JPH0755829B2 - 磁性粒子粉末及びその製造法 - Google Patents

磁性粒子粉末及びその製造法

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JPH0755829B2 JP62276405A JP27640587A JPH0755829B2 JP H0755829 B2 JPH0755829 B2 JP H0755829B2 JP 62276405 A JP62276405 A JP 62276405A JP 27640587 A JP27640587 A JP 27640587A JP H0755829 B2 JPH0755829 B2 JP H0755829B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高密度記録用磁性粒子粉末、磁性トナー用磁
性粒子粉末として好適な分散性に優れた磁性粒子粉末及
びその製造法に係るものである。
〔従来の技術〕
近年、磁気記録再生用機器等の小型軽量化が進むにつれ
て、磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体に対す
る高性能化、高密度記録化の要求が高まってきている。
磁気記録媒体の高性能化、高記録密度化の為には、残留
磁束密度Brの向上が必要である。磁気記録媒体の残留磁
束密度Brは、磁性粒子粉末のビークル中での分散性、塗
膜中での配向性及び充填性に依存している。
次に、近年における静電複写機の普及はめざましく、そ
れに伴い、現像剤である磁性トナーの研究開発が盛んで
あり、その特性向上が要求されている。
磁性トナーは、一般に、等方的形状を呈した磁性酸化鉄
粒子粉末を合成樹脂中に分散させることにより製造され
るが、その特性向上の為には、材料粉末である磁性酸化
鉄粒子粉末が、分散性が優れていることが必要である。
この現象は、例えば、特公昭53-21656号公報の「・・・
酸化鉄を現像剤粒子全体に均一に分散させることにより
静電潜像の顕像化に必要な帯電性を得・・・」なる記載
から明らかである。
磁性粒子粉末の分散性の改良は、従来から種々試みられ
ており、例えば、特公昭52-40847号公報、特公昭55-480
3号公報、特公昭55-4804号公報、特開昭57-186302号公
報、特開昭62-76508号公報、特開昭60-26954号公報、特
開昭58-7648号公報及び特開昭58-9153号公報等に記載さ
れている通り、磁性粒子粉末の粒子表面をカップリング
剤で被覆することにより粒子表面を改質する方法がよく
知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
分散性に優れた磁性粒子粉末は、現在最も要求されてい
るところであるが、前述した公知方法による場合には未
だ分散性に優れた粒子とは言い難いものである。公知方
法において未だ分散性に優れた粒子が得られていない理
由は、例えば「磁気記録材料研究者の立場からみた磁性
ペイント」(粉体粉末冶金「第7回フェライト夏季セミ
ナー講演概要集」(昭和52年)第14〜16頁)の第16頁の
「一般に高度の分散を得ることは通常の非磁性顔料の場
合でもかなり難しい問題である。まして、磁性粉の場合
は粒子間の磁気的相互作用のために現象をさらに複雑な
ものとしている。」なる記載の通り、磁性粒子粉末は、
磁性による相互作用により凝集体を形成している為、凝
集体のままで表面被覆されていることに起因している。
特に、板面に対し垂直方向に磁化容易軸を有する六法晶
系フェライト粒子粉末の場合には、磁性による相互作用
により粒子相互が強固に凝集し、単に機械的処理のみに
よっては凝集粒子を個々の粒子に分散させることは困難
である。
また、磁性粒子粉末をカップリング剤で被覆する場合、
前出公知方法による場合には、前出特開昭62-76508号公
報の「カップリング剤は見掛け上磁性粉の表面に均一に
被着されているが、その表面を詳細に分析すると、カッ
プリング剤が化学的な力で結合している部分と物理的な
力で弱く被着している部分とが存在し、この物理的な弱
い力で結合している部分が記録媒体の表面にブリードし
てきて記録媒体の走行性や耐久性を損っていることを確
認した。」なる記載の通り、カップリング剤が不均一に
被着しやすいという欠点があった。
特に、乾燥後の磁性粒子粉末とカップリング剤とを混合
する、所謂、乾式法による場合には、この傾向が顕著で
ある。
磁性粒子粉末のスラリーや湿ケーキとカップリング剤と
を混合する、所謂、湿式法による場合には、乾式法に比
べ、カップリング剤が均一に被着しやすいが、一方、被
着率が悪く、添加量の20%程度以下しか被着しないとい
う欠点があり、高価なカップリング剤の損失が大きく経
済上の問題があった。
そこで、より分散性に優れた磁性粒子粉末を得るべく、
磁性粒子粉末の粒子表面をカップリング剤で被覆処理す
る為の技術手段の確立が強く要望されている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は、より分散性に優れた磁性粒子粉末を得るべ
く、磁性粒子粉末の粒子表面をカップリング剤で被覆処
理する方法について種々検討を重ねた結果、本発明に到
達したのである。
即ち、本発明は、磁性粒子表面と当該粒子表面を被覆し
ているカップリング剤層との間に、ベーマイト構造を有
する水和アルミナ粒子が存在している磁性粒子からなる
磁性粒子粉末及び磁性粒子とベーマイト構造を有する水
和アルミナ粒子とを含むpH9以上又は4以下の混合懸濁
液に酸又はアルカリ水溶液を添加してpH6.5〜8.5に調整
することにより、前記磁性粒子の粒子表面に前記水和ア
ルミナ粒子を沈着させ、次いで、該水和アルミナ粒子が
沈着している磁性粒子とカップリング剤とを混合するこ
とにより、前記水和アルミナ粒子が沈着している磁性粒
子の粒子表面にカップリング剤層を生成させることから
なる磁性粒子粉末の製造法である。
〔作用〕
先ず、本発明において最も重要な点は、磁性粒子の粒子
表面をカップリング剤層で被覆するに先立って予め磁性
粒子表面にベーマイト構造を有する水和アルミナ粒子を
沈着させておいた場合には、分散性に優れた磁性粒子粉
末が得られるという事実である。
本発明において分散性に優れた磁性粒子粉末が得られる
理由については未だ明らかではないが、本発明者は、次
のように考えている。
即ち、pH9以上の混合懸濁液中では磁性粒子及び水和ア
ルミナ粒子のいずれもが負電荷に帯電しており、pH4以
下の混合懸濁液中では磁性粒子及び水和アルミナ粒子の
いずれもが正電荷に帯電しており、pH9以上又はpH4以下
のいずれの懸濁液中においても両粒子間に電気的な反発
力が生じ、この反発力が磁性粒子相互の磁性による凝集
力よりも大きい為、磁性粒子相互の凝集が解きほぐされ
る。そして、その後pHを6.5〜8.5に調整することによ
り、pH9以上の懸濁液を用いた場合には磁性粒子が負電
荷に帯電したままであるのに対し、水和アルミナ粒子は
正電荷に帯電し、一方pH4以下の懸濁液を用いた場合に
は水和アルミナ粒子が正電荷に帯電したままであるのに
対し、磁性粒子は負電荷に帯電し、両粒子は相互に反対
の電荷に帯電する為、磁性粒子の粒子表面に水和アルミ
ナ粒子が沈着してその後の再凝集が防止される。その結
果、後のカップリング剤層を被覆する工程において、磁
性粒子の凝集体ではなく個々の粒子を被覆することが出
来ることになる。
また、本発明においては、磁性粒子表面へのカップリン
グ剤の被着率は30〜50%程度と優れている為、特に、湿
式法によりカップリング剤を被着させる場合に有益であ
る。
次に、本発明実施にあたっての諸条件について述べる。
本発明における磁性粒子粉末としては、マグヘマイト粒
子粉末、マグネタイト粒子粉末、ベルトライド化合物
FeOx・Fe2O3、0<x<1)等の磁性酸化鉄粒子粉末、
これらの磁性酸化鉄粒子粉末にFe以外のCo等の異種金属
を含有させた粒子若しくはこれら磁性酸化鉄粒子にCoを
被着させた粒子、鉄を主成分とする金属磁性粒子及び六
方晶系フェライト粒子等のいずれをも用いることができ
る。また、磁性粒子粉末の形状は、針状、立方体、板状
等のいずれであってもよい。
本発明における水和アルミナは、ベーマイト構造を有す
るものであればいかなる粒子形態を有するものでもよ
く、市販されているものはもちろん、Al塩を含むアルカ
リ水溶液を水熱処理する等により製造したものでもよ
い。
水和アルミナの添加量は、磁性粒子粉末に対しAl2O3
算で0.05〜5.0重量%である。0.05重量%未満の場合に
は、本発明の目的とする効果が得られない。5.0重量%
を越える場合にも本発明の目的とする効果が得られる
が、磁性に関与しない水和アルミナが増加することによ
り飽和磁化が低下する為好ましくない。磁性粒子粉末の
分散性及び飽和磁化を考慮した場合、0.1〜3.0重量%が
好ましい。
本発明における磁性粒子とベーマイト構造を有する水和
アルミナ粒子との混合懸濁液のpHは9以上又は4以下で
ある。pHが4〜9の間にある時は、磁性粒子と水和アル
ミナ粒子とが反対の電荷に帯電しているか又は反発の電
荷が弱い為電気的な反発が不十分となり、磁性粒子を個
々の粒子に分離することができない。pH9以上又はpH4以
下の混合懸濁液作成時にせん断力を有する機器例えば、
ホモミクサー、ラインミル、サンドグラインドミル等を
用いて機械的処理を行うことによって、一段と優れた分
散効果を得ることが出来る。
本発明における磁性粒子の粒子表面への水和アルミナの
沈着は、pH9以上又はpH4以下の混合懸濁液に酸又はアル
カリ水溶液を添加してpH6.5〜8.5に調整することによっ
て行う。pHの調整により、添加した水和アルミナ粒子は
略全量が沈着する。このpH付近では、水和アルミナは正
電荷を有し、磁性粒子粉末は負電荷を有する為、電気的
な結合が生起し磁性粒子の粒子表面に水和アルミナ粒子
が沈着するのである。pHを調整する為の酸としては、硫
酸、塩酸、酢酸、硝酸等を、アルカリとしては水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、アンモニア水等を使用する
ことができる。
本発明において、水和アルミナ粒子が沈着している磁性
粒子粉末をカップリング剤との混合は、乾式法及び湿式
法のいずれでもよい。本発明の方法によれば、前述した
通り、湿式法におけるカップリング剤の被着率が大きい
為、例えば、Co被着磁性粒子粉末や水溶液中から生成し
た粒状又は球状等のマグネタイト粒子の場合、反応終了
後、別、水洗して得られたスラリー状態又は湿ケーキ
状態の粒子粉末を乾燥することなくそのまま、水和アル
ミナ粒子を沈着させ、引き続きカップリング剤と混合す
ればよいので、乾燥工程を省略することができるという
工業上の利点を有する。
本発明におけるカップリング剤としては、Si、Al、Ti又
はZrを含む周知のカップリング剤を使用することができ
る。
Siを含むカップリング剤としては、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリス(2−メトキシ−エトキシ)シラ
ン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−B−
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、β(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン、γ−グリシドオキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等
が使用できる。
Tiを含むカップリング剤としては、イソプロピルトリス
テアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチ
ルパイロホフェート)チタネート、イソプロピルトリ
(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テト
ラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネー
ト、テトラ(2−2−ジアリルオキシメチル−1−ブチ
ル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビ
ス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテート
チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エ
チレンチタネート等が使用できる。
Alを含むカップリング剤としては、アセトアルコキシア
ルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムジイソプ
ロポキシモノエチルアセトアセテート、アルミニウムト
リスエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスアセ
チルアセトネート等が使用できる。
Zrを含むカップリング剤としては、ジルコニウムテトラ
キスアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビ
スアセチルアセトネート、ジルコニウムテトラキスエチ
ルアセトアセテート、ジルコニウムトリブトキシモノエ
チルアセトアセテート、ジルコニウムトリブトキシアセ
チルアセトネート等が使用できる。
カップリング剤の添加量は、磁性粒子粉末に対し0.01〜
6.0重量%である。0.01重量%未満である場合には、本
発明の効果は得られない。6.0重量%を越える場合にも
本発明の目的とする効果が得られるが磁性に関与しない
カップリング剤が増加することにより飽和磁化が低下す
る為好ましくない。磁性粒子粉末の分散性及び飽和磁化
を考慮した場合、0.05〜4.0重量%が好ましい。
特に、磁性粒子粉末を絶縁性磁性トナー用として用いる
場合には、磁性粒子表面を十分カップリング剤で被覆す
ることにより磁性のリークを防止するころが可能とな
る。
〔実施例〕
次に、実施例及び比較例により本発明を説明する。
尚、本発明における分散性の評価は、針状磁性酸化鉄粒
子粉末の場合には、テープ化した場合の残留磁束密度B
r、角型(Br/Bm)及び配向度のそれぞれの値を示すこと
により、立方状マグネタイト粒子粉末の場合には、測定
用試料片の光沢度の値を示すことにより、板状Baフェラ
イト微粒子粉末の場合には、テープ化した場合の飽和磁
束密度Bm、角型(Br/Bm)及び光沢度のそれぞれの値を
示すことにより行い、上記いずれの値も大きくなる程分
散性が改良されたことを意味する。
また、板状Baフェライト微粒子を用いてテープ化した場
合の角型の値は、テープ面に対し、垂直方向に磁場配向
させた磁気テープの垂直方向の角型(Br/Bm)を測定
し、反磁場補正を行った値で示した。
磁性粒子粉末の磁性特性は、「振動試料型磁力計VSM-3S
-15」(東英工業(株)製)を用いて外部磁場10KOeの下
で測定した値であり、磁気テープの諸特性は外部磁場10
KOe(マグヘマイト粒子を用いた場合には5KOe)の下で
測定した結果である。
塗布膜の表面光沢は、日本電色工業(株)製の入射角60
°のグロスメーターで測定した値であり、標準板光沢を
89.0%とした時の値を%表示で示したものである。
〈磁性粒子粉末の表面処理〉 実施例1〜9、比較例1〜9、参考例1〜4; 実施例1 試料AのCo被着型針状γ−Fe2O3粒子を含む反応母液
(尚、反応母液一部を抜き取り、常法により過、水
洗、乾燥して得られた茶褐色粒子粉末は、長軸0.22μ
m、軸比(長軸:短軸)7.5:1であって保磁力635Oeであ
り、Co量は、Co/全量で3.29重量%であった。)を
別、水洗、して得られたスラリー4550g(Co被着型針状
γ−Fe2O3粒子粉末は、乾燥状態で500gに該当する。)
とベーマイト構造を有する水和アルミナAS-520(日産化
学工業(株)製、Al量はAl2O3換算で20.8重量%に該当
する。)24g(乾燥Co被着型γ−Fe2O3に対しAl2O3換算
で1.0重量%に相当する。)とを混合した後、水酸化ナ
トリウムを添加してpH11.3の混合スラリーを得た。
上記混合スラリーを攪拌、混合した後、硫酸を添加して
pH7.2に調整し、前記Co被着型γ−Fe2O3粒子表面に水和
アルミナ粒子を沈着させた。
反応溶液の一部を抜き取り、常法により過、水洗、乾
燥して得られた茶褐色粒子粉末は、螢光X線分析の結
果、前記Co被着型γ−Fe2O3粒子表面に存在しているAl
量はAl2O3換算で0.98重量%であった。
上記茶褐色沈澱粒子を含む混合スラリーにビニルエトキ
シシランA-151(日本ユニカー社製)5g(乾燥Co被着型
γ−Fe2O3に対し1.0重量%に該当する。)を添加混合し
た後、乾燥した。
得られた茶褐色粒子表面に存在しているシランカップリ
ング剤は、螢光X線分析の結果0.482重量%であり、シ
ランカップリング剤の被着率は添加量に対し48.2重量%
であった。
実施例2〜9 被処理粒子粉末の種類、水和アルミナの種類及び添加
量、混合スラリーのpH、調整後のpH、カップリング剤の
種類、添加量及び処理法を種々変化させた以外は、実施
例1と同様にして黒色又は茶褐色粒子粉末を得た。この
時の主要製造条件及び得られた黒色又は茶褐色粒子粉末
の諸特性を表1及び表2に示す。
比較例1〜9 水和アルミナによる処理工程を省いた以外は、実施例1
〜9のそれぞれと同様にして茶褐色粒子粉末を得た。
参考例1〜4 実施例1、3、4及び6のそれぞれと同様にして水和ア
ルミナのみによる処理を行い、磁性粒子の粒子表面に水
和アルミナが沈着されている磁性粒子粉末を得た。
〈磁気テープの製造〉 実施例10〜16、比較例10〜16、参考例5〜7; 実施例10 実施例1で得られた粒子表面と該粒子表面に被覆されて
いるビニルエトキシシラン層との間に水和アルミナ粒子
が存在しているCo被着型針状γ−Fe2O3粒子粉末を用い
て、適量の分散剤、塩ビ酢ビ共重合体、熱可塑製ポリウ
レタン樹脂及びトルエン、メチルエチルチトン、メチル
イソブチルケトンからなる混合溶剤を一定の組成に配合
した後、ボールミルで8時間混合分散して磁気塗料とし
た。
得られた磁気塗料に上記混合溶剤を加え適正な塗料粘度
になるように調整し、ポリエステル樹脂フィルム上に通
常の方法で塗布、配向、乾燥させて、磁気テープを製造
した。
この磁気テープの残留磁束密度Brは、1580Gauss、角型
(Br/Bm)は0.84、配向度2.47であった。
実施例11〜12、比較例10〜12、参考例5、6 実施例2〜3、比較例1〜3及び参考例1〜2のそれぞ
れで得られた針状磁性酸化鉄粒子粉末を用いた以外は、
実施例10と同様にして磁気テープを製造した。
この磁気テープの諸特性を表3に示す。
実施例13〜16、比較例13〜16、参考例7 実施例6〜9、比較例6〜9、参考例4のそれぞれで得
られた板状Baフェライト微粒子粉末を用い、且つ、磁気
テープの製造にあたり塗料粘度を調整した磁気塗料をポ
リエステル樹脂フィルム上に塗布し、該フィルムに対し
て垂直方向に配向させた後乾燥させた以外は、実施例10
と同様にして磁気テープを製造した。
この磁気テープの諸特性を表4に示す。
〈測定用試料片の製造〉 実施例17〜18、比較例17〜18、参考例8; 実施例17 測定用試料片は、実施例4で得られた粒子表面と該粒子
表面に被覆されているγ−メタクリルオキシプロピルト
リメトキシシラン層との間に水和アルミナ粒子が存在し
ている立方状マグネタイト粒子粉末0.5gとヒマシ油1.0c
cをフーバー式マーラーで練ってペースト状とし、この
ペーストにクリヤラッカー4.5gを加え混練し塗料化して
キャストコート紙上に6milのアプリケータを用いて塗布
することによって得た。この測定用試料片の光沢度は93
%であった。
実施例18、比較例17〜18、参考例3 実施例5、比較例4〜5及び参考例3のそれぞれで得ら
れた立方状マグネタイト粒子粉末を用いた以外は、実施
例17と同様にして測定用試料片を得た。この測定用試料
片の光沢度を表5に示す。
〔発明の効果〕 本発明に係る磁性粒子粉末は、前出実施例に示した通
り、分散性が優れた粒子であるから、高密度記録用磁性
粒子粉末、磁性トナー用磁性粒子粉末として好適であ
る。
また、本発明方法によれば、カップリング剤の被着率が
大きい為、特に、カップリング剤の均一な被着が可能な
湿式法による処理に際して高価なカップリング剤の損失
が少ない為、経済的に有利であり、また、湿式法を採用
することによって乾燥工程を省略することが可能となる
為、工業的にも有利である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性粒子表面と当該粒子表面を被覆してい
    るカップリング剤層との間に、ベーマイト構造を有する
    水和アルミナ粒子が存在している磁性粒子からなる磁性
    粒子粉末。
  2. 【請求項2】磁性粒子とベーマイト構造を有する水和ア
    ルミナ粒子とを含むpH9以上又は4以下の混合懸濁液に
    酸又はアルカリ水溶液を添加してpH6.5〜8.5に調整する
    ことにより、前記磁性粒子の粒子表面に前記水和アルミ
    ナ粒子を沈着させ、次いで、該水和アルミナ粒子が沈着
    している磁性粒子とカップリング剤とを混合することに
    より、前記水和アルミナ粒子が沈着している磁性粒子の
    粒子表面にカップリング剤層を生成させることを特徴と
    する磁性粒子粉末の製造法。
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