JPH0753156Y2 - テープレコーダの磁気ヘッドとピンチローラの連動機構 - Google Patents

テープレコーダの磁気ヘッドとピンチローラの連動機構

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JPH0753156Y2
JPH0753156Y2 JP9620589U JP9620589U JPH0753156Y2 JP H0753156 Y2 JPH0753156 Y2 JP H0753156Y2 JP 9620589 U JP9620589 U JP 9620589U JP 9620589 U JP9620589 U JP 9620589U JP H0753156 Y2 JPH0753156 Y2 JP H0753156Y2
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pinch roller
capstan
torsion spring
mounting plate
head mounting
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はヘッド取付板の進退動作に連動させてピンチロ
ーラアームを回動させ、このアームに支持されたピンチ
ローラのキャプスタンに対する接離を行なわせるように
したテープレコーダの磁気ヘッドとピンチローラとの連
動機構に関する。
(従来の技術) テープレコーダは、通常、磁気ヘッドを搭載したヘッド
取付板を動作位置と待機位置との間を進退自在に設ける
と共に、ピンチローラを支持したピンチローラアームを
該ピンチローラをキャプスタンに対して接離可能に回動
自在に設け、再生・停止操作に伴う上記ヘッド取付板の
進退動作に連動させてピンチローラアームを回動させる
ように構成される。
具体的にはこの種の従来一般的なテープレコーダの磁気
ヘッドとピンチローラの連動機構は、例えば第4図及び
第5図に示すように、矢印A,B方向に進退自在に設けら
れたヘッド取付板2に取付けたトーションばね3の端部
3aを延在させてピンチローラアーム1の回動端部に係合
させている。そしてヘッド取付板2の待機位置から再生
位置への移動(矢印A方向への移動)に連動させて上記
トーションばね3によりピンチローラアーム1を一方向
へ回動させ、これによりピンチローラ5をキャプスタン
4に圧接させ(第4図の状態)、またヘッド取付板2の
待機位置への復帰(矢印B方向への移動)により前記ト
ーションばね3を介してピンチローラアーム1を逆方向
へ回動させてピンチローラ5をキャプスタン4から離反
させる(第5図の状態)ようにしている。
尚、6はピンチローラアーム1を回動自在に支持する回
動支軸であり、7はヘッド取付板2に搭載された磁気ヘ
ッドである。
ところで上記ピンチローラアーム1の係合部は、その回
動方向に所定の間隔をあけて並設してなる一対の係合片
1a,1bからなる。これらの係合片1a,1b間にトーションば
ね3の端部3aが延在され、トーションばね3により係合
片1a,1bの一方が押圧されるものとなっている。尚、こ
れらの一対の係合片1a,1bは、通常、二股状に切込み形
成されたピンチローラアーム1の回動端先端部を折曲し
て設けられ、その位置はピンチローラアーム1の回動中
心Oからほぼ等距離とされている。
(考案が解決しようとする課題) ところでヘッド移動板2と共に矢印A,B方向に直線移動
するトーションばね3に対して、ピンチローラアーム1
が支軸6を中心に回動する。この為、一対の係合片1a,1
b間に延在されたトーションばね3との間にある程度の
隙間Cがないとピンチローラアーム1の回動が妨げら
れ、ひいてはヘッド取付板2の移動が妨げられる。
換言すれば、一対の係合片1a,1bとトーションばね3と
の間にある程度の遊び間隙Cを設けることにより、第4
図及び第5図に示すようにヘッド取付板2の移動に伴う
トーションばね3による係合片1a,1bの押圧と、これに
よるピンチローラアーム1の回動を可能としている。
一方、トーションばね3のばね力を効果的に作用させて
ピンチローラ5をキャプスタン4に強く圧接させるに
は、係合片1aを押圧するトーションばね3のばね力をヘ
ッド取付板2の移動方向l2とほぼ平行に作用させること
が望ましい。この為には、第4図に示すように係合片1a
の押圧部とピンチローラアーム1の回動支点Oとを結ぶ
線l1がヘッド取付板2の移動方向l2とほぼ直交するよう
に構成すればよい。
ところがこのように構成した場合、第4図に示すように
ピンチローラ5をキャプスタン4に圧接させた状態から
ヘッド取付板2を待機位置に戻す際、トーションばね3
が係止片1aから離れて係止片1bに当接するまでの間、つ
まりトーションばね3が遊び隙間Cを移動する間、ピン
チローラ5がキャプスタン4に圧接した状態のまま取り
残されることになる。
このことは停止操作に伴ってヘッド取付板2が待機位置
に戻される際、磁気ヘッド7がテープから離反するにも
拘らず、ピンチローラ5が未だキャプスタン4に圧接し
た状態のまま取り残される。すると僅かな期間ではある
が、キャプスタン4とピンチローラ5との間に挟まれた
テープがそのまま走行駆動される続けると云う不具合が
生じる。この為、例えば再生・録音終了時のテープ位置
と、次回の再生・録音開始時のテープ位置との間にズレ
が生じると云う問題が発生する。
本考案はこのような事情を考慮してなされたもので、そ
の目的は、ピンチローラのキャプスタンに対する圧接力
を十分に確保すると共に、ヘッド取付板の後退移動に連
動させてピンチローラをキャプスタンから速やかに離反
させ、再生・録音終了時のテープ位置と次回の再生・録
音開始時のテープ位置とがずれないようにした簡易で実
用性の高いテープレコーダの磁気ヘッドとピンチローラ
の連動機構を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本考案は、動作位置と待機位置との間を進退移動可能に
設けたヘッド取付板の側方に回転自在に設けられたキャ
プスタンに対して接離されるピンチローラを、ヘッド取
付板側に回動端部を向けて回動自在に設けたピンチロー
ラアームの回動端側に回転自在に支持し、 前記ヘッド取付板に取付けられたトーションばるの端部
を、上記ピンチローラアームの回動端部にその回動方向
に所定の間隔をあけて並設した第1及び第2の係合片間
に延在させることにより、 前記ヘッド取付板の進退移動に連動させて前記トーショ
ンばねによりその移動方向に前記係合片を押圧して前記
ピンチローラアームを回動させ、これによって前記ピン
チローラをキャプスタンに対して接離させるようにした
テープレコーダの磁気ヘッドとピンチローラの連動機構
に係り、 前記トーションばねにより押圧されて前記ピンチローラ
をキャプスタンに圧接させる側の第1の係合片を、上記
ピンチローラがキャプスタンに圧接したとき、該第1の
係合片とピンチローラアームの回動中心とを結ぶ線
(l1)が前記ヘッド取付板の進退方向(l2)とほぼ直交
する関係となる位置に設けると共に、 前記トーションばねにより押圧されて前記ピンチローラ
をキャプスタンから離反させる側の第2の係合片を、前
記第1の係合片よりも前記ピンチローラアームの回動中
心(O)から離れた位置で、且つ前記ピンチローラがキ
ャプスタンに圧接するときにも前記トーションばねに接
触する位置に設けたことを特徴とするものである。
(作用) 本考案によれば、ピンチローラがキャプスタンに圧接し
たとき、第1の係合片とピンチローラアームの回動中心
とを結ぶ線(l1)が前記ヘッド取付板の進退方向(l2
とほぼ直交する関係となる位置に上記第1の係合片を設
けているので、トーションばねの力を効果的に作用させ
てピンチローラを強い力でキャプスタンに圧接させるこ
とができる。
しかも第2の係合片が、第1の係合片よりもピンチロー
ラアームの回動中心から離れた位置で、且つ前記ピンチ
ローラがキャプスタンに圧接するときにも前記トーショ
ンばねに接触する位置に設けられているので、ピンチロ
ーラがキャプスタンに圧接した状態においてトーション
ばねが第1及び第2の係合片に共に当接する関係であっ
ても、ヘッド取付板が待機位置に復帰する際、トーショ
ンばねによってピンチローラアームの回動が妨げられる
ことがない。更にはヘッド取付板が動作位置から待機位
置に復帰するとき、トーションばねが第2の係合片を即
時押圧するので、その復帰動作に追随させてピンチロー
ラアームを速やかに回動させることができる。
(実施例) 以下、図面を参照して本考案の一実施例につき説明す
る。
第1図乃至第3図は本考案に係るテープレコーダの磁気
ヘッドとピンチローラの連動機構を示すもので、第1図
は同機構の録音・再生状態を示す平面図、第2図は同機
構の停止状態を示す平面図、第3図は同機構の要部拡大
斜視図である。
図において10は基板であり、その上面には磁気ヘッド12
を搭載したヘッド取付板11が、上記磁気ヘッド12をテー
プ19に対して接離させる方向、つまり図中A,B方向に進
退自在に設けられている。また上記基板10には、上記ヘ
ッド取付板11の側方に位置してキャプスタン13がメタル
軸受13aを介して回転自在に設けられている。
しかして回動端部にピンチローラ16を回転自在に支持し
たピンチローラアーム14は、その回動端側をヘッド取付
板11側に向けて支軸15に回動自在に軸支されている。そ
してピンチローラアーム14は、その回動によりピンチロ
ーラ16を前記ヘッド取付板11とほぼ同じ方向に移動させ
てキャプスタン13に対して接離させるものとなってい
る。
また各ピンチローラアーム14の回動端部には、その回動
方向に所定の間隔をあけて第1の係合片17a及び第2の
係合片17bがそれぞれ並設されている。これらの第1及
び第2の係合片17a,17bの間には、前記ヘッド取付板11
の上面に取付けられたトーションばね18の、該ヘッド取
付板11の移動方向とほぼ直交する方向に延在された端部
18aが係合配置される。そしてヘッド取付板11の進退に
伴い、これと一体に進退するトーションばね18の端部18
aにて前記各係合片17a,17bが選択的に押圧され、ピンチ
ローラアーム14が回動されてピンチローラ16がキャプス
タン12に圧接される。
ここでこの実施例に示す機構が特徴とするところは、第
1図に示すようにピンチローラ16がキャプスタン13に圧
接した状態にあるとき、第1の係合片17aとピンチロー
ラアーム14の回動中心Oとを結ぶ線(l1)が前記ヘッド
取付板11の進退方向(A,B方向:l2)とほぼ直交する関
係となる位置に上記第1の係合片17aを設けた点にあ
る。このような位置関係の設定により、前記トーション
ばね18の力を第1の係合片17aに効果的に作用させるよ
うにし、ピンチローラ16をキャプスタン13に圧接させる
力を強くしている。
またピンチローラアーム14の回動端部に設けた第2の係
合片17bの位置を、第1の係合片17aよりもピンチローラ
アーム14の回動中心Oから離れた位置に設けた点にあ
る。そして第1図に示すようにピンチローラ16がキャプ
スタン13に圧接した状態にあるとき、トーションばね18
が第1及び第2の係合片17a,17bに共に接触するように
している。また第2図に示すようにピンチローラ16がキ
ャプスタン13から離反した際には、第1及び第2の係合
片17a,17bの斜め方向に離れた間にトーションばね18が
位置するようにしてピンチローラアーム14の回動を妨げ
ないようにしている。
このような構成であればヘッド取付板11が動作位置に移
動したときには、第1の係合片17aと回動中心Oとを結
ぶ線がヘッド取付板11の移動方向とほぼ直交する位置ま
でピンチローラアーム14が回動した状態で、上記第1の
係合片17aがトーションばね18により押圧されるので、
トーションばね18のばね力の作用方向とピンチローラア
ーム14が回動しようとする力の向きがほぼ等しくなり、
ばね力が最も効果的に作用することになる。この結果、
トーションばね18のばね力を効果的に作用させてピンチ
ローラ16をキャプスタン13に強く押し付けることが可能
となる。
またヘッド取付板11が待機位置に復帰するときには、ト
ーションばね18により第2の係合片17bが即時押圧さ
れ、ヘッド取付板11とほぼ同じタイミングでピンチロー
ラアーム14が回動するので、ヘッド取付板11が待機位置
へと移動開始するにも拘らず、ピンチローラ16がキャプ
スタン13に接触したまま、その位置に残されると云う不
具合がなくなる。つまりヘッド取付板11の後退動作に速
やかに追随させてピンチローラ16をキャプスタン13から
離反させることができる。
かくしてここにヘッド取付板11の動作位置への移動時に
ピンチローラ16のキャプスタン13に対する圧接力を高く
すると共に、ヘッド取付板11の待機位置への復帰時に
は、ピンチローラ16をキャプスタン13から速やかに離反
させることを、簡単な構成にて実現することができる。
尚、本考案は上述した実施例に限定されるものではな
い。実施例ではピンチローラアーム14の回動先端部を曲
折して係合片17a,17bを形成したが、ピンチローラアー
ム14の回動端部に別部材を取付けて係合片17a,17bを形
成することも可能である。またこのような係合片17a,17
bを備えたピンチローラアーム14を合成樹脂にてモール
ド成形することも勿論可能である。
(効果) 以上説明したように本考案によれば、簡易な構成にてヘ
ッド取付板の移動に連動させてピンチローラのキャプス
タンに対する圧接力を高くすると共に、ヘッド取付板の
待機位置への移動に連動させてピンチローラをキャプス
タンから速やかに離反させることを可能とする等の実用
上多大なる効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は本考案に係るテープレコーダの磁気
ヘッドとピンチローラの連動機構の一実施例を示すもの
で、第1図は同機構の録音・再生状態を示す平面図、第
2図は同機構の停止状態を示す平面図、第3図は同機構
の要部拡大斜視図である。また第4図及び第5図は従来
のテープレコーダの磁気ヘッドとピンチローラの連動機
構の要部構成とその動作を説明するための平面図であ
る。 11……ヘッド取付板,12……磁気ヘッド,13……キャプス
タン,14……ピンチローラアーム,15……支軸,16……ピ
ンチローラ,17a……第1の係合片,17b……第2の係合
片,18……トーションばね,18a……トーションばね17の
端部,O……ピンチローラアーム14の回動中心。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気ヘッドを搭載し、動作位置と待機位置
    との間を進退移動可能に設けたヘッド取付板(11)と、 このヘッド取付板に取り付けられ、一端部(18a)をそ
    の進退方向とほぼ直交する方向に延ばしてなるトーショ
    ンばね(18)と、 前記ヘッド取付板に回動端を向けて回動自在に設けら
    れ、その回動端側にピンチローラ(16)を回転自在に支
    持したピンチローラアーム(14)と、 このピンチローラアームの回動端部にその回動方向に所
    定の間隔をあけて並設され、その間に前記トーションば
    ねの一端部を遊嵌してなる第1及び第2の係合片(17a,
    17b)とを具備し、 前記ヘッド取付板の進退移動に連動させて前記トーショ
    ンばねにより前記第1及び第2の係合片を選択的に押圧
    して前記ピンチローラアームを回動させ、前記ピンチロ
    ーラをキャプスタン(13)に対して接離させるようにし
    たテープレコーダにおいて、 前記トーションばねにより押圧されて前記ピンチローラ
    をキャプスタンに圧接させる側の第1の係合片(17a)
    を、上記ピンチローラがキャプスタンに圧接したとき、
    該第1の係合片とピンチローラアームの回動中心とを結
    ぶ線(ll)が前記ヘッド取付板の進退方向(l2)とほぼ
    直交する関係となる位置に設けると共に、 前記トーションばねにより押圧されて前記ピンチローラ
    をキャプスタンから離反させる側の第2の係合片(17
    b)を、前記第1の係合片よりも前記ピンチローラアー
    ムの回動中心(O)から離れた位置で、且つ前記ピンチ
    ローラがキャプスタンに圧接するときにも前記トーショ
    ンばねに接触する位置に設けたことを特徴とするテープ
    レコーダの磁気ヘッドとピンチローラの連動機構。
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