JPH0752661A - バッテリーガイド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大きくて重いバッテリーをバッテリールーム
から容易に引き出す。 【構成】 バッテリーフォークリフト等から、バッテリ
ーの入ったバッテリーケース１３を引き出すとき、作業
者はガイドボックス３４を手前側の端部（右側）が下に
なるように揺動軸３５の回りに回動させ、ストッパー３
７に接触させてボルト３９によって固定する。ガイドボ
ックス３４の傾斜により内部にある移動可能な重錘４０
は全て右側に集まる。重錘４０の移動によりバッテリー
を含むバッテリーケース１３の重心は右方へ移動し、バ
ッテリーケース１３が載っている図示しない揺動可能な
バッテリーガイド機構の揺動軸の位置を越えるか、又は
それに近づく。従って、ガイド機構は容易に傾斜し、ガ
イド機構とバッテリーケース１３との間の静止摩擦係数
が小さくなるので、バッテリーケース１３は小さな力で
バッテリーガイド機構上を摺動して引き出される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えばリーチ式のバッ
テリーフォークリフトのような、大型で重量の大きいバ
ッテリー（蓄電池）を搭載している電動式車両に使用す
るのに適したバッテリーガイド装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】車体の内部に搭載しているバッテリーに
よって駆動される電動式のフォークリフトは、通常、バ
ッテリーフォークリフトと呼ばれており、内燃機関を搭
載しているフォークリフトに比べて、排気ガスを出さな
いことや静粛であること等の利点を有する。バッテリー
フォークリフトのような電動荷役車両では、走行や荷役
のための動力の全てをバッテリーに蓄えられている電気
エネルギーによって賄うため、バッテリーは大型で非常
に重量の大きいものを使用しなければならない。バッテ
リーの重量は、例えば積載量が２〜３トン程度の普通の
大きさのバッテリーフォークリフトでおよそ８５０キロ
グラムもあり、小型のバッテリーフォークリフトでも、
バランスウエイトを兼ねておよそ３００キログラムもの
バッテリーを搭載している。

【０００３】バッテリーに補水を行うようなメンテナン
ス作業や、性能が低下したバッテリーを交換するような
作業を行う場合には、大型で非常に重量の大きいバッテ
リーをバッテリーフォークリフトのような車体から引き
出す必要があるので、その作業を容易にするために、従
来から、例えば図４及び図５に示したような構成のバッ
テリーガイド装置１が使用されている。

【０００４】図４において、２はリーチ式のバッテリー
フォークリフトを示しているが、その車体の内部にはバ
ッテリールーム３が形成されており、バッテリールーム
３内へバッテリーを装入したり、バッテリールームから
バッテリーを引き出したりするための入口４は、通常は
サイドカバー２ａに付設された図示しない扉によって閉
ざされている。バッテリールーム３内の床上には梯子の
ような形のバッテリーガイド装置１がボルト等の手段に
よって固定的に設置されており、図示しないバッテリー
は、通常の状態ではバッテリーガイド装置１の上の所定
の位置に載置されて、図示しない固定装置によってバッ
テリールーム３自体に対して連結、固定されている。

【０００５】バッテリーガイド装置１は、図５に示すよ
うに、平行に置かれた一対の長い側板５と、それらの間
を連結するように平行に取り付けられた多数の軸６と、
各軸６上に両端のベアリング７を介して回転可能に嵌装
された多数のローラー８と、各軸６の両端部をそれぞれ
側板５に取り付けるためのカラー９等の部品から構成さ
れている。

【０００６】バッテリーへの補水やバッテリー交換等の
作業において、バッテリーをバッテリールーム３から外
部へ引き出す必要が生じたときは、バッテリールーム３
の図示しない扉を開いて、その入口４の図示しないバッ
テリーの固定装置を外したのち、バッテリーをバッテリ
ーガイド装置１のローラー８上を滑らせながら外部へ引
き出すことになる。この従来技術では、ローラー８がコ
ロとして作用して摺動摩擦の抵抗を軽減するので、バッ
テリーを直接バッテリールーム３の床の上で滑らすより
も、比較的容易にバッテリーを外へ引き出すことができ
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】従来のバッテリーガイ
ド装置１によっても、バッテリーの引き出し作業がある
程度は容易になるが、良く知られているように、静止し
ている物体が動き始めるときの静止摩擦係数は、動き始
めた物体の有する動摩擦係数よりも遙に大きいので、バ
ッテリーガイド装置１を使用しているときでも、バッテ
リーがローラー８上で動き始めるまでには、かなり大き
な力を加えなければならない。しかし、一旦バッテリー
が動きはじめると、ローラー８の作用によって、比較的
小さな力を加えるだけで容易にバッテリーの移動を継続
させることができる。

【０００８】本発明は、従来技術におけるこの問題に鑑
み、バッテリールーム３内のバッテリーが比較的に小さ
な力を加えただけでも容易に動き始めるような、新規な
バッテリーガイド装置を提供することを発明の解決課題
としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するための手段として、バッテリーを収容したバッ
テリーケースを定位置に固定することができるバッテリ
ールームの前記定位置から入口に向かって延びており、
前記バッテリーケースを載せて前記入口と前記定位置と
の間で摺動案内することができると共に、長手方向の中
間部を揺動軸によって支持されていて、前記揺動軸の回
りに回動することによって少なくとも前記入口側の端部
が他端部よりも低くなるように傾斜することができるバ
ッテリーガイド機構と、前記バッテリーケースに対して
移動し得る重錘を備えていることにより、前記バッテリ
ーケースとそれに付帯する部分の総合的な重心の位置
を、前記バッテリールームの前記定位置と前記入口とを
結ぶ方向に移動させることができる移動重錘装置とを、
共に備えていることを特徴とするバッテリーガイド装置
を提供する。

【００１０】

【作用】移動重錘装置の重錘を移動させて、バッテリー
ケースとそれに付帯する部分の総合的な重心の位置を、
バッテリールーム内のバッテリーケースを固定する定位
置と入口とを結ぶ方向に移動させることにより、バッテ
リーガイド機構の揺動軸の位置を越えさせるか、又は越
えなくても揺動軸の位置に近づけることにより、バッテ
リーケースとバッテリーガイド機構を一体として、容易
に揺動軸の回りに回動させて入口の方へ傾斜させること
ができる。更に、傾斜したバッテリーガイド機構の上を
滑らせてバッテリーケースを動かす場合の静止摩擦係数
は著しく小さくなるので、小さな力で容易にバッテリー
ケースを外部へ引き出すことができる。

【００１１】

【実施例】図１〜図３に本発明によるバッテリーガイド
装置の第１実施例を示す。この例においてバッテリーガ
イド装置を設置する対象であるリーチ式のバッテリーフ
ォークリフト２自体は、図４に示した従来例と同様なも
のであって、実施例のバッテリーガイド装置はバッテリ
ールーム３内に常時設置され、図示しないバッテリー
は、常時バッテリーガイド装置の一部を構成するバッテ
リーガイド機構１０の上に載置された状態で、やはり図
示しない固定装置によってバッテリールーム３自体に連
結、固定される。

【００１２】本発明のバッテリーガイド装置のどの実施
例においても、図５に示した従来例における固定のバッ
テリーガイド装置１に代わるものとして、揺動可能なア
ッパーガイド１１と、それを支持する固定のロアーガイ
ド１２との組み合わせからなるバッテリーガイド機構１
０を設けている。更に、本発明のバッテリーガイド装置
の各実施例は、バッテリーを収納しているバッテリーケ
ース１３に対して、後に詳細に説明する「移動重錘装
置」１４を付設しており、それによってバッテリーの引
き出しを一層容易にしている。各実施例の構成の相違
は、主として移動重錘装置１４の構造の相違によるもの
である。

【００１３】このように、バッテリーガイド機構１０は
各実施例に共通のものであるが、その一部であるアッパ
ーガイド１１は、図１に示すように、図５に示した従来
のバッテリーガイド装置１と類似の梯子形のものであっ
て、同様に一対の平行な側板１５と多数の軸１６を備え
ている。軸１６にはそれぞれローラー１８を回転可能に
嵌装するが、そのために従来例に見られるベアリング７
やカラー９と同様なものを軸１６に付設してもよい。ま
た、軸１６と平行に適当な数の補強材１７を設けること
もできる。このようにアッパーガイド１１は従来例のバ
ッテリーガイド装置１に類似しているが、従来例のよう
に固定されるものではなく、側板１５の長手方向の中央
付近に軸１６と平行となるように取り付けられる揺動軸
１９によって、バッテリーフォークリフト２のバッテリ
ールーム３内で揺動可能に支持される点が異なってい
る。

【００１４】図１に示す実施例において、アッパーガイ
ド１１と共にバッテリーガイド機構１０を構成する他の
一部であるロアーガイド１２は、アッパーガイド１１の
幅よりも若干大きな間隔を保持している平行な一対の支
持材２０と、それらを横に連結する適当な数の横材２１
とからなり、支持材２０の長手方向の中央付近には、ア
ッパーガイド１１の揺動軸１９を受け入れて回動可能に
支持するための溝２２が設けられている。図１に示すよ
うに、横材２１の孔にはボルト２３が挿入されて、バッ
テリーフォークリフト２のバッテリールーム３内の床上
において、ロアーガイド１２を図示しない車体のフレー
ムに固定している。

【００１５】このように、図１に示す実施例のバッテリ
ーガイド機構１０においては、ロアーガイド１２によっ
てアッパーガイド１１が揺動可能に支持されているの
で、バッテリーフォークリフト２のバッテリールーム３
内において、常にアッパーガイド１１の上に載置されて
いるバッテリーケース１３内のバッテリーは、図示しな
い固定装置を外すことによって、溝２２上の揺動軸１９
によって揺動して傾斜することができるようになる。従
って、以上の構成だけでもバッテリーをバッテリールー
ム３内から引き出したり、或いは逆にバッテリールーム
３内へ送り込んだりする作業を、従来の固定のバッテリ
ーガイド装置１のようなものを使用するのに比べて小さ
な力で行うことができる。

【００１６】本発明においては、揺動可能なアッパーガ
イド１１を有するバッテリーガイド機構１０に加えて、
更に移動重錘装置１４を併設することにより、一層小さ
な力でバッテリーをバッテリールーム３から引き出し、
また、バッテリールーム３内へ送り込むことができると
いうように、バッテリーガイド機構１０の効果をより一
層高めることができる。

【００１７】図１に示された本発明のバッテリーガイド
装置の第１実施例に適用される移動重錘装置１４の構造
は図２〜図３に詳細に示されている。バッテリーフォー
クリフト２のバッテリールーム３内において、作業者か
ら最も遠いバッテリーケース１３の先端の側面１３ａ、
即ちバッテリーを引き出すための入口４の位置から見
て、バッテリールーム３の最も奥に位置するバッテリー
ケース１３の側面には、１本ないし数本の短いピン軸２
４（図２の場合は２本示されている）が前方に向かって
突設されている。

【００１８】これに対してバッテリールーム３の奥の内
壁面３ａには、バッテリーケース１３が前述のバッテリ
ーガイド機構１０のアッパーガイド１１の上に載置され
たまま、所定の位置に位置決めされて、図示しない固定
装置によって固定され得る状態となったときに、短いピ
ン軸２４と対向する内壁面の位置に、短いピン軸２４と
同じ数の比較的長いピン軸２５が同じ方向に突設され
る。長いピン軸２５にはコイルスプリング２６が嵌装さ
れている一方、短いピン軸２４には予め厚い板状の重錘
２７が孔によって遊嵌して支持されている。そして、長
いピン軸２５と短いピン軸２４の対向する先端が僅かな
間隙をおいて合致しているときには、コイルスプリング
２６が短いピン軸２４上の板状の重錘２７を押圧して、
それをバッテリーケース１３の先端面１３ａに押し付け
ようになっている。

【００１９】バッテリールーム３内の上部には耳片２８
が例えば溶接によって取り付けられており、耳片２８の
孔には長い操作軸２９が挿通されている。操作軸２９の
先端には楕円形のキー３０が、また、途中には十字形の
操作部材３１がそれぞれ溶接されている。なお、操作軸
２９の基端部には操作ノブ３２を取り付けてもよい。操
作部材３１は、図３から明らかなように、操作軸２９の
方向に見てバッテリーケース１３の先端面１３ａと板状
の重錘２７の間に挿入されており、操作軸２９を操作す
ることによって、コイルスプリング２６の付勢に抗し
て、板状の重錘２７を長いピン軸２５上へ移動させるこ
とができる。その意味から言っても、操作部材３１は十
字形である必要はなく、図３に示したように操作軸２９
に対して直角に取り付けられた幅の狭い単なる板片等で
あってもよい。

【００２０】操作軸２９の先端に取り付けられた楕円形
のキー３０は、バッテリールーム３の奥の内壁面３ａに
取り付けられた中空の箱形のロック部材３３に形成され
ている楕円形の穴３３ａに合致したときに、ロック部材
３３の内部に進入することができる。進入した後に操作
軸２９を１８０度回転させると、楕円形のキー３０はロ
ック部材３３内に捉えられて操作軸２９の方向に抜けな
くなる。なお、キー３０とロック部材３３の穴３３ａの
形状は必ずしも楕円形である必要はなく、同様な作用を
する任意の形状から選択することができる。

【００２１】移動重錘装置１４を備える第１実施例のバ
ッテリーガイド機構１０はこのように構成されるので、
バッテリーフォークリフト２のバッテリールーム３内
で、アッパーガイド１１上に固定されているバッテリー
を、補水や交換等のためにバッテリールーム３の外へ引
き出す必要が生じたとき、操作軸２９を前方へ押し込ん
で、操作部材３１を介して板状の重錘２７をコイルスプ
リング２６の付勢に抗して短いピン軸２４上から長いピ
ン軸２５上へ移動させる。そのとき、操作軸２９の先端
のキー３０はロック部材３３の同じ形の穴３３ａを通過
して中空のロック部材３３内に進入するから、操作軸２
９を１８０度回転させてキー３０と穴３３ａとの位相を
ずらすことにより、キー３０はロック部材３３内に閉じ
込められて抜けなくなる。従って、板状の重錘２７は長
いピン軸２５の上に担持された状態でロックされること
になる。

【００２２】板状の重錘２７が短いピン軸２４上から長
いピン軸２５上へ移動したことによって、バッテリーを
収容しているバッテリーケース１３の重心は移動してバ
ッテリールーム３の入口４に近くなる。そこで図示しな
いバッテリーケース１３の固定装置を解除すると、前述
のように移動した重心の位置と、アッパーガイド１１の
揺動軸１９の位置との関係から、作業者が比較的小さな
力を加えることによって、バッテリーケース１３を載置
したままのアッパーガイド１１を、入口４の方の端部が
下になるように容易に傾斜させることができる。そこで
バッテリーケース１３を傾斜しているアッパーガイド１
１上で外部に向かって滑らせることにより、小さな力で
容易にバッテリーを外部へ取り出すことができる。

【００２３】この場合、板状の重錘２７の重量がバッテ
リーのそれに比べて小さくても、板状の重錘２７を短い
ピン軸２４上から除去することによって、バッテリーを
含むバッテリーケース１３の全体の重心の位置が少し移
動して、平面的に見てアッパーガイド１１の揺動軸１９
の位置を越えて反対側へ出たとすれば、それだけでも全
体を揺動軸１９の回りに回動させようとするモーメント
が発生するし、もし重心が揺動軸１９の位置を越えなく
ても、それに近づくことによって、アッパーガイド１１
とバッテリーを含むバッテリーケース１３を揺動軸１９
の回りに回動させて傾斜させるために要する力が著しく
小さくなる。

【００２４】図６及び図７に移動重錘装置１４の構造に
特徴がある本発明の第２の実施例を示す。この例におい
ても第１実施例の場合と同様に、移動重錘装置１４はア
ッパーガイド１１やロアーガイド１２からなるバッテリ
ーガイド機構１０と共に設けられる。従って、図６及び
図７に示す移動重錘装置１４と、図１の一部に示された
アッパーガイド１１及びロアーガイド１２からなるバッ
テリーガイド機構１０とが組み合わされたものが、本発
明の第２実施例ということになる。

【００２５】図６及び図７において、アッパーガイド１
１の方向と一致するバッテリーケース１３の長手方向の
側面には、重錘ガイド手段として、一様な長方形断面を
有する可及的細長い中空のガイドボックス３４が、その
中央部をバッテリーケース１３の側壁に取り付けられた
揺動軸３５によって回動可能に支持されている。ガイド
ボックス３４の揺動範囲はバッテリーケース１３の側壁
に設けられたストッパー３６及び３７によって制限され
る。

【００２６】更に、図４に示したような、バッテリール
ーム３の入口４に近い側のガイドボックス３４の端部に
は穴が設けられていて、その端部と対向し得る位置にお
いてバッテリーケース１３の側壁に溶接等の方法で固定
された耳片にねじ込まれているボルト３９の先端が進入
することができるようになっている。それによってガイ
ドボックス３４は水平の中立位置に固定されることがで
きるが、ガイドボックス３４を水平に支持する必要がな
い場合には端部の穴を設ける必要はない。ボルト３９
は、図７に２点鎖線によって示したように、ガイドボッ
クス３４を右又は左に傾けてストッパー３６又は３７に
接触させた位置において、ガイドボックス３４の端部の
上又は下に接触することにより、ガイドボックス３４を
傾斜した状態で固定することができる。

【００２７】中空のガイドボックス３４の内部には円形
のような形状の転動可能な重錘４０が１個ないし数個程
度、長手方向に転動することができるように十分な余裕
を残して挿入されている。なお、転動可能な重錘４０
は、図示していないが、ガイドボックス３４内を摺動可
能なブロック状の重錘によって置き換えてもよいので、
一般的に言えば、重錘４０は重力によりガイドボックス
３４内をその傾斜に従って自由に移動することができる
重錘であれば良いということになる。また、重錘ガイド
手段はガイドボックス３４のような箱型のものである必
要はなく、枠のような開放したものや、軸のようなもの
（この場合の重錘４０は、軸に串刺しになっている算珠
形のものになる。）であってもよい。

【００２８】従って、バッテリーケース１３をバッテリ
ーフォークリフト２のバッテリールーム３から引き出す
必要が生じたときには、作業者は入口４の側からボルト
３９をねじ戻し、ガイドボックス３４の端部に対する拘
束を解除してから、ガイドボックス３４の手前側の端部
（図６及び図７において右側として）が下になるように
ガイドボックス３４を揺動軸３５の回りに回動させて、
端部をストッパー３７に接触させる。ガイドボックス３
４が傾斜することによって、内部にある転動可能な重錘
４０は全て作業者の手前側に集まるので、その状態でボ
ルト３９をねじ込んで固定すると、図７に２点鎖線で示
したガイドボックス３４ａのような形になる。

【００２９】この状態では、転動可能な重錘４０の移動
によって、バッテリーを含むバッテリーケース１３の重
心は作業者がいる入口４の方へ移動しているから、第１
実施例の場合と同様に、作業者はバッテリーケース１３
を、バッテリーガイド機構１０のアッパーガイド１１と
共に、揺動軸１９の回りに容易に傾斜させることができ
るし、それらが入口４の方に向かって低くなるように傾
斜することによって、アッパーガイド１１のローラー１
８上を滑らせてバッテリーケース１３を引き出すのも容
易になる。なお、ガイドボックス３４を３４ｂとして示
したような傾斜状態で固定するのは、バッテリーケース
１３をバッテリールーム３内に固定する通常の状態であ
る。それによって、転動可能な重錘４０がガイドボック
ス３４内を自由に移動して騒音を発生するようなことが
なくなる。

【００３０】

【発明の効果】本発明を実施すれば、バッテリールーム
からバッテリーを引き出す作業を、従来よりも更に小さ
な労力で容易に行うことが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す断面図である。

【図２】第１実施例における移動重錘装置を示す斜視図
である。

【図３】図２の移動重錘装置の一部切断側面図である。

【図４】リーチ式バッテリーフォークリフトを示す斜視
図である。

【図５】バッテリーガイド装置の従来例を示す斜視図で
ある。

【図６】本発明の第２実施例の特徴である移動重錘装置
を示す斜視図である。

【図７】図６の移動重錘装置の要部の縦断側面図であ
る。

【符号の説明】

１…バッテリーガイド装置（従来例） ２…リーチ式バッテリーフォークリフト ３…バッテリールーム ４…入口 １０…バッテリーガイド機構 １１…アッパーガイド １２…ロアーガイド １３…バッテリーケース １４…移動重錘装置 １５…側板 １６…軸 １８…ローラー １９…揺動軸 ２４…短いピン軸 ２５…長いピン軸 ２６…コイルスプリング ２７…板状の重錘 ２９…操作軸 ３１…操作部材 ３３…ロック部材 ３４…ガイドボックス（重錘ガイド手段） ３５…揺動軸 ３６，３７…ストッパー ３９…ボルト ４０…転動可能な重錘

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 バッテリーを収容したバッテリーケース
   を定位置に固定することができるバッテリールームの前
   記定位置から入口に向かって延びており、前記バッテリ
   ーケースを載せて前記入口と前記定位置との間で摺動案
   内することができると共に、長手方向の中間部を揺動軸
   によって支持されていて、前記揺動軸の回りに回動する
   ことによって少なくとも前記入口側の端部が他端部より
   も低くなるように傾斜することができるバッテリーガイ
   ド機構と、 前記バッテリーケースに対して移動し得る重錘を備えて
   いることにより、前記バッテリーケースとそれに付帯す
   る部分の総合的な重心の位置を、前記バッテリールーム
   の前記定位置と前記入口とを結ぶ方向に移動させること
   ができる移動重錘装置とを、共に備えていることを特徴
   とするバッテリーガイド装置。
2. 【請求項２】 前記バッテリーガイド機構がローラーを
   備えている請求項１記載のバッテリーガイド装置。
3. 【請求項３】 前記移動重錘装置の重錘が、前記バッテ
   リーケースの一端において係脱可能に支持されている請
   求項１記載のバッテリーガイド装置。
4. 【請求項４】 前記移動重錘装置が、前記バッテリーケ
   ースの一端に突設されたピン軸と、それに対向して前記
   バッテリールームの壁面に突設されたピン軸と、これら
   ２つのピン軸の間で授受される重錘と、前記重錘を前記
   バッテリールームの壁面に突設されたピン軸から前記バ
   ッテリーケースの一端に突設されたピン軸の方へ押圧す
   るスプリングと、前記重錘を前記バッテリーケースの一
   端に突設されたピン軸から前記バッテリールームの壁面
   に突設されたピン軸の方へ移動させ得る操作手段よりな
   る請求項１記載のバッテリーガイド装置。
5. 【請求項５】 前記操作手段が、前記重錘を前記バッテ
   リールームの壁面に突設されたピン軸上に支持させた状
   態を保持するためのロック手段と共に設けられている請
   求項４記載のバッテリーガイド装置。
6. 【請求項６】 前記移動重錘装置の重錘が、前記バッテ
   リーケースの側面に設けられた別の揺動軸の回りに回動
   して傾斜することができる重錘ガイド手段によって支持
   されている請求項１記載のバッテリーガイド装置。
7. 【請求項７】 前記重錘ガイド手段が細長い箱型のもの
   であって、内部に重力によって転動又は摺動することが
   できる重錘を収容している請求項６記載のバッテリーガ
   イド装置。
8. 【請求項８】 前記重錘ガイド手段が、それ自体の傾斜
   範囲を制限するストッパーと、それ自体を所定の角度位
   置に固定する固定手段と共に設けられている請求項６又
   は請求項７記載のバッテリーガイド装置。