JPH0753066A - 給紙カセット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、プリンタ本体からの給紙カセット
の突出量を小さくして、プリンタ全体としての据付投影
面積を小さくすることを目的とするものである。 【構成】 カセット枠１１をカセット前枠１３とカセッ
ト後枠１４とに分割し、カセット後枠１４の傾斜角度を
回動調節可能して、カセット後枠１４を傾斜させること
により、プリンタ本体からのカセット枠１１の水平方向
への突出量を小さくするようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、例えばプリンタ等の
画像形成装置に用いられ、用紙を収容する給紙カセット
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図９は例えば実開昭６２−５６５４７号
公報に示された従来のプリンタの給紙カセットを示す斜
視図である。図において、１はカセット枠、２はカセッ
ト枠１の底面上に設けられている用紙積載板、３は用紙
積載板２上に積層されてカセット枠１内に収容されてい
る用紙（カット紙）、４は用紙３の先端部の両隅部に係
合し給紙時に用紙３を１枚ずつ分離する分離爪、５は用
紙３の後端部を揃える後端部規制板である。

【０００３】次に、動作について説明する。上記のよう
な給紙カセットは、用紙３の束が図のように収容され
て、その先端部がプリンタ本体（図示せず）に装着され
る。この状態で、プリンタ本体内の給紙ローラ（図示せ
ず）が回転すると、用紙３は分離爪４で分離されて最上
部のものから１枚ずつプリンタ本体内へ供給されてい
く。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来の給紙カセットにおいては、その先端部がプリン
タ本体に装着され、後端部はプリンタ本体から大きく突
出しているため、プリンタ全体としての据付投影面積が
大きくなってしまうという問題点があった。

【０００５】この発明は、上記のような問題点を解決す
ることを課題としてなされたものであり、画像形成装置
全体としての据付投影面積を小さくすることがでる給紙
カセットを得ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明に係る給
紙カセットは、カセット枠をカセット前枠とカセット後
枠とに分割し、カセット後枠の傾斜角度を回動調節可能
にしたものである。

【０００７】請求項２の発明に係る給紙カセットは、用
紙の後端部が当接する後方側壁を、カセット後枠の後端
部に回動可能に取り付けたものである。

【０００８】請求項３の発明に係る給紙カセットは、カ
セット後枠をカセット前枠の底面に対してほぼ垂直な状
態まで回動させられるようにしたものである。

【０００９】

【作用】請求項１の発明においては、カセット後枠をカ
セット前枠に対して回動させて傾斜させることにより、
画像形成装置本体から突出した部分の給紙カセットの投
影面積を小さくする。

【００１０】請求項２の発明においては、カセット後枠
の傾斜によりカセット枠内で折り曲げられた用紙の束の
後端部に後方側壁を沿わせ、これにより無理な力がかか
らない状態で用紙を収容するとともに、給紙カセット内
での用紙のがたつきを防止する。

【００１１】請求項３の発明においては、カセット枠内
に用紙が収容されていないときに、カセット後枠を垂直
に折り畳み、投影面積を最小限の大きさにする。

【００１２】

【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。図１は請求項１ないし請求項３の発明の一実施例に
よるプリンタの給紙カセットを示す分解斜視図、図２は
図１の組立状態を示す断面図、図３は図２の他の状態を
示す断面図、図４は図２のさらに他の状態を示す断面
図、図５は図１の給紙カセットをプリンタ本体に装着し
た状態を示す側面図である。

【００１３】図において、１１は図５に示すようにプリ
ンタ本体１２に挿入されて装着されるカセット枠であ
り、このカセット枠１１は、プリンタ本体１２に装着さ
れるカセット前枠１３と、このカセット前枠１３の後端
部に傾斜角度を回動調節可能に取り付けられているカセ
ット後枠１４とからなっている。１３ａはカセット前枠
１３の互いに対向する側壁の後端部内面に突出している
一対の後枠支持軸、１３ｂ〜１３ｄは、後枠支持軸１３
ａを中心とした同一円周上に設けられた第１ないし第３
の前枠穴、１３ｅは一方の後枠支持軸１３ａの上方に突
出している第１のレバー支持軸である。

【００１４】１４ａはカセット後枠１４の互いに対向す
る側壁の前端部内面に設けられ、後枠支持軸１３ａが挿
入される一対の後枠穴、１４ｂは第１ないし第３の前枠
穴１３ｂ〜１３ｄのいずれかに挿入され、カセット前枠
１３に対するカセット後枠１４の傾斜角度を選択的に調
節するための一対の傾斜角度調節ピン、１４ｃはカセッ
ト後枠１４の一方の側壁に後枠穴１４ａを中心とした円
弧状に設けられ、第１のレバー支持軸１３ｅが挿入され
る円弧状穴、１４ｄはカセット後枠１４の側壁の後端部
内面に突出している一対の後方側壁支持軸である。

【００１５】１５はカセット後枠１４の後端部に後方側
壁支持軸１４ｄを軸に回動自在に取り付けられている後
方側壁で、１５ａは後方側壁支持軸１４ｄが挿入される
後方側壁穴、１５ｂは一方の後方側壁穴１５ａの上方に
設けられている第２のレバー支持軸である。また、後方
側壁穴１５ａと第２のレバー支持軸１５ｂとの間の距離
は、後枠支持軸１３ａと第１のレバー支持軸１３ｅとの
間の距離と等しくなっている。

【００１６】１６は第１及び第２のレバー支持軸１３
ｅ，１５ｂ間に支持されているレバーで、１６ａ，１６
ｂは第１及び第２のレバー支持軸１３ｅ，１５ｂが挿入
される第１及び第２のレバー穴である。また、第１及び
第２のレバー穴１６ａ，１６ｂ間の距離は、後枠穴１４
ａと第２のレバー支持軸１４ｄとの間の距離と等しくな
っている。１７はカセット前枠１３内に設けられている
用紙幅規制板、１８はカセット前枠１３の底面上に設け
られている用紙積載板、１９はカセット前枠１３内に設
けられている一対の分離爪である。

【００１７】上記のように構成された給紙カセットにお
いては、カセット枠１１がカセット前枠１３とカセット
後枠１４とに分割されており、カセット後枠１４は後枠
支持軸１３ａを軸に回動自在にカセット前枠１３に取り
付けられている。図２はカセット後枠１４がカセット前
枠１３に水平に接続されている状態であり、従来とほぼ
同様の給紙カセットを構成している。この状態では、傾
斜角度調節ピン１４ｂが第１の前枠穴１３ｂに係合して
いる。

【００１８】この状態から、傾斜角度調節ピン１４ｂの
係合を解除し、後端部を持ち上げるようにカセット後枠
１４を回動させ、傾斜角度調節ピン１４ｂを第２の前枠
穴１３ｃに係合させた状態が図３であり、この状態では
カセット後枠１４がカセット前枠１３の底面に対して約
３０°傾斜している。これにより、給紙カセット全体と
してのプリンタ本体１２からの突出量は、図５に示すよ
うに、ＡからＢに縮小され、従ってプリンタ全体として
の据付投影面積もその分小さくなる。

【００１９】また、用紙３の束を新しく給紙カセット内
にセットする場合、従来は用紙３の束を包装から取り出
してそのまま水平に給紙カセット内にセットしていたた
め、用紙３間が密着しており、複数枚の用紙３が重なっ
たまま給紙される（重送）ことがあったが、この実施例
のものでは、用紙３の束が折り曲げられてセットされる
ため、用紙３の束が１度さばかれることになり、重送が
防止される。

【００２０】また、図２の状態から図３の状態へとカセ
ット後枠１４の傾斜角度を変化させると、レバー１６に
より後方側壁支持軸１４ｄを軸に後方側壁１５が回動さ
れ、後方側壁１５の姿勢がカセット前枠１３の底面に対
して垂直に保たれる。ここで、図６は図２の状態の給紙
カセットに用紙３の束を収容した状態を示す断面図、図
７は図３の状態の給紙カセットに用紙３の束を収容した
状態を示す断面図である。

【００２１】図６及び図７に示すように、後方側壁１５
の姿勢は、カセット後枠１４の傾斜角度に関係なく、常
に垂直に保たれるようになっている。このため、図７の
ようにカセット後枠１４を傾斜させた場合にも、用紙３
の束の後端部がさばかれて、用紙３の束の前後方向中央
部に折曲による用紙３間の密着が生じず、用紙３に無理
な力が作用することもない。また、後方側壁１５が傾斜
した用紙３の束の後端部に沿うため、給紙カセット内で
の用紙３のがたつきが防止される。

【００２２】さらに、図３の状態から、傾斜角度調節ピ
ン１４ｂの係合を解除し、カセット後枠１４をさらに図
の時計方向へ回動させ、傾斜角度調節ピン１４ｂを第３
の前枠穴１３ｄに係合させた状態が図４であり、この状
態ではカセット後枠１４がカセット前枠１３の底面に対
してほぼ垂直に保持されている。このように、給紙カセ
ットに用紙３が収容されていない場合などに、カセット
後枠１４を垂直に保持すれば、給紙カセット全体として
のプリンタ本体１２からの突出量は、図５に示すＢから
Ｃ（Ａ＞Ｂ＞Ｃ）に一層縮小され、プリンタ全体として
の据付投影面積も一層小さくなる。

【００２３】ここで、図８は図２の給紙カセットの後端
部を示す要部拡大図であるが、後方側壁１５の後方側壁
穴１５ａを形成している部分とレバー１６とが水平方向
にずらして配置されているため、図４のようにカセット
後枠１４を垂直に回動させて後方側壁１５とカセット後
枠１４の底面とがほぼ同一面上に並んでも、レバー１６
が上記後方側壁穴１５ａを形成している部分と干渉する
ことはない。

【００２４】なお、上記実施例ではプリンタの給紙カセ
ットについて示したが、例えば複写機など、他の画像形
成装置の給紙カセットにもこの発明は適用できる。

【００２５】また、上記実施例ではカセット後枠１４の
傾斜角度を３段階に調節できるようにしたが、これに限
定されるものではなく、連続的に調節できるようにして
もよい。従って、傾斜角度の調節手段も傾斜角度調節ピ
ン１４ｂと前枠穴１３ｂ〜１３ｄとの係合によるものに
限定されない。

【００２６】さらに、上記実施例ではレバー１６により
後方側壁１５の角度を自動的に変化させるものを示した
が、これに限定されるものではなく、例えば後方側壁１
５の角度をカセット後枠１４のように手動で任意に変化
させるようにしてもよい。

【００２７】さらにまた、カセット前枠１３及びカセッ
ト後枠１４は、互いに連結されて用紙３を収容できれば
よく、その形状等は上記実施例のものに限定されない。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明の
給紙カセットは、カセット枠をカセット前枠とカセット
後枠とに分割し、カセット後枠の傾斜角度を回動調節可
能にしたので、カセット後枠を傾斜させることにより、
画像形成装置本体からの突出部の水平方向成分を小さく
することができ、これにより画像形成装置全体としての
据付投影面積を小さくすることができるという効果を奏
する。

【００２９】また、請求項２の発明の給紙カセットは、
用紙の後端部が当接する後方側壁を、カセット後枠の後
端部に回動可能に取り付けたので、上記請求項１の発明
と同様の効果に加えて、用紙の束を無理に折り曲げるこ
となく収容することができるとともに、用紙の束のがた
つきを防止して、給紙動作を安定させることができるな
どの効果を奏する。

【００３０】さらに、請求項３の発明の給紙カセット
は、カセット後枠をカセット前枠の底面に対してほぼ垂
直な状態まで回動させられるようにしたので、上記請求
項１の発明と同様の効果に加えて、用紙が収容されてい
ない場合などに、画像形成装置全体の据付投影面積を一
層小さくすることができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１ないし請求項３の発明の一実施例によ
るプリンタの給紙カセットを示す分解斜視図である。

【図２】図１の組立状態を示す断面図である。

【図３】図２の他の状態を示す断面図である。

【図４】図２のさらに他の状態を示す断面図である。

【図５】図１の給紙カセットをプリンタ本体に装着した
状態を示す側面図である。

【図６】図２の状態の給紙カセットに用紙の束を収容し
た状態を示す断面図である。

【図７】図３の状態の給紙カセットに用紙の束を収容し
た状態を示す断面図である。

【図８】図２の給紙カセットの後端部を示す要部拡大図
である

【図９】従来の給紙カセットの一例を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

３ 用紙 １１ カセット枠 １２ プリンタ本体（画像形成装置本体） １３ カセット前枠 １４ カセット後枠 １５ 後方側壁

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像形成装置本体に装着されるカセット
   前枠と、このカセット前枠に傾斜角度を回動調節可能に
   取り付けられているカセット後枠とを有し、上記画像形
   成装置本体に供給される用紙を収容するカセット枠を備
   えていることを特徴とする給紙カセット。
2. 【請求項２】 カセット後枠の後端部には、用紙の後端
   部が当接する後方側壁が回動可能に取り付けられている
   ことを特徴とする請求項１記載の給紙カセット。
3. 【請求項３】 カセット後枠は、カセット前枠の底面に
   対してほぼ垂直な状態まで回動可能になっていることを
   特徴とする請求項１又は請求項２記載の給紙カセット。