JPH075222U - 多層撚合せ装置 - Google Patents

多層撚合せ装置

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JPH075222U
JPH075222U JP3327593U JP3327593U JPH075222U JP H075222 U JPH075222 U JP H075222U JP 3327593 U JP3327593 U JP 3327593U JP 3327593 U JP3327593 U JP 3327593U JP H075222 U JPH075222 U JP H075222U
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JP3327593U
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和也 梅山
輝男 長野
昭二 伊藤
恒夫 森
雅彦 中野
孝則 藤田
円治 馬田
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昭和電線電纜株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケーブル線心を多層に撚合せる装置におい
て、目板盤から撚口ダイスまでの撚合せラインの長さを
短縮する。 【構成】 本考案の撚合せ装置においては、中心部と周
縁部に下撚り用線心と上撚り用線心の通過孔18、19
がそれぞれ設けられた目板盤20が配置されている。そ
して各通過孔は、それぞれ開口部22により中間挿通部
21と連通した形状を有し、線心の掛け替え作業が容易
になっている。また目板盤20の前方には、下撚り用の
線心15等を撚合せ成形する下撚口ダイス24が、スラ
スト形ベアリング25により回転自在に支持されて配置
されている。さらにその前方には、上撚り用の線心16
等を下層撚線26の周りに集合成形する上撚口ダイス2
7が配設されており、このダイスは動力機構により線心
の撚合わせと同じ方向に回転駆動されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、多層撚合せ装置に係わり、特に 8〜20心の多心ケーブルの製造にお いて、ケーブル線心を同心的に撚合せて上下2層の撚合せ層を形成する装置に関 する。
【0002】
【従来の技術】
従来から8〜20心の多心ケーブルを製造する場合に、全部の線心(コア)を 1枚の目板盤を通してから撚合せようとすると、外形が丸く仕上がらない。した がって、ケーブルの外形を丸く断面が円形になるように仕上げるために、2枚の 目板盤と上下層用の2つの撚口ダイスを用い、巻取回転型の撚合せ機構により撚 合せを行っている。すなわち、図6に示すように、下撚り用と上撚り用の複数本 の絶縁線心1、2をそれぞれブレーキ装置付きの送出し装置3から送り出し、こ れらの線心のうちで所定本数の下撚り用線心1を、図7に拡大して示すように、 介在4とともに第1目板盤5の通過孔6を通して所定の空間位置に分配してから 、下撚口ダイス7を通して撚合せながら絞り、断面円形に成形する。次いで、こ うして外形が丸く成形された下層撚線8を、第2目板盤9の中心挿通孔10に通 し、さらにその周りの通過孔11に上撚り用線心2および介在4をそれぞれ通し て所定の空間位置に分配してから、上撚口ダイス12を通し撚合せながら集合成 形した後、テープ巻回13などの処理工程を経て、回転型の巻取装置14により 巻取ることが行われている。
【0003】 なお、上記した撚合せ装置においては、線心がダイスを通過する際の摩擦抵抗 による発熱を抑える目的で、下撚口ダイス7と上撚口ダイス12を、いずれもダ イスホルダー内で動力機構により撚合せと同一の方向に回転させている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来からの撚合せ装置においては、上下2層の撚合せ 層からなる多心ケーブルを製造する場合に、下撚り用と上撚り用の2組の線心1 、2群をそれぞれ挿通させ撚合せ成形するために、2枚の目板盤5、9と各目板 盤に対応する2つの撚口ダイス7、12をそれぞれ配置してなければならない。 また、これらの撚口ダイス7、12はいずれも動力機構により駆動回転されてい るが、このような回転ダイスは目板盤5、9との間に十分な距離を取る必要があ る。したがって、撚合せライン(工程)の長さが長くなり、大きなスペースを必 要とするという問題があった。
【0005】 本考案はこのような問題を解決するためになされたもので、多心ケーブルの製 造において、目板盤から撚口ダイスまでの撚合せライン長が短縮された多層撚合 せ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案の多層撚合せ装置は、中心部に複数の下撚り用線心の通過孔を有し、そ の周りに複数の上撚り用線心の通過孔が配設された目板盤と、前記目板盤の通過 孔を通過し所定の空間位置に分配された下撚り用および上撚り用の線心群を、中 心軸の回りに撚合せる機構と、前記目板盤の前方に回転自在に支持配置された、 前記目板盤の通過孔を通過した下撚り用線心を撚合せ成形する下撚口ダイスと、 前記下撚口ダイスのさらに前方に配置され動力機構により撚合せ方向と同じ方向 に回転駆動された、前記目板盤の通過孔を通過した上撚り用線心を、前記下撚口 ダイスにより撚合せ成形された下層撚線層の周りに撚合せ成形する上撚口ダイス とを備えてなることを特徴とする。
【0007】
【作用】
本考案の撚合せ装置においては、線心を上下2層に撚合せるにあたり、下撚り 用線心の通過孔と上撚り用線心の通過孔とがともに設けられた1枚の目板盤が使 用され、その前方に、目板盤の対応する通過孔を通って分配され、かつ撚合機構 により中心軸の回りに撚合せられる下撚り用および上撚り用の各線心群を、集合 成形する下撚口ダイスと上撚口ダイスとが、順に配設されているので、下撚り用 と上撚り用の各線心群をそれぞれ通す2枚の目板盤と、これらの目板盤に対応す る上下層用の2つの撚口ダイスとがそれぞれ配設された従来の撚合せ装置に比べ て、撚合せラインの長さが目板盤と撚口ダイス1セットの距離分だけ短くなる。
【0008】 また下撚口ダイスが、ベアリングを介して回転自在に支持され、通過する線心 群の撚合せ捻回力により自由に回転されるように構成されているので、下層撚線 層の外形が丸く仕上げられるうえに、ダイスへのカスの付着がなく線心表面にキ ズが付かない。さらに、下撚口ダイスが動力機構により駆動されていないので、 狭いスペースでも設置が可能であり、撚合せラインの全長に相当する目板盤と上 撚口ダイスとの間の距離を、さらに短縮することができる。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基いて説明する。
【0010】 図1は、本考案の一実施例である8〜20心の2層撚合せ装置を示す斜視図で あり、図2は実施例の要部の断面図である。
【0011】 実施例の2層撚合せ装置においては、下撚り用および上撚り用の複数の線心1 5、16と介在17をそれぞれ所定の空間位置に分配する分配板として、中心部 に複数の下撚り用線材の通過孔18が穿設され、その周りの周縁部に、複数の上 撚り用線材の通過孔19が設けられた目板盤20が配置されている。そしてこの 目板盤20においては、図3に拡大して示すように、中心部と周縁部の各通過孔 18、19群の中間部に、一部が欠けた環状の挿通部21が形成されており、か つ中心部および周縁部の各通過孔18、19群は、それぞれ外側および内側に向 かって開口し前記挿通部21と連通した形状を有している。そして、このような 目板盤20の通過孔18、19に下撚り用または上撚り用の線心15、16等を 装着するには、これらの線心を全て挿通部21に挿通させた後、開口部22を通 して所定の通過孔18、19内に収容し、次いで図4に示すように、予め線心の 周りに被嵌しておいた円筒状の線心チップ23を移動させて通過孔18、19に 嵌合させることにより、開口部22を閉塞して線心15、16の抜脱を防ぐよう にする。
【0012】 また、このような目板盤20の前方には、その中心部の通過孔18を通過し回 転型の巻取装置により中心軸の回りに撚合せられる下撚り用の線心15群および 介在17を、集合させるとともに外形を丸く成形する下撚口ダイス24が配置さ れている。そしてこの下撚口ダイス24は、図5に拡大して示すように、スラス ト形アンギュラーベアリング25を介して回転自在に支持されており、かつ目板 盤20に連結支持されている。さらにこのような下撚口ダイス24の前方には、 目板盤20の周縁部の通過孔19を通過し撚合せられる上撚り用の線心16群お よび介在17を、下撚口ダイス24により撚合せ成形された下層撚線26の周り に集合成形する上撚口ダイス27が配設されており、この上撚口ダイス27は、 モーター等の動力機構(図示を省略。)により、線心の撚合わせ方向と同じ方向 に回転駆動されている。
【0013】 このように構成される実施例の2層撚合せ装置においては、中心部と周縁部に 下撚り用線材の通過孔18群と上撚り用線材の通過孔19群とがそれぞれ設けら れた目板盤20が使用され、この1枚の目板盤20の前方に、下撚り用の線心1 5群を撚合せながら集合成形する下撚口ダイス24と、上撚り用の線心16群を 撚合せながら集合成形する上撚口ダイス27とが順に配設されているので、上下 線心用の2枚の目板盤と2つの撚口ダイスとがそれぞれ配設された従来の撚合せ 装置に比べて、撚合せラインの長さが目板盤と撚口ダイスの1セット長分、具体 的には約2.2mだけ短くなり、装置全体の設置スペースが小さくて済む。
【0014】 また下撚口ダイス24が、スラスト形アンギュラーベアリング25によりスラ スト荷重に対して回転自在に支持されているので、下層撚線26の外形を丸く仕 上げることができるうえに、ダイスへのカスの付着がなく線心表面にキズが付か ない。さらに、上撚口ダイス27がモーター等により駆動されて、線心の撚合わ せ方向と同じ方向に回転されているので、外形が丸く仕上げられるうえに線心通 過の際の摩擦抵抗による発熱が抑えられる。
【0015】 またさらに、目板盤20の中心部および周縁部に設けられた線心等の通過孔1 8、19が、外側および内側に向かって開口部22が形成され中間挿通部21に 連通した形状を呈しているので、線心等の掛け替えの際には、通過孔18、19 から開口部22を通して挿通部21へ移し、再び開口部22を通して所定の通過 孔18、19内に挿嵌するだけで良い。したがって実施例の目板盤20によれば 、撚合せ本数を変更する場合等の、線心15、16の取り外しおよび新しい通過 孔18、19への装着作業が容易であり、線心の切断および再ジョイントの回数 を減らし作業効率および稼働率を上げることができる。
【0016】
【考案の効果】
以上説明したように本考案の多層撚合せ装置によれば、目板盤から撚口ダイス までの撚り合わせラインの長さを大幅に短縮することができるうえに、線心の掛 け替え作業の効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の撚合せ装置の一実施例を示す斜視図。
【図2】実施例の撚合せ装置の要部を示す断面図。
【図3】実施例に使用する目板盤を拡大して示す平面
図。
【図4】実施例の撚合せ装置において、目板盤の通過孔
への線心の装着方法を示す斜視図。
【図5】実施例において、下撚口ダイスのベアリングに
よる支持構造を示す断面図。
【図6】従来からの多心ケーブルの製造方法を示す概略
図。
【図7】従来からの多心ケーブルの製造において、その
要部である撚合せ工程を示す斜視図。
【符号の説明】
1、15…下撚り用線心 2、16…上撚り用線心 3………送出し装置 4、17…介在 5………第1目板盤 6、11…通過孔 7、24…下撚口ダイス 8、26…下層撚線 9………第2目板盤 10………中心挿通孔 12、27…下撚口ダイス 13………テープ巻回 14………回転型巻取装置 18………下撚り線材通過孔 19………上撚り線材通過孔 20………目板盤 21………挿通部 22………開口部 23………線心チップ 25………スラスト形ベアリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 伊藤 昭二 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)考案者 森 恒夫 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)考案者 中野 雅彦 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)考案者 藤田 孝則 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)考案者 馬田 円治 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心部に複数の下撚り用線心の通過孔を
    有し、その周りに複数の上撚り用線心の通過孔が配設さ
    れた目板盤と、前記目板盤の通過孔を通過し所定の空間
    位置に分配された下撚り用および上撚り用の線心群を、
    中心軸の回りに撚合せる機構と、前記目板盤の前方に回
    転自在に支持配置された、前記目板盤の通過孔を通過し
    た下撚り用線心を撚合せ成形する下撚口ダイスと、前記
    下撚口ダイスのさらに前方に配置され動力機構により撚
    合せ方向と同じ方向に回転駆動された、前記目板盤の通
    過孔を通過した上撚り用線心を、前記下撚口ダイスによ
    り撚合せ成形された下層撚線層の周りに撚合せ成形する
    上撚口ダイスとを備えてなることを特徴とする多層撚合
    せ装置。
JP1993033275U 1993-06-21 1993-06-21 多層撚合せ装置 Expired - Lifetime JP2602055Y2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012059568A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 電線束製造装置及び電線束の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012059568A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 電線束製造装置及び電線束の製造方法

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