや6−ナイロンなどのナイロ
ンが用いられるが、現在、主として12−ナイロン系の
ものが上布されている。一方、ポリエーテル成分として
は、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピ
レングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール
又はこれらの混合物やブロック共重合体などが用いられ
るが、これらの中で耐水性、機械的強度、低温特性など
の点から、主としてポリオキシテトラメチレングリコー
ルが用いられている。
このポリオキシテトラメチレングリコールをポリエーテ
ル成分として成るポリアミドエラストマーとじては、例
えばハードセグメントとして、アミド基間の炭素数が4
〜14のポリアミドを用いたエラストマー(特公昭56
−45419号公報、特公昭5L−10:459号公報
)、ハードセグメントとして、アミド基間の炭素数が9
以上のポリアミドを用いl;エラストマー(特公昭57
−24808号公報)、ハードセグメントとして、ε−
アミノカプロン酸から誘導されるポリカプラミドを用い
たエラストマー(特開昭58−21095号公報)など
が提案されている。
ところで、ポリアミドとポリオキシテトラメチレングリ
コールとは相容性が低く、特にアミド密度の高いポリア
ミド、例えば6−ナイロンとポリオキンテトラメチレン
グリコールとの相容性は低い。この相容性は両者の分子
量が大きくなるほど低くなり、重合中に粗大相分離を起
こし、生成したポリアミドエラストマーは乳白色不透明
で、かつ機械的強度に劣るものとなる。したがって、6
−ナイロンをハードセグメントとした場合、透明で強度
の高いポリアミドエラストマーは、前記の方法では得ら
れにくい。
これに対し、アミド密度の低い12−ナイロンはポリオ
キシテトラメチレングリコールとは比較的相容性が良く
、6−ナイロンを用いた場合に比べて透明性や強度が向
上し、組成によっては透明ないし半透明のものも得られ
るようになる。しかしながら、硬度の低い柔軟なエラス
トマーとするために、ハードセグメントを構成している
ポリアミド含量を低くすると、ポリアミドドメインの凝
集力が急激に低下して、機械的強度の低いものや融点の
低い耐熱性に劣るものとなる。このため、これまで実用
に供されている12−ナイロン系ポリアミドエラストマ
ーはショア硬度40D〜70Dと比較的硬いものが主体
であって、柔軟でしかも強靭性、透明性及び耐熱性のす
べてにおいて優れた12−ナイロン系ポリアミドエラス
トマーはまだ知られていない。
一方、重合時における相容性を増し、得られるエラスト
マーの耐熱性を向上させるために、アミノカルボン酸、
トリメリット酸無水物及びポリエーテルジアミンを反応
させ、ハードセグメントとソフトセグメントとをイミド
結合あるいはアミド結合で連結したエラストマーが提案
されている(特開昭60−158222号公報)。しか
しながら、この方法においては、原料のポリエーテルジ
アミンが入手しに<<、まt;製造するには煩雑な工程
を必要とするため工業化がしにくい上、コスト的にも不
利になるのを免れない。
また、カプロラクタム、ポリオキシテトラメチレングリ
コール及びジカルボン酸を同時に反応させ、かつ反応系
中の含水量を0.1〜1.0重量%に保持して重合する
ことにより、相容性を向上させた、透明で強靭なエラス
トマーも提案されているが(特開昭61〜247732
号公報、特開昭62−70422号公報)、このものは
、柔軟性の点では改善されているものの耐熱性の点では
、必ずしも十分とはいえない。
このように、炭素数10以上のラクタムやアミノカルボ
ン酸及び所望に応じて用いられるカプロラクタムから成
るアミド形成性成分を主要なポリアミド成分として、透
明性、離型性、耐熱性に優れ、かつ機械的強度の高いポ
リアミドエラストマーを得ることは極めて工業的価値が
高いにもかかわらず、まだ実現されていないのが現状で
ある。
発明が解決しようとする課題 本発明は、このような事情のもとで、炭素数10以上の
ラクタムやアミノカルボン酸及び所望に応じて用いられ
るカプロラクタムから成るアミド形成成分を主要なアミ
ド成分として含む、柔軟性、透明性、耐熱性、離型性に
優れ、かつ機械的強度の高し1ポリアミド系エラストマ
ーを提供することを目的としてなされたものである。
課題を解決するための手段 本発明者らは、このような好ましい性質を有するポリア
ミド系エラストマーを開発すべく鋭意研究を重ねた結果
、炭素数10以上のラクタムやアミノカルボン酸及び所
望に応じて用いられるカプロラクタムから成るアミド形
成性成分と少なくとも1つのイミド環を形成しうる三価
若しくは四価の芳香族カルボン酸やこれらの酸無水物と
から得られたイミド環を含有するポリアミドイミドジカ
ルボン酸、あるいは前記成分にさらにジアミンを加えて
得られたポリアミドイミドジカルボン酸と、ポリアルキ
レングリコールやσ、ω−ジヒドロキシ炭化水素と所望
に応じて用いられるカプロラクタムとの脱水縮合物から
成り、かつ特定の相対粘度及びヘイズ数を有するポリア
ミドイミドエラストマーが前記目的に適合しうろことを
見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った
すなわち、本発明は、(A)(イ)炭素数10以上のラ
クタム及びアミノカルボン酸の中から選ばれた少なくと
も1種、又はこのものとその4.0重量倍以下のカプロ
ラクタムとの混合物、及び(ロ)少なくとも1個のイミ
ド環を形成しうる炭素数9〜20の芳香族トリカルボン
酸、芳香族テトラカルボン酸及びこれらの酸無水物の中
から選ばれた少なくとも1種、及び所望に用いられる(
ハ)前記(ロ)成分に対し、0.4倍モルを超えない量
の炭素数2〜10の脂肪族ジアミンから得られた数平均
分子量400〜3000のポリアミドイミドジカルボン
酸と、(B)数平均分子量500〜4000のポリオキ
シアルキレングリコール及びα,ω−ジヒドロキシ炭化
水素の中から選ばれた少なくとも1種のグリコールとを
、重量に基づき10:90ないし65:35の割合で脱
水縮合して成る、相対粘度が1.5以上でかつ肉厚1+
++mでのヘイズ数が75%以下の透明なポリアミドイ
ミドエラストマー、及び(A)(イ)炭素数10以上の
ラクタム及びアミノカルボン酸の中から選ばれた少なく
とも1種、又はこのものとその4.0重量倍以下のカプ
ロラクタムとの混合物、及び(ロ)少なくとも1個のイ
ミド環を形成しうる炭素数9〜20の芳香族トリカルボ
ン酸、芳香族テトラカルボン酸及びこれらの酸無水物の
中から選ばれた少なくとも1種から得られた数平均分子
量400〜3000のポリアミドイミドジカルボン酸と
、(B)数平均分子量500〜4000のポリオキシア
ルキレングリコール及びσ、ω−ジヒドロキシ炭化水素
の中から選ばれた少なくとも1種のグリコールと、(C
)該(A)成分に対し0.7重量倍以上で、かつ炭素数
10以上のラクタム及びアミノカルボン酸の中から選ば
れた少なくとも1種に対し、全カプロラクタム量が4.
0重量倍以下になるような量のカブロラクタムとを、該
(A)成分及び(C)成分の合計量と(B)成分の量と
が、重量に基づき10 : 90ないし65:35にな
るような割合で脱水縮合して成る、相対粘度が1,5以
上でかつ肉厚1++v+でのヘイズ数が75%以下の透
明なポリアミドイミドエラストマーを提供するものであ
る。
本発明に従えば、これらのポリアミドイミドエラストマ
ーは、前記のポリアミドイミドジカルボン酸とグリコー
ル、又はポリアミドイミドジカルボン酸とグリコールと
カプロラクタムとを、前記の割合で用い、反応系中の水
分含有量を0.1〜1.0重量%に保持しながら、15
0〜300℃の範囲の温度において重合し、次いで、未
反応の原料成分を留去させるか、又は未反応の原料反応
を留去させたのち、200〜300℃の範囲の温度にお
いて後重合することにより、製造することができる。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明のポリアミドエラストマーにおけるハードセグメ
ントは、炭素数10以上のラクタムやアミノカルボン酸
及び所望に応じて用いられるカプロラクタムから成るア
ミド形成性成分と芳香族[・ジカルボン酸や芳香族テト
ラカルボン酸やこれらの酸無水物とを、あるいは場合に
よりさらに炭素数2〜10の脂肪族ジアミンとを反応さ
せて得られるポリアミドイミドジカルボン酸から誘導さ
れる。この際の芳香族トリカルボン酸の3個のカルボキ
シル基の中の少なくとも21’Eilは芳香環の隣接し
た位置に結合し、炭素数10以上のラクタムやアミノカ
ルボン酸及び所望に応じて用いられるカプロラクタムか
ら成るアミド形成性成分との反応によってl1ilのイ
ミド環を形成しうるものでなければならない。また、芳
香族テトラカルボン酸の4個のカルボキシル基は、それ
ぞれ2個ずつが芳香環の隣接した位置に結合し、炭素数
10以上のラクタムやアミノカルボン酸及び所望に応じ
て用いられるカプロラクタムから成るアミド形成成分と
の反応によって、2個のイミド環を形成しうるものでな
ければならない。
本発明における(イ)成分の炭素数10以上のラクタム
やアミノカルボン酸としては、例えば、カプリンラクタ
ム、ウンデカノラクタム、ラウロラクタム、10:−ア
ミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、ω−アミ
ノトリデカン酸、ω−アミノヘプタデカン酸などが挙げ
られるが、これらの中で炭素数が10〜12のラクタム
やアミノカルボン酸が好ましい。また、これらのラクタ
ムやアミノカルボン酸は1種用いてもよいし、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、該(イ)成分として、前記のラクタ
ムやアミノカルボン酸とともに、所望に応じカプロラク
タムを用いてもよい。この場合、該カプロラクタムの使
用量は、前記の炭素数10以上のラクタムやアミノカル
ボン酸に対して、4.0重量倍以下であることが必要で
ある。
この量が4.0重量倍を超えるとポリアミドイミドセグ
メント部分の親水性が増し、エラストマーの耐水性が低
下するようになる。使用するアミド形成性成分の種類や
比率はエラストマーの耐水性、成形加工性などの諸物性
を考慮して適宜選択される。
本発明における(口)成分の芳香族トリカルボン酸とし
ては、例えば1.2.4−トリメリット酸、1.2.5
−す7タレントリカルボン酸、2.6.7−す7タレン
トリカルボン酸、3.3’、4−ジフェニルトリカルボ
ン酸、ベンゾフェノン−3,3’、4− トリカルボン
酸、ジフェニルスルホン−3,3’、4− トリカルボ
ン酸、ジフェニルエーテル−3,3’、4− )ジカル
ボン酸などが挙げられ、また、芳香族テトラカルボン酸
としては、例えばピロメリット酸、ジフェニル−2,2
’、3.3’−テトラカルボン酸、ベンゾフェノン−2
,2’ 、3.3’−テトラカルボン酸、ジフェニルス
ルホン−2,2’、3.3’−テトラカルボン酸、ジフ
ェニルエーテル−2,2’、3.3’−テトラカルボン
酸などが挙げられる。本発明においては、これらの多価
カルボン酸の酸無水物も用いることができる。これらの
多価カルボン酸やその酸無水物は1種用いてもよいし、
2種以上を組み合せても用いてもよい。
さらに、所望に応じて用いられる(ハ)成分の炭素数2
〜10の脂肪族ジアミンとしては、例えばエチレンジア
ミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ンなどが用いられる。これらのジアミンの使用量は前記
(ロ)成分の芳香族ポリカルボン酸やその酸無水物に対
して、0.4倍モルを超えない量の範囲で選ぶ必要があ
る。この量が0.4倍モルを超えると着色が激しくなっ
j;す、透明性がそこなわれることになる。
該(A)成分のポリアミドイミドジカルボン酸は、その
数平均分子量が400〜3000の範囲にあることが必
要である。この数平均分子量は、仕込み組成と重合時の
回収された(イ)成分の量から算出されたもので、これ
が400未満ではハードドメインの凝集力が低下して、
その結果、機械的強度が低下するし、3000を超える
と透明性がそこなわれる。
一方、本発明のポリアミドイミドエラストマーにおける
ソフトセグメントは、数平均分子量が500〜4000
のポリオキシアルキレングリコール及びα、ω−ジヒド
aキシ炭化水素の中から選ばれた少なくとも1種のグリ
コールから誘導される。このポリオキシアルキレングリ
コールとしては、例えばポリオキシテトラメチレングリ
コール、変性ポリオキシテトラメチレングリコール、ポ
リオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレング
リコール及びこれらの共重合グリコールなどが挙げられ
る。
前記グリコール成分として、ポリオキシテトラメチレン
グリコールを用いる場合、その数平均分子量が4000
を超えると低温特性が劣ったものとなる。
特にポリオキシテトラメチレングリコールのみをソフト
セグメントとする場合には低温特性の観点から数平均分
子量が500〜3000のものを用いるのが好ましい。
さらに、低温特性の観点からみるとポリオキシテトラメ
チレングリコールの分子量分布Mvis/Mn (Mn
は末端水酸基価より求めた数平均分子量、Mvisは式 %式%) で規定される粘度平均分子量であり、lは40℃の温度
における溶融粘度をポアズで示したものである)が1.
6以下とシャープなものを用いる方が好ましい。
本発明においては、前記のポリオキシテトラメチレング
リコールの代りに、変性ポリオキシテトラメチレングリ
コールも用いることができる。この変性ポリオキシテト
ラメチレングリコールとしては、通常のポリオキシテト
ラメチレングリコールの−(CHI)4 0−の一部を
−R−0−で置き換えたものが挙げられる。ここでRは
炭素数2〜10(7)フルキレン基であり、具体的には
エチレン基、1.2−プロピレン基、1.3−プロピレ
ン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2.2−ジ
メチル−■、3−プロピレン基、ペンタメチレン基、ヘ
キサメチレン基などが好ましく挙げられる。変性量につ
いては特に制限はないが、通常3〜50重量%の範囲で
選ばれる。また、この変性量や前記アルキレン基の種類
は、エラストマーの要求特性、例えば低温特性、耐熱性
、耐候性などによって適宜選ばれる。
この変性ポリオキシテトラメチレングリコールは、例え
ばヘテロポリ酸を触媒とするテトラヒドロ7ランとジオ
ールとの共重合や、ジオール又はジオールの縮合物であ
る環状ニーデルとブタンジオールとの共重合などによっ
て製造することができる。
本発明のエラストマーに親水性を付与する場合には、ポ
リオキシエチレングリコールを用いることができ、その
親水性に応じて単独あるいはポリオキシテトラメチレン
グリコールなどと併用して用いることができる。ポリオ
キシエチレングリコールは高分子量になるとブロック共
重合体の中に組み込まれていても結晶化しやすくなり、
低温でのゴム弾性が発現しにくくなるので、単独で用い
る場合には数平均分子量500〜2500のものを用い
るのが好ましい。
α、ω−ジヒドロキシ炭化水素としては、例えばオレフ
ィンやブタジェンを重合して末端を水酸基化し、かつそ
の二重結合を水添して得られるポリオレフィングリコー
ルや水添ポリブタジェングリコールなどを用いることが
できるが、これらの炭化水素は数平均分子量が500〜
4000の範囲にあることが必要である。この数平均分
子量が500より小さいと、得られるエラストマーの融
点が低くなったり、優れた物性のものにならないなどの
問題を生じ、一方、4000を超えると反応点が少なく
なって、高分子量のエラストマーが得られにくくなる。
本発明で用いる(B)成分のグリコールとしては単独で
用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。用
いるグリコールの種類や分子量及び比率はエラストマー
の低温特性、耐候性、耐油性などの諸物性を考慮して適
宜選択される。
本発明のポリアミドイミドエラストマーは、前記(A)
成分のポリアミドイミドジカルボン酸と、(B)成分の
グリコールとを、重量に基づき10 : 90ないし6
5 : 35の割合で脱水縮合して形成される。
このポリアミドイミドジカルボン酸の割合がこれよりも
多くなると得られるエラストマーの柔軟性がそこなわれ
るし、少なくなると強度が低下する。
このポリアミドイミドエラストマーの硬度は、主として
ポリアミドイミドジカルボン酸成分の含有量によってコ
ントロールすることができ、特にエラストマー中のポリ
アミドイミド成分を15〜45重量%とすることにより
、ショア硬度60A〜40Dの加硫ゴム領域の硬度を有
する柔軟で強靭なエラストマーが得られる。
本発明のポリアミドイミドエラストマーは、m−クレゾ
ール中、0.5重量/容量%の濃度において、30℃の
温度で測定した相対粘度が1.5以上であり、かつ肉厚
1m+*において測定したヘイズ数が75%以下となる
ように、調製される。
この際、(A)成分のポリアミドイミドジカルボン酸と
(B)成分のポリオキシアルキレングリコールやα、ω
−ジヒドロキシ炭化水素とは相容性を欠くが、同成分が
均質に重合されていると濁りのない透明なエラストマー
となる。したがって、本発明における前記のヘイズ数は
均質に重合されているかどうかの指標ともなり、このヘ
イズ数が75%を超えると濁りを生じ、透明性が低下す
る上に、重合の均一性が失われて強度が低下する傾向を
示す。
本発明のポリアミドイミドエラストマーを製造するには
、例えば(イ)炭素数10以上のラクタム及びアミノカ
ルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種又はこのもの
とその4.0重量倍以下のカプロラクタムとの混合物、
(ロ)炭素数9〜20の芳香族トリカルボン酸、芳香族
テトラカルボン酸及びこれらの酸無水物の中から選ばれ
た少なくとも1種及び(B)ポリオキシアルキレングリ
コール及びσ、ω−ジヒドロキシ炭化水素の中から選ば
れた少なくとも1種のグリコールを、(ロ)成分と(B
)成分とが実質上等モル、すなわちモル比が0.9: 
1ないし1.1:lになるような割合で混合し、重合体
中の水分含有量を0.1〜1重量%に保ちながら、15
0〜300’C!において加熱反応させたのち、反応混
合物から未反応の前記(イ)成分を留去し、必要に応じ
てさらに200〜300℃の範囲の温度において後重合
させる(特願昭62−328710:号参照)。
この反応では、前記カルボン酸成分をグリコール成分と
実質上等モル使用することが重要であり、多すぎても少
なすぎても機械的物性の優れたエラストマーとはならな
い。この反応において、芳香族トリカルボン酸やその酸
無水物は、炭素数10以上のラクタムやアミノカルボン
酸及び必要に応じて用いられるカプロラクタムから成る
アミド形成性成分と反応してイミド環を形成し、分枝し
たポリアミド構造をとらずに、線状のポリアミドイミド
ジカルボン酸成分を形成する。
また、このポリアミドイミドジカルボン飽の成分として
、(ハ)成分の脂肪族ジアミンを併用する場合には、ジ
アミン成分と(B)成分のグリコールとの合計量と、(
ロ)成分の芳香族ポリカルボン酸の量とが実質上等モル
になるように、ジアミンを使用して同様に重合すること
により、所望のポリアミドイミドエラストマーを製造す
ることができる。
前記反応においては、例えば(イ)炭素数10以上のラ
クタム及びアミノカルボン酸の中から選ばれた少なくと
も1種、又はこのものとその4重量倍以下のカプロラク
タムとの混合物、(ロ)芳香族ポリカルボン酸やその酸
無水物、(ハ)脂肪族ジアミン及び(B)グリフールを
混合し、150〜300℃1好ましくは180〜280
’C!の範囲の温度において溶融脱水縮合させるが、こ
の際反応温度を段階的に昇温させることもできる。
この際、該(イ)成分の一部は未反応で残るが、これは
減圧下に留去して反応混合物から除く。この未反応の(
イ)成分を除いた後の反応混合物は、必要に応じ減圧下
200〜300℃、より好ましくは230〜280℃で
後重合することによりさらに高重合させることができる
さらに、本発明においては、(A)成分のポリアミドイ
ミドジカルボン酸及び(B)成分のグリコールに、さら
に所望に応じ、(C)成分としてカプロラクタムを加え
、前記と同様にして、生成する水分を除去しながら重合
を行ってもよい。(C)成分としてカプロラクタムを添
加、水分を除去しながら重合を行うと、該カプロラクタ
ムがポリアミド鎖をさらに延長するアミド化反応と、ポ
リアミドとグリコールとのエステル化反応とが同時に進
行し、反応の進行とともに、重合初期には乳白色を皇し
ていた重合物は、しだいに均質透明な溶融重金物となり
、均一な重合が進行して、透明なエラストマーが得られ
る。この際、(C)成分として用いるカプロラクタムの
量は(A)成分のポリアミドイミドジカルボン酸に対し
、0.7重量倍以上で、かつ全カプロラクタムの量が炭
素数10以上のラクタムやアミノカルボン酸に対し、4
.0重量倍以下の範囲で選ぶことが必要である。この量
が(A)成分に対し0.7重量倍未満では(C)成分と
してカプロラクタムを添加した効果が十分に発揮されな
いし、また炭素数10以上のラクタムやアミノカルボン
酸に対し4.0重量倍を超えるとポリアミドイミドセグ
メントの親水性が増大し、エラストマーの耐水性が低下
するようになる。この場合、(A)成分、(B)成分及
び(C)成分の使用割合については、(A)成分及び(
C)成分の合計量と(B)成分の量とが重量に基づき1
0 : 90ないし65 : 35になるような割合で
各成分が用いられる。
また、特に、(AXイ)炭素数10以上のラクタム及び
アミノカルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種と(
ロ)少なくとも1個のイミド環を形成しうる芳香族トリ
カルボン酸、芳香族テトラカルボン酸及びこれらの酸無
水物の中から選ばれた少なくとも1種とから得られた数
平均分子量400〜1500のポリアミドイミドジカル
ボン酸と、(B)数平均分子量500〜3000のポリ
オキシエチレングリコールとを、前記(A)成分が全共
重合体に対し、20〜65重量%含有されるように混合
し、150〜240℃の範囲の温度で加熱溶融して均質
化したのち、減圧下に230〜260℃の範囲の温度で
加熱重縮合させると、エステル化反応が進行するととも
に、乳白色を呈していた重合物は次第に均質透明な溶融
重合物となり、透明なエラストマーが得られる。この反
応では、前記ポリアミドイミドジカルボン酸成分をポリ
オキシエチレングリコール成分と実質上等モル使用する
ことが重要であり、多すぎても少なすぎても機械的物性
の優れたエラストマーとはならない。
本発明においては、反応温度が150〜300℃の範囲
で選ばれる。この反応温度が150℃未満では重合速度
が遅くて実用的でないし、300℃を超えると熱劣化が
起こりやすくなる。
エステル化反応と(イ)成分のアミド形成性成分の重合
を同時に起こさせ、しかもそれぞれの反応速度をコント
ロールして、透明性を有し、かつ均質なエラストマーを
得るI;めには、生成する水を系外に除去して、反応系
の水分含量を0.1〜1重量%の範囲に保持して重合す
ることが必要である。
この水分含量が1重量%を超えると該アミド形成性成分
の重合が優先して粗大相分離を生じやすく、一方0.1
重量%未満ではエステル化が優先して該アミド形成性成
分が反応せず、所望の組成のエラストマーが得られにく
い。また、該水分含量はエラストマーに望まれる物性に
応じて前記範囲内で適宜選ばれる。
この反応においては、所望に応じ、反応の進行に伴い、
反応系中の水分含量を減少させていく方法もとりうる。
この水分含量のコントロールは、例えば反応温度、不活
性ガスの導入流量、減圧度、あるいは反応器構造などの
反応条件によって行うことができる。
また、この反応方法においては、エステル化触媒を重合
促進剤として用いることができ、該触媒としては、例え
ばリン酸、テトラブチルオルソチタネートなどのテトラ
アルキルオルソチタネート、ジブチルスズオキシド、ジ
ブチルスズラウレートなどのスズ系触媒、酢酸マンガン
などのマンガン系触媒及び酢酸鉛などの鉛系触媒などが
好ましく用いられる。触媒の添加時期は重合初期でも重
合中期でもよい。また、得られたポリアミドイミドエラ
ストマーの熱安定性を高めるt;めに、各種耐熱老化防
止剤、酸化防止剤などの安定剤を用いることができ、こ
れらは重合の初期、中期、末期のどの段階に添加しても
よいし、重合後に添加してもよい。耐熱安定剤としては
、例えばN、N’−へキサメチレン−ビス(3,5−第
三ブチル−4−ヒドロキシケイ皮酸アミド) 、4.4
’−ビス(2,6−ジ第三ブチルフエノール) 、2.
2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三ブチルフェ
ノール)などの各種ヒンダードフェノール類、N、N’
−ビス(β−ナフチル)−p−7二二レンジアミン、N
、N’−’;フェニルーp−フェニレンジアミン、ポリ
(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン
)などの芳香族アミン類、塩化銅、ヨウ化銅なとの銅塩
、ジラウリルチオジプロピオネートなどのイオウ化合物
やリン化合物などが挙げられる。さらに、本発明で得ら
れるポリアミドイミドエラストマーには紫外線吸収剤、
帯電防止剤、着色剤、充填剤、耐加水分解改良剤などを
任意に含有させることができる。
発明の効果 本発明のポリアミドイミドエラストマーは、従来のもの
と異なり、優れた柔軟性、透明性及び機械的強度を有す
る上に、離型性、耐熱性も良好であり、透明性が要求さ
れる用途、例えばホース、チューブ、シートなどの材料
、プラスチック改良剤、フラスチック帯電防止剤、フォ
トレジストベースポリマーなどに好適に用いられる。
実施例 次に実施例により本発明の詳細な説明するが、本発明は
これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、エラストマーの各物性は次のようにして求めに。
(1)  ショア硬度 デュロメータを用い、ASTM D−2240に準拠し
て測定した。
(2)引張破断強度 エラスマーを熱プレスして肉厚1mmのシートに成形し
、JIS K 6301に準拠してダンベル型試料片を
打ち抜き、引張強度試験機(インストロン社)で強度を
測定した。
(3)相対粘度 メタクレゾール中30℃、0.5重量/容量%の条件で
測定した。
(4)熱分層温度 重量減少温度は示差熱天秤を用い、昇温速度10℃/m
inで測定した。
(5)はく離強さ JIS S 6040に準拠して試験片の幅25)、試
験温度20℃で、引張強度試験機(インストロン社)を
用い、つかみ移動速度50 +lIm/ n+inで測
定した。
実施例1 かきまぜ機、ポリマー取り出し口、窒素導入口及び留去
管を取り付けた5Qステンレス鋼製オートクレーブ中に
、ラウロラクタム1064g、トリメリット酸103.
49及びポリオキシテトラメチレングリコール(数平均
分子量2040ロア筋−1,46)10:009を、ポ
リ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリ
ン)(商品名、ツクラック224 : a化防止剤)3
.3gと共に仕込み、窒素を600mQ/lll1nで
流し、220℃で2時間、240℃で2時間、260℃
で2時間反応を行った。経時的に分析した重合系中の水
分量は重合開始後、1,2.4時間口でそれぞれ0.8
.0.4.0.5重量%であった。次いで、これにテト
ラブチルオルソチタネート3.39を加えて同温度で徐
々に減圧とし、1時間で未反応のラウロラクタム606
 、59を留去し、さらにlトール以下で5時間反応を
行い、オートクレーブの底のノズルからストランドとし
て取り出し、水中を通し巻き取ったところ、淡黄色透明
なエラスマーが得られた。
このエラスマーは、ポリオキシテトラメチレングリコー
ルセグメント66重量%を含有し、またポリアミドイミ
ドジカルボン酸セグメントの数平均分子量は1040で
あり、かつ相対粘度1.98、融点135℃、シ層ア硬
度88A1引張破断強度410ke/cm”、伸度10
:50%、ヘイズ数40%のものであった。さらに、熱
分解温度は341”0110%及び30%重量重量減変
温、それぞれ395℃及び418℃であり、はく離強さ
は0.43kg/ 25 i*+mであった。
実施例2 実施例1で用いたオートクレーブ中に、実施例1のポリ
オキシテトラメチレングリコール600g、ポリオキシ
エチレングリコール(数平均分子量1990) 600
9 、ラウロラクタム712.8g及びトリメリット酸
125gを、酸化防止剤(N、N−へキサメチレン−ビ
ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシケイ皮酸
アミド)、商品名、イルガノックス1098)3.5g
と共に仕込み、窒素を導入する代りにオートクレーブを
300mmHgの減圧にした以外は、実施例1と同様に
反応させて、ポリアミドイミドジカルボン酸セグメント
の数平均分子量が1057で、ポリオキシアルキレング
リコールセグメント65重量%を含有し、かつ相対粘度
2.13、融点131’o、ショア硬度90A、引張破
断強度320に9/ cra”、伸度1010%、ヘイ
ズ数32%の透明なポリアミドイミドエラスマーを得た
。このエラスマーの熱分解開始温度は337℃、10%
及び30%重量重量減変温、それぞれ387℃、406
℃であり、はく離強度は0.32J19/ 25 my
iであった。
実施例3 かきまぜ機、窒素導入口及び留去管を取り付けた500
mQセパラブルフラスコにカプロラクタム30.39、
ラウロラクタム53.2g、ポリオキシエチレングリコ
ール(数平均分子量1990) 15h及びトリメリッ
ト酸無水物14.5eを、トリス(2,4−ジーを一ブ
チルフェニル)ホスファイトとペンタエリスチル−テト
ラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕の1:1の混合物(商品
名、イルガノックスB225 :酸化防止剤) 0.4
49と共に仕込み、窒素を60mQ/winで流し、2
60℃で4時間重合した。次いで、テトラブチルオルソ
チタネート0.449を加え、同温度で徐々に減圧とし
、lトール10分間で未反応のカプロラクタム及びラウ
ロラクタムを系外に留去し、さらに10時間反応を行っ
て淡黄色透明なエラスマーを得た。このエラスマーはポ
リオキシエチレングリコールセグメントの含有量54重
量%であり、ポ・リアミドイミドジカルボン酸セグメン
トの数平均分子量1720、融点tSO℃、相対粘度2
.OLシツア硬度43Dで、引張強度及び伸度はそれぞ
れ300j29/ cm”、1000%で、ヘイズ数4
5%であった。経時的に分析した重合系中の水分量は重
合開始後、l、2.4時間口”lレソttO,6,0,
4,0,4重量%であった。また、熱分解開始温度は3
44℃で、10%及び30%重量重量減変温394℃、
413℃であり、はく離強さは0.22kg72510
:IIであった。
実施例4 実施例3の装置の留去管を還流冷却管に変えてラウロラ
クタム195g、トリメリット酸無水物709及び水5
.3gを仕込み、220℃で2時間、240℃で2時間
、260’Oで4時間反応して、末端カルボキシル基の
ポリアミドイミドを製造した。このものは酸価測定から
、平均分子量726であった。
実施例3の装置に前記ポリアミド40g、ポリオキシエ
チレングリコール(数平均分子量1990)109.4
g、酸化防止剤(イルガノックス1098) 0.39
及びテトラブチルオルソチタネート0.3gを仕込み、
260℃で溶融してから減圧にして1〜3トールで8時
間反応を行って淡黄色透明なエラスマーを得た。
このエラスマーはポリオキシエチレングリコール−セグ
メントの含有量が73重量%、ショア硬度85A1ヘイ
ズ数39%であった。引張強度、伸度及び熱分解温度に
ついては別表に示す。
実施例5 実施例3と同じ装置にラウロラクタム89.19、実施
例1のポリオキシテトラメチレングリコール153.8
9、ピロメリット酸無水物10.7g、酸化防止剤(イ
ルガノックスB225) 0.449を仕込み、260
℃、窒素60mQ/minで4時間反応した。この間の
反応系中の水分量は0.2〜0.5を量%であった。次
いでテトライソプロピルオルソチタネート帆449を添
加し、260 ’Oで徐々に減圧として未反応のラウロ
ラクタムを留去し、その後、lトールで6時間反応した
ところ、ヘイズ数45%のだいだい色透明なエラスマー
が得られた。このエラスマーはポリオキシテトラメチレ
ングリコールセグメントを69重量%含有し、シ薔ア硬
度82Aであった。
引張強度、伸度及び熱分解温度については別表に示す。
実施例6 実施例3の装置に実施例4で製造したポリアミドイミド
54.h 、ポリオキシエチレングリコール(数平均分
子量1990) 15h、カプロラクタム40g、イル
ガノックス1098を仕込み、窒素を80+*Q/wi
nで流しながら260℃で4時間反応した。重合中の水
分量は帆4〜0.8重量%であった。次いで、5分間か
けてカプロラクタム18.4gを留去し、さらに1トー
ルで5時間反応を行って、淡黄色透明なエラスマーを得
た。このエラスマーはポリオキシエチレングリコールセ
グメントの含有量が66重量%、ポリアミドイミドジカ
ルボン酸セグメントの数平均分子量が1012、シせア
硬度90Aであった。相対粘度、引張強度、伸度及び熱
分解温度については別表に示す。
実施例7 実施例3の装置の留去管を還流冷却管に変えて10:−
アミノドデカン酸84.79 、トリメリット酸無水物
33.4g及び水1.2gを仕込み、260℃で6時間
反応して、末端カルボキシル基のポリアミドイミドを製
造した。このものは酸価測定から平均分子量7!4であ
った。
実施例3の装置に前記ポリアミドイミド53.9g、ポ
リオキシエチレングリコール(数平均分子量1990)
 1509 、カプロラクタム80g、イルガノックス
B215を仕込み、窒素を70+10:1i/sinで
で流しながら260℃で4時間反応した。重合中の水分
量は0.3〜0.6重量%であった。次いで10分間か
けてカプロラクタム48.hを留去し、さらにlトール
で8時間反応を行って、淡黄色透明なエラスマーを得た
。このエラスマーはポリオキシエチレングリコールセグ
メントの含有量が64重量%、ポリアミドイミドジカル
ボン酸セグメントの数平均分子量が10:32、ショア
硬度85Aであった。
相対粘度、引張強度、伸度及び熱分解温度については別
表に示す。
実施例8 かきまぜ装置と還流冷却器を付けた容器に、テトラヒド
ロ7ラン(THF)60hとエチレングリコール25 
、5gを仕込み、次いで250℃で3時間加熱した無水
の状態にしたリンタングステン酸(HsPW+ *Oa
。)300gを加えた(エチレングリコールのモル数は
リンタングステン酸のモル数の約4倍である)。温度を
60℃にして、4時間かきまぜ続けたのち、室温で静置
して二相に分離しt;。上層から未反応のTHFを蒸留
で除き、透明で粘性のあるポリマー1261?を得た。
得られたポリマーの’H−NMR(400MHz)、”
 C−NMR(400MHz)の測定の結果、ポリマー
は、エチレングリコール/ THF −1/ 9(mo
 l比)で共重合したポリエーテルグリコールであり、
エチレングリコールはブロック的でなくランダムに共重
合したものであり、水酸基価を測定した結果、数平均分
子量は1500で融点14℃であった。
実施例3と同様の装置に、前記変性ポリオキシテトラメ
チレングリコール108g、ラウロラクタム99.39
.3.3’、4.4’−ベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物23 、3y及び酸化防止剤(ツクラック2
24) 0.49を仕込み、窒素70mα/winで流
しながら、260℃で4時間反応した。次いでテトライ
ソプロピルオルソチタネート0.4gを加え、260℃
で減圧下にラウロラクタムを留去し、さらに4時間反応
を行ったところ、ヘイズ数55%の淡黄色透明なエラス
マーを得た。このエラスマーはポリオキシテトラメチレ
ングリコールセグメントの含有量が58重量%で、ポリ
アミドイミドジカルボン酸セグメントの数平均分子量が
1079であり、反応系中の含水量は0.3〜0.7重
量%であった。エラスマーの相対粘度、引張強度、伸度
及び熱分解温度については別表に示す。
実施例9 実施例3と同様の装置に数平均分子量101Oのポリオ
キシエチレングリコール150g、トリメリット酸無水
物30g、ラウロラクタム153.69 、ヘキサメチ
レンジアミン0.9g()リメリット酸無水物に対する
モル比0.05)及び酸化防止剤(イルガノックスB2
25) 0.359を仕込み、窒素流量70禦d/wi
nで流し、260℃で4時間反応し、オルソブトキシジ
ルコネート0.4gを加えて、260℃で減圧下にラウ
ロラクタムを留去し、さらに4時間反応を行い、淡黄色
透明なエラスマーを得た。このエラスマーはポリオキシ
エチレングリコールセグメントの含有量が52重量%、
ポリアミドイミドジカルボン酸セグメントの数平均分子
量が950で、ヘイズ数30%であった。相対粘度、引
張強度、伸度及び熱分解温度については別表に示す。ま
た、反応系中の水分量は0.4〜0.8重量%であった
実施例10 実施例3と同様の装置にラウロラクタム89.19、数
平均分子量2200の飽和であるポリオレフィングリコ
ール166.1g(三菱化成工業(株)製、商品名二ポ
リエーテルHA)及びトリメリット酸無水物14.59
、酸化防止剤(ツクラック224)0.449を仕込み
、260℃で窒素80raQ/winで流しながら4時
間重合し、次いでテトライソプロピルオルソチタネート
0.449を加えた。その後、260℃、lトール10
分間でラウロラクタムを留去し、さらに、同温度で8時
間重合を行ったところ、ヘイズ数33%の淡黄色透明な
エラスマーが得られた。このエラスマーのポリオレフィ
ングリコールセグメントの含有量は65重量%であった
。相対粘度、引張強度、伸度、熱分解温度については別
表に示す。また、反応系中の含水量は0.2〜0.7重
量%であった。
比較例1 実施例3と同様の装置にカプロラクタム59.29、ポ
リオキシテトラメチレングリコール10h (数平均分
子量2040、Mvis/Mn= 1.46)及びトリ
メリット酸無水物9.5gをイルガノックス10980
.179及びリン酸0.17gと共に仕込み、窒素を4
0m(1/minで流し、260℃で4時間重合した。
次いで、テトラブチルオルソチタネー) 0.39を加
え、同温度で徐々に減圧とし、lトール10分間で未反
応のカプロラクタムを系外に留去し、さらに4時間反応
を行って、淡黄色透明なエラスマーを得た。このエラス
マーはポリオキシテトラメチレングリコールセグメント
の含有量が66重量%であり、ポリアミドイミドジカル
ボン酸セグメントの数平均分子量が1030であった。
相対粘度、引張強度、伸度及び熱分解温度については別
表に示す。
比較例2 実施例3と同じ装置にカプロラクタム82.59、数平
均分子量2040のポリオキシテトラメチレングリコー
ル1509、アジピン酸10.7gをリン酸0.24及
び酸化防止剤(イルガノックス1098) 0−24g
と共に仕込み、実施例1と同様の条件で重合し、ポリオ
キシテトラメチレングリコールセグメント含有量73重
量%、ヘイズ数45%の淡黄色透明なエラスマーを得た
。このものの相対粘度、引張強度、伸度及び熱分解温度
については別表に示す。また、反応系中の含水量は、0
.2〜0.4重量%であった。
比較例3 実施例3の装置の留去管を還流冷却器に変えてカプロラ
クタム1679 、アジピン酸33.2g及び水6りを
仕込み、260℃で6時間反応して、末端カルボキシル
基のポリカプラミドを製造した。このものは酸価測定か
ら、平均分子量883であった。
実施例3の装置に前記ポリカプラミド409、実施例3
のポリオキシテトラメチレングリコール97.49、酸
化防止剤(イルガノックス1098)0.39及びテト
ラブチルオルソチタネート0.2gを仕込み、240℃
で溶融してから減圧にして1〜3トールで2時間、さら
に1〜3トール、260℃で8時間重合したところ、重
合中に粗大相分離を起こし、溶融物は乳白色となり、重
合終了時点子で乳白色で、得られたエラスマーはヘイズ
数90%以上の不透明なものであった。このエラスマー
は、ポリオキシテトラメチレングリコールセグメント7
0重量%を含有し、もろいものであった。相対粘度、引
張強度、伸度及び熱分解温度については別表に示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)(イ)炭素数10以上のラクタム及びアミノ
    カルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種、又はこの
    ものとその4.0重量倍以下のカプロラクタムとの混合
    物、及び(ロ)少なくとも1個のイミド環を形成しうる
    炭素数9〜20の芳香族トリカルボン酸、芳香族テトラ
    カルボン酸及びこれらの酸無水物の中から選ばれた少な
    くとも1種から得られた数平均分子量400〜3000
    のポリアミドイミドジカルボン酸と、(B)数平均分子
    量500〜4000のポリオキシアルキレングリコール
    及びα,ω−ジヒドロキシ炭化水素の中から選ばれた少
    なくとも1種のグリコールとを、重量に基づき10:9
    0ないし65:35の割合で脱水縮合して成る、相対粘
    度が1.5以上でかつ肉厚1mmでのヘイズ数が75%
    以下の透明なポリアミドイミドエラストマー。 2 (A)(イ)炭素数10以上のラクタム及びアミノ
    カルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種、又はこの
    ものとその4.0重量倍以下のカプロラクタムとの混合
    物、及び(ロ)少なくとも1個のイミド環を形成しうる
    炭素数9〜20の芳香族トリカルボン酸、芳香族テトラ
    カルボン酸及びこれらの酸無水物の中から選ばれた少な
    くとも1種から、数平均分子量400〜3000のポリ
    アミドイミドジカルボン酸を形成させたのち、これと、
    (B)数平均分子量500〜4000のポリオキシアル
    キレングリコール及びα,ω−ジヒドロキシ炭化水素の
    中から選ばれた少なくとも1種のグリコールとを、重量
    に基づき10:90ないし65:35の割合で用い、反
    応系中の水分含有量を0.1〜1.0重量%に保持しな
    がら、150〜300℃の範囲の温度において重合し、
    次いで、未反応の原料成分を留去させるか、又は未反応
    の原料成分を留去させたのち、200〜300℃の範囲
    の温度において後重合することを特徴とする請求項1記
    載のポリアミドイミドエラストマーの製造方法。 3 (A)(イ)炭素数10以上のラクタム及びアミノ
    カルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種、又はこの
    ものとその4.0重量倍以下のカプロラクタムとの混合
    物、(ロ)少なくとも1個のイミド環を形成しうる炭素
    数9〜20の芳香族トリカルボン酸、芳香族テトラカル
    ボン酸及びこれらの酸無水物の中から選ばれた少なくと
    も1種、及び(ハ)前記(ロ)成分に対し、0.4倍モ
    ルを超えない量の炭素数2〜10の脂肪族ジアミンから
    得られた数平均分子量400〜3000のポリアミドイ
    ミドジカルボン酸と、(B)数平均分子量500〜40
    00のポリオキシアルキレングリコール及びα,ω−ジ
    ヒドロキシ炭化水素の中から選ばれた少なくとも1種の
    グリコールとを、重量に基づき10:90ないし65:
    35の割合で脱水縮合して成る、相対粘度1.5以上で
    かつ肉厚1mmでのヘイズ数が75%以下の透明なポリ
    アミドイミドエラストマー。 4 (A)(イ)炭素数10以上のラクタム及びアミノ
    カルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種、又はこの
    ものとその4.0重量倍以下のカプロラクタムとの混合
    物、(ロ)少なくとも1個のイミド環を形成しうる炭素
    数9〜20の芳香族トリカルボン酸、芳香族テトラカル
    ボン酸及びこれらの酸無水物の中から選ばれた少なくと
    も1種、及び(ハ)前記(ロ)成分に対し、0.4倍モ
    ルを超えない量の炭素数2〜10の脂肪族ジアミンから
    、数平均分子量400〜3000のポリアミドイミドジ
    カルボン酸を形成させたのち、これと、(B)数平均分
    子量500〜4000のポリオキシアルキレングリコー
    ル及びα,ω−ジヒドロキシ炭化水素の中から選ばれた
    少なくとも1種のグリコールとを、重量に基づき10:
    90ないし65:35の割合で用い、反応系中の水分含
    有量を0.1〜1.0重量%に保持しながら、150〜
    300℃の範囲の温度において重合し、次いで、未反応
    の原料成分を留去させるか、又は未反応の原料成分を留
    去させたのち、200〜300℃の範囲の温度において
    後重合することを特徴とする請求項3記載のポリアミド
    イミドエラストマーの製造方法。 5 (A)(イ)炭素数10以上のラクタム及びアミノ
    カルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種、又はこの
    ものとその4.0重量倍以下のカプロラクタムとの混合
    物、及び(ロ)少なくとも1個のイミド環を形成しうる
    炭素数9〜20の芳香族トリカルボン酸、芳香族テトラ
    カルボン酸及びこれらの酸無水物の中から選ばれた少な
    くとも1種から得られた数平均分子量400〜3000
    のポリアミドイミドジカルボン酸と、(B)数平均分子
    量500〜4000のポリオキシアルキレングリコール
    及びα,ω−ジヒドロキシ炭化水素の中から選ばれた少
    なくとも1種のグリコールと、(C)該(A)成分に対
    し0.7重量倍以上で、かつ炭素数10以上のラクタム
    及びアミノカルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種
    に対し、全カプロラクタム量が4.0重量倍以下になる
    ような量のカプロラクタムとを、該(A)成分及び(C
    )成分の合計量と(B)成分の量とが、重量に基づき1
    0:90ないし65:35になるような割合で脱水縮合
    して成る、相対粘度が1.5以上でかつ肉厚1mmでの
    ヘイズ数が75%以下の透明なポリアミドイミドエラス
    トマー。 6 (A)(イ)炭素数10以上のラクタム及びアミノ
    カルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種、又はこの
    ものとその4.0重量倍以下のカプロラクタムとの混合
    物、及び(ロ)少なくとも1個のイミド環を形成しうる
    炭素数9〜20の芳香族トリカルボン酸、芳香族テトラ
    カルボン酸及びこれらの酸無水物の中から選ばれた少な
    くとも1種から、数平均分子量400〜3000のポリ
    アミドイミドジカルボン酸を形成させたのち、これと、
    (B)数平均分子量500〜4000のポリオキシアル
    キレングリコール及びα,ω−ジヒドロキシ炭化水素の
    中から選ばれた少なくとも1種のグリコールと、(C)
    該(A)成分に対し0.7重量倍以上で、かつ炭素数1
    0以上のラクタム及びアミノカルボン酸の中から選ばれ
    た少なくとも1種に対し、全カプロラクタム量が4.0
    重量倍以下になるような量のカプロラクタムとを該(A
    )成分及び(C)成分の合計量と(B)成分の量とが、
    重量に基づき10:90ないし65:35になるような
    割合で用い、反応系中の水分含有量を0.1〜1.0重
    量%に保持しながら、150〜300℃の範囲の温度に
    おいて重合し、次いで未反応の原料成分を留去させるか
    、又は未反応の原料成分を留去させたのち、200〜3
    00℃の範囲の温度において後重合することを特徴とす
    る請求項5記載のポリアミドイミドエラストマーの製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6391983B1 (en) 1997-02-14 2002-05-21 Sola International Holdings, Ltd. Casting composition of aromatic polyvinyl monomer, polythiol and epoxy strain reducer

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