JPH0753912B2 - 接着下地用表面処理鋼板の製造方法 - Google Patents

接着下地用表面処理鋼板の製造方法

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JPH0753912B2
JPH0753912B2 JP2142869A JP14286990A JPH0753912B2 JP H0753912 B2 JPH0753912 B2 JP H0753912B2 JP 2142869 A JP2142869 A JP 2142869A JP 14286990 A JP14286990 A JP 14286990A JP H0753912 B2 JPH0753912 B2 JP H0753912B2
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徹 本庄
知香子 石川
信夫 戸塚
康二 大和
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、鋼板と樹脂、金属などのシート状の材料とを
接着させる際、接着下地として良好な密着性の得られる
表面処理鋼板の製造方法に関する。
<従来の技術> 一般に、自動車、家電、建材向けとして、鋼板にシート
状の樹脂を接着剤により張りつけた鋼板(ラミネート鋼
板)が多く用いられている。近年これらの鋼板は、高耐
食性を要求されるため冷延鋼板ではなく亜鉛系の表面処
理鋼板が用いられる。
一方、鋼板に金属などのシート状の材料を接着させる例
としては、制振鋼板、プリント基板用鋼板等があるが、
状況はラミネート鋼板と同様で、亜鉛系めっき鋼板が用
いられる場合が多い。
これら接着下地用として亜鉛系表面処理鋼板を用いる場
合、塗装下地用前処理としてリン酸塩処理をおこなった
鋼板(ボンデ鋼板)(例えば特公昭58−57511)か、ク
ロメート処理をおこなった鋼板(クロメート鋼板)(例
えば特開昭50−14550)を使用する。
しかし、これらの鋼板は、必ずしも十分な性能ではな
い。即ち、ボンデ鋼板は表面にリン酸塩の結晶を成形さ
せるが、これは靱性に乏しく変形に弱く曲げ加工時に剥
離が生じる。
クロメート皮膜は付着量が少ないためボンデ鋼板と異な
り曲げ加工における密着性は良好である。しかし、100
℃以上の高温あるいは高温多湿状態下においてはその密
着性が著しく劣化する。
一方、特開昭64−80522に見られるように、自動車用の
高耐食性有機複合被覆鋼板において、樹脂を塗布後に高
温(80〜300℃)で焼き付けるものが知られる。しか
し、これは耐食性は良好であるが、やはり100℃以上の
高温あるいは高温多湿下においては、その密着性が著し
く劣化する。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は前記問題点を解決した100℃以上の高温あるい
は高温多湿下においても密着性が劣化しないクロメート
皮膜を有する接着下地用表面処理鋼板の製造方法を提供
することを目的とする。
<課題を解決するための手段> すなわち、本発明は、亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板
にシリカをSiO2/(Cr3++Cr6+)重量比で0.5以上含むク
ロメート液を塗布し、到達板温150℃以上300℃以下の範
囲にて乾燥処理してCr換算で0.5〜120mg/m2のクロメー
ト皮膜を形成させ、その上に水溶性ないしは水分散性の
水系または有機溶媒系の有機高分子化合物を有機樹脂皮
膜として乾燥重量で0.2〜2.0g/m2付着せしめることを特
徴とする接着下地用表面処理鋼板の製造方法を提供する
ものである。
ここで、前記亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板は、Ni2+
およびCo2+よりなる群から選ばれる少なくとも一方を合
計で0.05g/以上含む亜鉛系めっき浴中で電気めっきさ
れるものであるのが好ましい。
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
従来の表面処理鋼板が接着性に劣る原因はクロメート皮
膜中の特にH2Oが加熱接着時に脱水しガスが発生すると
同時に下地めっきの腐食が生じるためと、接着剤とクロ
メートとの接着力が低いためと考えられるので、クロメ
ートの種類および樹脂処理に着目して鋭意検討した結果
本発明に至ったものである。以下限定理由について詳細
に述べる。
本発明が適用される亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板は
いかなるものでもよく、Zn−Ni、Zn−Fe、Zn−Al、Zn−
Co、Zn−Crなどの亜鉛合金の電気めっき、溶融めっきお
よび蒸着めっきなどを代表的に挙げることができる。そ
の目付量は特に問われないが、5〜100g/m2にしておけ
ばよい。
特に表面平滑性に優れた、入手しやすい電気亜鉛めっき
鋼板が好適に用いられる。また、密着性は、めっき表面
の酸化によって劣化するものであるから、めっき表面を
酸化され難い状態とすることも一層好ましいことであ
る。このような電気亜鉛めっき表面の酸化を抑制するた
めには、亜鉛めっき浴中のNi2+および/またはCo2+を合
計で0.05g/以上とするのが効果的である。このめっき
浴で製造した電気亜鉛めっきは、密着性がいっそう安定
する。
このような亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板に対するク
ロメートの塗布は、通常の方法で良く、ロールコーター
による塗布、スプレー塗布後、グラビアロール、エアー
リンガーによる絞りなどにより行い、亜鉛または亜鉛系
合金めっき上に一定量のクロム水和酸化物(クロメー
ト)を形成するものである。
クロメート液中のシリカをSiO2/(Cr3++Cr6+)重量比
で0.5以上に限定した理由は、0.5未満であれば湿潤試験
後の二次密着性において劣るためである。上限について
は、密着性の観点からは問題はない。しかしクロメート
液を安定に保つためにはSiO2/(Cr3++Cr6+)重量比が
3以下であることが望ましい。
クロメート被膜の付着量をCr換算で0.5〜120mg/m2に限
定した理由は、0.5mg/m2未満では湿潤試験後の二次密着
性において劣り、120mg/m2を越えると皮膜中に含まれる
Cr6+が多くなり、有機系の樹脂を接着、塗布する際に樹
脂の変質を生ずるためである。
クロメート皮膜の乾燥時の熱量を少なくすることができ
るため、クロメート液中のCr3+/(Cr3++Cr6+)の割合
は、高いほど望ましい。しかし液の安定性からすると上
限は0.5程度である。Cr3+への還元は、有機物の添加
(例えばエチレングリコールなど)または、無機物の添
加(例えば、H2O2など)をおこなえばよい。
クロメートの乾燥板温は150〜300℃の範囲とするのは乾
燥板温が150℃未満ではクロメート皮膜中に残存するCr
(OH)・H2OのH2OまたはCr(OH)の脱水反応のH2O
などが樹脂接着・塗布時にめっき層を腐食させ、あるい
は気泡を発生させるため密着性不良を起こす原因とな
る。そして、300℃を越えるとめっきの合金化が始ま
り、めっきがもろく密着性が低下するためである。
上記クロメート皮膜上に塗布する水溶性ないしは水分散
性の水系または溶剤系の有機高分子化合物は、樹脂とし
て例えばアルキッド樹脂、アミノアルキッド樹脂、アク
リル樹脂、エポキシエステル樹脂、ウレタン樹脂などを
用い、皮膜の中に耐食性向上を目的としてシリカ、チタ
ニア、アルミナ等のゾルを加え分散させた有機高分子化
合物を示す。
有機高分子化合物(樹脂)皮膜が存在することにより耐
食性が向上して密着性も向上する。
しかし、有機樹脂皮膜の効果は0.2g/m2以上で現われ、
0.2g/m2未満では耐食性の向上が十分ではなくクロメー
トと同等であり、有機樹脂皮膜の効果は表れない。
樹脂付着量を0.2〜2.0g/m2に限定した理由は、樹脂が0.
2g/m2未満では接着後の耐食性に劣る。また、2.0g/m2
越えると接着時のガス抜きが困難となるためである。な
お、これらを塗布、乾燥する方法は一般的に用いられて
いる方法で良い。
<実施例> 以下に本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
(実施例1) 0.7mm厚のSPCC相当の冷延鋼板に、第1表に示すような
種々の亜鉛または亜鉛系合金めっきを行なった。表中EG
は電気亜鉛めっきを、GIは溶融ZnめっきをGAは合金化溶
融Znめっきを示す。
これらの亜鉛または亜鉛系合金めっき上に、第1表に示
す条件のクロメート液をロールコーターで塗布乾燥を行
なった。その後、水分散型のアクリル系樹脂をロールコ
ーターで塗布乾燥した。
以上のようにして得られたクロメート鋼板および有機被
覆鋼板にポリエステル系接着剤を塗布し、板温を200℃
上げつづいて塩ビシート(200μm)を圧着した。
一次密着性試験として、18%引張変形後、2mm角の基盤
目状のキズを付けてテープ剥離をして塗膜の剥離状態に
より以下のように4段評価をおこなった。
◎ 全く剥離なし ○ 剥離 小 △ 剥離 大 × 切込みを入れる前にすでに剥離している また、二次密着試験として湿潤(60℃、95%以上の湿
度)試験120時間後30分以内に上記基盤目テストをおこ
ない、上記と同様の4段階評価をおこなった。結果を第
1表に示す。
(実施例2) 0.7mm厚のSPCC相当の冷延鋼板に下記の亜鉛めっき浴お
よび条件にて20g/m2のめっきをおこなった。
Zn2+ 60g/m2 Ni2++Co2+硫酸塩で添加 電流密度80〜150A/dm2、pH2、硫酸浴 その後第2表に示す条件のクロメート液をクラビアロー
ルでロール絞りで塗布乾燥を行なった。その後溶剤系の
エポキシ系樹脂をロールコーターで塗布乾燥した。
以上のようにして得られたクロメート鋼板および有機被
覆鋼板にエポキシ系の樹脂シート(100μm)を180℃×
20分の加熱接着をおこなった。
接着試験として、134℃、3気圧の蒸気圧中に24hr放置
後30分以内に実施例1と同様の基盤目テストをおこない
同様の4段階評価をおこなった(高圧テスト)。
また、湿潤(60℃、90%以上の湿度)試験120時間後260
℃の半田浴に1分浸漬後30分以内に蒸気基盤目テストを
おこない4段階評価をおこなった(半田テスト)。結果
を第2表に示す。
<発明の効果> 本発明法によれば、亜鉛または亜鉛系合金めっき上の塗
布クロメート皮膜の組成、乾燥条件を適切に選定し、有
機樹脂皮膜を形成させることによって、従来問題となっ
ていた剥離などの問題を生じない、密着性のよい接着下
地用表面処理鋼板が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大和 康二 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板にシリカ
    をSiO2/(Cr3++Cr6+)重量比で0.5以上含むクロメート
    液を塗布し、到達板温150℃以上300℃以下の範囲にて乾
    燥処理してCr換算で0.5〜120mg/m2のクロメート皮膜を
    形成させ、その上に水溶性ないしは水分散性の水系また
    は有機溶媒系の有機高分子化合物を有機樹脂皮膜として
    乾燥重量で0.2〜2.0g/m2付着せしめることを特徴とする
    接着下地用表面処理鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記亜鉛または亜鉛系合金めっき鋼板は、
    Ni2+およびCo2+よりなる群から選ばれる少なくとも一方
    を合計で0.05g/以上含む亜鉛系めっき浴中で電気めっ
    きされるものである請求項1に記載の接着下地用表面処
    理鋼板の製造方法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01283382A (ja) * 1988-01-22 1989-11-14 Nkk Corp 耐黒変性、耐食性、耐指紋性およびアルカリ脱脂後のクロム固定率に優れた、クロメート処理電気亜鉛メッキ鋼板の製造方法
JPH0238583A (ja) * 1988-07-29 1990-02-07 Nkk Corp 複層被膜鋼板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH01283382A (ja) * 1988-01-22 1989-11-14 Nkk Corp 耐黒変性、耐食性、耐指紋性およびアルカリ脱脂後のクロム固定率に優れた、クロメート処理電気亜鉛メッキ鋼板の製造方法
JPH0238583A (ja) * 1988-07-29 1990-02-07 Nkk Corp 複層被膜鋼板

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