JPH0752507B2 - 垂直磁気記録用磁性粒子およびその製造方法 - Google Patents

垂直磁気記録用磁性粒子およびその製造方法

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JPH0752507B2
JPH0752507B2 JP1007062A JP706289A JPH0752507B2 JP H0752507 B2 JPH0752507 B2 JP H0752507B2 JP 1007062 A JP1007062 A JP 1007062A JP 706289 A JP706289 A JP 706289A JP H0752507 B2 JPH0752507 B2 JP H0752507B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高密度磁気記録に係わり、特に塗布型高密度磁
気記録媒体として有用である磁性粒子およびその製造方
法に係わるものである。
〔従来の技術〕
磁気記録の分野において、ビデオ、デジタルオーディォ
などが出現するにしたがい、高密度記録の要求が高まっ
ている。現在の主流である面内磁気記録では、記録密度
を大きくしようとすると、磁性層内の減磁界が増加する
ために、記録密度の向上には限界がある。したがって高
密度記録用には垂直磁気記録が有望である。
垂直方向に磁化容易軸をもつ磁性層の作り方としては、
スパッタリング法や蒸着法でCo−Crなどの薄膜を基板の
上につける方法と、バリウムフェライト等の磁性粉末を
結合剤とともに塗布する方法とがあるが、塗布法は現在
主流の技術であり、よく確立されているので、塗布型の
記録媒体の方が実用化に近いといえる。
塗布時の垂直磁気記録はバリウムフェライト粒子、特に
六角板状のバリウムフェライト粒子を用いて実現され
た。この際、磁性粒子としては、先ず、平均粒径につい
ては超常磁性を示さない程度に微細であることが好まし
く、一般に、0.01〜0.3μmのものが要求されている。
この事実は例えば特開昭56-125219号公報の「…垂直磁
気記録が面内磁気記録に対してその有為性が明らかとな
るのは記録波長が1μm以下の領域である。しかしてこ
の波長領域で充分な記録、再生を行うためには、上記フ
ェライトの結晶粒径は、…0.3μm以下が望ましい。し
かし、0.01μm程度になると所望の強磁性を呈しないた
め、適切な結晶粒径としては0.01〜0.3μm程度が要求
される。」なる記載の通りである。
次に分散性についてはできるだけ優れていることが望ま
しい。この事実は例えば特開昭56-155022号公報の「…
塗料化した際、均一に分散する性状を有しないと良好な
記録媒体が得られないため、少なくとも磁性粉作製時に
おいて個々の粒子が焼結凝集しないことも必要であ
る。」なる記載の通りである。
また、飽和磁化については、できるだけ大きいことが必
要である。この事実は例えば特開昭56-149328号公報の
「…磁気記録媒体材料に使われるマグネツトプランバイ
トフェライトについては可能な限り大きな飽和磁化…が
要求される。」なる記載の通りである。
さらに、保磁力については、再生出力およびヘッド特性
との関連で、300〜1500Oeのものが要求されており、そ
の温度変化率はできるだけ小さいことが望ましい。この
事実は例えば特開昭56-149328号公報の「…微細化した
ときの保磁力が500〜1500Oe程度の値を示す…マグネト
プランバイトフェライトを得ることが必要である。保磁
力は記録の高密度化、再生出力の点から大であることが
望ましいが、ヘッド特性上の問題から約1500Oe程度が実
用上の限界となる。」なる記載、また例えば特開昭62-1
32732号公報の「…磁気記録媒体の保磁力は電磁変換特
性に大きく影響するものであるが、この電磁変換特性が
変動すると直ちに記録、再生および消去特性に変動をも
たらすことになる。すなわち、環境温度が著しく異なる
箇所においてかような温度変化が大きい磁気記録媒体が
使用されると、記録不良,再生出力の低下、または記録
の消去不良等が発生し、磁気記録媒体としてはの機能が
著しく低下する。…」なる記載の通りである。
磁気記録用六角板状バリウムフェライト粒子の代表的な
製造法としては次の3つが知られている。
(1)第2鉄塩とバリウム塩とを含む水溶液にアルカリ
およびアルカリ炭酸塩を攪拌しながら混入してpH値が10
以上のもとで水酸化第2鉄と炭酸バリウムの共沈物を
得、この共沈物を完全に水洗、乾燥した後、900℃前後
で熱処理してバリウムフェライト粒子を得る方法(共沈
−焼成法:特開昭56-60002号公報)。
(2)Fe3+,Ba2+を溶解、あるいは共沈したpH値10以上
のアルカリ溶液を、オートクレーブ中で100〜374℃の温
度に加熱して、バリウムフェライト前駆体(結晶性、磁
気特性が不完全なバリウムフェライト)を反応生成した
後、洗浄、乾燥、焼成(通常800℃以上)してバリウム
フェライト粒子を得る方法(水熱合成法:例えばM.Kiya
ma,Bull,Chem.Soc.Jap.,49(1976),1855;および特開昭
60-12973号公報)。
(3)BaO,Fe2O3等のバリウムフェライト構成成分原料
とB2O3等のガラス形成材料を混合し、溶融したものを急
冷凝固した後、熱処理してガラス物質中にバリウムフェ
ライトを析出させ、マトリックスを溶解してバリウムフ
ェライト粒子を押出し、水洗、乾燥する方法(ガラス結
晶化法:例えば見城,井戸 日経ニューマテリアル,198
6年4月29日号,52頁,および特開昭56-67904号公報)。
上記した方法に代表される製造法により、平均粒径、分
散性については所望の条件を満足する磁気記録用バリウ
ムフェライト粒子を供給できることが公知である。
また、保磁力についてもバリウムフェライトを構成する
Feの一部をCo−Tiに代表される他の元素で置換(例えば
J.Smit,H.P.J.Wijn Ferrites,1959年,208頁;参照)す
ることで所望の値とすることが可能である。また、MO・n
Fe2O3で示されるマグネトプランバイト型とMO・Fe2O3
示されるスピネル型のフェライト相を共存させ、保磁力
を制御する方法(特開昭56-118304号公報)や、マグネ
トプランバイト型フェライト粒子の表面のみをスピネル
型フェライトで変成し、磁気特性を制御する方法(特開
昭62-139123号公報)も提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、前項に揚げた置換操作を行って保磁力を制御す
る手法では、置換前のバリウムフェライトに比べ、飽和
磁化が低下するという不都合な事態を招くという欠点を
有していた。さらには、保磁力の温度安定性において、
置換前のバリウムフェライト自体、温度上昇に伴い、保
磁力が増加するという特徴ある温度特性を示すものであ
るが、置換操作を行うと温度変化率はさらに増大し、特
開昭62-155504号公報に記載される例では0.61%/℃に
達するものもある。置換操作に伴うかような磁気特性の
劣化は、磁気記録をきわめて困難ならしめるものであ
り、実用化の大きな妨げとなっていた。
また、特開昭62-139123号公報に見られるような粒子の
表面のみを変成処理したものでは磁気特性が経時変化す
るという欠点がある。
本発明はかような問題点に鑑み、垂直磁気記録用磁性粒
子において保磁力を適正な値(300〜1500Oe)に制御し
つつ、飽和磁化を高い値、殊に60emu/g以上の値に保
ち、同時に保磁力の温度安定性に優れた、殊に保磁力の
温度変化率が0.2%/℃以下であり、磁気特性が経時変
化しないような材料を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは前期問題点を克服すべく、鋭意研究の結
果、従来のマグネトプランバイト型フェライト単相粒子
においてFeの一部を他元素と置換するのではなく、一粒
一粒の粒子において粒子内部に至るまで、マグネトプラ
ンバイト構造ともスピネル構造とも異なった、特徴ある
全く新規な結晶構造としたうえで、Feの一部を他元素で
置換することにより、保磁力を適正値に制御しつつ、飽
和磁化を高め、保磁力の温度安定性に優れ、経時変化も
少ない磁性粒子が得られることを見出したものである。
すなわち、本発明における磁性粒子では、一般式MM′
M″Fe2x-y+2zO1+4x+3z(ただし、MはBa,Sr,Caおよ
びPbから選ばれる少なくとも1種以上の元素、もしくは
元素の組合せを、M′はCo,ZnおよびMnから選ばれる少
なくとも1種以上の元素、もしくは元素の組合せを、
M″はCo,Ti,In,Zn,Mn,Ge,Nb,Zr,Ta,VおよびSnから選ば
れる少なくとも1種以上の元素、もしくは元素の組合せ
を、またxはz/4以上z以下の数を、yは0以上(x+
z)/3以下の数を、zは5.5以上9.0以下の数を表す)で
示される、一粒一粒の粒子が粒子内部に至るまで、マグ
ネトプランバイト構造ともスピネル構造とも異なる新規
な結晶構造をなすフェライト粒子においてM,M′,M″お
よびx,y,zを適当に選ぶことで、保磁力を適正な値(300
〜1500Oe)に制御しつつ、飽和磁化を高い値、殊に60em
u/g以上の値に保ち、同時に保磁力の温度安定性に優れ
た、殊に保磁力の温度変化率が0.2%/℃以下であり、
磁気特性が経時変化しないような材料を提供することに
ある。
また、製造法に関しては、共沈法を利用して、Feの一部
の他の元素で置換した、一粒一粒の粒子が粒子内部に至
るまで、マグネトプランバイト構造ともスピネル構造と
も異なる新規な結晶構造をなす、分散性の好い磁性粒子
をきわめて安価に提供することができる。
本発明における最も重要な特徴は、一般式MO・zFe2O
3(ただし、MはBa,Sr,CaおよびPbから選ばれる少なく
とも1種以上の元素、もしくは元素の組合せを、zは5.
5以上9.0以下の数を表す)で示されるマグネトプランバ
イト型フェライトに相当する要素と、一般式M′O・Fe
2O3(ただし、M′はCo,ZnおよびMnから選ばれる少なく
とも1種以上の元素、もしくは元素の組合せを表す)で
示されるスピネル型フェライトに相当する要素とを付加
し、一粒一粒の粒子において、粒子内部に至るまで、マ
グネトプランバイト構造ともスピネル構造とも異なる新
規な結晶構造をなす六角板状フェライト粒子を構成させ
た点と、さらには該フェライト粒子のFeの一部をM″
(ただし、M″はCo,Ti,In,Zn,Mn,Ge,Nb,Zr,Ta.Vおよび
Snから選ばれる少なくとも1種以上の元素、もしくは元
素の組合せを表す)で置換した点にある。
マグネトプランバイト型フェライトとスピネル型フェラ
イトとを何らかの形で共存させた従来技術としては、特
開昭56-118304号公報および特開昭56-118305号公報に示
される磁性粉末があげられるが、該磁性粉末はそもそも
1000Oe以上の保磁力を必要とする磁気カード用であり、
本発明とは技術課題を全く異にするものである。さらに
は、該磁性粉末は、酸化物を出発原料とする乾式法によ
って供給され、なおかつ粉砕工程を経るため、六角板状
を呈さず、また平均粒径も0.6〜0.7μmと粗大であり、
本発明で規程するフェライト粒子とは全く異なるもので
ある。
また、本発明の主要な目的の一部である、磁気記録用六
角板状フェライト粒子の保磁力の温度安定性を改善した
従来技術としては、特開昭62-139124号公報に示される
磁気記録用板状Baフェライト微粒子があげられるが、該
フェライト微粒子は、水熱処理法で得たBaO・n{(Fe
1-aRa)2O3}(但し、4≦n≦6、0≦a≦0.2、RはCo
(II)、Ti(IV)又はCo(II)以外の2価金属イオンを
示す)の粒子表面をCoフェライト(Co2+ xFe2+ y・Fe2O3
但し0、<x≦1、0≦y<1、0<x+y≦1)で変
成させるという方法、すなわちマグネトプランバイト型
フェライト単相の磁性粉末を利用し、その粒子表面のみ
を改質することで磁気特性の改善を図ったものである。
これに対して本発明における磁性粒子はマグネトプラン
バイト型フェライト単相の磁性粉末を利用することな
く、一粒一粒の粒子が粒子内部に至るまで、マグネトプ
ランバイト構造ともスピネル構造とも異なる全く新規な
結晶構造をなすフェライト粒子とは技術的思想が全く異
なるものである。さらには、特開昭62-139124号公報に
示された技術では、磁気特性の経時変化に関する記載は
ないが、実施例に記載される磁性粉末は2価のFe2+を含
有しており、かつ最終工程が高々100℃程度の温湯処理
であるため、化学的にきわめて不安定であり、時間の経
過とともに磁気特性が劣化していくことは避けられない
が、本発明のフェライト粒子は2価のFe2+を含有するこ
となく、なおかつ最終工程が750℃以上の熱処理である
ため、化学的にきわめて安定であり、磁気特性の経時変
化の問題は生じない。
上記したごとく、本発明は公知の従来技術とは全く異な
る新規な知見に基づき、従来技術では成し得なかった優
れた磁気特性を併せ持つフェライト粒子を提供するもの
である。
以下に、本発明において到達した知見についてさらに詳
細に述べる。
本発明におけるフェライト粒子は、一粒一粒の粒子が粒
子内部に至るまで、マグネトプランバイト構造ともスピ
ネル構造とも異なる新規な結晶構造をなすものである
が、化学組成を決定するにあたっては、マグネトプラン
バイト型フェライトに相当する要素とスピネル型フェラ
イトに相当する要素とを分けて考えるのが便利である。
先ず、Mおよびzとしては、一般式MO・zFe2O3で示され
るフェライトが、マグネトプランバイト型フェライトを
構成する元素および値であることを考える。
Mとしてはイオン半径が酸素イオンに近い2価のイオン
であってマグネトプランバイト型フェライトを構成する
元素であれば良く、具体的には、Ba,Sr,CaおよびPbが利
用できる。zとしては典型的にはz=6で六方晶系マグ
ネトプランバイト型フェライトになるが、多少ずれても
良く、固溶領域内であれば飽和磁化が高くなるので利用
可能である。飽和磁化が高くなるのはzの値が5.5〜9.0
の範囲である。
また、M′としては、基本的には、一般式M′O・Fe2O
3で示されるスピネル型フェライトを構成する元素であ
れば何であっても良いと考えるのだが、本発明の目的か
ら、スピネル型フェライトを構成した場合、高い飽和磁
化を示す元素、もしくは元素の組合せに限定した。この
ような元素としてはCo,ZnおよびMnが利用できる。ZnはC
o等他の元素と共存して固溶すると、飽和磁化向上に有
効に作用する。
Znの共存量としては(Znのモル数)/(Co,MnおよびZn
の全モル数)が0.05以上0.5以下であるときに飽和磁化
が高くなる。
次に、マグネトプランバイト型フェライトに相当する要
素とスピネル型フェライトに相当する要素との共存比x
については、生成粒子が六角板状を呈する範囲内である
ことが必要である。具体的な値としては、M,M′の種
類、zの値、および焼成条件等に左右されるため、一概
には定められないが、xはz/4以上z以下の数であるこ
とが一応の目安である。xの値をこの範囲に規定した理
由は、先ず、xがz/4未満の値であると所望の飽和磁化
値および温度安定性を得ることが困難であるためであ
り、また、xがzを超える値であると該フェライト粒子
中に六角板状を呈しない巨大粒子が混入してくるからで
ある。
このような、一粒一粒の粒子が粒子内部に至るまで、マ
グネトプランバイト構造ともスピネル構造とも異なる新
規な結晶構造をなすフェライト粒子は、保磁力が1000〜
2000Oe程度であり、磁気記録用として一部適用可能であ
る。
次に、保磁力をさらに低減させ、300〜1000Oeに制御す
るためには、該フェライト粒子のFeの一部をM″元素で
置換するのが好ましい。M″としてはイオン半径がFeイ
オンと同程度で該フェライト粒子中において容易に置換
可能なものが良い。このような元素としては、Co,Ti,I
n,Zn,Mn,Ge,Nb,Zr,Ta,VおよびSn等の元素、もしくは元
素の組合せが利用できる。特に、3価のFeとの置換であ
るため、必ずしも3価である必要はないが、Co(II)−
Ti(IV)等価数補償され、平均して3価の組合せになっ
ていることが望ましい。M″での置換量は、該フェライ
ト粒子の磁化容易方向が板面に垂直である範囲内である
ことが必要である。M″での置換量はM,M′,M″の種
類、x,zの値および焼成条件に左右される。置換量の考
え方は以下の通りである。
前期した一粒一粒の粒子が粒子内部に至るまでマグネト
プランバイト構造ともスピネル構造とも異なる新規な結
晶構造をなす無置換のフェライト粒子の一般式はMM′xF
e2x+2zO1+4x+3zで示され、該フェライト粒子のFeの一部
をM″元素で置換することを考えた場合、置換割合をy
とすれば(2x+2z)のFeのうち、yだけをM″元素で置
換することになる。つまり、yFeをyM″で置換すること
になる。従って、置換後のフェライト粒子の一般式はM
M′xM″yFe2x-y+2zO1+4x+3zと表される。FeをM″元素
で置換しなくても磁気記録用として使用できることか
ら、置換量yの下限は0とした。yの上限については、
六角板状フェライト粒子の板面に垂直な磁化容易方向が
維持される限界から限定される。磁化容易方向はFeと置
換元素との比率で定まり、置換量の増大に伴い、垂直方
向の磁気異方性は減少し、逐には磁化容易方向が板状の
面内になる。磁化容易方向が板面に垂直であることが維
持されるFeとM″との比は12:2程度が限度となる。従っ
て本発明では(2x+2z):y=12:2、すなわちy=(x+
z)/3を上限とした。
本発明におけるフェライト粒子は前記従来の技術の項で
示した(1)共沈‐焼成法、(2)水熱合成法、(3)
ガラス結晶化法いずれの方法によっても供給可能である
が、該フェライト粒子中のM,M′,M″およびFeの存在
比、すなわち、x,y,zの値を正確に規定する必要がある
ため、原料配合比が忠実に生成フェライト粒子中の存在
比に再現される共沈‐焼成法による供給が最も好まし
い。
次に本発明の磁性粒子の製造方法について詳説する。本
発明の磁性粒子はいわゆる共沈法によって製造できる。
本発明の磁性粒子の製造方法においては、前記M,M′,
M″(ただし、MはBa,Sr,CaおよびPbから選ばれる少な
くとも1種以上の元素、もしくは元素の組合せを、M′
はCo,ZnおよびMnから選ばれる少なくとも1種以上の元
素、もしくは元素の組合せを、M″はCo,Ti,In,Zn,Mn,G
e,Nb,Zr,Ta,VおよびSnから選ばれる少なくとも1種以上
の元素、もしくは元素の組合せを表す)およびFeの水溶
性塩を使用する。
M,M′M″およびFeの水溶性塩としては、塩化物または
硝酸塩が使用できる。例えば、BaCl2・2H2O,SrCl2・2H
2O,CaCl2,PbCl2,MnCl2・4H2O,CoCl2・6H2O,ZnC
l2,FeCl3・6H2O等である。焼成時の排ガス処理を考え
ると塩化物が使いやすい。
これらの水溶性塩を、焼成時のフェライトの組成式がM
M′xM″yFe2x-y+2zO1+4x+3z(ただし、MはBa,Sr,Caお
よびPbから選ばれる少なくとも1種以上の元素、もしく
は元素の組合せを、M′はCo,ZnおよびMnから選ばれる
少なくとも1種以上の元素、もしくは元素の組合せを
M″はCo,Ti,In,Zn,Mn,Ge,Nb,Zr,Ta,VおよびSnから選ば
れる少なくとも1種以上の元素、もしくは元素の組合せ
を、またxはz/4以上z以下の数を、yは0以上(x+
z)/3以下の数を、zは5.5以上9.0以下の数を表す)と
なるように配合比を設計して純水中に溶解させる。ここ
で、共沈‐焼成法においては、水溶性塩のモル配合比が
忠実に生成フェライト中の金属イオンのモル存在比に再
現されるので、水溶性塩のモル配合比は、M:M′:M″:Fe
=1:x:y:(2x−y+2z)となるようにすれば良い。この
場合、MO・zFe2O3とM′O・Fe2O3の割合が1:xになるよ
うに、通常のマグネトプランバイト型フェライトの製造
の場合よりもスピネル型結合の分だけ、Fe塩を多く配合
し、かつFeの一部をyだけ置換するのに必要なM″を配
合した水溶液とする。
次に、このようにして得られた当量のM,M′,M″およびF
eの水溶性塩を含む水溶液にアルカリとアルカリ炭酸塩
を加えて共沈物を得る。アルカリとしてはNa,K,NH3の水
酸化物を使用する。また、アルカリ炭酸塩としては、N
a,K,NH3の炭酸塩を使用する。炭酸塩を使用するのは
M、すなわちBa,Sr,CaおよびPb等を沈澱させるためであ
り、焼成時の排ガス処理を考えた場合、都合が良いから
である。これらのアルカリおよびアルカリ炭酸塩を純水
に溶解した水溶液とし、先に準備した水溶性塩を含む溶
液と攪拌混合して共沈物を得る。混合は両水溶液を純水
中に滴下しながら激しく攪拌して行う。滴下順序はいず
れも水溶液が先でも良く、また両者同時に加えても良
い。攪拌混合する際の液温は常温ないしは75℃程度まで
の温湯が適する。このような操作をすることにより、非
晶質状のM,M′,M″およびFeの共沈物を得ることができ
る。
かくして得られた共沈物のアルカリ性懸濁液は、希酸、
好ましくは塩酸を用いてpH値が7〜10の範囲になるまで
中和を行う。pH値を7〜10と規定したのは、pH値が7よ
り小さいと共沈物の一部が溶解し、組成の変動を招くた
めであり、pH値が10より大きいと残留するアルカリが焼
成時にフェライト生成を阻害し、磁気特性の劣化を招く
ためである。
中和後、濾過して回収した固形物は乾燥し、中和時に生
成したNaClを主体とする中性塩を共存させたまま、750
〜950℃、好ましくは800〜900℃で0.5〜10時間程度の熱
処理を施す。熱処理温度が750℃より低いとフェライト
生成反応が良好に進行せず、また950℃より高いと微細
粒子を得るのが難しい。熱処理時に共存する中性塩は生
成する個々のフェライト粒子の間にあって粒成長および
凝集を防止する作用が認められる。
かような熱処理を行うことで、一粒一粒の粒子が粒子内
部に至るまでマグネトプランバイト構造ともスピネル構
造とも異なる新規な結晶構造をなす六角板状を呈した微
細なフェライト粒子が生成する。
熱処理後のフェライト粒子はNaClを主体とする中性塩と
混合された状態になっているので不純物塩を除去するた
めの洗浄を行う。かかる洗浄工程は中性塩の洗浄である
ため、きわめて容易である。
〔作用〕
本発明の作用を以下に詳細に述べる。
本発明の主要な目的は、保磁力を適正な値(300〜1500O
e)に制御しつつ、飽和磁化を高い値、殊に60emu/g以上
の値に保ち、同時に保磁力の温度安定性に優れた。殊に
保磁力の温度変化率が0.2%/℃以下であり、磁気特性
が経時変化しないような垂直磁気記録用フェライト粒子
を供給することにあるが、本発明の作用を考える場合も
マグネトプランバイト型フェライトに相当する要素とス
ピネル型フェライトに相当する要素とに分けて考えるの
が便利である。もちろん本発明におけるフェライト粒子
の結晶構造が、マグネトプランバイト構造ともスピネル
構造とも異なることは言うまでもない。
先ず、飽和磁化を60emu/g以上に維持することは、該フ
ェライト粒子中に前記M′を含むスピネル型フェライト
に相当する要素を共存せしめることで実現される。この
ことは無置換のマグネトプランバイト型フェライトの飽
和磁化を維持させるというよりは、マグネトプランバイ
ト型フェライトに、より飽和磁化の高いスピネル型フェ
ライトを添加する形で共存せしめ、全体としての飽和磁
化を増大させるものである。この操作において、最も重
要な点は、該フェライト粒子が六角板状を呈しているこ
とである。別個に生成せしめたマグネトプランバイト型
フェライト粒子とスピネル型フェライト粒子とを単に物
理的に混合したのではこの状態は実現されない。スピネ
ル型フェライト粒子特有の立方体粒子が混在してくるか
らである。かかる物理的混合粒子は磁気特性の均一性に
欠け、高密度磁気記録用としては好ましいものではな
い。本発明において、粒子形状を六角板状と規定したの
は、一粒一粒の粒子が粒子内部に至るまでバリウムフェ
ライトにスピネル型フェライトに相当する要素を付加せ
しめたマグネトプランバイト構造ともスピネル構造とも
異なる六方晶系の新規な結晶構造をなすフェライト粒子
であることを規定したことに他ならない。
本発明における磁性粒子のCuのKα線を使用したX線回
折パターンを示せば、第2図の通りである。比較のた
め、マグネトプランバイト型フェライト粒子とスピネル
型フェライト粒子とを物理的に混合した粉末についての
CuのKα線を使用したX線回折パターンを第3図に示
す。
本発明におけるフェライト粒子のX線回折ピークの特徴
としては、マグネトプランバイト型フェライト粒子とス
ピネル型フェライト粒子とを物理的に混合したものや、
マグネトプランバイト型フェライト粒子の表面のみをス
ピネル型フェライトで変成したもののX線回折ピークと
比較した場合、2θの値としては似通ったものの、回折
強度がはるかに低く、かつ幅広いピークとなっている。
また、本発明におけるフェライト粒子固有のピークも観
察される。このことは、本発明におけるフェライト粒子
では、一粒一粒の粒子が粒子内部に至るまで、マグネト
プランバイト構造ともスピネル構造とも異なる新規な結
晶構造をなしていることを示し、前記したマグネトプラ
ンバイト型フェライト粒子とスピネル型フェライト粒子
とを物理的に混合したものや、マグネトプランバイト型
フェライト粒子の表面のみをスピネル型フェライトで変
成したものと差別する手段となる。
かようなフェライト粒子は前記従来技術の項で示した方
法に代表される製造方法、好ましくは共沈‐焼成法によ
って供給される。
かくして得られた飽和磁化が60emu/g以上のフェライト
粒子は同時に以下に示すような好ましい磁気特性を併せ
持つ。
一つは該フェライト粒子の保磁力が1000〜2000Oe程度で
あるということであり、磁気記録用として一部適用可能
である。一般に、マグネトプランバイト型フェライトは
大きな一軸異方性をもち、その保磁力は通常5000Oe以上
の値であるが、該フェライト粒子においては、一粒一粒
の粒子が粒子内部に至るまで、マグネトプランバイト構
造ともスピネル構造とも異なる新規な結晶構造をなして
いるためにこの状態では、一軸異方性が低減されている
ものと推定される。
いま一つは、該フェライト粒子の保磁力が温度変化に対
してきわめて安定であるということである。一般にマグ
ネトプランバイト型フェライトは温度上昇に伴い、保磁
力が増大するという特徴ある温度特性を示すものである
が、該フェライト粒子では、一粒一粒の粒子が粒子内部
に至るまで、マグネトプランバイト構造ともスピネル構
造とも異なる新規な結晶構造をなしているため、保磁力
の温度変化率は小さくなり、スピネル型フェライトに相
当する要素の共存比が大きいものでは負の温度特性を示
す場合もある。
かような一粒一粒の粒子が粒子内部に至るまでマグネト
プランバイト構造ともスピネル構造とも異なる結晶構造
をなすフェライト粒子は、そのままでも磁気記録用とし
て一部適用可能であるが、さらに好ましい磁気記録用材
料とするために、該フェライト粒子を構成するFeの一部
をM″(ただし、M′はCo,Ti,In,Zn,Mn,Ge,Nb,Zr,Ta,V
およびSnから選ばれる少なくとも1種以上の元素、もし
くは元素の組合せを表す)で置換し、保磁力を低減せし
める操作を行う。かかる置換操作においては、M″の種
類および置換量を適当に選ぶことによって該フェライト
粒子の保磁力を磁気記録用として好ましい範囲内で任意
の値に制御できる。なお、置換操作に伴い、該フェライ
ト粒子の飽和磁化は僅かに低下し、保磁力の温度変化率
は僅かに正方向にシフトする。従って、最終的に所望の
磁気特性をもちフェライト粒子を得る、すなわち保磁力
を適正な値(300〜1500Oe)に制御しつつ、飽和磁化を
高い値、殊に60emu/g以上の値に保ち、同時に保磁力の
温度安定性に優れた、殊に保磁力の温度変化率が0.2%
/℃以下であり、磁気特性が経時変化しないようなフェ
ライト粒子を得るためには原料配合の時点からの充分な
設計が必要である。
〔実施例〕
以下に、実施例をもって本発明を説明する。
実施例1 0.0105molのBaCl2・2H2O、0.028665molのCoCl2・6H2O、
0.00819molのTiCl4および0.14742molのFeCl2・6H2Oを30
0mlの蒸留水に溶解した水溶液と、0.7125molのNaOHおよ
び0.0105molのNa2CO3を蒸留水に溶解したアルカリ性水
溶液とを50℃の蒸留水中に激しく攪拌しながら同時に滴
下し、BaCO3、Co(OH)2、Ti(OH)4、Fe(OH)3からなる共沈
物のスラリーとした。このスラリーを30時間熟成させた
後、5%のHCl水溶液でpH値が8.5となるまで中和し、そ
のスラリーを濾過後、ケーキを乾燥し、非晶質状の共沈
物の微粉末を得た。この粉末を850℃で2時間空気中で
熱処理し、その後蒸留水で洗浄して残留する不純物塩を
除去し、乾燥して組成式BaCo2(Co1/2-Ti1/2)1.6Fe14.4O
27で示される六角板状フェライト微粉末を得た。
得られた粉末の走査型電子顕微鏡による写真を第1図に
示す。図に見られるように、平均粒径が0.10μmの粒度
分布がシャープな六角板状フェライト粒子であることが
わかる。
このフェライト粉末の磁気特性をVSM(測定磁場10kOe)
で測定したところ、飽和磁化は64.5emu/g、保磁力は630
Oeであり、20〜120℃における温度変化率は0.05%/℃
であり、経時変化は全くしなかった。
また、このフェライト粉末のX線回折チャートを第2図
に示す。図に見られるように、2θの値としてはマグネ
トプランバイト型フェライトとスピネル型フェライトと
を物理的に混合した粉末のX線回折チャート(第3図)
と似通っているものの、回折強度がはるかに低く、かつ
幅広いピークとなっている。これは本発明におけるフェ
ライト粒子特有の回折パターンであり、このような回折
パターンを示すということは、該フェライト粒子では、
一粒一粒の粒子が粒子内部に至るまでマグネトプランバ
イト構造ともスピネル構造とも異なる結晶構造をなして
いることを明確に物語っている。
実施例2 金属塩化物を含む溶液を、0.00833molのBaCl2・2H2O、
0.0229molのCoCl2・6H2O、0.00980molのZnCl2、0.00350
molのTiCl4および0.1680molのFeCl3・6H2Oを300mlの蒸
留水中に溶解したものとし、熱処理温度を800℃とした
以外は実施例1と同様な操作を施し、組成式Ba(Co0.7-Z
n0.3)3.5(Co0.35-Zn0.15-Ti0.5)0.84Fe20.16O36で示さ
れる六角板状フェライト粉末を得た。
このフェライト粉末の磁気特性をVSM(測定磁場10kOe)
で測定したところ、飽和磁化は70.0emu/g、保磁力は700
Oeであり、20〜120℃における温度変化率は−0.06%/
℃であり、経時変化は全くしなかった。
平均粒径は0.07μmであり、X線回折では実施例1と同
様の本発明におけるフェライト粒子特有の回折パターン
であった。
比較例 金属塩化物を含む溶液を0.0105molのBaCl2・2H2O、0.00
819molのCoCl2・6H2O、0.00819molのTiCl4および0.1065
molのFeCl3・6H2Oを300mlの蒸留水中に溶解したものと
した以外は実施例1と同様の操作を施し、組成式Ba(Co
1/2-Ti1/2)1.6Fe10.4O19で示される六角板状フェライト
粉末を得た。
このフェライト粉末の磁気特性をVSM(測定磁場10kOe)
で測定したところ、飽和磁化は59.5emu/g、保磁力は870
Oeであり、20〜120℃における温度変化率は0.45%/℃
であった。なお、磁気特性は経時変化しなかった。ま
た、X線回折の結果、このフェライト粉末はマグネトプ
ランバイト型フェライトのピークのみを示した。
〔効果〕
本発明における六角板状フェライト粒子は、前記実施例
で示した通り、平均粒径が0.01〜0.3μmで、粒度分布
がシャープであり、室温において、飽和磁化が60emu/g
以上、保磁力は300〜1500Oeであり、20〜120℃における
温度変化率は0.2%/℃であり、経時変化は全くしない
という優れた磁気特性を示し、磁気記録用として最適で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得たフェライト粒子の走査型電子顕
微鏡による写真であり、また第2図は実施例で得たフェ
ライト粒子のX線回折パターンであり、また第3図は別
個に生成せしめたマグネトプランバイト型フェライト粒
子とスピネル型フェライト粒子とを物理的に混合した粉
末のX線回折パターンである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−174530(JP,A) 特開 昭62−252325(JP,A) 特開 昭62−216922(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式MM′M″Fe2x-y+2zO
    1+4x+3z(ただし、MはBa,Sr,CaおよびPbから選ばれる
    少なくとも1種以上の元素、もしくは元素の組合せを、
    M′はCo,ZnおよびMnから選ばれる少なくとも1種以上
    の元素、もしくは元素の組合せを、M″はCo,Ti,In,Zn,
    Mn,Ge,Nb,Zr,Ta,VおよびSnから選ばれる少なくとも1種
    以上の元素、もしくは元素の組合せを、またxはz/4以
    上z以下の数を、yは0以上(x+z)/3以下の数を、
    zは5.5以上9.0以下の数を表す)で示され、かつ平均粒
    径が0.01〜0.3μmの範囲内であり、かつ六角板状を呈
    する六方晶系フェライト粒子であることを特徴とする垂
    直磁気記録用磁性粒子。
  2. 【請求項2】MがBaであり、M′がCoであり、M″がCo
    -Tiであって、1.5≦x≦9.0、0≦y≦4.0、5.5≦z≦
    9.0を満足する第1項記載の垂直磁気記録用磁性粒子。
  3. 【請求項3】MがBaであり、M′がCo-Znであり、M″
    がCo-Zn-Tiであって、(Znのモル数)/(Coのモル数+
    Znのモル数)が0.05以上0.5以下であり、1.5≦x≦9.
    0、0≦y≦4.0、5.5≦z≦9.0を満足する第1項記載の
    垂直磁気記録用磁性粒子。
  4. 【請求項4】室温における飽和磁化が60emu/g以上、保
    磁力が300〜1500Oe、保磁力の温度変化率が0.2%/℃以
    下である第1項記載の垂直磁気記録用磁性粒子。
  5. 【請求項5】室温における飽和磁化が65emu/g以上、保
    磁力が500〜1000Oe、保磁力の温度変化率が0.2%/℃以
    下である第3項記載の垂直磁気記録用磁性粒子。
  6. 【請求項6】元素M,M′,M″(ただし、MはBa,Sr,Caお
    よびPbから選ばれる少なくとも1種以上の元素、もしく
    は元素の組合せを、M′はCo,ZnおよびMnから選ばれる
    少なくとも1種以上の元素、もしくは元素の組合せを、
    M″はCo,Ti,In,Zn,Mn,Ge,Nb,Zr,Ta,VおよびSnから選ば
    れる少なくとも1種以上の元素、もしくは元素の組合せ
    を表す)およびFeを含む各々の水溶性塩を、元素M,M′,
    M″およびFeが一般式MM′M″Fe2x-y+2zO
    1+4x+3z(ただし、xはz/4以上z以下の数を、yは0以
    上(x+z)/3以下の数を、zは5.5以上9.0以下の数を
    表す)におけるモル比、すなわちM:M′:M″:Fe=1:x:y:
    (2x−y+2z)を満足するようにして水に溶解する工程
    と、該水溶性塩を含む溶液と、アルカリおよびアルカリ
    金属の炭酸塩を含む溶液とを混合して共沈物を得る工程
    と、得られた共沈物のアルカリ性懸濁液に希酸を加えて
    pH値が7〜10の範囲になるまで中和して固形物を回収す
    る工程と、該固形物を乾燥後、750〜950℃の範囲内で熱
    処理して六角板状フェライト粒子を生成し、それを洗浄
    して残留する不純物塩を除去する工程とからなることを
    特徴とする垂直磁気記録用磁性粒子の製造方法。
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