JPH0756699B2 - 焦点位置制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、光ビデオデイスクプレーヤ等の光学読取装置
における焦点位置制御装置に関する。

〔発明の背景〕

従来、光ビデオデイスクプレーヤ等の光学読取装置にお
いて、光デイスク面に対する光ビームの焦点位置制御
は、光ビームの焦点をデイスク記録面上のピツト上に結
ばせるときも、また該ビームの焦点位置がピツト間の鏡
面にあるときも一定の回路増幅度で制御していた。焦点
誤差検出に際し、光ビームが鏡面上にあるときは、鏡面
で反射された光が全て光検出器で検出されるため、誤差
検出信号のレベルが高くなり、検出感度が高くなるのに
対し、光ビームがピツト上を追従しているときは、光ビ
ームはピツトで回折されて誤差検出信号のレベルが低く
なり、検出感度が下る。

このことから回路増幅度を一定としておくと、光ビーム
がピツト上にあるとき、つまり信号再生中は、焦点位置
制御のループ増幅度が低く、光ビームがトラツク間を移
動する場合などで、トラツク間の鏡面部に光ビームがあ
るときはループ増幅度が高くなる。

通常の信号再生時には光ビームはピツト上を追従するも
のであるから、かかる信号再生状態において適正なルー
プ増幅度が得られるように増幅度を決定しておくが、す
ると、光ビームが鏡面部にあるときは、ループ増幅度が
高くなることになる。

そのため、光ビームが鏡面部にあるとき、ループのカツ
トオフ周波数以上の帯域で、デイスクの傷等に基因して
過大な電圧が検出されて対物レンズ駆動装置に印加され
ることがある。このような鏡面部再生は、光ビームを任
意のトラツク位置からトラツク位置に移動させる際など
に生じ、このため、過大な電圧を駆動電圧として受けた
対物レンズ駆動装置から、かかる駆動電圧変化に応じた
騒音を発生するという問題があつた。

なお、本発明の関連技術は特開昭54−128707号公報に記
載されている。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、光ビームのトラツク横断時等におい
て、焦点誤差信号の検出感度が変動しても、そのことに
より対物レンズ駆動装置から騒音が発生しないようにし
た焦点位置制御装置を提供することにある。

〔発明の概要〕

本発明の概要は、デイスク面からの反射光束の検出器の
総和出力の低周波成分である焦点位置検出信号は、光ビ
ームがピツト追従中であるときに比べ鏡面部上にあると
きは高くでることから、この信号のレベル変化を検出
し、該レベルが高いレベルにある間は、焦点位置制御装
置における回路増幅度を下げるようにして回路増幅度を
切換え、光ビームがトラツクを横断する間、ピツト上に
あるときも鏡面部上にあるときも、焦点位置制御装置に
おいてループ増幅度（回路増幅度）が一定に維持される
ようにして、対物レンズ駆動装置に過大な電圧が印加さ
れることのないようにすること、であると云える。

〔発明の実施例〕

次に図を参照して本発明の実施例を説明する。

第１図は本発明の一実施例を示す回路図である。同図に
おいて、１は位相補償増幅器、2,3,6,9はそれぞれ抵
抗、４は増幅器、７は対物レンズ駆動装置、８はコンデ
ンサ、10はダイオード、11は比較器、である。

第２図は本発明において用いる検出信号の波形図であ
る。

第１図，第２図を参照して回路動作を説明する。第１図
において、図示せざる光検出器からの焦点誤差検出信号
は、位相補償増幅器１で増幅され、抵抗2,6で分圧され
（抵抗３はスイツチ５閉により短絡されているものとす
る）増幅器４で増幅され、対物レンズ駆動装置７に印加
され焦点位置制御が行なわれる。

通常、光ビームがピツト面を再生しているときは、焦点
位置検出信号は、比較器11へは一定の直流として入力さ
れ、比較器11はレベル検出出力を発生せず、スイツチ５
を閉じておくものである。

次に、光ビームがピツト上を再生しているときの焦点誤
差検出信号のレベルを第２図（ａ）に、焦点位置検出信
号を第２図（ｃ）に、また光ビームが鏡面上にあるとき
の焦点誤差検出信号のレベルを第２図（ｂ）に、焦点位
置検出信号を第２図（ｄ）に、それぞれ示す。第２図
（ｅ）は、光ビームがピツト部再生状態にあるときとト
ラツクを横断中で、トラツク間つまり鏡面上にあるとき
の焦点位置検出信号のレベルを示す。

今第２図（ｅ）のように、光ビームがトラツクを横断中
で、トラツク間つまり鏡面上にあるとき、第２図（ｂ）
に示すような感度の高い焦点誤差検出信号が位相補償増
幅器１を経て増幅器４に入力される。このとき焦点位置
検出信号は、第２図（ｄ）に示すように高い信号として
検出され第２図（ｅ）に示すように、トラツク横断毎に
正弦波状の信号を生じる。この信号は、第１図におい
て、コンデンサ８で直流分をカツトされ、比較器11でノ
イズ成分を切り、高いレベルのみ検出し、その検出出力
でスイツチ５を開く。

これにより抵抗2,3,6の分圧によりループ増幅度を下げ
ることができるので、トラツク横断中も一定のループ増
幅度を維持することが可能となる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、光ビームがトラツク間にあるときもル
ープ増幅度が上がらないため、出力増幅器の電源電圧を
上げる必要がなく、これにより過大電圧が対物レンズ駆
動装置にかからないためトラツク横断中に対物レンズ駆
動装置から従来、発せられることのあつた音が発せられ
ず、静かになるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す回路図、第２図は第１
図における各検出信号の波形図、である。 符号の説明 １……位相補償増幅器、４……増幅器、５……スイツ
チ、７……対物レンズ駆動装置、11……比較器

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】対物レンズを通して光ディスク面に投射し
   た光の反射光束から該レンズのディスク面に対する焦点
   誤差信号を検出する手段と、検出された該誤差信号を増
   幅して出力する増幅手段と、該増幅出力を入力して前記
   レンズを駆動しその焦点位置制御を行う対物レンズ駆動
   手段と、から成る光学読取装置用の焦点位置制御装置に
   おいて、 前記レンズを通して投射された光の焦点位置を、ディス
   ク面における或るトラックから他のトラックへ移動させ
   た時に、移動している前記光の焦点位置がトラックを構
   成するピット上にあるのか、トラック間の鏡面上にある
   のかを判別する手段と、該判別手段によって鏡面上にあ
   ると判別されたときは、前記増幅手段における増幅度を
   低下させ、ピット上にあると判別されたときは増大させ
   る増幅度切換手段と、を具備して、前記判別手段によっ
   て鏡面上にあると判別されたときの前記増幅出力の振幅
   とピット上にあると判別されたときの前記増幅出力の振
   幅との差を低減するようにしたことを特徴とする焦点位
   置制御装置。