JPH075584B2 - ビス(12−クラウン−4−メチル)ジアルキルマロネートの製造方法 - Google Patents
ビス(12−クラウン−4−メチル)ジアルキルマロネートの製造方法Info
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- JPH075584B2 JPH075584B2 JP4190312A JP19031292A JPH075584B2 JP H075584 B2 JPH075584 B2 JP H075584B2 JP 4190312 A JP4190312 A JP 4190312A JP 19031292 A JP19031292 A JP 19031292A JP H075584 B2 JPH075584 B2 JP H075584B2
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- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
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- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学活性ビス(12−
クラウン−4−メチル)ジアルキルマロネートの製造方
法に関する。これらのキラルなビスクラウンエーテルは
ナトリウム特異性イオノホア(ionophore) として特に有
用である。本発明はまた、ヒドロキシメチル−12−ク
ラウン−4の製造方法に関する。これらは、イオノホア
を製造するための中間体として有用である。
クラウン−4−メチル)ジアルキルマロネートの製造方
法に関する。これらのキラルなビスクラウンエーテルは
ナトリウム特異性イオノホア(ionophore) として特に有
用である。本発明はまた、ヒドロキシメチル−12−ク
ラウン−4の製造方法に関する。これらは、イオノホア
を製造するための中間体として有用である。
【0002】
【従来の技術】序説 水性イオン濃度の測定は、水処理及び医学のような多く
の分野において必要である。例えば、血液中のナトリウ
ム及びカリウム濃度の測定は多くの診断における重要な
補助手段である。試料溶液からイオンを選択的に単離す
る化合物及び組成物を用いることによって、イオン濃度
を測定する種々の方法が提供されている。これらの化合
物はイオノホアとして知られており、疎水性雰囲気中に
おいて特定のイオンと選択的にコンプレックスを形成
し、他のイオンを実質的に排除することができる。イオ
ノホアを用いることによって、5種類の基本的な分析方
法、すなわち、イオン選択電極、液/液分配、螢光増
加、発色団標識イオノホア複合体及び試験片が与えられ
る。
の分野において必要である。例えば、血液中のナトリウ
ム及びカリウム濃度の測定は多くの診断における重要な
補助手段である。試料溶液からイオンを選択的に単離す
る化合物及び組成物を用いることによって、イオン濃度
を測定する種々の方法が提供されている。これらの化合
物はイオノホアとして知られており、疎水性雰囲気中に
おいて特定のイオンと選択的にコンプレックスを形成
し、他のイオンを実質的に排除することができる。イオ
ノホアを用いることによって、5種類の基本的な分析方
法、すなわち、イオン選択電極、液/液分配、螢光増
加、発色団標識イオノホア複合体及び試験片が与えられ
る。
【0003】イオノホアとしては、その環式鎖中にドナ
ー原子を有する多座環式化合物が挙げられる。かかる多
座化合物は単環又は多環式のものであってよい。電子過
剰のドナー原子を有し、特定のカチオンとコンプレック
スを形成しうる単環式多座化合物はコロナンド(corona
nds)として知られている。代表的なコロナンドは、単環
鎖がドナー原子として酸素を有しているクラウンエーテ
ルである。コロナンドの多環式類縁体はクリプタンドと
して知られている。クリプタンドとしては二環及び三環
式多座化合物が挙げられる。クリプタンドにおけるドナ
ー原子の環状配列は三次元のものであり、その結果、ク
リプタンドはカチオンを実質的に包囲することができ
る。イオノホアの第3のクラスは、ポダンド(podands)
として知られているものである。ポダンドは、例えば、
酸素のような電子過剰原子の規則的配列を有する開裂鎖
イオン特異性化合物である。
ー原子を有する多座環式化合物が挙げられる。かかる多
座化合物は単環又は多環式のものであってよい。電子過
剰のドナー原子を有し、特定のカチオンとコンプレック
スを形成しうる単環式多座化合物はコロナンド(corona
nds)として知られている。代表的なコロナンドは、単環
鎖がドナー原子として酸素を有しているクラウンエーテ
ルである。コロナンドの多環式類縁体はクリプタンドと
して知られている。クリプタンドとしては二環及び三環
式多座化合物が挙げられる。クリプタンドにおけるドナ
ー原子の環状配列は三次元のものであり、その結果、ク
リプタンドはカチオンを実質的に包囲することができ
る。イオノホアの第3のクラスは、ポダンド(podands)
として知られているものである。ポダンドは、例えば、
酸素のような電子過剰原子の規則的配列を有する開裂鎖
イオン特異性化合物である。
【0004】ナトリウムイオノホア これまでに、多くのイオノホアがナトリウム検出方法に
おいて有用であると報告されている。トリポダンド、
1,1,1−トリス[1−(2´−オキサ−4´−オキ
ソ−5´−アザ−5´−メチル)ドデカニル]プロパン
が、ナトリウムイオンの測定に特に有用であることが分
かっている。ここで参照として示す、Charltonらに与え
られた米国特許第4,645,744号を参照。
おいて有用であると報告されている。トリポダンド、
1,1,1−トリス[1−(2´−オキサ−4´−オキ
ソ−5´−アザ−5´−メチル)ドデカニル]プロパン
が、ナトリウムイオンの測定に特に有用であることが分
かっている。ここで参照として示す、Charltonらに与え
られた米国特許第4,645,744号を参照。
【0005】ナトリウムの測定に有用であると報告され
ている他のイオノホアとしては、N,N´−ジベンジル
−N,N´−ジフェニル−1,2−フェニレンジオキシ
ジアセトアミド、6,7,9,10,18,19−ヘキ
サヒドロ−17−n−ブチルジベンゾ[b,k][1,
4,7,10,13]ペンタオキシシクロヘキサデカン
−18−イル−オキシ酢酸及び15−クラウン−5が挙
げられる。
ている他のイオノホアとしては、N,N´−ジベンジル
−N,N´−ジフェニル−1,2−フェニレンジオキシ
ジアセトアミド、6,7,9,10,18,19−ヘキ
サヒドロ−17−n−ブチルジベンゾ[b,k][1,
4,7,10,13]ペンタオキシシクロヘキサデカン
−18−イル−オキシ酢酸及び15−クラウン−5が挙
げられる。
【0006】ビス(12−クラウン−4−メチル)ドデ
シルメチルマロネートは、ナトリウムに関する選択性を
有するイオノホアであると報告されている。イケダらの
“Synthesis of Ester Type Bis-12-Crown-4 Esters an
d Their ComplexingAbilities Toward Sodium Catio
n”,TETRAHEDRONLETTERS, vol.22, no.37, pp.3615 〜1
6(1981)を参照。重要なことは、イケダ及び彼の共同研
究者らは、12−クラウン−4−エーテル環上のキラル
な原子の存在による立体化学の影響は小さいであろうと
主張している。この文献において開示された合成法で
は、光学不活性な異性体混合物しか生成されない。純粋
なエナンチオマー及びその合成方法は開示されていな
い。同様に、特開昭58−92852号公報において
は、ドデシルメチルマロネートエステルをはじめとする
ビス(12−クラウン−4)エステルが開示されてい
る。開示された合成法では光学不活性な異性体混合物し
か生成されない。純粋なエナンチオマー及びその合成方
法は開示されていない。
シルメチルマロネートは、ナトリウムに関する選択性を
有するイオノホアであると報告されている。イケダらの
“Synthesis of Ester Type Bis-12-Crown-4 Esters an
d Their ComplexingAbilities Toward Sodium Catio
n”,TETRAHEDRONLETTERS, vol.22, no.37, pp.3615 〜1
6(1981)を参照。重要なことは、イケダ及び彼の共同研
究者らは、12−クラウン−4−エーテル環上のキラル
な原子の存在による立体化学の影響は小さいであろうと
主張している。この文献において開示された合成法で
は、光学不活性な異性体混合物しか生成されない。純粋
なエナンチオマー及びその合成方法は開示されていな
い。同様に、特開昭58−92852号公報において
は、ドデシルメチルマロネートエステルをはじめとする
ビス(12−クラウン−4)エステルが開示されてい
る。開示された合成法では光学不活性な異性体混合物し
か生成されない。純粋なエナンチオマー及びその合成方
法は開示されていない。
【0007】ヒドロキシメチル−12−クラウン−4及
びビス(12−クラウン−4−メチル)ジアルキルマロ
ネートの合成 ビスクラウンエーテルの合成において官能性クラウンエ
ーテルを用いる必要があることから、官能性クラウンエ
ーテルを製造するためのいくつかの合成方法が開発され
た。アリルグリシジルエーテル及びオリゴエチレングリ
コールから出発してヒドロキシメチルクラウンエーテル
を合成する方法がイケダらの“Facile Synthesis of Hy
droxymethyl Crown Ethers”, SYNTHESIS, 73 〜76(198
4)において開示されている。この文献において開示され
ている合成法の中に、ヒドロキシメチル−12−クラウ
ン−4の合成法が含まれている。ヒドロキシメチル−1
2−クラウン−4をはじめとするヒドロキシメチルクラ
ウンエーテルは、対応する置換オリゴエチレングリコー
ルの分子内環化によっても製造することができる。イケ
ダらの“Synthesis of Substituted CrownEthers from
Oligoethylene Glycols ”,JOURNALOF ORGANIC CHEMIST
RY, vol.45, pp.53, 55 〜58(1980)を参照。これらの方
法は全て、ヒドロキシメチル−12−クラウン−4のラ
セミ体混合物を製造するものである。純粋なエナンチオ
マー及びそれらを製造するための合成方法は開示されて
いない。
びビス(12−クラウン−4−メチル)ジアルキルマロ
ネートの合成 ビスクラウンエーテルの合成において官能性クラウンエ
ーテルを用いる必要があることから、官能性クラウンエ
ーテルを製造するためのいくつかの合成方法が開発され
た。アリルグリシジルエーテル及びオリゴエチレングリ
コールから出発してヒドロキシメチルクラウンエーテル
を合成する方法がイケダらの“Facile Synthesis of Hy
droxymethyl Crown Ethers”, SYNTHESIS, 73 〜76(198
4)において開示されている。この文献において開示され
ている合成法の中に、ヒドロキシメチル−12−クラウ
ン−4の合成法が含まれている。ヒドロキシメチル−1
2−クラウン−4をはじめとするヒドロキシメチルクラ
ウンエーテルは、対応する置換オリゴエチレングリコー
ルの分子内環化によっても製造することができる。イケ
ダらの“Synthesis of Substituted CrownEthers from
Oligoethylene Glycols ”,JOURNALOF ORGANIC CHEMIST
RY, vol.45, pp.53, 55 〜58(1980)を参照。これらの方
法は全て、ヒドロキシメチル−12−クラウン−4のラ
セミ体混合物を製造するものである。純粋なエナンチオ
マー及びそれらを製造するための合成方法は開示されて
いない。
【0008】ビス(12−クラウン−4−メチル)ジア
ルキルマロネートの合成方法が、イケダらの上記の特開
昭58−92852号、TETRAHEDRON LETTERS,22にお
いて開示されている。開示されているこれらエステルの
製造方法は、ヒドロキシメチル−12−クラウン−4の
ラセミ体混合物から出発するものであり、ビス(12−
クラウン−4−メチル)ジアルキルマロネートのは光学
不活性な異性体混合物しか生成されない。
ルキルマロネートの合成方法が、イケダらの上記の特開
昭58−92852号、TETRAHEDRON LETTERS,22にお
いて開示されている。開示されているこれらエステルの
製造方法は、ヒドロキシメチル−12−クラウン−4の
ラセミ体混合物から出発するものであり、ビス(12−
クラウン−4−メチル)ジアルキルマロネートのは光学
不活性な異性体混合物しか生成されない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ヒド
ロキシメチル−12−クラウン−4の純粋なエナンチオ
マーの製造方法、及びビス(12−クラウン−4−メチ
ル)ジアルキルマロネートの光学活性な異性体の合成方
法を提供することにある。
ロキシメチル−12−クラウン−4の純粋なエナンチオ
マーの製造方法、及びビス(12−クラウン−4−メチ
ル)ジアルキルマロネートの光学活性な異性体の合成方
法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、(S)
(+)−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4及び
(R)(−)−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4
から選択される化合物と、一般式:
(+)−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4及び
(R)(−)−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4
から選択される化合物と、一般式:
【0011】
【化3】
【0012】(式中、XはCl、OH又はOR3 であ
り、R3 は炭素原子1〜4の低級アルキルであり、R1
はメチルであり、R2 は炭素原子数約4〜約20のアル
キルである)を有する化合物とを反応させる光学活性ビ
ス(12−クラウン−4−メチル)ジアルキルマロネー
トの製造方法である。
り、R3 は炭素原子1〜4の低級アルキルであり、R1
はメチルであり、R2 は炭素原子数約4〜約20のアル
キルである)を有する化合物とを反応させる光学活性ビ
ス(12−クラウン−4−メチル)ジアルキルマロネー
トの製造方法である。
【0013】本発明の第二は、図2に示すように、
(S)(+)−1,2−イソプロピリデングリセロール
と臭化アリルとを反応させて(S)(+)−1−アリル
−2,3−イソプロピリデングリセロールを生成させ;
該(S)(+)−1−アリル−2,3−イソプロピリデ
ングリセロールを(R)(+)−1−アリルグリセロー
ルに転化させ;該(R)(+)−1−アリルグリセロー
ルとビス−クロロエトキシエタンとを反応させて(R)
(+)−1−アリルオキシメチル−12−クラウン−4
を生成させ;該(R)(+)−アリルオキシメチル−1
2−クラウン−4を(S)(+)−ヒドロキシメチル−
12−クラウン−4に転化させることを特徴とする
(S)(+)−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4
の製造方法である。
(S)(+)−1,2−イソプロピリデングリセロール
と臭化アリルとを反応させて(S)(+)−1−アリル
−2,3−イソプロピリデングリセロールを生成させ;
該(S)(+)−1−アリル−2,3−イソプロピリデ
ングリセロールを(R)(+)−1−アリルグリセロー
ルに転化させ;該(R)(+)−1−アリルグリセロー
ルとビス−クロロエトキシエタンとを反応させて(R)
(+)−1−アリルオキシメチル−12−クラウン−4
を生成させ;該(R)(+)−アリルオキシメチル−1
2−クラウン−4を(S)(+)−ヒドロキシメチル−
12−クラウン−4に転化させることを特徴とする
(S)(+)−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4
の製造方法である。
【0014】本発明の第三は、図3に示すように、
(R)(−)−1,2−イソプロピリデングリセロール
と臭化アリルとを反応させて(R)(−)−1−アリル
−2,3−イソプロピリデングリセロールを生成させ;
該(R)(−)−1−アリル−2,3−イソプロピリデ
ングリセロールを(S)(−)−1−アリルグリセロー
ルに転化させ;該(S)(−)−1−アリルグリセロー
ルとビス−クロロエトキシエタンとを反応させて(S)
(−)−1−アリルオキシメチル−12−クラウン−4
を生成させ;該(S)(−)−1−アリルオキシメチル
−12−クラウン−4を(R)(−)−ヒドロキシメチ
ル−12−クラウン−4に転化させることを特徴とする
(R)(−)−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4
の製造方法である。
(R)(−)−1,2−イソプロピリデングリセロール
と臭化アリルとを反応させて(R)(−)−1−アリル
−2,3−イソプロピリデングリセロールを生成させ;
該(R)(−)−1−アリル−2,3−イソプロピリデ
ングリセロールを(S)(−)−1−アリルグリセロー
ルに転化させ;該(S)(−)−1−アリルグリセロー
ルとビス−クロロエトキシエタンとを反応させて(S)
(−)−1−アリルオキシメチル−12−クラウン−4
を生成させ;該(S)(−)−1−アリルオキシメチル
−12−クラウン−4を(R)(−)−ヒドロキシメチ
ル−12−クラウン−4に転化させることを特徴とする
(R)(−)−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4
の製造方法である。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。本明細書
において用いる「低級アルキル」という表現は、1〜4
個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。低級アル
キルの意味に含まれるものとしては、メチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、 sec−ブチ
ル、tert−ブチルをはじめとする、直鎖又は分岐鎖のも
のが挙げられる。
において用いる「低級アルキル」という表現は、1〜4
個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。低級アル
キルの意味に含まれるものとしては、メチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、 sec−ブチ
ル、tert−ブチルをはじめとする、直鎖又は分岐鎖のも
のが挙げられる。
【0016】(S)(+)−ヒドロキシメチル−12−
クラウン−4の合成 (S)(+)−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4
を製造するための一般反応式を図2に示す。アルカリ性
塩基の存在下で(S)(+)−1,2−イソプロピリデ
ングリセロール(5)を臭化アリルと反応させることに
よって(S)(+)−1−アリル−2,3−イソプロピ
リデングリセロール(6)を製造する。次に(S)
(+)−1−アリル−2,3−イソプロピリデングリセ
ロール(6)をろ過及び蒸留によって単離する。
クラウン−4の合成 (S)(+)−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4
を製造するための一般反応式を図2に示す。アルカリ性
塩基の存在下で(S)(+)−1,2−イソプロピリデ
ングリセロール(5)を臭化アリルと反応させることに
よって(S)(+)−1−アリル−2,3−イソプロピ
リデングリセロール(6)を製造する。次に(S)
(+)−1−アリル−2,3−イソプロピリデングリセ
ロール(6)をろ過及び蒸留によって単離する。
【0017】次に、化合物(6)を無機酸の存在下で加
熱することによって(R)(+)−1−アリルグリセロ
ール(7)に転化する。中性にした後に、化合物(7)
を単離し、ろ過及び蒸留によって精製する。次に、化合
物(7)をハロゲン化リチウムの存在下でビス−クロロ
エトキシエタンと反応させて(R)(+)−アリルオキ
シメチル−12−クラウン−4(8)を生成する。反応
混合物を中性化して、化合物(8)を抽出によって単離
し、次に蒸留によって精製する。次に、化合物(8)
を、酸の存在下、炭素中10%パラジウムで処理し、
(S)(+)−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4
(9)を生成する。次に、化合物(9)を蒸留によって
回収する。
熱することによって(R)(+)−1−アリルグリセロ
ール(7)に転化する。中性にした後に、化合物(7)
を単離し、ろ過及び蒸留によって精製する。次に、化合
物(7)をハロゲン化リチウムの存在下でビス−クロロ
エトキシエタンと反応させて(R)(+)−アリルオキ
シメチル−12−クラウン−4(8)を生成する。反応
混合物を中性化して、化合物(8)を抽出によって単離
し、次に蒸留によって精製する。次に、化合物(8)
を、酸の存在下、炭素中10%パラジウムで処理し、
(S)(+)−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4
(9)を生成する。次に、化合物(9)を蒸留によって
回収する。
【0018】
【実施例】実施例1 (S)(+)−1−アリル−2,3−イソプロピリデン
グリセロール(6)の製造 トルエン150ml中の、水酸化ナトリウム(12g、
0.3モル)、炭酸カリウム(10.7g、0.15モ
ル)及び硫酸水素トリブチルアンモニウム(1.5g)
の混合物に、(S)(+)−1,2−イソプロピリデン
グリセロール(5)(39.6g、0.3モル)及び臭
化アリル(46.8g、0.36モル)を加えた。混合
物を室温で30分間撹拌した後に80℃で5時間撹拌し
た。混合物を室温に冷却した。不溶の固形分をろ去し
た。ろ液を濃縮し、油状の残査を減圧下で蒸留した。5
4〜56℃/5mmHgにおいて全量42.4g(収率80
%)の化合物(6)が回収された。
グリセロール(6)の製造 トルエン150ml中の、水酸化ナトリウム(12g、
0.3モル)、炭酸カリウム(10.7g、0.15モ
ル)及び硫酸水素トリブチルアンモニウム(1.5g)
の混合物に、(S)(+)−1,2−イソプロピリデン
グリセロール(5)(39.6g、0.3モル)及び臭
化アリル(46.8g、0.36モル)を加えた。混合
物を室温で30分間撹拌した後に80℃で5時間撹拌し
た。混合物を室温に冷却した。不溶の固形分をろ去し
た。ろ液を濃縮し、油状の残査を減圧下で蒸留した。5
4〜56℃/5mmHgにおいて全量42.4g(収率80
%)の化合物(6)が回収された。
【0019】 NMR (60 MHz, CDCl3) δ: 1.38 (s, 3H, -CH3); 1.45
(s, 3H, -CH3);3.48-4.40 (m, 7H), 5.10-6.30 (m, 3H,
アリル) IR (CHCl3) cm-1:3000, 2880, 1380, 1230, 1080 MS (CI): (m+1) = 173 [α]Na = +21.4 (適正値)
(s, 3H, -CH3);3.48-4.40 (m, 7H), 5.10-6.30 (m, 3H,
アリル) IR (CHCl3) cm-1:3000, 2880, 1380, 1230, 1080 MS (CI): (m+1) = 173 [α]Na = +21.4 (適正値)
【0020】(R)(+)−1−アリルグリセロール
(7) 化合物(6)(40g、0.23モル)をアセトン30
ml及び1.0N−HCl 90mlと混合した。混合物を
蒸気浴上で30分間加熱した。蒸発によって混合物から
アセトンを除去した後に、濃KOHによって溶液のpHを
7.0に調節した。次に蒸発によって水を除去した。残
査をエーテル100mlと混合した。沈殿をろ取した。ろ
液からエーテルを蒸発させた後、油状物を減圧下で蒸留
した。78〜85℃/0.5mmHgにおいて生成物(2
8.5gの油状物、収率93%)が回収された。
(7) 化合物(6)(40g、0.23モル)をアセトン30
ml及び1.0N−HCl 90mlと混合した。混合物を
蒸気浴上で30分間加熱した。蒸発によって混合物から
アセトンを除去した後に、濃KOHによって溶液のpHを
7.0に調節した。次に蒸発によって水を除去した。残
査をエーテル100mlと混合した。沈殿をろ取した。ろ
液からエーテルを蒸発させた後、油状物を減圧下で蒸留
した。78〜85℃/0.5mmHgにおいて生成物(2
8.5gの油状物、収率93%)が回収された。
【0021】 NMR (60 MHz, CDCl3) δ: 3.50-4.10 (m, 9H), 5.10-6.
30 (m, 3H,アリル)IR (CHCl3) cm-1:3400, 3000, 2860,
1080, 940 MS (CI): (m+1) = 133 [α]Na = +5.84 (適正値)
30 (m, 3H,アリル)IR (CHCl3) cm-1:3400, 3000, 2860,
1080, 940 MS (CI): (m+1) = 133 [α]Na = +5.84 (適正値)
【0022】(R)(+)−アリルオキシメチル−12
−クラウン−4(8) 金属リチウム(4g、0.57モル)を、t−ブタノー
ル1000mlと共に無水条件下で一晩還流した。溶液を
室温に冷却した後、臭化リチウム(17.4g、0.2
モル)、化合物(7)(26.4g、0.2モル)、ビ
ス−クロロエトキシエタン(38.57g、0.2モ
ル)及び水(3.56ml)を加えた。混合物を100℃
に1週間加熱した。反応終了後、溶媒を蒸発によって除
去した。次に氷(200g)を加えた。固形分が全て溶
解した後、5N−HClで溶液のpHを7.0に調節し
た。混合物をエーテルで抽出した。エーテル溶液を無水
Na2SO4 上で乾燥し、蒸発させて油状物にし、次
に、減圧下で蒸留することによって精製した。85〜1
10℃/0.1mmHgにおいて化合物(8)(28.2g
の油状物、収率57%)が回収された。
−クラウン−4(8) 金属リチウム(4g、0.57モル)を、t−ブタノー
ル1000mlと共に無水条件下で一晩還流した。溶液を
室温に冷却した後、臭化リチウム(17.4g、0.2
モル)、化合物(7)(26.4g、0.2モル)、ビ
ス−クロロエトキシエタン(38.57g、0.2モ
ル)及び水(3.56ml)を加えた。混合物を100℃
に1週間加熱した。反応終了後、溶媒を蒸発によって除
去した。次に氷(200g)を加えた。固形分が全て溶
解した後、5N−HClで溶液のpHを7.0に調節し
た。混合物をエーテルで抽出した。エーテル溶液を無水
Na2SO4 上で乾燥し、蒸発させて油状物にし、次
に、減圧下で蒸留することによって精製した。85〜1
10℃/0.1mmHgにおいて化合物(8)(28.2g
の油状物、収率57%)が回収された。
【0023】 NMR (60 MHz, CDCl3) δ: 3.40-4.05 (m, 19H, -OCH
2-),5.10-6.30 (m, 3H, アリル) IR (CHCl3) cm-1: 3000, 2910, 2860, 1130 MS (FAB): (m+1) = 247 [α]Na = +27.7 (適正値)
2-),5.10-6.30 (m, 3H, アリル) IR (CHCl3) cm-1: 3000, 2910, 2860, 1130 MS (FAB): (m+1) = 247 [α]Na = +27.7 (適正値)
【0024】(S)(+)−ヒドロキシメチル−12−
クラウン−4(9) 化合物(8)(26g、106ミリモル)を50%エタ
ノール100ml中に溶解した。溶液を炭素中10%Pd
(2.5g)及びpートルエンスルホン酸(1g)で処
理した。混合物を80℃で一晩撹拌した。次に、固形分
をろ去した。ろ液中のエタノールを蒸発によって除去し
た後、水200mlを加え、溶液をエーテル100mlで2
回洗浄した。溶液のpHを濃NaOHで7.0に調節し
た。次に溶液を蒸発させ、残査を減圧下で蒸留した。1
15〜120℃/0.1mmHgにおいて化合物(9)(1
8.1gの油状物、収率83%)が回収された。
クラウン−4(9) 化合物(8)(26g、106ミリモル)を50%エタ
ノール100ml中に溶解した。溶液を炭素中10%Pd
(2.5g)及びpートルエンスルホン酸(1g)で処
理した。混合物を80℃で一晩撹拌した。次に、固形分
をろ去した。ろ液中のエタノールを蒸発によって除去し
た後、水200mlを加え、溶液をエーテル100mlで2
回洗浄した。溶液のpHを濃NaOHで7.0に調節し
た。次に溶液を蒸発させ、残査を減圧下で蒸留した。1
15〜120℃/0.1mmHgにおいて化合物(9)(1
8.1gの油状物、収率83%)が回収された。
【0025】 NMR (60 MHz, CDCl3) δ: 3.00 (ブロード s, 1H, OH),
3.65-3.90 (m, 17H, -OCH2) IR (CHCl3) cm-1: 3400, 3000, 2910, 2860, 1140 MS (FAB): (m+1) = 207 [α]Na = +31.9 (適正値)
3.65-3.90 (m, 17H, -OCH2) IR (CHCl3) cm-1: 3400, 3000, 2910, 2860, 1140 MS (FAB): (m+1) = 207 [α]Na = +31.9 (適正値)
【0026】(R)(−)−ヒドロキシメチル−12−
クラウン−4の合成 出発物質を代えた他は(S)(+)−ヒドロキシメチル
−12−クラウン−4に関して記載したのと同様の方法
によって(R)(−)−ヒドロキシメチル−12−クラ
ウン−4を製造した。(R)(−)−異性体を製造する
ためには、(R)(−)−1,2−イソプロピリデング
リセロールを用いて合成を開始した。
クラウン−4の合成 出発物質を代えた他は(S)(+)−ヒドロキシメチル
−12−クラウン−4に関して記載したのと同様の方法
によって(R)(−)−ヒドロキシメチル−12−クラ
ウン−4を製造した。(R)(−)−異性体を製造する
ためには、(R)(−)−1,2−イソプロピリデング
リセロールを用いて合成を開始した。
【0027】実施例2 (R)(−)−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4
の合成 (R)(−)−1−アリル−2,3−イソプロピリデン
グリセロール(11) トルエン50ml中の、水酸化ナトリウム(4g、0.1
モル)、炭酸カリウム(6.9g、0.05モル)及び
硫酸水素トリブチルアンモニウム(0.5g)の混合物
に、(R)(−)−1,2−イソプロピリデングリセロ
ール(10)(13.5g、0.2モル)及び臭化アリ
ル(15.6g、0.12モル)を加えた。混合物を室
温で30分間撹拌し、次に80℃で5時間撹拌した。混
合物を室温に冷却した。不溶の固形分をろ去した。ろ液
を濃縮し、油状の残査を減圧下で蒸留した。54〜56
℃/5mmHgにおいて、全量で14gの化合物11が回収
された(収率80%)。
の合成 (R)(−)−1−アリル−2,3−イソプロピリデン
グリセロール(11) トルエン50ml中の、水酸化ナトリウム(4g、0.1
モル)、炭酸カリウム(6.9g、0.05モル)及び
硫酸水素トリブチルアンモニウム(0.5g)の混合物
に、(R)(−)−1,2−イソプロピリデングリセロ
ール(10)(13.5g、0.2モル)及び臭化アリ
ル(15.6g、0.12モル)を加えた。混合物を室
温で30分間撹拌し、次に80℃で5時間撹拌した。混
合物を室温に冷却した。不溶の固形分をろ去した。ろ液
を濃縮し、油状の残査を減圧下で蒸留した。54〜56
℃/5mmHgにおいて、全量で14gの化合物11が回収
された(収率80%)。
【0028】NMR (60 MHz, CDCl3) δ: 1.38 (s, 3H, -
CH3); 1.45 (s, 3H, -CH3);3.48-4.40 (m, 7H),5.10-6.
30 (m, 3H, アリル) IR (CHCl3) cm-1:3000, 2880, 1380, 1230, 1080 MS (CI): (m+1) = 173 [α]Na = -20.4 (適正値)
CH3); 1.45 (s, 3H, -CH3);3.48-4.40 (m, 7H),5.10-6.
30 (m, 3H, アリル) IR (CHCl3) cm-1:3000, 2880, 1380, 1230, 1080 MS (CI): (m+1) = 173 [α]Na = -20.4 (適正値)
【0029】(S)(−)−1−アリルグリセロール
(12) 化合物(11)(13.5g、78ミリモル)を、アセ
トン10ml及び1.0N−HCl 30mlと混合した。
混合物を蒸気浴上で30分間加熱した。蒸発によって混
合物からアセトンを除去した後に、溶液のpHを濃KOH
によって7.0に調節した。次に蒸発によって水を除去
した。残査をエーテル100mlと混合した。沈殿をろ取
した。ろ液からエーテルを蒸発させた後、油状物を減圧
下で蒸留した。78〜85℃/0.5mmHgにおいて生成
物(8.0gの油状物、収率78%)が回収された。
(12) 化合物(11)(13.5g、78ミリモル)を、アセ
トン10ml及び1.0N−HCl 30mlと混合した。
混合物を蒸気浴上で30分間加熱した。蒸発によって混
合物からアセトンを除去した後に、溶液のpHを濃KOH
によって7.0に調節した。次に蒸発によって水を除去
した。残査をエーテル100mlと混合した。沈殿をろ取
した。ろ液からエーテルを蒸発させた後、油状物を減圧
下で蒸留した。78〜85℃/0.5mmHgにおいて生成
物(8.0gの油状物、収率78%)が回収された。
【0030】 NMR (60 MHz, CDCl3) δ: 3.50-4.10 (m, 9H);5.10-6.3
0 (m, 3H, アリル) IR (CHCl3) cm-1:3400, 3000, 2860, 1080, 940 MS (CI): (m+1) = 133 [α]Na = -5.49 (適正値)
0 (m, 3H, アリル) IR (CHCl3) cm-1:3400, 3000, 2860, 1080, 940 MS (CI): (m+1) = 133 [α]Na = -5.49 (適正値)
【0031】(S)(−)−アリルオキシメチル−12
−クラウン−4(13) 金属リチウム(1.2g、0.17モル)を、無水条件
下、t−ブタノール300mlと共に一晩還流した。溶液
を室温に冷却した後に、臭化リチウム(5.22g、6
0ミリモル)、化合物(12)(7.92g、60ミリ
モル)、ビス−クロロエトキシエタン(11.5g、6
0ミリモル)及び水(1ml)を加えた。混合物を100
℃に1週間加熱した。反応後、溶媒を蒸発によって除去
した。次に氷(100g)を加えた。全ての固形分が溶
解した後に、溶液のpHを5N−HClによって7.0に
調節した。混合物をエーテルで抽出した。エーテル溶液
を無水Na2 SO4 上で乾燥させ、蒸発させて油状物と
し、次に減圧下で蒸留することによって精製した。85
〜110℃/0.1mmHgにおいて、化合物(8)(8.
0gの油状物、収率54%)が回収された。
−クラウン−4(13) 金属リチウム(1.2g、0.17モル)を、無水条件
下、t−ブタノール300mlと共に一晩還流した。溶液
を室温に冷却した後に、臭化リチウム(5.22g、6
0ミリモル)、化合物(12)(7.92g、60ミリ
モル)、ビス−クロロエトキシエタン(11.5g、6
0ミリモル)及び水(1ml)を加えた。混合物を100
℃に1週間加熱した。反応後、溶媒を蒸発によって除去
した。次に氷(100g)を加えた。全ての固形分が溶
解した後に、溶液のpHを5N−HClによって7.0に
調節した。混合物をエーテルで抽出した。エーテル溶液
を無水Na2 SO4 上で乾燥させ、蒸発させて油状物と
し、次に減圧下で蒸留することによって精製した。85
〜110℃/0.1mmHgにおいて、化合物(8)(8.
0gの油状物、収率54%)が回収された。
【0032】NMR (60 MHz, CDCl3) δ: 3.40-4.05 (m,
19H, -OCH2-),5.10-6.30 (m, 3H, アリル) IR (CHCl3) cm-1:3000, 2910, 2860, 1130 MS (FAB): (m+1) = 247 [α]Na = -25.0 (適正値)
19H, -OCH2-),5.10-6.30 (m, 3H, アリル) IR (CHCl3) cm-1:3000, 2910, 2860, 1130 MS (FAB): (m+1) = 247 [α]Na = -25.0 (適正値)
【0033】(R)(−)−ヒドロキシメチル−12−
クラウン−4(14) 化合物(13)(8.0g、32.5ミリモル)を50
%エタノール40ml中に溶解した。溶液を、炭素中10
%Pd(1g)及びp−トルエンスルホン酸(0.4
g)で処理した。混合物を80℃で一晩撹拌した。次
に、固形分をろ取した。ろ液中のエタノールを蒸発によ
って除去した後に、水100mlを加え、溶液をエーテル
100mlで2回洗浄した。溶液のpHを濃NaOHで7.
0に調節した。次に溶液を蒸発させ、残査を減圧下で蒸
留した。115〜117℃/0.1mmHgにおいて化合物
(14)(5.0gの油状物、収率76%)が回収され
た。
クラウン−4(14) 化合物(13)(8.0g、32.5ミリモル)を50
%エタノール40ml中に溶解した。溶液を、炭素中10
%Pd(1g)及びp−トルエンスルホン酸(0.4
g)で処理した。混合物を80℃で一晩撹拌した。次
に、固形分をろ取した。ろ液中のエタノールを蒸発によ
って除去した後に、水100mlを加え、溶液をエーテル
100mlで2回洗浄した。溶液のpHを濃NaOHで7.
0に調節した。次に溶液を蒸発させ、残査を減圧下で蒸
留した。115〜117℃/0.1mmHgにおいて化合物
(14)(5.0gの油状物、収率76%)が回収され
た。
【0034】NMR (60 MHz, CDCl3) δ: 3.00 (ブロード
s, 1H, OH),3.65-3.90 (m, 17H) IR (CHCl3) cm-1:3400, 3000, 2910, 2860, 1140 MS (FAB): (m+1) = 207 [α]Na = -26.7 (適正値)
s, 1H, OH),3.65-3.90 (m, 17H) IR (CHCl3) cm-1:3400, 3000, 2910, 2860, 1140 MS (FAB): (m+1) = 207 [α]Na = -26.7 (適正値)
【0035】キラルなビス(12−クラウン−4−メチ
ル)ジアルキルマロネートの合成 上記方法によって得られたヒドロキシメチル−12−ク
ラウン−4 エナンチオマーを用いて、キラルなビス
(12−クラウン−4−メチル)ジアルキルマロネート
を製造することができる。該エステルは、ジアルキルマ
ロン酸、ジアルキルマロネート又はジアルキルマロニル
ジクロリドから製造することができる。該マロン酸化合
物の構造は、次式:
ル)ジアルキルマロネートの合成 上記方法によって得られたヒドロキシメチル−12−ク
ラウン−4 エナンチオマーを用いて、キラルなビス
(12−クラウン−4−メチル)ジアルキルマロネート
を製造することができる。該エステルは、ジアルキルマ
ロン酸、ジアルキルマロネート又はジアルキルマロニル
ジクロリドから製造することができる。該マロン酸化合
物の構造は、次式:
【0036】
【化4】
【0037】(式中、XはCl、OH又はOR3 であ
り、R3 は炭素原子数1〜4の低級アルキルであり、R
1 はメチルであり、R2 は炭素原子数4〜20のアルキ
ルである)で表わすことができる。
り、R3 は炭素原子数1〜4の低級アルキルであり、R
1 はメチルであり、R2 は炭素原子数4〜20のアルキ
ルである)で表わすことができる。
【0038】例えば、適当な触媒を用いて、ジアルキル
マロン酸から出発してビスクラウンエーテルを製造する
ことができる。好ましい出発物質はジアルキルマロニル
ジクロリドである。当業者であれば、どの出発物質を選
択するかに関係なく、エステルの生成を容易にするため
の適当な触媒の必要性を認識するであろう。
マロン酸から出発してビスクラウンエーテルを製造する
ことができる。好ましい出発物質はジアルキルマロニル
ジクロリドである。当業者であれば、どの出発物質を選
択するかに関係なく、エステルの生成を容易にするため
の適当な触媒の必要性を認識するであろう。
【0039】ナトリウムイオノホアとしての最良の性質
は、マロネートが、メチル基及び炭素原子数約4〜約2
0のアルキル基によってジ置換されている場合に見られ
る。好ましいイオノホアは、(R),(R)−(+)ビ
ス(12−クラウン−4−メチル)ドデシルメチルマロ
ネート(1)、(S),(S)−(−)−ビス(12−
クラウン−4−メチル)ドデシルメチルマロネート
(2)及びこれら二つの化合物の混合物である。
は、マロネートが、メチル基及び炭素原子数約4〜約2
0のアルキル基によってジ置換されている場合に見られ
る。好ましいイオノホアは、(R),(R)−(+)ビ
ス(12−クラウン−4−メチル)ドデシルメチルマロ
ネート(1)、(S),(S)−(−)−ビス(12−
クラウン−4−メチル)ドデシルメチルマロネート
(2)及びこれら二つの化合物の混合物である。
【0040】図1は、化合物(1)及び(2)の構造、
並びに、メソ−(R),(S)−ビス(12−クラウン
−4−メチル)ドデシルメチルマロネート(3)及びメ
ソ−(S),(R)−ビス(12−クラウン−4−メチ
ル)ドデシルメチルマロネート(4)の構造を表わす。
以下に示すように、化合物(1)及び(2)、又は化合
物(1)及び(2)の混合物は、驚くべきことに、化合
物(3)及び(4)の混合物又は化合物(1)、
(2)、(3)及び(4)の混合物と比較すると、ナト
リウムイオノホアとしての最良の性質を与えることが見
い出された。
並びに、メソ−(R),(S)−ビス(12−クラウン
−4−メチル)ドデシルメチルマロネート(3)及びメ
ソ−(S),(R)−ビス(12−クラウン−4−メチ
ル)ドデシルメチルマロネート(4)の構造を表わす。
以下に示すように、化合物(1)及び(2)、又は化合
物(1)及び(2)の混合物は、驚くべきことに、化合
物(3)及び(4)の混合物又は化合物(1)、
(2)、(3)及び(4)の混合物と比較すると、ナト
リウムイオノホアとしての最良の性質を与えることが見
い出された。
【0041】実施例3 (R),(R)−(+)−ビス(12−クラウン−4−
メチル)ドデシルメチルマロネート(1)の合成 塩化メチレン80ml中の、化合物(9)(6.18g、
30ミリモル)及びトリエチルアミン(3.35g、3
3ミリモル)の冷溶液(−30℃)に、ドデシルメチル
マロニルジクロリド(4.28g、12ミリモル)を加
えた。混合物を室温で2時間、次に40℃で3日間撹拌
した。反応後、溶媒を蒸発によって除去した。残査をエ
ーテル100mlと混合し、沈殿をろ取した。ろ液を濃縮
し、次に、溶媒としてクロロホルム中2%メタノールを
用いたシリカゲルフラッシュカラム500gによって精
製した。所望の生成物を含有するフラクションをプール
し、蒸発させて、化合物(1)3.2g(40%)を得
た。
メチル)ドデシルメチルマロネート(1)の合成 塩化メチレン80ml中の、化合物(9)(6.18g、
30ミリモル)及びトリエチルアミン(3.35g、3
3ミリモル)の冷溶液(−30℃)に、ドデシルメチル
マロニルジクロリド(4.28g、12ミリモル)を加
えた。混合物を室温で2時間、次に40℃で3日間撹拌
した。反応後、溶媒を蒸発によって除去した。残査をエ
ーテル100mlと混合し、沈殿をろ取した。ろ液を濃縮
し、次に、溶媒としてクロロホルム中2%メタノールを
用いたシリカゲルフラッシュカラム500gによって精
製した。所望の生成物を含有するフラクションをプール
し、蒸発させて、化合物(1)3.2g(40%)を得
た。
【0042】 NMR (60 MHz, CDCl3) δ: 0.90 (5, 3H, -CH3), 1.30
(s, 22H, -CH2-),1.45 (s, 3H, -CH3), 3.60-4.20 (m,
17H, -OCH2) IR (CHCl3) cm-1:3000, 2910, 2850, 1730, 1460, 124
0, 1120 MS (FAB): (m+Na) = 685 [α]Na = +12.2 (メチレンクロリド中)(c=3.06)
(s, 22H, -CH2-),1.45 (s, 3H, -CH3), 3.60-4.20 (m,
17H, -OCH2) IR (CHCl3) cm-1:3000, 2910, 2850, 1730, 1460, 124
0, 1120 MS (FAB): (m+Na) = 685 [α]Na = +12.2 (メチレンクロリド中)(c=3.06)
【0043】実施例4 (S),(S)−(−)ビス(12−クラウン−4−メ
チル)ドデシルメチルマロネート(2)の合成 塩化メチレン25ml中の、化合物(14)(2.06
g、10ミリモル)及びトリエチルアミン(1.12
g、11ミリモル)の冷溶液(−30℃)に、ドデシル
メチルマロニルジクロリド(1.78g、5モル)を加
えた。混合物を室温で2時間、次に40℃で3日間撹拌
した。反応後、溶媒を蒸発によって除去した。残査をエ
ーテル100mlと混合し、沈殿をろ取した。ろ液を濃縮
し、次に、溶媒としてクロロホルム中2%メタノールを
用いたシリカゲルフラッシュカラム200gによって精
製した。所望の生成物を含有するフラクションをプール
し、蒸発させて、化合物(1)0.85g(26%)を
得た。
チル)ドデシルメチルマロネート(2)の合成 塩化メチレン25ml中の、化合物(14)(2.06
g、10ミリモル)及びトリエチルアミン(1.12
g、11ミリモル)の冷溶液(−30℃)に、ドデシル
メチルマロニルジクロリド(1.78g、5モル)を加
えた。混合物を室温で2時間、次に40℃で3日間撹拌
した。反応後、溶媒を蒸発によって除去した。残査をエ
ーテル100mlと混合し、沈殿をろ取した。ろ液を濃縮
し、次に、溶媒としてクロロホルム中2%メタノールを
用いたシリカゲルフラッシュカラム200gによって精
製した。所望の生成物を含有するフラクションをプール
し、蒸発させて、化合物(1)0.85g(26%)を
得た。
【0044】 NMR (60 MHz, CDCl3) δ: 0.90 (t, 3H, -CH3), 1.30
(s, 22H, -CH2-),1.45 (s, 3H, -CH3), 3.60-4.20 (m,
17H, -OCH2-) IR (CHCl3) cm-1:3000, 2910, 2850, 1730, 1460, 124
0, 1120 MS (FAB): (m+Na) = 685 [α]Na = -12.0 (メチレンクロリド中)(c=2.34)
(s, 22H, -CH2-),1.45 (s, 3H, -CH3), 3.60-4.20 (m,
17H, -OCH2-) IR (CHCl3) cm-1:3000, 2910, 2850, 1730, 1460, 124
0, 1120 MS (FAB): (m+Na) = 685 [α]Na = -12.0 (メチレンクロリド中)(c=2.34)
【0045】参考例1 メソ−(R),(S)−ビス(12−クラウン−4−メ
チル)ドデシルメチルマロネート(3)及びメソ−
(S),(R)−ビス(12−クラウン−4−メチル)
ドデシルメチルマロネート(4)の混合物の合成 塩化メチレン25ml中の化合物(9)(1.03g、5
ミリモル)及びトリエチルアミン(0.56g、5.5
ミリモル)の冷溶液(−30℃)に、ドデシルメチルマ
ロニルジクロリド(1.78g、5ミリモル)を加え
た。混合物を室温で一晩撹拌した。次に、化合物(1
4)(1.03g、5ミリモル)及び更にトリエチルア
ミン(0.56g、5.5ミリモル)を加えた。混合物
を40℃に2日間加熱した。反応後、溶媒を蒸発によっ
て除去した。残査をエーテル40mlと混合し、沈殿をろ
取した。ろ液を濃縮し、次に、溶媒としてヘキサン−ア
セトンを用いてシリカゲルフラッシュカラム200gに
よって精製した。所望の生成物を含有するフラクション
をプールし、蒸発させて、化合物(3)及び(4)の混
合物0.8g(24%)を得た。
チル)ドデシルメチルマロネート(3)及びメソ−
(S),(R)−ビス(12−クラウン−4−メチル)
ドデシルメチルマロネート(4)の混合物の合成 塩化メチレン25ml中の化合物(9)(1.03g、5
ミリモル)及びトリエチルアミン(0.56g、5.5
ミリモル)の冷溶液(−30℃)に、ドデシルメチルマ
ロニルジクロリド(1.78g、5ミリモル)を加え
た。混合物を室温で一晩撹拌した。次に、化合物(1
4)(1.03g、5ミリモル)及び更にトリエチルア
ミン(0.56g、5.5ミリモル)を加えた。混合物
を40℃に2日間加熱した。反応後、溶媒を蒸発によっ
て除去した。残査をエーテル40mlと混合し、沈殿をろ
取した。ろ液を濃縮し、次に、溶媒としてヘキサン−ア
セトンを用いてシリカゲルフラッシュカラム200gに
よって精製した。所望の生成物を含有するフラクション
をプールし、蒸発させて、化合物(3)及び(4)の混
合物0.8g(24%)を得た。
【0046】 NMR (60 MHz, CDCl3) δ: 0.90 (t, 3H, -CH3), 1.30
(s, 22H, -CH2-),1.45 (s, 3H, -CH3), 3.60-4.20 (m,
17H, -OCH2-) IR (CHCl3r) cm-1: 3000, 2910, 2850, 1730, 1460, 12
40, 1120 MS (FAB): (m+Na) = 685 [α]Na = 0 (メチレンクロリド中)(c=2.14)
(s, 22H, -CH2-),1.45 (s, 3H, -CH3), 3.60-4.20 (m,
17H, -OCH2-) IR (CHCl3r) cm-1: 3000, 2910, 2850, 1730, 1460, 12
40, 1120 MS (FAB): (m+Na) = 685 [α]Na = 0 (メチレンクロリド中)(c=2.14)
【0047】試験法 上記記載の新規イオノホアを、イオン選択電極、液/液
分配、螢光増強、発色団標識イオノホア複合体及び試験
片を利用した技術において用いることができる。以下の
記載は、ナトリウム濃度を測定するためのイオノホアの
試験片における使用を示している。
分配、螢光増強、発色団標識イオノホア複合体及び試験
片を利用した技術において用いることができる。以下の
記載は、ナトリウム濃度を測定するためのイオノホアの
試験片における使用を示している。
【0048】試験片 本発明のイオノホアは、イオノホア及びレポーター物質
の両方を疎水性担体中に含む試験系において用いるのに
よく適している。例えば、かかる系を紙中に含浸せしめ
るか又は支持体上に載置して試験片を形成させることが
できる。水性試料中のナトリウムは、マトリクス中に浸
入してイオノホアとコンプレックスを形成することがで
きる。イオン−イオノホアコンプレックスはレポーター
物質と相互作用して検出可能な応答を生成する。
の両方を疎水性担体中に含む試験系において用いるのに
よく適している。例えば、かかる系を紙中に含浸せしめ
るか又は支持体上に載置して試験片を形成させることが
できる。水性試料中のナトリウムは、マトリクス中に浸
入してイオノホアとコンプレックスを形成することがで
きる。イオン−イオノホアコンプレックスはレポーター
物質と相互作用して検出可能な応答を生成する。
【0049】本発明を利用した試験片は、米国特許第
4,645,744号において開示された形態、すなわ
ち、イオノホア及びレポーター物質を含む試験手段を、
実質的に非極性の非孔質担体マトリクス中に包含させる
形態をとることができる。一方、試験片は、イオノホア
及びレポーター物質を含有する均質な疎水性組成物を含
浸した多孔性支持体マトリクスの形態をとることができ
る。かかる試験片は、本出願人に譲渡され、ここで参照
として示している米国特許第4,670,218号に記
載されている。ここで示す多孔性支持体マトリクスは、
上記特許において記載されている多孔性担体マトリクス
と同様のものである。
4,645,744号において開示された形態、すなわ
ち、イオノホア及びレポーター物質を含む試験手段を、
実質的に非極性の非孔質担体マトリクス中に包含させる
形態をとることができる。一方、試験片は、イオノホア
及びレポーター物質を含有する均質な疎水性組成物を含
浸した多孔性支持体マトリクスの形態をとることができ
る。かかる試験片は、本出願人に譲渡され、ここで参照
として示している米国特許第4,670,218号に記
載されている。ここで示す多孔性支持体マトリクスは、
上記特許において記載されている多孔性担体マトリクス
と同様のものである。
【0050】非イオン性及び水不溶性 担体マトリクスは、非イオン性、水不溶性の材料から製
造される。これらの材料は全て疎水性の特性を示す。か
かる材料の例は、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニル、
塩化ビニル/酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル/塩化
ビニリデンコポリマー、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニ
ルアルコールターポリマー、塩化ビニリデン/アクリロ
ニトリルコポリマー、ポリアクリレート、ポリメタクリ
レート及びポリウレタンのようなポリマーのフィルムで
ある。シリコーンポリマーのような更なる疎水性ポリマ
ー材料もまた担体マトリクスとして用いるのに好適であ
る。
造される。これらの材料は全て疎水性の特性を示す。か
かる材料の例は、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニル、
塩化ビニル/酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル/塩化
ビニリデンコポリマー、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニ
ルアルコールターポリマー、塩化ビニリデン/アクリロ
ニトリルコポリマー、ポリアクリレート、ポリメタクリ
レート及びポリウレタンのようなポリマーのフィルムで
ある。シリコーンポリマーのような更なる疎水性ポリマ
ー材料もまた担体マトリクスとして用いるのに好適であ
る。
【0051】担体マトリクスは、水性試験試料がマトリ
クスに実質的に浸透しない材料でなければならない。イ
オノホア及びレポーター物質のいずれも、それらが担体
マトリクス内に保持されることによって水性試験試料に
実質的に不溶のものでなければならない。担体マトリク
スを非孔質とすることによって、イオノホア又はレポー
ター物質の実質的な溶解又は滲出が防止され、イオン性
分析対象物以外の試料成分が試験系を透過することが防
止される。
クスに実質的に浸透しない材料でなければならない。イ
オノホア及びレポーター物質のいずれも、それらが担体
マトリクス内に保持されることによって水性試験試料に
実質的に不溶のものでなければならない。担体マトリク
スを非孔質とすることによって、イオノホア又はレポー
ター物質の実質的な溶解又は滲出が防止され、イオン性
分析対象物以外の試料成分が試験系を透過することが防
止される。
【0052】試験系、すなわち、イオノホア、レポータ
ー物質及び担体マトリクスを、ゼラチン、アガロース、
ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(プロピレンイミ
ン)、カラゲーナン及びアルギン酸のような親水性材料
中に分散させることもできる。これらの水溶性又は水湿
潤性ポリマーは、乾燥状態において水性媒体による著し
い湿潤性を示す。かかる場合においては、上記記載の担
体マトリクス材料に加えて、イオノホア及びレポーター
物質を疎水性液中に溶解することもできる。かかる液は
比較的非揮発性、すなわち、少なくとも約150℃の沸
点を有していなければならない。この範疇に入る代表的
な液は、トリクレシルホスフェート、2−ニトロフェニ
ルオクチルエーテル、2−ニトロフェニルブチルエーテ
ル、ジオクチルフタレート、トリス−2−エチルヘキシ
ルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート及
びn−ブチルアセチルリシノレートである。
ー物質及び担体マトリクスを、ゼラチン、アガロース、
ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(プロピレンイミ
ン)、カラゲーナン及びアルギン酸のような親水性材料
中に分散させることもできる。これらの水溶性又は水湿
潤性ポリマーは、乾燥状態において水性媒体による著し
い湿潤性を示す。かかる場合においては、上記記載の担
体マトリクス材料に加えて、イオノホア及びレポーター
物質を疎水性液中に溶解することもできる。かかる液は
比較的非揮発性、すなわち、少なくとも約150℃の沸
点を有していなければならない。この範疇に入る代表的
な液は、トリクレシルホスフェート、2−ニトロフェニ
ルオクチルエーテル、2−ニトロフェニルブチルエーテ
ル、ジオクチルフタレート、トリス−2−エチルヘキシ
ルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート及
びn−ブチルアセチルリシノレートである。
【0053】多孔性支持体マトリクス 一方、イオノホア及びレポーター物質を含有する疎水性
組成物を多孔性支持体マトリクス中に含浸せしめること
によって試験片を製造することができる。均質な疎水性
組成物が包含せしめられている支持体マトリクスは、水
性試験試料が容易に移動できる状態に乾燥された後に実
質的な開口が存在するように疎水相を保持しうる、すな
わち多孔性のものでなければならない。
組成物を多孔性支持体マトリクス中に含浸せしめること
によって試験片を製造することができる。均質な疎水性
組成物が包含せしめられている支持体マトリクスは、水
性試験試料が容易に移動できる状態に乾燥された後に実
質的な開口が存在するように疎水相を保持しうる、すな
わち多孔性のものでなければならない。
【0054】好適な材料としては、紙、木及び他のセル
ロース系、焼結セラミックガラス、並びに、疎水性組成
物が包含せしめられ、水性試料と連続的に接触した際に
マトリクスの寸法安定性が保持される多孔性ポリマー材
料が挙げられる。更に、マトリクス材料は、検出可能な
応答の生成を妨害するように疎水性組成物と相互作用し
てはならない。
ロース系、焼結セラミックガラス、並びに、疎水性組成
物が包含せしめられ、水性試料と連続的に接触した際に
マトリクスの寸法安定性が保持される多孔性ポリマー材
料が挙げられる。更に、マトリクス材料は、検出可能な
応答の生成を妨害するように疎水性組成物と相互作用し
てはならない。
【0055】好ましい支持体マトリクスは紙である。例
えば、ろ紙に均質な疎水性組成物を包含せしめて乾燥す
ることができる。また、紙に緩衝物質を包含せしめるこ
とができる。試験手段を水性試験試料と接触させること
によって、イオンが、紙の開口格子中に流れこむことに
よって容易に疎水性相に到達することができる。緩衝剤
が試験手段中に直接包含せしめられているので、適当な
pHを与えるために試料を希釈する必要がない。
えば、ろ紙に均質な疎水性組成物を包含せしめて乾燥す
ることができる。また、紙に緩衝物質を包含せしめるこ
とができる。試験手段を水性試験試料と接触させること
によって、イオンが、紙の開口格子中に流れこむことに
よって容易に疎水性相に到達することができる。緩衝剤
が試験手段中に直接包含せしめられているので、適当な
pHを与えるために試料を希釈する必要がない。
【0056】疎水性物質 疎水性担体として示される疎水性物質の主な機能は、試
験試料と接触させることによって生成する水性相からイ
オノホア及びレポーター物質を遊離することによって試
験手段の検出可能な応答を増加せしめることである。こ
の点においては、その機能は上述の非孔質担体マトリク
スのそれと同一である。したがって、材料は、イオノホ
ア−イオンコンプレックス及びレポーター物質が均質な
疎水性組成物中に共存する能力を向上せしめるものであ
れば、液体、固体又はこれらの組み合わせであってもよ
い。疎水性物質が、荷電イオンが水性相を好む通常の傾
向を阻害し、疎水性組成物中でコンプレックスが形成さ
れた際にコンプレックスを安定化させるようにイオノホ
ア−イオンコンプレックスと相互作用すると考えられ
る。コンプレックスとレポーター物質との相互作用を妨
害しない疎水性物質として作用するように、物質及び成
分の配合を選択するよう注意を払うべきである。しかし
ながら、本記載を与えることによって、当業者が好適な
疎水性物質を与える多くの化合物又はそれらの組みあわ
せから選択することができるであろう。
験試料と接触させることによって生成する水性相からイ
オノホア及びレポーター物質を遊離することによって試
験手段の検出可能な応答を増加せしめることである。こ
の点においては、その機能は上述の非孔質担体マトリク
スのそれと同一である。したがって、材料は、イオノホ
ア−イオンコンプレックス及びレポーター物質が均質な
疎水性組成物中に共存する能力を向上せしめるものであ
れば、液体、固体又はこれらの組み合わせであってもよ
い。疎水性物質が、荷電イオンが水性相を好む通常の傾
向を阻害し、疎水性組成物中でコンプレックスが形成さ
れた際にコンプレックスを安定化させるようにイオノホ
ア−イオンコンプレックスと相互作用すると考えられ
る。コンプレックスとレポーター物質との相互作用を妨
害しない疎水性物質として作用するように、物質及び成
分の配合を選択するよう注意を払うべきである。しかし
ながら、本記載を与えることによって、当業者が好適な
疎水性物質を与える多くの化合物又はそれらの組みあわ
せから選択することができるであろう。
【0057】疎水性担体として有用な物質としては、イ
オノホア及びレポーター物質の両方を溶解しうる液が挙
げられる。液が水性試験試料中に溶解するか又は到達す
る可能性を有するので、液は対象とする試験試料中にお
いて比較的不溶性であることが好ましい。好ましい液
は、比較的非揮発性、すなわち少なくとも約150℃の
沸点を有するものである。かかる液は、通常、エーテ
ル、エステル、アミドなど、又はこれらの組みあわせの
ような、官能基を有する酸素供与体である。
オノホア及びレポーター物質の両方を溶解しうる液が挙
げられる。液が水性試験試料中に溶解するか又は到達す
る可能性を有するので、液は対象とする試験試料中にお
いて比較的不溶性であることが好ましい。好ましい液
は、比較的非揮発性、すなわち少なくとも約150℃の
沸点を有するものである。かかる液は、通常、エーテ
ル、エステル、アミドなど、又はこれらの組みあわせの
ような、官能基を有する酸素供与体である。
【0058】この範疇に入る代表的な液としては、トリ
クレシルホスフェート、ジオクチルフタレート、トリス
−2−エチルヘキシルホスフェート、ジ−2−エチルヘ
キシルセバケート、n−ブチルアセチル−リシノレー
ト、並びに、2−ニトロフェニルオクチルエーテル、2
−ニトロフェニルブチルエーテル、ジベンジルエーテル
及びo−ニトロフェニル−2−(1,3,3)−トリメ
チル−ブチル−5,7,7−トリエチルオクチルエーテ
ルのようなニトロフェニルエーテルである。これらの液
の混合物を用いることができる。2−ニトロ−フェニル
オクチルエーテルが好ましいものである。
クレシルホスフェート、ジオクチルフタレート、トリス
−2−エチルヘキシルホスフェート、ジ−2−エチルヘ
キシルセバケート、n−ブチルアセチル−リシノレー
ト、並びに、2−ニトロフェニルオクチルエーテル、2
−ニトロフェニルブチルエーテル、ジベンジルエーテル
及びo−ニトロフェニル−2−(1,3,3)−トリメ
チル−ブチル−5,7,7−トリエチルオクチルエーテ
ルのようなニトロフェニルエーテルである。これらの液
の混合物を用いることができる。2−ニトロ−フェニル
オクチルエーテルが好ましいものである。
【0059】有用な固体としては、セルロースアセテー
ト、セルロースプロピオネート、並びに、スチレン/無
水マレイン酸コポリマー、塩化ビニリデン/アクリロニ
トリルコポリマー、スチレン/アリルアルコールコポリ
マー及びポリ(メチルメタクリレート)のようなポリマ
ーが挙げられる。他の有用なポリマーは、ポリ(塩化ビ
ニル)、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリスチレン、ポ
リカーボネート、ポリ(4−クロロスチレン)、ポリ
(酢酸ビニル)、塩化ビニリデン/塩化ビニルコポリマ
ー、塩化ビニル/酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル/
酢酸ビニル/ビニルアルコールターポリマー、ポリエチ
レン、ポリプロピレン及びポリウレタンである。ポリメ
チルメタクリレートが好ましい。もちろん、多くの他の
ポリマー材料が使用に適している。かかる材料の同定は
当業者のよく知るところであり、本明細書中に示してあ
る。
ト、セルロースプロピオネート、並びに、スチレン/無
水マレイン酸コポリマー、塩化ビニリデン/アクリロニ
トリルコポリマー、スチレン/アリルアルコールコポリ
マー及びポリ(メチルメタクリレート)のようなポリマ
ーが挙げられる。他の有用なポリマーは、ポリ(塩化ビ
ニル)、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリスチレン、ポ
リカーボネート、ポリ(4−クロロスチレン)、ポリ
(酢酸ビニル)、塩化ビニリデン/塩化ビニルコポリマ
ー、塩化ビニル/酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル/
酢酸ビニル/ビニルアルコールターポリマー、ポリエチ
レン、ポリプロピレン及びポリウレタンである。ポリメ
チルメタクリレートが好ましい。もちろん、多くの他の
ポリマー材料が使用に適している。かかる材料の同定は
当業者のよく知るところであり、本明細書中に示してあ
る。
【0060】疎水性物質として、高沸点の液のみを用い
て、又は固体の疎水性物質のみを用いて、あるいはかか
る成分の配合物を用いて、臨床的に有用なイオン試験系
を製造するのに充分な感度を有する配合物を得ることが
できる。例えば、前述の、光学的に活性なイオノホアを
含有する均質な疎水性組成物、レポーター物質、及び、
疎水性担体としてポリマー固体を用いて、ナトリウム試
験手段として作用する配合物を製造することができる。
いくつかの配合物においては、ポリマー及び高沸点液の
配合物によって系の応答性を向上せしめ、視覚測定をイ
オン濃度に半定量的に関連させることができる。
て、又は固体の疎水性物質のみを用いて、あるいはかか
る成分の配合物を用いて、臨床的に有用なイオン試験系
を製造するのに充分な感度を有する配合物を得ることが
できる。例えば、前述の、光学的に活性なイオノホアを
含有する均質な疎水性組成物、レポーター物質、及び、
疎水性担体としてポリマー固体を用いて、ナトリウム試
験手段として作用する配合物を製造することができる。
いくつかの配合物においては、ポリマー及び高沸点液の
配合物によって系の応答性を向上せしめ、視覚測定をイ
オン濃度に半定量的に関連させることができる。
【0061】レポーター物質 試験溶液中に対象とするイオン(ナトリウム)を存在さ
せた際に、イオノホア/イオンコンプレックスと相互作
用する結果として検出可能な応答を与えるものがレポー
ター物質である。レポーター物質は、組成物中におい
て、イオノホア/イオンコンプレックスの生成に応答し
てイオン化しうる単一の化合物から、その反応鎖がコン
プレックスによって反応を開始させられると検出可能な
生成物を生成する反応性種の混合物まで、幅広い態様を
とることができる。したがって、イオン−分析対象物が
存在していないと、レポーター物質は不活性のままで残
留し、検出しうる応答が観察されない。一方、対象とす
る特定のイオンが存在していると、イオノホアによって
担体マトリクスに浸入し、コンプレックスを生成するこ
とが可能となる。このコンプレックスはレポーター物質
と相互作用し、検出可能な変化が起こることを誘起す
る。
せた際に、イオノホア/イオンコンプレックスと相互作
用する結果として検出可能な応答を与えるものがレポー
ター物質である。レポーター物質は、組成物中におい
て、イオノホア/イオンコンプレックスの生成に応答し
てイオン化しうる単一の化合物から、その反応鎖がコン
プレックスによって反応を開始させられると検出可能な
生成物を生成する反応性種の混合物まで、幅広い態様を
とることができる。したがって、イオン−分析対象物が
存在していないと、レポーター物質は不活性のままで残
留し、検出しうる応答が観察されない。一方、対象とす
る特定のイオンが存在していると、イオノホアによって
担体マトリクスに浸入し、コンプレックスを生成するこ
とが可能となる。このコンプレックスはレポーター物質
と相互作用し、検出可能な変化が起こることを誘起す
る。
【0062】レポーター物質が単一の化合物である場合
は、解離によって生成するイオン種が、非解離種と異な
る色を示すような解離可能な基を有する。ナトリウムの
ようなカチオンの測定のために特に好ましいレポーター
物質は、イオノホア−カチオンコンプレックスとレポー
ター物質との相互作用によってレポーター物質がプロト
ンを放出するような解離可能なプロトンを有する中性化
合物である。このプロトン放出によって、マトリクス中
の検出可能な応答における変化、又はその発現が起こ
る。テトラブロモフェノールフタレインアルキルエステ
ルが有用なレポーター物質である。p−ニトロフェノー
ルのような、非イオン化状態においては比較的無色であ
るが、イオン化によって呈色するフェノール系化合物も
また有用である。電子の荷電の変化によってより高いか
より低い螢光を生成するもののような他の化合物を用い
ることもできる。本発明において有用な螢光指示薬及び
その誘導体の種としては、フルオレセインの誘導体、特
にフルオレセインエステル、7−ヒドロキシクマリン、
レソルフィン、ピレン−3−オール及びフラボンが挙げ
られる。
は、解離によって生成するイオン種が、非解離種と異な
る色を示すような解離可能な基を有する。ナトリウムの
ようなカチオンの測定のために特に好ましいレポーター
物質は、イオノホア−カチオンコンプレックスとレポー
ター物質との相互作用によってレポーター物質がプロト
ンを放出するような解離可能なプロトンを有する中性化
合物である。このプロトン放出によって、マトリクス中
の検出可能な応答における変化、又はその発現が起こ
る。テトラブロモフェノールフタレインアルキルエステ
ルが有用なレポーター物質である。p−ニトロフェノー
ルのような、非イオン化状態においては比較的無色であ
るが、イオン化によって呈色するフェノール系化合物も
また有用である。電子の荷電の変化によってより高いか
より低い螢光を生成するもののような他の化合物を用い
ることもできる。本発明において有用な螢光指示薬及び
その誘導体の種としては、フルオレセインの誘導体、特
にフルオレセインエステル、7−ヒドロキシクマリン、
レソルフィン、ピレン−3−オール及びフラボンが挙げ
られる。
【0063】レポーター物質は、他の成分と共に検出可
能な応答を開始させうるものであってもよい。例えば、
レポーター物質として有用な反応経路は、フェノールへ
のプロトンの解離、したがって呈色生成物を生成する結
合反応の開始を包含するものである。いわゆる Gibbs反
応がかかる反応経路の代表例であるが、これは、2,5
−シクロヘキサジエン−1−オン−2,6−ジハロ−4
−ハロイミンがフェノールと結合して呈色反応生成物を
生成する。これ、及び他のレポーター物質並びにそれら
の化学特性に関する更に詳細な説明を、参照として前述
した米国特許第4,645,744号において見ること
ができる。好ましいレポーター物質は次式:
能な応答を開始させうるものであってもよい。例えば、
レポーター物質として有用な反応経路は、フェノールへ
のプロトンの解離、したがって呈色生成物を生成する結
合反応の開始を包含するものである。いわゆる Gibbs反
応がかかる反応経路の代表例であるが、これは、2,5
−シクロヘキサジエン−1−オン−2,6−ジハロ−4
−ハロイミンがフェノールと結合して呈色反応生成物を
生成する。これ、及び他のレポーター物質並びにそれら
の化学特性に関する更に詳細な説明を、参照として前述
した米国特許第4,645,744号において見ること
ができる。好ましいレポーター物質は次式:
【0064】
【化5】
【0065】(式中、R* は中鎖アルキル基、すなわち
5〜15個の炭素原子を有するアルキル基であり;R′
はH又は炭素原子数1〜7の低級アルキル基であり、X
はハロゲン又は擬ハロゲンである。)を有する化合物で
ある。これらのような化合物が、試験試料中の血清アル
ブミンの存在による妨害の可能性に対して特に耐性を有
することが分かっている。最も好ましいレポーター物質
は、この種の化合物であって、R* がn−デシルであ
り、Xがクロロ基であり、R′がメチルであるものであ
る。この化合物、すなわち、7−(n−デシル)−2−
メチル−4−(3′,5′−ジクロロフェン−4′−オ
ン)インドナフトールは、以下、7−デシル−MEDP
INと称する。かかる化合物の製造及び使用に関する更
なる情報は、参照としてここに示す米国特許第4,55
2,697号において見ることができる。
5〜15個の炭素原子を有するアルキル基であり;R′
はH又は炭素原子数1〜7の低級アルキル基であり、X
はハロゲン又は擬ハロゲンである。)を有する化合物で
ある。これらのような化合物が、試験試料中の血清アル
ブミンの存在による妨害の可能性に対して特に耐性を有
することが分かっている。最も好ましいレポーター物質
は、この種の化合物であって、R* がn−デシルであ
り、Xがクロロ基であり、R′がメチルであるものであ
る。この化合物、すなわち、7−(n−デシル)−2−
メチル−4−(3′,5′−ジクロロフェン−4′−オ
ン)インドナフトールは、以下、7−デシル−MEDP
INと称する。かかる化合物の製造及び使用に関する更
なる情報は、参照としてここに示す米国特許第4,55
2,697号において見ることができる。
【0066】場合によって用いる成分 試験系に、場合によって、検出可能な応答の生成を妨害
しないならば、光化学安定剤、増粘剤、防腐剤などをを
含ませてもよい。本開示によって、かかる成分の選択は
当業者の良く知るところである。
しないならば、光化学安定剤、増粘剤、防腐剤などをを
含ませてもよい。本開示によって、かかる成分の選択は
当業者の良く知るところである。
【0067】試験系成分の濃度範囲 イオノホア及びレポーター物質の濃度が、所望の検出し
うる応答を生成せしめるのに充分なものであれば、試験
系成分の濃度は本発明にとって重要なものではない。定
性結果に関しては、イオノホアの濃度も、レポーター物
質の濃度も、測定すべきイオン−分析対象物の濃度範囲
を束縛するものではない。最適濃度の決定は、本開示を
与えることによって、当業者が良く知るところである。
しかしながら、以下の指針を与える。イオノホアがレポ
ーター物質よりもモル過剰量存在する(すなわち、イオ
ノホア:レポーター物質のモル比が1:1よりも大き
い)ことが好ましい。イオノホアの実用濃度は2gm/l
〜飽和状態の間で変化させてよい。
うる応答を生成せしめるのに充分なものであれば、試験
系成分の濃度は本発明にとって重要なものではない。定
性結果に関しては、イオノホアの濃度も、レポーター物
質の濃度も、測定すべきイオン−分析対象物の濃度範囲
を束縛するものではない。最適濃度の決定は、本開示を
与えることによって、当業者が良く知るところである。
しかしながら、以下の指針を与える。イオノホアがレポ
ーター物質よりもモル過剰量存在する(すなわち、イオ
ノホア:レポーター物質のモル比が1:1よりも大き
い)ことが好ましい。イオノホアの実用濃度は2gm/l
〜飽和状態の間で変化させてよい。
【0068】ナトリウムイオンに対して応答性を有する
試験手段のための、実用の、かつ好ましい濃度範囲を以
下に示す。好ましい範囲は、Ames Seralyzer(登録商
標)反射光度計における反射率による血清ナトリウムの
測定のために与えられる。
試験手段のための、実用の、かつ好ましい濃度範囲を以
下に示す。好ましい範囲は、Ames Seralyzer(登録商
標)反射光度計における反射率による血清ナトリウムの
測定のために与えられる。
【0069】 試 薬 実用濃度 好ましい濃度 疎水性混合物 (gm/l(有機溶媒) で与えられた濃度) イオノホア 2 〜200gm/l 5〜30gm/ l (3〜300mm) (7.5〜4.5mm) レポーター物質 0.5〜50gm/ l 1.5〜6gm/l (1〜100mm) (3〜13mm) 疎水性ポリマー 0.01〜50gm/ l 0.02〜30gm/ l 緩衝剤混合物 緩衝剤 0.1 〜1.0M 0.1 〜0.8M
【0070】試験具 上述の試験系は、それ自体用いることも、多層形態中で
調製することも及び/又は伸長支持部材の一端に載置す
ることもできる。更に、試験系をろ紙のような吸収性材
料中に包含せしめることができる。好ましいタイプのろ
紙は、重量分析法のような定量分析技術において用いる
ことを可能にするのに充分な高い純度を有する定量ろ紙
である。単一及び多層支持試験具の詳細な説明は米国特
許第4,645,744号において見ることができる。
本発明のイオノホアは、これらの文献において記載され
ているような試験具中に包含せしめるのに好適である。
調製することも及び/又は伸長支持部材の一端に載置す
ることもできる。更に、試験系をろ紙のような吸収性材
料中に包含せしめることができる。好ましいタイプのろ
紙は、重量分析法のような定量分析技術において用いる
ことを可能にするのに充分な高い純度を有する定量ろ紙
である。単一及び多層支持試験具の詳細な説明は米国特
許第4,645,744号において見ることができる。
本発明のイオノホアは、これらの文献において記載され
ているような試験具中に包含せしめるのに好適である。
【0071】ナトリウム試験片の製造 ろ紙に上記記載の試験系を含浸させることによって、本
発明の新規イオノホアを含浸せしめた試験片を製造する
ことができる。紙のような好適な多孔性担体マトリクス
に、イオノホア、レポーター物質及び疎水性物質又は担
体を含浸せしめる。用いる溶媒は、含浸後に除去せしめ
るのに充分な揮発性を有するものでなければならない。
好適な溶媒としては、トルエン、キシレン、メチルエチ
ルケトン、テトラヒドロフラン、n−ブチルアセテー
ト、アセトン、エチレングリコールモノメチルエーテル
等が挙げられる。含浸後、溶媒を除去するのに充分な温
度で紙を乾燥させる。
発明の新規イオノホアを含浸せしめた試験片を製造する
ことができる。紙のような好適な多孔性担体マトリクス
に、イオノホア、レポーター物質及び疎水性物質又は担
体を含浸せしめる。用いる溶媒は、含浸後に除去せしめ
るのに充分な揮発性を有するものでなければならない。
好適な溶媒としては、トルエン、キシレン、メチルエチ
ルケトン、テトラヒドロフラン、n−ブチルアセテー
ト、アセトン、エチレングリコールモノメチルエーテル
等が挙げられる。含浸後、溶媒を除去するのに充分な温
度で紙を乾燥させる。
【0072】また、単一の緩衝剤又は複数の緩衝剤の配
合物を、紙に包含せしめるべきである。上述の溶媒除去
が完了した後に、適当な、一種又は複数の緩衝剤を含有
する第2の溶液を紙に含浸せしめる。水性液体試料と接
触させることによって、緩衝剤が水性相中に再溶解し、
検出可能な応答の生成を進行させるための所望のpHレベ
ルにpHを上昇又は下降させる。イオノホア−イオンコン
プレックスとの相互作用によって解離可能なプロトンを
放出しうる好ましいレポーター物質と共に、緩衝剤が反
応を進行させるのに好適なpHを保持する。予め緩衝する
ことによって、試験具を血清又は全血のような非緩衝及
び非希釈の試料と共に用いることができる。
合物を、紙に包含せしめるべきである。上述の溶媒除去
が完了した後に、適当な、一種又は複数の緩衝剤を含有
する第2の溶液を紙に含浸せしめる。水性液体試料と接
触させることによって、緩衝剤が水性相中に再溶解し、
検出可能な応答の生成を進行させるための所望のpHレベ
ルにpHを上昇又は下降させる。イオノホア−イオンコン
プレックスとの相互作用によって解離可能なプロトンを
放出しうる好ましいレポーター物質と共に、緩衝剤が反
応を進行させるのに好適なpHを保持する。予め緩衝する
ことによって、試験具を血清又は全血のような非緩衝及
び非希釈の試料と共に用いることができる。
【0073】好適な緩衝剤としては、ビス[2−ヒドロ
キシエチル]イミノ−トリス[ヒドロキシメチル]メタ
ン、1,3−ビス[トリス(ヒドロキシエチル)メチル
アミノ]プロパン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)グリシン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ
ン、N−[2−アセトアミド]−2−イミノジ酢酸、N
−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N′,3−プロパ
ンスルホン酸、3−[N−トリス(ヒドロキシメチル)
メチルアミノ−2−ヒドロキシプロパン]スルホン酸;
テトラメチルアンモニウムボレート、3−(シクロヘキ
シルアミノ)プロパンスルホン酸及びテトラメチルアン
モニウムホスフェートが挙げられる。ビス[2−ヒドロ
キシエチル]イミノ−トリス[ヒドロキシメチル]メタ
ンが好ましいものである。
キシエチル]イミノ−トリス[ヒドロキシメチル]メタ
ン、1,3−ビス[トリス(ヒドロキシエチル)メチル
アミノ]プロパン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)グリシン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ
ン、N−[2−アセトアミド]−2−イミノジ酢酸、N
−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N′,3−プロパ
ンスルホン酸、3−[N−トリス(ヒドロキシメチル)
メチルアミノ−2−ヒドロキシプロパン]スルホン酸;
テトラメチルアンモニウムボレート、3−(シクロヘキ
シルアミノ)プロパンスルホン酸及びテトラメチルアン
モニウムホスフェートが挙げられる。ビス[2−ヒドロ
キシエチル]イミノ−トリス[ヒドロキシメチル]メタ
ンが好ましいものである。
【0074】好ましいpH範囲はレポーター物質による。
したがって、緩衝剤の選択は、レポーター物質によっ
て、所望の検出可能な応答によるある範囲に決定され
る。例えば、レポーター物質として7−デシル−MED
PINを用いた場合は、好ましいpH範囲は6〜8.5で
ある。しかしながら、解離可能なプロトンに関するより
高い pKaを有するレポーター物質を用いた場合は、より
高いpH範囲が好ましい。同様に、解離可能なプロトンに
関するより低い pKaを有するレポーター物質を用いた場
合は、より低いpH範囲が好ましい。検出可能な応答が色
変化である場合は、緩衝剤がかかる検出可能な応答の度
合に悪影響を与える可能性があり、色強度を最適にする
ために特定の緩衝剤が選択される。例えば、レポーター
物質、7−デシル−MEDPINに関する有用なpH範囲
は約6〜8.5であり、ここでは色は橙色から青色に変
化する。より高いpH、pH8.5〜10においては暗青色
ぎみになり視覚的に識別するのが困難であり、より低い
pH、pH5〜6においては淡黄色ぎみとなって同様に視覚
的に識別するのが困難である。装置の最良の正確性は約
6〜8.5のpH範囲において得られるが、どちらの側の
範囲外のpHも装置分析によって用いることができる。好
適なpHは実験室での定型的な実験によって決定される。
したがって、緩衝剤の選択は、レポーター物質によっ
て、所望の検出可能な応答によるある範囲に決定され
る。例えば、レポーター物質として7−デシル−MED
PINを用いた場合は、好ましいpH範囲は6〜8.5で
ある。しかしながら、解離可能なプロトンに関するより
高い pKaを有するレポーター物質を用いた場合は、より
高いpH範囲が好ましい。同様に、解離可能なプロトンに
関するより低い pKaを有するレポーター物質を用いた場
合は、より低いpH範囲が好ましい。検出可能な応答が色
変化である場合は、緩衝剤がかかる検出可能な応答の度
合に悪影響を与える可能性があり、色強度を最適にする
ために特定の緩衝剤が選択される。例えば、レポーター
物質、7−デシル−MEDPINに関する有用なpH範囲
は約6〜8.5であり、ここでは色は橙色から青色に変
化する。より高いpH、pH8.5〜10においては暗青色
ぎみになり視覚的に識別するのが困難であり、より低い
pH、pH5〜6においては淡黄色ぎみとなって同様に視覚
的に識別するのが困難である。装置の最良の正確性は約
6〜8.5のpH範囲において得られるが、どちらの側の
範囲外のpHも装置分析によって用いることができる。好
適なpHは実験室での定型的な実験によって決定される。
【0075】参考例2 ナトリウム試薬片の製造 Whatman 31ET紙に下記の2種の溶液を含浸し、各溶
液で飽和した後に60℃で乾燥した。
液で飽和した後に60℃で乾燥した。
【0076】第1の溶液: トルエン 15ml ポリメチルメタクリレート (DuPont Elvacite 2010) 0.15g ビス(12-クラウン-4)異性体 0.3g 7−デシル−MEDPIN 75mg
【0077】第2の溶液: ビス−トリス[ビス(2− ヒドロキシエチル)イミノ− トリス−(ヒドロキシ−メチ ル)メタン] 10.5g リン酸を充分量加えてpHを6.4に調節して100mlと
した。
した。
【0078】実施例5 カチオン選択性の測定 乾燥紙を塩水溶液30l又は1:3希釈血清30lと反
応させた。水溶液の濃度は、NaCl0、5、45、6
5及び85mM;LiCl400、600、800及び1
000mM;KCl200、400、600及び800mM
であった。NaCl濃度127.4、152.8、17
8.5、204.2及び229.8mMを有する血清試料
を水で1:3に希釈した。640nmにおける40〜60
秒の反射率を Seralyzer(登録商標)反射光度計で測定
した。反射率の読みの平均値から計算したK/S値を濃
度に対してプロットした。K/S値対濃度のプロットの
勾配を表1に示す。
応させた。水溶液の濃度は、NaCl0、5、45、6
5及び85mM;LiCl400、600、800及び1
000mM;KCl200、400、600及び800mM
であった。NaCl濃度127.4、152.8、17
8.5、204.2及び229.8mMを有する血清試料
を水で1:3に希釈した。640nmにおける40〜60
秒の反射率を Seralyzer(登録商標)反射光度計で測定
した。反射率の読みの平均値から計算したK/S値を濃
度に対してプロットした。K/S値対濃度のプロットの
勾配を表1に示す。
【0079】
【表1】
【0080】上記データによって、カリウム又はリチウ
ムに関する選択性を超えるナトリウムに関する選択性の
見地からは、(R),(R)−(+)及び(S),
(S)−(−)異性体、並びにこれらの混合物がラセミ
体混合物又は2つのメソ異性体の混合物よりも優れてい
ることが示される。勾配(NaCl)/勾配(KCl)
の量はカリウムを超えるナトリウムに関する選択性の尺
度である。また、このデータによって、これら光学活性
体に関しては、ナトリウムに関する選択性は、試料中の
カリウム又はリチウムイオンによるいかなる影響も無視
しうるのに充分な程度に高いことが示される。
ムに関する選択性を超えるナトリウムに関する選択性の
見地からは、(R),(R)−(+)及び(S),
(S)−(−)異性体、並びにこれらの混合物がラセミ
体混合物又は2つのメソ異性体の混合物よりも優れてい
ることが示される。勾配(NaCl)/勾配(KCl)
の量はカリウムを超えるナトリウムに関する選択性の尺
度である。また、このデータによって、これら光学活性
体に関しては、ナトリウムに関する選択性は、試料中の
カリウム又はリチウムイオンによるいかなる影響も無視
しうるのに充分な程度に高いことが示される。
【0081】
【発明の効果】本発明の製造方法は、新規イオノホアを
得ることができ、これを用いてナトリウム特異性の高い
試験系を考案することができる。高度の選択性は、立体
化学の効果は低いであろうという従来技術における予測
の点からも非常に驚くべきことである。明らかに、ここ
に示した発明の多くの他の修正及び変更を、その精神及
び範囲から逸脱することなく行なうことができる。
得ることができ、これを用いてナトリウム特異性の高い
試験系を考案することができる。高度の選択性は、立体
化学の効果は低いであろうという従来技術における予測
の点からも非常に驚くべきことである。明らかに、ここ
に示した発明の多くの他の修正及び変更を、その精神及
び範囲から逸脱することなく行なうことができる。
【図1】ビス(12−クラウン−4−メチル)ドデシル
メチルマロネートの4種の立体異性体を示す図である。
メチルマロネートの4種の立体異性体を示す図である。
【図2】(S)(+)−ヒドロキシ−メチル−12−ク
ラウン−4の合成に関する一般反応式を示す図である。
ラウン−4の合成に関する一般反応式を示す図である。
【図3】(R)(−)−ヒドロキシメチル−12−クラ
ウン−4の合成に関する一般反応式を示す図である。
ウン−4の合成に関する一般反応式を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 (S)(+)−ヒドロキシメチル−12
−クラウン−4及び(R)(−)−ヒドロキシメチル−
12−クラウン−4から選択される化合物と、一般式: 【化1】 (式中、XはCl、OH又はOR3 であり、R3 は炭素
原子1〜4の低級アルキルであり、R1 はメチルであ
り、R2 は炭素原子数4〜20のアルキルである)を有
する化合物とを反応させることを特徴とする、一般式: 【化2】 から選択される光学活性ビス(12−クラウン−4−メ
チル)ジアルキルマロネートエナンチオマーの製造方
法。 - 【請求項2】 (S)(+)−ヒドロキシメチル−12
−クラウン−4及び(R)(−)−ヒドロキシメチル−
12−クラウン−4から選択される化合物と、一般式: 【化3】 (式中、XはCl、OH又はOR3 であり、R3 は炭素
原子1〜4の低級アルキルである)を有する化合物とを
反応させることを特徴とする光学活性ビス(12−クラ
ウン−4−メチル)ドデシルメチルマロネートエナンチ
オマーの製造方法。 - 【請求項3】 (S)(+)−ヒドロキシメチル−12
−クラウン−4及び(R)(−)−ヒドロキシメチル−
12−クラウン−4から選択される化合物と、ドデシル
メチルマロニルジクロリドとを反応させることを特徴と
する光学活性ビス(12−クラウン−4−メチル)ドデ
シルメチルマロネートの製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US07/095,012 US5047563A (en) | 1987-09-10 | 1987-09-10 | Chiral crown ethers |
US095012 | 1987-09-10 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63223688A Division JPH01104067A (ja) | 1987-09-10 | 1988-09-08 | ナトリウムイオン測定用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05202025A JPH05202025A (ja) | 1993-08-10 |
JPH075584B2 true JPH075584B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=22248596
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63223688A Granted JPH01104067A (ja) | 1987-09-10 | 1988-09-08 | ナトリウムイオン測定用組成物 |
JP4190312A Expired - Lifetime JPH075584B2 (ja) | 1987-09-10 | 1992-06-25 | ビス(12−クラウン−4−メチル)ジアルキルマロネートの製造方法 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63223688A Granted JPH01104067A (ja) | 1987-09-10 | 1988-09-08 | ナトリウムイオン測定用組成物 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5047563A (ja) |
EP (1) | EP0306802B1 (ja) |
JP (2) | JPH01104067A (ja) |
AU (1) | AU599831B2 (ja) |
DE (1) | DE3862834D1 (ja) |
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IL88278A (en) * | 1987-12-11 | 1993-02-21 | Miles Inc | Method for the preparation of a homogeneous aqueous test solution for electrolyte test and a homogeneous solution for measuring the concentration of an ion in an aqueous test sample |
DE4133719A1 (de) * | 1991-10-11 | 1993-04-15 | Hoechst Ag | Chirale, stabilisierte komplexliganden und makrocyclen und deren verwendung in fluessigkristalldisplays |
US5480961A (en) * | 1994-11-03 | 1996-01-02 | United States Surgical Corporation | Bioabsorbable polymers derived from cyclic ether esters and surgical articles made therefrom |
EP1224972A1 (en) * | 2001-01-18 | 2002-07-24 | Shipley Co. L.L.C. | A method for recovering catalytic metals from a colloidal solution |
EP1321534B1 (en) | 2001-11-21 | 2006-02-08 | Shipley Company LLC | A method for recovering catalytic metals |
DE60201404T2 (de) * | 2001-11-21 | 2005-03-10 | Shipley Co., L.L.C., Marlborough | Verfahren zur Rückgewinnung von Katalysatormetallen unter Verwendung eines Filters aus porösem Metall |
US20050164019A1 (en) * | 2004-01-22 | 2005-07-28 | General Electric Company | Charge transfer-promoting materials and electronic devices incorporating same |
KR100657939B1 (ko) | 2004-12-24 | 2006-12-14 | 삼성에스디아이 주식회사 | 프로톤 전도체, 이를 포함한 고분자 전해질 및 이를채용한 연료전지 |
US8286561B2 (en) | 2008-06-27 | 2012-10-16 | Ssw Holding Company, Inc. | Spill containing refrigerator shelf assembly |
WO2009158567A1 (en) * | 2008-06-27 | 2009-12-30 | Ssw Holding Company, Inc. | Method for spill containment and shelves or the like therefore |
US11786036B2 (en) | 2008-06-27 | 2023-10-17 | Ssw Advanced Technologies, Llc | Spill containing refrigerator shelf assembly |
US9724651B2 (en) | 2015-07-14 | 2017-08-08 | Lg Nanoh2O, Inc. | Chemical additives for water flux enhancement |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0051946A1 (en) * | 1980-11-07 | 1982-05-19 | Imperial Chemical Industries Plc | Metal complexes |
CA1173827A (en) * | 1980-12-12 | 1984-09-04 | Arnold M. Harrison | Process for preparing substituted macrocyclics |
JPS595180A (ja) * | 1982-06-30 | 1984-01-12 | Toshiyuki Shono | ビスクラウンエ−テル誘導体とその用途 |
CA1222438A (en) * | 1983-05-12 | 1987-06-02 | Steven C. Charlton | Unified test means for ion determination |
US4504368A (en) * | 1983-07-18 | 1985-03-12 | Eastman Kodak Company | Alkali metal ion-selective compositions and elements and a method of using same |
KR900008847B1 (ko) * | 1985-05-27 | 1990-11-30 | 테루모가부시끼가이샤 | 이온센서 및 그 제조방법 |
-
1987
- 1987-09-10 US US07/095,012 patent/US5047563A/en not_active Expired - Fee Related
-
1988
- 1988-08-30 DE DE8888114107T patent/DE3862834D1/de not_active Expired - Fee Related
- 1988-08-30 EP EP88114107A patent/EP0306802B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1988-09-07 AU AU21951/88A patent/AU599831B2/en not_active Ceased
- 1988-09-08 JP JP63223688A patent/JPH01104067A/ja active Granted
-
1992
- 1992-06-25 JP JP4190312A patent/JPH075584B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0478943B2 (ja) | 1992-12-14 |
AU2195188A (en) | 1989-03-16 |
EP0306802B1 (en) | 1991-05-15 |
EP0306802A1 (en) | 1989-03-15 |
AU599831B2 (en) | 1990-07-26 |
DE3862834D1 (de) | 1991-06-20 |
US5047563A (en) | 1991-09-10 |
JPH01104067A (ja) | 1989-04-21 |
JPH05202025A (ja) | 1993-08-10 |
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