JPH0755950B2 - 2−ヘテロアリールフェニル−カルバペネム抗菌剤 - Google Patents

2−ヘテロアリールフェニル−カルバペネム抗菌剤

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JPH0755950B2
JPH0755950B2 JP3266462A JP26646291A JPH0755950B2 JP H0755950 B2 JPH0755950 B2 JP H0755950B2 JP 3266462 A JP3266462 A JP 3266462A JP 26646291 A JP26646291 A JP 26646291A JP H0755950 B2 JPH0755950 B2 JP H0755950B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は2位側鎖が以下で更に詳細に記載
される種々の置換基によって置換されたヘテロアリール
フェニル部分に特徴のあるカルバペネム類の抗菌剤に関
する。
【0002】チエナマイシンは広いスペクトルを有する
初期のカルバペネム抗菌剤であり、次の式を有する。
【化18】 後にN−ホルムイミドイルチエナマイシンが発見され式
【化19】 を有する。
【0003】本発明の2−ヘテロアリールフェニル−カ
ルバペネム類はチエナマイシン又はN−ホルムイミドイ
ルチエナマイシンのような広い抗菌スペクトルが特徴で
はない。むしろ、これらの活性スペクトルは主にグラム
陽性菌、特にメチシリン耐性菌スタフィロコッカス ア
ウレウム(Staphylococcus aureus)(MRSA)、メチ
シリン耐性菌スタフィロコッカス エピデルミディス
(Staphylococcus epidermidis) (MRSE)及びメチ
シリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(Staphylococc
i)(MRCNS)に限定される。従って本発明の抗菌化
合物は病原菌を制御することが困難な治療法に寄与する
ことが重要である。更にその上このような病原菌(MR
SA/MRCNS)に対して有効であると同時に安全な
即ち望ましくない毒性副作用のない薬剤がますます必要
とされている。β−ラクタム抗菌剤はこれらの要件を満
たすことがまだ見い出されていない。また現在の選択さ
れた薬剤バンコマイシン、糖ペプチド抗菌剤はMRSA
/MRCNS病原菌に於て耐性の量が常に増加すること
を経験している。
【0004】更に最近例えばアミノメチル及び置換アミ
ノメチルで任意に置換されたアリール部分である2−置
換基を有するカルバペネム抗菌剤が記載されている。こ
れらの薬剤は米国特許第4,543,257号及び同第
4,260,627号に記載され式
【化20】 を有する。
【0005】しかしながら本発明の化合物の特徴である
ヘテロアリールフェニル2−置換基の記載も示唆もなく
本発明の化合物の驚くほどに良好な抗−MRSA/MR
CNS活性も示唆されていない。
【0006】欧州特許出願第0277743号は式
【化21】 で表わされる化合物の個々の種類が記載されているが、
この限定された教示は全く異にする本発明の化合物も驚
くほどに良好な抗−MRSA/MRCNS活性も示唆し
ていない。
【0007】本発明は、式
【化22】 {式中、RはHまたはCH3 であり、R1 およびR2
独立に、H、CH3-、CH3CH2- 、(CH3)2CH- 、HOCH2-、CH
3CH(OH)-、(CH3)2C(OH)-、FCH2CH(OH)- 、F2CHCH(OH)-
、F3CCH(OH)-、CH3CH(F)- 、CH3CF2- または(CH3)2C
(F)- であり、
【化23】 は、(a) 単環式5または6員芳香族環系であり、ここで
炭素原子の少なくとも1個はNで置換され、4個までの
別の炭素もNで置換されてもよく、また1個の炭素原子
はOまたはSで置換されてもよく、または(b) 二環式9
または10員芳香族環系であり、ここで炭素原子の少な
くとも1個はNで置換され、3個までの別の炭素原子も
Nで置換されてもよく、また2個までの炭素原子もSお
よび/またはOで置換されてもよく、ただし、(a) と
(b) の両方について、フェニル−Ra 環への結合位置の
【化24】 の原子は常に炭素であり、
【化25】 は四級化され、カチオン性環構造すなわち
【化26】 (式中、RdはNH2 、O- またはC1 −C4 アルキル
(ここでアルキルは下記定義のRq で任意に単置換され
る)である)を形成し、Ra とRb は独立に水素および
下記の基: a)トリフルオロメチル基すなわち−CF3 、 b)ハロゲン原子すなわち−Br、−Cl、−Fまたは
−I、 c)C1 −C4 アルコキシ基すなわち−OC1 −C4
ルキル(ここでアルキルはRq で任意に単置換され、R
q は-OH 、-OCH3 、-CN 、-C(O)NH2、-OC(O)NH2 、CHO
、-OC(O)N(CH3)2 、-SO2NH2 、-SO2N(CH3)2 、-SOCH
3、-SO2CH3 、-F、-CF3、 -COOMa (ここでMa は水
素、アルカリ金属、メチルまたはフェニル)、テトラゾ
リル(ここで結合位置はテトラゾール環の炭素原子であ
り、窒素原子の1個は上記定義のMa で単置換される)
および -SO3Mb (ここでMb は水素またはアルカリ金属
である)からなる群から選択されるものである)、 d)ヒドロキシ基すなわち−OH、 e)カルボニルオキシ基すなわち-O(C=O)Rs (ここでR
s はC1-4 アルキルまたはフェニルであり、それぞれは
上記定義のRq で任意に単置換される)、 f)カルバモイルオキシ基すなわち-O(C=O)N(Ry )R
z (ここでRy とRz は独立にH、C1-4 アルキル(こ
れは上記定義のRq で任意に単置換される)であり、一
緒になって環を形する3〜5員アルキレン基(上記定義
のRqで任意に置換される)または一緒になって環を形
成する-O- 、-S- 、-S(O)-、-S(O)2- または-NHe で中
断される2〜4員アルキレン基(ここでRe は水素、C
1 −C4 アルキルおよびRq で単置換されたC1 −C4
アルキルであり、環は上記定義のRqで任意に単置換さ
れる))、 g)イオウ基すなわち -S(O)n -Rs (ここでnは0〜2
であり、Rs は上記定義通りである)、 h)スルファモイル基すなわち -SO2N(Ry )Rz (ここで
y とRz は上記定義の通りである)、 i)アジドすなわちN3 、 j)ホルムアミド基すなわち-N(Rt )-C(O)H (ここでR
t はHまたはC1 −C4 アルキルであり、このアルキル
は上記定義のRq で任意に単置換される)、 k)(C1 −C4 アルキル)カルボニルアミノ基すなわ
ち-N(Rt )-C(O)C1-C4アルキル(ここでRtは上記定義の
通りであり、アルキル基は上記定義のRqで任意に単置
換される)、 l)(C1 −C4 アルコキシ)カルボニルアミノ基すな
わち-N(Rt )-C(O)OC1-4 アルキル(ここでRt は上記定
義の通りであり、アルキル基は上記定義のRqで任意に
単置換される)、 m)ウレイド基すなわち-N(Rt )-C(O)N(R y )Rz (ここ
でRt 、Ry およびRz は上記定義の通りである)、 n)スルホンアミド基すなわち-N(Rt )SO2R s (ここで
s とRt は上記定義の通りである)、 o)シアノ基すなわち−CN、 p)ホルミルまたはアセタール化ホルシ基すなわち-C
(O)Hまたは-C(OCH3)2H、 q)カルボニルがアセタール化された(C1 −C4 アル
キル)カルボニル基すなわち-C(OCH3)2C1-4 アルキル
(ここでアルキルは上記定義のRq で任意に単置換され
る)、 r)カルボニル基すなわち-C(O)Rs (ここでRs は上記
定義の通りである)、 s)酸素または炭素原子がC1 −C4 アルキル基で任意
に置換されるヒドロキシイミノメチル基すなわち-C
(Ry )=NOR z (ここでRy とRZ は上記定義の通りであ
り、ただしこれらは一緒に結合し環を形成しなくてもよ
い)、 t)(C1 −C4 アルコキシ)カルボニル基すなわち-C
(O)OC1-4アルキル(ここでアルキルは上記定義のRq
任意に単置換される)、 u)カルバモイル基すなわち-C(O)N(Ry )Rz (ここでR
y とRZ は上記定義の通りである)、 v)窒素原子がC1 −C4 アルキル基で付加的に置換さ
れてもよいN−ヒドロキシカルバモイルまたはN(C1
−C4 アルコキシ)カルバモイル基すなわち-(C=O)-N(R
y )Rz (ここでRy とRZ は上記定義の通りであり、た
だしこれらは一緒に結合し環を形成しなくてもよい)、 w)チオカルバモイル基すなわち-C(S)N(Ry )Rz (ここ
でRy とRZ は上記定義の通りである)、 x)カルボキシルすなわち -COOMb (ここでMb は上記
定義の通りである)、 y)チオシアネートすなわち-SCH、 z)トリフルオロメチルチオすなわち-SCF3 、 aa)テトラゾリル(ここで結合位置はテトラゾール環
の炭素原子であり、窒素原子の1個は水素、アルカリ金
属または上記定義のRq で任意に単置換されたC1 −C
4 アルキルで単置換される)、 ab)ホスホノ [P=O(OMb )2] 、アルキルホスホノ{P=
O(OMb )-[O(C1-C4アルキル)]}、アルキルホスフィニル
[P=O(OMb )-(C1-C4アルキル)]、ホスホルアミド[P=O(O
M b )N(Ry )Rz およびP=O(OMb )NHRx ] 、スルフィノ
(SO2Mb ) 、スルホ(SO3M b ) 、構造式 CONMb SO
2Rx 、CONMb SO2N(Ry )Rz 、SO2NM b CON(R y)Rz およ
びSO2NM b CNから選択されるアシルスルホンアミドから
なる群から選択されるアニオン性基(ここでRx は、フ
ェニルまたはヘテロアリールであり、ヘテロアリールは
5または6個の環形成原子を有する単環式芳香族炭化水
素基であり、この基において炭素原子が結合位置であ
り、炭素原子の1個は窒素原子で置換され、別の1個の
炭素原子はOまたはSから選択されるヘテロ原子により
任意に置換され、別の1〜2個の炭素原子は窒素のヘテ
ロ原子で任意に置換され、そして、フェニルおよびヘテ
ロアリールは上記定義のRq で任意に単置換される(こ
こでMb 、Ry およびRz は上記定義の通りであ
る))、 ac)上記の置換基a)からab)および上記定義のR
q で任意に置換されるフェニルのうちの1個で任意に単
置換されるC2 −C4 アルケニル基、 ad)上記の置換基a)からab)のうちの1個で任意
に単置換されるC2−C4 アルキニル基、 ae)C1 −C4 アルキル基、 af)上記の置換基a)からab)のうちの1個で単置
換されるC1 −C4 アルキル、 ag)アミノ基すなわちNRt 2 (ここでRt は上記で
定義した通りである)からなる群から選択され、 Mはi)水素、 ii)医薬的に許容されるエステル化する基または除去で
きるカルボキシル保護基、 iii)アルカリ金属または他の医薬的に許容されるカチオ
ン、または iv)正に帯電した基で釣合う負の電荷から選択され
る。}の新規なカルバペネム化合物を提供する。
【0008】式Iの化合物の製造は3段階の合成図式、
続く脱保護で実施することができる。第一合成段階の目
的は、式Iのカルバペネムの2位置換体へ変換できる基
本ヘテロアリールフェニル(以後、HAPという)化合
物の製造である。第2合成段階の目的は、基本HAPの
カルバペネムへの結合である。最終的に、第3合成段階
の目的は、このHAPを所望のRa 及びRb で置換する
ことである。この第3合成段階は、所望のRa 及びRb
の性質によって、第一合成段階または第2合成段階の後
に行ってもよい。
【0009】フローシートAは第一合成段階を説明して
いる。フローシートBは第2合成段階を説明している。
第3合成段階は選択したRa 及びRb により変化するも
のである。
【0010】フローシートA 置換されたブロモフェニルホウ酸A1及び置換されたヘ
テロアリールジエチルボランA5は慣習的な方法により
製造することができる。これらのボラン化合物のどちら
かを触媒量のパラジウム触媒の存在下、A2またはA4
のようなハロゲン化アリールと接触させることにより所
望の合成体A3を得る。
【化27】
【0011】フローシートB 第2合成段階は、基本HAPのカルバペネムの2位への
結合である。化学反応を起こさないRa またはRb ある
いは適当な前駆置換基を使用して、フローシートBに示
すようにグリニヤール反応によりHAP A3をアゼチ
ジン−2−オンB1に結合することができる。(B1
更に一般的なB1*の小区分である。B1B1*(こ
こでMはii以下の上で定義したものである)に置き換
えると、B2B3及びB4に類似するより広範な化合
物を生成する。)
【0012】グリニヤール反応は、A3をマグネシウム
及び1,2−ジブロモエタンとTHF中20℃〜60℃
で反応させることによりグリニヤール試薬に変換させ、
続いてグリニヤール試薬としてのA3をTHF中−70
℃〜約20℃でB1と接触させることによりアゼチジン
−2−オンB2を生成させることを必要とする。代わり
の方法として、A3をt−ブチルリチウム、n−ブチル
リチウムなどとEt2OまたはTHF中−78℃〜−5
0℃で反応させ、続いて臭化マグネシウムの添加により
同じグリニヤール試薬を生成する。B1のRi は実際ピ
リド−2−イルであるが、芳香族及び複素芳香族置換基
を含む種々の置換基を取り得ることは明らかであろう。
更に例えば、Ri はフェニル、ピリミジニルまたはチア
ゾリルである。
【0013】アゼチジン−2−オンB2はカルバペネム
へ閉環することができる中間体である。この中間体上の
a またはt−ブチルジメチルシリルオキシ−メチル基
のような前駆置換基は、このカルバペネム環核と化学的
な反応を行うような修飾を行うべきである。例えば、化
合物B2上のHAPのヒドロキシメチル置換基からt−
ブチルジメチルシリル基を除去する慣習的な反応は、化
合物B2をメタノール中0℃で希硫酸溶液にさらすこと
である。t−ブチルジメチルシリル基が同様な条件下で
カルバペネムB3から除去されるならば、カルバペネム
の実質的な部分は分解され失われるであろう。従って、
この場合における前駆置換基の修飾及び他の前駆置換基
またはRa との置換は、カルバペネムの閉環の前に行わ
れることが最良である。もちろんカルバペネムB3をT
HF中テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド及び
酢酸にさらすことによって、低収率でカルバペネムB3
からt−ブチルジメチルシリル基を取り除くことは可能
である。
【0014】化合物B2はp−ヒドロキノンと約1〜2
時間キシレン中還流することによりカルバペネムB3
閉環することができる。この中間体上で、前駆置換基、
例えばヒドロキシメチルからのRa の最終合成分は達成
することができる。次いで保護基の除去は最終化合物式
Iを与える。このような最終合成及び脱保護は更に以下
に詳細に説明する。
【0015】
【化28】 フローシートC アゼチジン−2−オンB1及びB1*、ピリジル−チオ
−エステル、はカルバペネム類製造において公知の化合
物である。B1及びB1*を製造するのに有用な逆合成
図式は当業者には想像できるであろう。本発明者に特に
有用なのはRが上で定義したような以下のフローシート
Cで更に示す合成図式である。中間体B1及びB1*
製造する工程は、ここで引例として組み込んだ、米国特
許第4260627号及び同第4543257号;L.
D. Cama. Tetrehedron, 39,2531(1983) ; R. N. Guthik
onda. J. Med. Chem. 30, 871(1987)に記載された方法
に類似しており、以下に検討する。
【化29】
【化30】
【0016】上記のフローシートに示した一般合成はカ
ルバペネムの6位上の保護された1−ヒドロキシエチル
置換基を示している。最終脱保護の後、1−ヒドロキシ
エチル置換基は得られ、これはほとんどの場合において
好ましいものである。しかしながら、ある2位の側鎖を
選択した場合、分子全体における究極的な好ましいバラ
ンスの取れた特性は6−(1−フルオロエチル)部分の
置換を選択することによって高められるということを見
いだした。本発明の範囲内にある6−フルオロアルキル
化合物の製造は、カルバペネム抗菌化合物を製造する当
業界で周知の技術を用いる方法により行われる。J. G.
deVries., Heterocycles. 23(8), 1915(1985); BE 9007
18 A (Sandoz) 及び日本特許公報第6-0163-882-A号(三
楽オーシャン)参照。
【0017】本願発明の化合物において、Ra 及びRb
置換基は参照している生物学的特性に基づいて選択でき
る。関連する化合物において、中性またはアニオン性の
置換された化合物はより高い水溶性を与え、そしてCN
S副作用を減少させるということを見いだした。化合物
全体の水溶性を改良するような置換基は、同時に化合物
の輸送を改良するものと考えられるので、有用であるこ
とがわかった。置換基の実質的な数及び範囲をここに記
載しているが、これらはすべてメディシナルケミストリ
ーにおいて置換基に相関した生物学的特性に基づく本発
明の一部分である。
【0018】
【化31】 は、(a)単環式5または6員の芳香環であり、少なく
とも1個の炭素原子はNで置き換わっており、更に4個
までの炭素原子はNで置き換えることができ、1個の炭
素原子はOまたはSで置き換えることができる;あるい
は(b)二環式9または10員の芳香環であり、少なく
とも1個の炭素原子はNで置き換わっており、更に3個
までの炭素原子はNで置き換えることができ、2個まで
の炭素原子はS及び/またはOで置き換えることができ
る;ただし、(a)及び(b)の両者に対して、
【化32】 中の原子はフェニル−Ra 環への結合位置は常に炭素で
ある。したがって、このアリール構造は、5員環のオキ
サトリアゾール、チアトリアゾール、テトラゾール、オ
キサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、イソ
キサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、チアゾー
ル、ピラゾール、イミダゾール、またはピロール;6員
環のテトラジン、トリアジン、ジアジン、またはピリジ
ン;9または10員環のキノリン、イソキノリン等の基
である。結合位置の炭素原子はヘテロ原子で置き換える
ことはできず、ピリジンの場合、その結合はピリシン核
の3位である。Rb 置換基はアリール環の炭素原子上で
あるが結合位置の炭素原子上にはない。
【0019】複素芳香環の窒素原子はカチオン性の環構
造:
【化33】 (式中、Rd はNH2 、O- 、またはC1 −C4 アルキ
ル(ここでアルキル基は上で定義したRq で任意に一置
換されている)である)を形成して四級化する事ができ
る。このことはフローシートDに説明されており、完全
に合成したカルバペネムB3をメチルトリフレート等の
ようなアルキル化試薬にさらしピリジニウム塩D1を与
え、次に本発明の化合物Iを与えるために脱保護するこ
とができる。同様に、m−クロロ過安息香酸等を使用す
B3の酸化は所望のヅリジンN−オキシド中間体D2
を与え、これも類似の方法によりIにすることができ
る。最後に、O−アミノ−2,4,6−トリイソプロピ
ルベンゼンスルホネーキ等のアミノ化試薬を用いるB3
の処理はN−アミノピリジニウム塩D3を与える。
【化34】
【0020】式Iの好ましい化合物は、R1 が水素であ
る。更に好ましくは、R1 が水素でありそしてR2
(R)-CH3CH(OH)- または (R)-CH3CH(F) である。最も好
ましくは、R1 がHでありそしてR2 が(R)-CH3CH(OH)
である。RがHである事が通常好ましいが、RがCH3
の場合は、化学的安定性、水溶性、または薬物動態特性
が改良された化合物を与える。RがCH3 の置換体はα
またはβ立体異性体のどちらかの配置をとることができ
る。さらに、好ましい化合物は、結合位置がフェニル環
に近接した場合Rb は水素である。最も好ましい化合物
は、Ra は水素ではない。好ましいRa 及びRb 置換基
は、ヒドロキシメチルのようなヒドロキシ、ホルミル、
−CONH2 のようなカルバモイル、−CH=NOHの
ようなヒドロキシイミノメチル、シアノ、及びクロロ、
ブロモ及びヨードのごときハロゲンで単置換されたC1
−C4 アルキルである。
【0021】フローシートE この好ましい置換に関して、ヒドロキシメチル基はフロ
ーシートEに示すようにHAPのRa 位置で得ることが
でき、A3はフローシートAで示すように得られる。
の選択的金属化及びジメチルホルムアミドを使用する
ホルミル化は合成体E1を与える。メタノール中の水素
化ホウ素ナトリウムを用いるE1の還元は好ましい置換
基を与え、これは次の工程においてE3を与えるように
シリルエーテルとして保護される。次いで後者の試薬は
A3としてフローシートBに組み込まれる。好ましいヒ
ドロキシメチル基はRb として上で示したHAPのヘテ
ロアリール部分の適当な位置で得られる。したがって、
フローシートAで示すように出発物質の賢明な選択によ
って、所望の置換パターンを容易に得られる。
【化35】
【0022】HAP部分の好ましいホルミル置換体はフ
ローシートBに記載したB3または異性体B3のヒドロ
キシメチル置換体からスワン酸化によって得ることがで
きる。例えば、異性体B3は塩化メチレン中−70℃か
ら室温て活性試薬としてオキザリルクロリド−ジメチル
スルホキシドを使用する事により酸化される。明らか
に、得られるホルミル置換基の位置は異性体B3のヒド
ロキシメチル置換基の位置に依存するであろう。
【0023】HAP部分上の好ましい−CH=NOH置
換基はこの記載したホルミル置換体から容易に得ること
ができる。これはこのホルミル置換した化合物を適当な
溶媒中室温でヒドロキシアミンにさらすことにより達成
される。
【0024】HAP部分上の好ましいシアノ置換基はこ
の−CH=NOH置換体から得ることができる。この−
CH=NOHで置換された化合物は溶媒中−70℃で無
水トリフリック酸及びトリエチルアミンを用いて脱水さ
れる。
【0025】HAP部分上の−COOK置換基は上で置
換したヒドロキシメチル置換したB2または異性体B2
から得ることができる。例えば、異性体B2はジョーン
ズ試薬で酸化され、このヒドロキシメチル基はカルボン
酸基に置き換わる。ジョーンズ試薬を用いる酸化はカル
バペネムに作用するので閉環する前に任意に行う。閉環
の前に、カルバペネムを環化させるためにこのカルボキ
シ基はそのアリルエステルとして保護される。保護は臭
化アリル及びトリエチルアミンを用いるアルキル化によ
り行われる。環化に続く脱保護は、McCombie及びJeffre
y, J. Org. Chem., 47, 2505(1983)に記載されているよ
うに、2−エチルヘキサン酸カリウムまたはナトリウム
を含む溶液中パラジウム触媒による脱アリル化により行
われる。そのような溶液中での脱保護は所望のカリウム
またはナトリウム塩を与える。
【0026】好ましいカルバモイル置換基、−CONH
2 は、ジョーンズ試薬を用いるヒドロキシメチルの、上
で記載したような相当するカルボン酸置換基へ酸化する
ことにより、B2または異性体B2から得ることができ
る。このカルボン酸は、有機溶媒中室温で、1−エチル
−3−(3−ジメチル−アミノプロピル)カルボジイミ
ド塩酸塩、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール、そし
てアンモニアと順次接触させることにより−CONH2
に変換される。置換されたアミドはもちろんアンモニア
を相当する置換アミンに変えることによって得ることが
てきる。カルボン酸置換基と対照的に、このカルバモイ
ル置換基はカルバペネムの環化の条件に対して保護を必
要としない。
【0027】上記した製造方法において、カルバペネム
の3位のカルボキシル基及び8位のヒドロキシル基は、
最終生成物を製造するまで保護基で保護したままであ
る。脱保護は、最終生成物の分子の他の部分が崩壊する
ような苛酷な方法を避けるために、注意しながら慣習的
な方法で行うことができる。
【0028】上記の定義に関して、アルキルは直鎖また
は分岐鎖脂肪族炭化水素基を意味する。ヘテロ原子は原
則として独立に選択されたN,S,またはOを意味す
る。ヘテロアリールは、Rx 基に関して、特定の及び限
定した意味を有しており、ここでは単環式として定義す
る。この単環式ヘテロアリールは少なくとも1個の窒素
原子を有しており、そして更に多くて1個の酸素または
イオウヘテロ原子が任意に存在している必要がある。こ
の型のヘテロアリール類はピロール及びピリジン(1個
のN);オキサゾール、チアゾールまたはオキサジン
(1個のN+1個のOまたは1個のS)である。更に窒
素原子が第一番目の窒素及び酸素またはイオウと一緒に
存在する場合、例えばチアジアゾール(2個のN+1個
のS)を与え、好ましいヘテロアリール類はヘテロ原子
が1個以上の場合窒素原子のみが存在するものである。
これらの典型例は、ピラゾール、イミダゾール、ピリミ
ジン及びピラジン(2個のN)及びトリアジン(3個の
N)である。Rx のヘテロアリール基は常に上で定義し
たRq により任意に単置換されており、置換は1個の炭
素原子または1個のヘテロ原子上であるが、後者の場合
ある置換基の選択は適当ではない。
【0029】表Iに示したものは本発明の特定化合物で
ある。この表において、キラル中心を含むR2 (例え
ば、−CH(F)CH3及び−CH(OH)CH3 )を有する化合物は
(R)配置である。
【化36】
【化37】
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【化42】
【化43】
【化44】
【化45】
【0030】本発明のカルバペネム化合物は、動物及び
ヒト患者に於て細菌感染症の治療にこれ自体で、またそ
の医薬的に使用し得る塩及びエステル形として有用であ
る。“医薬的に使用し得るエステル又は塩”は薬化学者
に明白である本発明の化合物の塩及びエステル形、即ち
無毒で且つ該化合物の薬物動態特性、美味性、吸収、分
配、代謝及び排出に良好に影響するものを意味する。選
択にも重要である実際上更に実施し易い他の要因は原材
料の価格、結晶化の容易さ、収率、安定性、吸湿性及び
得られたかさ薬剤の流動性である。医薬組成物は有効成
分から医薬的に使用し得る担体と混合して得ることが都
合が良い。従って本発明はまた有効成分として本発明の
新規なカルバペネム化合物を使用する抗菌剤組成物に関
する。
【0031】上述した医薬的に使用し得る塩は−COO
Mの形を用いることができる。Mはアルカリ金属カチオ
ン、例えばナトリウム又はカリウムであることができ
る。Mとして他の医薬的に使用し得るカチオンはカルシ
ウム、マグネシウム、亜鉛、アンモニウム又はアルキル
アンモニウムカチオン、例えばテトラメチルアンモニウ
ム、テトラブチルアンモニウム、コリン、トリエチルヒ
ドロアンモニウム、メグルミン、トリエタノールヒドロ
アンモニウム等であることができる。
【0032】上記に示した医薬上容認される塩には無毒
性の酸の付加塩も含まれる。したがって、式Iの化合物
は無機または有機酸から由来する塩の形で使用すること
ができる。そのような塩類の中には以下のものが含まれ
る:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギ
ン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、二硫酸
塩、ブチル酸塩、クエン酸塩、カンファー酸塩、カンフ
ァースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、二
グルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、
フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、
半硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化
水素酸塩、ヨー化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスル
ホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸
塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、蓚酸
塩、パモエート、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニ
ルプロピン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピ
オン酸塩、コハク酸塩、、酒石酸塩、チオシアン酸塩、
トシル酸塩及びウンデカン酸塩。
【0033】本発明の新規なカルバペネム化合物の医薬
的に使用し得るエステルは薬化学者に容易に明白である
ようなものであり、例えば米国特許第4,309,43
8号、第9欄61行〜第12欄5行に詳細に記載される
ものを含む。このような医薬的に使用し得るエステルに
はピバロイルオキシメチル、アセトキシメチル、フタリ
ジル、インダニル及びメトキシメチルのような生理学的
条件下で加水分解されるもの及び米国特許第4,47
9,947号で詳細に記載されるものが含まれる。
【0034】本発明の新規なカルバペネム化合物はCO
OM(Mは容易に除去可能なカルボキシル保護基であ
る)の形を用いることができる。このような通常の保護
基は上述の合成操作中カルボキシル基を保護的に閉塞す
るために用いられる既知のエステル基からなる。これら
の通常の保護基は容易に除去可能であり、即ち所望され
る場合分子の残りの部分の分解又は破壊を引き起こさな
い方法で除去することができる。このような方法には化
学的及び酵素的加水分解、緩和な条件下での化学還元ま
たは酸化剤による処理、遷移金属触媒及び求核基による
処理及び接触水素添加がある。このようなエステル保護
基の具体例としてはベンズヒドリル、p−ニトロベンジ
ル、2−ナフチルメチル、アリル、ベンジル、トリクロ
ロエチル、トリメチルシリル、フェナシル、p−メトキ
シベンジル、アセトニル、o−ニトロベンジル、4−ピ
リジルメチル及びメチル、エチル又はt−ブチルのよう
なC1 −C6 アルキルがある。
【0035】本発明の化合物は種々のグラム陽性菌及び
これ程ではないがグラム陰性菌に有効な価値のある抗菌
剤であり、従ってヒト及び動物薬として有用性が見い出
される。本発明の抗菌剤は医薬としての使用に限定され
ず、工業のあらゆる面で、例えば動物飼料の添加物とし
て、食品の保存に、感染防止に、及び細菌の生育阻止が
望まれる他の工業の系で使用することが可能である。例
えば、医用及び歯科用器具上での有害な細菌の増殖を抑
え殺菌するために、及び工業面へ応用するための殺菌剤
として例えば有害な細菌の増殖を抑えるために水性塗料
中や製紙の白水へ抗菌剤の濃度が0.1〜100ppm の
範囲となるように水性組成物中に添加する。
【0036】本発明の化合物は種々の医薬製剤中に使用
することができる。これらはカプセル、粉末、溶液又は
懸濁液として使用することができる。これらは種々の方
法で投与することができ、主な方法としては局所的又は
非経口的注射(静脈又は筋肉内)による投与があげられ
る。
【0037】好ましい投与経路である注射用組成物はア
ンプル又は多回投与用の容器に入れた投薬単位型として
調製することができる。この組成物は懸濁液剤、液剤又
は油性又は水性賦形剤中乳剤の型にすることができ、調
合用薬剤を含有することができる。また有効成分を粉末
にしておき、投与時に適当な賦形剤、例えば滅菌水で再
構成することもできる。局所用は軟膏、クリーム剤、ロ
ーション剤、塗布剤又は散剤として親水性又は疎水性基
剤中に調合することができる。
【0038】投与量は大部分治療すべき対象の症状や体
重並びに投与方法や回数にかなり依存するが、注射によ
る非経口方法が一般的な感染に対して好ましい。しかし
ながら、このような事柄は抗菌剤業界に於て周知の治療
法の原則に従う医者の基礎的な裁量に任されている。感
染の種類及び治療を受ける個人差を別にして、正確な投
薬量に影響するもう1つの要因は選択する本発明の化合
物の分子量である。
【0039】ヒトへの投与用の組成物は単位投薬量当た
り、液状又は固体を問わず、0.1〜99%、好ましく
は約10〜60%の範囲の有効物質を含有することがで
きる。組成物は一般に約15〜1500mgの有効成分を
含有するが、一般には約250〜1000mgの範囲の投
薬量を採用することが好ましい。非経口投与の場合、投
薬単位は通常滅菌水に純粋な化合物Iを溶かしたものあ
るいは溶液用を意図した可溶性粉末とする。
【0040】式Iの抗菌化合物の好ましい投与方法は静
脈内注入、静脈内ボラス又は筋肉内注射による非経口で
ある。成人に対して体重1kg当たり式Iの抗菌化合物5
〜50mgを1日2、3又は4回投与することが好まし
い。好ましい投薬量は式Iの抗菌剤250〜1000mg
を1日2回(b.i.d.) 、3回(t.i.d.) 又は4回(q.i.
d.) 投与される。更に詳細には軽度の感染症に対しては
投与量250mg t.i.d. 又は q.i.d. が勧められる。非
常に感受性のあるグラム陽性菌に対する中度の感染症に
対しては投与量500mg t.i.d. 又は q.i.d. が勧めら
れる。抗生物質に感受性のある上限にある菌に対する重
度の生命に危険のある感染に対しては投与量100mg
t.i.d.又はq.i.d. が勧められる。子供に対しては体重
1kg当たり5〜25mgの投与量が1日2、3又は4回投
与されるのが好ましく、通常投与量10mg/kg t.i.d.
又は q.i.d. が勧められる。
【0041】式Iの抗菌化合物はカルバペネム類又は1
−カルバデチアペネム類として知らる広範囲の種類のも
のである。天然のカルバペネム類はデヒドロペプチダー
ゼ(DHP)として知られる腎酵素による攻撃に対して
感受性がある。この攻撃又は分解はカルバペネム抗菌剤
の効力を低下させることができる。他方本発明の化合物
はこのような攻撃を受けることが著しく少なく、従って
DHP阻害剤の使用を必要としなくてもよい。DHP阻
害剤及びカルバペネム抗菌剤との使用は先行技術に開示
されている〔1979年7月24日に出願された欧州特
許出願第79102616.4号(特許第000761
4号)及び1982年8月9日に出願された同第821
07174.3号(公告第0072014号)参照〕。
【0042】DHP阻害が望ましいか又は必要とする場
合、本発明の化合物は前述の特許及び公告された出願に
記載される適当なDHP阻害剤と併用することができ
る。引用した欧州特許出願は(1)本発明のカルバペネ
ム類のDHP感受性を定量する方法を定義し、そして
(2)適当な阻害剤、併用組成物及び治療方法を開示す
る。併用組成物中式I化合物:DHP阻害剤の好ましい
重量比は約1:1である。好ましいDHP阻害剤は7−
(L−2−アミノ−2−カルボキシエチルチオ)−2−
(2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキサミド)−
2−ヘプテン酸又はその有用な塩である。
【0043】本発明は以下の実施例を参照することで更
に定義されるが、実施例は例示しているのであって限定
するものではない。全ての温度は摂氏温度である。出発物質合成
【化46】 3−ブロモフェニルホウ酸 窒素下−78℃で激しく攪拌されている無水エーテル5
00ml中m−ジブロモベンゼン溶液25g(0.106
M)にN−ブチルリチウム(2.5M)(44ml;0.
11M)を15分かけて滴下した。10分間以上の攪拌
の後、無水エーテル200ml中トリイソプロピルボレー
ト25.3ml(0.11M)を20分かけて滴下した。
それから冷浴を取り除き、攪拌溶液を約2時間かけて室
温まで暖まるように放置した。少量の固体が分離され
た。室温での15分以上の攪拌の後、氷冷された8%水
性塩酸150mlを注意深く加え、攪拌を15分間続け
た。有機層を分離し、飽和塩化ナトリウム溶液100ml
で二回洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶
媒を除去し、粗生成物約30gを半固体として得た。こ
れをヘキサン150mlと共によく振盪した。固体を濾別
しヘキサン25mlで2回洗浄した。得られたつややかな
固体(6.5g、約160℃で軟化した後のm.p.178
−179℃)を少量の不純物を含む3−ブロモフェニル
ホウ酸として用いた。ヘキサンの濾液を濃縮し、残渣を
石油エーテル150ml(30−60℃)でよく攪拌し
た。178.3−179℃で溶融する得られた固体4.
4gが求めていた3−ブロモフェニルホウ酸であった。 NMR:7.38−7.46;7.70−7.80;
8.1−8.18;8.31(芳香族性H)
【0044】
【化47】 3−(3′−ブロモフェニル)ピリジン テトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム1
53mg(0.135mM)をトルエン9ml中3−ブロモピ
リジン(0.434ml;4.5mM)の攪拌溶液に加え
た。得られた溶液を室温窒素下で10分間攪拌した。2
M水性炭酸ナトリウム溶液5ml(10mM)次いで無水エ
タノール2.5ml中3−ブロモフェニルホウ酸1g(5
mM)溶液を加えた。この不均一反応混合物を窒素下80
℃で20分間激しく攪拌し、冷却し、塩化メチレン25
mlで希釈し、濃アンモニア0.5mlを含む2M水性炭酸
ナトリウム溶液5mlで二回洗浄した。有機層を無水硫酸
マグネシウム上で乾燥した。溶媒を除去し続いてエーテ
ル:石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲル上で精
製し、3−(3′−ブロモフェニル)ピリジンを35%
収率で、約2mm下で140−142℃で沸騰する無色の
液体として得た。 NMR:7.25−7.90(芳香族性H);8.63
及び8.82(ピリジンの窒素に対するHα) MS:M+ =234
【0045】
【化48】 3−(3′−ブロモフェニル)キノリン 3−ブロモピリジンの代わりに3−ブロモキノリンを使
用して上述のようにして本キノリン化合物を調製した。
42%の収率であった。 NMR:9.1(キノリンの窒素に対するHα);7.
23−8.27(芳香族性H)
【0046】
【化49】 3−(5′−ブロモピリジル)ジエチルボラン 3,5−ジブロモピリジン7.11g(30mmol) を−
78℃で激しく攪拌しているエーテル150mlに加え
た。5分後、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.8
M)12.6mlをゆっくりと加えた。反応物は蜂蜜黄色
に着色した。30分後、1MTHF中ジメチルメトキシ
ボラン63ml(63mmol、2.1当量)をゆっくりと加
え、反応物を室温までゆっくりと暖まるに任せ、そして
一晩攪拌した。白色の固体が沈殿し、それを濾過にて集
めた{(a)とする}。収量は2.95gでNMR(2
00MHz、CDCl3 )は非常に清浄に見えた。濾液は
酢酸エチルと飽和NaClに分配した。有機層を乾燥し
(MgSO4 )、褐色残渣固体にまで濃縮した。Et2
Oで摩砕し、濾過して1.51gを得た{(b)とす
る。}200MHzのNMR(CDCl3 )は良好を示
した。収率(a)+(b)=4.46g(19.74mm
ol) で66%収率であった。第3クラップは(b)の濾
液から得られ0.53mgであった。TLC(ヘキサン)
は原点に弱いUVスポットである。 NMR:0.4−0.72(BCH2CH3);7.48、7.
91及び8.13(ピリジンのH)
【0047】
【化50】 3−(3′,5′−ジブロモフェニル)ピリジン テトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム9
15mg(0.75mM)を、窒素下室温で攪拌している、
無水テトラヒドロフラン75ml中1,3,5−トリブロ
モベンゼン(6.3g;20mM)溶液に加えた。5分間
の攪拌の後、テトラn−ブチルアンモニウムブロマイド
483mg(1.5mM)を、更に粉末水酸化カリウム2.
52g(45mM)及び3−ピリジルジメチルボラン2.
2g(15mM)をこの順で加えた。得られた反応混合物
を2時間加熱還流し、冷却し、エチルアセテート100
mlで希釈し、飽和塩化ナトリウム溶液25mlで10回洗
浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を除去
し、溶媒として酢酸エチル:ヘキサンの2:3混合物を
用いたシリカゲル上での精製により、3−(3′,5′
−ジブロモフェニル)ピリジン1.9gを、約1mmで1
37−139℃で沸騰する無色の油状物として得、ゆっ
くりとガラス状固体になった。 NMEδ:7.36−7.43;7.78−7.86;
8.64及び8.78(ピリジン)7.72及び7.7
8−7.86(フェニルのH)
【0048】
【化51】 3−ブロモ−5−(3′−ヨードフェニル)ピリジン 本ピリジン化合物を、1,3−ジヨードベンゼン及び3
−(5−ブロモ)ピリジルジエチルボランを用いて、上
述のように調製した。 NMR:8.69及び8.71(ピリジンの窒素に対す
るHα)7.0−8.0(芳香族性H)。
【0049】
【化52】 3−メチルチオ−5−(3′−ブロモフェニル)ピリジ
本ピリジン化合物が1,3−ジブロモベンゼン及び3−
(5−メチルチオ)ピリジルジエチルボランから同様に
得られた。 NMR:2.56(SCH3 ,s);8.51及び8.
55(ピリジンの窒素に対するHα)7.26−7.7
(芳香族性H)。
【0050】
【化53】 3−〔〔(3′−ブロモ)−(5′−クロロ)〕フェニ
ル〕ピリジン: このピリジンは、前記と同様にして3,5−ジブロモク
ロロベンゼンと3−ピリジルジエチルボランとから製造
した。 NMR:8.65及び8.8(ピリジン窒素へのHα)
7.32−7.66(芳香族性H)。
【0051】
【化54】 3−〔〔(3′−ブロモ)−(5′−フルオロ)〕フェ
ニル〕ピリジン: このピリジンは、前記と同様にして3,5−ジブロモ−
フルオロベンゼンと3−ピリジルジエチルボランとから
製造した。 NMR:8.62及び8.77(ピリジン窒素へのH
α)7.14−7.82(芳香族性H)。
【0052】
【化55】 3−(3′,5′−ジヨードフェニル)ピリジン: このピリジンは、前記と同様にして1,3,5−トリヨ
ードベンゼンと3−ピリジルジエチルボランとから製造
した。
【0053】
【化56】 3−〔〔(3′−ブロモ)−(5′−メチルチオ)〕フ
ェニル〕ピリジン: 3,5−ジブロモチオアニソール(2当量)と3−ピリ
ジルジエチルボラン(1当量)とから、同様にして3−
〔〔(3′−ブロモ)−(5′−メチルチオ)〕フェニ
ル〕ピリジンを油状物として55%収量で得た。 NMR SCH3 :2.54(s);7.25−8.8
4(芳香族性H)。
【0054】
【化57】 3,5−ジブロモチオアニソール: n−ブチルリチウムの2.5M溶液(42ml;0.10
5M)を、無水エーテルの1.6リットルと無水テトラ
ヒドロフラン400mlとの中の1,3,5−トリブロモ
ベンゼン(31.5グラム;0.1M)の激しく攪拌し
ている懸濁液に、窒素雰囲気下、−78℃において25
分間にわたって添加した。この混合物を30分間攪拌し
た後に、ジメチルジスルフィドの2当量を滴下した。得
られた混合物を、室温において一晩攪拌した。飽和食塩
水の150mlを注意深く添加した。有機相を分離し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶剤を除去して、粗生
成物を得た。これを、溶剤としてヘキサンを使用してシ
リカゲル上で精製した。目的物を単離し、約1mmにおい
て107〜110℃で蒸留して、無色の液体として3,
5−ジブロモチオアニソールの18グラムを得た。これ
を放置すると、ゆっくりと結晶化した。 NMR:2.49(SCH3 ,s);7.3及び7.4
3(芳香族性H)。
【0055】M−ブロモフエナシルブロマイド: アセトフエノンをフエナシルブロマイドに変換するCowp
erおよびDavidsonの方法(Org. Syn. Coll, 第2巻、第
480−1頁(1943)の方法と同様な方法で、m−
ブロモアセトフエノン(5g、25mmol) をm−ブロモ
フエナシルブロマイドに変換した。反応は0℃において
始めたが、加えた臭素の脱色(反応)を達成するために
反応混合物を周囲温度に暖めた。水流アスピレーターを
用いて溶剤とHBrとを除去した後、油状残渣をEt2
OとH2 Oとに分配した。次に、有機層を食塩水で洗浄
し、真空下で濃縮して粗生成物を得た。次の反応に用い
るのに充分な純度である。この粗生成物の一部を、(ヘ
キサン中の10% CH2Cl2 を用いて溶離する)シリカゲ
ル上でクロマトグラフにかけ、精製された画分を(ヘキ
サンで)再結晶して、第一回目の生成物としてm−ブロ
モフエナシルブロマイド(2g、白色針状結晶、29%
収率)と第二回目の生成物としてm−ブロモフエナシル
ブロマイド(1.1g、16%収率)とを得た。 1 H NMR(300MHz,CDCl3 )δ4.42
(s,CH2Br ):7.39、7.55、7.82及び
8.12(4−m,4芳香族性H)。
【0056】4−M−ブロモフェニルイミダゾール: フエナシルブロマイドの4−フェニルイミダゾールへの
変換〔Brederick H.とTheilig G. ; Chem. Ber.,第86
巻、第88〜96頁(1953年)〕と同様な方法で、
m−ブロモフエナシルブロマイド(2g、7.2mmol)
を4−m−ブロモフェニルイミダゾールに変換した。仕
上げ処理した黄褐色の沈殿をCH2 Cl2 に溶解し、溶
液をMgSO4 で乾燥し、再度濃縮して粗生成物(92
2mg)を得た。その一部分をCH2 Cl2 から再結晶し
て、純粋な4−m−ブロモフェニルイミダゾールを得
た。 1 H NMR(300MHz,CDCl3 )δ7.2
2、7.39、7.70(3m,フェニルH,イミダゾ
ールのH5 );7.92(幅広いs,イミダゾールのH
2 )。
【0057】4−M−ブロモフェニル−1−メチルイミ
ダゾール: Hazeldine らの方法〔J. Chem. Soc.,第125巻、第1
431〜41頁(1924年)〕を用いて、硫酸ジメチ
ル(145μl、1.53mmol) と4−m−ブロモフェ
ニルイミダゾール(341mg、1.54mmol) との混合
物を、反応混合物が非常に粘稠になるまで、窒素雰囲気
下において攪拌した。トルエン(150μl)を加え、
混合物は100℃に1時間加熱した。周囲温度に冷却し
た後、水(5ml)を加え、NaOH溶液を用いて反応混
合物のpHを9にした。次に、CH2 Cl2 で抽出(2×
10ml)した。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥し(Mg
SO4 )、真空中で濃縮して、出発原料との混合物であ
る粗生成物262gを得た。2つの1000μシリカゲ
ルGFプレート上の分取用TLCを用いて(CH
2Cl2 中5%MeOHで溶離し、CH2 Cl2 中10
%MeOHを用いて抽出した)精製して、生成物4−m
−ブロモフェニル−1−メチルイミダゾール(121m
g、33%収率)を極めて小さいポーラーバンドとして
得た。 1 H NMR(300MHz,CDCl3 )δ3.72
(s,N−CH3 )、7.17−7.36(m,3−フ
ェニルH)、7.46(幅広いs,1−イミダゾール
H)、7.67(m,1−フェニルH)、7.91(幅
広いs,1−イミダゾールH)。
【0058】
【化58】 4−M−ブロモフェニル−3,5−ジメチルイソオキサ
ゾール: 3−(3′−ブロモフェニル)ピリジンの製造方法を用
いて、3,5−ジメチル−4−ヨードイソオキサゾール
〔Kochetkov, N. K. Zhurnal Obschchie Khimii 第31
巻、第2167〜2172頁(1961年)〕(2.4
g、11mmol)と3−ブロモフェニルホウ酸(2.24
g、11mmol) との反応によって、粗4−m−ブロモフ
ェニル−3,5−ジメチルイソオキサゾールの3.3g
を得た。シリカゲル上での迅速な濾過(CH2 Cl2
よる溶離)の後に、さらにこの物質を12の1000μ
シリカゲルGFプレート上の分取TLC(10%アセト
ン/ヘキサンによる溶剤と、10%MeOH/CH2
2 による抽出)によって精製して、アリレート化され
たイソオキサゾールの1.2gを得た。0.5gを昇華
して(高真空下、室温〜70℃)、分析的に純粋な物質
404mgを得た。 1 H NMR(300MHz,CDCl3 )δ2.24
及び2.38(2s,イソオキサゾールメチル)、7.
14−7.48(m,フェニルプロトン)。 元素分析: 計算値(C1110BrNOとして); C,52.40; H,4.00; Br,31.70;
N,5.56 実測値 C,52.25; H,3.68; Br,31.82;
N,5.24
【0059】
【化59】 1−メチル−4−(3′−ブロモフェニル)ピラゾー
ル: 3−(3′−ブロモフェニル)ピリジンの製造方法を用
いて、1−メチル−4−ヨードピラゾール〔Liljefors,
S. と Gronowitz S. Chemica Scripta,第15巻、第1
02〜9頁、(1980年)〕(1.3g、6.2mmo
l) と3−ブロモフェニルホウ酸(1.24g、6.2m
mol) との反応を行なって粗4−(m−ブロモフェニ
ル)−1−メチルピラゾールを得た。これをベーカーの
シリカゲルを詰めたカラムを用い、CH2 Cl2 で溶離
するクロマトグラフにかけた。より小さいポーラー分画
は、目的物でない不正確な結合をした生成物を含んでい
るが、その後のより極性の大きな分画は目的生成物を含
んでいる(0.82g、56%収率)。 1 H NMR(300MHz,CDCl3 )δ3.94
(s,N−CH3 );7.20−7.40(m,フェニ
ルH);7.61及び7.72(3H,2−ピラゾール
H及び1−フェニルH)。 MS:m/e 238、236(M+ ) 。 この物質の約200mgを、3つの1000μシリカゲル
GFプレート(20%アセトン/ヘキサンで溶離し、1
0%MeOH/CH2 Cl2 で抽出)上の分取用TLC
でさらに精製して、次のグリニャール反応用の純4−
(m−ブロモフェニル)−1−メチルピラゾールの16
1mgを得た。
【0060】工程A:アルキル化の一般的合成
【化60】 アリルブロミド(3mM)を窒素下−78℃で無水エーテ
ル(12ml)に加えた。n−ブチルリチウム(2.5モ
ル溶液;1.32ml;3.3mM)をアリルブロミドの上
記攪拌懸濁液に一滴づつ添加した。得られた混合物を−
78℃で0.5時間攪拌した。次に、マグネシウム削り
屑の6.6mMを無水テトラヒドロフランの24ml中で
1,2−ジブロモエタンの6mMと共に約1時間窒素下、
周囲温度において攪拌することによって新たに調製した
マグネシウムブロミドの溶液を上記攪拌リチウム塩に−
78℃において滴々と加えた。得られた混合物を−78
℃で15分間及び0℃で30分間攪拌した。濁った溶液
を得、それを必要なアリールマグネシウムブロミドの
0.0833モル溶液として使用した。グリニャール試
薬のこの溶液を、5mlの無水テトラヒドロフラン中の
(3S,4R)−1−[[(アリロキシ)カルボニル]
−(トリフェニルホスホラニリデン)メチル]−3−
[(1R)−1−[(アリロキシ)カルボニルオキシ]
エチル]−2−[[(2′−ピリジルチオ)−カルボニ
ル]アルキル]アゼチジン−2−オン1.4mMの攪拌溶
液に0℃で窒素下において徐々に添加した。反応混合物
を15分間0℃で攪拌し、飽和塩化アンモニウム(15
ml)及び30mlの酢酸エチルを添加した。有機層を分離
し、15mlの飽和塩化ナトリウムで2回洗浄し、そして
無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を除去し、酢
酸エチル:ヘキサン、アセトン:ヘキサン、又は他の適
当な溶媒の混合物を用いシリカゲルによる精製によって
所望のアリールケトンを淡黄色泡状物として得た。
【0061】工程B1:環化のための一般的手順
【化61】 ハイドロキノンの小結晶を含む2mlのp−キシレン中の
イリドケトン(0.25mM)の溶液を45分〜3時間
(Rの性質に依存する)130℃で窒素下において加熱
した。この溶液を冷却し、ヘキサンでパックしたシリカ
ゲルカラムにかけ、次にまずヘキサンで溶出しついでヘ
キサン:酢酸エチルの2:3混合物で溶出して所望のカ
ルバペネム類似体を得た。 工程B2:カルバペネム類のピリジニウム双性イオンの
合成のための一般的手順 メチルトリフルオロスルホナート(0.3mM)を3mlの
無水メチレンクロリド中のピリジルカルバペネム(0.
25mM)の溶液に窒素下において0℃で加えた。1時間
攪拌した後、溶媒及び過剰のメチル化剤を真空中におい
て室温で除去した。得られた淡黄色泡状物を溶媒系以外
は以下の実施例に用いられる手順に従って脱アリル化し
た。この場合にはメチレンクロリド及びエーテルの3:
1混合物が用いられた。 工程B3:ピリジンN−オキサイドへのピリジンの酸化
のための一般的手順 ピリジルカルバペネム(0.2mM)の激しく攪拌した溶
液に重炭酸ナトリウムの0.5M溶液1.6mlを加えた
後、m−クロロ安息香酸0.5mMを加えた。この反応混
合物を室温で1時間攪拌した。チオ硫酸ナトリウムの5
%溶液5mlを加え、攪拌を1時間続けた。酢酸エチル1
0mlで希釈した後、その反応混合物を5mlの飽和塩化ナ
トリウム溶液で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で
乾燥した。溶媒を除去して粗油状物を得、それをヘキサ
ン:酢酸エチル(2:7)混合物を用いるシリカゲルに
よるクロマトグラフィにかけて所望のカルバペネムピリ
ジンN−オキサイドを得た。 工程B4:ピリジン部分の存在下でのスルホキシド及び
スルホンの調製 上記手順に従って、スルフィドをスルホンにピリジン部
分の存在において選択的に酸化した。 a):m−クロロ過安息香酸の1.5当量のみを用い
て、同じスルフィドをスルホキシドに選択的に酸化し
た。 b):m−クロロ過安息香酸の4.5当量はスルホンピ
リジンN−オキサイドを生成した。
【0062】工程C:脱アルキル化のための一般的手順
【化62】 メチレンクロリド:エーテルの1:1混合物3ml中のカ
ルバペネム(0.2mM)の攪拌溶液に遠心チューブの中
で窒素下0℃において2−エチルヘキサン酸(0.2m
M)、トリフェニルホスフィン(0.05mM)、テトラ
キス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.0
4mM)、及び0.2mMの2−エチルヘキサン酸ナトリウ
ム又はカリウムを加えた。この混合物を、固体が沈殿し
たときに2時間攪拌した。10mlのエーテルで希釈した
後、この混合物を遠心し、上澄液をデカントした。残り
の固形物を2mlの酢酸エチルと攪拌しそして遠心した。
得られた固形物を1mlの水に溶解し、100μ逆相シリ
カゲルプレートにかけた。アセトニトリル:水の1:9
〜1:3混合物で溶出することによって紫外線活性域を
得、それを掻取ってアセトニトリル:水の4:1混合物
の5mlと攪拌した。この固形物を濾過し、アセトニトリ
ル:水の4:1混合物2mlで3回洗浄した。濾液を4ml
のヘキサンで4回洗浄し、真空中において室温で1mlま
でに濃縮しそして凍結乾燥してカルバペネムのナトリウ
ム又はカリウム塩を白乃至クリーム色のふわふわした塊
として得た。以下の実施例において、工程は上記一般的
手順、工程A〜Cを適用する。IRデータはcm-1によ
る。UVデータはλmax (水)についてナノメーターに
よる。NMRデータは、特に断りのない限り、CDCl
3 中δにおいて記録される。
【0063】実施例1 工程A
【化63】 条件: 1) n−BuLi/THF;−78°;エ
ーテル;0.5時間 2) MgBr2 /THF 3) 0°;20分;ピリジルチオエステル 収率: 27%工程B 条件: キシレン;130°;3時間 収率: 65%スペクトル : IR: 1780;1740;1715 NMR: H6:3.42−3.5; dd;J=3及
び8.5Hz H5:4.26−4.4; ddd;J=3,9及び1
0Hz工程C M=Na+ 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh
【化64】 CHCl2 :Et2 O; 0°;2時間 収率: 77% スペクトル: UV: 300 εext : 6245
【0064】実施例2、17及び18
【化65】 工程A 条件: 1) BuLi/−78°/エーテル 2) MgBr2 /THF 3) ピリジルチオエステル/THF/0°/15分 収率: 〜60% スペクトル: IR: 1740;1685;1640;1620工程B 工程B1 :カルバペネムへのイリドケトンの環化工程B2 :カルバペネムのピリジンのN−メチル化工程B3 :カルバペネムのピリジンのN−酸化 B1: 条件: キシレン;140°;1時間 収率: 880mgのイリドケトンから445mg スペクトル: IR: 1780;1740;1720 NMR: H6:3.42−3.48;dd;J=3及
び8.5Hz H5:4.26−4.38;ddd;J=3,8.5及
び10Hz B2: 条件: CF3 SO3 CH3 ;CH2 Cl2 ; 0
°;1時間 粗生成物を脱アリル化に用いた スペクトル: NMR: +N−CH3 :4.52(s) B3: 条件: mCPBA;1時間;NaHCO3 :0°−
20° 収率: 〜70% スペクトル: IR: 1780;1740;1720 NMR: H6:3.44−3.50;dd;J=3及
び8.5Hz H5:4.28−4.40;ddd;J=8.5及び1
0Hz工程C 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh3
【化66】 CH2 Cl2 :エーテル;0°;2時間 収率: 〜55%の スペクトル: UV: 〜302 ε: 9756 収率: 〜28%の17 スペクトル: UV: 〜295 ε: 8289 収率: 〜22%の18 スペクトル: UV: 〜300 ε: 7859
【0065】実施例3及び14 工程A
【化67】 条件: 1) n−BuLi/−78°エーテル;
0.5時間 2) MgBr2 /THF 3) 0°;15分;ピリジルチオエステル 収率: 71%スペクトル : IR: 1740;1685;1640;1620工程B 工程B1:カルバペネムへのイリドケトンの環化 工程B2:ピリジルN−オキサイドへのピリジンの酸化 B1: 条件: キシレン;140°;30分 収率: 90% スペクトル: IR: 1780;1745;1720 NMR: H6:3.42−3.48;dd;J=3及
び8.5Hz H5:4.26−4.38;ddd;J=3,8.5及
び10Hz B2: 条件: mCPBA;2 当量 ; NaHCO3 ;C
2 Cl2 収率: 47%のN−オキサイドスペクトル : NMR: H6:3.40−3.48;dd;J=3及
び8Hz H5:4.24−4.38;ddd;J=3,9及び1
0Hz工程C M=Na+ 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh3
【化68】 CH2 Cl2 :Et2 O;2時間;0° 収率: 20%の スペクトル : UV: 303 e ext : 7306 収率: 45%の14 スペクトル : UV: 303 ε ext : 6818
【0066】実施例4、15及び16
【化69】 工程A 条件: 1) n−BuLi/エーテル/−78°/
30分 2) MgBr2 /THF 3) ピリジルチオエステル/0°/15分/THF 収率: 〜42%のイリドケトン スペクトル: IR: 1740;1680;1640;1620工程B 工程B1 :カルバペネムへのイリドケトンの環化工程B2 :カルバペネムのピリジンのN−メチル化工程B3 :カルバペネムのピリジンのN−酸化 B1: 条件: キシレン/140°/1時間 収率: 〜79% スペクトル: IR: 1780;1740;1720 NMR: H6:3.42−3.48;dd;J=3及
び8Hz H5:4.26−4.38;ddd;J=3,8及び1
0Hz B2: 条件: CF3 SO3 CH3 /0°/CH2 Cl2
1時間 粗生成物を脱アリル化に用いた B3: 条件: mCPBA;NaHCO3 ;1時間;0°−
20° 収率: 〜63% スペクトル: IR: 1780;1740;1720 NMR: H6:3.42−3.48;dd;J=3及
び8Hz H5:4.26−4.38;ddd;J=3,8及び1
0Hz工程C 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh3
【化70】 CH2 Cl2 :エーテル;0°;2時間 収率: 〜55%の スペクトル: UV: 〜303 ε: 8964 収率: 〜21%の15 スペクトル: UV: 〜300 ε: 6579 収率: 〜38%の16 スペクトル: UV: 〜295 ε: 8036
【0067】実施例5 工程A
【化71】 条件: 1) n−BuLi/−78°;エーテル 2) MgBr2 /THF 3) 0°;15分;ピリジルチオエステル 収率: 44%スペクトル : IR: 1745;1685;1645;1620工程B 条件: キシレン;140°;1.75時間 収率: 66%スペクトル : IR: 1780;1745;1720 NMR: SCH3 :2.54(s) H6:3.2−3.5; dd;J=3及び8Hz H5:4.25−4.38; ddd;J=3,9及び
10Hz工程C M=Na+ 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh3
【化72】 CH2 Cl2 :エーテル;0°;2時間 収率: 66%スペクトル : UV: 305 εext : 9363
【0068】実施例5a 工程A
【化73】 条件: 1) n−BuLi;−78°;エーテル 2) MgBr2 /THF 3) 0°;15分;ピリジルチオエステル 収率: 44%工程B 工程B1:イリドケトンのカルバペネムへの環化 工程B2:カルバペネムのピリジンの4級化 B1 条件: キシレン;140°;1.75時間 収率: 62% B2 条件: CF3 SO3 CH3 ;CH2 Cl2 ;0°;
1時間スペクトル : NMR(粗製物):SCH3 :2.52(s) N+ CH3 :4.47(s) H6:3.60−3.68; dd;J=3及び8Hz H5:4.29−4.32;ddd;J=3,9及び1
0Hz 本工程で得られた生成物をさらに精製することなく工程
Cで使用した。工程C 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh3
【化74】 CH2 Cl2 ;0°;2時間 収率: 18%スペクトル : UV: 300 εext : 6888
【0069】実施例6、7及び59 工程A
【化75】 条件: 1) n−BuLi/−78°;エーテル 2) MgBr2 /THF 3) 0°;15分;ピリジルチオエステル 収率: 44%工程B 工程B1: イリドケトンのカルバペネムへの環化 工程B4a:カルバペネムのスルホキシドの調製 工程B4b:スルホンおよびカルバペネムのスルホンN
−オキシドの調製 B1 条件: キシレン;140°;1.75時間 収率: 66% B4a 条件: mCPBA;1.25当量;NaHCO3
CH2 Cl2 ;1時間 収率: 47%(スルホキシド)スペクトル : NMR: SCH3 :2.8(s) H6:3.4−3.48; dd;J=3及び8Hz H5:4.26−4.4;ddd;J=3,9及び10
Hz B4b 条件: mCPBA;2.5当量;NaHCO3 :C
2 Cl2 ;1時間 これらの条件により2つの生成物の分離可能な混合物が
得られた:スルホンおよびスルホンN−オキシド 収率: 54%(スルホン)スペクトル : IR: 1785;1745;1725 NMR: SCH3 :3.12(s) H6:3.26−3.38; dd;J=3及び8Hz H5:4.31−4.14;ddd;J=3,9及び1
0Hz 収率: 17%(スルホンN−オキサイド)スペクトル : IR: 1790;1750;1720 NMR: SCH3 :3.13(s) H6:3.45−3.54; dd;J=3及び8Hz H5:4.33−4.45;ddd;J=3,9及び1
0Hz工程C スルホキシド、スルホンおよびスルホンN−オキシドの
脱アリル化 M=Na+ 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh3
【化76】 CH2 Cl2 ;エーテル;0°;2時間 収率: 59%(スルホキシド)の スペクトル : UV: 305 εext : 9114 収率: 49%(スルホン)の スペクトル : UV: 308 εext : 9180 収率: 38%(スルホンN−オキシド)の59 スペクトル : UV: 308 εext : 6338
【0070】実施例8、11及び12
【化77】 工程A 条件: 1) n−BuLi/−78°/エーテル 2) MgBr2 /THF 3) ピリジルチオエステル;THF;0°/15分 収率: 〜53%のイリドケトン スペクトル: IR: 1740;1690;1640;1620工程B 工程B1 : イリドケトンのカルバペネムへの環化工程B2 : カルバペネムのピリジンのN−メチル化工程B3 : カルバペネムのピリジンのN−酸化 B1 条件: キシレン;140°;1時間 収率: 〜77%のカルバペネム スペクトル: IR: 1780;1745;1720 NMR: H6:3.44−3.51; dd;J=3
及び8.5Hz H5:4.29−4.4;ddd;J=3,8.5及び
10Hz B2 条件: CF3 SO3 CH3 ;0°;CH2 Cl2
1時間 粗生成物を脱アリル化工程で使用した。 スペクトル: NMR: +N−CH3 ;4.52(s) B3 条件: mCPBA/NaHCO3 /CH2 Cl2
0−20°/1時間 収率: 〜40%のピリジンN−オキシド スペクトル: IR: 1780;1745;1720 NMR: H6:3.44−3.52; dd;J=3
及び8.5Hz H5:4.28−4.39;ddd;J=3,8.5及
び11Hz工程C 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh3
【化78】 CH2 Cl2 ;エーテル;0°;2時間 収率: 〜60%の スペクトル: UV: 〜304 ε: 8892 収率: 〜31%の11 スペクトル: UV: 〜295 ε: 7716 収率: 〜61%の12 スペクトル: UV: 〜300 ε: 9744
【0071】実施例13 工程A
【化79】 条件: 1) n−BuLi/−78°;エーテル;
0.5時間 2) MgBr2 /THF 3) 0°;15分;ピリジルチオエステル 収率: 71%工程B 工程B1:イリドケトンのカルバペネムへの環化 工程B2:ピリジンのN−メチルピリジニウム化合物へ
のN−メチル化 B1: 条件: キシレン;140°;30分 収率: 90% B2: 条件: CF3 SO3 CH3 ;CH2 Cl2 ;0°;
1時間スペクトル : NMR: H6:3.58−3.64; dd;J=3
及び7Hz H5:4.24−4.38;ddd;J=3,9及び1
0Hz N+ CH3 :4.48(s)工程C 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh3
【化80】 CH2 Cl2 ;2時間;0° 収率: 26% UV: 293 ε ext: 6911
【0072】実施例19及び20 工程A
【化81】 条件: 1) n−BuLi/エーテル/−78°/
0.5時間 2) MgBr2 /THF 3) 0°;15分;ピリジルチオエステル 収率: イリドケトン20%工程B 工程B1:イリドケトンのカルバペネムへの環化 工程B2:カルバペネムのキノリンのN−メチル化 B1 条件: キシレン;140°;1 収率: カルバペネム35%スペクトル : IR: 1780;1745;1720 NMR: H6:3.42−3.48; dd;J=3
及び8Hz H5:4.26−4.38;ddd;J=3,8及び1
0Hz B2 条件: CF3 SO3 CH3 ;CH2 Cl2 ;0°;
1時間 粗生成物は脱アリル化に直接使用した。工程C 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh3
【化82】 CH2 Cl2 ;エーテル;2時間;0° 収率: 53%の19(フェニルキノリン) 実施例19(M=Na)のスペクトル: UV: 290 ε ext: 5086 収率: 14%の20(N−メチルキノリニウムフェ
ニル) 実施例20[M=(−)]のUV λ: 300 ε: 4725 NMR: 4.8 ( +N−CH3 ;s);
【0073】実施例51、52、53、54、56及び
57
【化83】 工程A 条件: 1) n−BuLi/エーテル/−78°/
30分 2) MgBr2 /THF 3) 0°/THF/ピリジルチオエステル 収率: イリドケトン41%工程B 工程B1:イリドケトンのカルバペネムへの環化 工程B4a及びb:カルバペネムのスルフィドのスルホ
キシド及びスルホンへの酸化 工程B3:ピリジンのスルフィド、スルホキシド及びス
ルホンのN−メチル化 B1 条件: キシレン/140°/1時間 収率: カルバペネム73%スペクトル : NMR: H6:3.42−3.46; dd;J=3
及び8Hz H5:4.26−4.38;ddd;J=3,8及び1
0Hz B4a及びb 条件: mCPBA(スルホキシド1.2当量;スル
ホン2当量)/NaHCO3 /0°/1時間 収率: スルホキシド84%スペクトル : NMR: H6:3.44−3.50; dd;J=3
及び8Hz H5:4.28−4.30;ddd;J=3,8及び1
0Hz 収率: スルホン68% スペクトル: NMR: H6:3.42−3.48; dd;J=3
及び1.5Hz H5:4.25−4.37;ddd;J=3,8.5及
び10Hz B3 条件: CF3 SO3 CH3 /CH2 Cl2 /0°/
1時間工程C 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh3
【化84】 CH2 Cl2 ;エーテル/0°/2時間 収率: 57%のスルフィド52 UV: 305 ε: 4938 収率: 31%のスルホキシド53 UV: 〜300 ε: 8167 収率: 68%のスルホン51 UV: 〜300 ε: 7982 収率: 26%のN−メチルピリジニウムスルフィド
54 UV: 300 ε: 7553 収率: 14%のN−メチルピリジニウムスルホキシ
56 UV: 〜300 ε: 4725 収率: 14%のN−メチルピリジニウムスルホン
UV: 〜285 ε: 4867
【0074】実施例55及び58 工程A
【化85】 条件: 1) n−BuLi/エーテル/−78°/
30分 2) MgBr2 /THF 3) THF/0°/ピリジルチオエステル 収率: イリドケトンの29%工程B 工程B1 :イリドケトンのカルバペネムへの環化工程B2 :カルバペネムのN−メチル化 B1 条件: キシレン;140°;1時間 収率: カルバペネムの67% NMR: H6:3.42−3.46; dd;J=
8.5Hz H5:4.25−4.38;ddd;J=3,8.5及
び10Hz B2 条件: CF3 SO3 CH3 /CH2 Cl2 /0°/
1時間 粗生成物を直接脱アリル化に使用した。工程C 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh3
【化86】 CH2 Cl2 ;エーテル;2時間;0° 収率: 55(ブロモピリジルフェニル)の31% UV: 303 ε: 3917 収率: 58(N−メチルブロモピリジニウムフェニ
ル)の25% UV: 〜300 ε: 2722 NMR: 4.74( +N−CH3 ;S)
【0075】実施例61 工程A
【化87】 条件: 1) グリニャール試薬調製 [Kochetkov, S.,Doklady Nauk SSSR, 133, 841-4(1960)
記載] 。 2) ピリジルチオエステル;30分/0°;周囲温度
/1時間 収率: 26% スペクトル: MS: m/e262(Ph3 P−基 ピーク) IR: (CH2Cl2) :1740および1680(カル
ボニル);1635および 1610(イリ
ド)cm-11 H NMR: (300MHz, CDCl3) : 1.17(d, J=6Hz, C
3CHO-);2.80(幅広いdd, H6) ; 5.77-6.0(m, C=C)
(選択吸収)。
【0076】工程B 条件: キシレン;140℃;1.5時間 収率: 64% スペクトル: MS: m/e477(M+ ) ;375(M+ -CH2=CH-
CH2O2COH) 。 IR: (CH2Cl2):1780(β−ラクタム);17
40及び1715(カルボネート及びエーテル)1 H NMR: (300MHz, CDCl3) : 1.49(d, J=6Hz, C
3CHO-); 3.22(dd, J=10及び18Hz, H1a ) ; 3.32(dd, J
=8及び 18Hz, H1b) ; 3.43(dd, J=2及び 8Hz, H6) ; 3.
94(s, N-CH3) ; 4.29(dt, J=2 及び 8Hz, H5) ; 4.58-
4.73(m, OCH2C=C);5.12-5.40(m, C=CH2) ; 5.76-6.00
(m, CH=C) ; 7.17-7.45(m, 芳香族性プロトン); 7.79
及び7.73(2s,プラゾールプロトン) 。
【0077】工程C M=K 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh3
【化88】 CH2 Cl2 :エーテル;0℃;2時間 収率: 43% スペクトル: UV: (H2 O):λmax =257nm;λ(NH2OH
消滅可)=300nm ε: 11,0001 H-NMR : (200 MHz, D2O):(内部標準なし−4.80
でDOH);δ1.30(d, J=6Hz, C 3CHO-); 3.07(dd, J=10
及び18Hz, H1a ); 3.43(dd, J=8 及び 18Hz, H1b); 3.5
2(dd, J=3 及び 6Hz, H6) ; 3.89(s, N-Me) ; 4.23-4.3
6(m, H5 及びH1'); 7.20-7.52(m, 芳香族性プロトン);
7.87及び7.95(2s,ピラゾールプロトン)。
【0078】実施例62 工程A
【化89】 条件: 1) n−BuLi/−78°/THF 2) MgBr2 /THF 3) ピリジルチオエステル/THF;−78°/15
分;−20°/1時間 収率: 9% スペクトル: MS: m/e671(M+ -CO2-CH2CH=CH2+H);26
2(Ph3 P)。 IR: (CH2Cl2):1740(カルボニル);164
0及び1615(イリド)cm-1 1 H NMR: (300MHz, CDCl3) : 1.08(d, J=6Hz, C
3CHO) ; 2.72(dd, J=2及び11Hz, H6) ; 5.67-5.94(m,C
H=C)(選択吸収)。
【0079】工程B 条件: キシレン;140°;1時間 収率: 78% スペクトル: MS: m/e477(M+ );307(β−ラクタ
ム開裂) IR: (CH2Cl2):1780(β−ラクタム);17
40及び1715(カルボネート及びエステル)cm-1 1 H-NMR : (300 MHz, CDCl3): 1.41(d, J=6Hz, C
3CHO-); 3.17(dd, J=10 及び18Hz, H1a ); 3.26(dd,
J=9 及び 18Hz, H1b); 3.33(dd, J=3 及び 9Hz,H6) ;
3.64(s, NCH3) ; 4.21(dt, J=3 及び 9Hz, H5) ; 4.49
-4.66(m, OCH2C=C); 5.04-5.33(m, CH=C 2); 5.69-5.9
3(m, -CH=C); 7.14-7.67(m, 芳香族性プロトン); 7.38
及び7.69(2の幅広いs,イミダゾールプロトン)。
【0080】工程C M=K 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh3
【化90】 CH2 Cl2 :エーテル;2時間;0° 収率: 64% スペクトル: UV(H20):λmax =266nm;λ(NH2OH 消滅可)=3
03nm ε: 6,2001 H-NMR : (300 MHz, D2O):(内部標準なし−DOH
で4.80) ; 1.30(d, J=6Hz, C 3CHO-); 3.08(dd, J=1
0 及び18Hz, H1a ); 3.45(dd, J=8 及び 18Hz, H1b);
3.52(dd, J=3 及び 8Hz, H6) ; 3.74(s, N-CH3) ; 4.21
-4.33(m, H5及びH1' );7.26-7.62(m,芳香族性プロト
ン); 7.48及び7.72(2の幅広いs,イミダゾールプロ
トン)。
【0081】実施例63 工程A
【化91】 条件: 1) Kochetkov, S.,Doklady NaukSSSR, 13
3, 841-4(1960) 2) ピリジルチオエステル/THF;0°/30分;
常温/1時間 収率: 〜50%工程B 条件: キシレン;140°;1時間 収率: 78% スペクトル:1 H-NMR : (300 MHz, CDCl3): 1.49(d, J=6Hz, C
3CHO-); 2.27および2.40(2s, イソオキサゾールメチ
ル);3.21(dd, J=10 および18Hz, H1a ); 3.31(dd, J=
9 及び 18Hz, H1b); 3.42(dd, J=3および 8Hz, H6) ;
4.27(dt, J=3 および10Hz, H5) ; 4.59-4.74(m, -OCH2
C=C); 5.10-5.38(m, C=CH2およびH8) ; 5.78-6.0(m, CH
=C) ; 7.20-7.45(m,芳香族性プロトン)工程C M=K 条件: Pd(PPh3)4 ;PPh3
【化92】 CH2 Cl2 :エーテル;0°;2時間 収率: 41% スペクトル: UV(H20):λmax =266nm;λ(NH2OH 急冷可能)=
303nm ε: 6,2001 H-NMR : (300 MHz, D2O):(内部標準なし−DOH
で 4.80); 1.25(d, J=6Hz, C 3CHO); 2.18 および2.
34(ともに2s, イソオキサゾールメチル) ; 3.02(dd, J
=10 および17Hz, H1a ); 3.39(dd, J=9 および 17Hz, H
1b); 3.45(dd, J=3 及び 6Hz, H6); 4.15-4.28(m, H5
よびH1' ); 7.22-7.44(m, 芳香族プロトン)。
【0082】実施例64、65および66
【化93】 Y=なし;O; +CH3 工程A 条件: 1)
【化94】 /n−BuLi/エステル/−78°/30分 2) MgBr2 /THF 3) β−メチルピリジルチオエーテル;0°;15分 収率: 39% スペクトル: IR: 1740;1683;1620工程B 工程B1 :イリドケトンのカルバペネムへの環化工程B2 :カルバペネムのピリジンのN−メチル化工程B3 :カルバペネムのピリジンのN−酸化 B1 条件: キシレン;140°;19時間 収率: カルバペネムの93% スペクトル: IR: 1780;1740;1720 NMR: CH3 ;1.14;d;J=8Hzおよび1.52;d;
H6:3.54−3.60; dd ; J=3 および8.5Hz J=〜7Hz;H
5:4.38−4.45; dd ; J=3 および 10Hz B2 条件: CF3 SO3 CH3 ; CH2Cl2 ;1時
間;0℃ 粗生成物を脱アリル化において用いた。 B3 条件: mCPBA/NaHCO3 /1時間/0° 収率: 〜80% スペクトル: IR: 1780;1740;1720 NMR: CH3 ;1.12;d;J=8Hz;1.52;d;J=〜
7Hz ;H6:3.52−3.59;dd ; J=3 および8.5Hz ;H
5:4.38−4.44; dd ; J=3 および 9Hz工程C 条件: Pd(PPh;PPh3
【化95】 CH2 Cl2 :エーテル;0°;2時間 収率: 64の〜58% スペクトル: UV: 〜300 ε: 6324 収率: 65の〜42% スペクトル: UV: 〜292 ε: 7312 収率: 66の〜59% スペクトル: UV: 〜300 ε: 6638
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スーザン エム.シュミット アメリカ合衆国,07076 ニュージャーシ ィ,スコッチ プレインズ,サウスウィク ヴィレッジ 50エム (72)発明者 フランク ピー.ディニッノ アメリカ合衆国,08857 ニュージャーシ ィ,オールド ブリッジ,ベンジャミン コート 5

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 の化合物{式中、RはHまたはCH3 であり、R1 およ
    びR2 は独立に、H、CH3-、CH3CH2- 、(CH3)2CH- 、HO
    CH2-、CH3CH(OH)-、(CH3)2C(OH)-、FCH2CH(OH)- 、F2CH
    CH(OH)- 、F3CCH(OH)-、CH3CH(F)- 、CH3CF2- または(C
    H3)2C(F)- であり、 【化2】 は、(a) 単環式5または6員芳香族環系であり、ここで
    炭素原子の少なくとも1個はNで置換され、4個までの
    別の炭素もNで置換されてもよく、また1個の炭素原子
    はOまたはSで置換されてもよく、または(b) 二環式9
    または10員芳香族環系であり、ここで炭素原子の少な
    くとも1個はNで置換され、3個までの別の炭素原子も
    Nで置換されてもよく、また2個までの炭素原子もSお
    よび/またはOで置換されてもよく、ただし、(a) と
    (b) の両方について、フェニル−Ra 環への結合位置の 【化3】 の原子は常に炭素であり、 【化4】 は四級化され、カチオン性環構造すなわち 【化5】 (式中、RdはNH2 、O- またはC1 −C4 アルキル
    (ここでアルキルは下記定義のRq で任意に単置換され
    る)である)を形成し、Ra とRb は独立に水素および
    下記の基: a)トリフルオロメチル基すなわち−CF3 、 b)ハロゲン原子すなわち−Br、−Cl、−Fまたは
    −I、 c)C1 −C4 アルコキシ基すなわち−OC1 −C4
    ルキル(ここでアルキルはRq で任意に単置換され、R
    q は-OH 、-OCH3 、-CN 、-C(O)NH2、-OC(O)NH2 、CHO
    、-OC(O)N(CH3)2 、-SO2NH2 、-SO2N(CH3)2 、-SOC
    H3-SO2CH3 、-F、-CF3、 -COOMa (ここでMa は水
    素、アルカリ金属、メチルまたはフェニル)、テトラゾ
    リル(ここで結合位置はテトラゾール環の炭素原子であ
    り、窒素原子の1個は上記定義のMa で単置換される)
    および -SO3Mb (ここでMb は水素またはアルカリ金属
    である)からなる群から選択されるものである)、 d)ヒドロキシ基すなわち−OH、 e)カルボニルオキシ基すなわち-O(C=O)Rs (ここでR
    s はC1-4 アルキルまたはフェニルであり、それぞれは
    上記定義のRq で任意に単置換される)、 f)カルバモイルオキシ基すなわち-O(C=O)N(Ry )R
    z (ここでRy とRz は独立にH、C1-4 アルキル(こ
    れは上記定義のRq で任意に単置換される)であり、一
    緒になって環を形する3〜5員アルキレン基(上記定義
    のRq で任意に置換される)または一緒になって環を形
    成する-O- 、-S- 、-S(O)-、-S(O)2- または-NHe で中
    断される2〜4員アルキレン基(ここでRe は水素、C
    1 −C4 アルキルおよびRq で単置換されたC1 −C4
    アルキルであり、環は上記定義のRqで任意に単置換さ
    れる))、 g)イオウ基すなわち -S(O)n -Rs (ここでnは0〜2
    であり、Rs は上記定義通りである)、 h)スルファモイル基すなわち -SO2N(Ry )Rz (ここで
    y とRz は上記定義の通りである)、 i)アジドすなわちN3 、 j)ホルムアミド基すなわち-N(Rt )-C(O)H (ここでR
    t はHまたはC1 −C4 アルキルであり、このアルキル
    は上記定義のRq で任意に単置換される)、 k)(C1 −C4 アルキル)カルボニルアミノ基すなわ
    ち-N(Rt )-C(O)C1-C4アルキル(ここでRt は上記定義
    の通りであり、アルキル基は上記定義のRq で任意に単
    置換される)、 l)(C1 −C4 アルコキシ)カルボニルアミノ基すな
    わち-N(Rt )-C(O)OC1-4 アルキル(ここでRt は上記定
    義の通りであり、アルキル基は上記定義のRqで任意に
    単置換される)、 m)ウレイド基すなわち-N(Rt )-C(O)N(R y )Rz (ここ
    でRt 、Ry およびRz は上記定義の通りである)、 n)スルホンアミド基すなわち-N(Rt )SO2R s (ここで
    s とRt は上記定義の通りである)、 o)シアノ基すなわち−CN、 p)ホルミルまたはアセタール化ホルシ基すなわち-C
    (O)Hまたは-C(OCH3)2H、 q)カルボニルがアセタール化された(C1 −C4 アル
    キル)カルボニル基すなわち-C(OCH3)2C1-4 アルキル
    (ここでアルキルは上記定義のRq で任意に単置換され
    る)、 r)カルボニル基すなわち-C(O)Rs (ここでRs は上記
    定義の通りである)、 s)酸素または炭素原子がC1 −C4 アルキル基で任意
    に置換されるヒドロキシイミノメチル基すなわち-C
    (Ry )=NOR z (ここでRy とRZ は上記定義の通りであ
    り、ただしこれらは一緒に結合し環を形成しなくてもよ
    い)、 t)(C1 −C4 アルコキシ)カルボニル基すなわち-C
    (O)OC1-4アルキル(ここでアルキルは上記定義のRq
    任意に単置換される)、 u)カルバモイル基すなわち-C(O)N(Ry )Rz (ここでR
    y とRZ は上記定義の通りである)、 v)窒素原子がC1 −C4 アルキル基で付加的に置換さ
    れてもよいN−ヒドロキシカルバモイルまたはN(C1
    −C4 アルコキシ)カルバモイル基すなわち-(C=O)-N(R
    y )Rz (ここでRy とRZ は上記定義の通りであり、た
    だしこれらは一緒に結合し環を形成しなくてもよい)、 w)チオカルバモイル基すなわち-C(S)N(Ry )Rz (ここ
    でRy とRZ は上記定義の通りである)、 x)カルボキシルすなわち -COOMb (ここでMb は上記
    定義の通りである)、 y)チオシアネートすなわち-SCH、 z)トリフルオロメチルチオすなわち-SCF3 、 aa)テトラゾリル(ここで結合位置はテトラゾール環
    の炭素原子であり、窒素原子の1個は水素、アルカリ金
    属または上記定義のRq で任意に単置換されたC1 −C
    4 アルキルで単置換される)、 ab)ホスホノ [P=O(OMb )2] 、アルキルホスホノ{P=
    O(OMb )-[O(C1-C4アルキル)]}、アルキルホスフィニル
    [P=O(OMb )-(C1-C4アルキル)]、ホスホルアミド[P=O(O
    M b )N(Ry )Rz およびP=O(OMb )NHRx ] 、スルフィノ
    (SO2Mb ) 、スルホ(SO3M b ) 、構造式 CONMb SO
    2Rx 、CONMb SO2N(Ry )Rz 、SO2NM b CON(R y)Rz およ
    びSO2NM b CNから選択されるアシルスルホンアミドから
    なる群から選択されるアニオン性基(ここでRx は、フ
    ェニルまたはヘテロアリールであり、ヘテロアリールは
    5または6個の環形成原子を有する単環式芳香族炭化水
    素基であり、この基において炭素原子が結合位置であ
    り、炭素原子の1個は窒素原子で置換され、別の1個の
    炭素原子はOまたはSから選択されるヘテロ原子により
    任意に置換され、別の1〜2個の炭素原子は窒素のヘテ
    ロ原子で任意に置換され、そして、フェニルおよびヘテ
    ロアリールは上記定義のRq で任意に単置換される(こ
    こでMb 、Ry およびRz は上記定義の通りであ
    る))、 ac)上記の置換基a)からab)および上記定義のR
    q で任意に置換されるフェニルのうちの1個で任意に単
    置換されるC2 −C4 アルケニル基、 ad)上記の置換基a)からab)のうちの1個で任意
    に単置換されるC2 −C4 アルキニル基、 ae)C1 −C4 アルキル基、 af)上記の置換基a)からab)のうちの1個で単置
    換されるC1 −C4 アルキル、 ag)アミノ基すなわちNRt 2 (ここでRt は上記で
    定義した通りである)からなる群から選択され、 Mはi)水素、 ii)医薬的に許容されるエステル化する基または除去で
    きるカルボキシル保護基、 iii)アルカリ金属または他の医薬的に許容されるカチオ
    ン、または iv)正に帯電した基で釣合う負の電荷から選択され
    る。}。
  2. 【請求項2】 R1 は水素である請求項1に記載の化合
    物。
  3. 【請求項3】 R1 は水素であり、R2 は(R)-CH3CH(O
    H)- または(R)-CH3CH(F)- である請求項1に記載の化合
    物。
  4. 【請求項4】 Ra がヒドロキシ、ホルミル、カルボキ
    シ、カルバモイル、ヒドロキシイミノメチル、シアノま
    たはハロゲンで単置換されたC1 −C4 アルキルである
    請求項3に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 Rb が独立して: 【化6】 である請求項3に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 式: 【化7】 (式中、キラル中心を含むR2 は(R)配置の中にあ
    り、置換基は以下に示すもの 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】 【化14】 【化15】 【化16】 【化17】 である)の請求項1に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 請求項1の化合物の有効量及び医薬的に
    許容される担体からなる抗菌剤組成物。
  8. 【請求項8】 さらにDHP阻害剤の阻害的有効量から
    なる請求項7に記載の抗菌剤組成物。
  9. 【請求項9】 該DHP阻害剤が7−(L−2−アミノ
    −2−カルボキシエチルチオ)−2−(2,2−ジメチ
    ルシクロプロパンカルボキサミド)−2−ヘプタン酸で
    ある請求項9に記載の抗菌剤組成物。
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